2007.05.26

教育再生会議の不毛

毎日新聞より「教育再生会議:成績不振校に支援を 第2次報告原案

政府の教育再生会議が近く決定する第2次報告の原案が25日、明らかになった。
小学校で集団体験活動、中学校では職場体験活動の実施をそれぞれ求めたほか、「徳育」(道徳教育)についても通常の教科とは異なる「新たな教科」化を掲げ、規範意識の養成を図った。
また、学力向上に向け、全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の成績不振校に予算・人員を重点配分するよう要請。第1次報告で掲げた「授業時間数10%増」具体化のため、土曜授業や一日7時間授業も可能とするよう提言した。

原案は「公教育再生に向けた更なる一歩と『教育新時代』のための基盤の再構築」と題したもの。
28日の合同分科会で最終調整され、来月初旬に開かれる総会で正式決定される。

「徳育」は点数評価の対象とはしないなど、従来の教科とは異なる「新たな教科」と位置付けるよう提言したうえで、「多様な教科書と副教材をその機能に応じて使う」とした。
文部科学省検定教科書の導入に含みを持たせたとみられる。
第1次報告で示された「高校での奉仕活動必修化」に加え、小学校では集団宿泊体験や自然体験・農林漁業体験活動、中学校では職場体験活動を各1週間実施するよう求めた。

一方で、初等中等教育に関する財政政策では「機会平等を確保し、(教育)格差の固定化を回避」との方向性を明示。国と教育委員会に、全国学力テストの結果を徹底検証したうえで、学力不振校には予算や教員定数の面での支援を求めた。

大学・大学院改革では複数の大学が大学院を共同設置したり、一つの国立大学法人が複数大学を設置管理する仕組みづくりを文科省に要請。財政面では国の国立大学に対する運営費交付金を実績評価で傾斜配分することを求めた。

さきに緊急提言を見送った「親学」に関連しては、妊婦検診や子どもの検診の場を活用した子育て講座の開催や、中学・高校の家庭科で子育ての楽しさを教えることを提唱しているが、「母乳による育児」の奨励などは見送られた。

教育再生会議第2次報告原案要旨は次の通り。

  1. 学力向上 授業時間数10%増のため春・夏休み活用や土曜日授業の導入。
    7時間目を設けるなど、弾力的な授業設定
    • 教育委員会に「学校問題解決支援チーム」設置
    • 全国学力調査の結果を徹底的に検証、学力不振校に予算、定数、人事面で特別の支援。

  2. 心と体の調和 全学校で新たに徳育を教科化。
    • 小中学校の学級担任が担当。
    • 点数評価はせず、多様な教科書と副教材を機能に応じて使用
    • 小学校で集団宿泊体験や自然体験・農林漁業体験活動を実施。中学校で職場体験活動
    • 父親の子育て参加への支援や妊婦検診を通じた「親の学び」、子育て講座の拡充▽中学、高校の家庭科などで子育ての楽しさを理解する機会を増加
  3. 地域、世界に貢献する大学・大学院の再生
    • 9月入学の大幅促進
    • 教員任期制の拡大
    • 学部3年修了時から大学院進学する早期卒業制度の活用
  4. 「教育新時代」にふさわしい財政基盤の在り方
    • <初等中等教育>教育困難校への支援
      • 一律支給の教職調整額を勤務実態に合わせて差を付ける
      • 市町村ごとの教育費の内訳を「公教育費マップ」にして公表
    • <大学・大学院>競争的資金の拡充と効率的な配分
      • 国立大学法人運営費交付金を傾斜配分
      • 複数大学が大学院を共同設置できる仕組みを創設
 ※第3次報告に向けての検討課題 学校、教育委員会の評価制度▽教員の資質向上▽6-3-3-4制の在り方など

教育再生会議とはどういう位置づけのものなのか理解しがたいところがあるだが、確かに今の世の中では教育についてほとんどの人が一言意見がある、と言ってもさほど間違ってはいるまい。

社会人講師として学校の現場に入ってからも最初の一年ぐらいは「学校や教育委員会などの関係者が悪意を持っているのではないか?」とすら思っていましたが、より詳しくなるとそういう単純な問題ではないどころか、ちょっとやそっとで何とかなる問題ではないことが分かってきました。

学校で何をどのように教育するのかは文科省が「新学習指導要領」として発表しています。

(参考)
各教科等の授業時数

学校教育法施行規則別表第2(第54条関係)
区分
必修教科の授業時数 
道徳の授業時数
特別活動の授業時数
選択教科等に充てる授業時数 総合的な学習の時間の授業時数 
総授業時数
国語
社会
数学
理科
音楽
美術
保健体育
技術・家庭
外国語
第1学年
140
105
105
105
45
45
90
70
105
35
35
0~30
70~100
980
第2学年
105
105
105
105
35
35
90
70
105
35
35
50~85
70~105
980
第3学年
105
  85
105
  80
35
35
90
35
105
35
35
105~165
70~130
980
備考
1  この表の授業時数の1単位時間は,50分とする。
2  特別活動の授業時数は,中学校学習指導要領で定める学級活動(学校給食に係るものを除く。)に充てるものとする。
3  選択教科等に充てる授業時数は,選択教科の授業時数に充てるほか,特別活動の授業時数の増加に充てることができる。
4  選択教科の授業時数については,中学校学習指導要領で定めるところによる。

これは比較的分かりやすい中学校の学習指導要領です。
授業時数となっているのが「何時限目」とか「何時間目」と表現することが多い、授業時間の回数を示しています。
総授業字数が980ですが良く見ると「選択教科」と「総合学習」は変動できます。
一年生の国語から特別活動までの時間を足し算すると880時間になり、残りの100時間を選択教科と総合学習に充てることが出来る、と分かります。

各教科の時間が35時間単位になっているのは、1年間に35週を登校日として残りを夏休みなどに充てることになっているからです。

一日6時間授業で、週5日制、35週だとすると1050時間となり980時間に対して70時間お多いことになります。つまり一日6時間授業なのだが、週に2時間は免除といった感じですね。

こんな風にびっしりと決まっているので、思いつきで「○○の授業を増やすべきだ」と言っても実現するためにはあっちもこっちも調整する必要があります。
時間的に余裕があるわけではない。何かを増やすというのは何かを減らすこととイコールです。

さらには、これにしたがって必要とされる教員数も決まっていますし、第一40人学級制度については批判しかないと言っても良いでしょう。
最近フィンランドの教育が成果を上げていると紹介されていますが、

フィンランドの教育予算の国家予算に占める割合は15%。対GDP比では、6.0%(02年度)。
日本の教育予算の対GDP比は、4.7%
といったデータもあります。
どう考えても「教科の修正」の問題じゃないでしょう。

こんな事があるから、教育再生会議は井戸端会議だ(日経新聞社説5月18日)と書かれてしまうわけです。

その上で、一体この答申案は何を言いたいのか。というよりどうしたいのか?
安倍政権のアリバイ作りといった意味以上はないと思うのです。

5月 26, 2007 at 11:05 午前 天災 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2006.01.09

大雪・関越道が雪崩れて通行止め

【追記】 以下の記事の関越道の通行止めは、1月9日午前10時に解除されています。

産経新聞より「新潟の関越自動道で雪崩 約140メートルの間2カ所
NHKニュースより「関越自動車道 雪崩で通行止め
読売新聞より「関越道で雪崩、車2台巻き込まれる…自力で脱出
8日午前11時ごろ、新潟県湯沢町土樽の関越自動車道下り線脇の斜面で雪崩が発生し、乗用車2台を巻き込んだ。
雪崩は雪よけのスノーシェッドがない場所で起き、厚さ約20センチの雪が、2か所にわたって下り線(2車線)をふさいだ。

cam_highway006

これは、関越道 159.2kp(湯沢町 土樽)付近(関越トンネル~湯沢IC間)の映像です。

実はこの冬はこのライブカメラの他、富山空港、金沢市内などを見ています。
この湯沢のカメラは、関越トンネル方向に向かって撮影しているようで、左側が上り線(東京方面)のようです。

報道によると「下り線で雪崩れ」ということですが、JH(東日本高速道路株式会社)の発表
2006年01月08日23時現在

1月8日11時頃、新潟県南魚沼郡湯沢町大字土樽地先の関越道(下り線)脇の斜面で発生した雪崩により通行止中の『月夜野IC~湯沢IC間(下り線)』につきましては、雪崩があった箇所(KP158付近)では現在も降雪が続き気温も低い状態が続いています。
とのことですから、このカメラ画面の奥に約1キロ先の地点となります。
20年ぐらい前のことですが何度も冬に通っていたところで、雪崩れになるような危険を感じるところではありません。
実際に雪よけも無かったとのことですから、いかにこの雪が異例な水準であるかを示しています。
関越道、上越新幹線とも田中角栄元総理大臣の「冬にも交通を確保したい」という強い意志を実現しているので、上越新幹線では東海道新幹線が関ヶ原でしばしば雪によるトラブルが起きている時も問題なく運行していました。
これには水(温水か?)を使用した融雪措置を使っています。

関越道ではトンネルの出入り口には路面の下にヒーターが入っていて絶対に凍結させない仕組みにしています。
ここまで手間とお金を掛けているので関越道では「雪で通行止めにするのは負け」といったことのようで、めったなことでは止めません。
それでこの雪では何度か通行止めになったあげくに「雪崩れです」というのは関係者は「重大問題」としているでしょうね。

平行して走っている国道17号線も先日閉鎖になって、関越道を一部無料通行にした程です。もし、両方が同時に通行止めになったらそれこそ新潟中越地震で新潟-東京間の交通が一時的に遮断されたのと同じことになってしまいます。
実に意外な展開です。

1月 9, 2006 at 02:41 午前 天災 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.09.24

ハリケーン・リタ

BBCテレビより「ニューオーリンズで堤防決壊

BBCのテレビカメラがニューオーリンズ東部で堤防が決壊して、浸水中の風景を撮しました。
ようやくメキシコ湾から陸地にハリケーン・リタが上陸しようという段階でまだ本格的な暴風雨とも言えない初期の段階で堤防が切れたというのは手痛い被害でしょう。

せっかくの排水が元の木阿弥になりかねないですね。

9月 24, 2005 at 12:28 午前 天災 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.09.09

ハリケーン・カトリーヌその10

CNNテレビを見ているとハリケーン・カトリーヌで現地で何が起きたのかいまだに把握されていないようです。ルイジアナ州に避難命令が出るなど対策が具体化したのが8月28日ですから、まもなく2週間が過ぎようとしています。
ところが死者数の推測ですら数百人から数万人という説までばらついています。どうやら多少は改善されたようですが、ボランティアで現地に入った医療関係者が50メートル離れたところで医療活動しているチームと連絡が取れなかった、といった話がありました。
こんな調子だから「浸水の老人ホームで30人以上の遺体 水位低下で発見(CNN.CO.JPより」という話まで出てきます。「水が引いたら発見された」なんてことはあり得ないでしょう。

今CNNテレビ「とても公表できない写真を入手した」と繰り返していますが、なんと避難先のコンベンション・センター内に4名のバラバラ殺人の死体の写真だ、というのです。いったいどんな避難先の情況だったのでしょうか?

FEMA(連邦危機管理庁)が機能していないとして、ブラウン長官の更迭を求めるといった議論がありますが、FEMA は国土安全保障省の下部組織になっています。
国安全保障省は極めて大きな役所で、国防総省(アメリカ軍)の次に大きな役所です。2003年から機能していますが、傘下の組織には沿岸警備隊、国境警備隊、州軍などを含むとのことです。
ハリケーンによる災害だから FEMA が例えば沿岸警備隊や州軍に出動要請するといった図式を思い浮かべますが、いずれもが国土安全保障省の下部組織なのだから「要請」ではなくて国土安全保障省の命令によって動く、となっているような気がします。
ところがそもそも国土安全保障省は9月11日の同時多発テロへの対策のために出来た組織ですから、どちらかと言うと「テロ情報がある場合に、アメリカの全ての機能を同じ方向に向ける」といったことが主な仕事なのでしょう。

例えば警察の扱う強盗事件などには国土安全保障省が出て来ないのは明らかですが、違法入国者を取り締まるのは国境警備隊の仕事でこれは国土安全保障省の仕事だ、となりそうです。
結局、FEMA が総力を挙げて活動することが出来ない構造になっているのではないか?という気がします。つまり今回の避難で生じた人災の遠い原因は国土安全保障省を作って「国体護持」のようなことを目指したワシントンの国家経営の大きな穴なのではないか?と思うのです。

9月 9, 2005 at 11:11 午前 天災 | | コメント (2) | トラックバック (2)

2005.09.07

ハリケーン・カトリーヌその9

CNN.co.jp より「数千人が救出拒否、家への愛着などで、ニューオーリンズ
ニューオーリンズ市内に取り残されている住民の本格的な救出活動を開始した市警のリリー本部長代理は5日、数千人規模が自宅への愛着やペットの世話などを理由に、避難を拒否している、と述べた。
ネーギン市長は5日、地元ラジオに、退去を拒否している住民に対しては飲料水の配給を断る、との強硬路線を示している。
飲料水の供給を断るというのは「パトロールしないぞ」ということのようです。(CNNテレビりより)それでも避難しないと宣言するのだから筋金入りですね。
さきほど日本の台風14号の被災者が「浸水と戦っていたが、あまり一人で頑張って回りに迷惑を掛けてもと脱出した」と言っていたのと対照的です。
それだけ自分しか信用しないのかな?と思ったら、こんな一節が
救援隊のボートは5日、冠水した現場で、車のタイヤにしがみつき、漂流している男性を発見、乗るように求めた。しかし、「こんなひどい事になって、人々は怒鳴り合っている。唯一信頼出来るのは自分の犬だけだ。彼を置いて立ち去るわけにはいかない」と語り、拒否したという。
そこまで信用できない社会なんでしょうかね?
パニックSFのような世界ですね。

9月 7, 2005 at 08:26 午前 天災 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2005.09.06

ハリケーン・カトリーヌその8

CNN.co.jp より「被災地の地元紙、「公開書簡」で連邦政府の対応を批判
ルイジアナ州の地元紙タイムズ・ピカユーンは4日、ブッシュ米大統領への「公開書簡」と題した論説を掲載し、連邦政府の対応を厳しく批判した。
書簡は、ニューオーリンズの住民が助けを求め、食料を待ち続けている間、政府は同市への到達手段をめぐる議論に数日間を費やしたと批判。 ハリケーン上陸から3日後の9月1日には報道陣や民間のトラックが市内に入っていたのに、「国民を守り、真っ先に支援に駆け付けるべき人々の姿は見えなかった。部隊を派遣するはずの人々も、市内へ到達できないと嘆くばかりだった」と指摘した上で、「大統領閣下、われわれは怒っています」と訴えた。
アメリカでは連邦危機管理庁(FEMA)あることが総合的な危機管理が出来ているから素晴らしいという評価が以前からありましたが、どうも今回はそれが裏目に出たようです。
同紙は書簡の中で、「ブラウン長官をはじめとするFEMAの職員は、1人残らず解雇するべきだ」と主張。
CNNテレビはブラウン長官がいかにダメかというリポートを流していて、結局は名誉的な人事であり FEMA が必要とするマネージメント能力を以前の職で発揮したことがない、といった内容でした。
日本でも法律改正がまとまって来る時にワケワカの法務大臣というのがありましたが、FEMA が言い訳をするというのは行政の評価としてはどうしようもない。アメリカのメディアも「FEMA の今回の対応は落第」としたようです。
ただ、この手の問題ではなるべく早めに過剰なくらいの手当てをしないで、避難後に事態が悪化するともっと手間が掛かる事になります。逐次投入は下策とされるものの代表で、今回の FEMA の初動の遅れは被害規模が大きいこと考えると、財政的にも政治的にも非常に重大な影響を与えることになりそうです。

9月 6, 2005 at 09:49 午前 天災 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.09.05

ハリケーン・カトリーヌその7

Google Map でニューオーリンズを見に行ったら Katrina というボタンがあって浸水状態を示している衛星写真が出てきました。
正直な話がどういう風に浸水しているのか全然想像出来ないのでした。 というか、杉並区の浸水だった想像できないのだから分からなくても仕方ないですが、CNNテレビで「バーボンストリートから中継」とやっていたので「確か繁華街は南東だよなぁ?」と確認してみるとバーボンストリートはここでした。
そもそも浸水は北側の湖の堤防が切れたからで、南東の海側の堤防は切れていませんが、この繁華街側が中継の画面では浸水した形跡が無いことと、高速道路周辺浸水していることから「この土地は南北の中央が低いのか?」となって、地形(標高)を知ろうととりあえず Google Map を見たのです。
やはり予想通りでどうも、10号線から北側あたりが一面に浸水している様子ですから、東西に走っている高速道路のあたりが一番の低地のようです。

便利になったと言えるのかもしれませんが、これだけ情報があってなおかつ救援が遅れるとはどういうことなのでしょうか?

9月 5, 2005 at 11:15 午前 天災 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.09.04

ハリケーン・カトリーヌその6

CNN.co.jp より「冠水の完全除去に「80日間」と、ニューオーリンズ
ニューオーリンズ市で救援作業に当たる米陸軍技術工科部隊のロバート・クレア将軍は2日、市内の水の完全な排水には、少なくとも80日間はかかる、との見通しを示した。
同市の面積のうち約8割は冠水している。
いくら「完全な排水」との前提であっても80日間も排水だけに掛かるのでは、復興が著しく困難になるだろう。全く元の通りになるとは言えないのではないか?

ニューオーリンズ市の面積は468平方キロぐらいのようで、横浜市が437平方キロですから、同じような大きさです。
人口は48万人で横浜市の355万人の2割以下ですね。

浸水面積が約8割とすると、350平方キロとなります。
横浜市の8割が水浸しというのはちょっと想像しがたいです。
実際の浸水面積の報道が無いところが、いかに大災害であるかが分かりますが、CNNテレビでも何回も警告と対策案が出ているのに、実施されなかったということでその後の避難の不手際も含めて人災でしょう。

中越地震では避難者が10万人だそうです。
中越地震の被災地域の人口は55万人ぐらいのようです。何千人あるいは万人が避難出来なかったとか、5日目になってやっと支援物資が届き始めるとかこれらを見ても、開発途上国の大災害以外でこれほど災害を制御(防災)が出来ていない例はちょっと無いように思います。

9月 4, 2005 at 02:02 午後 天災 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2005.09.03

ハリケーン・カトリーヌその5

CNN.JP より「混乱深まる被災地、市長が「SOS」 ニューオーリンズ
米ルイジアナ州ニューオーリンズ市長は声明の中で、1万5000-2万人が避難する市内のコンベンションセンターで食料や水が底をついていると指摘した。
一人が野営的な生活をするために必要な物資は一日一人あたり100キログラムで計算するようです。
普通に社会生活を送るためには日本の水道の使用量で調べると、一人あたり一日に200~300リットルとされます。
つまり水だけでも一人300キログラムを消費しないと近代的で清潔な生活は出来ないということです。
すべてをひっくるめて100キログラムとは、軍隊の規準ですがこれを上記の2万人に100キログラムずつとすると、2000トンを毎日供給する必要があります。
10トントラックで200台ですね。50メートルに1台だとすると、コンボイの長さは10キロです。つまり首都高の一つの線がトラックで埋め尽くされるという程の体制を取って最低限の生活というか一人ひとりがようやく生き延びることが出来る、という水準です。
ニューオーリンズの警官の1/3が職場を放棄したそうです(CNNテレビより)、諸般の様子からみてもっとひどいことになりそうです。
ブッシュ大統領(連邦政府)の責任追及になるかもしれません。

9月 3, 2005 at 05:22 午後 天災 | | コメント (1) | トラックバック (0)

ハリケーン・カトリーヌその4

CNN.JP より「無法者の「射殺」いとわずと知事、ハリケーン禍で治安悪化
ニューオーリンズ市などの治安が極度に悪化している問題で、キャスリーン・ブランコ州知事は9月1日、イラク駐留を終えて戻ったアーカンソー州の州兵約300人が、ルイジアナ州に到着、治安回復に必要なら、無法者を射殺する態勢にある、と強調した。
戒厳令というべきですかね?
いくら大被害になったとは言え、ハリケーンであり予報も予想も出ていたのに結果として戒厳令状態で銃で秩序回復をしなければならない、というのは近代国家ではないよ。
せいぜい19世紀の話ではないだろうか?今は21世紀だ、そして事件は世界の最先端の国で起こった。
これを「だからアメリカは」というのは簡単だけど、イギリスではどうかと考えると、地下鉄の乗客を誤殺した。最先端の近代国家も脆いのかもしれない。

9月 3, 2005 at 04:55 午後 天災 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.09.02

ハリケーン・カトリーヌその3

具体的にニューオーリンズとはどういう土地なのか?と World Wind から地図を持ってきました。

new








左下に大都会のニューオーリンズが見えますが、北側の湖に面しています。右側に斜め上から湖のようなものがありますが、これはメキシコ湾に繋がっているので海となります。
この細く続いている土地が浸水したようです。破れたのは北側の湖の堤防だとのことですが、BBCテレビなどでは湖の方が海面よりも低いとのことで、浸水した土地は湖よりもさらに低いというのですから、とても危険ですね。

堤防を仕切って排水するというのでは、干拓事業のようなものでそれだけの工事をするために必要な、インフラが壊れているのではなかなか手が着かないでしょう。
通信情況から推察すると、電力・電話はなんとか復旧したのでしょうか?避難民の移動が困難という情況で、大規模工事にすぐに取りかかれるのでしょうか?

取り残されて被災した人たちは、車を持っていないという話しがあって、避難手段が無い人たちは取り残されるという厳然たる事実があるのが怖いところです。

9月 2, 2005 at 12:41 午後 天災 | | コメント (3) | トラックバック (0)

ハリケーン・カトリーヌのその後は?

アメリカのメキシコ湾岸ハリケーン被害は人災的な要素を増しつつあるようで、救助ヘリコプターへの発砲などを理由に救助活動が止まったとの報道もありました。
このようなことで、死者数の把握すら出来ないようですが、イラクでの米軍の死者数は現時点の公表値では2000人以下で、ハリケーン被害の死者がイラクの米軍の死者数を大幅に上回るようだと「イラクに出征している兵士を戻せ」という世論が一気に強まる可能性がありますね。
銃が出回っていることが強盗から暴動に拡がりつつあるようで、本来であれば軍隊による緊急の処置が必要な情況でしょう。
ハリケーンの上陸は29日ですから、すでに4日が過ぎました。今後、情況が落ち着くのか極度な悪化となるのかちょっと分からないですね。

9月 2, 2005 at 09:32 午前 天災 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2005.09.01

アメリカのハリケーン被害

アメリカのメキシコ湾沿岸に大被害を出したハリケーン・カトリーナは特にニューオーリンズが大変だということで、どんな所だ?と検索しました。
例によってWikipedia です。 2000年現在の国勢調査で、この都市は人口48万人、19万世帯だそうで、これは
相模原市605,561、浜松市582,095、鹿児島市552,098、船橋市550,074、八王子市536,046、新潟市527,324、杉並区522,103、東大阪市515,094、板橋区513,575、姫路市478,309、松山市473,379、尼崎市466,187、松戸市464,841、川口市460,027、金沢市456,438、市川市448,642、宇都宮市443,808、西宮市438,105、大分市436,470、倉敷市430,291、横須賀市428,645、長崎市423,167、葛飾区421,519、福山市403,915、岐阜市402,751、枚方市402,563
といったくらいの都会ですね。

日経新聞より「米ニューオーリンズ市、ハリケーンで数千人死亡か
AP通信によると、直撃を受けたルイジアナ州ニューオーリンズのネーギン市長は「少なくとも数百人、恐らく数千人が死亡した」と述べた。ブッシュ米大統領は同日、ホワイトハウスで対策閣議を開催した後、「米史上最悪クラスの自然災害に見舞われた」との緊急声明を発表し、援助活動への国民の参加を訴えた。
本当ですか?!
確かにCNNでも連続して情報を流しているし、画面上も昨年の新潟の洪水のような平らなところが一面が水という画像がありますが、死者が数百・数千人ということが進路予想が可能なハリケーンで発生するというのは意外です。
フランスのニュースF2は「一部では戒厳令」とまで報道していました。また、現地では「陸軍工兵隊を出せ」と言っていました。
略奪が起きているとか、移動手段を持たない住民が被災した、といったことが報道されています。
いまだに、人を避難させるといった話題が出ているようで、大変ですね。
日本でも同じようなことになるのでしょうかね?ちょっとこんな事にはならないように思います。

9月 1, 2005 at 10:31 午前 天災 | | コメント (2) | トラックバック (1)