個人情報保護のため?都教育委員会
サンケイ新聞より「児童・生徒の個人写真も持ち出し禁止 東京都教育委員会」
児童・生徒の個人情報を教職員が学校外へ持ち出して紛失するケースが相次いだため、個人情報を含んだメール送信の禁止など管理基準の厳格化を検討していた東京都教育委員会が、セキュリティー対策に生徒らの個人写真や歯の検査表などの持ち出し禁止を明記していることが24日、分かった。
個人写真については、羽村市の小学校の元男性教諭が交通事故死した子供の写真をホームページ上に無断掲載した事件も起きており、都教委は基準の厳格化で、個人情報流出によるトラブルや被害を可能な限り防ぎたい考えだ。
情報セキュリティー対策基準は21日、中高一貫校を含むすべての都立学校に通知された。緊急連絡先の電話番号以外、個人情報の持ち出しを原則禁じている。指導記録や進路希望調査はもちろん、校内で個人情報を取り扱い中、離席する場合も情報をUSBメモリーに一時保存して、施錠できる保管庫に入れるように求めている。
対策基準は、個人情報の持ち出しを
- 絶対禁止
- 原則禁止だが、校長の承認があれば可能
- 包括的に可能
に分類。例えば、児童・生徒の個人写真、健康診断表や歯の検査表は「絶対禁止」。教員が自宅で採点をしようと考えて持ち出す場合が多かった定期テストの答案用紙は、校長の承認を得なければ持ち出せないよう定めた。
このほか、個人情報を含むメールの送信も原則禁止。やむを得ず送信する場合は、校長の許可を得てパスワードを設定することや、USBメモリーを校外に持ち出す際は、複数人で運搬し、鍵付きのケースに収納するなどの措置を取らなければならないとしている。
都教委は、先月から全教員を対象に個人情報管理の研修を実施。学校外で児童・生徒の個人情報を話題にした会話も慎むように求めていた。
こういうのは「禁止事項」を定めれば良いのでしょうか?
少なくとも交通事故死写真をアップした教員のような人物の行為の歯止めになるとは思えない。
だから「こんなこともあるから持ち出し禁止を厳格にしよう」というのは、筋違いということでしょう。
「トラブルや被害を防ぎたい」とのことだけど、被害を防ぐのは当然としても、被害とトラブルを同列に置いて対処するべき事なのか?
例えば、インターネット上に写真を公開したら、それは善意・悪意・必然性などに無関係に回収不可能になる。
そういう事実を「悪いこと」「問題がある」「仕方がない」「構わない」という判断をその時々にしていくことが必要であって、事前に決めておくのは極めて難しい。
写真を例にすれば、プリントした写真を持ち出してもネットを通じてバラ撒かれることは無いわけで、つまりは写真の持ち出しよりもネットワークの使い方の問題の方が重要だと考えます。
先日、神奈川県立の高校1年生に話したのは
「高校一年の女子です。父は○○電鉄の部長です」と書くだけで、個人が特定できる。
なんて話もしました。
もちろん○○電鉄には生徒が通学に使う電車の名前を使ったのですが「○○電鉄の部長はたぶん10人ぐらいだろう。100人は絶対に居ない。その内で高校一年の娘の親は1人しか居ない。だから特定できる」と種明かしをしたわけです。さすがにギョッとした表情になりました。
質問で「ネットワークを見張っていて、削除をドンドンやっている映像がテレビで紹介されたが」とありましたが、これについても「単に文字や絵だけをチェックしても別の言い方に置き換えたりするから、機械的なチェックでは難しい」なんて答えをしました。
高校1年生にこういう話が通用する時代なのですから、東京都教育委員会はもっと知恵を使うべきでしょう。
校長など管理職の手間は激増する割には明らかに効果は薄いと考えます。
教育委員会自身の責任逃れのための規則制定ではないのかな?
12月 25, 2007 at 11:01 午前 個人情報保護法 | Permalink | コメント (2) | トラックバック (0)