2005.11.25

石綿被害者救済基金案

日経新聞より「石綿被害救済の財源、全事業者が負担・環境省など方針
環境省と厚生労働省は24日、アスベスト(石綿)の健康被害者を救済する新法案で、補償金財源の企業負担分を、個人事業者を除くすべての事業者に求める方針を固めた。石綿に直接関連するかどうかにかかわらず、大企業から零細企業まで対象にする考え。29日に開く関係閣僚会議で提案する。
新法は労災補償の対象外である従業員の家族や石綿関連工場の周辺住民を救済するのが目的で、来年の通常国会に提出される。 企業負担分は2007年度から10年度まで毎年80億―100億円、総額約350億円。「広く薄く」負担させる原則から、石綿と直接関係のない業種からも集めることにした。約260万事業者が対象となる。
4年間で260万事業者から総額350億円から400億円ということだから、1万5千円程度となる、つまり年間で5000円以下・・・・・。
なんですがね、なんで「全国民に負担を求める」とならないのか?とも思うし、400億円の救済基金を一人あたり1000万円ずつ使うとすると4千人分。足りるのでしょうか?
全体としてなんか粗雑な案という印象が強いですね。

07:56 午前 法律・政治・社会 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.10.01

一太郎特許係争の松下の見解

FujiSankei Business iより「「一太郎係争」 特許訴訟は「交渉手段」 出願乱発で弊害も

知財高裁での初の大型判決ということで興味津々だったのだが、松下側の特許が無効であるこという理由で、ジャストシステムの勝訴という本来の訴訟本体部分でないところ(と言って良いのかは問題があるが)で判決が出たのは知財高裁の意義があったというべきだ。

ところでフジサンケイ・ビジネス・アイの記事中のこの部分に特に注目するべきだと思う。
松下側は、今回の訴訟について「話し合いで、特許使用料支払いなどの解決を想定しており、判決まで考えていなかった」(広報グループ)と明かした。
「ちょっと待て」と言いたい。

そもそも特許の争いは基本的に、知的権利がどちらにあるか?を争うものだろう。簡単に言えば片方の商売を全面的に止めることが目的であるはずだ。まして、現実に売れている製品などに対して商売上の争いをするのであれば、本来は市場の競争において争うことを第一することに反対するものは居ないと思う。

もちろん現実のビジネスとして「相手の足引っ張って市場から商品を消してしまう」という効果が特許にはあることは良く承知している(わたし自身がそれである技術を市場から消してしまった)のだが、そこには「お金だけ頂戴ね」という小判鮫商法も生じることになる。

上記の松下広報グループの発表は「小判鮫商法を狙ってます」という意見表明ではないか?
松下と東芝とかなら勝手にやってくれ、という世界かもしれないが、松下とジャストシステムが同じ市場で競争しているのか?どう考えても同じ市場で競争しているとは言えまい。
つまり市場競争原理以外のところで法的な庇護を得て権利を確定させようというのは、法的には合法であっても、社会的に否定される行為であろう。
それを認めるような松下の広報は知的とは言えまい。

08:51 午前 法律・政治・社会, 経営 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2005.06.19

金融庁はガキあつかいするガキか?

朝日新聞より「金融機関経営者に決算不正なしの「宣誓書」 金融庁要求
金融庁は銀行や保険会社など金融機関の経営者に対し、06年3月期決算がまとまる来春から決算内容に不正がないことを証明させる「宣誓書」の提出を求める方針を固めた。みちのく銀行(青森市)のずさんな融資を経営陣が黙認するなど、経営者が財務に関する不正防止の対応をしていない例が出ているためだ。
何だ?これは!それこそガキ扱い、であるがバカバカしい。

昔「暗号戦争」という本があった。太平洋戦争で日本の外務省の暗号がアメリカに解読されていたという話が出てくるのだが、暗号通信が解読されているらしいと察知した日本の外務省が出先機関であるワシントンと日本大使館に出した指示が「持ち出し禁止の赤い札を暗号機に貼れ」とかいう内容で、アメリカ側の解読班は安堵した。といった趣旨の記事がありました。
これが事実かどうか知るところではないが、いかにも日本ではありそうな話しだと思う。
今回の「誓約書」というのはこの手の「オマジナイ」じゃないのか?国際的に通用するワケが無いだろう。確かに問題のある金融機関にこの手の指示を出すことは許されると思う、しかしそれを機械的に全金融機関に適用する、とか考えるとその途端に喜劇になってしまう。
金融庁の視野狭窄の証明のようなもので、こんな事件もあるのだ。とても危ういと思う。

10:49 午前 法律・政治・社会 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.06.11

自動車リサイクル法は機能するのか?

朝日新聞より「廃車同然ボロ車、中古市場席巻 解体業者がリサイクル料

今年1月の自動車リサイクル法施行前後から、本来廃車になるような車が中古車市場にあふれ始めた。
過当競争にさらされる解体業者が中古車を買い、リサイクル料を負担している。経済産業省は「法の趣旨に反する」として実態把握に乗り出した。
経産省と環境省は法施行直前の昨年12月、「客観的に廃車とされる車を恣意(しい)的に中古車として譲渡し、リサイクル料の負担を先送りすることは不適正」と業界に注意を呼びかけた。
最初この記事が何を意味しているのか分からなかった。

そもそも、自動車リサイクル法はリサイクル(廃棄)費用を自動車を買った人が預けておいて、その証明としてリサイクル券を受け取る、という仕組みです。車を中古車として売却する時に、この券も売却されていくわけです。
そして、廃車する時にシュレッダーダストをメーカが処理費用先払いということで無料で引き取る、という仕組みです。

つまり、自動車解体業者はリサイクル費用を受け取ることが出来る、とも言えます。さらに、エアコンのフロン、エアバックを処理すると直接収入になります。

自動車から廃棄物に変わるところで、リサイクル券の売却は途切れてしまいます。つまり一台あたり1万何千円かの出費が売り手に掛かって来ます。
これを回避するためには中古車として売れば、良いということなります。
そこで、どう見ても廃車になる車が中古車として扱われるのです。

しかし、買った業者が解体業者であるから、解体業者は本来受け取る権利があるリサイクル券を買ったことになってしまいます。
確かに法の趣旨に反するとは思いますが、経済原則に合っている法律なのでしょうかね?

12:47 午後 法律・政治・社会 | | コメント (0) | トラックバック (1)