2008.04.29

鳥インフルエンザに警戒

陸奥新報より「十和田湖で白鳥の死骸から鳥インフルエンザ検出

秋田県は28日、十和田湖畔で回収した死んだ白鳥3羽と衰弱した白鳥1羽から、H5亜型の鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。発見場所から半径10キロ以内に養鶏農家はないが、農水省は秋田、青森、岩手各県に対し養鶏場への緊急指導を要請した。本県は同日、県内養鶏場に異常がなかったことを確認。鶏への感染防止のため警戒を強めている。

発見されたのは秋田県小坂町の十和田湖畔。今月21日に白鳥の死体と衰弱した白鳥が2、3キロにわたって点在しているのが見つかった。

同県が23日実施した簡易検査でA型インフルエンザウイルスと推定されたため、検体を動物衛生研究所(茨城県つくば市)に移送。

同研究所で27日夜、「H5亜型」のA型インフルエンザウイルスと判明した。強毒タイプか弱毒タイプかなど詳細は検査中。水鳥など野鳥が低病原性の同ウイルスを保有していることは知られており、同省は「鶏への感染がなければ、大きな問題はない」(動物衛生課)としている

本県は26日に第一報を受け、27日夜に鳥インフルエンザウイルス検出の連絡を受けた。半径10キロ以内に本県の養鶏場はないが、30キロ以内に黒石市、平川市など4市町の39農場がある。
県は28日、黒石市と平川市の2農場で、野鳥が敷地内に入らないよう改めて指導したほか、1000羽以上を養鶏する農場163戸すべてで鶏の異常死がなかったことを確認。
また十和田湖周辺や県内の白鳥飛来地を調査した結果、ほかに白鳥の異常死はなかった。県農林水産部畜産課は「鳥から人に感染することは通常ない」とした上で、「ウイルスが鶏に伝染する事態はなんとしても避けなければ」と警戒を強めている。

Up

こんな事になったので秋田魁新報より「ハクチョウの餌付け自粛を要請へ 県、鳥インフルウイルス検出で

鳥インフルエンザウイルスの検出を受け、県は今冬、ハクチョウの餌付けが行われた県内7カ所に対し、来季に向けて餌付けの自粛を求めていくことを決めた。

渡り鳥の持つウイルスが、人を介して鶏舎などに持ち込まれるのを防ぐための措置。大館市の長木川では、すでに今冬から餌付けが禁止されている。

県自然保護課によると、今冬県内で餌付けが行われていたのは秋田市の雄物川や横手市の皆瀬川など7カ所。同課は「これまで野鳥に触ったら手を洗うとか、靴に付いたふんを落とすといった対応を呼び掛けてきた。だが、具体的にウイルスが確認されたことで、注意喚起にとどまらず、自粛の方向に向かわざるを得ない」と説明。地元自治体を通じ、保護団体や市民らに協力を求めていく方針だ。

日本では現時点では、白鳥から鳥インフルエンザのウイルスが見つかったという警戒・予防レベルですが、韓国の事態はずっと深刻です。

韓国朝鮮日報韓国KBSより

2008/04/04 10:37:35全北・金堤で鳥インフルエンザ発生
2008/04/11 11:18:54鳥インフルエンザ、全南地域でも発生
2008/04/16 13:50:06鳥インフルエンザ、京畿道でも感染確認
2008/04/17 11:17:51鳥インフルエンザ警報、韓国全土に拡大
2008/04/18 09:19:47鳥インフルエンザ:防疫活動に軍隊を投入
2008-04-22 10:39:02鳥インフルエンザに感染か、作業の兵士1人を隔離
2008/04/26 08:18:33]鳥インフルエンザ:忠清南道でも感染確認
2008-04-28 15:44:00鳥インフルエンザの被害、最大規模に

4月1日に全羅北道金堤の養鶏場で高病原性の鳥インフルエンザ(H5N1)が発生して、18日には軍隊を貿易作業に200人投入しました。
結果として現時点では沈静化しつつあるとのことですが、処分した鶏やアヒルは634万羽に達しました。

警戒しすぎることは無いと言えるでしょう。

4月 29, 2008 at 01:21 午後 医療・生命・衛生 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.04.15

神戸大学・全学で遺伝子実験を停止

読売新聞関西版より「神戸大、遺伝子実験を停止

操作菌を違法廃棄 全学に調査命令

神戸大医学研究科の久野(くの)高義教授(57)の研究室が、遺伝子を組み換えた大腸菌や酵母を違法に廃棄していた問題で、同大学は11日、学内のすべての研究室に、遺伝子組み換え実験の停止を命じた。広範囲の科学実験を差し止めるのは極めて異例で、大学は「疑惑がある以上、万一を考えて全学的な調査が必要と判断した」としている。

実験の停止は、野上智行学長名で、医学、理学、農学、工学、自然科学などの研究科と各種センター、付属病院など計12部門に電子メールで通知された。

マウスなど遺伝子組み換え動物の飼育継続は認めたうえで、「全学における全(すべ)ての遺伝子組み換え実験を本日から直ちに停止することを命じます」とし、解除の時期は示していない。

同時に、学生まで含めた研究関係者全員に、これまでの処理の実態を問う調査票を配った。

  1. 遺伝子組み換え実験の経験の有無
  2. 実験内容
  3. 廃棄する時の不活化処理の有無
  4. 封じ込めレベルに従った実験室で行ったか

の4項目で、署名と押印も求め、16日午前10時までに提出しないと、実験停止を解除しない場合もあると警告している。

大学側は「久野研究室の大学院生らに対する聞き取り調査で、教授の説明と矛盾する内容が複数出てきた」としている。

突然の命令に、生物学系の教授の一人は「とばっちりに怒っている教員も多い。実験停止が長引くと、国の研究費の一部を返したり、新たにもらえなくなったりするかも」と苦い顔。

理学部の教官は「当面は別の研究をするが、1か月以上になれば大問題で、研究成果を出せなくなる」と心配する。農学部の教官は「学生の教育にも影響が出るだろう」と話した。

この事件は2008年4月11日の朝日新聞の記事「遺伝子操作の大腸菌、下水に 神戸大教授が不法投棄指示」を承けたのものです。

神戸大大学院医学研究科(神戸市中央区)の久野(くの)高義教授(57)の研究室(分子薬理・薬理ゲノム学)で、がん発症のメカニズムを研究するために遺伝子を組み換えた大腸菌や酵母を滅菌処理せず、違法に処分していたことがわかった。同教授によると、滅菌処理は手間がかかるため、院生らに違法な投棄を指示していたという。文部科学省は同大に調査と報告を求めている。

久野教授らによると、同研究室では、発がんの仕組みなどを調べるため、大腸菌や酵母の遺伝子を組み換えて培養。少なくとも4年ほど前から、大腸菌などが入った培養液や寒天状の培地を加熱処理して死滅させず、そのまま下水に流したり、一般ごみとして捨てたりしていたという。

遺伝子組み換え生物を扱う実験では、危険度に応じて管理方法が4段階に区分されているが、同研究室は危険度が最も低い「P1」レベルだった。遺伝子組み換え生物等規制法は、生態系へ影響を与えないよう、拡散防止措置を取らなければならないと定めている。違反すると、懲役1年以下か100万円以下の罰金と定められている。

久野教授は朝日新聞の取材に「実験に使っていた大腸菌が人体に無害であることから、安全だと過信して処理に手を抜いてしまった」と話している。同研究室には助教、助手、大学院生ら約25人が在籍している。

文部科学省生命倫理・安全対策室によると、3月17日に、処理について匿名の通報があり、神戸大学に調査を指示した。同大は今月4日、遺伝子を組み換えた大腸菌を廊下で違法に培養していたと発表。菌の処理方法については「調査中だが、流出は確認されていない」と説明していた。

大阪大微生物病研究所の菊谷仁所長(免疫学)は「遺伝子を組み換えた大腸菌は生命力が弱く、自然界に出してもすぐに死んでしまうが、環境や人間への実害がほとんどないからといって、違法に処理するのは、倫理上の観点からも問題がある」と話している。

モトケンさんのところでも活発に議論されています。遺伝子組み換え大腸菌
各方面の専門家のコメントが多いのですが、

  • 正直な話を申し上げますと、この程度の垂れ流しはどこでもやっているのが現実です。
  • 時期的(人の入れ替わる年度末)に見ても内部告発でしょう。
  • 今回も告発者が告発した動機は、嫌いな教授をつぶしたいだけだったようです。

といった核心的なコメントが付いています。
周囲がこのような見方をしているところにこの記事が出たことになりました。

大学側は「久野研究室の大学院生らに対する聞き取り調査で、教授の説明と矛盾する内容が複数出てきた」としている。

いくら何でも関係者(教授)はもう一寸分かりやすい説明をして「全学で実験停止」なんてことにならないように出来ると思うのですが、どんな説明をしたのでしょうか?
一番安直に想像できるのは「どの研究室も同じようなことをやっている」でしょうか?

今後何がでてくるのか注目ですね。

4月 15, 2008 at 09:48 午前 医療・生命・衛生 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2008.03.14

野菜を食べてヤギが死んだのだそうで

佐賀新聞より「同一野菜のやりすぎ注意 ヤギ死因は硝酸塩

昨年12月、佐賀市内の小学校で飼育していたヤギ3匹が死んでいた問題で、県の中部家畜保健衛生所は解剖の結果、餌の野菜くずに含まれていた硝酸塩の体内蓄積による中毒死と診断した。
急性硝酸塩中毒は、ヤギや牛など胃を4つ持つ反すう動物に特徴的な症状という。
スーパーから譲ってもらった白菜に高濃度の硝酸塩が含まれており、これを一度に大量に与えたことが原因。

厚生労働省や農林水産省は「市販の野菜を食べて動物が硝酸塩中毒を起こした事例は聞いたことがない」と話す。

家畜保健衛生所による病性鑑定で、ヤギの血中から正常値の百倍以上に当たる硝酸態窒素濃度がみられた。また、餌の白菜から飼料の安全基準ガイドラインを大幅に超える高濃度の硝酸塩を検出。加えて、外傷や病変がないことから、急性硝酸塩中毒と診断した。

同校によると、夏場は校内に自生している草をヤギの餌にしていたが、草が枯れる冬場はスーパーからの野菜くずを譲り受けており、ヤギが死んだ数日前から、白菜ばかりを与えていたという。

植物は栄養分の窒素を硝酸塩に変えて吸収し、成長するが、堆肥(たいひ)などの窒素肥料を与えすぎると植物内に硝酸塩がたまり、濃度が上がる。
この硝酸塩が動物の体内に入ると、健康に害を及ぼす物質に変化する。

このため家畜保健衛生所は「特定の野菜ばかりを与えると中毒になるリスクも高くなる」「餌を長時間切らせると次に与えるとき、食べ過ぎてよくない」などの注意点を同校に通達。
現在は、残ったヤギ1匹にわらや草など数種類を混ぜた餌を与えている。

近年、野菜の硝酸塩について農水省には人間の健康に対する影響についても問い合わせが寄せられているという。

食品添加物としてチーズや食肉製品から取り込む硝酸塩については、1日許容摂取量を定めているが、野菜については基準値を設定していない。そのため「今回の白菜が人間に与える影響については化学的データがなく、答える立場にない」といい、「とにかく初めてのケース」と戸惑いを隠せない。

ただ、野菜の硝酸塩は「ゆでる」ことや「漬ける」ことで減少することから、農水省は「現時点で人体に問題があるとはいえない。野菜を食べる健康上のメリットを大切にすべきで、一定の種類に偏らずバランスよく取ってほしい」と強調する。

硝酸塩対策

農水省は硝酸塩を減らすための栽培技術開発や産地への研究支援を実施。海外では国連食糧農業機関(FAQ)と世界保健機関(WHO)の合同専門家会合が「野菜を摂取することの利点からみて、野菜中の硝酸塩量を限定することは適切ではない」と報告したが、一方で、EUは1997年から、レタスとホウレンソウについて含有量の基準値を定めた。

つまり、スーパーにあった白菜が肥料過多で硝酸塩過剰であったということになるのでしょうか?
それにしてもヤギが死んでしまうとは、ヤギでも分からないような今までには無いような野菜ということなのでしょうか?
ちょっと驚きであります。

3月 14, 2008 at 08:10 午後 医療・生命・衛生 | | コメント (5) | トラックバック (0)

2008.01.14

心臓が出来た!

AFP BB より「死んだ心臓を細胞注入で再生、ラットで成功 米ミネソタ大

【1月14日 AFP】

米ミネソタ大の研究チームが、死んだラットから取り出した心臓を拍動させることに成功したとする論文を13日の英医学誌ネイチャー・メディスンの電子版に発表した。研究成果が人間にも応用されると、ドナー(提供者)不足問題が解消され、心臓移植を待つ患者数百万人の命が救われると見込まれる。

実験では、死んだラットの心臓を薬剤処理してすべての細胞を取り除き(脱細胞化)、内部に誕生直後のラットの子の心臓から採取した細胞を注入して実験器具内で培養した。
4日後に収縮が始まり、8日目に拍動が始まったという。

心臓再生研究においては、これまで組織の再生は実現されていたが、心臓そのものの再生に成功したのは今回が初めて。

将来的には、心臓移植手術が必要な患者を対象として、死亡者の心臓に患者自身の幹細胞を注入して再生し、移植されることが期待される。この方法では、拒絶反応の問題も解消される。

研究を主導するドリス・テイラー氏は、「患者自身の細胞に由来した臓器が利用できるようになると、数百万人の患者が恩恵をこうむるだろう」と語る。

研究チームは現在、心臓再生の効率化を目指し実験を進めており、この技術を腎臓や肝臓やすい臓、肺に応用したいとしている。(c)AFP/Marlowe Hood

この記事のタイトルが「死んだ心臓が再生」と読めたのですが「どういう意味があるのだ?」と感じました。
ちょっと読んだだけではかなり分かりにくい内容ですが、手順をまとめると以下のようなことになるようです。

  1. 死んだラット心臓を取り出す
  2. 死んでいる細胞から細胞を取り除いてしまい(何が残るのだか理解できないが)
  3. 別のラット(生まれたばかり)の心臓の細胞を注入した
  4. 注入された細胞は増殖して、心臓になった

つまり、死んだ心臓を利用して

新たな心臓を作ることに成功した。

だから「臓器再生」と言っているわけです。
記事の通り組織の再生は出来ていましたが、それだけではあまり役に立たないわけで、臓器再生とか臓器創生が出来て初めて、交換可能な臓器を作ることが出来るようになった。と言うべきなのでしょう。

その点からは、大きな一歩ですが、一方で「本当かな?」とちょっと思っていたりします。
ともあれ、こういう具合に進んでいくというのは実にすごいことだと思います。

1月 14, 2008 at 09:58 午後 医療・生命・衛生 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2007.12.11

鳥インフルエンザ・人同士の感染?

朝日新聞より「鳥インフルエンザ、人同士で感染か 中国・江蘇省

厚生労働省は10日、鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染して死亡した中国江蘇省の男性(24)から、父親(52)に感染した疑いがあると発表した。

世界保健機関(WHO)によると、男性は11月24日に発症し、今月2日に死亡。その後、父親もH5N1に感染したことが確認され、治療を受けている。ほかの感染拡大は確認されていない。

鳥インフルエンザは、人から人に感染する「新型」に変異し、大流行する懸念がある。
厚労省は、父親の感染が発表された9日以降、父親の住む江蘇省南京市を経て10日以内に日本に入国、発熱症状のある人らを対象に、検査を強化している。

11月24日に発病して12月22日に死亡ですから、10日以内に亡くなってしまった事になります。

父親は感染は確認されたが発病していない、ということなのでしょうか?

心配ですね。

12月 11, 2007 at 10:40 午前 医療・生命・衛生 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2007.05.23

医師の書類送検

産経関西より「呼吸器外し女性死亡 50代医師を書類送検 和歌山県立医大

和歌山県立医科大付属病院で昨年2月、延命措置の中止を目的に80歳代の女性患者の人工呼吸器を取り外し、死亡させたとして、県警が殺人容疑で、50歳代の男性医師を書類送検していたことが22日、分かった。
終末期医療をめぐっては、延命措置を中止する明確なルールはないが、県警は家族の強い希望や病状を考慮して「悪質性は低い」とみており、和歌山地検は処分を慎重に検討するとみられる。

調べなどによると、男性医師は脳神経外科が専門で、県立医大の助教授だった昨年2月27日、脳内出血で同分院に運ばれた女性の緊急手術を行った。手術後に女性は脳死状態に陥り、家族から「遠方の親族が来るまで延命措置をしてほしい」と頼まれ、人工呼吸器を付けたという。

その後、女性の家族が「苦しませるのは忍びない。お別れができたので自然死させてほしい」と要請。医師は「できない」と断ったが、翌28日午後9時半ごろ、脳死判定のため自発呼吸の有無を調べようとして人工呼吸器を外し、女性はまもなく死亡した。

医師は3月2日に分院長に報告。同病院では調査委員会を設置した上で、同月28日、県警妙寺署に届けた。

県警は呼吸器取り外しと女性の死亡との因果関係を捜査。診療記録の鑑定などを行った結果、呼吸器を付けていても女性が死亡した可能性は高いものの、外したことで死期を早めたと判断。
今年1月9日に書類送検に踏み切った。

22日に記者会見した和歌山県立医大病院は、医師の措置に問題はなかったとの認識を示したうえで、「明らかな犯罪性や過誤があるとは思っていなかった。(書類送検は)非常にびっくりしている」と困惑した表情で語った。

説明によると、呼吸器外しが発覚した後、調査委員会を設置して検討。
家族の依頼で呼吸器をつけた行為が患者の延命措置にあたるかどうかが問題となったが、明確な結論は出ていないという。

自ら県警に届けた理由は、「医療現場における問題は非常に判断が難しい。犯罪性があるわけではないが、警察にも判断を仰いだほうがいいだろうと決めた」と述べた。

最初この記事を見つけたときに「事件なのか」と思ったのですが、よくよく読んでみたら誰も自分で決定したことにしたくないのでたらい回しにしているのだ、と分かりました。

  1. 家族は呼吸器の取り外しを医師に要請
    医師は断る
  2. 脳死判定のために呼吸器をとりはずした
    患者死亡
  3. 医師は病院に報告
    病院は調査委員会を設置
  4. 調査委員会は問題ないと判断した
    が警察にも届けた
  5. 警察は書類送検に踏み切った

その時々で妥当な決断をしているとしながらも、その後に自身の判断の妥当性を他者に確認するつもりで渡していったら、書類送検になってしまった。
というところでしょうか。

こういう手順で厳密な判断を得ることが、社会にとって有用なことなのでしょうか?
逆に命が助かった場合でも救命行為が法律違反になる場合もあるわけです。なんか個々には正しいように見えても全体としておかしいことになっている、といった印象がぬぐえません。
工程管理では、各工程でその工程自体は最善である状態を組み合わせても、全体が最善になる結果には結びつかないのはよく知られていることで、各部分が全体の整合性について考えていることが重要とされています。
各部分(部門)が全体について考えていないケースに繋がっているように思います。

5月 23, 2007 at 09:49 午前 事件と裁判, 医療・生命・衛生 | | コメント (1) | トラックバック (2)

2007.04.03

心臓弁の培養に成功

CNN.co.jp より「幹細胞から心臓弁を作る実験に成功 英チーム
ロンドン(ロイター) 2日付の英紙ガーディアンによると、同国の研究チームがこのほど、骨髄の幹細胞を培養して人間の心臓弁を作り出す実験に成功した。
今年中に予定される動物実験が成功すれば、3-5年で心臓病患者への移植が可能になるいう。

研究の成果は今年8月、英学術団体、王立協会の専門誌に掲載される。

心臓弁に異常がある病気では、人工弁を埋め込む治療法が一般的だが、患者は手術後も合併症を抑える薬の服用を続ける必要があり、子どもの場合は成長に応じて交換しなければならない。
一方、幹細胞からできた弁は正常な弁と同様、血液の流れに応じて形や大きさを変えるなどの複雑な機能を持つ。

チームでは次の段階として、この弁を動物に移植し、体内での働きを確認する方針。心臓全体の再生についても、「10年以内に実現し得る」との見通しを示している。
これはちょっとすごいですね。
世界中で研究競争でしたからこのような発表があることは予測していましたが、もうちょっと時間が掛かるだろうと思っていました。

「今年中に動物実験の成功」
「3-5年で心臓病患者への移植」
「心臓全体の再生が10年以内実現」

どれもこれもすごいことだと思います。

その一方で「医師不足」というのはどうなっているのでしょうか?

4月 3, 2007 at 09:38 午前 医療・生命・衛生 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2007.01.17

不二家は悪しき実例か?

毎日新聞の不二家関係の記事をまとめています。
16日がココログのメンテナンスだったので、半日遅れになりました。

最新更新日時
     
記事のタイトルおよび概要

1月16日 朝刊     不二家:期限切れ原料使用 社長辞任表明(その1) ずさん、苦い代償
                                    1月15日午後3時、東京・銀座の不二家本社で藤井社長らが会見に臨んだ。
100人以上の記者が詰めかけた。会見は2時間40分の異例の長さに及んだ。

埼玉工場(埼玉県新座市)で新たな消費期限切れの牛乳使用が分かったことや、札幌工場でも基準を上回る細菌を検出していたことを明かす。
続けて「私は責任を取り、辞任したい」と、幹部社員と一緒に頭を下げた。

ところが、消費期限切れの材料を使った経緯や関与した社員の人数など、事実関係を確認する質問には「調査中なのであいまいなことは言えない」「従業員からのヒアリングの内容が手元にない」と繰り返した。
記者からは「そんなあいまいな情報で発表しているのか」と厳しい声も。

会見開始から1時間以上が経過したころ、札幌工場で洋生菓子から基準以上の細菌が検出されていたことに関して質問されると「回収や出荷停止にしなかったのは問題だった」と初めて深刻な事態だったことを明かした。
「モラルの低下で出来なかった」と謝罪するものの、会見は「重要事実」が小出しになるためズルズルと長引くだけで、実態解明とはほど遠い内容となった。

工場従業員に本社かん口令

15日夕、埼玉工場では、従業員の多くが固く口を閉ざしたままゲートを出入りした。
帰宅途中という男性従業員は「ご迷惑をお掛けしてすみません」と頭を下げたが、質問には一切答えなかった。
従業員の一人によると、本社がかん口令を敷いており、工場の電話に出た従業員も「本社総務部に聞いてほしい」と繰り返した。
10日の問題発覚後、工場は操業を停止し、食品衛生法の順守などの教育を従業員に行っているという。

洋生菓子の中から国の基準を超える細菌が見つかった札幌工場は、11日に在庫をすべて処分して操業を停止しており、15日は社員や一部のパート従業員が出勤し、工場内の清掃などを行った。
男性職員は「休日だったがニュースを見て、慌てて出勤した。詳しいことはわからない」と戸惑った様子だった。

1月16日 東京朝刊     不二家:期限切れ原料使用 社長辞任表明、「同族」弊害指摘も
                                    藤井社長も会見で「同族会社ということが法令順守の欠如につながるとは考えていない」と説明。
後任社長の人選についても「同族であるかどうかは、現時点ではお答えできない」と述べ、取締役の2人に名を連ねる従兄弟(いとこ)を起用する可能性に含みを持たせた。

同社は12日、社内のチェック体制を強化するため、各工場の衛生状態を徹底的に調査する対策委員会を設置。マニュアルを点検するチームと消費・賞味期限の適正表示を点検するチームも置き、食の安全・安心に万全の対策を取るとしている。

しかし、その対策委員会のトップは藤井社長。
市場からは「社内の隠ぺい体質を醸成し、3カ月後をめどに引責辞任する人間に徹底的な見直しができるのか」と疑問の声が上がる。
事実を公表せず法令順守をおろそかにした背景に同族企業の弊害があったのか。不二家の再出発には、その検証も必要だ。

1月16日 東京朝刊     クローズアップ2007:不二家社長辞任表明 不正、工場ぐるみ
                                    不二家の調査で新たに分かった問題

不二家が消費期限切れの牛乳などを使って洋菓子を製造していた問題は、藤井林太郎社長が引責辞任を表明する事態に発展した。
埼玉工場では過去7年間にわたって不正使用され、工場長が容認していたことも判明し、「組織ぐるみ」ともいえる不正体質が露呈した。
これを受け、大手スーパーなどで不二家製品を撤去する動きが広がり、同社経営への打撃は深刻さを増す一方。
構造的な市場縮小に悩む菓子業界再編につながる可能性も否定できなくなってきた。

製造作業を担当する現場の従業員にとって重要なはずの「食品衛生マニュアル」が「運用の段階できちんと生かされていなかった」(同社幹部)こと。
多量の細菌検出など大きな問題が生じても、現場の判断で処理され本社の経営陣の耳には届いていなかったようだ。

商品撤去の動き波及 経営苦境、資産売却も

イオンなど大手小売業が一斉に同社商品の撤去に踏み切り、不二家の経営が大きな打撃を受けることに関し、藤井社長は同日の会見で、資産売却や同業他社などとの提携の可能性も示唆。
不二家の経営の行方は不透明感を増してきた。

「大手スーパーが商品を撤収するとなれば、我々が被る影響は大きい」。藤井社長は、渋い表情でこう説明した。

その会見の直後、イオンやセブン&アイ・ホールディングスは、自社の各店舗に対し、チョコレートやキャンデーなど不二家製品の撤去を指示した。
イオンの担当者は、

「一度で終わるかと思ったら、
追加で問題が出てくるとは。
小売業としては慎重に対応せざるを得ない」

と説明。
この日の会見でも、不正問題収束のメドを示せなかったことが、大手小売りの製品撤収を招いた格好だ。

不二家の06年3月期の連結売上高は848億円。
うちスーパーやコンビニエンスストアなどで販売している一般菓子の売り上げは約5割の419億円に上る。
バレンタインシーズンを控え、チョコなどの売り上げ増が見込まれる時期だけに、不二家の痛手は計り知れない。

一方、不二家は、洋菓子販売の全面休止に伴って営業を休止している全国707のフランチャイズ店に対し、毎週、休業補償をすると明らかにした。
補償額は1週間で1億円を超える。1日6000万~1億円を売り上げる洋菓子販売の再開時期について、藤井社長は「何とか(11日の休止から)20日間をめどにしたい」と述べたが、全国の工場の調査は継続中。さらに問題が浮上する可能性もあり、先行きは見通せない。

藤井社長は、こうした事態が資金繰りの悪化につながる可能性について、「当面は大丈夫だが、資産売却を考えたい」とし、厳しい現状を明らかにした。
経営の立て直しについては「自力でやっていきたい」と強調したものの、同業他社などとの提携について問われると、「これから検討していきたい」とも述べ、業界再編につながる可能性も否定しなかった。

1月16日 東京夕刊     不二家:期限切れ原料使用 農水省、JAS法違反の有無調査
                                    農林水産省は16日、食品の表示について定めたJAS法に違反する点がないか、調査を始めた。

JAS法上の問題になる可能性があるのは、プリンとシュークリームについて、消費期限を社内基準より1日長く表示していた点。

食品は消費期限か賞味期限の表示を義務づけられているが、期限の設定は事業者の合理的判断で行うことになっている。
このため、社内基準を超えたことが直ちに違法とはいえないが、社内基準の設定の仕方などによっては問題になりうるという。

1月16日 東京夕刊     不二家:札幌工場・細菌検出 国のマニュアル無視、生イチゴ除かず検査
                                    不二家札幌工場が昨年夏に製造した洋生菓子の中から、国の基準(1グラム当たり10万個以下)を超える細菌が見つかった問題で、同工場は国の検査マニュアルに従わず、生のイチゴを除去しないまま細菌検査をしていたことが分かった。
生のイチゴを除去しないで検査した場合、細菌数が多く出やすく、札幌市保健所は「この方法では多い数値が出て当然で、検査の意味がない」と指摘。
15日、浅野敏工場長らを呼んで、国の基準に沿って検査するマニュアルを整備するよう指導した。

1月17日 3時00分     不二家:工場に担当者派遣し安全確認 ファミリーマート
                                    ファミリーマートは16日、不二家の工場に担当者を派遣し、自ら衛生や品質管理体制を確認する方向で検討に入った。

不二家製の飲料を委託されて販売しているサッポロ飲料も製造工場を独自調査しており、不二家に対する不信感が食品・小売り各社に広がりつつある。

ファミリーマートは同日から不二家製品の販売を見合わせているが、消費者の不安が高まっていることを重視し独自調査を決めた。
具体的な手法は今後検討する。流通業界で調査に追随する動きはいまのところないが、「品質管理の徹底は時代の流れなのに、ここまで遅れている会社があるとは」(小売り企業)と怒りの声も上がっている。

サッポロ飲料は今回の問題発覚後に不二家から飲料の安全性を証明する文書の提出を受けているが、「対外的な説明などその後の対応が悪い」と批判の声も漏れる。
飲料業界では「不二家製品を同じ自動販売機で扱うサッポロ飲料のイメージダウンも避けられない」との見方も出ている。

1月17日 13時11分     不二家:埼玉工場、県が2度目の立ち入り検査
                                    埼玉県は17日、食品衛生法に基づき同社埼玉工場を立ち入り検査した。
県の検査は発覚直後の11日に次いで2度目。

県は16日に同工場から報告書の提出を受けたが、15日に本社が発表した消費・賞味期限切れなどに触れておらず、こうした点を詳しく聞く。

県は、報告書の内容を検討した結果、前回検査で確認できなかった品質管理に関する記録が工場内にまだ多数あるとみている。

モトケンさんが「●ずさん以前(不二家の品質管理)」をアップされていて、そのコメントで消費者の食品衛生について過度な潔癖性を問題にするべきかという議論になりましたが、わたしも含めて多数意見は「不二家の問題は衛生問題と言うよりも不二家の経営や商売の問題」と捉えるべきだとなりました。

紹介した、毎日新聞の記事にファミリマートが工場を確認に人を派遣するといった記事が出ていますが、こんな事はあり得ない事態です。

わたしは、不二家が社長も工場長もよくもまあここまで社会(記者)に呆れられような発言できるモノだと驚きますが、よく考えてみると戦前からの洋菓子メーカとしてまた戦後に大飛躍した成功した会社として自負を抜きには不二家を語ることは出来ないと思います。

そもそも、今回の事件は雪印の事件のように現実に大食中毒事件になって大騒ぎというのとは違います。
雪印の時には、1万4千名以上の中毒症状の届け出があり、1,272名が受診し、79名が入院と大騒ぎになりました。
それで、工場を止めて調べてみたら管理がなってないと分かりました。

今回の不二家の事件は、まず管理に問題があることが内部告発なのでしょうかマスコミに流れました、この問題による直接の食中毒事件は報告されていません。

雪印はモロに食中毒事件であり、その意味では不二家は事件になっていません。
それがなぜここまで大騒ぎになるのか?
簡単に言えば「不二家が信用できない会社」と知れ渡ってしまったことでしょう。

ところで、会社の不祥事には色々なものがあって、ひどいのがエンロンでした。
これで、SOX法が出来てしまって、日本版SOX法も成立して2008年3月期決算(2007年の事業決算)から適用になります。
広くは「内部統制」にISOの認証が守られているのかといったことも問題になるわけで、これについてはまるちゃんの情報セキュリティ気まぐれ日記に「経済産業省 不二家に対するISOの臨時審査を要請?
 ISOの認証は形骸ですから経営者の倫理観や意識が重要なんですよね。。。統制環境。
だから、財務報告に係る内部統制の評価と監査の制度では、これも評価の対象となります。
とさらっと書かれていますが、丸山さんから10月に越後湯沢でセミナーを聞いたときには現実がこんな形で出来ることが想像できませんでした。
逆に言えば、内部統制がちゃんと機能しているのかを担保するためにはSOX法も仕方ないのかね、というのが今回の不二家事件の一番の印象です。

1月 17, 2007 at 06:07 午後 医療・生命・衛生 | | コメント (3) | トラックバック (5)

2007.01.15

不二家は出直しするしかないか

「不二家、予定通りに・・・・・」の続きです。

最新更新日時
     
記事のタイトルおよび概要

1月14日 03時00分     不二家:数年前も期限切れ卵…従業員証言 常態化の疑い
                                    2~3年前にも同工場が消費期限の切れた卵を使ったシュークリームを出荷していたことが分かった。
昨年9月に設置した社内の構造改革チーム「2010推進プロジェクト」の調査に対し、パート従業員の1人が証言していた。

同社によると、この従業員は消費期限を1日過ぎた卵をシュークリームに使用していたことを認めたという。
ただ、使用した食材の記録などが残っていないため、出荷数量や出荷先、詳しい時期までは調べられないという。

これまで判明した管理不備の事例は、いずれも昨年の出荷分だったが、新たに明らかになった消費期限切れの卵使用は数年前で、少なくとも数年間はずさんな管理が行われていた疑いが濃くなった。

同社幹部は11日の記者会見で「継続的に常態化していたと受け止めている」と話していた。

1月14日 19時20分     不二家:ISO認証で事実関係の調査依頼 経産省
                                    経済産業省は同社が取得しているISO認証が「実態に適合していない可能性がある」として、ISOや日本工業規格(JIS)などの認証制度全般を統括する財団法人「日本適合性認定協会」に事実関係の調査を依頼した。

これを受け、同協会は不二家のISO認証取得を担当した民間認証機関に調査を要請。
臨時審査の結果、品質管理の問題点が確認されれば、認証が取り消される可能性もある。

1月14日 21時38分     不二家:チェーン店で「ペコちゃん焼」の販売継続 東京
                                    東京都新宿区の飯田橋神楽坂店は独自商品の「ペコちゃん焼」を販売し、営業を続けている。

同店などによると、ペコちゃん焼は同店がフランチャイズ店になった67年直後から販売を始めた。
ペコちゃんの顔をかたどった生地にあんを入れ、1個105円。子どもの握り拳ほどの大きさだ。
当初は全国十数店舗で売られたが、現在はこの店だけという。

販売を続ける理由について、「原材料は店で直接調達し、この場で焼いて販売している。一切工場とは無縁」と説明。
一方で、今回の問題を「重く受け止め、フランチャイズの一員として、本社にも社会的責任を全うするよう強く進言していく」としている。

店頭には14日も常時20人程度の行列ができ、従業員が休む間もなく製造にあたった。

1月15日 03時00分     不二家:消費期限切れの牛乳、パート従業員に押し付け
                                    消費期限切れの牛乳を使用したパート従業員は、工場内で使い切れなかった牛乳を別の部署から押し付けられていたことが同社の調査で分かった。
同社幹部は「工場からの廃棄物が増えると、是正報告を求められる。弱い立場のパートにしわ寄せがいった」と話し、再発防止策を検討している。

関係者によると、同社は季節や連休などによる変動要因を元に各商品の需要を予測し、それに見合った量の材料を仕入れている。
ところが、昨年10~11月ごろには商品の需要が予測を大幅に下回り、埼玉工場の牛乳が大量に余ってしまった。
このため、牛乳を最も多く使用するシュークリームの製造ラインに、他の部署から余った牛乳が集中した。
牛乳を受け取ったのは、正社員や契約社員に比べて社内での立場が弱いパート従業員だったという。
「ISO14001」を取得し、廃棄物削減などに取り組んでいる。
廃棄物が増えると是正方法を報告することが義務付けられており、この報告義務が従業員へのプレッシャーになっていた面もあった。

さらに、牛乳が余っても廃水処理場に流してはいけないという社内ルールがあったにもかかわらず、牛乳の廃棄方法を明確に決めていなかった。


同社は「牛乳が余ることを、
そもそも想定していなかった」

といい、今回の問題を受けて牛乳の廃棄場所を新たに定めた。

ただただマネージメントの情けないところが次々に出てきますが、ISO14000を取得していて廃棄を想定していないとはどういうことです?
よくまぁ審査を通ったものですね。
どういう審査をしていたのかを問題にするべきでしょう。

廃棄するのが大変だから他部署に回すというのは、たしか雪印でも同じ事があったはすです。

最初から期限切れの材料が来るわけ無いし、それなりに受け入れ検査や記録はあるでしょう。
それが工場の中で何だかワケ分からなくなってしまって、雪印の場合は後から検査したら細菌の巣になっていた。
仕入れ・加工・出荷が順調に行われているときには、極論を言えば検査も管理も不要です。
滞ったときにこそ管理が必要で、検査もは管理の一部を校構成しています。
それを管理不可能な状況に追い込むと、検査しても不合格ならどうするのだ?といったことに展開していくわけで、管理が面倒だから他部署に回した方が簡単だ、という管理体制は管理とは言わない。

これで分かることは、不二家には管理が出来ていなかった。これではISO14000もISO9000も取消になる可能性があるでしょう。

1月 15, 2007 at 10:36 午前 医療・生命・衛生 | | コメント (4) | トラックバック (2)

2007.01.14

不二家、予定通りに・・・・・

「不二家の不祥事」はその後予定通りの進行になっているようです。
「予想」ではなくて「予定」であります。

不二家では問題発覚直後に「雪印の二の舞だ」として隠蔽に走ったわけですが、わたしはさっぱり分からないのが「隠しおおせると判断したこと」です。

現実は、ものすごいことになりつつあります。

読売新聞より「不二家製品、全国のスーパーなど31社が撤去
全国のスーパーなどで、不二家製品を撤去する動きが広がっている。

不二家によると、同社製品を撤去した小売り企業は、13日までに31社に上った。

クイーンズ伊勢丹は、18店舗すべてで、不二家の全製品を撤去した。
同社で販売していたのは、チョコレートやクッキー、キャンデーといった加工菓子で、今回問題となった洋菓子は扱っていなかったが、同社は「安全性が確認されるまでは、販売を見合わせる」と話す。

東急ストアも、「安全性が確認できていない」として、全101店舗に対し不二家の全商品の撤去を指示。
各店舗では13日の開店前に撤去した。
高橋一郎社長は「不二家商品全般に対して、お客さんから不安の声が出ており、

『疑わしきは販売せず』

という観点から販売自粛を決めた」と話している。

イトーヨーカ堂や、「ジャスコ」などを展開するイオン、ローソンといった大手スーパーやコンビニでは販売を継続しているが、「様子を見ている」(イトーヨーカ堂)、「今後については状況次第」(ローソン)と、行方を見守る姿勢だ。
どう考えても、隠蔽工作をするような会社の品物は信用できないと思うのが普通でしょう。
結局、不二家の現経営陣にはリスク管理といった観点で見ると経営能力がないに等しいのではないだろうか?

1月 14, 2007 at 11:21 午前 医療・生命・衛生 | | コメント (4) | トラックバック (2)

2007.01.12

不二家の不祥事

不二家の洋菓子製造ラインで消費期限切れ牛乳の使用から工場と店舗の全面休止という大騒動になっていますが、毎日新聞が時間を追って記事を出しています。

最新更新日時
     
記事のタイトルおよび概要

1月11日 16時13分     不二家:洋菓子販売を全面的に休止 社長陳謝
                                    昨年11月8日に埼玉工場で製造したシュークリーム2000個に前日が消費期限となっていた牛乳を使用していた。
シュークリームは1都9県で販売された。
このほか、社内調査によって、りんごの加工品「アップルフィーリング」を期限切れのまま出荷したり、殺菌検査で出荷基準に満たない洋菓子「シューロール」を出荷していたことなども新たに判明したという。

同社は今後、問題のあった埼玉工場を含む全5工場で操業を休止。
同日から全国の不二家チェーン約800店舗での洋菓子販売を休止する。

一方、この問題を受けて、埼玉県は11日、同社埼玉工場を立ち入り検査した。

1月12日 01時27分  不二家:基準超す細菌検出の菓子出荷…消費者から厳しい声
                                    昨年6月8日に埼玉工場(埼玉県新座市)で製造したシューロールで、基準を超える細菌を検出した113本をそのまま出荷した。
昨年9月、洋菓子事業の再建に向けて設立した構造改革チーム「2010推進プロジェクト」の調査で分かった。

一連の問題の発端となった「期限切れ」も、同チームによる職員のヒアリングで分かった。
同11月8日、前日に期限切れになった牛乳を使用していたケースが判明。
同13日にこの事実をまとめた報告書を管理職など約30人に配布したが、報告書には「期限切れの原料使用がマスコミに発覚すれば、雪印(乳業)の二の舞となることは避けられない」と記した文書が添付されていた。
この時点での公表見送りは、雪印乳業の事例におびえ、隠し続けようとしたとも受け取れる。

混乱ぶりは、休業を決めた店舗でも垣間見られた。

1月12日 01時16分  不二家:問題隠ぺいの形跡?「雪印の二の舞い」と内部文書
                                    藤井林太郎社長は、食品衛生法の規定の10倍、社内基準の100倍の細菌が検出された洋菓子「シューロール」を出荷していたことを明らかにした。
同社は「発覚すれば(解体的出直しを迫られた)雪印乳業の二の舞いは避けられない」との内部文書を作成しており、問題を隠し続けようとした形跡もある。

内部文書は社内の調査チームが作った報告書に添付されていた。

藤井社長は、自身の責任について「社会的に信頼回復を図ることを一義に考えたい」と述べるにとどまった。

1月12日 10時56分  不二家:株が続落 昨年の最安値割る
                                    12日の東京株式市場で、消費期限切れ原料の使用で洋菓子販売を全面休止した大手菓子メーカー・不二家の株に売り注文が相次いだ。
不二家株は3日続落。
一時、前日終値比22円安の189円まで値を下げ、取引時間中としては昨年7月27日以来、約5カ月半ぶりに200円を割り込んで昨年の最安値194円も下回った。

1月12日 12時43分  不二家:埼玉工場、安全管理マニュアルなし
                                    埼玉工場には製品ごとに使われた原料の消費期限などの記録や、安全管理マニュアルがないことが、埼玉県の11日の立ち入り検査で分かった。

同県によると、製造日報はあったが、製品ごとの使用原料の記録の詳細は残っていなかった。
国の衛生規範には義務化されていないが、県は「大手企業なら記録するべきで安全管理がお粗末」と話した。
食品衛生法上の立ち入りで、同法違反は見つからなかったが、県は同工場に安全管理体制が確立されるまで製造を停止し、今後の対策をまとめた報告書を提出するよう指導した。

1月12日 14時08分  不二家:北海道、栃木、佐賀の3工場に立ち入り検査
                                    北海道、栃木、佐賀の3工場に対して、各道県の保健所が12日午前までに、食品衛生法に基づく立ち入り検査を実施した。



テレビニュースによると、記者会見での質問で「誰が期限の過ぎた牛乳を使用すると判断したのか?」という質問に対して「60代のベテラン職人が独断で決めた」といった趣旨の返事をしてテレビ側がかなり批判していました。
また、細菌の数値が食品衛生法を上回っていた製品を出荷したという情報をわたしは「どうやって分かったのだ?」と思っていたら、検査して記録したのに出荷指示票(検査合格)には反映していなかったのだそうです。
これではなんのために検査しているのか分からない。対策を「2名から3名に増やす」というのですが、そういう問題じゃないでしょう。

マスコミも厳しく批判していますが、なんか鋭い決定の出来ない生ぬるい会社、という印象になりましたね。
株価への影響は大きいでしょうが、そもそも2006年12月13日に系列子会社でレストラン経営の不二家フードサービスをファンドとの共同会社にして経営再建をする、発表したところです。

株価は12月12日は前日比+5%、出来高は15倍。
それが1月11には、前日比-9.5%、出来高は51倍(12月13日の4倍)となりました。

経営判断として厳しく責任を追及されています。

1月 12, 2007 at 03:04 午後 医療・生命・衛生 | | コメント (2) | トラックバック (3)

2007.01.09

入院日数を一定にする?

日経新聞より「入院医療費、1回あたり定額に・厚労省検討
厚生労働省は入院医療を対象に、病気やケガの種類が同じなら検査・投薬の数量や日数にかかわらず医療費を入院1回あたりの定額とする新制度を導入する検討に入った。
過剰診療を減らして医療の効率化を促し、欧米より長い入院日数を短縮する狙い。2008年4月の診療報酬改定で導入を目指す。

現在の医療費は入院・外来にかかわらず投薬や検査など診療行為ごとに決めた報酬単価を積み上げて算定する「出来高払い」が原則。
診療行為をすればするほど医療機関が受け取る報酬が増えるため、必要性の低い検査をするなど過剰診療になりやすい面がある。
このニュースは日経新聞にしか出ていないので、どこまで本当なのか?という気はしますが。

ちょっと無理ではないだろうか?
事前に入院回数を決めるとは、標準入院日数といったものを作っておくことになるだろう。
標準的な入院では標準入院日数で十分な治療が出来ることが必要なるが、そうなると標準入院日数は必要な日数ではなくて十分な日数になる。
つまり、標準的には常に入院日数が過剰である、となるような気がする。

言うまでもなく、患者の体力とか体質といった個々の違いがあるからそもそも標準入院日数が定義できるのか?という問題も出てくる。

どっちかというと、明らかに過剰な入院日数のある亊案をチェックして保険診療の停止といった措置を取る方が実際的ではないだろうか?

1月 9, 2007 at 09:15 午前 医療・生命・衛生 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.11.18

救急車が搬送を断り重体に

読売新聞より「救急隊員、家族の搬送要請を拒否…けがの男性重体に
奈良県橿原市の県警橿原署の駐車場内で今月15日、頭にけがをしているのを見つかった同県大淀町内の木工業男性(42)が、同署の通報を受けて来た中和広域消防本部橿原消防署の救急隊員から、「搬送先の病院を探すのに時間がかかる」などとして、搬送を拒否されていたことがわかった。

その際、隊員は搬送先を探しもしなかったという。
男性は家族が家に連れ帰った後も、意識が戻らず、運ばれた病院で外傷性脳内出血と診断され、約9時間後に手術を受けたが、重体のまま。

消防本部は「結果的には搬送すべきだった。職務怠慢と言われても仕方がない」とミスを認めている。

橿原署や消防本部などによると、男性は15日午前2時10分ごろ、同署駐車場で頭から血を流しているのが見つかった。
同市内の飲食店で飲酒後、店近くの駐車場で転倒、頭などを強打したとみられ、約300メートル離れた署の駐車場に迷い込んだらしい。

当初は意識があり、署員が氏名と連絡先を聞き出したが、約50分後に意識を失ったため家族を呼び、橿原消防署に搬送を要請した。

救急隊員は、男性を見て転倒による軽傷と判断。
家族が「大淀病院の妊婦が死亡した問題のこともあるので、病院に運んでほしい」などと懇願したが、消防隊員は搬送先を探さず、「朝まで大丈夫なので、様子を見て病院に運んでほしい」と説得して引き揚げた。
この際、家族は「私の都合により、救急搬送をお断りします」という内容の「救急搬送承諾書」に署名を求められ、書いたという。

男性は自宅に戻ったが、朝になっても、意識が戻らず、家族が同市の県立医大病院に搬送。
午前11時ごろから手術を受けたが、意識は戻っていない。
男性の父親(72)は「近くに医大病院があると何度も頼んだのに搬送してもらえなかった。
すぐに病院で治療を受けていればこんな結果にならなかったはず」と憤っている。

当時の近隣の救急病院の受け入れ状況は不明だが、県内の他の消防本部によると、家族から救急搬送の要望があった場合、断ることはなく、たとえ近隣の病院が満床であっても、見つかるまで受け入れ先を探すという。
高橋善康・橿原消防署長は「脳内出血かどうかを見極めるのは難しいが、結果的に判断ミスをした。再発防止に努めたい」と話している。
なんか背景がありそうな印象ですが、消防署長が「怪我の程度の判断を誤った」とコメントしているのは現状で正しいことなのでしょうかね?

今救急医療で問題になっていることの一つに、救急車の有料化問題というのがあります。

四国新聞より「シリーズ追跡 増える救急車出動/有料化は必要か
「一年間に五十回近く救急車をタクシー代わりに呼んだ男逮捕」(三月)「公務執行妨害や傷害の罪で同男に懲役三年六月の判決」(七月)―。
高松発のショッキングなニュースが全国に流れたばかり。折しも総務省消防庁は、増える救急車出動の対策として有料化や民間活用をテーマに専門家による検討会を五月に発足させた。
緊急度の低い不適切な利用のために、本当に必要としている人が「後回し」になる懸念が現実味を帯びているからだ。
救急の現場はどうなっているのか。県内一出動件数の多い高松市消防局の救急出動の現場を密着ルポするとともに、専門家たちの話から有料化をめぐる問題に迫った。
この記事は2005年7月に新聞に掲載されたものですが、この頃に救急車の有料化や(財)救急振興財団から「救急搬送における重症度・緊急度判断基準作成委員会報告書(平成16年3月)」(PDF)などが発表されています。

これは、阪神淡路大震災などであらわになった救命の順序を判断するトリアージの必要性からの研究の必要性によるものなのでしょうが、救急車をタクシー代わりにするという問題も含んでいるようです。
ちょっと記事が探せないのですが、救急隊員外資に変わって現場で判断できるのか?という実験は始まっているようですが、現在のところは本当に必要なデリケートなところは分からないようです。
今回の奈良の事例がこれらの問題と関係しているのかは分かりませんが、いずれは問題として出てくるでしょうね。ちょっと注目の事例だと思います。

11月 18, 2006 at 12:49 午後 医療・生命・衛生 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2006.11.16

中国の外国人向け臓器移植が制限か?

読売新聞より「“移植ビジネス”締め出しへ…中国が外国人向け禁止
15日付の中国共産党機関紙・人民日報によると、中国の黄潔夫・衛生次官は、中国の医療機関が臓器移植を望む外国の患者を募り、中国国内で手術を行うことを禁じる方針を表明した。

広東省広州市で14日開かれた臓器移植関係の会合で明らかにした。
深刻な臓器不足に悩む国内患者への移植を優先する措置で、国外向け“移植ビジネス”を締め出す狙いがある。

中国では、医療機関が募った外国人患者を旅行名目で訪中させ、手術を行うケースが横行していると指摘されている。

一方で黄次官は、「特殊な状況下で、外国人が提出した臓器移植申請は、特定の手続きを経て実施できる」と述べ、外国患者の臓器移植を一部容認する考えを示したが、具体的な条件は明らかにしなかった。
最後のコメントが怪しげでですが「外国の患者を募り、中国国内で手術を行うことを禁じる」の「募る」は禁止になるのでしょうね。
結局は、これは「値上げ」になるのではないかな?

臓器移植の公平性の確保のために大変な手間を掛けているし、法律も作っているわけですが、現実の医療では法律を無視しても出来ることを腎臓移植事件は示してしまいました。
極めて難しい問題になってきましたね。

11月 16, 2006 at 11:45 午前 医療・生命・衛生 | | コメント (0) | トラックバック (0)

鳥インフルエンザ・人に感染のメカニズム解明か?

毎日新聞より「鳥インフルエンザ:人に感染する重要な「変異」発見
人に感染した鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)を調べたところ、ウイルスが人間の鼻やのどの細胞に取りつけるようになるために重要な変異2種類を、東大医科学研究所の山田晋弥研究員と河岡義裕教授らのチームが見つけた。

各地で出現するウイルスについて、2種類の変異を監視していれば、人での流行が近づいているかどうかの目安になるという。16日発行の英科学誌「ネイチャー」に発表した。

河岡教授らは、ベトナムやインドネシアなどと共同研究。
鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)のうち、ベトナムで人に感染した2株と、タイで人に感染した1株について、ウイルスが人や鳥の細胞に取りつくのに使うトゲ(ヘマグルチニン)の構造を分析した。
トゲはたんぱく質で、アミノ酸が560個並んでできている。

他の鳥インフルエンザウイルスとの違いを調べた結果、トゲの中でも細胞とじかに接する部分にある182番目と192番目のアミノ酸のうち、どちらかが別のアミノ酸に変異すると、ウイルスが人の細胞に取りつく能力ができると判明。
この2カ所以外でも、特定の4カ所の変異が組み合わさると、人の細胞に取りつけることも分かった。
【高木昭午】
これが正しければ、記事の通り「人での流行が近づいているかどうかの目安になる」でしょうね。
あるいは、人に流行しているのは根拠がある、となるかもしれません。
また、ウィルスが取り付くのをブロックできれば、人には感染しないとできるのでしょう。
この発見が正しければ重要なことだと思います。

11月 16, 2006 at 11:33 午前 医療・生命・衛生 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.11.04

臓器移植法初の違反事件・続編

宇和島徳州会病院を舞台にした「臓器移植法初の違反事件」はヘンテコな展開になってきた。

朝日新聞 「病気で摘出の腎臓移植 宇和島徳洲会、過去に11件
宇和島徳洲会病院は2日、過去に実施した生体腎移植の中で、病気によって摘出した患者の腎臓を別の患者に移植したケースが計11件あった、とする調査結果を発表した。

こうした移植は安全性に疑問があるうえ、同病院が移植の可否を検討する倫理委員会も置いていなかったことから、日本移植学会の倫理指針に明白に違反する。
専門家からは「医療行為として問題が多い」と疑問の声が出ている。
これだけ読むと「倫理規定に反したのか」と思ってしまうが、テレビでインタピューされた専門家が「取り出した腎臓に問題がないのなら元に戻すのが当然でしょう」と言っていてそりゃ当然だと思った。
この点についてどう説明するのか?と注目しているのだが。

日経新聞 「腎臓移植執刀医「無理に摘出していない」・宇和島徳洲会病院
執刀した万波誠医師(66)は3日、共同通信の取材に対し「決して無理やり臓器提供者(ドナー)から摘出したり、(移植に絡んで)金をもらったりしたことはない」と話した。


臓器売買事件発覚直後の10月2日に開いた記者会見で「今までの移植はすべて親族間だった」と説明したことには「今回(11件)は例外。うそをついたわけではない」と釈明した。

万波医師は、ドナーの病気は腎臓がんや腎動脈りゅうなどで、患者(レシピエント)にはがんが再発する恐れがあることなども説明し、同意した患者にのみ移植したといい、ドナーも摘出を望んでいたと説明した。〔共同〕
いくら何でもこの説明は無理がありすぎだろう。
全体の手術件数は77件、その内の11件だから14%で「例外」はないだろう。
しかも「取り出した腎臓が問題ない場合も他人にタダで渡しても良い」なんてコトを言う人間は居ないだろう。
どう考えてもこれでは説明になっていない。

読売新聞 摘出2病院、移植は知らず…病気腎 同意書提出なし
腎臓の摘出が実施された岡山県内の2病院が3日、読売新聞の取材に対し、移植に使われることを知らず、患者からの同意書も提出されていないことを明らかにした。

摘出手術を行った万波(まんなみ)廉介医師(60)(岡山県在住)は70歳代の女性から摘出した際、「病理組織を見るために持ち帰る」と病院側に話していたことも判明。
虚偽の説明で腎臓を移植した可能性もあり、厚生労働省や愛媛県は情報収集を始めるほか、日本移植学会も13日、臨時理事会を開き、対応を検討する。

宇和島徳洲会病院で、病気の患者から摘出した腎臓を移植したケースは11件あり、すべて廉介医師の兄で、同病院泌尿器科部長、万波誠医師(66)が行った。

岡山県東部にある公立病院によると、廉介医師はこの病院で週に2回、泌尿器科で診察を担当。
摘出手術を受けた女性は、同県内の医院で治療を受けていたが、腎臓がんの疑いがあるとして、公立病院に紹介され、今年6月に廉介医師の執刀で、摘出手術を行った。

終了後、廉介医師は「特殊な事例で、病理学の専門家に見せるために持ち帰りたい」と申し出たため、院長は腎臓を院外に持ち出すことを許可したという。

廉介医師は「女性は結果的にがんではなく、石灰化した組織がこびりついた状態で、石灰化部分を切除して移植した。
患者の了解は得ている」と説明。
ところが、院長は「腎臓がんなので摘出したと思っていた。移植は寝耳に水で、患者も知らないはず」と驚く。

また、同じころに、廉介医師が50歳代の男性から良性腫瘍(しゅよう)の腎臓を摘出したとされる岡山市内の大学付属病院も摘出後、腎臓が移植されたことを知らなかったという。

この病院は、移植に関係する手術は、院内の倫理委員会に諮るが、男性の事例は審議されていない。

廉介医師は「2例とも患者から同意は得ている。公立病院の院長には、口頭で説明した記憶がある」と語り、病院側の説明と食い違いを見せる。

誠医師は「臓器の提供を受けられず、困っている人のためを思った苦渋の判断だった。
(患者と臓器提供者の)双方に同意を得ているので問題はない」としている。
どうも摘出する側にはウソを言ったとしか言いようがないようです。
ウソを言ったとなると、これは臓器詐取ではないだろうか?
こういうデタラメを防止するのも倫理委員会の大きな役目であるはずだが、倫理委員会を開かなかったからすり抜けてしまったわけだ。

毎日新聞 「疾患腎移植:執刀医師「倫理より患者」と主張
売買事件の手術を担当した泌尿器科部長の万波誠医師(66)が取材に「倫理を持ち出されるが、私には患者の方が大事。患者の了解も得ている」と述べ、手術に問題はなかったとの認識を示した。
しかし、同病院では当時、倫理委員会がなく、臓器を摘出した病院でも11件のうち少なくとも5件は倫理委員会に、移植をはかっていないことも新たに分かった。
毎日新聞はこの問題の重大さを解説している。
■解説 移植の前提揺るがす事態に

移植医療はレシピエント(移植を受ける人)の生命を守るために、ドナー(臓器提供者)という第三者を必要とする特殊な医療だ。
そのため、ドナーの自発性や移植機会の公平性などが最も重要となる。病気を理由に摘出された腎臓が、宇和島徳洲会病院で他の患者に移植されていたことは移植医療の大前提を揺るがす事態といえる。

臓器の摘出は患者の身体に大きなダメージを与える。
慎重な判断が必要だが、今回の11例に関しては、移植できる臓器を本当に摘出する必要があったのかと、専門医から疑問が出ている。
また、ドナーとなった患者は自分の治療のために摘出に同意したのであり、その後、他の患者へ移植することを納得したからといって、もともと自発的な提供意思があったかどうかは分からない。
また「使える臓器を使う」という発想は、臓器の商品化を認めることになりかねない。

一方、レシピエント決定の経緯も不透明だ。
脳死や心臓死後に提供された臓器は、公平公正を期すため、臓器移植法のもとで、日本臓器移植ネットワークが重症度や血液型、待機日数などからレシピエントを選ぶ。

今回の移植は生体移植だが、ドナーとはつながりのない第三者に移植されている可能性があり、脳死などでの移植に形態は近い。
だが、宇和島徳洲会病院には10月まで倫理委員会はなく、医師の裁量でレシピエントが決められたかもしれない。
また、病気で摘出された臓器を移植されたレシピエントのリスクを、同病院や関係した医師らがどこまで配慮したか、疑問が残る。

同病院で腎臓移植を受け、命を救われた患者がいたことは否定できない事実だ。
しかし、移植の原則を無視して不透明な医療を進めてきたことは見過ごせない。
日本の移植医療への信頼を揺るがし、その普及を妨げることにもなりかねない。

【大場あい】
手続き的に不透明であること自体がトンでもない話しだし臓器移植法を初めとする法律や法律以前の医師の倫理といったところ問題があるとされても仕方ない亊案であるが、実際にどんな感じだったのかというと

iza(サンケイ新聞) 「万波医師「いいのあったら、やろうか」病気腎臓移植、患者に安易な斡旋
今年2月に病気の他人から提供された腎臓の移植手術を受けた50代の男性が、産経新聞の取材に応じた。
男性は昨年12月に同病院で母親をドナーに生体腎移植を受けたが、今年1月、移植した腎臓が機能しなくなり、入院しながら透析治療を始めた。
入院中、万波医師から「(腎臓の)いいのがあったらやろうか」と聞かれ、男性は「透析でも大丈夫だから無理してドナーを探さなくてもいいよ」と答えた。

しかし、2月に万波医師が「手術してみないとわからんが、(腎臓が)出るかもしれん。
だめならやらないから、期待しないでくれ」と予告。
その数日後に男性は実際に移植手術を受けた。

男性は、腎臓をもらった謝礼などはしておらず、要求もなかったという。
男性はドナーについて知らされていないが、同じ日に同病院で手術を受けた70代の男性患者ではないかとみている。

移植を受けた男性は20代からネフローゼを患っていた。
母親の腎臓をもらう数カ月前に症状が悪化し、自身の2つの腎臓を同病院で摘出した。

このとき万波医師から「あんたにはこの腎臓が合わないので取るしかないが、ほかの人には合うかもしれない。
その場合、ほかの人にあげて