2009.07.08
エレベーターメンテナンスの諸問題
朝日新聞より「エレベーター主要6社、独立系管理会社に不具合伝えず」
国内エレベーターで8割以上のシェアを占める主要メーカー6社が、独立系の保守管理会社に不具合や事故情報を伝えていないことが7日、国土交通省の調べでわかった。
06年6月に男子高校生が死亡した事故の背景にも、メーカーと保守管理会社の連携不足があった。
事故から3年たってもこうした問題点が一向に改善されていない実態が浮き彫りになった。
この日、国交省の昇降機等事故対策委員会で、5月にメーカーや保守管理点検会社を対象に実施した調査結果が報告された。
また、メーカー6社(三菱電機、日立製作所、東芝エレベータ、日本オーチス・エレベータ、フジテック、シンドラーエレベータ)と独立系の保守管理会社5社から聞き取りをした。
国交省が6社に、設計や製造過程に原因がある場合、保守管理会社に不具合の内容や改善方法を通知するか尋ねた結果、6社とも「していない」と回答。
各社ともビルやマンションなど建物の所有者には通知していることを理由に挙げた。
不具合情報の一般公開でも、6社はいずれも非公開とし、「当社ブランドであることだけで利用者に不安を抱かせ、混乱を招く」(三菱電機)「重大な不具合は所有者に開示している」(日立製作所)などと理由を挙げた。
所有者から保守管理会社に不具合情報が伝わり、事故防止につながれば問題ない。
しかし、所有者にはエレベーターの専門知識がなく、保守管理会社が頻繁に交代して引き継がれない、ビルなどの所有者自体がはっきりしない、といったケースも多いという。
エレベーターの保守点検をめぐっては、割高なメーカー系列の保守管理会社を敬遠して独立系に切り替える動きが自治体やマンションなどで加速。独立系は、メーカーが企業秘密を盾に情報を出し渋っていると批判する。
一方、メーカー側は安値で参入する独立系の技術力を疑問視しており、別々の業界団体が設立されるなど対立が続く。
06年の東京都港区の事故では、エレベーターはシンドラー社が設置した。保守管理は05年度と06年度は独立系の別の2社が受注。
現場の住宅では不具合が40件以上頻発し、事故機は04年に急停止するトラブルもあった。
シンドラー社は所有者の港区住宅公社に「ブレーキの不具合が原因」と報告していたが、2社には引き継がれていなかった。
港区の事故で犠牲になった市川大輔(ひろすけ)さん(当時16)の母正子さんはこの日の委員会を傍聴した。「メーカーと保守管理会社の利害対立で、利用者の安全が置き去りにされている。
息子の死から3年たつのに、なぜこんなに安全対策は進まないのか」と話した。(歌野清一郎)
この記事は国交省の意向を受けて、メーカーがメンテナンス業者に情報開示をしないのが悪いのような内容になっているが、そこだけに問題があるとは言いきれないと思う。
港区の事故では、建物の管理者が港区でメンテナンス会社を競争入札で選定した結果、短期間にすごく低価格でメンテナンスされるようになりました。
普通に考えて、あまりに安い場合は品質が劣化するのが商取引の常識です。
こんな事実を考えると「メーカがメンテナンス業者に情報公開しないのが問題」とだけは言えないと感じます。
この記事中にも
06年の東京都港区の事故では、エレベーターはシンドラー社が設置した。
保守管理は05年度と06年度は独立系の別の2社が受注。
現場の住宅では不具合が40件以上頻発し、事故機は04年に急停止するトラブルもあった。
シンドラー社は所有者の港区住宅公社に「ブレーキの不具合が原因」と報告していたが、2社には引き継がれていなかった。
とありますが、この「05年度と06年度は独立系の別の2社が受注。」が入札によって業者が変わったことを示しています。
こんなことについて「メーカーに責任がある」というのはいくら何でも無理と言うべきでしょう。
メーカー側の主張としては、メーカに責任を持たせるためには独立系のメンテナンス会社を認める無い、という方向に行くと思いますよ。
どうもこのまま行くと、もう一つ業界団体が出来て利権の巣窟になってしまうかもしれないな。
7月 8, 2009 at 09:26 午前 事故と社会 | Permalink
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2009.06.21
エールフランス機は空中分解?
CNN.co.jp より「
エールフランス機、空中分解か 遺体の損傷状態から推測」
パリ(CNN)
ブラジル沖の大西洋上で6月1日に起きた、エールフランス航空のエアバス330─200型旅客機の墜落で、収容された遺体の損傷状態から機体が空中分解した可能性が高いことがわかった。
原因解明にあたるフランス航空事故調査局が18日、ブラジルの検死官から得た情報として明らかにした。
ブラジル側の検視官が収容された遺体を確認したところ、遺体は腕や脚、腰などが骨折しており、衣服がほとんど残っていなかった。
これまで、約50遺体が回収されている。
また、ブラジル紙報道によると、遺体の95%に見られた足や腕、腰の骨折は、非常に高い場所から落下した場合に生じる傷と似る一方で、頭蓋部分に外傷が余り見られなかった。
もしも機体がそのまま海水面に突っ込んでいれば、頭蓋部分の負傷が多いはずで、このことからも空中分解した可能性が高いという。
さらに、遺体の粘膜部分には窒息状況に陥った場合に見られる赤斑が見られたことからも、酸素濃度の低い上空で遺体が機外に投げ出されたことが伺えるとしている。
以上の結果から航空専門家は、約3万5000フィード(約1万670メートル)の上空で機体が分解したとの見方を強めている。
同機には、乗員・乗客228人が搭乗していた。
う~ん・・・・・
今のところ、速度計が故障して、自動操縦が解除され、速度不適正になった。
と伝っていますが、速度不適正とは基本的には失速したと言うことでしょう。
飛行機が速度過剰で空中分解するのは、急降下した場合で失速の場合には無理な荷重がかかった場合に空中分解します。
どちらにしても、今どきの旅客機が空中分解にいたるというのが驚きです。
6月 21, 2009 at 10:04 午前 事故と社会 | Permalink
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2009.06.03
ちょっとナゾの事件
ヘンな事件が重なりましたね。
読売新聞より「エールフランス機の墜落確認…ブラジル国防相が発表」
【サンペドロスーラ(ホンジュラス北西部)=小寺以作】
リオデジャネイロ発パリ行きのエールフランス航空447便(エアバスA330型機、乗客乗員228人)が大西洋で消息を絶った事故で、ブラジルのジョビン国防相は2日、記者会見を行い、「軍用機が、大西洋上で幅5キロにわたって飛行機の残骸(ざんがい)を発見し、447便のものと確認した」と発表した。遺体は見つかっていないという。
(2009年6月3日09時19分 読売新聞)
朝日新聞より「宿泊客22人手当て1人死亡 一酸化炭素中毒か 山口」
2日午後5時50分ごろ、山口県美祢(みね)市秋芳(しゅうほう)町秋吉の山口秋芳プラザホテルから「人が倒れている」と119番通報があった。
県や美祢市によると、大阪から修学旅行に来た小学校の教員や児童、消防隊員ら22人が気分が悪いと訴え、病院で手当てを受けた。
うち修学旅行に同行していた男性カメラマン1人が死亡した。
県警は一酸化炭素(CO)中毒の可能性が高いとみて、業務上過失致死傷の疑いで調べている。
県や市などによると、同ホテルは3階建てで、修学旅行中の大阪府高槻市の松原小学校6年の児童72人と引率の樋口哲夫校長ら教員5人を含む計約80人が宿泊していた。
手当てを受けたのは大人16人と児童6人。大人は3階の部屋にいた教員や救助中に倒れた消防隊員ら。
死亡したのは奈良市内の印刷会社所属のカメラマン川副浩明さん(26)=京都府木津川市=で、卒業アルバム用の写真撮影のため同行していた。
ほかの21人は命に別条はないという。
大阪府教委などによると、高槻市教委の依頼を受けて同行していた同市内の民間病院の女性看護師が午後5時半ごろ、3階の部屋に入った途端に倒れ、助けに駆け付けた教員らも次々と倒れたとの情報があるという。
川副さんは近くの別の部屋で倒れていたらしい。
一行は午後6時からホテル1階で夕食の予定だった。児童らは事故を受け、隣のホテルに避難した。
人が倒れた3階の部屋で県警と消防が一酸化炭素の濃度を測定したところ、午後8時45分現在で300ppmを測定した。頭痛がする程度の数値という。
COは血液中で酸素を運ぶヘモグロビンと結びつきやすい。吸い込むと全身に酸素が行き渡らなくなり、様々な症状が出る。COと結びついたヘモグロビンの血中濃度が10%を超えると頭痛などが起こるとされ、多量に吸うと死に至ることもある。
山口市の山口赤十字病院には消防隊員らが搬送された。検査の結果、この消防隊員はCOと結びついたヘモグロビンの血中濃度が高く、一酸化炭素中毒の可能性が高いという。
修学旅行を手配した大阪市の旅行会社によると、旅行は6月2~3日の1泊2日の旅程で、2日朝に新幹線で新大阪駅を出発。広島市で平和記念公園を見学し、バスで移動して同日夕、現場のホテルに到着した。3日はカルスト台地の秋吉台を観光し、午後2時ごろ、新山口駅から大阪に帰る予定だった。
現場のホテルは中国自動車道美祢インターから約10キロ北。近くの宿泊施設によると、5月~6月中旬は全国から、特に関西方面から小中学生が修学旅行に多く集まる時期で、秋吉台や鍾乳洞の秋芳洞などを回るのが定番のコースだという。
エールフランス機の墜落事故は、離着陸時以外で大型旅客機が今どき墜落するのものか?と驚くばかりです。
ワイドボディー旅客機の始まりである、ボーイング747は機体そのものの問題で墜落したことはないと記憶していますが、ダグラスDC10(MD)などでは貨物室のドアが脱落して墜落した、といった事故がありました。
それらの事故が解明されたので、現在の旅客機は非常に安全なものになったと理解していたのですが、大西洋上で突如として墜落というのは驚きです。
一酸化炭素中道毒事故は、たまたま小学校の修学旅行生の泊まっているホテルで起きたというのが大ニュースになった理由ですが、ガス漏れがあったと思われのは3階の部屋で修学旅行に同行したカメラマンが死亡して、同じ階で看護師が倒れたようです。
この事から、建物の配管からのガス漏れが考えられるですが、今どき一酸化炭素が多いガスを使っていたのでしょうか?ちょっと不思議です。
6月 3, 2009 at 09:57 午前 事故と社会 | Permalink
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2009.04.15
麹町でクレーン転倒・その2
朝日新聞より「クレーン横転、作業員「つり上げでバランス崩した」」
東京都千代田区のマンション建設現場で14日、作業中の大型クレーンが横転し通行人ら6人が重軽傷を負った事故で、クレーンを操作していた作業員の男性(38)が警視庁の事情聴取に、「(ケーシングと呼ばれる枠を)つり上げようとしてバランスを崩した」などと説明していることが分かった。同庁幹部が明らかにした。
捜査1課は、業務上過失傷害の疑いで工事関係者から事情を聴くなどして原因を捜査。クレーンを操作していた場所が適正だったかについても調べている。
この建設工事は、東亜建設工業(千代田区)が施工。クレーンを所有する大洋基礎(中央区)や光北産業(埼玉県新座市)などが実際の作業に携わり、14日は、大洋基礎の現場責任者1人とクレーン操作の作業員ら光北産業の社員4人らが基礎工事のくい打ちを進めていたという。
ケーシングは、掘削した穴に地表の土が入らないようにするための円筒形の鉄製の枠で、直径約2.5メートル、長さ約7メートル、重さ10トン前後。事故直前にはワイヤ2本でつって穴から引き上げていたという。
東亜建設によると、ワイヤ2本なら最大13トンのつり上げが可能だが、アームを下げて遠くの物をつり上げる時は最大荷重は小さくなる。同課は、クレーンとケーシングの距離が本来より離れていた疑いもあるとみて調べている
。
大洋基礎によると、このクレーンは00年3月に購入し、直近の今年1月13日の点検で問題はなかったという。
この事故では、倒れた工事用フェンスの下敷きになった歩行者の女性(62)=東京都武蔵野市=が頭の骨を折って意識不明の重体、男性(33)も頭を打撲した。クレーンのアームは、走行中の物流業者のトラックを直撃し、運転手(29)ら男性3人が運転席に一時閉じ込められ、足の骨が折れるなどのけが。クレーン操作の作業員も運転席から投げ出され、背中を打撲した。
読売新聞より「最大荷重近く、支えきれずクレーン横転か」
東京都千代田区麹町のビル建設工事現場で14日、大型クレーンが横転し、歩行者ら6人が負傷した事故で、事故当時、クレーンは最大荷重に近い重さの鉄管をつり上げる作業をしていたことがわかった。
この現場では、同じ鉄管をこれまでにも2回、問題なく引き上げていたが、つり上げることができる鉄管の重さはアームの角度によって大幅に減少することから、警視庁ではクレーンが適切に操作されていたかを詳しく調べるとともに、業務上過失傷害容疑で工事関係者から事情を聞いている。
クレーンを操縦していた男性オペレーター(38)は警視庁の調べに、「クレーンで鉄管をつり上げようとしたら、バランスを崩して倒れた」と説明。現場の作業員も「鉄管を引き出している途中、クレーンが突然ふわふわした状態になり、横倒しになった」と話しているという。
工事の元請けの「東亜建設工業」(千代田区)によると、事故は地上19階、地下2階建て複合ビルの基礎工事中に発生。下請けの「大洋基礎」(中央区)の作業員らが作業にあたり、クレーンは杭(くい)を打ち込む縦穴に挿入されていたケーシングと呼ばれる11トンの鉄管(長さ約7メートル、直径約2・5メートル)を、地中から地上約3メートルまで引き上げたところで横転した。この現場で鉄管を引き上げる作業は3回目で、これまでの作業で問題はなかったという。
クレーン製造元の日立住友重機械建機クレーン(台東区)によると、倒れたクレーンはもともと基礎工事で地面に縦穴を掘る掘削機。穴の内部に鉄管や鉄筋などを搬入するために備え付けられている補助的なクレーンは最大で13トンの荷物をつり上げられるが、アームの角度によって最大荷重は減少する。
アームが水平に近い角度になって重機と鉄管が離れるほど、重いものをつり上げられなくなるといい、東亜建設工業の説明によると、13トンをつり上げられる重機と鉄管の適正距離は6・7メートル~9・4メートルの間。10・9メートルでは9・2トン、13・1メートルでは5・5トンしかつり上げられなくなるという。
同社によると、現場はビルの解体後、埋め戻した土地で地盤が弱く、鉄板を敷いて作業をしていたという。
この事故では、横転のはずみで倒れた、工事現場を取り囲む鉄製の囲いの下敷きになった武蔵野市の女性(62)が頭の骨を折るなどして意識不明の重体となったほか、アームの下敷きになったトラックに乗車していた男性(39)ら3人が足の骨を折るなどの重傷。クレーンの男性オペレーターと歩行者の男性(33)が背中を打つなどの軽傷を負った。
クレーンが横転した国道20号は一時、上下計6車線のうち5車線で通行止めとなった。東京国道事務所によると、クレーンを解体して撤去するのに手間取り、発生から10時間40分後の午後9時50分に全面復旧した。
(2009年4月15日03時04分 読売新聞)
どうにも両方の記事とも、タイトルと記事の内容を端的にあらわしていると感じられないですね。
読売新聞の記事にある
クレーンを操縦していた男性オペレーター(38)は警視庁の調べに、「クレーンで鉄管をつり上げようとしたら、バランスを崩して倒れた」と説明。現場の作業員も「鉄管を引き出している途中、クレーンが突然ふわふわした状態になり、横倒しになった」と話しているという。
が真実だとすると、カウンターウエイト不足だったのかもしれない、と感じます。
写真を良く見ると、問題の基礎工事は敷地の境界線に沿って行っていたようで、地面に空けた穴が境界線ギリギリところに空いています。
ところが、鉄板の敷板が敷地の中央だけにあるようで、ひょっとすると転倒したクレーンを敷地の真ん中に置いて、アームを伸ばして工事を進めていたのではないか?とも想像できます。
テレビニュースでは、目撃者は「強い風が吹いていると思ったらゆっくりと倒れてきた」といったような表現をしていましたから、
- アームの伸ばしすぎで、カウンターウエイト不足の状況であった
- 後部が持ち上がって不安定になってしまったが、前方に転倒するほどではなかった
- 横方向から強風が吹いて横倒しになった。
といったところではないかと想像します。
4月 15, 2009 at 08:47 午前 事故と社会 | Permalink
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2009.04.14
麹町でクレーン転倒
読売新聞より「クレーン転倒、歩行者1人が重体…東京・千代田区」
14日午前11時10分頃、東京都千代田区麹町4のマンション建設工事現場で移動式の大型クレーンが横転。工事現場に面した国道20号で信号待ちしていたトラックがクレーンのアームの下敷きになった。
東京消防庁と警視庁麹町署によると、この事故で、歩行者2人が巻き込まれ、うち1人が重体となっている。
アームは新宿方面に向かう下り線の3車線をふさぐようにして倒れており、警視庁などによると、下敷きになった2トントラック内に男性運転手(29)など3人、クレーン内にオペレーターの男性(38)の計4人が一時、閉じこめられた。午後0時10分現在、4人はいずれも救出されたが容体は不明。また、事故に巻き込まれた歩行者のうち、40歳代の女性が病院に搬送されたが意識不明の重体、男性(33)が軽傷の模様。
現場の国道20号はJR四ツ谷駅から皇居に向かう主要道路(新宿通り)で、周囲には上智大学などの学校や各国大使館のほか、オフィスビルやマンションなどが立ち並ぶ人通りの多い地域。
現場では、クレーン車が工事の囲いをなぎ倒し、歩道と通りの片側3車線をまたぐ形で倒れていた。中央分離帯に近い追い越し車線では、トラックが下敷きになり、運転席が押しつぶされた状態になっていた。
歩道には通行人らしい男性が頭を押さえてぼうぜんとした様子で立っていた。
現場向かいの会社内で勤務中だった会社員男性(47)は、「交通事故のようなガシャンという音がして外に出たら、工事現場のクレーンがトラックの運転席付近に倒れているのが見えた。トラックの運転席にいた男性は、足を挟まれているようで運転席から出られないようだったが、上半身は動いていた」と驚いた様子で話した。
(2009年4月14日12時58分 読売新聞)
このあたりは、法律事務所がたくさんあるところで、わたしの知っている弁護さんの事務所が複数ありますし、大勢の知人がいる地区でもあるので、誰かが何らかの被害に遭っていないかとちょっと心配しました。
報道には現時点では出ていませんが、新宿通のこの地区(麹町)の古いビルは再開発中です。
新宿に向かって左側のビル群が建て替えになります。
今回事故を起こした工事現場も正に立て替えのための取り壊しをしていたビルで、何年もウロウロしている地域ですから、写真を見ただけで分かってしまいました。
昨日は、幼稚園の送迎バスが民家に突っ込むという事故が大田区矢口でありましたが、ここは大学まで住んでいたところですから、裏道も含めてよく知っているところでした。
立て続けに知っているところで事故というのは、イヤなものですね。
4月 14, 2009 at 01:33 午後 事故と社会 | Permalink
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2009.03.26
京都駅ビル大停電の正体
京都新聞より「業者「排煙機誤作動」京都駅ビル大停電 伊勢丹 ボタン 納入用通路に」
京都市下京区のJR京都駅ビルで25日に起きた全館停電で、市消防局は26日、ジェイアール京都伊勢丹から、商品の納入業者が誤って排煙機のボタンに触れた可能性があると説明を受けていることを明らかにした。
排煙機の誤作動が停電につながった可能性が高く、市消防局は同日、京都駅ビル開発による調査に立ち会い、詳しく調べる。
京都駅ビル開発によると、誤作動した排煙機は、伊勢丹地下2階にある商品納入用の通路の壁に設置してある。
一般客は出入りしない場所で、停電約3分前の25日午後3時47分に、ボタンが押された記録が中央監視センターに残っているという。
市消防局によると、伊勢丹の防災担当者の社員が25日夜、聴き取りに対し、「出入りの納入業者の野菜を運ぶかごとか段ボールが誤ってボタンに当たった可能性がある」と話したという。
伊勢丹総務部は「現時点では特定できないのでボタンが押された経緯について引き続き調査する」という。
京都駅ビル開発の説明によると、排煙機の作動だけでは通常停電しないが、当時はビルの高圧受電設備工事中で電気回路の一部を遮断していたことも影響し、1時間の停電につながったという。
■おわび張り紙やフロントで謝罪 駅内のホテル
全館停電から一夜明けた京都市下京区のJR京都駅ビルでは、館内のホテルや百貨店などが通常通り営業し、平静を取り戻した。
ホテルグランヴィア京都では午前9時すぎ、停電時に一時停止したエレベーター前2カ所に説明板を設置し、停電原因やおわびの文言を掲載。
フロントではチェックアウトする宿泊客に係員が謝罪の言葉を掛けた。ジェイアール京都伊勢丹はいつも通り午前10時に開店し、直後から大勢の客が訪れていた。
この駅ビルではけっこうはでに迷って、ウロウロした覚えがあります(^_^;)
あんなデカイ建物が全館停電でエレベーターに人が閉じ込められた、というのが想像外でしたし、そもそもなぜ停電したのか?と思っていました。
- 高圧受電設備を一部止めていた
- 排煙機を誤作動させてしまった
- 全館停電になってしまった
といった順序で事態が進んだようです。
事故は2009年3月25日午後3時50分頃に発生しています。
停電は1時間後に回復していますから、交通の便、昼間であったこと、比較的短時間であったことなど、大きな問題に拡大しなかったのはラッキーと言うべきでしょう。
不思議なのは、これだけの大規模施設で非常発電装置が作動した様子が見えないのですが、読売新聞関西版にこんな記事が「京都駅ビル停電、非常用発電させず…関係者が失念」
京都市下京区の京都駅ビルで停電が起き、ビル内のエレベーター7基に31人が閉じ込められるなどした事故で、停電が発生した際、関係者が非常用発電機を作動させなかったため、非常用エレベーターなどの防災設備に電気が供給されなかったことがわかった。
13基の非常用エレベーターが停止し、4基に10人が閉じ込められたほか、上層階にいた人の避難に利用できなかった。
ビルを管理する京都駅ビル開発は、「非常用発電機が作動していれば、よりスムーズな避難ができた」としている。
京都駅ビル開発によると、非常用発電機は通常、火災などの緊急時に自動的に作動し、非常用エレベーターや排煙装置などの防災設備に電力を供給する。
しかし、25日は、受電設備工事に伴い手動に設定されていた。
停電は、百貨店「ジェイアール京都伊勢丹」地下2階の排煙機のボタンが押され、さらに工事で電気回路の一部が遮断されていた影響で、電気供給システムが緊急事態と認識して発生。
この時、ビル10階の非常用発電機の近くに工事関係者がいたが、停電に慌てたため、作動させることを失念したという。
京都駅ビル開発は、排煙機のボタンが誤って押されることのないような設備改善や、停電に特化した防災マニュアルの整備を検討するとしている。
こうして明らかになってみると、典型的な「事故」ですね。
しかし、受電設備の一部停止で、全館が停電になる可能性があるというのは、設計としては冗長度が低すぎるのではないでしょうかね?
3月 26, 2009 at 04:51 午後 事故と社会 | Permalink
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2009.03.16
高速バス・エンジンから出火全焼
朝日新聞より「走行中の高速バスから出火 78人避難 静岡・東名高速」
16日午前4時15分ごろ、静岡県牧之原市の東名高速上り線で、走行中のジェイアールバス関東(本社・東京都)の大阪発東京行きの高速バスから出火。バスは近くの牧之原サービスエリアに緊急停車したが、全焼した。
乗客77人と男性運転手(43)は避難してけがはなかった。
牧之原署によると、走行中に運転手がサイドミラーでバス後部から火が出ているのを見つけたという。エンジンルームから出火したと見られる。
バスは、ドイツのバス車体メーカー「ネオプラン」社製の2階建てバス。
08年5月には、西日本ジェイアールバスの同社製バスが大津市の名神高速道路上り線を走行中、エンジン付近から出火して全焼している。
バスは15日午後10時40分にJR大阪駅を出発、16日午前8時9分にJR東京駅に着く予定だった。
ジェイアールバス関東によると、乗客はJR静岡駅まで別のバスで移動後、新幹線に乗り換えたという。
写真で見ると、サービスエリアの駐車区画に正常に駐車した後に燃え上がったようですから、比較的安全ではあったようです。
トラックも含めて、大型自動車が燃え上がると、荷物の焼失など相応の被害が発生しますが、一方で大型車ディーゼルエンジンが多いので出荷しても比較的ゆっくりと燃え上がります。
出火の初期段階で、消火に成功すれば荷物の焼失などには至らないでしょうし、自動車も修理可能な損害で済むかもしれません。
消火装置をエンジン周りに付けておくのは保険として有効なのではないでしょうかねぇ?
この種の事故を見るたびに思います。
3月 16, 2009 at 12:04 午後 事故と社会 | Permalink
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2009.03.13
行政の基本は法治なのか放置なのか
神奈川新聞より「放課後キッズクラブの暴力指導員は研修未受講/横浜市」
横浜市の「放課後キッズクラブ」事業で元男性指導員(55)が児童に暴力を振るっていた問題で、本来常勤指導員が受講するはずの事前研修をこの元指導員が受けていなかったことが十二日、明らかになった。
また、昨年あった暴力行為について、今年になって新たな暴力行為が発覚するまで運営主体の特定非営利活動法人(NPO法人)「ウッドクラフト」から市に対し報告はなかったことも判明。研修体制の整備の遅れなど、事業の問題点が浮き彫りになった。
十二日の市会予算特別委員会で、斉藤達也氏(自民党、緑区)の質問にこども青少年局が答えた。
こども青少年局によると、元指導員は今年一、二月の事前研修を受講するはずだった。
同局は「対象者が多かったため三月開所のクラブの指導員だけを受講させた」と説明。
元指導員は七、八月の研修に参加させる予定だったという。
クラブの常勤指導員に対しては、市と運営法人が計百二十七時間の事前研修を課す。研修は新設クラブ開所前の二カ月間で行われ、中途雇用の指導員は直近の研修に参加することになっている。
しかし、三月は開所施設が多く、「会場の広さが足りない」(こども青少年局担当者)などの理由から元指導員ら中途雇用の指導員は受けられなかった。
市は指導員の研修未受講期間を短縮するため、研修機会を増やしていくという。
昨年の時点で市への報告がなかったことについて、ウッドクラフトの野本実顧問は「子ども同士の事故報告書はあるが、指導員の暴力を報告する規定はないと思った」と説明。
一方、市は「当然報告されるべき内容」と主張し、意見は食い違っている。
こども青少年局は「情報開示・連絡の重要性をさらに周知する」としている。
しかし、子どもを含む関係者の聴取を基本とする「体罰に関する報告書」(市教委作成)に準じた「指導員による事故報告書」策定は考えていないという。
なんでこんな事が事件になってから、議論になるのでしょうかね?
それにしても、NPO関係者の発言
「子ども同士の事故報告書はあるが、
指導員の暴力を報告する規定はないと思った」
というのはどういう意味なのだろう?
しかも市の言い分に寄れば報告がなかった理由として「規定がないから」と主張していることになるが、これでは論外でしょう。
それにしても開設と研修の関係がキチンと運営できないとは、行政のやることとしては失格だと思います。
3月 13, 2009 at 09:51 午前 事故と社会 | Permalink
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2009.02.22
パトカーが無人で発進したというが
サンケイ新聞「
無人パトカー民家に突っ込む 乗らずにエンジンかけたら急発進」、
朝日新聞「
パトカー民家に衝突 ギア入れたままエンジン始動 秋田」
日テレニュース24「
無人のパトカーが急発進、民家に衝突 秋田」と報じられている事件です。
秋田市山王中島町の秋田中央署山王交番で、女性警察官が車に乗り込まないままパトカーのエンジンをかけたところ急発進し、パトカーは無人のまま県道を横断して民家に衝突していたことが22日、分かった。けが人はいなかった。
同署によると、事故は21日午後1時ごろ発生。無人のパトカーは片側3車線の県道の中央分離帯も乗り越え、県道反対側の民家の玄関を壊して止まった。パトカーはマニュアル車で、ギアを入れた状態で駐車していたのに気付かなかったという。
県警は「被害者にはおわびして全額弁償するとともに、女性警察官に厳しく注意するなどして、再発防止に努めたい」としている。
秋田市山王中島町にある秋田中央署山王交番で21日、無人のパトカーが急発進し、県道(山王大通り)を横断、向かいの民家に衝突していたことが、秋田中央署への取材でわかった。民家の玄関の一部が破損したが、けが人はいなかった。
同署によると、21日午後1時ごろ、交通事故が起きた現場に向かおうとした同交番勤務の署員が、パトカーに乗り込まずにドアを開けてエンジンをかけたところ、いきなり発進したという。凍結を防ぐためとしてサイドブレーキをかけておらず、ギアも入れた状態で駐車していたことが原因とみられる。パトカーはマニュアル車だった。
同署は当日、事故を発表していなかった。「軽微な事故なので広報事案にあたらないと判断した」としている。民家の破損部については全額弁償する方針という。
秋田市の交番で21日、パトカーが無人のまま急発進し、民家に衝突した。ケガ人はいなかった。
事故があったのは、秋田市山王中島町の秋田県警秋田中央署山王交番。秋田中央署によると、21日午後1時ごろ、交通事故の現場に出動しようとした警察官が、パトカーに乗り込まずにエンジンをかけたところ、急発進した。パトカーは無人のまま県道を横切り、中央分離帯を乗り越えて県道を挟んだ民家に衝突した。この事故で、民家の玄関のガラスが割れたが、ケガ人はいなかった。
パトカーはマニュアル車で、警察官はギアを入れたままの状態で駐車していたことに気付かなかったという。また、サイドブレーキはかけていなかった。
秋田中央署は「被害者には21日に謝罪した。被害は全額弁償することにしている。再発防止策を講じたい」と話している。
重大事故にならなかったようなので、そこはラッキーであったというべきなのでしょうが、単に乗り込まないままでエンジンを掛けたということなのか?と思うのです。
新聞の論調には「ギアを入れて、サイドブレーキを引かないまま駐車していたこと問題」のようにとれる記事がありますが、凍結対策のためにサイドブレーキを引かないことは珍しくなありません。
一方、運転者が乗り込まないでエンジンをスタートさせることはあることで、マニュアル車ではそのまま動き出す事がありますが、サイドブレーキを掛けていれば普通はその場でエンストします。
つまり、組合せとしてかなり具合が悪い状況だったとなりますが、そもそも運転者が乗り込まないでエンジンを掛けるとはどういう状況が多いのか?と考えると「キーを付けたままの場合」でしょう。
そうなると、パトカーと言っても軽自動車だろうと思うのですが、キーを付け放しで当然ドアをロックせずに駐車していた可能性が出てきます。
もしそういうことであったとすると、そっちの方が問題でしょう。
チョとした駐車でもエンジン切ることを強制するために、ドライバーとキーを繋いでしまってキーを抜かないと降りることが出来ない、という手法もあります。全体として何をやっているのか?は問題にするべきでしょう。
2月 22, 2009 at 06:29 午後 事故と社会 | Permalink
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2009.02.12
普通の交通事故ではないように思う
毎日新聞より「
交通事故:老人ホーム送迎車衝突2人死亡 デイサービス帰宅中 2人けが 博多区」
11日午後5時15分ごろ、福岡市博多区西月隈のマルキョウ精肉センターの施設の壁に、福岡県春日市桜ケ丘の老人ホーム「アンクラージュ大橋南」の送迎ワゴン車が衝突。
ワゴン車の運転手で同老人ホームの職員(43)が全身を強く打って死亡、同乗していた無職の女性(80)も腰の骨を折るなどして約6時間半後に出血性ショックで死亡した。
ほかに同乗していた70歳代の男女2人も軽傷を負った。
福岡県警博多署によると、送迎車は、ミニバス型の車でセンターに通じる道路を直進してきて、そのままセンター敷地内に進入、約15メートルほど走って壁に正面衝突したとみられる。現場にブレーキ痕はなかった。
車は前部が大破しガラスの破片が広範囲に散乱していた。精肉センターの男性従業員らは「バーンという大きな音がして外に出て見たら、運転席に男性がはさまれ意識が無かった」と驚いた様子だった。アンクラージュ大橋南によると、ワゴン車はデイサービスを利用したお年寄り3人を自宅に送る途中だった。【岸達也】
なんでこの記事を取り上げたのかと言うと、43歳のドライバーがノーブレーキで建物に当たって死亡
しているからですが、しかも「そのままセンター敷地内に進入、約15メートルほど走って壁に正面衝突」という異常さが気になりました。
地図で見るとこんなところです。
航空写真で見ると、建物の上(北側)の敷地は駐車場であるようで、北側の道から「そのまま敷地に入る」のは無理だと思われますから,下側の道を直進で進入したのだと思います。
この地域は工業団地のようで、地図上でも南から進入したと思われる2本の道も街道といったものではありません。
そうなると、見かけブログにもありましたが「運転者が失神か?」とも考えられるのですが、そもそもそれ以前にこの道になぜ入ってきたのかがよく分からない。
何が起きたのが、気になります。
2月 12, 2009 at 09:53 午前 事故と社会 | Permalink
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2008.12.29
心配なニュース
心配なニュースを集めました。
再処理工場トラブル続出
試運転は本来、08年2月に終わり、本格操業に入っているはずだった。
ほとんど全ての問題が個々に集約していると言って良いでしょう。
技術的なトラブルで再処理工場が稼働していないことは承知していましたが、
- ガラス溶融炉の底に希少金属がたまり、溶融ガラスの粘り気が強くなり、炉から容器に流下しなくなる。
- 金属棒で炉底をかき混ぜて押し流す回復運転を実施したが
- 2日後には金属棒が炉内で曲がる
これでは、どうしようもないですね。
多分、水冷が出来ないでしょうから「金属棒でかき混ぜる」というのはかなり難しい技術になると思うのですが、その点を見逃しているのだとすると、技術的には致命傷かもしれません。
イスラエル・ガザ地区に地上軍を投入?
AFPカメラマンや記者によると境界沿いの各所に戦車や装甲兵員輸送車十数台が配備された。
イスラエル政府は28日、予備役6500人を招集した。
十数台ということだと、侵攻ではなくて警戒と言うべきなのでしょうが、現実に地上軍が衝突したら、地域の征服となるでしょう。
現実にこんな事が起きたら、どうなるのか想像できません。
パキスタンで自爆攻撃
タリバン勢力の自爆テロとのことですが、パキスタンとインドの緊張が大規模テロの背景あるという記事の指摘はその通りでしょう。
簡単に言えば「不安定化がひどくなった」となります。パキスタン全体が内戦状態となる可能性も皆無とは言いがたいでしょう。
ベトナムの鳥インフルエンザ
小規模な鳥インフルエンザに対して、素早く対処できているようですが、
同国では、ことし報告されたH5N1型の感染例6件のうち、5人のベトナム人が死亡。そのすべてが3月までに同国北部で起きていた。
ですから、中国でも広がる可能性は高く、うまく対処できるか?心配です。
なにしろ、すでにベトナムでは5人が死亡しているのです。
「トラブル続発、技術に「?」 青森・再処理工場」
日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の試運転完了時期が、相次ぐトラブルで越年する。
2008年元旦に起きた装置の油漏れから始まり、肝心のガラス固化体(高レベル放射性廃棄物)の製造試験は、ガラス溶融炉の底に希少金属がたまる不具合でストップしたまま。
今度は溶融炉をかき混ぜる金属棒がL字形に曲がる想定外の問題も発生した。
その都度、試運転完了時期を繰り延べにしてきただけに、反対派住民だけでなく推進派の首長からも国産技術へ疑問の声が上がっている。(青森総局・桜田賢一)
「度重なる延期とトラブルは施設の健全性に不安と不信を引き起こしかねず、極めて残念だ。原燃にはあらん限りの努力をするよう申し上げた」。
12月9日、六ケ所村議会12月定例会。古川健治村長が議員からの一般質問に答えた。
再処理工場の立地村長による異例の苦言。
村幹部は、原燃がこの半月前に試運転完了時期を09年2月に延期したことをとらえ、「06年3月に試運転が始まってから延期はもう6回目。村長だってちくりと言いたくなる」と解説してみせた。
今年に入っての延期の原因は、ガラス溶融炉の底に希少金属がたまり、溶融ガラスの粘り気が強くなる不具合だ。ガラスで固めて専用容器に詰めれば、放射能レベルが高くても安定した状態で処分できるが、粘り気が強いと炉から容器に流下しなくなる。
原燃は金属棒で炉底をかき混ぜて押し流す回復運転を実施したが、村長答弁の2日後には金属棒が炉内で曲がるという想定外のトラブルが発覚し、炉内上面からは傷まで見つかった。
炉底に損傷がないかどうか、ビデオカメラによる調査を行うため、固化試験は09年1月末ごろまで中断する予定で、今や来年2月の試運転完了さえ絶望的だ。
フランスからほとんどの技術を導入した再処理工場で、ガラス固化は唯一の純国産技術だけに、想定外のトラブルを招いた事態は深刻。
これ以外にも使用済み核燃料のせん断装置からの油漏れや核物質の封印破損など、年初から立て続けに発生している。反対派は「技術が確立していない『欠陥工場』と証明されたようなもの」(社民党県議)と非難の度合いを強める。
試運転は本来、08年2月に終わり、本格操業に入っているはずだった。
原燃の児島伊佐美社長は08年を「エネルギー元年」と位置付けて意気込んできたにもかかわらず、空振りの1年になってしまった。
児島社長は「トラブルや不具合の1年という印象は残るだろうが、乗り越えれば将来に役立つ知見となる。スケジュールありきで進めるのではなく、当面の課題を着実に乗り越えたい」と話している。
◎再処理工場試運転完了越年へ 核燃料安定活用進まず
使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)は、国が推進する「核燃料サイクル政策」の根幹を成す施設だ。核燃料の原料となるウランが、形を変えながら国内で輪のように動くことから、その名が付いた。
中核施設の試運転完了とその後の本格操業が大幅にずれ込めば、資源に乏しい日本が核燃料を有効利用し、エネルギーの長期安定確保を図る政策がそれだけ遅れることになる。
<9割以上終える>
核燃料サイクル政策の概念は図上の通り。
原発で使う核燃料は3、4年で核反応が鈍くなるが、石油のように燃えてなくなるわけではない。再処理工場で溶かし、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料などを取り出し、再利用することが計画されている。
ウランはほぼ外国産だが、国内で循環させることができれば「準国産エネルギー」(日本原燃)となり、エネルギーの安定的な供給につながる。
MOX燃料を取り出して原発に戻すまでを「プルサーマル計画」と呼び、2010年度までに16―18基の原発に導入されることになっている。
原燃はMOX燃料を取り出すことに成功し、再処理工場は試運転工程の9割以上を終えている。だが、取り出しに伴って発生する高レベル放射性廃棄物の処理のトラブルで、試運転を終えることができないでいる。
国内に55基ある原発が年間に出す使用済み核燃料は、900―1000トン。原燃の児島伊佐美社長は「工場が本格操業しなくても(原発に貯蔵スペースがあるから)まだ何年か大丈夫」と話すが、早期の操業が求められることは言うまでもない。
<遅れる国の選定>
サイクルが未完成な一方で、再処理工場のある下北半島には図下のように関連施設の集積が進む。
高レベル放射性廃棄物の最終処分場こそ、三村申吾知事が4月に青森県内に設置しないという確約書を国から得ているものの、国による処分地選定は全く進んでいない。
六ケ所村議の1人は「他県では確約書のことが知られておらず、原子力施設の恩恵にあずかる青森県内に選定するべきだという声もいまだにある」と指摘する。
処分地も下北半島に選定されるのか―。県民から疑念は消えていない。
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「イスラエル軍の戦車など、ガザ地区との境界沿いに集結」
【12月28日 AFP】イスラエル軍は28日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)との境界付近に戦車などを集結させている。イスラエルはイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)拠点への空爆に加え地上戦の実施を警告している。
AFPカメラマンや記者によると境界沿いの各所に戦車や装甲兵員輸送車十数台が配備された。
イスラエル政府は28日、予備役6500人を招集した。
イスラエル軍は27日、ガザ地区からのたび重なるロケット弾発射への報復措置としてハマスが実効支配するガザ地区への大規模な空爆を実施、エフド・バラク(Ehud Barak)国防相はこれに加え地上部隊を派遣する可能性もあると警告した。
ガザの医療関係者によると前日の空爆開始からこれまでにパレスチナ人280人以上が死亡、600人以上が負傷した。
(c)AFP
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「パキスタン北西部で大規模な自爆攻撃、36人死亡」
【12月29日 AFP】パキスタン北西部の学校で28日、自爆テロと見られる自動車爆弾の爆発があり、36人が死亡、15人が負傷した。
警察によると、爆発が起きたのはパキスタン北西部の北西辺境州(North West Frontier Province)ブネル(Buner)地区の学校で、事件当時は下院補欠選挙の投票が行われていた。犯人は自動車に積んだ爆弾を校舎の壁のそばで爆発させたとみられている。
負傷者のうち7人は重体で、北西辺境州の州都ペシャワル(Peshawar)の病院に搬送された。
AFPが取材した地元の警察官によると爆発は非常に強力で、校舎が「完全に破壊された」ほか、近隣の住宅などにも大きな被害が出たという。死亡者の中には近くの市場で、崩壊した屋根の下敷きになって亡くなった人もいるという。犠牲者には警察官2人も含まれていた。
警察は学校の外で自動車の破片多数を発見したが、現場付近には遺体の破片が散乱していたため、犯人が1人だったのか現時点で断定できないという。爆発物処理班が破片の中から証拠になるものを捜しているが、分析にはまだ時間がかかる見込み。
夜になっても生存者の捜索は続いている。目撃者によれば、住民も捜索に加わり、シャベルや素手で残骸を取り除いているという。この爆発でこの日の投票は取りやめられた。
■治安の改善見られぬパキスタン北西部
パキスタン軍はブネル地区に隣接するスワート(Swat)地区で同国の旧支配勢力タリバン(Taliban)系の武装勢力の掃討作戦を1年以上にわたって続けている。
「パキスタンのスイス」と呼ばれるスワート渓谷(Swat Valley)は、同国唯一のスキー場でも知られ、かつては国内外から訪れた多数の観光客で賑わっていた。
しかし、タリバンと関係がある急進的な宗教指導者マウラナ・ファズルラ(Maulana Fazlullah)師がイスラム法の導入を目指す運動を始めて以来、この地域の治安は急激に悪化した。ファズルラ師は私設のFMラジオ局「ムラー・ラジオ(Mullah Radio)」で、激しい言葉遣いで自分の見解を広める説教をしていることでも知られている。
パキスタン軍は前年11月にファズルラ師の信奉者をこの地域から放逐するため大規模な作戦を開始した。陸軍は今年に入りスワート地区での反タリバン攻勢を一旦は強めたが、その後、作戦の規模を縮小していた。
さらに、パキスタン政府は、前月発生したインド・ムンバイ(Mumbai)での同時多発攻撃後に印パ関係が緊張したことを受け、一部の軍部隊をタリバンやアルカイダ(Al-Qaeda)系の武装勢力との戦闘が続く北西部からインドとの国境地帯に移動させている。
しかし、パキスタンの複数の新聞は28日、同国政府はインドとの緊張が高まるにまかせ、スワート渓谷や隣接する部族地域での過激派との戦いをおろそかにしていると批判的に報じた。
英字紙ドーン(Dawn)は「パキスタンには『荒野の西部』を荒廃するに任せて、相当数の軍部隊を東部のインド国境付近に配備する余裕はないはずだ。西部こそ、世界最高の諜報機関が、過激派の武装勢力が隠れてあちこちの目標を攻撃する計画を立てていると言い立てている地域なのではないか?」とする社説を掲載した。(c)AFP/Saad Khan
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「ベトナム、ニワトリなどの鳥インフル感染を確認」
[ハノイ 28日 ロイター] ベトナム北部の2カ所の養鶏場で、毒性が強い「H5N1型」の鳥インフルエンザウイルスに感染したアヒルとニワトリが死んでいたことが分かった。国営Tuoi Tre紙が28日に伝えた。
同紙によると、ベトナム当局が26日、首都ハノイの北80キロに位置するタイグエン市の養鶏場で飼育されていた100羽以上のアヒルのうち、数羽が同ウイルスによって死んだことを確認した。
また、同市内にある別の養鶏場で死んだニワトリからもウイルスを検出。ウイルス拡大を防止するため約4200羽のニワトリを処分したという。
同国では、ことし報告されたH5N1型の感染例6件のうち、5人のベトナム人が死亡。そのすべてが3月までに同国北部で起きていた。
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12月 29, 2008 at 10:19 午前 事故と社会 | Permalink
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2008.11.14
続・2006年度神奈川県立高校全生徒の情報流出
読売新聞より「生徒情報流出、第三者が故意に公開か」
2006年度に県立高校に在籍した生徒延べ約2000人分の個人情報流出は、授業料口座振替用コンピューターシステムを開発した日本IBMの下請け業者が県教委との契約に違反して個人用パソコンに情報を保存していたために引き起こされた。
県教委とIBMは13日、下請け業者のパソコンから流出した情報を入手した第三者が、ファイル交換ソフト「シェア」を使って「意図的にネット上に公開した可能性がある」と指摘した。
発表によると、約2000人分のうち、約1400人分は、授業料の口座振替に使う名前や口座番号などの情報。約600人分は住所や氏名、電話番号など。
IBMの下請け業者の社員は、06年3月の契約期間を過ぎてもパソコンに約11万人の個人情報を保存。そのまま使い、08年6月に、ファイル交換ソフト「ウィニー」を介して情報を流出させるウイルスに感染させた。
社員は「作業後に個人情報を消去した」とIBMに報告していたが、今回の調査には「データが残っていることを失念していた」と話したという。
IBMでは、ウィニーを介して流出した個人情報を、第三者が再びネット上でダウンロードできる状態にさせているのではないかとみている。個人情報はシェアにより拡散するおそれがあるが、IBMは「犯罪性がないと警察は動いてくれない」として、流出した個人情報をすべて削除するのは難しいとしている。
県教委が12日に開設した相談窓口には、2日間で「どうして流出したのか」という保護者などから計93件の問い合わせがあった。
県教委では、個人情報が流出した恐れがある06年度に県立高校に在籍した約11万人には書面で謝罪し、流出が確認された2000人分の該当者には電話で連絡するという。
また、被害を防ぐため、県警と協議し口座変更を円滑にできるように金融機関に要請する。
神奈川新聞より「2000人分の流出確認/口座番号など県立高生徒の個人情報」
二〇〇六年度に県立高校に在籍していた全生徒約十一万人の個人情報が流出した恐れのある問題で、県教育委員会は十三日、約二千人の口座番号などのデータがインターネット上に流出していた、と発表した。
県教委は流出した恐れのあるすべての生徒や保護者に文書で謝罪し、口座番号の変更を求めていく。
県教委によると十二日午後、授業料の徴収システム開発を委託した日本IBMが、生徒の氏名や住所、口座番号、電話番号を含む個人情報がファイル共有ソフト「シェア」を介して閲覧可能な状態になっているのを確認した。
流出情報が悪用された形跡はないという。
インターネット上では、既に数十人分のデータが大半を消した状態で流出しているのが確認されている。
シェア上のデータも同一人物が流出させた可能性が高いとIBMはみている。
笠原達夫教育局長は「適切に管理する責任があったのに大変申し訳ない。流出が確認された約二千人に対してはできるだけ早く事実を伝え、対応をお願いしたい」と述べた。
IBMは「現状では他の流出はないと思う」と話している。
今回、流出したデータは、システム開発に携わった日本IBMの下請け業者の男性社員のパソコンに保存していたものと同一だった。ファイル共有ソフト「ウィニー」を介してウイルスに感染していた。
2006年度神奈川県立高校全生徒の情報流出の続報であるが、なんだか意味不明ですね。
- 県教委とIBMは13日、下請け業者のパソコンから流出した情報を入手した第三者が、ファイル交換ソフト「シェア」を使って「意図的にネット上に公開した可能性がある」と指摘した。
- IBMでは、ウィニーを介して流出した個人情報を、第三者が再びネット上でダウンロードできる状態にさせているのではないかとみている。
- 被害を防ぐため、県警と協議し口座変更を円滑にできるように金融機関に要請する。
- 流出情報が悪用された形跡はないという。
- IBMは「現状では他の流出はないと思う」と話している。
教育委員会も、IBMも情報セキュリティという観点では珍しいほど完璧に失格だと思うのだが・・・・。
リスク評価を公表して比べるとかしないと、何をやったのか理解できないのだろう。
11月 14, 2008 at 12:38 午後 セキュリティと法学, 事故と社会, 個人情報保護法, 教育問題各種 | Permalink
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2008.11.12
2006年度神奈川県立高校全生徒の情報流出
神奈川新聞より「最大11万人の県立高生徒の個人情報流出か/PC感染で住所、氏名、口座番号も」
二〇〇六年度に県立高校に在籍していた生徒の個人情報がインターネット上に流出した可能性が高いことが十一日、分かった。コンピューターシステムの開発に携わった業者のパソコンから最大で全生徒約十一万人分のデータが流出したとみられ、県教育委員会は確認を急いでいるが、いまのところ個人情報が悪用された形跡はないという。
県教委によると、流出した可能性のあるデータは生徒の住所、氏名、授業料の振替口座番号、電話番号など。二〇〇五年度に県教委が授業料の徴収システムを開発する際、開発を担当した日本IBMの下請け業者の男性社員のパソコンにあったデータと同じ二十~三十人分の個人情報の画像がインターネット上に大半をぼかした状態で掲載されていた。
データは契約終了後に消去しなければならなかったが、男性社員は私物で使っていたコンピューター内にデータを残したままにしていた。ことし六月になってファイル共有ソフト「ウィニー」を介してウイルスに感染していたことが確認されている。
九月に県庁へ匿名の情報があったことを受け、県教委が委託先の日本IBMに調査を指示した。日本IBMの調査によると、今のところそれ以外の生徒の情報流出は確認できていないという。
県教委は発表が遅れたことについて「発表することで検索回数が増えて、仮に流出していた場合にデータが表面化し、二次被害の恐れがあったため」と説明している。ただ、「第三者がデータを持っている可能性が高い」と警戒している。
日本IBMは今後もデータが流出していないか二十四時間態勢で監視を継続。もし流出が確認された場合、県教委は口座番号を変更するなどの対応を生徒に要望するとしている。
日本IBMは「業務委託先で判明した不適切な情報管理について深くおわびする。今後、業務委託先での情報管理の徹底を一層強化し、再発防止に努める」とのコメントを出した。
FNNニュースより「2006年に神奈川の県立高校に通っていた全生徒の個人情報がネット上に流出のおそれ」
神奈川県の県立高校に2006年に通っていたすべての生徒の個人情報が、インターネット上に流出しているおそれがあることがわかった。
神奈川県教育委員会によると、情報流出のおそれがあるのは、2006年に神奈川県の県立高校に通っていたすべての生徒およそ11万人分で、名前や住所、それに授業料納付などに使用していた口座番号などが含まれるという。
県では、授業料徴収のシステムを日本IBMに委託していて、システムを作成した下請け会社の社員のパソコンが、ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」を介してウイルスに感染し、2008年9月には、流出した情報の一部がウェブサイトの掲示板に掲載されていたという。
それ以降、個人情報の流出は確認できていないということだが、県やIBMでは引き続き情報流出がないか監視を続けている。
開発で生データを使うのは禁じ手であります。
なんで、県 → IBM → 下請け → 担当者 と生データが渡ってしまったのかの方が重大問題でしょう。
県も、IBMも事件を矮小化しようとしているように見えますね。
情報管理の徹底をいっそう強化し、って生データを直接開発の末端まで回した時点で、落第であって強化以前の問題、早い話が「今後はこの種の開発業務を引きうけません」と言うぐらいしか対策がないと思うのだが。
11月 12, 2008 at 09:10 午前 セキュリティと法学, 事故と社会, 個人情報保護法, 教育問題各種 | Permalink
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2008.08.27
試乗車での事故でディーラー社員を送検
サンケイ新聞より「異例! ベンツ試乗事故で助手席の販売ディーラーを書類送検」
試乗させる際に適切な指導を怠った結果、暴走したベンツで男性をはね、重体にさせたとして、警視庁東京湾岸署は26日、助手席に乗っていた販売店の男性(38)を業務上過失傷害の疑いで書類送検した。
運転していた男性会社員(23)は自動車運転過失傷害の罪で起訴されているが、助手席のディーラーの責任が問われるのは極めて異例だ。
書類送検されたのは、東京都品川区のメルセデスベンツの正規販売店の男性。
調べによると、男性は6月15日、男性会社員にベンツを試乗させた際、「アクセルを踏むとすぐにスピードが出るので気をつけてください」などの適切な助言をしなかった疑い。
男性会社員は同日午後1時40分ごろ、品川区八潮の路上で制限速度50キロの道路を約150キロで暴走し、前方の車を追い越した後、横断しようと自転車で歩道から出てきた練馬区光が丘の男子大学生(20)をはねたとして起訴された。大学生は重体となった。
ベンツは排気量が大きく、スピードが出やすい車種だった。同署は試乗の際に適切な走行方法を指導すべきだったとして、販売店の関係者から事情を聴いていた。
この記事には続きがあります。「安全軽視「販売至上主義」に警鐘 ベンツ試乗事故」
試乗中の車が起こした事故で警察がディーラーの責任を問うた今回の事故は、「売るためなら」と公道で150キロものスピードを容認したディーラー側の「販売至上主義」に警鐘を鳴らしたといえる。
東京都文京区のある自動車販売店は「免許の有無は確認するが、基本的には希望者には試乗してもらう方針」と話す。初心者や高齢ドライバーの場合は個別に判断するが、「試乗場所は販売店の周囲の決められたコースで、発進時のハンドル操作性など、運転しやすさを見てもらうのが目的」(同)のため、実際に断ることはまれだ。
今回のケースでは、試乗車が排気量6000cc以上という車種だったことが災いした。「こうした車では新車を買いたいという目的以上に、排気量の大きいエンジンを体感したいという欲求が試乗の目的になりかねない」(捜査幹部)。アクセルを踏めばすぐにスピードが出る。スピードを出すよう指示してはいないにせよ、ディーラー側は考えられる“暴走の危険”に対して、あまりに無自覚であったといえる。
日本自動車ジャーナリスト協会の日下部保雄会長は「車はお金があれば自由に買えるだけに、ドライバーには高い倫理観と自制心が必要だ。こうした事故を放置すると、車そのものが社会悪になりかねない。車の性能をきちんと知っているのは販売店なのだから、売ろうとして客に弱い立場にいるのではなく、強く指導してほしい」と話す。
最先端技術を取り入れた時価1000万円以上というベンツは、多くの自動車愛好家のあこがれであるはずだ。だからこそ、それを売る側には、「安全運転をする者にしか売らない」という高い倫理観が求められている。(道丸摩耶)
道丸記者(この方とはリアルでお会いしていますが)の、売る側には、「安全運転をする者にしか売らない」という高い倫理観が求められている。(道丸摩耶)という踏み込んだ書き方はなかなか良いと思います。
自動車の性能は非常にバラツキが大きくなって、わたしが車に乗り始めた40年ぐらい前に比較してみると、F1ではないのか?というほどの高性能車も市販されています。
その一方で、本当にげたであるかのように、何も考えないでも使える車もあります。
そのようなバラついた性能を体験できるのは自動車ジャーナリストぐらいしかいないわけで、多くの庶民にとっては自分が乗ったことがある車の範囲を超える性能には触れることがほとんどないのです。
その数少ない機会が「ディーラーでの試乗」です。
今回の事件ではディーラーの主張はおそらく、「(事故を起こした)ドライバーの技量や判断力を知る立場にない」だったのでしょうが、ドライバーの主張は「車の性能は体感したことがないから・・・」と客観的なレベルですれ違いがあったのだろうとも思います。
実際にほとんどの国産車のディーラーではいわゆる高性能車の試乗は簡単にはできません。
もちろん、実車が少ないということも大きいとは思いますが、結果として試乗するドライバーの手に余るような車を試乗させてはいない。
これを「わが社の試乗車は高性能車です。誰でも歓迎」といった売り出し方をしたのだとすると「売り手の倫理の問題」となってくるでしょう。
8月 27, 2008 at 10:16 午前 事故と社会 | Permalink
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2008.08.25
斎場で間違えが分かった
FNNニュースネットワークより「福岡・太宰府市九州自動車道男女6人死傷事故 女性2人の「死亡」と「重体」を取り違え」
23日、福岡・太宰府市の九州自動車道で男女6人が死傷した事故で、警察は、女性2人について、「死亡」と「重体」を取り違えていたと発表した。
この事故は23日、福岡・太宰府市の九州自動車道で、普通乗用車が中央分離帯に衝突し、男女6人が死傷したもの。
警察は24日、死亡したのが当初「重体」としていた福岡市の飲食店従業員(27)で、福岡市の専門学校生(24)は「死亡」ではなく「重体」と訂正した。
警察は、2人の親族から「間違いない」と身元を確認していたが、斎場に訪れた専門学校生の友人が「遺体は別人」と指摘し、取り違えがわかったという。
本当なのか?と驚きました。
- 警察は、2人の親族から「間違いない」と身元を確認
- 斎場に訪れた専門学校生の友人が「遺体は別人」と指摘
法医学で鑑定すれば、容易に防げる事だろうと思うのですが・・・・。
8月 25, 2008 at 10:34 午前 事故と社会 | Permalink
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2008.07.30
川の安全
読売新聞より「国交省、河川の親水公園など安全対策を緊急調査」
神戸市灘区の都賀(とが)川で5人が濁流に流されて死亡した事故を受け、国土交通省は30日、全国の河川に設けられた親水公園などの安全対策について緊急調査を実施すると発表した。
現場に上流の集中豪雨を知らせる警報装置などが設置されていなかったことから、再発防止には安全対策の実態把握が不可欠と判断した。同省は調査結果を踏まえ、安全確保に向けた対応方針をまとめたいとしている。
調査は、国の出先機関などが管理する約1万4000の1級河川と、自治体が管理する約7000の2級河川が対象。親水公園や川辺の遊歩道などの「親水空間」や過去に急激に増水したケースの有無、増水への注意を呼びかける看板や警報装置の設置状況などを調べ、8月末をめどに集計する。
同省では昨年6月に作った河川水難事故防止の指針で、河川を管理する出先機関や自治体に、急激な増水への注意喚起を求める看板の設置などを呼びかけていたが、「緊急調査の結果、先進的な対策の事例があれば、広く紹介したい」(河川局)としている。
そういうことなのか?
都賀(とが)川とはここ
恐るべき一直線の川で、しかも上流の六甲川はもっと一直線。
さらに映像で見る通り護岸をコンクリート化して要するにダムの排水路のようなものにしているわけでしょう。
そこに鉄砲水的に水量が急激に増加するのは、正にそのために作った川ではないのか?
むしろ、そういうところに親水公園とか遊歩道を造ったことの方が問題じゃないですかねぇ?
いくら警報システムを整えても、鉄砲水状態に変わりはないでしょう。
鉄砲水になるようなところ人の立入を促進するようなヘンなことをしているところが問題だと思うのです。
7月 30, 2008 at 10:33 午後 事故と社会 | Permalink
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2008.07.26
747-400の胴体に大穴
朝日新聞より「機体に穴、カンタス航空機が緊急着陸 365人乗り」
AP通信などによると、ロンドン発オーストラリア・メルボルン行きの豪カンタス航空ボーイング747―400が25日、経由地の香港を離陸後、爆発音に続いて機体に穴が開き、マニラ国際空港に緊急着陸した。365人の乗客と乗員にけがはなかった。
穴は右翼近くに直径2.5~3メートルの大きさで開き、機内でも天井の一部が壊れるなどした。同機は高度約9千メートルから3千メートルまで緊急降下したという。ある乗客は「機体の破片がファーストクラスの客席にも飛んできて、酸素マスクも飛び出した」と語った。
豪デーリー・テレグラフ紙(電子版)は、今年3月に内装を新しくした際、整備士が機体に数多くの腐食を確認していた、と報じた。同紙は老朽化が事故の一因とする専門家の見方や、整備を外注化したことで整備の水準が低くなったとのパイロットの証言も伝えている。
読売新聞によりクローズアップの写真がありました。
主翼の付け根の整形部分ですから、脱落したのがフェアリングで主翼側には取り付けのための穴が多数見えています。
多分、着脱できるのでしょう。
黄緑の部分は胴体そのもので、与圧されていますから大きな穴の部分が破断して外側のフェアリングを吹き飛ばしたのでしょう。
茶色の格子縞は、胴体の骨組みですが、どう見ても腐ってます。
豪デーリー・テレグラフ紙(電子版)は、今年3月に内装を新しくした際、整備士が機体に数多くの腐食を確認していた、と報じた。
今回壊れた部分は、基本的に床下なので、上部の客室と下部の貨物室との間の、安全扉が開いて圧力を逃がしたために床が脱落せず、結果的に乗客乗員には怪我人がなかった、ということでしょう。
ずっと以前に、貨物ドアが脱落したか何かで、貨物室の与圧が急速に失われ、生じた圧力差によって客席の床が崩壊・脱落し、そのため操縦系統が破断して墜落という事故がありました。
その事故以来、圧力差を生じさせない安全扉が設置されていますので、今回は助かったのでしょうが、最近は飛行機の腐食による事故が多くなってきました。怖いことです。
7月 26, 2008 at 08:43 午前 事故と社会 | Permalink
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2008.05.09
振り込め詐欺対策システム作り
読売新聞より「怪しい出入金検知、システム作動し振り込め阻止…名古屋銀」
振り込め詐欺の被害が後を絶たない中、第二地銀の名古屋銀行(本部・名古屋市)が、全国で初めて運用している口座監視システムが注目を集めている。
専用コンピューターで全口座を監視し、通常取引ではありえないような出入金が確認された口座をあぶり出し、不正が疑われたら凍結する仕組み。
約1年5か月の間に100以上の不正口座を凍結した。自民党の「振り込め詐欺撲滅ワーキングチーム」は「被害規模を最小限に抑える画期的な仕組みだ」として、9日、同行から聞き取り調査を行う。
このシステムは、同行がNECと共同開発し、一昨年11月から運用している「異常取引・不正口座検知システム」。
- 不特定多数からの入金後、遠隔地の現金自動預け払い機(ATM)で1日に何度も出金の繰り返しがある
- 長期間出入金がなかった口座への高額な入金後、限度額いっぱいの出金がある
など、振り込め詐欺などに利用された疑いのある異常取引のケースを17項目に分類。
インターネット取引の利用分も含め、専門部署がコンピューターで各項目に該当するかどうかをチェックしている。
異常が検知されると、担当者が口座開設者や振り込み銀行に連絡。
関係者からの聞き取り調査で口座が犯罪などに利用されている疑いが強まれば警察に連絡し、被害拡大を防ぐため口座を凍結する。
今年3月には、システムが異常を検知した口座の開設者に連絡をしたところ、「通帳とキャッシュカードを紛失した」との回答があったため取引を停止。
その後、数十万円単位の入金依頼がこの口座に続いたため、銀行に確認して振り込め詐欺と判明し、被害者に返金された。
これも含め、今年3月までに100以上の口座凍結につなげている。
ほかの金融機関も、口座開設時に開設者と結ぶ「預金規定」に違反した場合は口座を凍結することはできる。警察などからの情報提供で口座が譲渡されていたり、免許証など本人確認書類が偽造されたりしているケースだ。
しかし、この規定に基づく凍結は、捜査がある程度進まないと銀行に情報が提供されないため、その間に被害が膨らむことが多い。名古屋銀のシステムは異常取引が1件発生した時点で確認作業を進め、口座を凍結できるのが特徴という。
これはかなりうまい手法ですね。
どうしても、出金側の対策を考えてしまいますが、入金側の異常を感知して対策するのですから、効果的でしょう。
早急にこのシステムの普及が必要ですね。
5月 9, 2008 at 09:23 午前 事故と社会 | Permalink
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2008.05.07
ダイカスト製品の検査で爆発死亡事故
中日新聞より「豊田自動織機の工場で爆発 大府、作業の1人死亡」
7日午前5時15分ごろ、愛知県大府市江端町、豊田自動織機大府工場(清田修工場長)で爆発が起きた。
作業中の同社社員(24)が多発性外傷ショックのため死亡。
窓ガラス約50枚が割れ、屋根の一部が曲がった。東海署は業務上過失致死容疑で調べている。
調べでは、工場内にある鉄骨平屋の棟(1万2000平方メートル)内の、カーエアコン部品を検査するブリスタ試験場で爆発があった。アルミ製ピストン部品を、530度の塩化ナトリウム溶液が入ったステンレス製水槽(長さ1メートル、奥行き60センチ、高さ40センチ)に漬ける作業中、水槽が爆発したらしい。棟内ではほかに11人が作業していた。
大府工場は4月26日から5月5日まで休業し、6日に操業を再開した。死亡した社員は同日午後9時から7日午前5時50分までの勤務で、終業間近の事故だった。
現場はJR大府駅の西側の住宅街近くにあり、爆発音は住民を驚かせた。現場から200メートル北に住む会社員男性は「バーンというものすごい音がして、びっくりした。原因をはっきりさせてほしい」と話した。
豊田自動織機は「住民の方にご迷惑を掛け、誠に遺憾。再発防止に努めたい」としている。
朝の第一報では「検査のために水槽に付けたら爆発した」というわけの分からないものでしたが、ようやく「ブリースター試験中の事故」だと分かりました。
ブリスタ試験とは、アルミダイカスト製品を熱して鋳造欠陥(巣)が膨張して表面を膨らませることで検査をする仕組みです。
だから、530度というもの理解できるものですが、爆発したとは巣の中の空気が膨張したからなのでしょうか?
まだ爆発の原因が何なのか?は分かったとは言えないですね。
5月 7, 2008 at 07:45 午後 事故と社会 | Permalink
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2008.04.16
道路陥没
神奈川新聞より「川崎でまた道路陥没/長さ40メートル、幅40メートル、深さ2メートル」
十五日午後三時十五分ごろ、川崎市中原区下新城の市道「宮内新横浜線」で、下水道管工事中に出水したと通報があった。直後から道路が落ち込み始め、午後五時の時点で工事用の掘削穴周辺の道路と県立新城高校のグラウンドにかかる長さ四十メートル、幅四十メートルの区間が、最大二メートルの深さに陥没した。市下水道局は現地対策室を設置。原因を調べる。
工事は市発注の雨水対策で、二月上旬に地下二十一メートルに筒状のシールド機(直径三・五メートル)を入れてトンネルを堀り始めたが、玉石がカッターに絡まるトラブルがあり、この日は土を埋め戻して掘削を再開しようとしたところだった。
現場は県立新城高校の正門近く。路面は一部でひび割れて大きく沈み込み、高校のフェンスもたわんだ。近くに住む男性は「万一、車などが突っ込んでいたら大惨事になるところだった」と話していた。
同じ下水管工事では昨年二月、約百メートル北側でも大規模な道路陥没があった。犬を散歩中の近くの主婦(62)は「二度も同じ事故を起こすなんて、あまりにもずさん。(発注主の)市は住民に説明すべき」と憤っていた。
年に数回は通るところで、よく知っているところです。
だいぶ以前から工事が続いていて、下の地図の太い道の真ん中にシールド工事用の出入り口が設置してあります。
写真の左側に見える塀が工事用の出入り口で、これが道路の真ん中に突き出しています。
写真は、地図で見ると北から南を見た光景で、写真右側が新城高校のグランド沿いのフェンスです。
どうやって復旧するのでしょうか?
4月 16, 2008 at 09:31 午前 事故と社会 | Permalink
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2008.04.12
トラックホイルー脱落死亡事故
中日新聞より「脱落タイヤは全ボルト破損 東名バス事故、点検ミスか」
静岡県牧之原市坂部の東名高速道路で11日、大型トラックのタイヤが外れて対向の「名阪近鉄バス」(名古屋市中村区)の観光バスを直撃、バス運転手の関谷定男さん(57)=岐阜県大垣市浅草2=が死亡、乗客7人が負傷した事故で、ホイールを車軸に固定するボルト8本がすべて折れてタイヤが脱落した可能性が高いことが、国土交通省中部運輸局静岡運輸支局の調べで分かった。
乗客の証言やバス会社によると、関谷さんはタイヤの直撃を受けて倒れながらもブレーキをめいっぱい踏み込んだままで、バスは中央分離帯の縁石に乗り上げた後、約60メートル進んで止まった。
国交省などによると、脱落したタイヤは6カ所計10本のうち左後輪の外側の1本(直径約1メートル、重さ約100キロ)。中央分離帯にぶつかり、幅3・4メートルの分離帯を飛び越えバスを直撃。高さ約3メートルの運転席上部のガラスを破って車内に突き刺さった。
タイヤは1本当たり8本のボルトでホイールごと固定され、うち2本は破断面がさびていた。既に折れていた可能性があるという。
ボルトの破断は整備不良で発生するケースが多く、県警高速隊はトラックを運転していた静岡市の産業廃棄物処理会社「京阪産業」の男性社員(37)=浜松市=から、自動車運転過失致死傷容疑で事情を聴いている。国交省はトラックメーカー「いすゞ自動車」に調査を指示した。
トラックは1回の走行距離が長いため、ボルトの締め付けが強すぎても弱すぎてもボルトにかかる負荷が大きくなる。このためボルトが1本折れただけでも残りのボルトの負荷が高まり次々折れることがあるという。
バスには乗客乗員計41人が乗り、愛知県犬山市の50-80代の男性1人と女性6人が軽傷を負った。
写真を見ると確かに錆びています。
これはスタッドボルトですよね。そしてナットでホイールを留めている。
錆びているということは、普通に考えて8本中2本のボルトがナットごと抜け落ちて、ホイールに穴が開いていたということになりますよ。
点検を怠ったと言うにしても程度が悪すぎるとなりますね。
4月 12, 2008 at 07:55 午後 事故と社会 | Permalink
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管制官有罪・東京高裁
昨日(2008/04/11)東京高等裁判所で、2001年1月31日に焼津市上空で起きた、日本航空機同士(747とDC10)の異常接近と回避操作によって、747機内で乗客7名及び客室乗務員2名が重傷を負い、乗客81名及び客室乗務員10名が軽傷を負った、事件で管制官の刑事裁判の控訴審が開かれました。
事故の詳細については「航空事故一覧/2001年」に詳しく出ています。
サンケイ新聞、東京新聞、朝日新聞、読売新聞の記事を並べてみました。
新聞記事にもあるように、地裁判決は管制官だけの責任とは言えないとしたのですが、高等裁判所は管制官に責任があるとしました。
この場合の責任とは刑事責任のことです。
サンケイ新聞は、地裁判決と高裁判決の違いについて説明しています。
東京新聞は、事故調査と刑事責任追及が対立する問題について説明しています。
朝日新聞は、個人に対す類似責任追及よりも事故原因の解明に重点を置くべきだという主張のようです。
読売新聞は、高裁判決があった事実だけを伝えているように見えます。
わたしの意見は、この高裁判決は社会的に意味がないと思います。
高裁判決そのものが、事故原因が複合的であるとしているのですから、その上で管制官の刑事責任を認めて罰することは、法的な意味しかなく社会的には法律が見捨てられような結果しか引き起こさないでしょう。
その意味では、真に必要な法的な判断は、事故調査と刑事責任追及のあり方というより高いレベルの判断であるべきでした。
地裁判決は、そこに踏み込んだ判断であったのだと考えますが、高裁判決は「そういう高級なことを裁判所は考えない」とメッセージしたわけで、世間は「裁判所は信用ならない」と考えるでしょう。
被告が上告するのも当たり前だと思います。
サンケイ新聞より「ニアミス事故で管制官2人に逆転有罪」
静岡県上空で平成13年、乗客57人が重軽傷を負った日航機同士のニアミス事故で、便名を言い間違えて事故を起こしたとして業務上過失傷害罪に問われた管制官、蜂谷秀樹(33)、籾井(もみい)康子(38)両被告の控訴審判決公判が11日、東京高裁で開かれた。須田● (=賢の又が忠)裁判長は1審東京地裁の無罪判決を破棄し、蜂谷被告に禁固1年、執行猶予3年、籾井被告に禁固1年6月、執行猶予3年を言い渡した。
便名言い間違いと事故との因果関係などが争点となったが、1審判決は「誤指示は不適切ではあったが、言い間違いがニアミスを招いたとはいえない」と判断。その上で「事故の刑事責任を管制官や機長という個人に追及するのは相当でない」として、2人に無罪を言い渡していた。
検察側は「管制官が重大な人為的ミスを犯しているのに、1審判決は個人の過失責任の追及を放棄している」として控訴。弁護側は控訴棄却を求めていた。
事故は13年1月31日午後3時55分ごろに発生。実地訓練中だった蜂谷被告は、日航958便を降下させようとしたが、誤って同907便に指示。訓練監督者だった籾井被告も誤指示を聞き逃し、907便が緊急回避行動を取ったために乗客57人がけがをした。
「
管制官、「業務」負担大きく」
管制官の指示をめぐる航空機のトラブルは、昨年から今年にかけても各地で相次いで発生した。聞き違いや勘違いといった単純なミスが原因とみられているが、管制業務の負担の大きさが背景にあると危惧(きぐ)する声もある。
今年2月、新千歳空港で日航機が無許可で離陸を開始するトラブルが発生。管制官が指示の中で「テークオフ(離陸)」という用語を使用したのを、乗員が離陸許可を受けたと誤解した可能性が高まっている。
昨年11月には、中部国際空港で中国南方航空機が管制官の指示に従わず、停止線を越えて滑走路に無断進入。直後に着陸予定だった全日空機が着陸をやり直している。
昨年9月には、大阪(伊丹)空港で着陸した日航機が、別機への管制官の指示を誤認して、無許可で滑走路を横断。同空港では翌10月にも、全日空機が管制官の指示とは異なる滑走路に着陸している。
航空評論家の青木謙知さんは「システムがいくら更新されても、管制官の業務は軽減されていない。本来なら管制指示は復唱が当然だが、忙しさの中でなおざりになることもある。人間のミスを百パーセントなくせない以上、バックアップするシステムの構築が必要」と指摘している。
「
管制官の単純ミスは「危険行為」 ニアミス公判解説」
降下を指示すべき便名を言い間違えた管制官2人を逆転有罪とした11日の東京高裁判決。1審判決とは正反対の結論になったのは、便名言い間違いというミスを「実質的に危険な行為」ととらえたか否か、その認定の差に尽きる。
1審判決は、たとえ907便が誤指示により降下しても、958便は航空機衝突防止装置(TCAS)が作動しなければ水平飛行を続けていた-という前提で判断。「その段階では衝突を招く危険な指示ではなかった」として、言い間違いミスには実質的な危険性はなかったと判断した。
しかし高裁判決は、TCASによって907便には上昇指示が、958便には降下指示が現実に出ていた点を重視。958便が水平飛行する前提で判断した1審判決を「両機が急接近しているという切迫した状況を踏まえておらず、事実から目を背けた空論」と批判した。
その上で、管制官が907便に誤って降下指示を出したことこそが、958便とニアミスを起こし、急激な回避措置によって乗客がけがをする恐れのある「実質的に極めて危険な管制指示」と明確に認定した。
管制官による誤った指示、TCASによる指示、機長判断による緊急回避措置-と、このニアミスは複雑な要素がからみ合って発生している。ただ判決は、管制官の単純ミスは大惨事につながりかねないということを厳格に示した点で、航空行政に携わる者への大きな戒めとなろう。(福田哲士)
東京新聞より「2管制官に逆転有罪 日航ニアミス 東京高裁『誤った指示が原因』」
静岡県焼津市沖の上空で二〇〇一年に起きた日航機同士のニアミス事故で、業務上過失傷害罪に問われた管制官の蜂谷秀樹(33)、監督役の籾井(もみい)康子(39)両被告の控訴審判決が十一日、東京高裁であった。
須田賢裁判長は両被告を無罪とした一審の東京地裁判決を破棄、籾井被告に禁固一年六月、執行猶予三年(求刑禁固一年六月)、蜂谷被告に同一年、同三年(同一年)の逆転有罪を言い渡した。
管制官の刑事責任を問えるかが焦点だったが、判決は「便名を間違え危険な管制指示を出した初歩的誤りで、指示と乗客の負傷との間には因果関係が認められる」と、ニアミス事故で刑事責任を初めて認定した。
航空機事故では、刑事責任より原因究明の重視が世界的な流れだが、今回の判決はそれに逆行する形となった。
一審は「管制指示は不適切だったが(管制官の)指示通りなら両機の間隔は保たれ、危険性はなかった」と判断した。
事故空域では当時、最低二千フィート(約六百十メートル)が安全な垂直間隔の基準だったが、事故後に千フィートに変更された。
須田裁判長は「便名を間違え、二千フィートを切ったから衝突防止装置(TCAS)が作動した。誤った指示がなければ事故は起こり得ず、刑法上の注意義務に違反する」と述べた。
両被告は上告する方針。
■再発防止より責任追及
<解説>日航機ニアミス事故で、管制官に有罪を言い渡した十一日の東京高裁判決は、航空機事故で個人の責任を追及するより、原因追及によって再発防止につなげることを重視する世界的な流れに逆らう格好となった。
判決は、ニアミスに至るまでの流れを(1)管制官の誤指示(2)指示後に両機の衝突防止装置が作動(3)一機の機長が装置の指示に従わず両機が接近-と認定。
弁護側は「管制官は装置の作動を予見できなかった」として(1)と(2)(3)に関連はないと主張したが、判決は(1)がなければ(2)(3)はなかったとして管制官の刑事責任を認定した。
航空機事故は複雑な要因で生じる。個人に責任を負わせるだけでは、裁判に不利になるとの理由で証言を拒まれて事故防止策には生かされない。国際的に原因究明を重視する背景にはそうした事情がある。
一九九七年に三重県上空で日航機が乱高下し乗客らが負傷した事故の刑事裁判で、原因究明を目的とした運輸省(当時)の調査報告書が証拠採用された是非が問題になったのも同じ理由からだ。
ある管制官は「人為的ミスを完全に防ぐことは難しいが、事故を教訓にするには責任の追及よりも優先して取り組むべきことがある」と指摘。実際、事故後に管制官の指示ではなく装置の指示に従うとのルールに改められ、再発防止に生かされている。
航空需要が増大する中、日本の空は安全を確保しつつ便数の増加が求められている。ニアミス回避の管制業務をどう行うのか。個人に責任を帰した判決が現場を萎縮(いしゅく)させないか。判決が及ぼす影響を見守る必要がある。(寺岡秀樹)
<日航機ニアミス事故>2001年1月31日午後3時55分ごろ、静岡県焼津市上空で羽田発那覇行き日航907便と韓国・釜山発成田行き日航958便が接近、管制官が便名を取り違えて907便に降下を指示した。直後、907便の機体に取り付けられたTCASが上昇を、958便のTCASは下降をそれぞれ指示。907便の機長はTCASの指示に反して管制官の指示に従ったため両機は異常接近し、907便が回避のため急降下した際、乗客乗員計100人が重軽傷を負った。
朝日新聞より「「もう管制できない」ニアミス逆転有罪、現場に衝撃」
「危険は決して生じさせてはならない」――。01年に起きた日本航空機のニアミス事故訴訟で、東京高裁は管制官の職務上の義務を厳しく指摘し、管制官2人に有罪判決を言い渡した。様々な要因が絡む航空事故で、個人の刑事責任が認定されたことで、関係者に驚きと不安が広がった。
「明日からというか、今日から管制業務はできない」。籾井康子被告は判決後の会見で、現場への影響をこう語った。一瞬の「言い間違い」が厳しく断じられた点について、「現場に不安と緊張を強いるもの。安全にとって有害」と声を詰まらせた。
国土交通省航空局の幹部は「実務への影響が心配」と話す。日本上空の交通量は、事故当時の年間約410万機(全空域の延べ数)から現在約500万機と約22%増加。だが管制官は1732人から1950人と約13%しか増えていない。今後成田空港の滑走路延伸や羽田の再拡張などで、より多くの機体をギリギリの間隔でさばくことが求められている。
今回の事故は、同省航空・鉄道事故調査委員会の報告書でも、システムの不備や運用の不徹底など複数の要因が指摘された。こうした状況を踏まえ、一審・東京地裁は、個人への刑事責任追及は「相当でない」としていた。
欧米では影響が大きい事故の場合、当事者を免責したうえで真実をすべて語らせ、再発防止に役立てる考え方が主流になりつつある。過度な責任追及は、原因究明に支障をきたす恐れもある。処罰を逃れようと、当事者が真実を語らなくなる可能性があるからだ。この点で、今回の高裁判決は国際的な流れに逆行する形となった。
管制官ら運輸行政に携わる労働者で構成される全運輸労働組合(組合員約9千人)も「再発防止より個人の責任追及を優先する対応は問題」と批判する声明を出した。
管制交信ミスによるトラブルは最近も多発。ほとんどが「聞き間違い」や「誤解」だ。ベテランの事故調査官も「声だけに頼る交信に誤りはつきもの」と言う。国交省も「人間は間違える」ことを前提に、二重三重の安全策の構築に乗り出したところだった。
10月から事故調査委は「運輸安全委員会」となり、海難も扱う総合的な機関として調査力の向上が期待される。同委が当事者から再発防止の核心に迫る証言を引き出すことが必須で、航空関係者には「免責」を含めた検討が必要とする意見もある。
一方で、多くの犠牲者が出たり、過失が明らかだったりした場合には「刑事責任は当然」という意見が強くなる。被害者感情もある。再発防止と刑事責任追及のどちらに重きを置くか、議論を求める声が高まっている。(佐々木学)
読売新聞より「日航機ニアミス事故の控訴審、管制官2人に逆転有罪判決」
静岡県焼津市上空で2001年、日本航空機同士が異常接近(ニアミス)して乗客57人が重軽傷を負った事故で、業務上過失傷害罪に問われた国土交通省東京航空交通管制部の管制官、籾井(もみい)康子(39)、蜂谷(はちたに)秀樹(33)両被告の控訴審判決が11日、東京高裁であった。
須田賢裁判長は「便名を言い間違えるなど、管制官に要求される最も基本的で重要な注意義務に違反し、多数の乗客に傷害を負わせた」と述べ、無罪とした1審・東京地裁判決を破棄し、籾井被告に禁固1年6月、執行猶予3年(求刑・禁固1年6月)、蜂谷被告に禁固1年、執行猶予3年(求刑・禁固1年)の逆転有罪判決を言い渡した。
ニアミス事故で管制官が有罪となったのは初めて。両被告は上告する方針。
判決によると、蜂谷被告は01年1月、焼津市上空を上昇中の日航907便と水平飛行中の同958便が急接近した際、誤って907便に降下を指示し、両機を異常接近させた。監督していた籾井被告も間違いに気付かず、衝突回避のため急降下した907便の乗客57人にけがをさせた。
判決はまず、「2人が958便を降下させる管制指示をしていれば、事故は起こりえなかった」と指摘。管制ミスと事故の因果関係を認め、「極めて危険な管制指示で、刑法上の注意義務に違反することは明らか」と述べた。
1審判決は、管制ミスの後、907便の機長が衝突防止装置(TCAS)に従わずに降下したことなど複数の要因が事故につながった点を考慮し、「管制官の誤った指示が直接の事故原因とはいえない」としたが、この日の判決は「誤った指示が機長の急降下を余儀なくさせた」と認定した。
一方で、判決は「当時の管制システムには、管制官の人為ミスを事故に結びつけないようにする観点から、不備があったことは否めない」と述べた。
4月 12, 2008 at 09:38 午前 事故と社会 | Permalink
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2008.03.08
明石海峡での3隻衝突事故
産経関西より「衝突で貨物荷崩れか バランス失い直後に沈没 明石海峡事故」
神戸市沖の明石海峡でタンカーなど3隻が相次いで衝突した海難事故で、沈没した貨物船「ゴールドリーダー」(1466トン、ゴ号)に、タンカー「オーシャンフェニックス」(2948トン、オ号)が衝突した際、衝撃でゴ号の積み荷の鋼材が荷崩れを起こした可能性が高いことが7日、神戸海上保安部の調べでわかった。
ゴ号は衝突から5分前後で沈没しているが、同保安部では荷崩れで船体の重量バランスが崩れて傾きが大きくなり一気に転覆したとみて調べている。
調べでは、5日午後2時55分ごろ、オ号は砂利運搬船「第5栄政丸」(496トン)との衝突後、船首がゴ号の右中央部に衝突。数分後にゴ号は沈没した。
ゴ号の乗組員4人を現場海域で救助した淡路町漁協(兵庫県淡路市)所属の遊漁船の船長(68)は「(ゴ号を)見つけたときにはすでに転覆しており、それから2~3分後の午後3時ごろには、船尾から沈んでいった」と話している。
船舶は船体が傾いても元の姿勢に戻る復元性があり、同保安部では今回のケースの場合、衝突の力だけで転覆する可能性は低いとみている。
ゴ号は事故当時、船倉に1778トンの鋼材を積んでいた。過積載ではないが、同保安部では、荷崩れを起こしたことから、船体の重量バランスが崩れて一気に転覆。さらに浸水で浮力を失い短時間で沈没した可能性が高いとみている。
この事故はいわば追突に近い横からの接触だったのです。
それで沈没で、さらに死者が出たのがまるで理解できなかったのですが、荷崩れで転覆ということならありそうな事故だったのですね。
今回も自動操舵が問題になっていますが、自動操舵+居眠り運転では座礁とか家に突入したとか起こしているのですよね。
難しい問題ですな。
3月 8, 2008 at 11:02 午前 事故と社会 | Permalink
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2008.03.04
交通事故予報カレンダー
読売新聞神奈川版より「県警が交通死亡事故の「注意日」を予報」
県警交通総務課は3日、過去3年間の交通死亡事故を分析し、事故が起こりやすい日を「注意日」として県警のホームページ(HP)で公開を始めた。
名付けて「県交通死亡事故多発要注意日カレンダー」。「注意日」「要注意期間」の“予報”をして交通安全を呼びかけている。
過去3年間に死亡事故が起こった日が、何週目の何曜日に当たるのかを割り出す。死者が計5人以上となると、「注意日」として、今年の日付にして発表する。
各月の連続した5日間で過去3年間の死亡者数が最も多い期間を「要注意期間」としている。
ちなみに、3月は9日が注意日で、7~11日が要注意期間になっている。
金曜日は年に6回、注意日になっており、事故が起こりやすい曜日とわかる。
県警は、要注意期間に交通指導取り締まりを強化する。
県警交通総務課は、「交通事故死亡者数年間230人以下を達成させるため、1日でも多く交通安全への意識を持ってもらえれば」と話している。
県警HPアドレスは http://www.police.pref.kanagawa.jp/mes/mesf0053.htm
1月から6月までのカレンダーはこんな具合になっています。
赤丸で囲まれているのが注意日、矢印が付いているのが注意期間だとのことです。
これで見ると、2月27日は注意期間でしたがこの日にパニックブレーキでABSを佐渡させてしまいました。
実によい天気の日でしたが、比較的見通しの良いバス通りに全く一時停止することなく飛び出してきた車がいて急ブレーキになりました。
このカレンダーの使い方として「印刷したカレンダーを机の上などに置いて、注意日を確認しながら交通事故に遭わないようにしましょう。」と書いてあります。
印刷用のデータはPDFになっています。
しかし見直してみると、意外とバラバラですね。どういうことなのだろう?
基本的には月の後半に注意期間があります、やはりビジネス上の追い込みの影響でしょうか?
3月 4, 2008 at 09:47 午前 事故と社会 | Permalink
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2008.02.18
JAL機の聞き間違えと管制のあいまいな発言
一昨日(2008/02/16)の新千歳空港でのJAL機が他機が滑走路上にいるのに離陸滑走を開始して、管制からの停止命令で衝突を回避したという事件の一連のニュースをまとめてみます。
新聞記事のタイトルだけでも色々な問題が複合してトラブルになったようですが、「元検弁護士のつぶやき」さんの記事「JAL機、聞き違えか?」のコメントに面白い意見がありました。
No.1 Feriさん | 2008年2月18日 08:01 | CID 118823 (Top)
色々と憶測が飛び交っていますが、実は、新千歳空港では、過去にも管制上の問題から、同様の事故が起きています。
推察される理由として、同空港は航空自衛隊が航空管制を一元的に行っており、いわゆる自衛隊特有の「慣用句」を管制官が、知らずに使っているという可能性も考えられます。
ただし、今回の一件でも、管制官の指示を、機長又は操縦士が復唱していれば、その時点で、聞き違いに気づいたということは間違いありません。
最近は、燃料高騰うんうんで、早く出発させたかったという一面もあるかもしれませんが、このブログでも話題になっている「お客さまの過激な反応」を気にしすぎて、焦っていたという可能性も考えられます。私も、出張でよく航空機を利用しますが、天候などやむを得ない事情で、欠航や出発遅れが生じると、「切れまくるお客さま」を空港で見ることが多くなりました。
まとまりのないコメントで失礼しました。
新聞記事でも指摘されている「なぜ、Expect immediately takeoff という曖昧な指示を出したのか」は大いに研究するべきでしょう。
「何で英語なのだ」といった疑問を述べる方も多いですが、英語とは言いがたい、というよりも、誤解の余地がないように特殊化した符丁と考えるべきで、ある意味では下手に英語で会話すると解釈してはまずいのでしょう。
情報処理技術の著しい向上に比べて航空管制は良く言えば慎重で悪く言えば時代遅れの状態になっています。航空過密化に対しては情報処理技術の活用を考えるべきなのでしょう。
管制指示データなどはデータ通信でコックピット内に情報表示するといった仕組みがあっても良いと思うのですが。
2月 18, 2008 at 12:24 午後 事故と社会 | Permalink
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2008.01.29
無茶苦茶なニッポン(になりつつある)
神戸新聞より「活況で安全後回し 社内規定違反 川崎造船クレーン倒壊」
死傷者七人を出した川崎造船神戸工場のクレーン倒壊事故で、極めて危険な作業だったにもかかわらず、元工作部長(55)らが根拠なく安全と過信し、漫然と作業を進めようとしていた実態が、兵庫県警の捜査で浮き彫りになった。
送検された一人は、作業計画の作成を定めた社内規定を認識していたが、「クレーンを休ませることはできない」との理由で、規定に違反したという。
同工場は当時フル稼働の状態で、捜査関係者は業績を優先し、安全対策がおろそかになっていたことを指摘する。
神戸工場で行われたベアリング交換は、ほかの会社では専門業者に委託したり、事前準備に二十日間程度かけたりしているという。
しかし、同工場はクレーンメーカーだけでなく、経験のある社内の別工場にも問い合わせていなかった。
倒壊の直接の原因はクレーンの重心位置を誤ったためだったが、県警は事前にしっかり検討さえしていれば容易に防ぐことができたとみている。
当初、同工場はクレーンの総重量を約八百トンとしていたが、県警の鑑定で約六百七十トンだったことも判明、重量さえも正確に把握していなかった。
事故の背景として、捜査関係者らが指摘するのは好調な業績だ。川崎造船は二〇〇七年度には三年ぶりの営業黒字を見込み、一〇年度の売り上げ目標は〇六年度の倍増を掲げていた。
事故当時はアジア各国から三十一隻の船を受注し、三年先に造る船が決まっていた。送検された一人は「クレーンを休めることはできないと思った」と供述したといい、船の建造を優先させたことをうかがわせている。
活況の陰で、安全がないがしろにされかねない状況は製造現場全体に広がっているという。兵庫労働局の八田雅弘局長は二十八日の会見で「受注が増えている時期だからこそ安全の意識を高め、しっかりと取り組みをしてほしい」と注文した。
川崎造船神戸工場クレーン倒壊事故
2007年8月25日午前9時40分ごろ、船体をつり上げる「走行式ジブクレーン」の部品を交換するため、油圧式ジャッキで持ち上げたところ、上部がバランスを崩して倒壊。地上31メートル付近で作業をしていた同造船社員(40)、派遣会社社員(55)の2人と、同12メートル付近にいた同造船社員(55)の計3人が落下するなどして死亡したほか、4人が重軽傷を負った。
同9月には、兵庫労働局が労働災害の防止を徹底するよう行政指導し、川崎造船は、安全対策などを含む経営体制を強化するため、非常勤の会長ポストを新設した。
このニュースは事故当時気にしていたのですが、遠めがねの記事にはなっていませんね。
この時には中華航空機が炎上という事件がありました。
それで飛ばしてしまったのでしょうが、
最近ちょっと手抜きではありますが、検索機能を付けたので検索してみました。
通りすがりの懐かしい顔 氏がコメントに書いています。
ある程度予想はしてましたが、こんな整備だと船は沈没するし自動車でもブレーキ踏んだ途端にキャリパー脱落なんて事故になりかねません。
(クレーン倒壊の修理手順もかなり怪しいので日本も他人事ではないな)
予想通りに「修理手順を何にも考えていなかった」というべき結論ですね。
何で専門家が存在するのかを考えていないというところが恐ろしいです。
さらに、先日の三菱ふそうのクラッチハウジング破断・死亡事故で被告側の主張が「細かいことまで知らなくて当然」のようなものなのですが、知らないのは当然ではなくて知っているべきなのですね。
その知っているべきとは、専門家がいることを承知している事であって、
「専門家の何が専門の価値なのかよく分からないから、専門家を利用することを無視しても大丈夫だろう」
というのではムチャクチャだ。
1月 29, 2008 at 10:54 午前 もの作り, 事故と社会 | Permalink
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2008.01.21
駐車中の車に追突死して駐車したドライバーに責任
毎日新聞より「自転車衝突死:違法駐車を「運転過失致死」で立件へ 千葉」
千葉市美浜区美浜の市道で昨年7月、県立京葉工業高3年の自転車部の生徒2人(当時17歳と18歳)が違法駐車の乗用車に衝突して死亡した事故で、千葉県警交通捜査課と千葉西署は21日にも、男性運転手(31)を自動車運転過失致死と道路交通法違反(駐車禁止)容疑で書類送検する方針を固めた。事故時に乗車していなかった運転手を自動車運転過失致死容疑で立件するのは極めて異例。交通事故厳罰化の流れを考慮したとみられる。
県警はこのほか、生徒の監督責任を怠ったとして30代と40代の自転車部の男性顧問2人を業務上過失致死容疑で、死亡した生徒2人を道交法違反(安全運転義務違反)容疑で、それぞれ書類送検する。
調べでは、男性運転手は昨年7月19日午後1時50分ごろ、片側3車線の一番左の車線に乗用車を違法駐車し、路上走行練習中の生徒2人が衝突死する原因を作った疑い。当初は道交法違反容疑のみで書類送検する方針だったが、繰り返し取り締まりが行われていた同道に駐車していた点に重大な過失があると判断した。
2人の顧問については、いつも行っている乗用車による併走を事故当日はせず、安全確認を怠ったと判断した。【斎藤有香】
記事では「事故時に乗車していなかった運転手を自動車運転過失致死容疑で立件するのは極めて異例。」とありますが、たしか品川でコンテナートレーラを止めていたトラックにバイクが追突死亡した事故で、かなり長い時間が掛かりましたがトラック側に責任あり、となったと記憶しています。
ドライバーが乗っていても、事故にはなるでしょうから乗車している・いないは決定的では無いと思います。
競技用自転車が練習できるのだから、幕張メッセの駐車場のまわりの道だろうと思うのですが、あんなところに「駐車して車から離れる」とはどんな事情だったのでしょうか?
ここらへんも問題になっているのかもしれません。
もっとも、併走しなかったというのはもっと重大じゃないかな?
乗用車でもバイクでも良いけど、併走して安全確認するのは当然の責務だろう。
1月 21, 2008 at 10:16 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.12.25
マイクロバスのドア
朝日新聞より「バス運転の男性ら、容疑で逮捕 外環道バス転落事故」
東京都練馬区の東京外環道内回り大泉ジャンクション付近で24日、マイクロバスのドアが開き、小学校5年が車外に投げ出され、トラックにはねられた死亡事故で、埼玉県警は25日、バスを運転していた同県川越市今福、会社員と、トラックを運転していた運転手の両容疑者を自動車運転過失致死の疑いで逮捕した。
県警高速隊の調べに対し、マイクロバスの運転手は調べに対し、バスの出入り口を「(ドアが開かないようにする)自動に切り替えていなかったようだ」と話していた。県警はドアが誤って操作された可能性もあるとみて、事故直前のドアのロック状況などを詳しく調べている。
県警によると、バスは06年の製造。ドアはスライド式で、開閉を手動と自動に切り替えるレバーが、運転席付近とドア付近にあった。
バスは埼玉県川越市を拠点に活動するサッカーチーム「川越福原サッカークラブ」を運営する有限会社名義で、マイクロバスの運転手は同社員。小学5年生は、茨城県かすみがうら市でのサッカーの練習試合を終えて出発する際、前から2列目のドア側に近い席に座っていたらしい。落ちる直前、ドアの乗降口にあるステップの部分にいたという。
まず間違えなく落ちた少年がいたずらでドアを開けてしまったのでしょう。このマイクロバスについては前の記事に解説があります。
朝日新聞より「走るバスのドア開き、小5転落 ひかれ死亡 都内高速道」
24日午後6時10分ごろ、東京都練馬区大泉町4丁目の東京外環道内回り大泉ジャンクション付近で、走行中のマイクロバス(定員29人)のドアが開き、埼玉県ふじみ野市の小学5年生が車外に投げ出された。少年は路上で、後続のトラックにはねられ、まもなく死亡した。県警高速隊はドアが開いた原因などを調べている。
バスのドアはスライド式で、車体左側の中央付近にある。開閉は自動と手動を切り替えられる型で、切り替え装置はドアの昇降口付近と運転席にあるという。
県警の聴取に対し、マイクロバスの運転手は「自動に切り替えていなかったようだ」と話しているといい、手動になっていた可能性が高い。死亡した少年はドア付近にいたらしい。
一帯は片側2車線と大泉の出口に向かうための側道のある区間で、バスは右側の本線を、トラックは左側の本線をそれぞれ走っていた。トラックを運転していた埼玉県入間郡内の会社員男性(25)は「バスから物が落ちてきて、トラックに当たったと思った」と大泉料金所の社員に通報してきたという。
走行中のバスから転落した事故は、
- 01年6月、宮崎県高崎町(現・都城市)の国道で、スイミングスクールの送迎マイクロバスの窓から小学2年の児童(7)が転落して死亡
- 05年3月、静岡県焼津市の東名高速で、愛知県美浜町の小学6年の児童(12)が観光バスの窓から転落し、後続の車にひかれて死亡
――などがある。
自動車のドアをロックする機構については色々な考え方があって
- 車速に応じて自動的にロックするもの
- 運転席だけはロックしていてもドアハンドルでいつでも開くもの
- 内側のドアハンドルで開くことが出来ないもの(チャイルドロック)
- 開くと警報が鳴るもの(バスの非常扉)
などがあります。
ヨーロッパ車では、常に内側からドアが開くものが多かったと思います。(最近はどうなのだろう?)
今回のマイクロバスは29人乗りですから、中型免許で運転できる上限でしょうか。
つまり事実上バスなのであって、ドアも社会中央部の運転手からは見えにくいところにあります。
そのドアが走行中にロックしていない、というのは日本の現在の車の標準的な仕様としては異例なように感じます。
車速感応型の自動ロックを採用するべき車種でしょう。
確かに「自動ドア状態にセットすれば手動で開かない」ことは間違えないでしょうが、これはドアを運転者が開閉するための仕組みでしょうね。走行中に開かないようにする、といった機能を直接目的にはしていないのではないだろうか?
そんな風に考えると、このバスの設計(企画)と走行中にドア開けることが引き起こした事故でしょう。
特に、この種の車では自動ロックは不可欠ではないだろうか?
12月 25, 2007 at 10:27 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.12.20
ジェットコースター脱線死亡事故で送検
産経関西より「エキスポ事故 元取締役ら書類送検 危険認識、利益を優先」
大阪府吹田市のエキスポランドで今年5月、立ち乗りコースター「風神雷神Ⅱ」が脱線して乗客1人が死亡、19人が重軽傷を負った事故で、吹田署捜査本部は19日、事故の危険性を認識しながら保守点検を怠ったとして、業務上過失致死傷容疑で、エキスポランド社の伊藤正則・元取締役総括部長(59)と建部淳・元施設営業部長(65)を大阪地検に書類送検した。
また、車軸などの法定検査をせずに吹田市に虚偽報告したとして、建築基準法違反容疑で2人に加えて松田博・元技術課長(58)と法人としてのエキスポ社も書類送検した。
捜査本部は、脱線の原因となった車軸の破断は金属疲労が原因と断定。
昨年11月末には肉眼で見える大きな亀裂があったにもかかわらず同社は車体から車軸を抜き取って目視する作業を怠っていた。
また、車軸検査は建築基準法に定められているが、同社は検査項目を実施せずに吹田市に異常なしと報告していた。
伊藤元取締役らは「このままの検査ではいずれ大事故が起こることは分かっていたが、ゴールデンウイークにコースターを稼働させる利益を優先させ、検査を先送りした」と供述しているという。
調べでは、伊藤元取締役と建部元部長は安全管理を徹底しなければ重大事故が起きることを認識しながらも保守点検を怠り、漫然と「風神雷神Ⅱ」を運行。5月5日午後、車両が乗客20人を乗せたまま脱線し、20人を死傷させた疑い。
また、2人は松田元課長と共謀して3月16日、法定検査を実施しないまま異常なしとする虚偽の報告書を提出した疑い。
捜査本部は鑑定で車軸の破断面を分析。
事故から約半年前の昨年11月末の時点で、直径の約6割、外周の約6割に及ぶ大きな亀裂があったことが分かった。
亀裂は、車体から車軸を取り外して点検すれば肉眼でも確認できたという。
供述によると、昨年12月に伊藤元取締役が新アトラクションの導入を提案。建部元部長が検査用の点検庫に収納することを決め、「風神雷神Ⅱ」の車体検査はGW後に延期した。
そもそも運行開始以来、車軸を車体から取り外した検査は一度もしていなかったという。
吹田市に対しては2人の意向を受けて松田元課長が虚偽の報告書を作成したという。当時社長の山田三郎会長(77)については、伊藤元取締役らから検査を実施したと虚偽の報告を受けていたとして立件を見送った。
2007/06/05に書いた「ジェットコースター脱線死亡事故その8」のその後の話で取締役が責任者として書類送検されました。
どうもこの報道によると「全く点検していなかった」としか読めないので、破断事故が起きるのは必然であった、と言えるのでしょう。
いくら利益優先とは言っても「点検しないでも良い」という考え方はどこから出てきたの知りたいところです。
そもそも、日常点検していたようですから、年に一度といった分解検査だけをしないというのはどういうことなのか?
「検査なんて形だけでよいのだ」ということで押し通していたのでしょうか?
こうなると、検査をしたかどうかといった事実よりも「どういう考えだったのか?」も同一レベルで明らかにするべきでしょうね。
「失敗学」は重要だ、と改めて思うところです。
12月 20, 2007 at 09:09 午前 もの作り, 事故と社会 | Permalink
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2007.12.19
温泉爆発の遠因はややこしすぎる構造かな?
東京新聞より「渋谷スパ爆発から半年 吸気口 地下溝で代用 ガス配管も水抜きせず 換気低下、原因か」
東京都渋谷区の温泉施設「シエスパ」で従業員三人が死亡、八人が重軽傷を負った爆発事故で、爆発が起きた別棟の地下では排気口の反対側にある地下溝を吸気口として代用する構造になっていたことが十九日、分かった。
警視庁捜査一課と渋谷署は、業務上過失致死傷容疑で捜査しており、地下溝からでは外気の流入が不十分で天然ガスを排気する能力を低下させていた可能性が高いとみている。事故は同日で発生から半年を迎えた。
温泉の源泉にはメタンガスを主成分とした天然ガスが含まれるため、源泉のくみ上げ施設があった別棟の地下区画では室内の十分な換気が必要だった。
調べでは、この室内には、空気を屋外に排出するファン付きの排気口があるが、外気を取り入れる吸気口については、施設を運用するユニマットビューティアンドスパ(東京都港区)や設計した大成建設(新宿区)側は「別棟と本館をつなぐ地下溝から吸気できていた」と警視庁に説明したという。
この地下溝には、源泉やガスなどを本館に送る配管や上水管などが詰まっており、空気が通るすき間はあったが、同課などは、十分に換気できるほどの外気の流入は確保されていなかったとみている。
一方、別棟地下にはガス分離器で源泉から分離された天然ガスを排出するための配管があるが、その配管のU字形に曲がった部分の底に水がたまり、ガスが流れなくなっていたことも分かった。同課は、本来なら配管を通じ屋外に放出されるガスが行き場を失って別棟地下に流出し、爆発を招いた可能性もあるとみている。
ガスの配管は冬季の結露などで水がたまるため、定期的に水抜き作業をする必要があり、水抜き栓も付いていた。しかし設計した大成建設は取扱説明書をユ社や保守点検会社に渡しておらず、点検作業員は施設の運用開始から約一年半の間、一度も水抜き作業を行っていなかったという。
別棟の構造をめぐっては、室内にガス検知器が設置されていなかったほか、設計の変更で別棟の密閉性が高まっていたなど、安全確保が不十分だったことが判明している。同課は運営のユ社、設計の大成建設、保守点検会社の三者それぞれの過失が重なって、事故が引き起こされたとみて、捜査を続けている。
本館・別棟といった説明になっていますが、別棟は道路を挟んだ反対側に建っていて、道路の下を温泉を送るパイプを敷設死していました。
爆発したのは別棟で、温泉をくみ上げてガスを分離して、本館に温泉を送るという仕組みになっていましたが、地面よりも低いところでやっていたからガスが滞留するために、積極的に排気する装置が必要なった、ということです。
そこで、設計というか企画の関係で慎重に扱うべき仕組みになってしまっていたが、それが関係者の間で情報共有になっていなかったのでしょう。
わたしには「こんなにややこしい仕組みでやるべき事ではなかったのでは」という印象が非常に強いですね。
12月 19, 2007 at 04:15 午後 事故と社会 | Permalink
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2007.11.04
スカイマーク機内でカート暴走
朝日新聞より「スカイマーク機、着陸時にカートが動いて客が足を骨折」
3日午後7時15分ごろ、スカイマークの神戸発羽田行きボーイング767―300型機が着陸時、飲み物用のカートが動いて乗客2人にぶつかった。
44歳の男性は右足の骨が折れる重傷で、47歳の男性も左肩に軽いけが。東京空港署が業務上過失傷害の疑いで捜査するとともに、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会も4日、調査官2人を派遣する。
調べでは、客室最後部にあった重さ44.5キロのカートが着陸時の衝撃で動き出し、約13メートル走行した。カートは、車輪のストッパーのほか、本体を機体につなぐ留め金もある構造という。
あのカートは、ロッカーのようなところに収容してロックするような構造じゃなかったっけ?
脱出用シュートが自動的に展張するように操作するのも客室乗務員で、客室乗務員はしっかりした操作が必要なのだけど、ここらへんが怪しくなってきているのだろうか?
11月 4, 2007 at 12:23 午後 事故と社会 | Permalink
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2007.10.29
SASでボンバルディア機を運行停止
NHKニュースより「ボンバルディア機の運航中止」
スカンジナビア航空が使用の中止を決めたのは、カナダのボンバルディア社のDHC8型機で、先月、デンマークとリトアニアで着陸の際に事故を起こしたのに続いて、27日にもデンマークのコペンハーゲン空港で着陸の際、車輪が十分に出ないまま緊急着陸するトラブルがありました。
これを受けて、スカンジナビア航空は28日、緊急の幹部会議を開いた結果、「DHC8型機の信頼が著しく低下し、利用客も疑いを強めている。
このままではわが社のブランドが傷つけられるおそれもある」として、DHC8型機の運航をすべて中止することを決めました。
スカンジナビア航空は、事故を起こした同型機27機を主にヨーロッパで運航していますが、今後、運航を取りやめる便については、別の便の予約や払い戻しで対応することにしています。
ボンバルディアDHC8型機は日本でもことし3月、高知空港で全日空グループが運航する同型機が胴体着陸するなど、各地で事故やトラブルが相次いでいます。
朝日新聞の記事によると、
「DHC8―400型機」の使用を今後中止する、と発表した。
SASは保有する27機の使用を停止し、リース機などで対応する。「400型機の使用はSASのブランドを損なう恐れがある」としている。
となっています。
一月で二回の同じようなトラブルでは、運行停止という判断は経営的には正当でしょう。
今のところ、色々なトラブルがバラバラに起きていますが、運行する航空会社にとってはトラブル発生自体がとんでもないことだし、そうでなくても顧客(マーケット)の評判も大事です。
世界レベルで、一気に運行停止になるかもしれません。
全機運行停止といった全社的な問題に拡大してしまうことを考えると、保険という意味では、何事も過度に集中させないことも重要ですね。
10月 29, 2007 at 10:36 午前 もの作り, 事故と社会, 海外の話題, 経済・経営 | Permalink
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2007.10.19
続・びっくり・中華航空機
「びっくり・中華航空機」の続報です。
朝日新聞より「中華航空機亀裂は「腐食が原因」 台湾側が見解」
9月20日に佐賀空港に着陸した中華航空チャーター便(ボーイング737―800型機)の胴体に77センチの大きな亀裂が見つかった問題で、原因を調査していた台湾の行政院飛航安全委員会は18日、「機体外壁の腐食が亀裂の原因」との見解を示した。
腐食に至った状況は特定できておらず、ボーイング社にも協力を要請してさらに調査を進める。
同委員会は亀裂の原因として金属疲労や外部との接触は否定した。
調査ではトイレの水漏れや、外壁の表裏双方に必要なアルミニウム塗装が外側だけだったことが判明。
これらが何らかの化学変化を起こして外壁の腐食を進めた可能性があるが、現時点で断定はできない、としている。
機体では胴体下の尾翼に近い部分が前後の方向に細長く裂けていた。中華航空は搭乗前の点検や運航中に異常は確認されなかったとしている。
外壁の表裏双方に必要なアルミニウム塗装が外側だけだったことが判明。
ちょっとこれは信じがたいですね。今の飛行機が無塗装のパネルを使うのは外側にすることはあっても、内側になる部分というか全部のパネルは部品の段階で塗装されてます。
もし、問題のパネルだけが無塗装であるのなら、極端に目立つはずで、見逃されるとはちょっと思えないのですが・・・・。
それにしても、水漏れなどで腐食することはいつでもあり得ることで、YS11が「軍用機と違って野外に駐機して運用することの問題」で苦労したところとして紹介されているくらいです。
腐食が亀裂に及ぶまで点検していなかったということでしょうか?なんかヘンですね。
10月 19, 2007 at 12:02 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.10.18
コンクリート製信号柱が折れて死亡事故
読売新聞より「信号柱が折れ作業員転落、死亡…埼玉・三芳町」
18日午後4時25分ごろ、埼玉県三芳町竹間沢の国道254号交差点で、電機工事会社員(30)が、コンクリート製の信号柱(高さ7・5メートル、直径20~30センチ)に登って作業中、信号柱が中央付近で折れ路上に転落、全身を強く打って間もなく死亡した。
東入間署によると、1人で渋滞感知装置のケーブルを張り替える作業をしていた。同署で折れた原因を調べている。
ちょっと信じがたいニュースですが、「中央付近で折れた」ですから自動車の衝突による損傷では無さそうです。
「一人で張り替え作業」となっていますが、問題の信号柱には一人という意味でしょうね。ケーブルを張るのだから相手があるはずで、そっちの作業の問題かな?
それにしても、コンクリート製の信号柱というのは電柱と同じか同じようなものでしょうから、それが折れること自体が大問題だと思います。
10月 18, 2007 at 11:47 午後 事故と社会 | Permalink
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2007.10.10
それはないだろう・中華航空機
「びっくり・中華航空機」の続きですが、さらにまたまたビックリ。
毎日新聞より「中華航空機:計器異常は「虫が原因」 佐賀空港引き返し」
中華航空機が佐賀空港(佐賀市)の滑走路をオーバーランして離陸した後、計器異常で引き返したトラブルで、計器異常の原因は、速度を測るため機体外部に取り付けられている管(ピトー管)に虫が入ったためだったことが9日、分かった。中華航空が国土交通省に報告した。
国交省によると、中華航空側は「ピトー管内に虫が入っていた。取り除いたところ、正常に戻った」と連絡した。
航空機を長期間駐機する際は、ピトー管にカバーをかけるが、同機は当初日帰りで台湾に戻る予定だったため、カバーを用意していなかった可能性を指摘する関係者もいる。
ピトー菅に異物が入って速度計が作動しないという話は時々聞きますが、そういうのは回避するべく対策するのが普通でしょう。
カバーを持ってこなかったというのも修理のために日本で長期間の現地修理が必要になって、整備の人員が来ているのだから、その時の体勢はどうなのか?という問題で、基本的に整備ノウハウに問題があると言えるのではないでしょうか?
10月 10, 2007 at 08:38 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.10.06
びっくり・中華航空機
「737-800胴体の亀裂」で修理中だった中華航空のボーイング 737-800 型機が台湾にフェリーするために佐賀空港を離陸する際に極めて危険な状況を引き起こしました。
上の写真は毎日新聞の記事「中華航空機:設備壊しオーバーラン離陸 亀裂修理後 佐賀」に掲載されていた写真で、左の車輪が何かを踏みつけて壊しているのが分かります。
胴体底部に亀裂が見つかり、修理のため先月20日から佐賀空港(佐賀市)に駐機していた中華航空機(乗客なし、乗員2人、ボーイング737-800型)の修理が終わり、5日午後2時半ごろに台湾に向け離陸しようとしたところ、滑走路上の「過走帯灯」1基を壊したうえ、滑走路を約60メートルオーバーランして離陸した。
さらに同機は離陸直後に計器トラブルが発生し、26分後に佐賀空港に引き返した。
「過走帯灯」は、アスファルト舗装された滑走路の終点を示す保安装置。過走帯灯の手前で離陸を完了させるのが通常の離陸となる。
佐賀空港の滑走路は2000メートル。しかし、同機は滑走路先端に進むまで機首を上げず、滑走路を越えた直後にやっと離陸した。過走帯灯は、離陸の際に同機の主脚がぶつかり、壊された。同機が離陸しないまま、さらに数十メートル進んでいれば、隣接する田地に乗り上げていた状態だった。
機首を上げるタイミングは、燃料の量や旅客人数などで変わるが、同機には機長と副操縦士しか乗っていなかった。佐賀空港事務所などによると、滑走路をいっぱいに使って離陸するような状態ではなかったという。
中華航空東京支店は、同機が佐賀空港に引き返した理由について「機長と副操縦士の速度計に差が生じたため」とした。しかし、オーバーラン、過走帯灯破損については「報告が来ていないので分からない」と話した。
胴体後部に亀裂というのがビックリだったのですが、詳細が西日本新聞の記事「佐賀空港 中華機オーバーラン 亀裂は内部腐食原因」にありました。
佐賀空港で機体に亀裂が見つかった中華航空ボーイング737‐800型が5日午後、同空港から台北に向けて離陸した際、滑走路をオーバーランし、走行できる限界地点に設置された航空灯1基を車輪で破損させた。
同機はそのまま飛び立ったが、速度計の不具合が見つかり、間もなく佐賀空港に引き返した。
国土交通省は、重大事故につながりかねなかったとして調査を開始。
一方、亀裂の原因が、内部の腐食だったことも判明した。
国交省によると、同機は離陸の際、滑走路(2000メートル)を過ぎても、後輪が浮かず、オーバーランに備えた過走帯(60メートル)の終点まで走行。国交省佐賀空港出張所の現場確認で、過走帯の終点を知らせる航空灯5基のうち、1基が壊れているのが見つかった。
同機は同日午後2時半すぎに離陸したが、機長と副操縦士の速度計で数値が一致しないトラブルが発生し、同3時すぎに空港に引き返した。
中華航空は、同省に対し「(機長らは)速度計の異常は駐機場を離れた後に気付いたが、滑走前に直ったので出発した」と報告したという。同省は速度計の表示が何らかの原因で離陸速度まで上がらなかったため、機長が操縦かんを引くのが遅れたとみている。
同機は9月20日、後部の胴体底に長さ約77センチの亀裂が見つかり、同空港で修理を行っていた。同出張所の担当者は「過走帯の先は草地で(あと少し離陸が遅ければ)大惨事になったかもしれない」と話している。
また、5日までの国土交通省などの調べで尾部に見つかった大きな亀裂周辺のアルミ合金製の外板が、内部から腐食していたことが分かった。腐食のため強度が低下、飛行を繰り返した結果、亀裂ができたとみられる。
国交省と中華航空によると、外板は亀裂の周辺で長さ2メートル前後にわたって腐食。トイレの配管から漏れた液体などで腐食し、飛行を繰り返す間に金属疲労を起こし、最終的に佐賀空港で亀裂ができたとみられる。中華航空は、アルミ合金製の板で亀裂を覆うように補強して修理。ほかに腐食は見つからなかった。
飛行機の胴体はモノコック構造だから、外板にもストレスは掛かっていて、一部が腐食するとか傷が付くと、亀裂などに発展するものです。
だからこそ年中点検している必要があるわけで、水漏れがあっても腐食が進行してはいけないし、部材の劣化として捉えれば指定された整備の時期までコントロールしながら劣化させなくてはいけない。
それにしても、空荷の機体で2000メートルを走りきってしまったというのはどういうことなのだ?
いくら速度計が壊れていてもそれは走りすぎではないのか?
確かに、速度計が正常でないから滑走路一杯に使って離陸を試みたというのは分かるが、それでも過走帯まで使うというのは無いだろう。
本当に速度計だけの問題だったのか、エンジン出力不足だったのか?
いずれにしても、定期航空運行という総合的なマネージメントが重要な業務がうまく回らないのが中華航空ではないだろうか?
10月 6, 2007 at 10:39 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.10.03
中学生・砲丸投げの授業で頭蓋陥没骨折
産経関西より「砲丸直撃、中3重傷授業中、通報せず大阪・守口」
2日午前11時半ごろ、大阪府守口市佐太中町の市立庭窪中学校の運動場で、砲丸投げの授業中、3年生(14)に、別の生徒が投げた砲丸が頭に当たり、左後頭部陥没の重傷を負った。
病院に搬送されたが、命に別条はないという。学校側は救急車を呼び、市教育委員会には連絡したが、警察には通報していなかった。
守口署は業務上過失傷害の疑いも視野に、学校関係者らから事情を聴く。
市教委や学校によると、事故当時は3限目の体育の授業中で、3年生2クラスの男子生徒36人が、3~4人のグループごとに約15メートル離れて投げ手と拾い手に分かれて練習。
事故当時、岳本君は拾い手で、隣のグループが投げ損じた砲丸を拾おうと身をかがめた際、自分のグループの男子生徒が投げた砲丸が左後頭部に直撃したという。
砲丸は直径約12センチ、重さ約2・7キロ。通常は女子中学生が使用するやや小さめのものだった。3年生で砲丸投げの授業はこの日が初めてだったという。
担当していた体育科の男性教諭(54)は約10年間、同校で砲丸投げの授業を行っており、授業前に安全確認をするよう生徒らに説明したが、投げ方やタイミングなどについて具体的な取り決めはしていなかったという。
同校では事故後、警察に通報しておらず、約5時間半後の午後5時ごろ、報道関係者からの問い合わせで警察が知り、警察側から同校に電話を入れたという。
庭窪中の校長は「安全であるべき学校で事故が起きたことにおわび申し上げる。安全の配慮が足りなかったことは認めざるをえない」。
市教委の指導部長は「校内で起きたことなので通報する必要はないと思った」と釈明した。
今後は砲丸投げの授業は取りやめる方針という。
全体としてずいぶんひどい話だと思う。
投げ手と拾い手に別れてについては、他の報道では「並んでキャッチボールの要領で」との説明があった。
また、実際の事件(ここでは事故とは呼ばない)でも、拾いに行った生徒に他の生徒が投げた砲丸が当たっているのだから、同時に複数の砲丸を投げ合っていたのは明らかだ。
危険なものを取り扱うときの大原則に、同時に複数を動かしてはいけない、というのがあってこれはごく普通の身を守るための常識だろう。
こんなところに反しているのが、学校側の常識=社会では非常識、と言えるのが教育委員会の発言だ。
教育委員会の指導部長にとっては生徒が頭蓋骨陥没に至るようなことは事件どころか事故ですらなく、日常的に起きる「事」なんですね。
随分とひどい発言だと思う。
砲丸の授業が云々ではなくて、根本的に安全管理の意識が無いのではないか?
人間が大勢集まっているときに一番注意するべきは安全管理で、しかも失敗したときにも安全に、というのが安全管理の常識だ。
「失敗したから怪我をした」という認識であれば、それ自体が間違っている。
10月 3, 2007 at 09:40 午前 事故と社会, 教育問題各種 | Permalink
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2007.09.17
コースター暴走ではなくて、運転ミスだろう
「ジェットコースター脱線死亡事故その8」などでさんざん問題にした、エキスポランドでまたもコースター暴走のニュースがありましたが、どうも詳細がはっきりしないので、複数の記事を集めてみました。
現象について細かく説明しているのは朝日新聞です。
朝日新聞より「エキスポランドでコースター暴走 停止せず連続2周」
コースターは通常、乗降位置の手前約20メートルでいったん自動停止するよう設定されており、その後、係員が手動で前進させ、ホームの停止位置までくるとセンサーが作動して再度、自動停止するようになっている。
今回もホーム手前で停止後、係員が手動で進めたが、その後、自動停止しなかったという。2周後、ホームへ戻ってきたところで、係員が自動停止の機能を使わず、前進ボタンから手をはなす手動操作で停止させた。
記事には説明図があるですが、作動のシーケンスとしては
- 降車位置の20メートル手前で停止
- 係員が降車位置まで前進を指令
- 降車位置で自動停止
- 降車
となっていたのに止まらずに前進してしまった。
ということですが、ここで複数の疑問が出てきます。
- 自動停止しないと次の周に入るとはどういうことか?
- 手動停止するべきではないのか?
この疑問について多少は説明になっているのが、読売新聞関西版の記事です。
読売新聞・関西発より「エキスポランド、コースターまた暴走 停止せず1周」
2周目の滑走を始める前の「上り」の段階で緊急停止させることもできたが、係員が、もう1周させてホームで乗客を降ろしたほうが安全だと判断したという。
これで2周した理由そのものは分かりますが、20メートル手前で止まったのにゆっくりと前進しながら、停止位置を通過したとはどういうことだ?という疑問については、朝日新聞の記事が説明になっています。
朝日新聞より「今度はコースター停車せず、余分に1周 エキスポランド」
コースターは通常、乗降位置の手前約20メートルでいったん自動停止するよう設定されており、その後、係員が手動で前進させ、ホームの停止位置までくるとセンサーが作動して再度、自動停止するようになっている。
今回もホーム手前で停止後、係員が手動で進めたが、その後、自動停止しなかったという。
2周後、ホームへ戻ってきたところで、係員が自動停止の機能を使わず、前進ボタンから手をはなす手動操作で停止させた。
この記事から読み取れるのは、
- 20メートル手前で、停止する
- 停止位置までは手動ボタンを押して前進させる
- 手動ボタンを放すと、その場で停止する
- 手動ボタンを押し続けていても、停止位置では自動停止で割り込みが掛かる
- 停止位置を過ぎると次の周回のために出発シーケンスに入っていく
これは、機械の設計としては「自動停止を運転の標準とはしない」のではないか?
鉄道におけるATSのような考え方で、オペレータが停止位置をミスしたときに自動的に止めるというものだと思う。
コースター全体の運行シーケンスで考えると、
- 停止している
- 客が乗り込む
- 出発準備を完了
- 停止位置から前進
- 動力による運転開始
- 重力によると自動運転
- 20メートル手前で自動運転の終了
- オペレータによる運転に切り替え
- 停止位置に止める
- 客の降車
なのだから
「結局は前進ボタンは停止位置で放す」
のが当然で、なんでそれを漫然と押したままで
自動停止に頼る事にしていたのか?
しかもエキスポランドが取った「点検」が恐ろしい。
中日新聞より「エキスポランドでコースター「もう1周」 センサー誤作動か」
同社は運行を休止し、十六日午後からはメンテナンス会社とともに緊急点検して原因を調査。
電気系統を確認したり、試運転を繰り返したが、原因は分からず、十七日以降も調査を続ける。
要するに、オペレーションは問題なしでセンサーなどの機械的故障に原因を求めているのだが、それでは緊急停止以外では無限に周回することが可能なコースターだということになってしまう。
毎回停止して客が乗降しなくてはコースターではないのだから、オペレーションは最重要問題だろう。間違っても「無限に周回する」なんて可能性があってはいけないわけで、その観点からみると
次の周回に入る位置まで
行きすぎるまで気づかなかったのか?
方がよほど問題だろう。
この間、オペレータはボタンを押し続けていた
簡単に考えて「見ないでボタンを押し続けていた」であろう。なんらかの過失罪になっても不思議はないと思う。
9月 17, 2007 at 11:41 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.09.08
炭酸ガスボンベが路上をはね回り怪我人
読売新聞より「消火ボンベが落下、ガス噴出して跳ね回り4人負傷…大阪」
8日午前11時20分ごろ、大阪市平野区加美東のパチンコ店の立体駐車場(60台収容)の解体現場で、作業員がショベルカーで駐車場備え付けの消火用液化炭酸ガス入りボンベ(長さ約1・75メートル、直径約30センチ)21本をつり上げ、トラックに積み込む作業中、うち1本が地面に落下、はずみでボンベの栓が外れた。
ボンベは噴出したガスの勢いで周辺道路などを回転しながら跳ね、コンビニ店の入り口のガラスを破ったり、近くのJR線の線路脇のコンクリートブロックにぶつかったりして約30~40メートル動いて止まった。
この事故で、通行人の27~76歳の男女計3人が、ボンベをよけようとして転倒、足の打撲などの軽いけが。また、コンビニ店内にいた男子中学生2人がガスを吸い、1人は気分が悪くなって病院に運ばれた。
大阪府警平野署は、ボンベが落下した状況などについて、作業員から業務上過失傷害容疑で事情を聞いている。
同会館によると、解体作業は8月20日から実施。この日は午前9時から作業を始めたという。
拡大地図を表示
コンビニのガラスを破ったというのですから現場はここですね。
駐車場設備の炭酸ガスボンベというのはデカイのかな?
いずれにしても間違えなく、高圧ガス容器だから取扱資格が必要で、同時に21本を吊り上げたりするのは禁止でしょう。
ボンベの大きさが D300×L1750 といった大きさになると、重量がほぼ100キロになるらしい。
鉄骨・鉄筋などと同じに21本まとめてロープで吊り上げたのではないかな?
100キロもあるモノが3~40メートルも暴走して、転んだ怪我人ぐらいで済んだのであれば、誠に幸運と言うべきで、人を直撃していれば死亡事故になっただろうし、極論としてはボンベの爆発だって皆無とは言えない。
こんな事故が起きること自体が、日本の劣化と感じますね。
9月 8, 2007 at 04:50 午後 事故と社会 | Permalink
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2007.08.30
中華航空機爆発炎上事故その11
朝日新聞より「炎上機と同型のANK機、留め具なし 製造時つけ忘れか」
那覇空港での中華航空機(ボーイング737―800型)の炎上事故を受け、同系機の緊急点検を指示していた国土交通省は30日、全日空グループのエアーニッポン(ANK)の1機(同700型)の主翼内部で、固定されていない金属製のボルトが1本見つかったことを明らかにした。那覇の事故は脱落したボルトが燃料タンクに突き刺さったことが原因とされ、ANK機も同様の危険性があった。同機は就航間もなく問題個所は点検対象ではなかったため、製造段階で留め具をつけ忘れた可能性があり、同省は製造国の米国に報告するとともに、原因究明を要請した。
ANKや国交省によると、左主翼の前側に4枚ある可動翼(スラット)のうち、一番翼端側の1番スラットの支柱(アーム)を29日深夜に点検したところ、ワッシャー(座金)と呼ばれる金属部品がボルトについていなかった。
ボーイング社の仕様書によると、アームにあるボルトの取り付け穴は直径1.1センチ。ワッシャーは外径1.57センチ、内径が0.66センチで、ダウンストップという部品を留めている。ダウンストップには真円ではない穴(直径1.04~1.06センチ)が開いており、この穴の摩耗度合いなどによっては、ワッシャーがなければナット(直径1.06センチ)がついたボルトが脱落しかねない状態だった。
この機体は今年1月に就航し、飛行時間は約1300時間。ANKは定期点検を2度実施したが、整備士も触れていなかった。国交省は「製造段階での付け忘れの可能性がある」としている。
問題のボルトでは、炎上事故以前に海外で2件、ナットの脱落があり、うち1件は燃料漏れにつながっていた。事故を受けた米国の連邦航空局(FAA)の命令に基づく、同系列機約2300機を対象とした緊急点検でも、新たに4件の部品脱落が確認され、うち1件はトラックカンと呼ばれるアームの収容部に損傷があった。FAAは28日付で点検期限の前倒しを命じる耐空性改善命令(AD)を出した。
国交省の報道発表資料より「中華航空事故に関連した我が国航空機に対するスラット機構部取付状態の一斉点検における不具合の発見について」さらに別紙(PDF)に詳細図がありました。
組み立て状態図。
今回、ワッシャ無しで見つかった状態。
本来のワッシャが付いている状態。
今回、ワッシャ無しが発見された機体は
この機体は今年1月に就航し、飛行時間は約1300時間。
ANKは定期点検を2度実施したが、整備士も触れていなかった。
ですから、国交省が「製造段階で取り付けられていなかった可能性あり」と言うのも当然でしょう。
それにしても、なんかすごい乱暴な仕組みですね。
8月 30, 2007 at 11:11 午後 もの作り, 事故と社会 | Permalink
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2007.08.27
中華航空機爆発炎上事故その10
沖縄タイムスより「ボルト外し先月点検/中華航空炎上機体」
那覇空港での中華航空機炎上事故で、燃料タンクに穴を開けたとみられるボルトについて中華航空が七月六日に点検していたことを二十五日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会が明らかにした。事故調査委は「この点検でボルトがいったん外され、ナットが付け替えられた可能性もある」とみている。
事故調査委と県警の現場検証は同日、すべて終了した。
点検は、機体製造元のボーイング社が二〇〇六年、事故機の同系列機について「スラット(高揚力装置)のアーム部分に取り付けたボルトを締めるナットが緩む恐れがある」との文書を出していたことを受け実施された。
文書では「ナットを外して点検した場合は、元に戻す際に古いナットを取り換え、新しいナットを締めるように」とされているという。
中華航空の整備記録には「手順通りに点検を実施した」と記述されていることから、事故調査委は、この点検の際にナットの付け替え作業が行われた可能性があるとみている。
事故機では、ボルトとナットの間に取り付け、ボルトの脱落を防止するようになっているワッシャーなどの部品三個が、ボルトから外れた状態で見つかっていた。
また、事故調査委は、燃料漏れの原因とみられる穴が開いていた、燃料タンクに接する収納部品「トラックカン」も回収した。穴は幅約六・五センチ、厚さ約二ミリのトラックカンの底部に斜めに開いていた。
長さ四・一センチ、幅二・三センチだった。一方の先がすぼまった水滴のような形で、丸みを帯びた部分から、ナットが突き出ている状態だったという。
事故調査委は穴の形状や、ボルトが押し付けられていた状態などを詳しく調べ、どのように力が加わり、穴が開いたのかを検証していく。
日経新聞より「中華航空機炎上、整備ミス強まる・事故調、台湾に調査官派遣へ」
那覇空港の中華航空機炎上事故で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は26日、事故機の燃料タンクに穴を開けたボルトの脱落は、留め具のワッシャー(座金)などの部品が外れていたことが原因との見方を強めた。
事故調は整備時に付け忘れた可能性があるとみて、今後、中華航空の整備記録などを確認し、担当者らからも事情を聴く方針を固めた。
これまでの調べでは、飛行機の揚力を調整する可動翼(スラット)を動かすアームからボルトが脱落していたことが判明。ボルトがアームの収納ボックス(トラックカン)を破り、燃料タンクに約4センチの穴を開けた。
確かに、部分的改修工事で点検とナットの交換だけの臨時作業の場合、時間に追われてミスする可能性は大きくなるかもしれません。
こういう「常識ではそういうことはしないだろう」というのが次々に破られているような気がしますね。
最終報告がどうなるのか、ですね。
8月 27, 2007 at 10:06 午前 もの作り, 事故と社会 | Permalink
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2007.08.26
中華航空機爆発炎上事故その9
読売新聞より「中華機炎上、整備ミス濃厚…ボルト脱落防ぐ座金付け忘れか」
那覇空港で中華航空機(ボーイング737―800型機)が爆発炎上した事故で、脱落して燃料タンクを突き破っていた右主翼前端の可動翼(スラット)内部のボルトは、中華航空が今年7月の定期点検で脱着作業を行い、完了検査も受けていたことが25日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べでわかった。
ボルトは、脱落を防ぐ留め具の「ワッシャー(座金)」などが外れた状態で見つかっており、部品が誤って取り付けられ、整備後のチェックもすり抜けていた可能性が高い。
事故調では、中華航空の整備ミスが原因とみて調査を進める。
事故調は25日、現場での検証を終了。この日は事故調が当初、燃料漏れの原因とみていた右主翼下のパイロン内部の燃料管に不具合は見つからず、燃料漏れは脱落ボルトが燃料タンクを突き破ったためと断定した。穴の空いた部分(厚さ2ミリ)は、長さ41ミリ、幅23ミリだった。
事故調によると、事故機は先月6日の年1回の定期点検で、スラットの支柱後端部の部品を脱着。この部品は、ボルト(長さ42ミリ)とナット(外径10・4ミリ)の間に六つの部品を挟み込んで後端部の穴(直径14ミリ)に取り付けられており、穴から脱落しないよう二つの座金(外径15・9ミリ)が留め具になっている。
事故機の整備記録では、部品の交換作業は製造元の米ボーイング社の指示通りに行われた。航空機の整備作業は、作業が完了すると別の整備士が手順通りに作業が行われていたかを照合し、全整備完了後に再度、最終チェックを受けることになっている。各工程ごとに担当者が整備記録に署名しており、事故機の整備記録にも、部品交換、検査の項目ごとにサインが残っていた。
脱落したボルトにはナットが付いていたが、留め具の座金など三つの部品が外れた状態で脱落し、燃料タンクを突き破っていた。このため事故調では、ボルトを脱着した際に、〈1〉座金の一つを付け忘れたため飛行中の振動などで脱落した〈2〉整備士が部品の装着を忘れ、部品が燃料タンク組み込み部に放置されていた――など、整備ミスの可能性があるとみている。
国内航空会社の整備関係者は、「作業中は細かい部品が散逸しないようボルトに部品を装着してナットを付け、そばに置いておくことがある」として、「別の作業を同時並行で行っていて、装着し忘れた可能性もある」と指摘。別の整備関係者は、「事故機は就航から5年が経過しており、製造時の誤装着であればもっと早く検査で見つかっている」として、製造ミスの可能性は低いとしている。
琉球新報の記事「中華航空機、燃料気化し延焼 事故調、トラックカン回収」に掲載されていた回収された穴の開いたトラックカンです。幅は100ミリは無いですね
脱落したボルトの長さが42ミリとのことですから、トラックカンの中ではギリギリの大きさであったと想像できます。
説明図によると、スラットのレールはスラット本体と一体で移動する仕組みで、問題のボルトもレールと一体で移動し、ストッパーとして機能した。
このトラックカンの中をボルトは移動する仕組みになっていたのですが、トラックカンを突き破ってしまった。
レールの穴はボルトが抜け落ちるサイズですが、トラックカン内部でどのようになっていたのでしょうか?
完全に脱落していたのか、レールには付いているが付きだしていたのか。
おそらくは、見つかったときには完全に脱落していたのではないかと思いますが、そうなるとトラックカン内部でレールからボルトは脱落する余地があるのか?
脱落する余地がないのなら、最初から取り付けられていなかった、置いてあっただけ。という可能性が出てきます。
けっこうタチの悪い話のようですね。
8月 26, 2007 at 10:09 午前 もの作り, 事故と社会 | Permalink
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2007.08.25
中華航空機爆発炎上事故その8
朝日新聞より「留め具つけ忘れボルト脱落、整備状況調査へ 中華機炎上」
那覇空港の中華航空機炎上事故で、燃料漏れを引き起こした金属製ボルトは、差し込み穴より大きな金具三つが外れていたため、脱落して燃料タンクに突き刺さったことが、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べで分かった。
ボルトは穴に差し込んだだけで固定されていなかったことになる。
機体整備時に金具をつけ忘れるミスがあり、飛行の振動などで徐々に抜けていったと見られる。中華航空側は7月に事故機のボルトを締め直したと説明しており、調査委が経緯や作業内容を調べる。
調査委によると、ボルトは長さ約4センチ。先端にナット(直径1.04センチ)がついた状態で、燃料タンクに突き刺さっていた。
本来、ボルトには、ナットの内側にワッシャーやダウンストップという金具がついている。
ボルトが差し込まれる可動翼(スラット)の支柱(アーム)の穴は直径1.4センチ。ワッシャーやダウンストップの外径はこの穴より大きいため、これらが正しくついていれば、ナットのついたボルトが穴から抜け落ちることはありえない。
ボルトから外れていたのは、ストップロケーションとナット側にあるはずのワッシャーとダウンストップの三つの金具。
これらはアームを格納する主翼内の燃料タンクのへこみ(トラックカン)内などに転がっているのが見つかった。アームの穴に損傷はなかった。
このため、事故機はこれらの金具をつけ忘れたままで運航され、振動などでボルトが抜け落ちたと見られる。
ダウンストップは、機体の揚力を調整するスラットが主翼から脱落するのを防ぐ金具。
ワッシャーは、ボルトからダウンストップが外れないように取り付けられている。
調査委は23日の調査で、右主翼内の燃料タンクにあるトラックカンの壁面にボルトが突き刺さっているのを発見した。
スラットは、離着陸時に主翼の前側にアームで押し出され、その後に格納される。格納時には、アームがトラックカンの中に引き込まれるため、落ちていたボルトがアームに押されて燃料タンクに突き刺さった可能性が高いと見ていた。漏れた燃料は右エンジン周辺に流れ、エンジンの余熱で燃え上がったと見られる。
調査委は今後、7月の中華航空の整備内容を調べ、整備不良によるものかどうかを確認する。
機体製造時からワッシャーなどがついていなかった可能性について、航空関係者には「事故機は就航から5年以上たっており、部品がないまま抜け落ちなかったとは考えにくい」との見方が有力だ。
図の赤線で囲ってある部品がボルトについていなかったとということになる。
しかし、付近に転がっていたというのだから
組み立てないで放り出してあった
ということになる。
整備不良といってもすご過ぎる。
新聞記事では「整備ミス」としているが、サボタージュでないと言えるのだろうか?
あるべき部品が無いというのであれば、部品出庫の管理なども含めて問題になるが、部品が機体に供給されたのに組み立てられずに放り出してあった、というのではチェックするのは作業内容の検査しかない。
それが甘かったのは間違えないが、ミスなのか故意なのかはやはり問題になるだろう。
少なくとも、機械類の整備で「故意に正式な状態にしない」とされたら、どうにもならない。
例えば、ボルト・ナットなどのように手加減の問題があるものや、配線などのように同じようなものが複数あって間違える可能性がある、といった非常に注意を要するものもさほどコスト掛けないで実用になっているのは「きちんとやる」が前提になっている。
今回の事故の原因よっては、非常に深刻な問題になるだろ。
8月 25, 2007 at 09:53 午前 もの作り, 事故と社会 | Permalink
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2007.08.23
中華航空機爆発炎上事故その7
「中華航空機爆発炎上事故その6」の続きです。
テレビニュースの内容ですが、国交省は中華航空機の燃料漏れの原因をスラットを収納した際に、ボルトが燃料タンクを突き破ったためと発表しました。
いったいどうやれば、そんなことになるのだ?
8月 23, 2007 at 06:03 午後 事故と社会 | Permalink
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2007.08.22
中華航空機爆発炎上事故その6
NHKニュースより「駐機前から大量の燃料漏れ」
この事故は20日、沖縄の那覇空港で、台湾のチャイナエアライン120便のボーイング737型機が到着直後に炎上したもので、乗客・乗員165人は全員、避難して無事でした。
事故機が駐機場に到着した際、機体からは、大量の燃料が漏れていたことが地上の整備士の証言からわかっていますが、国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会のその後の調べで、これよりも早い段階の誘導路を走行中に、機体からすでに大量の燃料が漏れているのを複数の空港の従業員が目撃していたことが新たにわかりました。
一方、大量の燃料漏れが起きた個所について事故調査委員会は、エンジン内部の燃料配管などに異常が見つかっていないことから、主翼とエンジンとをつなぐ「パイロン」の周辺にある配管との見方を強め、22日にも、内部の状況を詳しく調べて燃料漏れにつながる破損などがないか重点的に調査することにしています
「中華航空機爆発炎上事故その5」で書いた、駐機後に突如として大量の燃料が漏れ始めた、ということではないようですね。
他の報道は、パイロン内でエンジンに接続しているパイプなどが破損しているから燃料が漏れた、という推測ばかりです。
読売新聞より「中華航空機、初期爆発でタンク破損か…大量の燃料漏れ」
那覇空港で中華航空120便(ボーイング737―800型機)が爆発炎上した事故で、右主翼下の第2エンジンで起きた最初の爆発の衝撃により燃料タンク周辺が破損し、機体を全焼させる大量の燃料漏れが起きた可能性が高いことが、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べでわかった。
これまでの調べによると、燃料漏れは当初、右主翼下のエンジンをつり下げるパイロン周辺で発生。パイロン内部にある燃料管の不具合で漏れ出した燃料が第2エンジン内に流入、あふれ出した燃料は路面まで流れ落ちていた。地上で燃料漏れを目撃した整備士は機長に連絡。
機長らは手順に従ってエンジンを停止した結果、燃料タンクの安全弁が作動し、燃料の流出は一度は止まったとみられる。
しかし、エンジン停止後、内部は送風が止まり、余熱で温度が上昇。漏れ出した燃料は、タービンや排気口などの高熱で気化して引火し、この熱でエンジン内部などにたまっていた燃料が一気に爆発した。
事故調では、この爆発時の衝撃で安全弁や燃料管などのタンク部品が破損、燃料をエンジンに送り込むための高圧の燃料ポンプが作動していたため、タンク内の大量の燃料が一気に機外に流出したとみている。
流出した燃料は強い南風を受けて機体左側に移動。左主翼の燃料タンクでも燃料が気化して引火、何度も爆発を繰り返し、約1時間にわたり燃え続けた。
これはどうなんでしょうね?映像ではそんな風には見えないように思いますが、火災はどんどん拡大していたし、右側から流れた燃料だけで燃え広がるというよりも、かなり早い時期から左翼側でも燃料が漏れていたように感じるのですが・・・・・。
8月 22, 2007 at 10:23 午前 事故と社会 | Permalink
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中華航空機爆発炎上事故その5
「中華航空機爆発炎上事故その4」の続きです。
国交省から続報が出ないので、情報が止まっているようです。
朝日新聞より「燃料漏れ「相当な勢い」、風で火災拡大か 中華航空機」
那覇空港(那覇市)で中華航空機(ボーイング737―800型)が炎上した事故で、右側の第2エンジン付近からは相当な勢いで燃料漏れが起きていたことが、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べでわかった。燃料漏れを目撃した整備士は、「ジャージャーと漏れていた」と周囲に話したとされる。
この燃料漏れによって第2エンジン付近で起きた火災が風にあおられるなどして胴体や左側主翼が熱されて、爆発など被害拡大を招いた可能性が強まっている。
調査委は21日午前、沖縄県警、台湾の事故調査当局と合同で実況見分を実施。
燃料タンクとエンジンを結ぶ配管などに不具合がなかったかなどについて、詳しく調べている。
事故機の燃料は主翼と胴体下部にある三つの燃料タンクから配管を通り、ポンプで加圧された後、両エンジンの燃焼室に送り込まれ、通常漏れ出すことはない。だが、事故機が駐機場に到着した時、整備士が第2エンジンからの燃料漏れと出火を目撃。
関係者に対し、燃料漏れの様子について「ジャージャーと漏れていた」と話したといい、相当の勢いで大量の燃料が地上に流れ出した可能性が出てきた。
航空燃料は60度程度で引火、約240度で火花などがなくても発火するため、調査委は何らかの原因で漏れた燃料が、数百度の高温になっているエンジンの排気口や排ガスの熱で発火した恐れがあるとみている。
21日未明に那覇空港で記者会見した調査委の台木一成首席航空事故調査官は「燃えるものとしては一番、燃料が考えられる」と指摘した。
また、調査委の調べでは、最初に出火したとみられる右側の第2エンジンに比べて、左翼や左側にある第1エンジンは焼け方が激しく、エンジンそのものの形が崩れかけていた。
当時、第2エンジン側から第1エンジン方向に風速5メートル程度の風が吹き、空気は乾燥していた。
調査委は、(1)風であおられた炎が胴体下部や左側主翼を熱した結果、胴体内部の燃料タンクからの燃料漏れや、爆発につながった(2)主翼内部の配管を伝わって火災が広がった(3)何らかの原因で飛び火したなどの可能性を想定。中でも風の影響が最も有力とみて、火災発生・延焼のメカニズムの解明を進めている。
一方、調査委は右側の翼端近くから燃料が漏れているのも確認した。
主翼の端が地面に接触している状態で、主翼の表面を燃料が流れた形跡がないことから、タンクの燃料が主翼内を伝って翼端から出たとみている。
調査委は、事故後に主翼が折れ、内部に残っていた燃料が漏れたもので、ここからの漏れが右側エンジンの火災に直接つながった可能性は低いとみている。
ただ事故機では第2エンジンとともに、少なくとも2カ所で燃料漏れが確認されたことになる。
国交省や航空関係者によると、エンジントラブルなどの際、パイロットは操縦席で操作すれば燃料供給を遮断できる。
だが、その時点ですでにエンジンの覆い(カウル)の内側や地上にかなりの燃料がたまっていれば、発火する可能性がある。
いったん火災が起きて、その熱で配管やポンプが壊れれば、一気に大量の燃料が漏れ、火の勢いを止めようがなくなるという。
誘導路などに燃料漏れの形跡がないということなので、ランプに入るところで突如として大量の燃料が漏れて、白煙を上げたので地上整備士によって発見され、整備士は大量の燃料が漏れ続けているから緊急事態だとして脱出を機長に指示した。
ということのようです。
これで「なぜ、ランプに入ったところで大量の燃料が漏れたか」が問題になりますが、ランプに入ることが引き金になって何かが壊れるというのはちょっと無いでしょうから、壊れかけていたものが破断した、といったことでしょうか?
駐機に備えて操作するのは、APUの起動でしょうか?そういった駐機のための操作で何かが壊れた、というのはあり得るかな?
ちょっと謎が多いですね。
そう言えば、燃料漏れが右エンジン付近から始まって発火したのも右エンジン付近ですが、左側では燃料漏れは無かったのかな?あれだけ盛大に燃えたのだから、機体が壊れる前に左側からも燃料漏れがあっても不思議はないと思うのですが、それについては報道がないですね。
8月 22, 2007 at 12:12 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.08.20
中華航空機爆発炎上事故その4
「中華航空機爆発炎上事故その3」の続きです。
読売新聞より「操縦室の計器は異常示さず 中華航空が台北で記者会見」
【台北=吉田健一】那覇空港で起きた中華航空機炎上事故で、同航空の孫鴻文・広報担当は20日、台北市の本社で記者会見し、「火災発生時、操縦室内の火災警報など計器類は異常を示しておらず、操縦士らは空港の地上職員から教えられ、初めて火災に気付いた」と説明した。
事実とすれば、計器類が正常を示した原因の究明も事故調査の大きな焦点になると見られる。
孫氏は会見で「最近の点検で(事故機の)機体には異常はなかった。現時点で事故原因は全く分からない」と述べ、日本側の調査に全面協力する姿勢を強調した。
孫氏によると、事故機は7月6~13日にかけ、年1回の定期点検(AV5)を実施。さらに、7月6~8日にはエンジン内に内視鏡を入れる目視点検を、8月4日には飛行時間500時間ごとの点検(RE5)をそれぞれ行ったが、いずれも異常はなかったという。
同社では、事故機と同型のボーイング737―800型機を、事故機以外に11機保有しており、行政院交通部(交通省)民用航空局は20日、同社に対し、すべての同型機の緊急点検を指示した。
一方、台湾当局は同日、事故機の調査のため、行政院航空安全委員会の担当官らを中心とする調査班9人を那覇に派遣した。
いや、台北での会見でしかも緊急だから調査は不十分だとは思うが、外部から見える火災警報が出ないのなら、同型機は即時飛行停止にするしかないだろう。
ちょっと前後を考えた発表とは思えない。
新聞記事も「事実とすれば」と書くのは当然だ。
そもそも、管制塔からではなくて間近にいる地上整備員から火災の知らせがあったということは、停止直前で一分も前のことではないだろう。
しかも「整備員から火災だ、乗客を緊急に避難させろ」と連絡があったとテレビニュースで伝えられたが、もしコックピット内で何も分からなければ普通は聞き返すなどして時間を食うだろう。
それが客室乗務員には「火災だから緊急脱出せよ」とコックピットから命令があったという。
どう考えても、コックピットで状況を把握していなかったとはちょっと思えない。
8月 20, 2007 at 09:26 午後 事故と社会 | Permalink
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中華航空機爆発炎上事故その3
中華航空機爆発炎上事故は乗客乗員の生命は無事だったようですが、なんで駐機場に止まって一分後にエンジンが爆発するといったことになるのか、想像が出来ません。
朝日新聞より「中華航空機炎上、乗客・乗員165人無事 那覇空港」
中華航空側は「エンジンから燃料漏れがあり、エンジンを停止させようとしているときに炎上し始めた」と説明しているという。
読売新聞より「那覇空港で中華航空機炎上、乗客157人は全員避難・無事」
同便のパイロットからは異常を示す連絡は一切なく、エンジンは突然、爆発したという。
停止、一分後に爆発したとなっていますが、普通に乗客が降りる時間はなく、緊急脱出して無事だったとなります。
これが、パイロット・客室乗務員に全く情報が無く本当に突如爆発炎上に至ったのであれば、これほどまで素早く脱出は出来なかったのではないだろうか?
つまり、コックピットには警告が出ていたのではないか?
消防の活動具合や、国交省の発表では、空港側からは「突如爆発炎上」であったようです。
つまり、乗員が警報が出ているのにそれを地上に知らせて援助を受けることをしなかったのではないか?となります。
もうちょっと経つと詳しい経過が明らかになるでしょう。
8月 20, 2007 at 01:04 午後 事故と社会 | Permalink
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中華航空機爆発炎上事件その2
8月 20, 2007 at 12:21 午後 事故と社会 | Permalink
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中華航空機爆発炎上事故
8月 20, 2007 at 12:11 午後 事故と社会 | Permalink
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2007.08.14
すごい工事
京都新聞より「側溝に電柱 長岡京 NTT西、ふた壊して設置」
京都府長岡京市天神4丁目で、市道に建てるはずだったNTT西日本の電柱が、側溝の中に建てられていることが13日までに分かった。
このままでは側溝を流れるはずの雨水を電柱がせき止める可能性もあり、設置に必要な道路占有許可を出した市土木課は「考えられない間違い」と驚いている。
老朽化などのため新しく建て替えられた電柱で、市が7月20日にNTT西日本に対して道路占有許可を出した後、7月下旬から8月上旬にかけて工事が行われた。
ところが、設置後に市民から連絡を受けた市土木課職員が現地を確認したところ、側溝(深さ約40センチ)のコンクリート製ふたの一部を壊して電柱が建てられていることが分かった。
同課がNTT西日本に問い合わせると、本来の設置予定地は側溝横の道路上だったことが判明した。
NTT西日本京都支店の広報担当者は「強度を保つために太めの電柱にしたせい、と聞いている。盆休み明けに、行政と話し合って対応を決めたい」と話している。
こんな工事をして、市民から通報があるまで関係者が誰も問題にしなかったとはどういうことなのだ?
実際に工事する作業員だって「これは変だろう」と協議したと思う。
それでも工事を強行したのには、それなりの決断をした人物が居たわけで、どうなっているのだ?
また、これほどまで明確な「ミスが止まらない」ので危なくって仕方ないではないか。
8月 14, 2007 at 10:02 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.08.13
エスカレータに穴が空いてた・その2
「エスカレータに穴が空いてた」の続編です。
写真がありました。
この写真によると「左下」とのことですから、穴=空洞というよりも削れて出来た凹みのような感じですね。
それにして妙にきれいに凹んでいて、なんでこんな凹みが出来たのかちょっと分かりません。
8月 13, 2007 at 07:39 午後 事故と社会 | Permalink
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エスカレータに穴が空いてた
毎日新聞より「エスカレーター:女性が足挟まれ親指切断 JR川崎駅ビル」
12日午後9時55分ごろ、川崎市川崎区のJR川崎駅ビルで、エスカレーターに乗っていた同市中原区の会社員の女性(27)が左足を挟まれ、親指切断の大けがを負った。
神奈川県警川崎署の調べでは、エスカレーターは1階から3階の改札階につながる上りで、川崎市所有。
ステップの垂直部分に
高さ12センチ、横7.5センチの
穴が空いており
、女性はその穴に気付かず、立っていた。
降り場が近づき、たたまれる過程で、左足の親指が挟まれ、エスカレーターは緊急停止した。
同署は業務上過失傷害容疑で、メーカーの東芝エレベータと川崎市の担当者から事情を聴いている。【吉住遊】
これは地下街のアゼリアに繋がる東西自由通路の真ん中にある大きなエスカレータですね。
この自由通路、アゼリアのサイトには
川崎駅東西自由通路
「JR川崎駅東西自由通路」は1日33万人が行き交う首都圏でもトップクラスの巨大ターミナルです。
と宣伝しております。
いや、実際にすごい通行人の数で、巨大な通路が狭く感じるほどですが、地下街と線路を越えている通路を一気に繋いでいる長いエスカレータです。
最近は駅に設置してあるエスカレータが増えたので、分解して点検しているところをよく見かけます。
エスカレータのステップはアルミ鋳造品のようですね。多分、LPでしょう。
だから原理的には割れて穴が空くことはありうると思うけど「12センチ×7.5センチの穴」が通常使用で空くとはちょっと思えない。
手帳ぐらいの大きさですよね。誰かが故意に壊したのではないかな?
エスカレータの点検を見ていると、あまり大きな(長大な)エスカレータはメンテナンスの観点からは効率が良いのか疑問に感じます。
この、川崎駅のエスカレータはわたしはあまり好きではない。なんか転んだりすると大事故になるのではないか?と感じさせるところがあるからで、それと同じような印象を江戸東京博物館のエスカレータにも感じます。
基本的にはエレベータよりもエスカレータの方が開放的で好きなんですけどねぇ。
8月 13, 2007 at 04:45 午後 事故と社会 | Permalink
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2007.08.12
自分の車の下敷きになる
福島民友新聞より「女性が車の下敷き、死亡/二本松」
11日午前6時20分ごろ、二本松市の主婦(58)が軽乗用車を駐車、車外に出たところ車が動きだし、止めようとしたこの主婦が車の下敷きになった。
主婦は全身を強く打ち同市の病院に運ばれたが、約3時間半後に死亡した。
二本松署の調べでは、現場は坂道で、車は約40メートル下ったところで道路脇の斜面に乗り上げ、反動で、車を止めようとしていた高橋さんに覆いかぶさるように横転したとみられる。高橋さんは知人宅を訪問しようと車を駐車した。
最初、タイトルを見たときに「車にはねられたとは言うが下敷きとはどういうことだ?」でした。
上記の記事を読んで「意外なことも起きるものだ」というのが正直な印象です。
日本は全体として安全に注意する習慣などが薄まっているのでしょう。
8月 12, 2007 at 01:01 午後 事故と社会 | Permalink
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2007.08.08
事故調査委員会・拡大へ
朝日新聞より「事故調を拡大、海難審判庁統合し「運輸安全委」新設へ」
国土交通省は来年度、航空・鉄道事故調査委員会を拡大し、鉄道、航空に加えて海難事故も事故調査の対象にするよう組織を拡大・強化する方針を固めた。
具体的には海難審判庁を事故調査委に統合して「運輸安全委員会」を新設する。
航空、鉄道、海運に加え、高速道路やパイプラインの事故まで調査対象としている米国の国家運輸安全委員会(NTSB)をモデルに、国交省も陸、海、空の原因究明機能を一元化。
事故の背後要因の踏み込んだ分析や、情報の共有化を進める。
法律上の位置づけを変えて、現在の調査委より組織の独立性も高める。
各組織の具体的な定員などを詰めており、8月下旬に決定する08年度の組織・定員要求に盛り込む方針だ。
事故調査委は航空、鉄道の委員で構成されているが、運輸安全委では海難の専門知識を持つ委員も設け、再発防止策の提言などを行う。
一方、海難審判庁は、原因を調べる審判理事所と、調査結果をもとに行政処分などを出す、裁判所に相当する審判庁があり、両方とも運輸安全委員会の傘下組織として存続させる。
また、船員の紛争処理などを担う船員労働委員会は廃止。紛争調整機能を厚生労働省に、一部の調査機能は国交省の審議会に移す。
まぁやらないよりもマシですが、事故調査に協力すると自白するから罪が重くなるでは協力しろという方が無理でしょう。
だからと言って「客観的に調べて事故原因が分かる」とはとうてい思えない。
事故調査は、責任追及とは別だと思うのです。
将来の同種の事故を防止するために、何をどうするべきかを研究するのが目的で、それには現状を変革することが前提になるでしょう。
事故の責任を現状とは違う別の状況下での責任追及をされたらたまったものではない。
その逆に、現状を肯定した範囲で事故防止策を打ち出すと最終的には「使わなければよい」にしかならない。
どうやっても、事故責任の追求と、防止策の検討は両立しがたい面は否定できないでしょう。
だから「将来のためには、刑事免責する」といった考え方が出てくるわけで、そこをどうするか?で拡大事故調の未来は決まるでしょう。
ところで、事故の被害者数として自動車交通事故はものすごい数なのですが、拡大事故調で扱わないんでしょうかね?
8月 8, 2007 at 10:20 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.08.06
保育園児・車内に閉じこめられ死亡
朝日新聞より「ワゴン車内への園児放置、福岡県警が家宅捜索 北九州」
北九州市小倉北区の私立中井保育園に通っていた園児(2)が園の送迎用ワゴン車内に放置されて死亡した事故で、福岡県警捜査1課と小倉北署は6日、同保育園に対し業務上過失致死容疑で家宅捜索に入った。園長(31)が立ち会った。
調べによると、園児は7月27日夕、保育園から約240メートル離れた入浴施設の屋根のない駐車場に止めていたワゴン車内で、2列目と3列目の座席の間に仰向けでぐったりした状態で見つかった。搬送先の病院で間もなく死亡が確認され、司法解剖の結果、死因は「熱射病の疑い」とされた。
この日、園児21人は3組に分かれて園外保育で近くの公園に出かけており、午後1時半ごろ、暖人ちゃんら園児7人、保育士ら職員2人が乗ったワゴン車でいったん園に戻った。だが暖人ちゃんが降りたかどうか、保育士らは確認していなかったという。
県警は、保育士らの刑事責任が問えるかどうか、園の管理体制に問題がなかったかどうか、慎重に捜査を進めている。
園側は今月3日、市に事故報告書を提出。北村園長らの説明によると、保育園のスタッフが暖人ちゃんを発見したのは7月27日午後4時50分。遠足に参加した他の園児たちが園に戻った同1時半から、約3時間たっていた。園側が119番通報したのは同5時29分で、発見から約40分経過していた。
県警が翌28日、事故があったのと同じ時間帯に炎天下で実況見分をした結果、車内の温度は50度近くまで上がった。
同保育園は事故の翌日から休園している。
この事件は報道された直後に記事にしようかとも思ったのですが、分からなかったのが亡くなった園児が車内にどのように居たのか?でした。
今回の報道だと
2列目と3列目の座席の間に
仰向けでぐったりした状態
とのことですから、床の上ですね。車は写真によると普通のミニバンです。
園児7人と職員2名で、保育園に帰ってきて、一人残っているを見過ごしてしまった。
ということのようですが、職員2名は一名はドライバーでしょうから、もう一人の職員はどの席に座っていたのだろうか?多くの場合、バスでない限りこの手の人を運ぶときには、本質的に3名体制なんですよね。ドライバー、車内、車外(ドアの開け閉め)の3人分
車の仕様といい、チェックしなかった事といい、なんか最初からダメ、という印象が強いです。
8月 6, 2007 at 01:13 午後 事故と社会 | Permalink
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安全教育か危険回避の訓練か?
朝日新聞より「ドライアイス入れたペットボトルが破裂、小学生2人けが」
5日午後4時25分ごろ、大阪府東大阪市中石切町5丁目の中石切公園で、同市の小学3年男児(9)が手に持っていたドライアイスの入ったペットボトルが破裂した。
男児は両手や胸を約20針縫うけが。近くにいた小学1年男児(6)も右腕に軽いけがをした。ペットボトルは、約10分前に公園にいた中学生らが砂場に埋めたもので、男児が掘り起こしたところ破裂したという。
枚岡署は、ペットボトルを埋めた同市内の中学1年の男子生徒3人を、過失傷害の非行事実で児童相談所に通告する方針。
調べでは、中学生らは近くのスーパーで保冷用にもらったドライアイスを公園で容量500ミリリットルの2本のペットボトルに入れ、1本はまもなく破裂した。しかしもう1本が数分たっても破裂せず、ふたも開かなくなり、砂場に埋めて公園を離れた。
1本目の破裂を見ていた男児が掘り出したところ、破裂したという。
中学生らは「破裂の方法を友達に聞いていたのでやってみた。1本が破裂せず怖くなり埋めた」と話しているという。
夏休みだなあ、という感じの事件でもありますが、子細に読んでみるともうちょっと何とかならないのか?という印象です。
- 中学生が500ミリリットルのペットボトル2本ドライアイスを入れた
- 一本はまもなく破裂した
- 二本目は数分経っても破裂しない
- 中学生は怖くなったから砂場に埋めて、講演から離れた
- 10分後、破裂したのを見ていた小学生が掘り出した
- その後、手に持っている状態で破裂、両手胸に20針縫う怪我になった
問題を挙げると
- 密閉容器のペットボトルにドライアイスを入れて栓をした
- 爆発しないから砂場に埋めた
- 爆発したのを見ていて、掘り出して手に持っていた
この三点はどれも劣らずの「少しはものを考えろ!」でありましょう。
危険についての感受性の低下といったものを感じてしまいます。
高校生にロボット製作の授業をするときに、ドライバー、ニッパーといった工具についても工場並みの安全教育をしていますが、それでもドライバーやペンチを用もなく持って遊んでいる生徒が出ますから、そういうのは即座に注意します。
そうすると「あっ、注意されてた」という感じでパッと止めるのですが、しかしペンチを両手でもってパチパチと開いたり閉じたりといったことをやってしまうのがちょっと不思議なんですよね。
また、プラスチックパーツのヤスリ掛けをさせると、ヤスリを自分の顔の方に向かって動かすのがいます。
ま、覗き込んでいるのと方向が逆ということでありますが「滑ったらどうするのだ?」となるわけです、こういうことを注意するのも授業の内とおもって対処していますが、どうも着実に安全をおろそかにする傾向は強くなっているように感じます。
8月 6, 2007 at 09:27 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.08.02
ミネアポリスで橋が崩壊

CNN.co.jp より「高速道路の橋崩落、3人死亡 ミネアポリス」
米ミネソタ州ミネアポリス──当地のミシシッピー川にかかる高速道路の橋が1日午後6時5─10分頃に崩落し、ラッシュアワー中に現場を走行していた数十台の車両が川に転落し、これまでに少なくとも3人の死亡が確認された。
警察は原因を調査中だが、米国土安全保障省はテロとは無関係との見解を表明した。
崩落したのはインターステート35W号線(4車線)の橋で、ここ数カ月間は修復工事のため1─2車線が閉鎖されていた。転落した車両にはスクールバスも含まれていた。
生存者は川岸に引き上げられたが、一部は橋の残がいの上で身動きが取れなくなっている。負傷者は数十人とみられている。
いきなり飛び込んできたニュースですが、場所をGoogleマップで探しました。
しかしなんか工事中であっても、地震とか台風でも無いのに、いきなり国道の橋が崩壊するのというのはどういうことなのでしょうか?
前兆は無かったのかな?
8月 2, 2007 at 12:01 午後 事故と社会 | Permalink
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2007.07.11
問題と原因を直視しないと
朝日新聞より「都交通局に京急車両の手引きなし 浅草線不通の被害拡大」
都営浅草線が8日、ケーブル火災などで約11時間不通になり、約15万4000人に影響した事故で、被害を拡大させた三田駅の車両故障は、都交通局のマニュアルの不備が原因だったことが都の調べで分かった。
浅草線は都営を含む4社の車両が走っており、車両の仕組みが異なるが、事故時の対応方法の違いが書かれていなかったという。
復旧作業は午前11時前に終わり、運転を再開しようとしたが、内蔵電池を空調や照明に使いながら三田駅で待機していた京浜急行所有の車両が電池切れで走れなくなった。
このため、復旧は午後4時近くにずれこんだ。
京急によると、この車両は内蔵電池が切れると、パンタグラフを上げても走れない。一方、都交通局の車両は内蔵電池が空でもパンタグラフを上げれば走る。
都交通局のマニュアルにはこの違いの記載がなかった。
乗務していたのは都交通局の職員。電車の動きをモニターし、運行を管理している輸送指令らも違いを把握していなかったとみられるという。
この記事だと、マニュアルに書いて無いことが問題のように読めてしまいますが、違うと思いますね。
復旧作業が午前11時前終わったのに
運転を再開が午後4時近くにずれこんだ。
緊急対応策が出来ていないと言うべきで「書いてないから」じゃキリがない。
利用者(社会)から見れば「安全・確実」が公共交通機関に要求する最重要点であって、なんで「6時間も掛けて対応できなかったか?」こそが問題でしょう。
「マニュアルに記載がなかった」というのが、対応策が整備されていないことを隠すために発表したのじゃないのか?
7月 11, 2007 at 08:58 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.07.07
事故なのか、いたずらなのか
毎日新聞より「車スライドドア:開く時に頭挟まれ男児けが 東京・江戸川」
東京都江戸川区で先月下旬、ワゴンタイプの車の電動スライドドアが開いた際、ドアの内側と車体のすき間に男児(1)が頭を挟まれて軽傷を負っていたことが東京消防庁の調べで分かった。
日本自動車工業会(自工会)は「電動スライドドアが開く際の挟まれ事故は聞いたことがない。同様の事例があるかの調査も含め、対応を検討したい」という。
東京消防庁は「子供がいる時は細心の注意を」と呼びかけている。
同庁によると、事故が起きたのは共同住宅の屋外駐車場。
母親の知人が車の外から後部左側のドアの操作をしてドアが開いた際、後部座席にいた男児の頭が、開いたドアの内壁と車体の間に出来た約15センチのすき間に引き込まれる形で挟まった。
119番通報で駆けつけた消防隊が救助用の器具を使ってすき間を広げ、男児を救助した。
後部座席には子供ばかり3人が乗っていたが車内に大人はいなかったという。
自工会によると、電動スライドドアの安全対策に統一基準はない。自動車各社はドアが閉まる際に何かが当たるとドアが停止したり開く仕組みを取り入れているが、ドアが開く際にすき間に引き込まれる事故は想定されていないという。
タイトルを読んだときには「大けがしたのかな?」と思ったが、軽傷とのことなので今度は「この記事は何なのか?」と考えてしまった。
東京消防庁が発表し、自工会がコメントした。ということなのでしょうか?
確かにドアに注意というのはあるけど、半年ぐらい前だったかセルシオなどのドアを最終的に占める段階で動力によって閉まるタイプで、指を挟んで骨折事故があるといった内容の報道があったから、その続編といった感じですね。
しかし、今回の事故は「普通の使い方」ではなかったのではないか?と強く想像します。
一言で言えば、大人が自動車のリモコン・スライドドアで遊んでいて事故になった。
と考えています。
報道されている状況は
- 車内に一歳児を含む3人の幼児だけ乗っていた
- 社宅の共同駐車場で起こった事故
- 怪我した子供の母親の知人がリモコン・ドアを操作していた。
車内に幼児が3人乗っていて、大人が車内にいない。という状況は普通の降車の状況とは思えません。
また、怪我をした一歳児の母親とリモコンを操作した知人ですから、大人が二人以上居て、要するに二家族以上がその場には居たわけです。
その段階で、大人は全員車外に降りていて、リモコンでパワードアを開く必要があるシーンが想像しがたいです。
さらに、パワードアは人力でドアを開く場合よりも動作が遅いわけで、CMの通り荷物を持っているから指先しか使えない、といった条件の時に使うのが普通でしょう。
リモコンでロックを解除するのとは違う。
だから中に子どもだけが居る状態の時にパワードアを操作する必然性は無いですね。
一言で言えば「扉で遊ぶな」でこれは小学生を叱るのと同レベルなのではないだろうか?
ニュース怪説でありますね。
7月 7, 2007 at 10:28 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.06.30
事故調査を独立させろ
国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会が尼崎脱線事故の事故調査報告書を発表しました。
これについては遺族からはこんな意見が出ています。
サンケイ新聞イザより「JRの企業責任には…遺族 誰のための事故調か」
「何のために2年以上も待ったのだろう」。
国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(事故調)が28日公表したJR福知山線脱線事故の最終報告書は、事故原因を懲罰的な日勤教育に限定し、ATS(列車自動停止装置)の設置遅れや無理なダイヤ編成との因果関係は認めなかった。
期待とは裏腹に企業責任に対して踏み込みの甘さが目立つ最終報告に、遺族らは落胆の色を隠せなかった。
「誰のための事故調査なのか。極めて残念な結果だ」
遺族らでつくる「4・25ネットワーク」世話人の1人はこの日夜、大阪市北区で会見し、厳しい表情を崩さなかった。
遺族が最終報告書に期待したのは「JR西の経営責任にどこまで踏み込むか」。
事故原因の説明を拒み続けてきたJR西に、安全対策の不備や無理なダイヤ編成など経営責任を突きつけてくれると信じていたからだ。
ネットワークの活動を支援する弁護士は「3者に“談合”があったとは思えないが、遺族ならそうした疑念を抱いてしまう調査結果ということだ」と遺族の気持ちを代弁した。
この件について、読売新聞、サンケイ新聞、毎日新聞の社説を見てみます。
読売新聞社説
「尼崎脱線事故 鉄道の安全向上に報告を生かせ」
その背景にある問題として、報告書は、JR西日本の「日勤教育」が、死亡した運転士を心理的に追いつめた、と指摘した。社内連携の悪さや無理なダイヤも挙げている。
日勤教育は、ミスをした運転士を乗務から外して実施された。運転技術などではなく、精神論が主だ。反省文を書かせ、繰り返し、あいさつをやり直させる。賃金もダウンする。報告書は、一部の運転士は“懲罰”と受け止めていたと指摘し、見直すべきだとしている。
事故防止策として報告書は、懲罰的でない報告制度の整備や緊急性の低い無線交信の制限など3項目を求めた。一昨年秋に提言した自動列車停止装置(ATS)の機能向上などに続くものだ。全鉄道事業者は、早急に実施すべきである。
事故当時、国は、カーブのATS整備を義務づけていなかった。設置していれば、事故は防げたはずだ。国の安全管理上の規制が十分でなかったことが事故につながったとすれば、そうした分析も報告書にあってよかった。
最終報告書まで2年2か月かかった。事故調は昨春、鉄道事故調査官を倍増して14人にしたが、初動段階で鉄道総合技術研究所や大学の専門家の応援を求めるなどして、調査の迅速化を図りたい。
JR西は、遺族らに事故原因の説明を求められても口を閉ざしてきた。最終報告書を機に本格化する警察の捜査で、JR西が不利になるような言質を取られたくないとの意識からではないか。
関係者の刑事責任の有無が、今後の焦点になる。捜査を尽くし、JR西の安全管理の実態に迫ってもらいたい。
サンケイ新聞社説
JR事故報告 企業体質が問われている
この異常な運転について、事故調は運転士が「日勤教育を懸念」したためとした。日勤教育は乗務中にミスなどを犯した運転士を対象にした再教育制度である。だが、実際は上司が厳しく叱責(しっせき)するなど懲罰的な側面が強く、過去に3度の日勤教育を受けた運転士にとっては大きな心理的な負担となったとみられる。
日勤教育については、事故直後から問題となり、運用も見直されたとされる。そのうえでJR西日本の幹部は今年2月の事故調による意見聴取会で、「必要かつ有益」と反論した。
しかし、日勤教育が事故につながった可能性があるとの指摘が持つ意味は大きい。懲罰的な日勤教育が行われていなかったら、事故も起こらず、多数の犠牲者も出なかった可能性があるからである。
事故調はさらに、新型の列車自動停止装置の設置の導入先送りや、ブレーキの欠陥など、安全性を軽視し続けた企業体質も厳しく批判した。再発防止のために、企業体質まで踏み込んで批判するのは極めて異例だ。
過度の懲罰は教育ではない。JR西は報告を真摯(しんし)に受け止め、日勤教育が本当に必要かどうかも含め、徹底的な見直しを図る必要がある。同時に、批判された企業体質を根本的に改善する努力を続けるべきである。
兵庫県警は最終報告を受け、運行関係者を業務上過失致死傷容疑などで立件する方針だ。すでに事故から2年以上もたった。真相解明を求める遺族感情は強く、刑事上の責任追及も厳正に行われなければならない。
毎日新聞社説
「企業体質を一から見直せ」
JR西日本は事故後、日勤教育を実践的な形に改めた。教育効果が上がるよう、より検討するという。当然のことだ。事故の教訓を生かして、安全意識を高め、技量の徹底向上を図る内容でなければ意味がない。
安全管理体制にも数々の不備が指摘された。営業強化のためダイヤの余裕時分が削られ、職場間の連携不足で新型ATS(自動列車停止装置)の運用開始が遅れた。同型電車のブレーキ不具合や速度計の誤差が報告されていたのに、まったく改良されなかった。組織全体の緩みようは目に余る。
事故調は、当時の鉄道本部長が安全管理に直接タッチしていないと釈明した点にも触れ、経営トップに近い者が積極的に関与すべきだった、と強調している。緊張の欠如、責任逃れの体質は今も残っていないか。もう一度、真剣に自らを省みることが不可欠だ。
組織の基本から、改めて徹底的に見直した方がいい。なにより、すべての社員が安全最優先を共通の誓いとして心に刻み、経営陣と現場、職場間の不信の連鎖を断ち切る努力を重ねることが求められる。でなければ、企業風土の改革など進むはずがない。
話を整理すると
- 遺族 JR西の責任の明確化(真相究明)
- 読売新聞社説 日勤教育に片寄り、安全施設の設置の遅れが問題
- サンケイ新聞社説 企業体質が良くない
- 毎日新聞社説 組織が良くない
となりますが、結局のところ「刑事責任追及」であって、読売新聞社説が説明しているように
JR西は、遺族らに事故原因の説明を求められても口を閉ざしてきた。
最終報告書を機に本格化する警察の捜査で、JR西が不利になるような言質を取られたくないとの意識からではないか。
のは当然のことだ。
日本では、事故原因を明らかにすると責任が重くなるのであって、あらゆる事故で原因隠しになって、結果として事故原因の究明が出来ない。
古くは日航123便墜落事故で、機体が空中で破壊した理由がボーイング社の修理のミスであろうというところまでは分かったが、どのように壊れたのかはいまだに十分な解析が出来ていない。
ボーイング社の関係者が刑事責任追及を逃れるため事故調査に協力しなかったからだ。
その結果、22年も経った今でも遺族は「事故調査についての資料収集」している。
医療事故はもっと深刻で、事故扱いになると責任を追及されるから、リスクのある医療から医師がどんどん減っている。
事故調査を刑事捜査のためにやっては、事故原因の研究は出来ないし、当然改善も出来ない。
アメリカの航空機事故調査では免責しているから事故の研究が進んでいると指摘されています。
はっきり言えば、事故調査に協力すると司法取引で責任が軽減されるという仕組みは必要不可欠だろう。
刑事捜査の下に事故調を置く構図を脱却するべきだ。
そういう観点で社説を見ると、すべての社説が「日勤教育」を批判しているが、これは「精神教育のようなものでは事故は防げない」という意味だろう。
だとすると「企業体質に問題ある」という社説は精神論では無いのか?
事故が無くなることが優先であって、企業体質は遠因かもしれないが、企業体質を変えれば事故は着実に減少するのか?
それよりも安全設備への投資割合を評価することの方が社説としては重要なのではないのか?
何はともあれ、事故調査委員会を法的に位置づけることを早急に行うべきだ。
6月 30, 2007 at 11:31 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.06.22
温泉爆発:続報
「温泉爆発:なぜ知らないと責めてもダメだろう」の続報です。
サンケイ新聞イザより「ガス検出、伝達怠る? 施設所有のグループ会社 掘削時に把握」
渋谷区の女性専用温泉施設「シエスパ」で女性従業員3人が死亡した爆発事故で、開業3年前の掘削工事で天然ガスが検出され、施設を所有する「ユニマット不動産」が把握していたことが21日、警視庁捜査1課の調べで分かった。
施設を運営するグループ会社は、天然ガスの危険性を十分に認識していなかったとみられている。
捜査1課は、安全対策の重要情報がグループ間で伝達されなかったことが、事故につながった疑いがあるとみて調べている。
調べなどでは、シエスパはリゾート事業やオフィスコーヒーサービスを手がける「ユニマットグループ」が18年1月に開業。
グループ傘下のユニマット不動産が17年12月にシエスパ本館(A棟)と爆発の起きた別棟(B棟)の土地を取得し、建物もユニマット不動産が所有している。
シエスパのオープン当初、「ユニマットコスモ」が運営していたが、コスモ社は18年3月に「ユニマットビューティーアンドスパ」を設立。
11月にスパ社へ営業を全面譲渡した。
開業に先立ち、ユニマット不動産が東京都に温泉掘削を申請し、「鉱研工業」に工事を依頼。工事は平成14年12月に始まり、半年後に完成した。
この際、鉱研工業はガス濃度を測定、源泉にガスが含有されていることが判明した。15年8月に発注元のユニマット不動産に書面で、測定結果を伝えたという。
だが、コスモ社は会見で、「天然ガスの噴出は想定していなかった」と説明。
スパ社も「(ガス排出装置の)点検は管理会社へ任せていた」としたが、管理会社は排出装置の点検は依頼されていないと主張した。
シエスパではガス濃度を測定せず、ガス検知器も未設置のため、ユニマット不動産がグループの運営会社にガス検出の事実を伝えていなかった疑いが強い。
捜査1課は一斉捜索でユニマット不動産からも関係資料を押収。ユニマットグループ間の情報伝達の経緯や、安全対策が徹底されていたか関係者から事情を聴いている。
なんかかなり複雑ですね。
まとめてみますが、どこかで間違えるかもしれません。
| 年月 |
当事者企業 |
内容 |
相手先企業 |
| 2002/12 |
ユニマット不動産 |
掘削工事を依頼 |
工事業者は鉱研工業 |
| 2003/06 |
鉱研工業 |
掘削工事完了 |
|
| 2003/08 |
鉱研工業 |
天然ガス測定結果を書面で通知 |
通知先はユニマット不動産 |
| 2005/12 |
ユニマット不動産 |
敷地を入手 |
|
| 2006/01 |
ユニマットコスモス |
シエスパ・オープン |
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| 2006/03 |
ユニマットビューティーアンドスパ |
設立 |
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| 2006/11 |
ユニマットコスモス |
営業譲渡 |
譲渡先はユニマットビューティーアンドスパ |
| 2007/06 |
ユニマットビューティーアンドスパ |
爆発事故が発生 |
|
結局、天然ガスの情報は、4年前に掘削業者の鉱研工業からユニマット不動産に伝わりますが、ユニマット不動産は土地を取得した2005年12月でこの事業の進行をユニマットコスモスに渡します。
これは、不動産から事業運営に切り替わるわけで、その後事業そのものがユニマットコスモスから、新会社のユニマットビューティーアンドスパに譲渡された。
不動産会社のところで天然ガス問題についての情報が止まっていたのだとすると、ガス分離装置があったのかを誰も考えていなかったということでしょうかね?
ガス分離装置を付けた人物が居るわけで、その人は不動産会社から「天然ガスが出てます」という情報を得ていたか、当然付けるべき装置として付けて、かつそれを設備として売っているわけです。
それでも「天然ガスなんて知らない」となれば、今度は「知らない・分からない設備を買ったのか?」となってしまいます。
これは企業経営としてあり得ることなのか?
6月 22, 2007 at 05:11 午後 事故と社会 | Permalink
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温泉爆発:なぜ知らないと責めてもダメだろう
東京新聞より「ガス発生認識せずに営業 渋谷の温泉施設爆発事故」
渋谷区の女性専用温泉施設「シエスパ」の爆発事故で、施設を運営する「ユニマットビューティーアンドスパ」(港区)幹部が、警視庁捜査1課などの聴取に対し「温泉から天然ガスが発生することは想定していなかった」と説明していることが22日、分かった。
天然ガスが発生する危険性を認識しないまま、ユ社経営陣が温泉施設を営業していた疑いが浮上した。
東京、千葉、埼玉、神奈川など首都圏の地下には「南関東ガス田」があり、地中深くから温泉をくみ出すと、溶け込んでいた天然ガスが発生するのは業界では広く知られている。
こうした認識もなく温泉事業に進出したユ社の企業体質が厳しく問われそうだ。
捜査1課も、ユ社がガス発生を認識し十分な対策を施していれば事故を防げたとみて、押収資料の分析や関係者の事情聴取を重ねるなどして、さらに調べる。
本当にこういう理解をしているのだとすると、なんのためにガス分離器を設置しているのか分かっていなかった、となります。
直感的には「知らないはず無いだろう」と思うのですが、最近のコンピュータなどに代表される技術のブラックボックス化やかなり高度なこともお金を出せば簡単に入手できるといった現実は「技術のことは知らない」「自社で使っている仕組みを理解していない」でもとりあえずは事業が成立するような時代になってきたということなのでしょう。
結果責任を追及するのはこの記事の示すところですが、「なんで知らないで事業が出来たのか?」と責任追及しても「知らなかった」しか出てこないでしょう。
それでは責任は追及できるでしょうが、対策にはならない。
だからと言って、ありとあらゆることを事前に役所が検査して承認するというわけにもいかないから、社会の知識として安全についての情報などが沢山あることが大事で、常識になっていれば「知らなかった」と視聴しても「こんなに沢山情報があるから、知らないはずがない」と言えます。
ジェットコースターのシャフト破断死亡事故も「なんでこの程度の点検・交換をしなかったのか?」と驚くところですが、これも基本的には「知らなかった」でありましょう。
このように見ると、最近のちょっと珍しい事故では「知らなかった」といったことが遠因になっている事故が多いと感じます。
改めて、事故の調査分析をして社会的な対策を提案する仕組みが必要だと強く思います。
交通安全の教育でも「警察に叱られる」と教えるのと「危険だから」と教えるのでは全く質が違うわけで、今必要なのは「社会の知恵の程度を向上させること」だと思います。
6月 22, 2007 at 11:57 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.06.19
エレベータのワイヤーが破断していたのは問題なのか?
読売新聞より「エレベーターのワイヤ破断、大手5社の38基で新たに確認」
エレベーターのワイヤロープの破断が相次いだ問題で、国土交通省は18日、保守管理大手の5社が担当する全国のエレベーター約50万9000基について、既に判明した4基のほか、新たに計38基でロープの一部破断が見つかったとする調査結果を発表した。
これまで破断が確認されていなかった三菱電機ビルテクノサービス、東芝エレベータの保守管理分も含まれ、同省は、両社が管理する計約26万9000基について緊急点検を指示した。
調査結果は、国交省が社団法人・日本エレベータ協会を通じ、昨年6月以降に確認された破断件数をまとめたもの。
計42基の内訳は、日立ビルシステムが最多で21基、日本オーチス・エレベータ7基、東芝エレベータ、フジテック各5基、三菱電機ビルテクノサービス4基。
いずれも破断が判明後、ロープは交換済みで、日立、フジテックの各1基と、オーチス社2基については既に公表されている。
原因については、設置からの時間経過に伴う経年劣化が15基で最も多く、小石などの異物混入が原因とみられる損傷が7基、さびによる劣化2基などだった。
いずれも直前の定期検査では問題がないと報告されており、同省では「ずさんな検査・点検で劣化が見過ごされた可能性がある」として、今後、エレベーターの定期検査の方法や報告について見直す方針。
日本エレベータ協会では「破断の発生をゼロに近づけるよう、検査・点検を見直していく必要がある」としている。
ロープの一部破断を巡っては、今年3月以降、大手5社のほか、シンドラーエレベータ、日本エレベーター製造が保守管理する各1基でも確認されている。
結構微妙なニュースですね。
エレベータの保守について詳しいことは知らないのですが、元々複数のワイヤーで釣られていて、ワイヤーが一本破断したぐらいでは運用に差しつかえないし、釣っているワイヤーが全部無くなってもカゴは落下しないはずです。
だから、近年のエレベータによる死亡事故はカゴの上昇がコントロールできない時に起きています。
記事をよく読むと
調査結果は、国交省が社団法人・日本エレベータ協会を通じ、昨年6月以降に確認された破断件数をまとめたもの。
とのことですから、素直に読むと個々のエレベータを直接一斉に調査した、ということではないようです。
点検や異常の調査などで、ワイヤーの破断が見つかった、と解釈できます。
そうなると
いずれも直前の定期検査では問題がないと報告されており、同省では「ずさんな検査・点検で劣化が見過ごされた可能性がある」として、今後、エレベーターの定期検査の方法や報告について見直す方針。
とは実際には何が出来ればよいということになるのか?
ワイヤーが切れる前に切れそうだと発見するのはかなり難しいのではないだろうか?
そこで問題になってくるのが
原因については、設置からの時間経過に伴う経年劣化が15基で最も多く、小石などの異物混入が原因とみられる損傷が7基、さびによる劣化2基などだった。
経年劣化が一番多いのであれば、いつ設置されたものか、あるいは運転時間がどれくらいか、を問題にすれば対応策も出来るだろう。
そうなると、個々のエレベータの情報はメンテナンス会社にはあるわけだから、ワイヤーが破断したエレベータの台数よりも、緊急にワイヤーを交換するべき可能性のあるエレベータの台数を問題にするべきではないだろうか?
シンドラー社のエレベータが港区で起こした、高校生死亡事故の現場ではエレベータ管理会社を入札によって入れ替えたらメンテナンス費用(契約高)が数年で何分の1かに下がったとも言います。
どう考えても、点検でどこを手抜きするかを競っているわけで、その中でワイヤーについては「破断が分かればよい」であったのでしょう。
先に書いたとおり、ワイヤーの安全性は極めて高いので破断そのものが危険とは言えない、という解釈が成立しています。
これを問題にするのであれば、エレベータのメンテナンスコストは激増するわけで、国レベルではワイヤーの交換時期を定める、といったことの方が優先度が高いでしょう。
どうもここらにも「事故調査委員会」的な機能が働いていない、問題の提起がなされないと強く感じます。
6月 19, 2007 at 09:07 午前 もの作り, 事故と社会, 国内の政治・行政・司法 | Permalink
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2007.06.13
横浜市金沢のヘリ不時着の不思議
サンケイ新聞より「横浜の公園に米軍ヘリ不時着 けが人なし」
13日午後3時半ごろ、横浜市金沢区、「なぎさ広場」に、米空軍横田基地(東京都)所属のUH-1Nヘリコプター(乗員7人)が不時着した。けが人はなく、ヘリに目立った損傷はなかった。
無事着陸ではあるが、飛行場ではないところに降りてしまったことに間違えはない。
飛行場に降りことができればなんの問題もなかった。

新聞の写真から推測するとこのあたりに降りたらしい。
ところが東に1.6キロほど先に、神奈川県の県警と消防のヘリコプター基地があって、立派な飛行場になっている。
航空交通管制という観点ではどうなっているのか?と強く思う。
パイロットとしては地上から支援が受けられるということを考えても、飛行場に降りる方がよほど良いわけで、考えられるのは
- 極めて緊急の事態で、目と鼻の先の飛行場まで飛ぶことが出来なかった
- すぐそばに飛行場があることを知らなかった
ぐらいしか思い当たらない。
全く見当が付かないのは、どこの管制に対してでも「緊急で不時着する」という趣旨の連絡をすれば「すぐそばに飛行場があるぞ」というアドバイスはあるはずだ。
ヘリコプターが安全に広場に降りた、というのはヘリコプターの普通の機能なのだからなんの不思議も無いが、飛行場のすぐそばの場外にゆっくりと降りたというのは、極めて普通ではない。
何が起こったのだろうか?
6月 13, 2007 at 10:13 午後 事故と社会 | Permalink
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2007.06.09
プール吸い込み事故の暗黒面 市役所職員を起訴
ふじみ野市の市営プールで起きた事故で8日、ふじみ野市教委の当時の職員2人が在宅起訴された。
<解説>
市が設置するプールだから、みんなが安心して使う――。ふじみ野市営のプール事故でさいたま地検は、期待を裏切るずさんな市側の管理の実態を重くみる一方で、業者側については、元々欠陥があるプールの管理を委託されたにすぎないと判断した。市と業者側で処分に差がついた一番のポイントは、事故現場が「市のプール」だった点だ。
県のプールを管理する指導要綱では、02年以降は吸排水口のふたをボルトやネジで留め、吸い込み防止金具をつけ、定期的に点検することが明記されていた。しかし、地検によると、ふじみ野市ではその点検が全くされていなかった。
吸水口のさくは四隅をビスで留めておかなければならなかったが、事故があった吸水口は、針金で1カ所が固定されていただけだったとみられるという。
市の2人は職務権限上、固定状況を確認する義務があり事故を防げる立場にあったのに、それを怠ったと判断された。
一方、起訴猶予となった管理委託業者3人については、責任は免れないが基本的には、さくがビスで固定されていない危険なプールの管理を委託されていたにすぎない、という考え方だ。
送検された6人のうち、事故発生時唯一現場にいた京明社の現場責任者についても、補修の針金を探しに行くなど、事故の際の対処に一定の理解を示した上で、「元々、さくが外れること自体があり得ない」とした。
事故後、全国各地の公営プールで安全性の不備が次々と明らかになった。「責任の所在を際だたせた」(地検幹部)今回の処分は、プール設置者である行政の姿勢を改めて問うものとなった。事故の真相は今後、公開の法廷の場で明らかにされることになる。
公営プールにもかかわらず、施設の欠陥を見逃した市側の責任が厳しく問われた格好だ。
■責 任■
さいたま地検は「外れてはならない吸水口のふたが外れていた」のが事故の主な原因と設定。プールを主管する市体育課の課長と係長は、プールを開場する前にふたがねじで固定されているかどうかを確認し、委託業者に固定状況を点検させる注意義務があったのに、確認も指示も怠っていたとした。
一方、委託業者側の3人については「当初からふたの固定が不十分なプールの業務委託を受けたに過ぎず、修繕の責任はない」とし、もう1人の市職員も「課長らの指示を受けたに過ぎない」として起訴猶予とした。
同地検によると、ほかの公営プールでは、担当職員が業者と固定状況を確認しており、「他市町村並みのことをしていれば事故は防げた。市が基本的な点検を怠った結果、本件事故が発生した」とした。
同地検幹部は「現場をほったらかしにしていた市は無責任極まりなく、業者とメリハリを付けた。客は『市だから』と安心して利用しており、市の責任は大きい」と指摘した。
■丸投げ■
事故があったのは昨年7月31日午後1時40分ごろ。プール側面の吸水口(直径約60センチ)に設置されていた2枚のふた(60センチ四方)の1枚が脱落し、遊泳中の女児が吸い込まれて死亡した。
その後の調べで、ふたがねじの代わりに針金で留められ、当時は左下の1か所しか固定されていなかったことが判明。さらに、市が運営を委託した業者が、下請け業者に無断で業務を“丸投げ”していたことも発覚した。
市は、厚生労働省や県が定めた安全点検なども十分に行っていなかった。関係者から「市職員はプールサイド周辺を歩くだけだった」との証言が出るなど、ずさんな管理が非難された。
市教委体育課の元課長(60)ら事故当時の市担当者2人が業務上過失致死罪で起訴され、行政の管理責任が厳しく追及されることとなった。一方で、管理業務を請け負った民間業者は全員が起訴猶予に。瑛梨香ちゃんの両親は「(行政と業者に)責任の軽重があるとは思えない」と複雑な心境を吐露した。
「ずさんの連鎖」。同市事故調査委員会は昨年10月、同プールの管理体制をそう指摘した。市は管理業務をビルメンテナンス会社「太陽管財」に委託。「太陽管財」は下請けの「京明プランニング」に再委託していた。
地検は施設管理者である市の責任感の欠如が事故につながったとの認識を示した。一方で、約1100万円で市から管理業務を委託され、下請けに「丸投げ」した「太陽」や、「京明」の現場責任者らは刑事責任を問われないこととなった。
両親は「傍観して事故を招いた現場責任者こそ責任が重いと考えていた。ふじみ野市や下請け業者が、たった1枚の書類・たった数分の確認を怠ったことが、どれだけ大切な命を奪ったのかを、もう一度自覚してほしい」とコメントし、処分に戸惑いを見せた。【町田結子、弘田恭子】
◇監督責任を重視--元最高検検事の土本武司・白鴎大法科大学院長
市職員2人を起訴したことは、監督責任を重視した考え方による選択で正当な処理だ。しかし、(フタが外れた後の)直近過失にあたるものが外され、事故発生に直接関係する管理責任が軽視されている。今後、同種の事故が発生した場合、請け負った側は責任を問われず、委託した側だけが責任を負うことになりかねないのではないか。
プール吸い込み事故の暗黒面その12で以下の記事を書きました。
「ARエコノート」の有田さんからでした。
そこで、さっそく拝見したのですが、「埼玉プール事故:欠陥プール」にわたしの勝手な推測とは比べものにならない詳細な記事が出ています。
写真で説明がありますから、是非とも記事をご覧いただくとして
「吐出側には安全格子があるのに、吸水側にはないよね。これは設計か施工に大きな問題がある」
出水口の安全対策まで配慮するような建築業者が、なぜ吸水口は危険なままにしていたのか。出水口の格子を見る限り、建築業者が安全対策をとらなかったというのはちょっと考えにくい。
とすると、吸水口の安全対策は別の業者が行ったのではないか。その別の業者とは誰か?
設計図書と完成図書を併せて見れば、当たっているのかどうかがすぐにわかります。
実は、私が入手した本件プールの建築図面には吸水口の位置もサイズもありませんでした。
だとすると、吸水口に関する図面は設備工事側の図面にあるはずが、現段階では私にはわかりません。
もし施工図面に吸水口の安全対策がないのなら当初から「悪魔の穴のプール」だったことになり、設計施工業者とオーナーのふじみ野市の責任はきわめて重くなります。
ふじみ野市が始めた事故調査委員会をみていると、プール本体の問題には一切触れず、受託業者やプール管理の問題に責任を押しつけようという気配が出てきましたので、敢えて私の考え・推論をここに公開する次第です。
という極めて恐るべき情報がありました。
つまり、この情報では管理の問題と言うよりも設備の問題だ、となっていて地検が市役所の職員を業務上過失致死罪で起訴したのは、この装置が本質的に欠陥があったと認定したからでしょう。
プールの吸い込み事故については、記事中に何度も書いていますが、毎年文科省(文部省)が出している指示を連続して無視していたこともあり、あまりにひどい管理状態であったと言えるでしょう。今回の起訴は他のプール管理者(教育委員会)への検察の強い警告という面も大きいのでしょう。
追記
この事件は、柵が外れていたから、被害児童が流水プールの循環ポンプの吸水口に吸い込まれて亡くなりました。
文科省がプールの吸水口に対して出している安全基準は、吸水口の網や柵はボルトなどで固定して引っ張っても取れないこと、万一に備えて二重に柵を設ける事、です。
ふじみ市の問題のプールでは、吐出口は二重の格子で吸水口は外れる柵だけだった。
これらは、工事の問題であって監視員が出来ることはプールの運用を止めることぐらいしかないでしょう。
しかも、市に対しては以前から問題点として柵の取付について報告(警告)があったとも伝えられています。
事故のその時だけを問題にすると、監視員や請負業者の責任が強いように思えますが、では他の業者や監視員が別の人間であった場合に事件は起きなかったのか?と考えれば「運が良ければ」になってしまうでしょう。
事故の本質は、装置の欠陥であり、しかも設計・設置の段階から法令違反の疑いが極めて濃厚な装置でありました。これらについて責任があるのは市である、ということです。
それにしても、日本では各種事故について事故原因を究明する部署が無く、刑事捜査の一環でしか究明できないのは安全を高めるという見地からは大問題でしょう。
6月 9, 2007 at 03:58 午後 事故と社会 | Permalink
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2007.06.05
ジェットコースター脱線死亡事故その8
毎日新聞より「
コースター事故:車軸と軸穴にすき間 長年使用で磨耗か」
大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」で、ジェットコースター「風神雷神2」の車両の車軸が折れて脱線し、乗客の女性が死亡した事故で、車軸と軸穴が長年の使用で摩耗し、すき間ができていた疑いが浮上した。
車軸は本来、軸穴にすき間なく差し込まれる構造設計だが、エキスポランド社の関係者は「走行に伴う摩耗ですき間ができる」と証言。
この結果、車体に固定された車軸のうち、折れた付け根部分に荷重が集中し、金属疲労を起こした可能性が出てきた。
折れた車軸は「ボギー軸」と呼ばれ、車体側と車輪ユニット側の軸穴にそれぞれ差し込む「はめ合い工法」で組み立てられている。
風神雷神2の車軸は、強度の強い特殊なはめ合い工法により軸穴にきつく差し込まれる設計で、中央部分と両端を固定している。中央部分が太く、最も荷重がかかる構造だ。
エキスポランドで遊具の保守点検に携わった経験のある技術者は「ボギー軸は、5~6年たつとはめ合い部分が摩耗しているものがあった。
接着剤ですき間を埋めたりして補修した」と証言する。解体点検の際は油圧式機械やハンマーを使って車軸を抜いたり、差し込んだりするが、摩耗が進行し抜けやすくなっているものもあったという。
本来、はめ合い部分で荷重を支える構造なのに、ここにすき間ができると、車体と固定された車軸の付け根部分に荷重が極端に集中する。付け根部分が支点となり振動などで車軸が上下左右に動くため、金属疲労による亀裂が進行するという。
風神雷神2と同型の立ち乗りコースターがある「よみうりランド」(東京都)でも、はめ合い部分の摩耗が原因で00年に車軸12本をすべて交換した。軸穴を再加工したため、差し込む車軸もそれに合わせて新しいものにしたという。
風神雷神2は15年前の使用開始以来、一度も車軸を交換していない。関係者は「どの程度の摩耗で交換すべきかは技術者の判断。
摩耗の進行を見落としていたか、まだ大丈夫だと判断したのではないか」と指摘する。
府警吹田署捜査本部は、コースター発生1カ月を前に4日、折れた車軸の破断面などの写真を公開した。破断面は金属疲労の特徴があり、専門家は「少なくとも数年前から金属疲労による亀裂が進行していたと推測できる」と指摘。
エキスポランド社は、年1回は車両の解体検査をしていたと説明しているが、数年間にわたり亀裂を見落としていた可能性が浮上した。
折れたのは2両目の車両の車軸で、ナットで車体と固定された部分が破断した。材質は鉄にニッケルとクロムを加えた合金で、折損部分は直径3.6センチだった。
なんとも分かりにくい内容ですが、以前の記事「ジェットコースター脱線死亡事故その7」にアップしたシャフトの写真と「ジェットコースター脱線死亡事故その5」で示した構造図を合わせて見ると分かってきます。
- 車体に車軸は締嵌めで取り付けられている
- 車軸に車輪ユニットが取り付けられる
- 車体側の穴が摩耗で大きくなる
- 車軸が長手方向に動くようになる
- 固定ナットに衝撃が繰り返し掛かるようになる
- 車軸のネジ部分が疲労して破断
ということのようですね。
回転方向の動きも当然あると思うのですが、どこが動いていたのでしょうか?
破断した部分だけで長手方向の抜け出しを押さえていることになりますね。これはちょっと怖い。
変形することで異常を知らせるとか、複数部品で支えるとか、いきなり致命的な事故にならないようにするという配慮に欠けた設計だと思います。
点検/補修すれば起きなかった事故ではあるが、設計不良と言えると思います。
しかし、運用側の整備担当者はこのような構造であることを承知していたのだろうか?
整備情報のノウハウを交換することは飛行機では組織的に行われているのだが、他の機器ではどんなものだろう?
6月 5, 2007 at 09:37 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.06.01
エレベータ死亡事故・メンテナンスで見逃し?
朝日新聞より「
管理会社の立件を検討 シンドラーエレベーター事故」
以前から
と延々と書いてきましたが、どうやら事故の直接原因としてメンテナンス不良(メンテナンス会社の責任)ということになりそうです。
東京都港区の公共住宅で06年6月、エレベーターに挟まれて高校生が死亡した事故で、保守管理会社がブレーキの摩耗を見落としていた可能性が高いことがわかった。
警視庁は摩耗が事故につながったと判断、エス社側を業務上過失致死容疑で立件する方向で検討に入った。
製造元の「シンドラーエレベータ」側の刑事責任の有無についても、引き続き調べている。
捜査1課などの調べでは、エス社は06年度から同住宅のエレベーター保守管理業務を受注。
月2回点検の契約で、担当者が直前の4月と5月に計4回点検していた。
最後の定期点検は5月25日で、事故8日前の同月26日にも機械の具合を見ていた。
警視庁が事故機のブレーキを調べたところ、隣の同型機よりパッド部分が摩耗していた。
ブレーキを解放する部品の不具合で、必要ない時もブレーキがかかった状態が続き、パッドが摩耗したとみられる。
その結果、ブレーキが十分に機能せず、12階に止まって扉が開いている最中にかごが上昇。
かごから降りていた市川大輔さん(当時16)が床と天井に挟まれたと判断した。
調べに対し、エス社側は「摩耗は事故直前の数分で進んだ。
点検に不備はなかった」と主張。点検担当者も「ブレーキの構造がよくわからず、細かい調整はできなかったが、外見でわかる摩耗はなかった」と説明したという。
しかし、同庁は、ブレーキの新旧や気温など条件を変えながら実験を入念に重ねた結果、最後の点検から事故までの間では、パッドの摩耗は大きくは進まないとの見方を強めている。
住宅側との契約上、パッドの摩耗具合も重要項目の一つとして点検することになっていた。
事故直前の点検では、摩耗が進んでいたため、ブレーキ周辺にパッドの削れた破片などが散っていたはずで、担当者が摩耗を見落とした疑いが強いと同庁はみている。
ちょっと分かりにくい内容ですが、事故を起こしたエレベータの仕組みは、
- カゴを重りでバランスを取っている
- カゴは人が乗り降りして重くなったり軽くなったりする
- 従って、重りでは完璧にバランスさせることは不可能
という仕組みです。
事故当時のように1人しかカゴに乗っていない場合には、重りが下がりカゴが上がる方向に動く力が掛かっています。(重りの方が重い)
バランスが取れていていないから動いてしまうエレベータを静止させるために電磁式のブレーキが働いています。
当然のことながら停電に対応するために、
- ブレーキはカゴを静止させる時には電力切り
- ブレーキを緩めてエレベータが上下する時には磁石に通電してブレーキを緩める
仕組みです。
事故は、エレベータが停止してドアが開き亡くなった高校生が降りようとした時に、エレベータが上昇して天井との間に挟まって死亡しました。
事故の直接原因は、ブレーキパッドの摩耗していてブレーキが働かなくなっていたからで、なぜそのような状態になったのかが問題となっていました。
- 静止しているべきエレベータが動いてしまった。
- ブレーキバッドが摩耗していたのが原因
- なぜブレーキパッドは摩耗したのか
- 電磁ブレーキの電磁石機能が弱っていた
- エレベータが上下する時に電磁石の力によって離れているべきブレーキパッドが接触していたので急速に摩耗が進んだ
この段階で、メーカー・メンテナンス会社サイドの見解が
- ブレーキパッドの摩耗は事故直前の数分間で進んだ
だったものですが、警視庁が実験した結果
- ブレーキパッドがブレーキドラムに接触している状態で
- 最後の点検から事故発生までの8日間では摩耗しないと判定
定期点検でブレーキパッドの摩耗、電磁ブレーキの劣化を見逃していたと結論づけた。ということでしょう。
それにしても、ブレーキパッドが摩耗してしまうと動いてしまうという構造で良いのでしょうか?
難しいのかもしれませんが、ブレーキパッドが摩耗するとロックしてしまって動かなくなる仕組みも不可能ではないでしょう。
なんか仕組みとしておかしいような気がします。機構を単純化して製作側のコストダウンをしたのだろうと想像しますが、メンテナンスの手間や重大事故の可能性は高くなっていたので果てないでしょうか?それだとトータルコストとしてどう評価するべきなのか?色々な問題が顕わになってきました。
6月 1, 2007 at 10:01 午前 もの作り, 事故と社会 | Permalink
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2007.05.21
富士山頂気象観測装置が停止
東京新聞より「
無人化強行 2年半 富士山測候所 データ途絶」
気象庁が無人化した富士山頂の富士山測候所で、四月中旬から湿度が観測不能になっていることが分かった。
落雷や着雪による観測装置の障害が原因とみられる。
気温と気圧は辛うじて観測を続けている。三年前の無人化後、装置の故障やデータの異常で“綱渡り”の観測を繰り返してきたが、気温、湿度、気圧のいずれかのデータが完全に途絶えたのは初めて。
同庁は「自動観測技術の進歩で職員常駐は不要になった。無人化しても観測に支障はない」として、二〇〇四年十月、庁内外の異論を振り切って職員を下山させた。
観測装置は三系統あり、それぞれ気温と湿度、気圧を自動観測して同庁に衛星回線で送信していた。
同庁によると、このうち二系統の観測データが四月十四日未明に突然、一斉に途絶えた。
上空を強い雨雲が通過中だったため、落雷による障害の可能性が高いという。
残る一系統は、湿度が90%台を示したまま全く下がらなくなり「自然現象を観測しているとは言えない」として欠測扱いせざるを得なくなった。
「無人なので正確な状況は分からないが、観測装置に雪が大量に付くなど、水分の供給源が近い所にあるためではないか」(同庁)という。
このため、湿度データは四月十四日以降、一カ月以上も欠測が続いている。
残った一系統の気温と気圧については日々変動を繰り返しており、現時点では異常なデータとは判断していない。
残雪の少なくなる六月には職員を現地に派遣して、原因調査と復旧をさせる予定。
同庁観測部計画課では「山頂の湿度データを最も利用するのは、霧の有無などを判断する登山者。
今はまだ山開きしておらず、予報や防災情報にも直接の影響はない」としている。
富士山測候所は無人化後、トラブルが相次いだ。〇四年十一月、メーン観測装置二系統のうち一系統が故障。
昨年五月にはメーン二系統が壊れ、予備の一系統でしのいだ。
また、一昨年、昨年とも冬季に極端に高い湿度が続き、観測データが疑問視されていた。
<メモ>富士山測候所 1932年開設。65年、富士山レーダーも完成し、台風監視に活躍。99年のレーダー廃止後も職員4人が3週間交代で常駐、気象観測を続けた。
2004年の無人化後は気温、湿度、気圧と夏季の日照時間だけ機械で自動観測。
施設の劣化が懸念される中、大気化学の研究者らが極地高所観測の拠点としての再生を目指している。
無人化(2004年)の時にあっちこっちから懸念が出されたのですが、無人化を押し切ったという感じでした。
機器のメンテナンスに問題があるかな?と思っていたのですが、意外と早かったなという感じですね。
それにしても、気象観測機器が落雷や雪の付着といった気象現象で機能停止しては自動化できないということですね。
「利用するのが登山者だから」というのは基本的に言い訳にもなっていないと思う。
雪が付くといった現象については常駐者がいれば手作業で対応することだろうけど、落雷で壊れたなどというのは人が居ても修理以外の方法は無いのではないか?だとすると無人であるからすぐには修理できないというのでは、無人化のための策が確立していなかったというしかないと思うところです。
観測が止まった。観測が止まっても緊急に差しつかえない。というのは了解しても、この程度の対策しかないという状況でも無人化しなくてはならないのだとすると、そうなる背景の方がよほど問題だと思うところです。
5月 21, 2007 at 09:19 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.05.14
ジェットコースター脱線死亡事故その7
四国新聞より「
検査で摩耗見逃しか/大阪のコースター事故」
「エキスポランド」で事故を起こしたジェットコースター「風神雷神☆」と同じ立って乗るタイプで、別の遊園地にあるコースターの車軸が、7年で交換が必要な基準値まで摩耗し、交換されていたことが13日、分かった。
関係者によると、7年で車軸を交換していたコースターを運行するのはよみうりランド(川崎市)。
風神雷神☆と同じトーゴ社製で、超音波などで小さな傷を調べる探傷試験を委託するメンテナンス会社「トーゴサービス」は8年での交換を奨励していた。
解説によると、写真は破断したシャフトと同じものだそうです。
写真の上側がネジで、穴はクラウンナットのワイヤー穴でしょうね。
この写真の上・下どちら側に車輪ユニットが付くのかちょっと分からないのですが、写真で見ると下側はテーパー軸のようにも見えます。
写真の下側は、ナットですよねぇ?
気になるのは「基準値まで摩耗した」でして、どこが摩耗するのだ?とも思うところです。
どういう動きをする仕組みなのでしょうかね?
5月 14, 2007 at 09:30 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.05.13
ジェットコースター脱線死亡事故その6
朝日新聞より「
エキスポランド社、探傷試験の記録残さず」
エキスポランド社が車軸の微細な傷を調べる「探傷試験」について、実施結果を示した記録を社内に保管していなかったことが関係者の話で分かった。府警は同社のずさんな安全管理が事故を起こしたとみており、エキスポ社の検査担当者らから探傷試験の実施状況を聴く。
探傷試験は、遊戯施設の車軸など主要部品について、目視では判別できない微細な亀裂や傷を超音波や磁粉で調べる試験。日本工業規格(JIS)が年1回以上の実施を定めている。
エキスポ社は、毎年1~2月にこのコースターの定期検査を行い、探傷試験も実施していた。しかし、今年は試験の場所が確保できないとして探傷試験のみを大型連休後に延期したとされる。03年以前にもこうした先送りが複数回あったという。
エキスポ社は少なくとも06年までの3年間については、通常通り定期検査時に探傷試験を実施した、と説明している。
ところが事故原因を分析するため、府警がエキスポ社を
家宅捜索したところ、
昨年までに実施した探傷試験の
記録が見つかっていない
という。
JISの基準作成にかかわっている専門家は「試験を実施すれば記録を取り、それを保管するのは、法律以前の事業者としての常識」としている。これに対し、エキスポ社は記録の有無について「わからない」としている。
どこの世界に探傷試験のの結果を残さないということがあるのものか。
探傷試験に問題が無くても、後で問題が起きたときに「探傷試験の結果を検討しよう」となるのが普通だろう。だとすれば次回の探傷試験までは記録を残さないと、探傷試験を実施した意味がない。
「分からない」ではなくて「実施していない」のではないだろうか?少なくとも「検査結果の活用をする意志がなかった」と責められても仕方あるまい。
ところで、エキスポランドの施設で探傷試験を実施するべき施設は複数あるようだが、その記録はどうなっているのだろうか?非常に気になる。
5月 13, 2007 at 11:59 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.05.11
小学校で屋上から落下物
毎日新聞より「
突風:小学校屋上から鉄製ふた落下、児童2人重軽傷 兵庫」
10日午後3時すぎごろ、兵庫県宝塚市立中山五月台小の南校舎(4階建て)屋上で、冷房設置工事のため置いてあった配管ダクト用鉄製ふた(幅30センチ、長さ2メートル、厚さ1ミリ、重さ約5キロ)が突風で飛ばされ、集団下校のため校庭にいた6年生約60人の上に落下した。
男児が左腕を複雑骨折する重傷を、女児(11)が額に軽傷を負った。
同市消防本部によると同日午後3時10分ごろ、風速14.9メートルの突風が観測されていた。
4階建ての屋上から300×2000の鉄板が落ちてきて死者が出なかったのは幸いでありました。
強風で置いてあった鉄板が飛んだというのも置き方に過失があるかと思います。しかしそれ以上に問題なのは、屋上で工事をしている下を集団下校させていたというのはどういうことなのでしょうか?
板とは言っても重さが5キロにもなるもので、風に乗ってひらひらと遠方まで飛んだとは言えないでしょう。
安全についてどこか根本的なところに違和感を感じます。
5月 11, 2007 at 09:12 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.05.09
ジェットコースター脱線死亡事故その5
「ジェットコースター脱線死亡事故その4」の続きです。
サンケイ新聞より「メンテナンス悪かった エキスポランド幹部、責任認める」
エキスポランド社の幹部が事故後、取引先の関係者に「今回の事故はメーカーの製造責任はない。すべて私どものメンテナンスが悪かった」と事故の責任を認める証言をしていたことが9日、分かった。
当初、「解体スペースがなかった」などと説明していたが、実際には新たな倉庫が3月に完成していた。
「風神」は大手遊具メーカー「トーゴ」(会社更生法適用)が製造。
エキスポランドは購入後、平成4年3月から運用を開始し、導入後のメンテナンスは所有者の同社が独自で実施していたという。
関係者によると、エキスポランド社の幹部は事故後、取引先の複数の関係者に「老朽化した部品は製造メーカーの関連会社が提供していたが、当方で事故機の車軸を交換したという実績はなかった」と話した上で、事故について「メーカーの製造責任はなく、すべてメンテナンスが悪かった」と責任を認めたという。
また同社は例年1~2月に車両を解体し、超音波や磁気などで金属内部の亀裂を確認する探傷検査を実施していたが、今年は1月末に目視検査だけを行い、探傷検査は連休後の5月15日に先送りしていた。
当初から出ていた話に段々と近づいている、という感じです。
乗客の話として何分か前から段々と調子が悪くなってきたとの情報があって、常識的にもそれまで全く変形もない部品が突如として破断することはそうそうあることではありません。
そこで問題になるのは分解検査よりも日常点検や運用中の異常を発見する能力がどのようなものだったのか?でありますが、サンケイ新聞の別の記事「コースター事故 破断個所は日常点検外 捜査本部、部品を鑑定」によると
事故原因となった2両目の車軸の破断個所は、同社の日常点検の対象外だったことが9日、吹田署捜査本部の調べで分かった。
折損原因は長時間同じ負荷が繰り返しかかったことによる金属疲労との見方が強まっており、捜査本部は点検の在り方に問題があった可能性もあるとみて破断した部品を鑑定し、破断に至ったメカニズムの解明を急ぐ。
調べでは、同社は月1回の定期点検以外に、
コースターの始業点検と
中間点検の1日2回実施している。
事故当日も担当社員2人が無人でコースターを3周走らせる点検や目視による確認などをしたが、異常はないと判断した。
しかし事故原因となった車軸の破断個所は日常点検の対象になっていなかったという。同社は「現時点では日常点検の項目に入っていなかったとしか言いようがない」と説明している。
これまでの調べで、破断したのは6両編成の立ち乗り式コースター「風神雷神II」の2両目の左側車輪の車軸。車軸は長さ約40センチ、直径約5センチのニッケルクロム鋼と呼ばれる合金製。大小5つの車輪で構成されるユニットと車両本体をつなぎ、車軸の先端がナットで固定されている。
破断個所はナットで覆われ外から見えない部分が軸の方向に対し垂直に折れており、断面は凹凸がなくほぼ平らな状態だった。先端部分がナットの根元から折れた後、点検孔から飛び出し、落下したとみられる。
日常点検が一日2回であるのなら、事故が起きた0時50分ごろというのは点検直後であるかもしれません。
また何回も乗っている乗客は午前中に乗ったときにも「以前とは違う」と感想を述べていて、継続的に試運転をしているのであれば何らかの異変を発見できたのではないかと考えられます。
これらのことから大いに考えられるのは、日常点検も形だけのものであったのではないか?です。
何らかの異常サインを見逃していたのであれば、正にハインリッヒの法則そのもので、何かを見過ごしていないか?を検証することが重要であると思います。
5月 9, 2007 at 09:54 午後 事故と社会 | Permalink
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2007.05.08
ジェットコースター脱線死亡事故その4
「
ジェットコースター脱線死亡事故その3」の続きです。
産経関西より「スタート直後、激しい揺れ 5両目の乗客証言 コースター事故
軽傷を負った京都市内の40歳代の男性会社員が産経新聞の取材に応じ「乗った瞬間に違和感があり、スタート直後から激しい揺れを感じた」などと事故の状況を詳しく証言した。
捜査本部は、事故を起こした車体に、発車前から異常があったことを示す重要な証言と判断。7日も業務上過失致死傷容疑で前日に引き続き現場検証しており、車輪を支える車軸が折れて脱線した2両目を中心に調べている。
今回の事故で乗客の具体的な証言が明らかになったのは初めて。
男性は6日午後、自宅で取材に応じた。男性は5両目の前列右側に乗車したが、
1年前にも同型車両に乗車しており、
当時と比べ「乗った瞬間に違和感があった」
と証言。
コースターが出発した直後から激しい横揺れを感じ、車輪が脱落したコース後半の降下に差し掛かった際、「『バキバキ』という異常音がして明らかにおかしいと思った」という。
脱落後、急停止した瞬間、車体が跳びはねるような縦揺れを起こし、激しい衝撃で一瞬気を失ったが、気付いた時は部品の白い破片が飛び散り、金属のこすれたようなにおいがしたという。
立って乗るのですから、違和感は足で感じたたとも言えるわけでしょう。簡単に言えば、傾いているとか方向がずれているといったことであると考えて良いでしょう。
この男性は5両目に乗車しているのですが、実際に壊れたのは2両目ですから、2両目はそうとうおかしな状態であったのではないか?と考えます。
出発直後から揺れたとは他にも取材に答えた人の話として伝っていて、確実なようです。
そうなると、音や作動状況に変化があったと見るべきで、運行係員などは変化を感じていなかったのか?が問題になるでしょう。
ハインリッヒの法則が当てはまるのではないでしょうか?
5月 8, 2007 at 08:34 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.05.07
ジェットコースター脱線死亡事故その3
「ジェットコースター脱線死亡事故その2」の続きです。
NHKニュースに興味深い記事が出ています。「超音波検査を先送り ジェットコースター事故」の中に出ています。
エキスポランドは、普通なら毎年1~2月、建築基準法で定められた年1回の法定検査を行う。
車両を解体して「探傷検査」と呼ばれる超音波を使って部品の内部亀裂の有無などを調べるのだが、今年は
解体に使う車庫に空きがなく
、5月の連休後に先送りした、という。
これで想像できることは、日常点検では静止状態で部品の取付にゆるみがないかをチェックするぐらいだったろうということです。
鉄道などではハンマーでチェックするといった方法で実績はありますが、それは部品の定期交換が前提になっているわけで、今回はどうも部品交換をしないという方向だったようで、それでは「いつか破断が起きることを覚悟」の運用とどう違うのか?となりますね。
お客にサービスを提供できる体制ではなかった、となってしまいます。
「金属疲労は想定していなかった」と釈明していますが、じゃあ「破断しないと考えていたのか?」にしかならない、力を繰り返し受ければいつかは物が壊れるのは人類の常識であって、破壊のメカニズムの問題ではない。
「金属疲労による破断は想定していなかった」という釈明は部品の定期交換をしている場合に、交換時期に至る前に破断事故があった場合だけで、今回のように「壊れるまで使うことになっていた」では当然の結果であって、もし磁気探傷などで事前に発見できたら運が良かったということにならないか?
5月5日夕方(事故当日)の記者会見では
事故原因については、同社の保守点検に問題がなかったことを強調。事故の状況や原因について説明した建部淳・施設営業部長は車軸が折れた原因について「金属疲労か、加工の際に何らかの欠陥があったかのどちらかだと考える」と述べた。
さらに「保守点検の責任は当社にある」としながらも、「金属疲労の場合は日々の目視点検では見つけられない」「加工上の欠陥はメーカーの問題になる」との見解を示した。
折れた車軸は平成4年の「風神雷神II」導入以来、一度も交換されていなかったが、「過去に不具合はなかった」「休日は2台とも動かしているが、入場者の少ない平日は交互に1台ずつを休ませている」などと自社の正当性を繰り返した。
とまで言っているのだが、折れたシャフトの寿命をどう見ていたのか?と突っ込んでみれば良かったのに、と思う。
いつか壊れる、と分かっていて検査すれば事故になる前に交換時期が分かる、と思い込んでいたとすれば、保守点検の実務の問題じゃなくて考え方として失格だろう。
5月 7, 2007 at 09:29 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.05.06
ジェットコースター脱線死亡事故その2
「ジェットコースター脱線死亡事故」の続きです。
複数の新聞に色々な記事が出ていて、全部を総合して読むと運用上でかなり問題があったのではないか?と思われます。
最初にサンケイ新聞から構造図を引用します。
NHKニュースより「折れた車軸 1度も交換されず」
エキスポランドによりますと、2両目の車両は、左側の車輪を車体に固定する長さ40センチほどの車軸が折れて、車輪が脱落したため、脱線したとみられていますが、この車軸は、15年前に運行を始めてから1度も交換されていないことがわかりました。
サンケイ新聞より「車軸、1年以上無点検 整備ミスの可能性も コースター死亡事故」
車軸は毎日の点検や月1回の定期検査の対象でなく、最後の点検は昨年2月だった。
今回の事故について各地の遊園地関係者は、整備ミスの可能性を指摘しており、エキスポランドの安全管理体制が今後の焦点となりそうだ。
車輪のユニットは5個の車輪で構成される。
円柱状のレールを上から車輪2個、下から車輪1個、外側から車輪2個で挟み込む仕組み。
1両に左右それぞれ1ユニットずつある。左側の車軸が折れたため車輪ユニットごと脱落、車両ごと左側に倒れて鉄柵(てっさく)に直撃した。
車軸は合金製。折れたのは外側の先端部分で、ユニットを固定するナットの内側にあたる。
カーブが続き、遠心力を受けるなどして負荷が掛かった可能性がある。
「金属疲労か、部品を加工する際のミス」と同社幹部は説明する。ユニットのカバーののぞき窓から毎朝、ナットの締め具合などを確認していたが、車軸の状態は超音波などを使った年1回の分解検査でしかチェックできないという。
風神雷神IIは2編成を交互に使い、1日に計約180回運行していた。
風神雷神IIは、大阪市で開かれた花の万博で人気を集めた「風神雷神」をスケールアップしたとされる。
“元祖”の風神雷神は、花博会場で突然止まる事故もあったが、熊本県荒尾市の「三井グリーンランド」で平成3年3月、再デビューした。グリーンランドは毎朝、車軸の状態を確認。
運行3万回ごとにメーカーで検査し部品を取り換える。
最近は18年9月に検査し、ねじなどを交換。
「1カ月以上かかり、費用も膨大になるが、やむを得ない」と東健次・遊園地支配人。
「車軸が折れたのなら整備ミスが大きいのではないか」とし、「ちょっとしたことで大事故につながる。きちんと整備をやっていく必要がある。金属疲労で折れたのか、構造的な問題か判明しないが、金属疲労なら目視では分からない」と話す。
13年5月、コースターの車軸が折れ、重傷者2人を出した富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)は、専門業者に依頼し3カ月に1回、超音波で車軸を含め車両全体の傷を調べている。
朝日新聞より「エキスポランド、2月の定期検査で事故機をA判定」
大阪府吹田市のジェットコースター死亡事故で、エキスポランド社が今年2月に吹田市に提出した事故機の定期検査報告書で、今回の事故で破断が起きた車軸も含め、全検査項目を「A判定(=良好、指摘なし)」としていたことがわかった。
破断につながるような傷やゆがみがあれば事前に発見できた可能性もあり、同社の定期検査が適正だったかどうかが、原因解明と責任追及の焦点となる。
報告書は、モーターやブレーキ、座席などの検査結果を「良好・指摘なし」から「要注意」「要修理・法不適合」までABCの3段階で評価するが、同社は「台車・車輪装置」も含めて全項目をA判定としていた。
同社は例年、事故機の定期検査の際、あわせて車両を分解する点検も自主的に行っているが、今年は開園35周年記念の新アトラクションをつくるため、今月15日から始める予定だったという。
国土交通省の定める定期検査とはエレベータと同じものだと覚えています。
いわば検査として日常点検の次ぐらいの位置づけと言って良いでしょう。
では実体はどうか?と見ると
車軸は、15年前に運行を始めてから
1度も交換されていない
他社はというと、運行3万回ごとにメーカーで検査し部品を取り換えるとのことですから、15年間無交換で何回ぐらい稼働したか?となると、15年×1日に180回×年間300日=81万回。桁が違います。
構造図を見ると、上側に2個、下側に1個、側面に2個と5個の車輪が付いている台車が一本の車軸に取り付いている構造ですが、この軸と台車は回転運動をするように取り付けてあるのではないかな?と想像します。
であるとすると、きちんとスイングするのか?は重要な機能ですが、それを確認するためにハレールの無いところで動かして動作を確認する必要があります。直感的にはそういう検査はしていなかったのではないか?と思います。
どういう検査をしてきたのか?が一番の問題と言えるでしょう。
5月 6, 2007 at 11:38 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.05.05
ジェットコースター脱線死亡事故
NHKニュースより「
コースターで事故 1人死亡」
5日午後0時50分ごろ、大阪・吹田市の万博記念公園にある遊園地「エキスポランド」で、「風神雷神II」というジェットコースターが走っている途中、車両が手すりに衝突しました。
吹田警察署や吹田市消防本部によりますと、ジェットコースターには22人が乗っていて、このうち女性1人が死亡し、21人がけがをして病院で手当てを受けています。
さらに、事故を目撃した12人が気分の悪さを訴えて病院に運ばれました。
エキスポランドの事業部によりますと、事故が起きた「風神雷神II」は、車両が6両つながっていて、1つの車両に4人の乗客が立ったままの姿勢で乗り込みます。
事故は車両が脱線して起きたということですが、詳しい状況や原因はまだわかっていません。
事故のあと、エキスポランドでは園内のすべての乗り物の営業とアトラクションをとりやめて新たな入場を中止し、園内に入っている人も外に出てもらっています。
5日は大型連休中ということもあり、大勢の人でにぎわっていたということです。
NHKの上記サイトではテレビ放送のネット版を見ることが出来ます。
その説明によると
目撃した人の声
「ジェットコースターは数百メートル手前からベールから車輪が離れ、左右に大きく揺れながら走っていた。乗っていた人は大きな悲鳴を上げていた。」
15分ぐらい前に乗っていた人の声
「揺れがすごくてて、一回目よりもすごくて。ジェットコースターの特有のことかなと思っていたが、ちょっとおかしかったなあと思います。」
ということで、かなりすごいことです。
新聞社の空撮写真などを見ると、脱線していますが、ジェットコースターは構造上、車輪が上下左右から押されえているので脱線するためには車輪が吹っ飛ぶといったことなります。
報道では「部品が飛んだ」という情報もあります。
NHKのインタビューに答えた女性の証言「2回目に乗ったら1回目よりも揺れが大きく異常にも感じた」ということだとすると、突然壊れたのではないのかもしれません。
しかし、今回は現実の死亡事故になるまで、チェックされなかった、となってかなり重大な問題と言えるでしょう。
5月 5, 2007 at 05:11 午後 事故と社会 | Permalink
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2007.05.01
鉄道ホームにホームドアの設置を
産経関西より「
JR大阪環状線桃谷駅、目の不自由な夫婦が転落」
29日午後2時半すぎ、大阪市天王寺区のJR大阪環状線桃谷駅で、針灸師、恵坂さん(70)と妻(69)がホームから線路に転落。
外回り線の普通電車(8両編成)にはねられ、恵坂さんが右腕を切断し意識不明の重体、幸子さんも右あごや鎖骨を折るなどの重傷を負った。
2人は目が不自由で、電車が到着したと勘違いし、乗り込もうとしたところ誤って線路に転落したとみられる。
つえを持たず、2人で手をつないで電車の到着を待っていたが、電車がホームに到着する直前に線路へ向かって歩き出し、そのまま転落した。運転士が急ブレーキをかけたが間に合わなかったという。
妻は「電車が到着した気配を感じたので先頭車両に乗り込もうと思った」と話しているといい、電車が速度を落としてホームに入ってきたのを「止まった」と勘違いしたらしい。ホームには点字ブロックが設置してあったが、転落防止用の柵などはなかった。
2人は天王寺駅にある百貨店に買い物へ行く途中だった。
最近は電車に乗るたびに「以前より危険になったのではないか?」としばしば感じます。
なんかホームがいつも混雑している感じで、またホーム上にヘンな設備が増えたようにも感じます。
考えてみると、エレベータやエスカレータが増えてホームの通路も階段も狭くなってきました。
さらに、わたし自身も含めて電車に乗る人の荷物が増えていると感じます。
極端なことをいえば、男性であれば週刊誌一冊だけ、女性ではハンドバック一つだけ、という方をほとんど見かけません。
コロの付いているバッグを引きずっている人は男女とも珍しいものではなくなりましたし、中学生や高校生が通学カバン以外に巨大なバッグを持ち歩いていることも多いです。
さらに、自分も含めて携帯電話をを常時扱っていることなど、ホームが通路として機能しにくくなっていて結果として「混雑している」という面があるのでしょう。
だから危険に感じる、ということだとするとこれはホームドアの設置を早急に進めるべきでしょう。
わたしの地元の横浜市営地下鉄はホームドアの工事を進めていますが、ホーム自体が不便になるような印象は全く受けません。
東急池上線などはワンマン運転化のために固定式の柵を置いて光センサーでホームと電車の扉の間に人が居ないかを検知しています。
現在のほとんどの電車のホームが何もないという方がいささかヘンなのであって、何らかの柵を置くべきだし、柵を置けば光センサーを設置することで、ある程度の対策になるでしょう。
柵自体をホームドアにすれば非常に安全になると思います。そんなに難しいことではないし、既存の施設にさほど影響しないで設置できるようです。鉄道各社には、ホームの積極的な安全向上を進めて欲しいものです。
5月 1, 2007 at 11:24 午前 事故と社会 | Permalink
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2007.03.27
無資格者のエレベータ点検
読売新聞より「
シンドラーなど2社、経歴詐称でエレベーター点検資格」
エレベーター会社「シンドラーエレベータ」(東京都江東区)と、独立系保守点検会社「ハイン」(新潟県三条市)の社員、元社員計67人が、実務経験を偽ってエレベーター検査の資格を得ていたとして、国土交通省は27日、全員の資格を失効させた。
失効となったのは、シンドラー社が87~03年にかけて「昇降機検査資格者」の資格者講習を受けた53人、ハイン社が01~06年の14人。
67人は、受講資格である、専門学歴に応じた実務経験年数が足りなかったのに、入社年次や勤務内容を偽って受講し、資格を得ていた。
中には、11年の実務経験が必要なのに、実際は入社直後だったり、営業担当しかやっていなかったケースがあった。こうした経歴は提出書類に社長などの印鑑とともに会社が証明しており、国交省は会社ぐるみの不正行為と判断した。
エレベーターには年に1回、建築士や昇降機検査資格者による法定点検が義務づけられている。国交省では、67人のリストを建物を所管する全国の自治体に送付、再点検の対象となるエレベーターの特定を急ぐ。
今回の不正は今年1月末、国交省などに、両社別々に送られてきた匿名の投書で発覚した。
シンドラー社社長室の話「本社として指示をしたわけではないが、有資格者を増やすことをビジネス上の優先項目としており、各支社などに不正を許す雰囲気があったのかもしれない。関係者の方にご迷惑をおかけしたことをおわびします」
ハイン社の話「仕事の段取りを優先させるために、現場の担当者の判断で行っていたようだ。不正を把握していなかったことは非常に申し訳ないと思う」
両者とも「無資格者は一部」とも受け取れるコメントをしているが、シンドラー社が53人、ハイン社が14人というのは社員数に比べてどうなんだ?と気になって調べてみた。
シンドラー社
従業員 340人(2005年12月31日現在)
53/340=16%
ハイン社
従業員数 42人
14/42=33%
だがしかし、エレベータ製造会社や保守会社でも全社員が有資格者というのはあり得ないから、シンドラー社では全社員の1/4が保守サービス担当者だと仮定すると、
85名中の53名が無資格者だとなってしまう。
同様に、ハイン社は専業の保守サービス会社だから全社員の2/3が担当者であるとすると、
28名中の14名が無資格者。
過半数が無資格者だったということになってしまう。
エレベータの保守料金がものすごいダンピングになっていたというのは、
「エレベータ死亡事故・その10」やそこにも紹介している
「シンドラーエレベータ・自治体困惑と言うが」に書いたように、競争入札によって「内容を問わず安ければよい」とやるから、こんな事が起きるのでないのか?
そうでなければ「エレベータの保守点検費が3年間で1/4になる」なんてことは起こりえないだろう。
もし、同じような物品やサービスについて競争入札つまり価格調査をするのであれば、平均値を調べて平均値であれば平均的な物品やサービスを買うことが出来るだろうし、さほど