2008.05.09

学力テストで名前をチェックしたのが問題だと

毎日新聞神奈川版より「小中学力テスト:逗子市教委、300人分の名前を無断修正 謝罪文添え返却 /神奈川

◇業者「読みにくい」と判断--児童生徒へ、謝罪文添え返却

逗子市教育委員会が市内の小中学生783人を対象に実施した学習状況調査(学力テスト)で、児童生徒約300人分の解答用紙の名前が線を引かれて消されるなど赤字で修正されていたことが分かった。

「ぼくの字はそんなに汚いの」とショックを受けた子どももおり、採点時に修正した委託業者の「学習調査エデュフロント」(東京都北区)は「結果的に人権を傷つけてしまい申し訳ない」と話している。

市教委によると、エデュフロント側の採点担当者が「読みにくい」と判断した解答用紙の名前を赤字で消し、その脇に書き直していた。採点後に結果をパソコン入力する作業の際に、間違えないために書き直したという。解答用紙を返却することが採点担当者に十分伝わっておらず、無断で修正したらしい。

無断修正は返却前に判明したため、市教委は3月下旬、同社と共に謝罪文を添えて解答用紙を返した。

調査は1月、市内の小学5年生447人と中学2年生336人を対象に行った。県教委は毎年1回、抽出校を対象に調査を行っており、市教委は同じ問題を使って市内全校で実施した。
採点を委託されたエデュフロントは、教科書会社・東京書籍の子会社の学力調査運営会社。

市教委は「児童生徒にとっては大事な名前で、あってはならないこと」と指摘。同社の酒井浩二統括部長は「指示の徹底が足りなかった」と話している。【五味香織】

わたしたちは、学校には頻繁に行っていますが、採点などはしないので子どもたちの名前を直接読む必要はありません。
しかし、子どもたちの名前を見る機会はかなり多いのも事実で、「この名前は呼んでもらうのに苦労するだろう」と思うことはしばしばあります。

「読みにくい名前対策」があったのだろう事はすぐに分かりますが、何が起きたのかを考えてみると

  1. 子供に自分の名前を書かせた
  2. 業者にそのまま作業依頼
  3. 入力するときに名前の入力が必要であった
  4. 業者は読み間違え対策のために名前を書き直した
  5. 名前が書き直された答案が子供に返却するために学校に戻って問題化した。

問題の試験は、逗子市教育委員会が統計調査のために抽出校で実施したのもので、そもそも答案を返却する必要があるものなのか?と言えます。
答案を返却しないのであれば、名前の記入自体が不要なわけで、名前の入力をしないのであれば業者側の作業も大幅に簡略化できたことは間違えありません。

こんな事を考えると、問題になった試験全体をどうするべきなのかを考え直した方が良いのではないでしょうか?

番号付きの試験問題(解答用紙)を配付して、子供が名前を記入してもデータ入力上では名前の代わりに番号を入力すれば、コストダウンになるのじゃないでしょうか?

5月 9, 2008 at 09:12 午前 教育問題各種 | | コメント (5) | トラックバック (0)

2008.04.25

脱ゆとり教育

読売新聞より「小学授業、週1コマ増 理数強化を来年度から

文部科学省は24日、先月末に改定した新しい学習指導要領の移行措置を公表した。

小中学校とも算数・数学と理科の実施時期を前倒しして来年度からとし、この2教科の授業時間と学習内容を大幅に増やす。

中学は総合学習などを削減するので総授業時間は現在のまま。
小学校は全学年で週1コマ授業が増える。

移行期間中は新たな検定教科書がないため、同省では補助教材を作成して配布する予定だが、現場に行き渡るのは実施直前になる見込み。準備期間が不足したまま新しい授業が始まることを不安視する声も出ている。

「ゆとり教育」からの脱却を打ち出した新指導要領は、約40年ぶりの授業時間増や学習内容の復活などが柱。

小学校では2011年度から、中学では12年度から全面実施されるが、昨年末に公表された国際学力調査で理数系の学力の落ち込みが目立ったことなどを受け、同省は、理数系教育の強化を予定より早く進めるべきだと判断した。
ほぼ10年ごとに改定される指導要領の移行期間中に授業時間が増えるのは初めて。

新指導要領では小学校の算数は

1年が週4コマ(1コマ45分)
2~6年が週5コマとなり

6年間で142コマ増える。理科も4~6年は週3コマになるなど計55コマの増。

中学は数学が1年と3年が週4コマ(1コマ50分)になるなど計70コマ増え、理科も2~3年が週4コマになるなどで計95コマ増える。

移行措置によって小学校の場合、算数と理科は来年度から授業時間、内容とも新指導要領と同水準になり、算数は2年の「時刻の読み方」が1年に、6年の「立方体、直方体」は4年に、理科は「電磁石の強さ」が6年から5年に早まる。

教科ごとに担任が違う中学は理数の教員だけに負担が偏るのを避けるため、授業時間は11年度までに段階的に増やすこととし、来年度は数学が1年で年35コマ増、理科は3年で年25コマ増にとどめる。

内容も数学の「球の表面積と体積」や理科の「イオン」など最低限の増加にした。

教科書会社は全面実施時期に合わせて検定教科書を作成しているため、同省は現在の教科書にない分を補助教材にまとめ年度内に全児童・生徒に配布する。

[解説]教員増員具体策が必要

今回、文科省が公表した新指導要領の移行措置は、「ゆとり教育」からの一刻も早い転換を望む保護者の声に応えたものと言える。ただ、授業時間と学習内容の増加で学校現場の負担が増えることも間違いない。

同省は「教員の増員で対応したい」としているが、今月公表された中央教育審議会の「教育振興基本計画」の答申は、国の財政事情に配慮し、増員の数値目標を盛り込まなかった。

このまま教員増のめどが立たない状態が続けば、新指導要領に対応できる学校と、できない学校とでバラツキが出ることも予想される。学力向上に向けた施策も重要だが、それを実行に移すための条件整備も行政の責任。学校現場の努力だけに任せていては新指導要領の趣旨は生かせない。(社会部村井正美)

理数系教育の底上げを図るのは悪くはないと思いますが、それがゆとり教育否定とつながっているところは違うと思います。

記事の中でも教材の増加と教員の増員に触れていますが、ゆとり教育では全国一律ではない学校独自の教育を打ち出しましたので、教材を教員が作るとしました。
また教員は、教科書ではやらないことを教えることを求められたわけですが、専門家としての教員は教科書にでてくることを教えることの専門家であって、教科書ではやらないこととは専門家に専門外のことをやらせる事になりかねません。

ゆとり教育で実績を上げたところは、教員が自分の趣味や研究を中心に授業を進めたところと、外部から講師を迎え入れたところです。
これで問題になったのが「お金」。外部講師だって全くの手弁当自腹ではそうそう続けることが出来ません。まして、教材は原則としては40人を単位として生徒の分だけ作ることになりますから、何百人もいる児童生徒が必要とする教材費は一回の授業で簡単に10万円を超えます。

ゆとり教育が失敗した大きな部分は「お金の問題」「事務処理の問題」であると思っています。
特に事務処理問題は、表だってはほとんど出てきていませんが現在の学校が抱えている問題のほとんど全部に関わっていると言っても良いでしょう。

よく「学校の先生は雑用が多すぎる」といった話が出てきますが、雑用じゃなくて教育という専門分野とその準備作業、企画と事務処理といったことを全部まとめて先生の仕事としているのですから、大変なことになっています。

しかも時間的融通が利きません。
これは実際に社会人講師になって実感できることですが、授業時間中には先生は他の仕事は全く出来ません。
「当たり前だろう」と思われるでしょうが、8時半から15時半ぐらいまでの時間帯で、この間の休み時間は10分以下です。

この時間が全く動かせませんので、内部での打ち合わせ(職員会議ですね)を16時からやります。そのあおりを受けて、外部との折衝も出来ません。

こんなのは、秘書というか助手に相当する職員がいれば一発で解決するわけです。
理科教育でも実験を時間通りに片付けないといけないというところから、実験の面白さである失敗をする時間がなくなってしまって、単に時間を潰すだけになっている場合もあるそうです。
大学と同様に助手がいれば時間の調整は出来るわけです。

こんな事を考えてみますと、先に示した「ゆとり教育失敗の理由がお金」という問題は、「お金を掛けないと内容をいじっても失敗する」となります。
ゆとり教育を減らしても、コマ数を増やしても教育の質的向上は望めないと思うのです。
むしろゆとり教育で現場毎に調整代がある状態で、予算処置で事務職員を増員して教員が授業へ集中出来る体制にした方が簡単で効果があっただろうと思っています。

4月 25, 2008 at 12:55 午後 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.04.16

学校裏サイト

毎日新聞より「学校裏サイト:3万8000件の半数に中傷 文科省初調査

いじめの温床になっていると指摘されるインターネット上の掲示板「学校裏サイト」(中高校)が3万8260件あることが15日、文部科学省の初めての実態調査で分かった。

うち、約2000サイトを抽出したところ、半数に「キモい」「うざい」など他人を中傷する表現があり、約27%に「死ね」「殺す」など暴力的な表現が含まれていた。同省は問題サイトの比率が予想以上に高いとして、情報に関するモラル教育を急ぐ。

各学校が管理している公式サイトではなく、▽中高生の利用を想定して開設されている掲示板▽「2ちゃんねる」など大型掲示板にある中高校関連のスレッド(特定の話題に関する投稿の集まり)などを「裏サイト」と定義。今年1~3月の調査期間で、3万8260件のサイト・スレッドの存在を確認した。

内容を確認するため、群馬大など調査協力者がいる群馬、静岡、兵庫の3県計2010件を詳しく調べた。

この結果、「キモい」「うざい」など誹謗(ひぼう)・中傷の表現(32語)を含むものが半数の996件あった。さらに、このうち、生徒個人に向けた中傷等が約60%、教師に向けた中傷等が約15%あった。「死ね」など暴力的な表現(20語)は約27%の534件に含まれていた。また、性器や性描写などわいせつな表現(12語)があったのは734件で、全体の約37%を占めた。

一方、この3県の中高生1522人を対象にしたアンケートでは、学校裏サイトを「知っている」が約33%で、約23%が「見たことがある」と答えた。実際に書き込んだことがあるのは約3%の49人。うち11人は「ほぼ毎日書き込む」と回答し、一部のヘビーユーザーを中心にサイトが作り上げられている実態も浮かんだ。

調査に協力した群馬大の下田博次特任教授は「非公開型で調査が困難なサイトも含めると、総数ははるかに増えるだろう。各学校に数人は、自校に関する裏サイトの検出や見回りができる教員を育てて対策を取る必要がある」と話している。【加藤隆寛】

【ことば】学校裏サイト学校の公式ホームページなどのサイトではなく、児童・生徒や卒業生などが情報交換するため管理しているインターネット上の掲示板やブログ。個人への中傷などが掲載され、自殺につながったり脅迫事件になったケースもある。ハンドルネーム(ネット上の名前)を使って書き込みをすることが多く、予防が難しい。サイトの閲覧のためパスワードを必要とするなど、父母や学校のチェックが困難なサイトもある。

記事の全文を読むと、内容は当然のことでありかつすぐに対策できるようなものでもないことを説明していますが、タイトルはちょっと違うのではないか?

「キモい」「うざい」など他人を中傷する表現があり、約27%に「死ね」「殺す」など暴力的な表現が含まれていた。

これでは「言葉狩り」にしかならないだろうし、第一記事の中にもあるよう形を変えて続いていくことにしかならない。

  • 学校裏サイト」(中高校)を3万8260件見つけた。
  • うち、約2000サイトを抽出して調べたら
  • 半数に「キモい」「うざい」など他人を中傷する表現
  • 約27%に「死ね」「殺す」など暴力的な表現

確かに、数としては少なくないが落書きを中傷表現と扱って良いものか?という問題があるのは確実で、実態の解明とは言いがたいだろう。

高校生に接していると、人との距離感にとまどっている生徒の方が多数になってます。
つまりチームワークが出来ない方が普通という異常な状況です。

こういう生徒は、少々成績がよい学校の方が多い。
私立学校など意識の極めて高い学校では、人づきあいもちゃんと出来る生徒が普通になりますが、普通に成績がよい学校では、おとなしい=言われたことは素早くやる=自己表現しない=人づきあいしない=チームワークが出来ないとなっています。

学校裏サイトが自殺を引き起こしていることは、間違えないでしょうが若者がおとなしければ良いのか?というのは別の難問を生み出していると思うのです。

4月 16, 2008 at 09:52 午前 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.04.13

学校のスタッフ拡充と仕事の合理化が必要

サンケイ新聞関東版より「都立高副校長はツライ!? 残業が全国平均の2、3倍

都立高校の副校長の平均残業時間が、勤務日で3時間19分、休日出勤時の業務時間も3時間5分にのぼり、全国の高校教員平均の2、3倍に達していることが、都教育委員会の調査で分かった。

総合的な学習の導入で地域との連携が深まり、窓口役の副校長に業務が集中していることなどが要因。
都教委は、副校長をサポートする教員の育成を急ぐなど対応策を検討している。

副校長の残業の内容をみると、報告書の作成が70分と最多。休日出勤時の業務内容は、地域行事や会合への出席など「外部対応」が平均約1時間半と半分を占めていた。

公立小中高校・特別支援学校の副校長になるための管理職試験の倍率は、平成12年には4・5倍だったのが、19年には2倍にまで下降。都教委によると、副校長の責任の重さや多忙さが不人気の要因の一つになっているという。

この問題は言うまでもなく都立高校だけの問題ではなく、どの公立高校でも同じ事情です。
記事にもありますが「総合的な学習の導入で地域との連携が深まり、窓口役の副校長に業務が集中」の部分はおつき合いしている都立高校を見ているとよく分かります。

しかしわたしはこれは本質的な問題ではないと考えています。

現在では、どの仕事場にもコンピュータが並んでいるのが常識になっていますが、このようになったのはわずか10年ぐらい前のことです。
それまではオフィスで「PCが扱える人」が居ました、今では「誰でも扱う」となっています。
ではこの間にPCは極端に進化したのでしょうか?と言えばそんなことはない、もちろんビジネス界にとってはPCの低価格化が一番の要因でありましょうが、低価格化を受けて合理化圧力が仕事のやり方を変えたのが最大の変化です。

仕事の中身と仕事やり方、職場の構成は一連のセットであって、PCを使うことが仕事のやり方を変え、職場の仕組みを変え、結果的に人員配置をも変えてしまいます。

実際問題として、企業規模が大きくなるほど変化には手間と費用が掛かって中小企業よりもPC利用が遅れた会社も珍しくありません。
しかし、今では事務の合理化は社会の常識になっています。

学校にたびたび行くようになって「気づかなかったな」と思うのは「学校は地域単位で見ると最大規模の組織体である」です。
小中学校まで含めますと、1キロ四方に一つぐらいの学校はあります。その学校は平均的に数百人から千人ぐらいの生徒と教職員が居る組織です。

数百人から千人の人が一ヶ所に集まっているのは他には、大企業とか巨大店舗ぐらいです。そういうものが1キロ四方に一つあります。
その運営が大変なことは容易に理解できますが、学校の運営は先生が授業の片手間にやるような仕組みになっていて、運営のための事務職員は極端に少ないです。
しかも、授業内容に関わる仕事そのものである準備や助手といった人員は公立高校では皆無。

このような状況はほとんど戦前から変わっていないと思いますが、そこにPCとネットワークだけ持ちこみました。さらに地域連携も持ちこみました。
こうなると必要なのは、副校長以下学校のスタッフ側の拡充ですが、部活の指導までも教員が行うのでは人員増加しか手がないわけで、それは無理だとなります。

そういった色々な問題を「副校長に押しつけた」と言うべきであって、新聞記事のようになるのは当たり前のことです。

学校自身も、行政も、地域社会ももっと学校のあり方を見直す必要があります。

4月 13, 2008 at 09:34 午前 教育問題各種 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.04.01

区立中学職員・二千万円横領

東京新聞より「中学の修学旅行費など2300万円 事務職員に横領容疑 板橋

東京都板橋区は三十一日、区立高島第三中学校の男性事務職員(47)が生徒の保護者から預かった修学旅行の積立金や教材費など計二千三百万円余りを着服していたと発表した。

業務上横領の疑いで警視庁高島平署に通報。この職員は沢川菊雄校長に付き添われて同署に出頭した。

区教委などによると、職員は着任した二〇〇二年四月から、修学旅行の積立金など複数の預金口座の管理を任されていたが、無断で引き出し、借金で穴埋めすることを繰り返していたという。「住宅ローンの返済などに充てた」と話しているという。
口座には十数万円しか残っていなかった。二十七日に校長に告白し発覚した。

区教委事務局の大迫俊一次長は「区民に深くおわびしたい。長年、通帳の確認を全くしていないのは、校長と副校長は管理職としての資質に欠け、誠に遺憾」と話した。

色々と考えるところがあるというか問題がある話かもしれません。

東京都の小中学校は「区立」になっていますし、学校の管理をする教育委員会は自治体単位ですから区の教育委員会が当たります。

神奈川県で考えますと、横浜市教委員会が横浜市立の小中学校を運営し、県立高校は神奈川県教育委員会が運営することになります。

横浜市の総人口は360万人、神奈川県は890万人ですから、神奈川県は横浜市と神奈川県に二分されているような規模ですから、横浜市教育委員会が市立の小中学校を管理運営すること問題はないでしょう。

しかし、東京23区の人口はずっと少なくて、板橋区の人口は50万人です。

このため、東京都の区立学校の教員人事は東京都教育委員会の管理下にあって、先生は都内ならどこへでも転任してしまいます。

今回の事件は、中学校職員の犯行なので本当に「区職員」であり、区教育委員会の管理下の職員なのかもしれませんが、区教育委員会が校長と副校長についてどこまで責任を追及することが出来るのでしょうか?となると人事権がないわけですから文句を言うぐらいが限界かと思います。

教育委員会は設置の理念は地域に密着し行政そのものとは距離を置いた中立的な機関であるべきだ、という発想なのでしょうが人事権や予算執行権を持つことで規模に不相応な業務を執行する立場になっていると感じます。

そういう谷間で、今回のように二千万円以上の横領がばれなかったのは、組織運営に大きな穴があると言わざるを得ないでしょう。

学校に頻繁に行くようになって感じるのは、1キロ四方ぐらいの狭い範囲に数百人から千人ぐらいの人が集まっている場所が一ヶ所はあるわけです。
こんな大きな集団は、学校以外には大企業しかないわけで、考え方を変えると地域で一番の大企業だと見ることも出来ます。

ところが実態は、学校は小中学校だとカギを掛けていて地域の住人も拒んでいる、地域も学校の中身を考えていません。
地域で最大の企業のようなものが、存在しないかのような扱いにすること自体が非常に無理があるわけで、今回の事件の遠因にはこういった面も大きく作用しているのだろうと思います。

4月 1, 2008 at 10:41 午前 教育問題各種 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2008.03.31

理科教育とゆとり教育

昨日(2008/03/30)深夜に放送された、NHK・BSの番組「新BSディベート どうなる科学技術立国ニッポン」を偶然見ました。

"科学技術立国ニッポン"の国際的な地位が、今危機に瀕しています。

日本政府は少子高齢化時代の中でも質の高い産業レベルを維持しなければならないとして、平成7年に科学技術基本法を制定。以来、「科学技術創造立国」を目指して様々な政策に取り組んできました。

しかし、経済成長が著しい中国やインドなどアジア諸国が急速な追い上げを見せているほか、日本国内でも大学生の"理工系離れ"や子供たちの理科や算数の学力低下が指摘されています。

日本と同じように科学技術立国を目指す中国は、研究開発に当てる予算を毎年20%ずつ増やし、2006年にはその額で日本を追い抜きました。またインドでは、IT部門の技術者数が160万人に達して世界No.1の座に君臨するようになりました。

一方、日本の将来を担う人材の育成という観点に目を向けると、2007年12月に発表されたOECD・経済協力開発機構の国際的な学習到達度調査(PISA)では日本の高校1年生の成績が順位を下げ、もはやトップレベルにはないことが明らかになりました。
今回の調査には世界57の国・地域から40万人が参加、日本からは6千人が調査の対象となりました。
2000年、2003年の調査結果と経年で比較すると、OECD加盟国中の順位で『科学的リテラシー』が2位→2位→6位、『数学的リテラシー』は1位→4位→6位というように、理数系の分野における落ち込みが目立っています。
さらに、同時に行われた「科学への興味、関心」というアンケート調査では、日本の子供たちは世界最低の水準を記録しました。
また大学生の"理工系離れ"も深刻です。工学部への志望者は減少を続けており、最盛期の半数近くにまで落ち込んでおり、工学部が廃止になる大学まで現れています。

こうした傾向が続けば、世界をリードしてきた科学技術大国・日本の地位はいずれ急降下し、将来を担う人材の育成・確保すらままならない危機的な状況に陥ると指摘する専門家も少なくありません。

"科学技術立国ニッポン"の構想はどうなってしまうのか。そしてこの危機的な状況から逃れるためにはどうすればいいのか。番組ではPISAの調査でトップを走るフィンランドなどとテレビ電話で結びながら徹底討論します。

出演者は

有馬朗人日本科学技術振興財団 会長
篠塚勝正OKI代表取締役社長
山根一眞ノンフィクション作家
戸瀬信之慶應義塾大学教授
石井 裕マサチューセッツ工科大学・メディアラボ教授

さらにフィンランドからもスピーカーが参加し、スタジオには各界の人々が高校生も含めて関しているというNHKの実力を示した番組でした。

実はこの記事を書くためにHPを見て初めて番組の名前と方向を知ったのですが、出演者がバリバリの理科系ばかりであったせいなのか、分かりにくかったと感じます。

わたしが見たあたりでは「ゆとり教育論」をやっていて、学習指導要領の改訂の話でした。 学習指導要領の改訂の骨子は、授業時間数の拡大で、そこでゆとり教育を減らすという方向に向いているわけですが、これに対して有馬朗人氏が猛然と反発して「ゆとり教育重視」を延々とぶっていました。

対して、戸瀬信之氏は「大学生の学力はゆとり教育世代から確実に落ちている」と現役大学教授としての見解を述べて、一見して意見の衝突でありました。

元が、PISA の結果として「学力が下がった」であり「理科離れ」ですから、その方向だけだと「ゆとり教育撤廃・理科授業の拡大」となるわけですが、理科授業を拡大しゆとり教育を拡充しろ、が結論となりました。

山根一眞氏が地元である杉並区で地域住民として学校教育に関わった経験で「いきなり学校医に行って手伝わせろとは言えない。地域が関わるルールを作る必要がある」と行ったところは非常に重要な指摘です。

フィンランドの教員養成の説明がありましたが、フィンランドでは20年ぐらい前に教員は修士課程修了者に限定したそうです。
さらに研究者としての実績も要求するそうで、考え方として自分で研究する人が子どもたちに主しいことを発見させることが出来る、という考え方のようです。
教員養成課程に5年間かかるそうで、それで競争率が10倍とのことでした。
日本で言えば、医師とか法曹人の養成といった感じですね。

もう一つ面白かったのは、日本の先生が忙しすぎるという事で、わたしも強く思っているのですが、実業界の人にとっては「それぞれの作業に専門家を動員するべき」として教員に事務処理などをさせるべきではない、との話がありました。
その中に「先生が部活の面倒をみる」ということについて、特にフィンランドから指摘があって「フィンランドで先生に部活の面倒をみさせたら、ストライキなります」という意見でした。

わたしが日ごろ考えていることとほとんど同じであったことにちょっと驚きましたが、同時にこれらが出来ていないことも確認できました。

3月 31, 2008 at 12:11 午後 教育問題各種 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2008.03.25

統一教会系が授業の続報

「小学校で統一教会系が授業」の続報です。

神奈川新聞より「統一教会系講師問題受け講師の審査厳格化/厚木市教委

厚木市立北小学校(同市山際)が、世界基督教統一神霊協会(統一教会)系とされる団体「世界平和女性連合」のメンバー三人を外部講師として授業に招いていた問題で、同市教育委員会は二十四日、職員を市内の全市立小学校に派遣し、外部講師の審査を厳格に実施するよう要請することを決めた。

市教委によると、同連合の三人は同校に所属団体を明らかにして「国連NGO(非政府組織)として活動している」と説明。その上で、二年生八十四人にモンゴルの暮らしをテーマとする「国際交流」の授業を行った。宗教関係の話はなかった。

三人を招いた教諭と同校は、いずれも統一教会と関連があるとされる団体とは認識しておらず、審査は全くしていなかったという。

この問題をめぐっては、全国霊感商法対策弁護士連絡会が市が統一協会の活動に「賛同しているかのような誤解を生む」として、小林常良市長と同校校長に抗議する文書を送っている。

教育委員会の対応は当たり前のことで、多少は良くなるとは思いますが、今回のような問題を事前に防ぐのは難しいでしょう。
特に「一度だけ」をチェックするのはほぼ無理で、チェックの効果が出てくるのは繰り返し行われると、外部で問題視されている場合などでしょう。

要するに学校の関係者が常に注意深く活社会常識豊かに見ていることが必要なのですが、今の教職員に欠けている大きな部分でもありますね。

3月 25, 2008 at 10:59 午前 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.03.23

小学校で統一教会系が授業

神奈川新聞より「統一教会系の講師が教壇に/厚木市立北小学校で授業

厚木市立北小学校(滝本かな子校長)=同市山際=が、世界基督教統一神霊協会(統一教会)を実質的な運営主体とするとされる「世界平和女性連合」のメンバー三人を講師に招き、「国際交流」をテーマとする授業を昨年と今年の二回行っていたことが二十二日、分かった。全国霊感商法対策弁護士連絡会は「霊感商法によって被害が相次いでいる統一教会の活動に、市が賛同しているかのような誤解を生む」として、小林常良市長と滝本校長に抗議文を送った。

同市教育委員会によると、同校はボランティア講師として今月十三日、モンゴル滞在の経験を持つ同連合メンバーの女性三人を招いた。

三人は同日の二、三、四校時、一緒に教壇に立った。国語の授業で学んだモンゴルの民話「スーホの白い馬」の関連授業という。授業を受けた二年生八十四人は創作ダンスを踊って三人を歓迎。三人はモンゴルでの暮らしぶりや言葉などを紹介したほか、民族楽器を弾いたり、児童とともに民族衣装に触れたりした。

授業を企画した同小の教師が三人のうちの一人と個人的な知り合いで、謝礼を支払い、同団体を講師に招いたと同市教委。「昨年も同団体のメンバーを招いて同様の授業を行ったが、宗教についての話はなく、児童に悪影響を及ぼす内容ではなかった」と釈明した。

同市の平井広教育長は「地域との連携を深めようと学校に民間の講師を招いてきたが、講師の選定が甘かった。申し訳ない」と話している。今後は講師の選定を厳格化する方針だ。

同弁護士連絡会によると、同連合の総裁は統一教会の文鮮明教祖の妻で、事務局も信者が運営。「同教会の正体を伏せて女性を勧誘し、資金を集める窓口にもなっている組織」という。

このため、同連絡会は「厚木市が推奨する良質な団体であると誤信した女性や市民が資産を奪われ、人生を狂わされる被害が続出しないか、深刻に憂慮している」とする抗議文を市長らに送った。その上で【1】講師が統一教会の関連団体と認識していたのか【2】講師の審査はどう行われたのか【3】今後も続けるのか-の三点について回答を求めている。

同連絡会の調べでは、印鑑やつぼを高額で売るといった統一教会による国内の霊感商法の被害件数は二〇〇六年十二月までの約二十年間で約二万八千件、被害総額は約九百八十三億円に上る。現在も被害は続発しているという。

2年連続というのは問題ですね。

わたしも学校に行っている関係で、事務処理的な面は多少は承知していますが、年度の最初に時間枠が設定されます。これはいわゆる時間割の年度版であって「何月になったら何をやる」といったことが決められます。

次の段階として、内容の大枠が決まるわけで、例えば費用が必要なものとか何回かに分けて行うもの、など大変なものから先に取りかかることになります。

こうして、一年間が過ぎると3月ごろにいわば調整枠で「一回だけの催し」が入るわけで、わたしの場合には中学校で話をしてきました。

問題の小学校でも同じようなことで、統一教会系を呼んだのでしょうが最初に指摘したとおり、2年連続でというのがヘンなわけです。
学校としても基本的には目新しいことを探しますから、この時期に去年と同じというのはわたしは経験がありません、時期的に年度末近くになって大がかりなのを毎年やる学校というのはありますが、小学校2年生ではちょっとないでしょう。

また国際交流なら毎回相手国が変わる方が自然ですから、その意味でもヘンです。

かなり危うい話が裏側にあるのではないかと思います。

3月 23, 2008 at 07:57 午後 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.03.21

高校の閉校式

読売新聞神奈川版より「三崎水産高68年の歴史に幕 創立82年 大秦野高も

県内唯一の水産高校である横須賀市の県立三崎水産高校と、82年の歴史がある秦野市の大秦野高校の閉校式などが19日、行われた。
再編統合で校名がなくなり、OBらが式典に駆けつけ、別れを惜しんだ。

同水産高は、来月から県立海洋科学高校に衣替え。
1940年に水産講習所として開校、48年に現校名となった。実習船湘南丸による漁業実習などで知られ、海洋冒険家の白石康次郎さんら計7550人を輩出。だが、近年は、県内の漁業、水産業の後継者不足などを反映し、漁業生産科、食品産業科などの志願者が激減。新1年生から、計4学科を廃止し、海洋科学科の1科となる。

閉校式には、在校生や卒業生ら約370人が出席。同窓会長の竜崎知治さんが「実習船の油がなく、実習できない時もあった。伝統をしっかり受け継いでほしい」とあいさつした。

一方、4月から県立秦野南が丘高校と統合して県立秦野総合高校となる大秦野高校でも、完校記念式典が同市文化会館大ホールで開かれた。

同校は26年(大正15年)、秦野町立実科高等女学校として開校、50年から「大秦野」に変わった。定時制を含め、1万7000人の卒業生を輩出した。

神奈川県立大秦野高校にはNPOの活動で体験学習としてロボット製作の授業を2年間で三十数時間実施しました。
そんなこともあって、大秦野高校の完校式には参加してきました。

高校の統合はあっちこっちで行われていますが、多くの場合は校舎は残って再利用されて別の学校になりますが、大秦野高校は建物に問題があるらしく更地にして職業訓練関係の施設に生まれ変わるのだそうで、校舎が無くなってしまうのは気の毒です。

今年度は、小学校、高校、中学、大学と行ったことになり合計すると80回ぐらいになります。
これだけ見て回ると、小学校では意外なほど校風が明確にあることが分かってきましたし、高校では進学率などの数値的なデータとは別に子供から大人への変わり目という時期に学校がどう考えているのか、といったことも学校の大きな特徴だと分かってきました。

わたしが見聞した範囲は、公立校ばかりでありそれも進学については中以下の成績の学校ばかりですが、その中でも大秦野高校は完校式でとても自然な良い高校生像を生徒諸君が示したのを見て「良い学校だったな」と思いました。

実際に授業を引きうけたりして学校の内部の事情が分かってくると、新聞報道などで伝えられていることの背景が実はもっと深刻というか簡単に解決できる問題はないことが分かってきました。
機会があれば多くの方に若者が良き社会人になれるように気を配っていただきたいと思います。

3月 21, 2008 at 11:42 午前 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.03.16

全国学力テストの学校別成績公開問題

日経ネット関西版より「保護者「学校別成績教えて」続々――全国学力テスト、一部拡大の自治体も

文部科学省が昨年4月、小学6年生と中学3年生を対象に43年ぶりに実施した全国学力テストを巡り、保護者らが、学校別の成績などの公開を自治体に求める動きが相次いでいる。

同省は序列化につながるとして詳細な結果は公表しないよう通知しているが、「結果が分かれば学力改善に有効」と、自治体を相手に訴訟を起こしたケースもある。
公表範囲を一部拡大した自治体もあり、対応は割れている。

学力テストは国語と算数・数学で、知識を問うA問題、記述式など活用力をみるB問題で構成。文科省は昨年10月、全国と都道府県ごとの平均正答率だけを公表した。

各地の教育委員会には市区町村や学校ごとの成績を提供したが、「学力を把握し指導に役立てるのが目的で、学校の順位付けが狙いではない」とし、公表しないよう要請。
同省は、来月実施する今回のテストでもこの方法を貫く方針だ。

しかし「地域ごとの具体的な成績が分かれば、生徒や保護者に課題を改善しようとする動きが出るはず」と、公開を求める動きが出てきた。

大阪府枚方市には昨年10月以降、学校別の正答率など3件の情報公開請求があった。
市はいずれも応じなかったが、うち1件の請求者は不服として大阪地裁に提訴。
鳥取、愛知両県や京都府でも住民らが公開を求めた。

一方、同じ目的で実施されてきた自治体独自のテストについては、既に学校ごとの成績を公表しているケースもある。

枚方市では以前行った市独自の学力テストの学校別成績の公開を市民が求めた訴訟で、大阪高裁が「テストの目的を十分周知すれば、開示しても著しい支障はない」と判断。
敗訴した市側は公開に踏み切った。

市の担当者は「独自テストと同じ司法判断が出るとは限らないし、文科省の方針に従わなければ国との協力関係に支障が出る恐れもある」と対応に苦慮する。

宇都宮市は2003年度から行っている市独自のテストについて、国語の「書くこと」「読むこと」など領域別の各校の成績を公表している。
「保護者らに知ってもらうことは学力改善に有効」(学校教育課)と判断したためで、支障は生じていないという。

このため全国学力テストも公表範囲を一部拡大。
市内の全小中学校93校のホームページに、各校の領域別の平均正答率を掲載している。

こんなことが訴訟になっているとは知りませんでした。
確かに、学校別の成績を完全に非公開にする理由はあまり強いものではないでしょうが、学校間の違いという面では成績も含めていわゆる校風言われるところが結構大きく違っていますから、それをどうやって公開するのか?といった方が問題のように思います。

それにしてもそこまでして学校別の成績を知ることが重大なことなのでしょうか?なんか違和感が残ります。

3月 16, 2008 at 12:21 午後 教育問題各種 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2008.03.11

フィルタリング問題

朝日新聞より「携帯フィルタリングで「過剰規制」 防災情報もダメ?

防災情報もスポーツニュースも有害?――。
有害サイトから子どもを守ろうと、携帯電話各社が始めた接続規制(フィルタリング)が、「過剰規制」の一面を見せ始めた。
児童買春やいじめの舞台になるとして、掲示板やブログなどの機能を持つサイトを規制対象にしたところ、自治体の防災ブログまで閲覧できない状態に。
「だれが有害か否かを判断するのか」をあいまいにしたまま規制したことが、混乱を増幅させている。

埼玉県は07年11月、楽天と協定を結び、災害や食中毒などに関する情報を発信するブログを開設。職員が簡単に書き込めるというブログの特徴を生かし、台風や地震情報をリアルタイムで配信する仕組みだ。1日に200~300件のアクセスがあるが、2月以降「携帯だと見られない」という報告が寄せられるようになった。

携帯各社は2月までに、18歳以下の利用者についてフィルタリングの原則化に踏み切った。保護者が拒まない限り、ネット接続を制限。
ブログは見知らぬ者同士が連絡を取り合えることを理由に、規制対象とされた。

パソコンだと閲覧可能とはいえ、災害時に役立つのは携帯電話。県広聴広報課は「外部からの書き込みは受け付けていないのに、ブログ形式というだけで『有害サイト』扱いとは」と驚く。静岡県や宮城県の防災ブログも同様に閲覧できないケースがあるという。

携帯会社のお墨付きを得た公式サイトでも、フィルタリングの網がかけられる。新聞各社が運営するスポーツニュースのサイトの一部は、読者との交流や情報提供コーナーが掲示板機能を持つとして、規制対象にされかかった。実際はスタッフが目を通してから掲載する仕組みで、「掲示板」ではないという。

どのサイトを規制するかは携帯各社の責任だが、リストをつくるのは専門会社「ネットスター」(東京)。同社はキーワードで検索したり、担当者が実際に見たりして、サイトを「アダルト」「薬物」など75項目に分類。携帯各社はこのリストをもとに、規制対象を決める。

ネットスター社は「リストはあくまで項目分けで、有害か否かを判断しているわけではない。掲示板やブログ機能があれば『コミュニティー』に分類する」と話す。

リストに基づく規制範囲は携帯会社によって多少異なるが、ひとつの項目については基本的にまるごと規制。サイトごとにきめ細かく吟味することはないという。

ある携帯会社は「個別サイトの中身に踏み込んで、有害かどうかを判断するわけにはいかない。総務省の要請で十分な準備をしないまま規制に踏み切ったことは事実だが、子どもの安全問題である以上、まずは広く規制して、問題があれば修正する」と話す。

NTTドコモは、一律規制を見直し、利用者側で規制範囲を変更できる方式の検討を始めた。しかし、システムの大幅な変更が必要で、具体的な導入時期は明らかにできないという。

現行の規制が続けば、1兆円規模に達したとされる携帯ビジネスの急成長に水を差しかねないとして、業界団体「モバイル・コンテンツ・フォーラム」は第三者機関がサイトの健全性を認証する制度を提案。4月からの運用開始をめざし、基準づくりを急いでいる。

しかし、コンテンツ事業者の間には「膨大な数のサイトを本当に認証しきれるのか」「健全サイト救済という業界側からの視点では、利用者の理解を得られない」などと、認証制度を疑問視する声もある。

金曜日に区立図書館で定期的に行われているビジネス相談会の当番を務めていました。
どなたも相談には来なかったので、時間つぶしに備え付けのPCで遊んでいました。
区立図書館は教育委員会に属しているので、教育委員会経由のネット接続となります。これは学校と同じ事です。

そこで知ったのが「ブログは掲示板と同じ扱いでフィルタリングの対象」でした。

実際にやったのは、自分のPCではありませんからブックマークがないわけで、仕方ないから Google から始めます。

  1. サンケイ新聞のサイトに飛ぶ
  2. このページの一番下にあるリンクで姉妹サイトのIZA(イザ)に飛ぶ
  3. IZAのページの中ほどにある「記者ブログ」をクリックする。

記者ブログはフィルタリングの対象で見ることが出来ませんでした。

それではと企業サイトなどを見てみるとこれは見た範囲ではブロックされていません。
ブログによる被害の可能性と、企業サイトなどでヘンテコな商品を紹介されることのどちらが問題が多いのだろ?と考えてしまいました。

フィルタリグの考え方として「掲示板で意見交換するから良くない」という発想自体がヘンではないのか?

高校だと、情報教育を積極的にやると指定されている学校もあって、フィルタリングもカスタマイズされています。
ここまで許しても良いのか?という高校も見たことがあります。

ネットワークをめぐる法律の整備や規制については、一方で過激な自由主義(?)があり、片方に表現の自由問題、反対側に深刻な被害といった具合に、非常に複雑な現実に対してあまりにも乱暴なところで決めて「これで大丈夫」のような作る側の自己満足といったところになっていると感じます。

少年サッカーチームの連絡用掲示板が使えなくなった、という報道もありました。
こんな事を考えると、「ブログ・掲示板の一律規制」はフィルタリングとしてもダメなんでじゃないでしょうか?

3月 11, 2008 at 09:43 午前 ウェブログ・ココログ関連, 教育問題各種 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2008.03.02

中学校の砲丸事故で警察6時間後に現場に

東京新聞神奈川版より「横浜市立中で生徒に砲丸直撃し重傷 問われる危機管理体制

横浜市立港南台第一中学校(港南区)で二十八日、二年生の男子生徒(14)が体育の授業中に頭部に砲丸の直撃を受け、重傷を負う事故があった。

横浜市教育委員会は二十九日、この事故について記者会見を開いたが、学校側の砲丸の管理や警察への通報の遅れなど対応のまずさが次々に明らかになった。

過去の教訓も生かせず、子どもの命を預かる教育現場の危機管理体制のずさんさが、浮き彫りとなった。 (中山高志)

港南署などの調べでは、二十八日午前十一時十分ごろ、同校グラウンドでクラスメートが、四、五メートル離れたところから投げた砲丸(重さ約二・七キロ)が、男子生徒に当たった。男子生徒は頭部骨折の重傷で緊急手術を受けたが、命に別条はなく意識もあるという。

授業は円盤遊具による競技「アルティメット」で、砲丸は関係なかった。

クラスメートは円盤遊具を取りに行った際、用具ケースに紛れ込んでいた砲丸を見つけ、遊びで人がいない場所に砲丸を投げたところ、それた円盤遊具を追い掛けてきた男子生徒に当たった。

当時、体育の担当教諭は、生徒がけったサッカーボールを拾いに行き、現場を離れていた。

市教委によると、同校には五個の砲丸があり、四個は職員室のロッカーや鍵付きケースで管理されていた。
残り一個が事故につながったが、学校側は、これがどこにあるのか、まったく把握していなかったという。

事故後の対応については、同校の大場裕二校長が電話で港南署に事故の第一報を伝えたのは、発生から約四時間四十分も経過した午後三時四十五分ごろだった。
この間、体育教諭と別の女性教諭が「生徒の目に触れさせたくない」と判断し、砲丸を事故現場から校長室へ移していた。

通報が遅れた理由について市教委幹部は「被害生徒の付き添いなど、子どもの対応を優先した」と釈明。
だが、なぜ副校長らが通報しなかったかについては明確に説明できなかった。

港南署幹部は「重傷事故の場合は早く一報を入れてほしかった」としている。

市内では、二〇〇四年十二月に青葉区の市立奈良中学校で、男子生徒が柔道部顧問に技をかけられて脳挫傷などの重傷を負った事件があったが、この際に学校側はすぐに警察へ通報せず、批判を受けた。
市教委幹部は「過去の教訓が生かされていない部分はあった。申し訳ない」とうなだれた。

「中学生・砲丸投げの授業で頭蓋陥没骨折」に書いた、2007年10月2日に大阪府守口市の中学校で体育の授業で砲丸を投げて事故になったのとは全く別の事件ですね。

時間こそを体育の授業中ですが、事件としてはいたずらによる大けがの発生でしょう。

だからこそ、新聞は「危機管理体制」を問題にするわけで、なんか社会性の欠如といった印象を受けます。
当日の様子については朝日新聞神奈川版に出ています「通報、4時間半後 中学砲丸事故

横浜市立港南台第一中学校(港南区、大場裕二校長)で体育の授業中、砲丸投げの球が生徒の頭に当たって頭部骨折の重傷を負った事故で、学校が港南署に届け出たのは、発生から約4時間半経過した後だったことが判明した。

同署は現場に着くのが遅れ、同日中の検証作業ができなかった。

横浜市教育委員会は過去の事故対応への反省から、警察などへの「迅速な連絡」を学校側に繰り返し指導してきたが、教訓は生かされなかった。

(中村靖三郎、千葉卓朗)

市教委は29日、記者会見を開き、経緯を説明した。事故は28日午前11時10分ごろ発生し、生徒はすぐに救急車で運ばれた。
ところが、学校が同署に連絡したのは午後3時45分ごろだった。

同署によると、連絡を受けた後、けがの程度など問い合わせたが、手術中で確認できず、署員が学校に着いたのは連絡から約2時間以上過ぎた午後6時ごろだった。
現場にいた生徒はすでに下校し、教師もいなかったという。夕方で暗くなっていたため、実況見分は翌29日に行われた。

署の担当者は「もっと早く連絡をもらえれば、記憶が新しい間に現場の生徒や教師に話を聞くことができた」と話す。

市立学校内で起きた事故をめぐる通報・連絡については、同市青葉区の中学校で04年、柔道部の練習中に顧問に技をかけられた生徒が脳挫傷などで重傷を負い、後に顧問が傷害容疑で書類送検される事件が発生。

この際、学校側が警察に事故を届け出ていなかった反省から、市教委は昨年11月、小中高など全校長らに「迅速な対応」を指導したばかりだった。

また、砲丸の管理もずさんだったことが判明。砲丸は01年度まで授業で扱われたが、現在は使われておらず、一つだけ用具ケースに紛れ込んでいたという。陸上部で使う砲丸は、鍵付きの収納庫で保管されていた。

市教委は「重大な事故で、他の生徒への対応もあり通報が遅れてしまった。申し訳なかった」と陳謝し、29日に改めて全校長に対し、連絡や用具管理の徹底についての通知を出した。

救急車つまり消防と警察は情報が連動していて、とりあえず何が起きたのかは分かるはずなんですよね。

だから、警察が問題にしているのは学校が警察に対してきちんとした説明をしなかったということでしょう。

しかし、学校の職員が誰も居なくなって無人になることはあり得ないのだから、警察とのやり取りでは「担当者が不在で」のようなことを繰り返したのでしょう。

これでは周囲から不審の目で見られるのは当然でしょう。

どこまで行っても「人が他人に重症を負わせた」のですから傷害事件である疑いがきわめて濃厚であると警察は考えるでしょう、それなのに実際には警察が現場に入ったのは6時間後というのでは、警察は怒りますよね。

何でこの程度の判断が出来ない人たちが学校を運営しているのだろうか?
それこそが問題ではないのか?

3月 2, 2008 at 02:15 午後 教育問題各種 | | コメント (4) | トラックバック (0)

2008.02.24

小中学生の携帯電話使用を教育委員会が禁止

奥村弁護士のブログに出ていた記事です。「携帯電話を小中学生に「持たせない」方針
奥村弁護士のコメント。

これは有効ですよ。実現すれば携帯電話を接点とする被害はゼロになります。

「防犯対策」等で携帯を持たせる必要性との調和点が問題ですが、児童が被害に遭うネット犯罪はほとんど携帯電話経由になっていることは警察がよく知っているところで資料も豊富。それに対して、必要性を主張する方が、根拠を示して欲しいところです。

防犯として電話機能・メール機能はともかく、カメラとブラウザは必要なのかという点も。

元の記事は、佐賀新聞の記事「携帯電話を小中学生に「持たせない」方針

携帯電話を持つ子どもが増える中、佐賀市教委とPTAは合同で「小中学生には原則持たせない」方針を打ち出した。

保護者からは「防犯面からも必要」との声もあるが、出会い系サイトのトラブルやメールによるいじめなども起きており、学校現場は対応に頭を悩ます。

所持にまで踏み込んだ方針には賛否あるが、学校だけでなく親子で携帯電話について考える契機になりそうだ。

市教委と市PTA協議会、佐賀郡PTA連合会は昨年12月、小学五年と中学2年を対象に携帯電話について調査。
昨年4月に小学6年と中学3年で実施した全国学力・学習状況調査の携帯電話所持のデータと合わせ現状を分析した。

それによると、児童生徒が自分の携帯を持っている割合は、小5の14・8%から学年が上がるにつれ増加し、中3では30・1%。しかし調査の回収率は小5が約82%、中2が約77%で、市教委は「未回収分は所持している可能性が大きく、実数はもっと多い」とみる。

トラブルがあったのは小五が2・5%、中2は5・7%。内容は「アダルトサイトに入り、高額請求があった」「ブログに悪口を書かれた」「メールで『死ね』と送られ留守電で連呼された」などがあった。

結果を受け、市教委とPTAは「子どもたちの健全な成長に大きな影響を与える」として、小中学生に携帯を持たせない方針を決定。

保護者にも安易に買い与えないよう呼び掛けることにした。

ある教頭は携帯の問題について、「暴力や無視などと違い“現場”が見えないため、教師や保護者がトラブルに気づきにくい」と話し、生徒指導の難しさを指摘。

別の校長は「朝、子どもを起こすのに携帯を使っている親さえいる。親子関係も希薄になりかねない」と危機感を募らせており、方針に賛同する。

一方で、中学3年に携帯を持たせている父親は「防犯の役割は大きく、持たせないだけでは問題は解決しない。学校の責任逃れの口実にならないか心配」。別の母親は「子どもの気持ちも簡単には切り捨てられない。使い方のルールをきちんと決めることが大人の責任では」と、実態を踏まえた対応を求める。

今後は各校のPTA主催で、保護者が携帯について理解を深める研修会を開くほか、佐賀市が設けている3月の「命を考える日」では全校一斉に携帯やネットの実態を取り上げる予定。ある生徒指導の教師は「全体を見渡す学校と、自分の子だけを見る親とで考え方に温度差があるのは事実。でも、子どもを守る共通認識だけは持ちたい」と話している。

子供の携帯電話問題を文科相以下の教育関係者のほとんどが「よく分からないから様子見」のようなことで放置している間に携帯電話はどんどん進歩しているというのが実情です。

子供の携帯伝はどうあるべきかというのを教育委員会が責任を持って判断したということで、誠に結構なことです。
問題があれば修正すればよいのだから。

しかしどう考えても「持たせないだけ」では解決とはいいがたいわけで、奥村弁護士の指摘するとおり、教育委員会は携帯電話の機能について判断するべきだったし、それは結果として機種指定になっていくでしょう。
やるのなら、子供の持つべき携帯電話のあり方=許可機種といったところまで踏み込んでいただきたい。

子供用の携帯には、ブラウザーは不要で、メールも宛先指定したところだけに制限してしまって良い思う。

2月 24, 2008 at 02:03 午後 教育問題各種 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2008.02.22

高校の統合

朝日新聞神奈川版より「3部制高、開校へ 座間に定時制独立校

午前、午後、夜間の三つの時間帯を設けた新しい3部制の定時制独立校を、県教育委員会が10年春に開校する。

校舎は09年春に県立栗原高校と統合する県立ひばりが丘高校(座間市ひばりが丘3丁目)の施設を使うという。

引地孝一教育長が20日の県議会本会議の答弁で明らかにした。

県立の定時制高校は現在、分校を含め19校があるが、多部制の単独校は初めてとなる。

多部制の定時制は全国的に増えており、横浜市教育委員会も02年春、3部制の市立横浜総合高校を開校した。

県教委は今春、庁内にプロジェクトチームを立ち上げ、指導内容など具体的な検討を進めていくという。単位制、学年制のいずれの制度を採用するかは決まっていない。

3部制の新校を立ち上げる理由について、県教委は「定時制に通う生徒も正社員が減り、就業時間が様々なアルバイトやパートが増えた。不登校経験者や外国籍の生徒も増え、ニーズも多様化している」としている。

また、新校には特別支援学校高等部の分教室を併せて新設する方針という。

(佐藤善一)

昨年9月に都立の三部制高校で話をしてきました。
この時に初めて三部制高校に行きましたが、三部制高校があるという話は7月ぐらいに聞いたように記憶しています。
最初に聞いたときの皆の感想は「どういうワケでそういう仕組みになったのだ??」ばかりでした。

二部制つまり昔の夜学は通う生徒が減ってはいるもののごく少数とは言え中年以上の通学生もいて無くすことは出来ない。

一方で、中学時代に朝起きることが出来ないといって事情で不登校同然で、普通高校に進学できない生徒の受け皿がない、ということで午後の部が出来たというのです。

当初は「そこまでサービスする必要があるのか?」といった感想でしたが、現場の先生のお話では「現在では中学卒業では就職も出来ないから、学校には行かず仕事もしない、全く何もすることがない若者が街に出てきてしまう。これでは街のためにも良くない」という側面があるのだそうです。

これではある種の社会事業とか治安対策と言ったレベルは無くて教育だけを考えているわけにもいかないのか?と感じるところでした。

それにしても今回の決定はもっと早く発表しても良かったのではないでしょうか?

2009年栗原高校とひばりヶ丘高校が統合して、座間方面総合学科高等学校となる。
2010年三部制の独立高校を、座間方面総合学科高等学校の施設内に作る

わたしは2008年度いっぱいで統合によって閉校する神奈川県立高校で授業していますが、学校を統合すること自体が大変です。

高校の場合生徒にとっては卒業するまでに3年間在校することになりますが、それが途中で別の学校と統合して新しい高校になります。

そこで実際に、統合前の年度で卒業する生徒は旧校の制服、統合後に2年生・3年生に進級する生徒には入学時から新校の制服になります。
つまり同じ学校の中に二種類の制服の生徒が入り交じっている。

新たに出来る「座間方面総合学科高等学校総合学科の高校ですからちょっと複雑になります。
神奈川県教育委員会のサイトより「個が生きる高校教育 総合学科

将来を見つめ、自分の進路を考える

学校が独自に目標と内容を定める「産業社会と人間」という科目などさまざまな学習で自分の個性や適性を見つめます。
将来の進路や生き方についてじっくり考えることができます。

普通科目と専門科目から科目を選択

単位制のしくみにより、幅広い普通教科の科目と専門教科の科目から自分で学習計画をたてて学びます。
「系列」と呼ばれる総合選択科目群、自由選択科目群があります。

  • 原則履修科目
      自らを見つめなおし、将来の生き方を考える科目「産業社会と人間」
  • 系列(総合選択科目)の科目
      適性や進路、興味・関心に応じて選択する科目
  • 自由選択科目
      教養的・基礎的科目、応用・発展的科目など

系列の枠をこえて、どの科目でも選択できます。

  • 系列と主な科目の例
系列の例主な科目の例
情報科学ネットワークシステム、プログラミング など
造形文化基礎造形、デザイン、映像表現 など
地域環境環境概論、環境調査、地域環境 など
社会福祉福祉概論、ボランティア学習 など
国際文化国際社会、各国文化 など

こういう制度と、三部制の学校というのは同時には成立しないように思うので、同じ場所に総合高校と三部制の高校が出来るのではないのか?と考えます。

三部制の高校はわたしが伺った都立高校の例では、教員は3組揃っていて全く別々の授業をしています。
管理職こそ一組ですが、教員の段階では同じ場所にある3つの高校と言うべきで、なかなか大変でした。
それが今回は、総合高校と同じ施設というのでは4つの学校になってしまうのでしょうか?ちょっと予想が付きません。

2月 22, 2008 at 09:48 午前 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2008.02.16

学習指導要領改定案が発表された

朝日新聞より「40年ぶり小中授業増 理数09年から 指導要領改訂案

文部科学省は15日、小中学校で教える標準的内容を定めた学習指導要領の改訂案を発表した。

現行版から引き続き「生きる力の育成」を掲げ、知識の習得、活用する力、学習意欲を身につけさせるため、68~69年改訂以来40年ぶりに総授業時間と学習内容を増やした。教育基本法改正を受け、「公共の精神」の育成や伝統・文化の尊重も盛り込んだが、道徳の教科化は見送った。

「ゆとり教育」が批判を浴び、国際的な学力調査でも日本の成績低下が問題となる中、学力向上の姿勢を明確に打ち出した。

全面実施は小学校が11年春、中学校が12年春の予定だが、文科省は09年春から段階的に移行する計画だ。内容が特に増える算数・数学、理科はこの時点で授業を増やし、教材も文科省が配布する予定だ。

改訂案は、あらゆる学習の基盤となる「言語力」の育成に注目し、各教科で論述を重視。
このため国語、算数・数学、社会、理科、外国語で、体力低下防止の観点から体育・保健体育で、それぞれ授業を増やす。
一方、「総合的な学習の時間」(総合学習)は減らし、中学校の選択教科も原則なくす。

この結果、総授業時間は小学校で約5%、中学校で約4%増える。

中でも、算数・数学は約18%、理科は約23%増となる。
小学算数で「3.14」の円周率を場合によって「3」とする規定をなくし、中学理科ではイオンや元素周期表を入れるなど学習内容も充実させるが、授業増の割合と比べると抑え気味だ。

改訂案を一気に実施に移すと、基礎を学ばないまま上の学年で発展的な内容が出てくる場合があるため、09年春から前倒しで教え始める。
ただし、単純に授業を増やすと教員の手当てがつかないため、もともと減らす総合学習や選択教科の時間を使う可能性が高い。

道徳教育は「教科書検定で国が価値観を判断することは難しい」などの理由で教科化は見送る一方、各校に「道徳推進教師」を置き、学校全体で取り組む。

文科省は今後、教材の国庫補助を検討し、乳幼児期を含めた「子どもの発達と徳育」に関する有識者会議を立ち上げる。

学習指導要領

小学校から高校までの学校教育で、学年ごとに教える内容と時間を示した文書。
文部科学相が学校教育法に基づいて告示する。教科書も指導要領に沿って編集・検定されている。47年に試案が公表されてから今回が7回目の改訂となる。

ゆとり教育の発想には多分にバブル時代の「根拠なき楽観主義」があったのではないか?と思います。

ところで、学力調査で日本の成績が低下したこと、仕事をすぐに辞めてしまう若者、小学生並みの学力しかない高校卒業生、といった事実が「ゆとり教育の影響だ」と決めつけられている感じで、「学校の週5日制が良くない」といった意見も出ています。

しかし、詳細に見ると国際学力比較では、成績の低い層がより一層成績が下がり、成績の高い層は従来同じか上がった、という報告があります。

以前は考えられなかった「小学生並みの学力の高校卒業生」の存在を裏付ける形になったわけです。

つまり、同年代の子どもたちの間での学力格差が開いたということで、感覚的にも「お金があれば公立高校には進学しない」といった進学熱とも符合します。

一方、子どもたちを取り巻く環境は昔に比べると大きく変わりました。

一言でいえば、家庭から経済的な面も含めてゆとりがずっと減った。

一方で、テレビ・ゲーム・インターネットと情報を家庭や個人で得ることが非常に簡単になったから「人に聞く必要もなくなった」。

こんな事が、積み重なってあらゆるところが「専門化している」と思います。

子どもたちは、受験のための専門家として過ごしている。と考えれば分かりやすい。

学習指導要領の改訂だけで劇的に何かが良くなるとは、ちょっと思えないのです。

わたしやっている「ロボット授業」では18名ぐらいの生徒を、4人ぐらいで指導します。
ごく普通に考えても、ここまで手厚くやって成果が何も生まれないなんてことはことはあり得ないでしょう。

この事から分かるのは「40人学級制度が無理じゃないのか?」ですし、学校に入ってみると「先生の異様な忙しさ」に驚きます。

教師とは子どもたちと対面することの専門家のはずなのに、事務処理が今や半分を超えているのではないでしょうか?

実際にも、教育は情報産業一種ですから電子政府化ということで教育委員会からのネットワークなど、学校内のネットワーク使用は当然とされていますが、ネットワーク管理者が選任で居るところは公立高校では無いように思います。

何百人のデータを年中扱うネットワークが出来たのに、従前の人員でなんとかしようというのが無理、といったところに問題が出てきます。

学校の仕組み自体は、この数十年間ほとんど変わっていないわけで、世間はどんどん変わってしまった。

教育指導要領は、仕組みそのものを変えるのではなくて、いわば色を変えるぐらいの意味のものでしょう。
それで大きく変わってしまった社会に対応できるものなのでしょうか?

何年か後に「ゆとり教育見直しでも改善されなかった」となるような気がします。
問題を直視していない、ということではないのかな?

2月 16, 2008 at 11:18 午前 教育問題各種 | | コメント (2) | トラックバック (0)

杉並区立和田中学、入学予定の小学生向け塾を開講

毎日新聞より「入学前授業:DSで算数復習 東京・杉並区立和田中

進学塾講師による有料受験対策「夜スペシャル」で話題になった東京都杉並区立和田中(藤原和博校長)で、今度は小学6年生を対象にした入学前授業「ドテラ(土曜寺子屋)ジュニア」が始まった。
人気ゲーム機のニンテンドーDSと計算ソフトを使い、足し算から分数計算まで算数を復習する。
藤原校長は「小学校で計算ができなかった子は、中学でつまずく。スムーズに授業を受けるために必要だ」と話している。

授業は地域住民らがボランティアで学校を支援する和田中地域本部が主催し、今月9日~3月8日の毎週土曜日に計5回。
午後2~4時の2時間で、参加費はプリント代など事務経費2000円だ。自由参加だが、4月の入学予定者約100人のうち約50人が参加する。

教材は「遊び感覚で勉強してもらえる」とゲーム機を採用した。ソフトで小学校で習う計算問題を項目ごとに分類。
児童は足し算、掛け算、分数の割り算など不得意な分野を選び、専用のペンでゲーム機の画面に答えを書き込んでいく。項目ごとに認定試験があり、自らの学力を測ることができる。ゲーム機とソフトはソフト会社が無償貸与。家に持ち帰って勉強もできる。

ソフトを作成した教育研究家(58)と教員志望の学生が操作方法や分からない問題などを教える。参加した女児(12)は「算数は苦手だけど、DSなら楽しんでやれる。今後も続けられそう」。母親(39)も「子供の基礎学力を確認できるし、中学に早く慣れることができる」と期待している。

和田中では、中学1~3年生を対象とした「ドテラ(土曜寺子屋)」を03年秋から開催している。土曜の午前中、生徒は自分で宿題や英検、漢検の問題などを持ち込み自習する。教員を目指す学生や地域住民がボランティアとしてサポートし成績下位層の学力を引き上げるのが目的の一つ。年間5000円。

夜スペシャルは成績中上位層の中学2年生が対象で1月26日に始まった。大手進学塾講師が有料で高校受験対策をする。週3~4回で費用は月1万8000~2万4000円。【三木幸治】

う~む・・・・

画期的といえば画期的ですが、すごく特殊な状況ですね。5W1H的に整理すると。

  1. 杉並区立和田中学校を会場にして
  2. 地域のボランティアが
  3. 中学校に入学予定の小学6年生の内で半分を対象に
  4. 一人2000円を徴収して
  5. 合計五回の塾で
  6. 算数の計算問題をゲーム機を使って復習する

わたしは基本的に地域のボランティアが学校と密接に協力するようになることはよいと考えています。

しかしこのように考える理由は、実情として学校と地域が疎遠であると考えているからで、杉並区立和田中学校の取り組みが大々的にニュースなるの理由も「特別な活動だから」であることは確かでしょう。

今回の「塾」では小学生を対象にしているわけで、和田中学校とボランティアなど関係者が良しとするのは当然でしょうが、対象になる子どもたちが通っている小学校としては、「補習しなければダメだ」とされたようなものですし、同じ小学校でも和田中学に進学しない子どもも当然居るわけでしょうから誰が考えてもある程度の摩擦を生み出すだろうと、判断するでしょう。

わたしが学校に社会人こうしてとしていくようになって分かってきたことの一つに、先生方には強く「教育の平等」意識があることです。

社会人的には「人間はチャンスもピンチもある、決して平等ではない」という前提で考えますから「個性を発揮するべきだよ」と強調します。

しかし、これは学校の通常の授業ではないから、強調できるわけであって、通常の授業では、生徒の得意不得意によって内容を変えるのでは授業ではなくなってしまいます。

そういう観点からは、計算が不得意な子供を普通にするという意味でなら非常に結構と言えるのですが、それを中学校を会場にしてやるのはどうなのだろうか?

小学校とは摩擦が生じるように感じますし、計算の必要性ではなくてゲームに勝つこととして計算を面白く感じるようになるのは、知恵の発展性という観点からは、わたしは賛成できません。

教育の根本的なところに、興味の探求心を植え付けるというか「自分でもこんなこともできる」といった生徒一人ひとりの可能性を引き出すような方法を常に実行していく、といった面が不可欠であろうと思うのです。

受験勉強に代表される「点数で計る」の方法は割と低いところに限界があるのだ、と思っているのですが、今回のゲーム機でパズル感覚で練習することが、点数獲得競争に過度に興味を引き立てることになるのではないのか?と心配します。

2月 16, 2008 at 10:38 午前 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (0)

都立高専で入試問題が白紙で一律加点なのだそうだ

サンケイ新聞関東版より「都立高専入試問題で白紙ページ

都教育委員会は15日、同日行われた都立産業技術高等専門学校の入試で、英語のリスニングテストの問題用紙1人分に、白紙ページが見つかったと明らかにした。

試験開始から3、4分後に受験者が申し出た。都教委は、289人の受験者