2009.11.27
経団連は自分の足許を削って崖を引き寄せたのだ
サンケイ新聞より「経団連会長、日本経済は「がけっぷち」 円高がデフレと雇用不安を増幅する「リスクの連鎖」」
日本経済が抱える「デフレ」「雇用情勢」という不安が消費者物価指数などの経済指標で改めてあぶり出された27日、急速に進む円高がこの2つの不安を一層増幅した。
自動車、電機という輸出型産業の業績悪化はもちろん、消費不振から価格競争に走る内需型産業も、輸入品の価格下落によってさらなる値下げを強いられるためだ。
すでに27日の東京株式市場は円高を嫌気して大幅安を記録。緩やかな回復を続ける日本経済は“リスクの連鎖”に襲われている。
「このまま行けば景気を押し下げる。(日本経済は)がけっぷちに立っている」
日本経団連の御手洗冨士夫会長は14年4カ月ぶりに1ドル=84円台に突入した急激な円高に懸念を示した。
自動車、電機など主要メーカーの想定為替レートは厳しく見積もった下期でさえ、1ドル=90円前後のところが多い。
トヨタ自動車の場合、現行水準が続けば年間で1000億円以上もの利益が吹き飛ぶ。
企業収益の悪化は雇用・賃金環境も悪化させる。27日発表された10月の完全失業率(季節調整値)は前月比0・2ポイント改善の5・1%となり3カ月連続で改善したが、依然高水準だ。企業の新卒採用の絞り込みは続き、冬のボーナスも多くの企業で前年割れとなる見通しで、円高はこうした厳しい環境の長期化につながる。
同じく27日発表の全国消費者物価指数(10月)も8カ月連続のマイナスとなり、デフレは一段と深刻化している。
流通や食品、衣料などの内需産業は縮小する国内市場で値下げの過当競争を強いられている。
「デフレ圧力がなくなるのは平成24年末ごろ」(エコノミスト)との見方もあり、円高が続けば企業の消耗戦はさらに激しくなる。
急激な円高は日本経済最大のリスク要因だけに、政府も為替動向には神経質になってきた。
藤井裕久財務相は27日の閣議後会見で「円高は(日本経済にとって)害のほうがずっと大きい。
適切な処置を取ることもありうる」と述べ、外国為替市場への介入に踏み切る可能性を示した。
7~9月期の実質国内総生産(GDP)は2四半期連続でプラスとなり、国内景気には持ち直しの兆しがあるが、円高がデフレと雇用不安を助長すれば、日本経済は「二番底」に陥る恐れが高まる。
政府が来週中にも固める平成21年度2次補正予算など政策対応が問われる局面になってきた。
(田端素央)
日本経団連の御手洗冨士夫会長は14年4カ月ぶりに1ドル=84円台に突入した急激な円高に懸念を示した。
って、そりゃ御手洗経団連がやってきたことの結果以外の何ものでもないでしょう。
どうして「懸念」とか言い出すのか?
御手洗経団連の最大の「功績」は派遣労働の大幅拡大によって、賃金コストを引き下げたことです。
これによって、輸出競争力を高めた。
現在のGDP上昇が「輸出によって支えられている」と言われるゆえんです。
現在の状況がデフレだとして国内経済による成長があるべきだ、と言われますが賃金を引き下げておいて、どうやって成長しろと言うのか?
さらには、わたしが強く主張している点ですが、派遣労働は本質的に貯金の取り崩しのようなものであって、訓練されている労働力を再生産することなく使用し消費するものです。
確かに労働力の訓練投資をしないのですから、コスト削減にはなりますが、優秀な労働力というプールを使い切ったらどうなるのか?
その不安が、ますます「現状維持指向」を強化して、新規投資のような「挑戦力」そのものを摩滅させ、さらに「現状維持の保守化」に向かうという悪循環になっていると見ています。
派遣労働によらずに、自社内で優秀な労働力を育てるといった「投資」を避けたのが、御手洗経団連であって、デフレになっていく大きな理由でしょう。
新自由主義は結果として「いかに投資せずに稼ぐか」=「経費削減」に向かったために、社会全体が成長しなくなってしまった。
成長の見通しが無いことが誰の目にも明らかになったから、当然投資は行われない。
お金は無駄に金融機関に滞留する。
これでは、パラダイムシフトしか無いです。
派遣労働の問題ではなくて、労働力の再生産が必要であり、そのためには人件費の傾斜配分が不可欠でしょう。
具体的には、派遣労働については時給1万円を最低限とする、といったことが必要です。
身分保障のない派遣労働の中で労働力が活性化するのは、リスクを取って派遣労働に挑戦した方が有利だとする、挑戦心を育てることです。
その一方で、お金を貯め込んでいるだけで何もしない金融機関の給与水準は最低限にするべきでしょう。
このような手法は、御手洗経団連が経費節減と称して先送りしてきたことを、一気に逆向きにすることで、短期的には明らかに輸出競争力が無くなります。
結果として、資金以外の技術力や労働力の質的向上といったところに投資できない企業は消滅するでしょう。
しかし、日本全体として将来の生き残り戦略が節約に無いことは明らかなのですから、色々な分野に挑戦するための投資、に誘導することが現在の最優先の課題であり、新自由主義が安直に「利益を高めるのには、まず節約」としたことを、ひっくり返すことが全てであると思います。
11月 27, 2009 at 10:19 午後 経済・経営 | Permalink
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2009.11.25
日航・販売力がないから負けた
ZAKZAK より「JALよ、アナログへ帰れ! 元部長が経営再建へ提言」
経営再建問題に揺れる日本航空(JAL)。ナショナルフラッグキャリアーの凋落については、さまざまな要因が挙げられるが、元JAL経営企画室副室長で航空評論家の楠見光弘氏は「販売力の低下」が経営悪化の一因と指摘。
回復の切り札として「IT至上主義からアナログへの原点回帰」を唱えた。そのココロは-。
「JALの再建は、突き詰めれば単純。唯一にして最大の商品である『座席』をとことん売ればよいのです。ところが、いまはそれがまったくできていない」
こう断言する楠見氏は、ワシントン支店長や国際部長なども歴任したJALのOB。
同氏は、座席販売の実情が分からない幹部が経営権を握ったことがJAL迷走の発端という。
「JALは欧米系航空会社の二番せんじでチケット販売のIT化に多額の資金を投じる一方、マンパワーで座席を販売していた旅行代理店への手数料をカットしました。
その結果、代理店の担当者と丁々発止で交渉できるベテラン社員もいなくなった。
日本での航空座席の販売は、機材やシーズン、団体受注状況など、さまざまな要素を勘案し、オーバーブック(超過予約)を恐れずに最後の1席まで売り切る職人技が求められる。
画一的なIT化で済むものではないのです」
楠見氏とは別のJAL元支店長もやはり、販売力の低下が凋落の原因とみている。
元支店長が米国方面の料金設定を担当していた十数年前、同路線でのJALのロードファクター(座席占有率)は90%超だったが、現在は最下位。
その黄金時代を支えていたのは全国の旅行代理店で、総座席の8割以上を代理店が売り上げていたという。
ところが、JALはIT化と経費節減の名目で代理店を次々カット。
現在、代理店の座席売り上げは3割程度まで低下しているという。コミッション(手数料)は百数十億円削減されたが、逆にシステム管理費やこれまで代理店が抱えていた顧客のクレームや広告関連の経費が膨らみ、逆に数百億円の支出を迫られることになったとみる。
「燃油高騰や高い人件費、旅行市場の冷え込みなども経営悪化の要因ではあります。しかし最大の問題は座席を売る力を失ったことでしょう。
現在のJAL社内に自力で座席を売り切れる社員は皆無です。
赤字路線からの撤退などの再建策は、本質的な解決策ではないのです」(元支店長)
都内の中堅旅行代理店社長も「最近は代理店への卸売価格よりサイトでの直販価格の方が安いことが多い。強い販売力で市場価格を安定させてきた代理店を排除した結果、投げ売り同然の価格でしか販売できなくなっている。本末転倒ですよ」と語る。
これらの指摘に対し、JAL広報部は「代理店へのコミッションカットやIT化による自社販売は相当の費用削減効果があり、世界のほとんどの航空会社もゼロコミッションに移行する流れの中の経営判断です」と話している。
今の時代、代理店が売れば何とかなるとも思えないのだけれども、「とりあえず代理店カット」「とりあえずIT化」といった調子でやっていては、気が付いたら全然儲からない会社になっていた、というのは大いにあり得る事でしょう。
記事中にあるように「赤字路線から撤退」で債務超過が解消するわけがない。
ごく普通に考えて「ずっと以前にやるべき事だった」に過ぎないわけです。つまりは「全く再生策になっていない」
代理店を切っても、ネット通販などでもどうやって売り切るか、満席にするのか?は当然ついて回るはずで、それが会社として出来ないのなら、経営者を入れ替えるためにも法的整理が一番妥当だと思いますね。
11月 25, 2009 at 06:10 午後 経済・経営 | Permalink
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2009.11.24
日航・1000億のつなぎ資金
日経新聞より「
日航が政府に支援要請 政投銀と1000億円のつなぎ融資枠契約」
経営再建中の日本航空は24日、つなぎ融資を受けるための支援を国土交通省に要請し、「資金不足で日航の運航が止まれば利用者に支障が出る」との認定を受けたと発表した。
これを受けて同日、日本政策投資銀行と約1000億円の融資枠に関する契約を締結、当面の資金繰りにめどを付けた。
今後は企業年金の減額や企業再生支援機構から支援を受けるための再建案作りが焦点になる。
つなぎ融資の支援策は今月10日に発表された国交相ら5閣僚による日航支援の確認文書に盛り込まれた。
政投銀の融資枠には当初、政府保証は付かないが、事後的に政府保証が付く予定。
民間の3メガバンクも航空機材購入費として国際協力銀行の保証が付いた計250億円規模の融資を実行する見通し。
今回のつなぎ融資で「来年1月末までは運航に支障は出ない」(日航関係者)が、それ以降は再び資金不足の懸念が再燃する可能性がある。
抜本的な経営再建のため、できるだけ早く企業再生支援機構の支援決定を取りつけたい考えだ。 (19:42)
「資金不足で日航の運航が止まれば利用者に支障が出る」と言うが、法的整理などでは一時的に業務が止まることはほとんどの会社であることで、業務が止まることが絶対的にまずいのはある程度の長期に渡る場合だけでしょう。
航空会社の業務が止まってはいけない、というのならストライキなんてのは法律で禁止せざるを得ないはずです。
国交省の「認定」は明らかに説明不足だし、そもそも会社更生法の申請などで業務が止まるとは必ずしも言えない。
日々の運用資金が手当て出来ないのは、別の問題と言うべきで、本来ならもっと早期に法的整理をするべきだった、としか言いようがない。
前原国交相も、日航が債務超過であると認めているわけで、法的整理は債務超過に陥ると身動きが取れなくなるから、それ以前に整理をしようという話であって、現実に債務超過が確実で清算してもマイナスになってしまうようなケースに後から資金供給とはどういう事なのだろう?
潰れても大丈夫です、とするのでは経営者が責任を持つはずもない。
単純に、日航は債務超過だから国有化します、と受け取るのが良いのかもしれないが、今度はなんで日航だけがそれほど特別扱いなのか?となるだろうし、そもそも現段階で当面の資金繰りに成功したとしても、経営再建できるものなのか?
国交省と日航は再生可能性についてキチンと説明する義務がある。
11月 24, 2009 at 09:16 午後 経済・経営 | Permalink
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日航問題・理解できないのは国交相の主張だ
日経新聞より「日航再建「年金保護に税金は理解されない」 前原国交相」
前原誠司国土交通相は24日の閣議後の記者会見で、
日本航空の経営再建問題に関連して「破綻を避けなければならない」とした
うえで「年金の保護に税金が使われることは国民目線からすればもっとも理解が得られない。
まずは(JALによる)自助努力で方針を決めてもらうことが大切」との考えを改めて示した。
経営陣に対しては「OBに会社の存続と経営再建に、心の底から協力をお願いしてもらいたい」との考えを示した。
JALへのつなぎ融資を巡っては「具体的な話はない」と述べるにとどめた。
前原国交相が何を言いたいのかさっぱり分からない。
「日航の破たんは避けなければならない」ってどういうこと?
逆に言えば、日本航空は幾ら大赤字を作っても潰れない特別な会社というわけですか?
国民が理解できないのは、年金の保護がどうのこうの以前に、なんで日本航空は特別だと前原国交相がこだわっているのか?でしょうよ。
11月 24, 2009 at 11:21 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.11.21
日航は企業とは言えないだろう
日経新聞から日航関連の記事を3本
「日航株、三井物産が保有分すべて売却 東急も検討」
経営再建中の日本航空の株価の低迷が続き、株主の企業が保有株の扱いに苦慮している。
三井物産は保有していた普通株のすべてを2009年4~9月期に売却したことが20日、分かった。
事実上の筆頭株主の東京急行電鉄は売却を検討中だ。
日航との取引関係に配慮して保有を続ける企業も多いが、評価損計上を迫られる可能性が強まっている。
三井物産は3月末時点で日航株を1173万株持っていた。市場で売却したとみられる。
02年に日航と経営統合した旧日本エアシステム(JAS)時代から保有していたが、評価損の発生を避ける狙いもあり手放した。
「デルタ航空の日航支援、米独禁法に抵触も アメリカン副社長がけん制」
米アメリカン航空のテオ・パナジオトゥリアス太平洋地区副社長は19日、都内で記者会見し、日本航空が米デルタ航空と提携した場合には「日米路線のシェアが6割を超え、米独占禁止法の適用除外措置(ATI)が得られないだろう」と述べ、デルタ航空による日航支援策をけん制した。
企業再生支援機構に支援を要請中の日航は年内にも資本提携も含んだ提携相手を決める方針。
米航空会社2社による日航の綱引きが活発化している。
同副社長は「日航がワンワールドに加盟していることで年5億ドル(約450億円)以上の増収効果がある」と指摘。
その上で、日米両政府がオープンスカイ協定を締結した場合に「さらに年1億ドル(約90億円)の増収効果が得られる」として、移籍費用も考慮すればアメリカンと組んだほうがより提携効果が得られると強調した。
米デルタ航空が日航に対し、総額10億2千万ドルの資金支援を表明したことについては「アメリカンは巨額の財政支援をする準備はできている」と述べた。
「日航、100子会社の年末ボーナス見送り検討」
企業再生支援機構に支援を要請中の日本航空は、約100社ある子会社について年末一時金の支払いを見送る検討を始めた。
日航本体は既に支払わないことを決めている。
同社は来週にも日本政策投資銀行からつなぎ融資を受けることから、公的支援の前提としてグループ全体でコスト削減に取り組む必要があると判断した。
来週以降、子会社に対して本格的な要請を始める予定。
本体に比べて給与水準が著しく低い一部の子会社を除き、一時金ゼロが受け入れられる見通しだ。
アメリカの航空会社、日本の株主、日航と一桁ずつというか10dbずつとでも言いますか、スケールが小さくなる。
100子会社のボーナス見送りってどういうことでしょうか?
正気の沙汰とは思えない。
そんな状態なら、さっさと子会社を売却するなり対策しているべきでしょう。
赤字でも日航本体は大きすぎて潰せないと言うのなら、赤字の子会社は法的整理をしているはずだし、子会社が黒字であっても、親会社が赤字だからボーナス見送りというのなら、それはそれで異常な話です。
どう見ても「頭を下げていれば国が何とかしてくれる」としか見えない。
これは企業のやることではないですよ。
ここまで来ると、航空事業じゃなくて企業そのものの活動を停止させた方が良いのでは無いのか?
11月 21, 2009 at 11:32 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.11.17
日航問題・日本の企業はもっと勇気を出すべきだ
サンケイ新聞より「【日航再建】デルタ、日航引き抜きで攻勢」
経営再建中の日本航空に対し、米デルタ航空が、日航の加盟する航空連合「ワンワールド」からデルタの所属する「スカイチーム」への移籍に向け、資金面の支援などを申し出ていることが14日、分かった。日航と同じ「ワンワールド」に属するアメリカン航空は引き留めに懸命だが、不採算の国際路線を廃止し、米社との共同運航に移行して顧客離れを防ぎたい日航にとって、デルタの攻勢は交渉に影響を与えそうだ。
日航の西松遥社長は13日の決算会見で、米2社と進める提携交渉について「アメリカン航空と組むのが自然だ」と述べた。共同運行やマイレージの交換、顧客向け空港施設の共同利用の実施を柱とする航空連合の移籍には、システム変更にコストがかかるためだ。
しかし、関係者によるとデルタは日航にスカイチームへの変更に伴う費用負担を申し出たもようで、出資も打診している。ノースウエスト航空と合併したデルタは太平洋路線でのシェアが高い一方、日本で提携先がないだけに、「スカイチームへの移籍は日航にとってもメリットが大きい」と説得しているという。
これに対し、デルタの動きを阻止したいアメリカン航空は英ブリティッシュ・エアウェイズなどと組み、出資の検討を進めている。デルタ傘下のノースウエスト航空は、外資系としては最も多く成田空港の発着枠を持つため「米国の独占禁止法に抵触する可能性がある」として、米当局への働きかけを強める構えだ。
米2社にとって日航との共同運航には、成長の見込めるアジア路線の強化を図る狙いがある。日航としても米社との提携は企業再生支援機構のもとで策定する再建計画に盛り込まれるだけに、「年内が最終期限」とされる提携交渉はさらに過熱しそうだ。
世界の航空連合には「ワンワールド」と「スカイチーム」のほか、全日本空輸などの所属する「スターアライアンス」がある。
読売新聞より「東急、日航株一部売却も…損失計上避ける?」
日本航空の大株主の間で、保有比率を引き下げる動きが相次いでいることが16日、わかった。
日航の株価が下落した場合に、自社の資産内容に悪影響を及ぼす可能性が大きいことなどをにらんだ動きとみられる。
9月末時点で2・94%、約8042万株を保有している筆頭株主の東京急行電鉄は16日までに、保有比率を引き下げる検討に入った。
東急電鉄は上條清文会長が13日付で日航の社外取締役を辞任しており、日航と距離を置く方向となっている。
ほかに、3月末時点で1・07%、約2933万株を保有していた日本生命保険が9月末時点の比率で1%未満となった。
日航の株価は、6月末の186円から9月末は132円へと下落し、11月16日の終値は106円。保有株を減らす動きは、将来の株価下落による損失計上を避けたい思惑もあるようだ。
この2本の記事を見比べると、日本のいかにも消極的な企業経営姿勢が目立つと思うのだが・・・・。
11月 17, 2009 at 11:50 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.11.13
日航・社長の記者会見はなんなのだ?
産経新聞より「【日航社長会見】(1)「大変にご心配おかけして申し訳ない」」
経営再建中の日本航空の平成21年9月中間連結決算は、売上高7639億円(前年同期比28.8%減)、本業のもうけを示す営業損益957億円の赤字、最終損益は1312億円の赤字と過去最悪の内容だった。
同社は午後4時半から、東京・日本橋兜町の東京証券取引所で会見に臨んだ。会場には100人を超える報道陣が詰めかけた。
■会見の内容は以下の通り
<冒頭、西松遥社長が厳しい表情を浮かべて口を開くと、カメラのシャッターが激しく切られた>
西松社長
「まず、手前どもの経営状況につきまして、大変にご心配おかけして申し訳ないと思っております。
われわれJALグループは29日に、企業再生支援機構に再生支援を依頼しまして、事前相談を開始しました。
また本日、事業再生ADRを申請しました。
お取引金融機関と協議する必要があるということで、ADRの申請を行ったところです。
それから11月10日、政府によりまして弊社の再建のための方策が発表されております。
再建のためのプロセスが確かなものになると思います。
大変にありがたいご判断がいただけたと感謝しております。
従来以上に、安全運航とサービス向上に努めるべく、邁進(まいしん)していきたいと思います」
<西松社長の話はこれまでの経緯を簡単に説明した後、再建の焦点とされる企業年金改革に及んだ>
「年金改革、OBに関しましては大変ご心配をおかけしております。
企業年金の制度改定については企業再生支援機構との密に連携しつつ、公的支援を受けることの重みをOBに説明して参りたい。
国民目線に沿った対応を行いたい」
<西松社長は引き続き、今月23、26日にOB向けの説明会を行うことを説明>
「今後は全経営陣を総動員して、幅広いOBと積極的に対話を行い理解を得ていく所存でございます。
現経営陣は一丸となって機構とともに国民のみなさんに理解、納得していただけるような再生計画を早期に策定したいと思います。
一方、こういった状況の中、毎日私ども110便が日本の空を飛んでおります。
現場の社員は、高いモチベーションを持ってやってくれております。
どうかご安心の上、引き続き日航をご利用頂けますようにお願い致します」
<あいさつは国民に理解と支援を求めて終わった>
<西松社長のあいさつに続き、左隣に座っている金山佳正取締役が決算の内容を説明した>
金山取締役「残念ながら非常に厳しい結果となっております。2003年連結決算を出してから、過去最悪の決算となっております」
<企業再生支援機構に支援申請中であることなどを理由に、金山取締役は通期業績の見通しは見送ることを説明した。続いて、国際線と国内線の旅客数や利用率がいずれも前年割れとなったことにふれた>
金山取締役「国際旅客収入については2254億円、前年同期比57.2%、国内旅客については3107億円ということで88.1%で、こちらも大きく減少しております。
国際貨物に関しては954億円、前年の半分を割り込むほどで大変な落ち込みとなっております。
合計は6669億円、前年同期比70.8%となっております」
<大幅な減収になった要因について、説明が続く。「落ち込み」「減少」「厳しい状況」を繰り返す>
金山取締役「国際旅客では単価が35%の落ち込みとなっています。
国内旅客では10%の落ち込み、国際貨物は供給量、需要、単価の減とすべてで減っておりまして、特に単価は36%の減となっています。
旅客につきましては、世界同時不況や新型インフルエンザの影響などで落ち込み、現在も非常に厳しい状況が続いています。
下期も非常に厳しい状況を予想せざるを得ない状況になっております」
<本業の航空運送事業の営業損益は972億円の赤字で、連結営業損益のほとんどを占めている。旅行企画販売事業やカード・リース事業はそれぞれ3億円、32億円の営業黒字を確保した>
■担当役員から決算内容の説明があった後、質疑応答に移った。主なやり取りは以下の通り
--藤井裕久財務相が「経営陣は責任を取るべきだ」といっているが、社長の進退は
西松社長「私自身、責任を痛感している。ただ、現在の経営陣がやらなければいけないのは、再生機構とともに、国民に理解されるような再生計画を策定し、確実に実現できる道筋をつけることだ。
それこそがわれわれのタスク。その後の経営体制については(再建の)道筋が付いたところで申し上げたい」
--内外の航空会社と比較しても、JALは突出して業績が悪い。背景をどう分析しているか
西松社長「うちは国内線と国際線の比率がほぼ50対50で、国際線の比率が高い。
その国際線が大きなダメージを受けた。
世界同時不況の影響で、日本のビジネスマンの動きが落ち込み、海外出張が減った。
特にメーカーなどでは、出張が5割減、8割減というところもあり、収益悪化につながった。
反省して事業をやってゆく意味で、再生計画の中で総体的に国際線の比率を落としていきたい」
<経営陣への質問が続く>
--前原誠司国交相直属のタスクフォース(作業部会)は「JALは2500億円の債務超過」としているが、今日の決算では「純資産が1600億円ある」としている。食い違いはどこから生まれたのか
西松社長「手法が違うと考える。われわれは会計処理的な考え方で決算している。一方、タスクフォースは、会社の評価を将来生まれるであろうキャッシュフローや負債との関係で考え、アプローチしているのだと思う。タスクフォースの考え方もしっかりつかみ、再生計画を詰めたい」
--タスクフォースから、(調査などの)費用として10億円の請求が来ているというが、その処理は
金山取締役「額は言えない」
西松社長「タスクフォースがどのような作業をしているか精査したうえで、通常のコンサルティング契約のような形になると考える」
--空港使用料が経営を圧迫しているというが、実態はどうか。
西松社長「(空港使用料は)年間で1200億円くらい。詳しい中身は今、おさえていない」
--前原大臣が着陸料を引き下げることを検討している
西松社長「われわれはぜひそうしてほしいが、着陸料は現存する空港の維持・管理費でもある。国の政策判断に委ねるしかない。私どもがコメントする話ではない」
<西松社長は時折、疲れたような表情で、質問に答えている>
--公的資金注入で生きながらえた後の成長戦略は
西松社長「私自身は日本をめぐる航空需要は伸びてくると考える。日本は1億2500万人の人口に対し、年間の海外渡航者が1700万人と、国際的にみても少ない。まだまだ、渡航者が増える余地あると思う。さらに、アジアの成長が続けば、韓国、中国などの人が日本と行き来するケースが増え、需要は増えると考える。(収益性の高い)国内線の比率を欧米並みの8割に持ってくれば、まだ収益は上がる」
--JALを救わずに全日空1社体制でいいのでは、という声もある
西松社長「それでは独占になってしまう。全日空とJALが競争することによって、サービスの質、安全性がお互いに高まる。複数社体制のほうが、社会的にプラスだ。欧州も1つの域内で複数社で競争し、中国も3社でやっている。日本ぐらいの規模を考えると、当然、複数必要だ」
<問題となっている企業年金に質問が及ぶと、西松社長は歯切れの悪さもみせた>
--年金問題はいつまでに妥結するのか
西松社長「年金問題は再生計画のうえで、大きなファクターなので、いつまでにという時間的なものは調整中。なるだけ早く進めたいが、機構とも調整したい」
--日航OBに年金の減額を求めていくが、過去の経営陣に退職金返還などは求めるのか
西松社長「退職金制度はだいぶ前になくなっているので…」
--では、過去の役員の役員報酬返還などは
「ちょっとあの…。退職金はないので。そういう状況ですので…」
--地方路線の撤退を決めた地元の自治体から、見直しの要求が出ているが
大貫哲也事業計画部長「地元に誠意を持って話をして、今後、具体的なことを発表したい。撤退にご理解頂ければと思う」
<東証での会見はこれで終了した>
なんというか全体を通じて人ごとのように感じる記者会見に見える、しかし朝日新聞の記事「JAL中間決算、1312億円の純損失」を見ると
日本航空が13日発表した中間連結決算(今年4~9月)は、957億円の営業赤字(前年同期は302億円の黒字)、1312億円の純損失(同366億円の黒字)となった。いずれも中間決算としては過去最悪。世界的な景気悪化で旅客の減少が夏も続き、861億円の営業赤字を計上した4~6月期から赤字幅が拡大した。
日航が中間決算で営業赤字になるのは、イラク戦争や新型肺炎SARSの影響で484億円の赤字となった03年度以来。
売上高は前年同期比28.8%減の7639億円。ビジネス利用が客数・単価ともに低迷したうえ、新型インフルエンザの流行で観光路線もふるわず、国際線収入は前年同期比43%減となった。
荷動きが鈍り、国際貨物収入も55%減った。
国内線収入は12%減。利用率が50%に満たない路線が国内153路線のうち30路線に達し、前年同期より8路線増えた。
巨額損失を計上したうえ、企業再生支援機構の支援が正式に決まっていないことから、日航は中間決算に「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在している」と注記をつけた。
新日本監査法人も監査報告書で追認した。
日航は同日、私的整理の手法の一つ、事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)を正式申請した。金融機関への債務返済を、機構の支援が決まるまで猶予してもらう狙いがある。
このグラフを見ると、売上高では常に全日空を上回りながら、利益は常に下回っていることが分かります。
この点について、記者会見では論じられていないところが「人ごと」の感じを与えるのでしょう。
荷動きや人の動きが減ったことは世界的な問題で、日本航空だけが減ったわけではない。しかし、日本虚空独自の問題があるから、現在の状況になっているわけで、公的資金を投入するかという段階で「景気が悪いからです」では通用するわけがないだろう。
どういうことになっていくのだろうか?
11月 13, 2009 at 09:35 午後 経済・経営 | Permalink
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2009.11.12
日航問題・どんどん奇々怪々の様相か?
朝日新聞より「日航、OBと協議再開へ 年金減額問題めぐり約半年ぶり」
日本航空(JAL)への公的支援の条件とされる企業年金の減額問題を巡り、日航と退職者の代表が12日、約半年ぶりに協議を再開することになった。
国土交通省が目指す「強制減額の法的措置」の実現には時間がかかる見通しで、日航も自助努力による減額の可能性を探る。
日航の西松遥社長は11日、国交省を訪れ、前原誠司国土交通相ら関係5閣僚が10日に打ち出した政府の支援策に礼を述べた。
これに対し前原氏は「(対策で)一つ議論になったのが年金の問題。しっかりとOBと話をする機会が必要だ」と注文をつけ、現役社員が退職者を訪ねて協力を求めるなどの努力を促した。
西松氏はその場で、退職者全員が加入する「日航OB会」(約1万人)の理事らと12日に会い、経緯を説明する方針を表明。
23、26両日には、計約3千人を収容できる会場で退職者への説明会を開く考えも伝えた。
日航と退職者らとの話し合いは、今年5月に西松社長が「(経営再建のために)給付減額が5割超となる可能性もある」とした手紙を送り、数回の説明会を開いて以来になる。
手紙をきっかけに退職者有志が任意の団体「JAL企業年金の改定について考える会」を発足させ、現在までに対象者の3分の1超の減額反対の署名を集めた。
現行法では、日航の企業年金の給付引き下げは現役・退職者それぞれの3分の2以上の賛同が必要。
国交省は賛同が得られない可能性があるとみて、日航の年金給付を強制減額する特別立法案を来年の通常国会に提出する構えだ。
しかし年金を所管する厚生労働省内には「法案の具体化には相当時間がかかる」との見方もあり、国交省や日航は退職者の3分の2以上の賛同を得る作業も並行して進める。
ただ、退職者らの不満は依然根強い。
「考える会」は11日、国交省を訪れ、特別立法に反対する前原氏あての要請文を提出。
会見した「考える会」の世話人は「(会社による)丁寧な説明が大事。妥協点も生まれると感じる」と歩み寄りの姿勢をみせつつも、
「銀行救済はどうなのか。日航だけ公的資金を入れる時に積み立て不足をきれいにしないといけないのは理解ができない」とも訴えた。
肝心の給付減額の具体案をいつ会社が退職者らに示せるかも不透明。
年金減額案は、日航が企業再生支援機構とともにつくる再建計画の一部となる。機構の支援決定は越年しそうで、具体案の提示が結局は特別立法の成立前後までずれ込む可能性もある。
藤井裕久財務相は11日の記者会見で「日航OBが自ら(減額に同意する)行動をとられたならば法律はいらないわけだが、そうでなければ法律は必ず出す」と発言。
特別立法をちらつかせながら退職者に給付減額への合意を迫る姿勢も明確にした。(澄川卓也、山川一基)
実質的に日本航空の経営陣は経営能力を喪失し、国営になっていますね。
だから、民間企業の最終的な形として法的整理に取りかかり、新会社に移行する方がよほど簡単だと思います。
法的整理をしない、としたものだから「極めて無理な法律が必要」となっているし、法律が無理だから現経営陣が交渉に当たるというのだが、当事者能力が無い経営陣の交渉がまとまるものでしょうかね?
現時点で決まっていることが全てうまくいったとしてわたしの理解では「11月末の資金繰りは乗り越えることが出来る」であって、来年度の企業存続は相変わらず危機でしょう。
無理なことは無理だ、という以上でも以下でもない、と思います。
11月 12, 2009 at 10:15 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.11.11
日航問題・結局は政府保証はまだ付かない
毎日新聞より「日航再建:「国民の目線」重視 年金減額でOBが提訴も」
日本航空の再建問題で、政府が年金支給減額の立法措置という強硬策を検討するのは、「国民の目線」(前原誠司国土交通相)を重視したためだ。
今後決まる日航の再建策では、資本増強などに公的資金が使われる見通しで、損失が出れば国民負担に結びつく。
- 主力取引銀行も債権放棄を迫られる可能性が高い。
- さらに日航の現役社員はリストラで打撃を受け、
- 路線が廃止される空港の地元は利便性が低下する。
こうして多くの関係者が負担をかぶる中で、OBだけが無傷では不公平との見方は多い。
日本経団連などの調査では、基礎年金、厚生年金に上乗せされる企業年金の運用利率の平均は2.5%程度で、企業年金の月額は大卒で定年退職した人の平均で約14万円。
運用利率が4.5%で、月額で最大25万円を受給する日航の企業年金は恵まれた部類に入る。
しかしOBの年金減額が日航の年金債務削減に与える効果は、現役分ほど大きくない。
現役の約1万6000人に対しOBは約8500人と少ないうえ、今後の受給期間が現役より短いからだ。
一連の再建の議論の中で、OBの年金問題はレガシーコスト(負の遺産)の象徴として扱われた側面もある。
日航OBの一人は「掛け金を支払った年金を給付されないのは、財産権の侵害に当たる」と強制減額に反対する。
立法措置が取られた場合、OBが提訴する可能性もある。
識者からは特別立法に賛否両論が出ている。
大塚和成弁護士は
「新たに投入する公的資金は企業再生のためだけに使うべきで、飛行機の運航維持という大義名分で公的資金を投入する以上、特別立法による財産権のある程度の制約は正当だろう」と話す。
一方、経済評論家の山崎元・楽天証券経済研究所客員研究員は
「日航は通常の破綻(はたん)手続きで処理しないと、財産権の問題も解決されない」と特別立法に反対。「日航のほかにも年金債務が深刻な企業は少なくなく、同様に年金を経営改善の原資にするところが相次ぐ恐れもある」と警鐘を鳴らす。
政府がこの局面で政投銀のつなぎ融資を含む対策を発表したのは、日航の資金繰りが11月末で苦しくなることが背景。
前原国交相とは別に10日会見した菅直人副総理兼経済財政担当相は、企業再生支援機構による支援の可否の決定が年明けになる見通しを示し、「つなぎ資金が出ないとすれば、まさに運航が継続できなくなる状況にあると聞いている」と話した。
13日に日航の中間決算を控えているが、厳しい内容が予想されるだけに、政府の支援姿勢を明確にする狙いがあったとみられる。【位川一郎、清水直樹】
■年金減額に関する憲法、法律の条文■
- 憲法29条1項
「財産権は、これを侵してはならない」
- 確定給付企業年金法施行規則(厚生労働省令)6条2項
「給付の額の減額について、受給権者等の3分の2以上の同意を得ること」
結局のところ、現時点では11月末の資金繰りを手当てするだけの、融資に政府が「後から保証する」ということになったらしい。
これでは全く再生案ではないし、銀行団は「政府保証100%」を要求しているに決まってます。
まあ「笛ふけど踊らず」を絵に描いたような物で、現状ではとうてい再建案に進むことが出来ないでしょう。
そして時間がないから倒産になるのではないでしょうかねぇ?
11月 11, 2009 at 01:10 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.11.09
日航支援が空手形になるか?
サンケイ新聞より「【日航再建】週内に年金削減特別立法を表明へ 調整つかず“空手形”も」
日本航空の再建問題で政府は、週内に企業年金の支給額を強制的に減額する特別立法を柱とした支援策をまとめる。
焦点である年金削減に対し、政府が責任を持つ姿勢を示すことで、日本政策投資銀行による日航へのつなぎ融資を実現したい考えだ。
ただ、強制削減をめぐっては、「憲法の財産権の侵害に当たる」との指摘があり、受給権を守る厚生労働省や内閣法制局との調整もこれからだ。
支援策は、融資を引き出すことが最大の目的で、“空手形”に終わる可能性も否定できない。
政府は近く「再建対策本部」で支援策を提案し、合意を得られれば、来年の通常国会に法案を提出する方向で調整に入る。
8日には、鳩山由紀夫首相と前原誠司国土交通相や藤井裕久財務相、菅直人副総理ら関係閣僚が協議した。
日航は官民で共同出資する「企業再生支援機構」に支援を要請しているが、最大の焦点は、他社に比べ高額といわれる企業年金の支給額削減。
日航が将来にわたって退職者に支払うための積立金が3000億円以上不足しており、今後の積み増しが経営の圧迫要因になっている。
また、取引先銀行団は、11月末までに必要とされる1000億円規模のつなぎ融資について、「年金債務の削減など再建の道筋が示されない限り、応じられない」との姿勢だ。
さらに、今後、支援機構を通じて公的資金による出融資を検討しているが、「日航の年金を税金で支払う」との批判が出るのは必至だ。
支給額削減には、OBら全受給者の3分の2以上の賛成が必要だが、多くのOBが反対しており、現状では実現が困難になっている。
このため、国交省では、対象を航空業界など公益性の強い企業に限定し、企業年金を強制的に引き下げられる特別立法を検討している。
ただ、強制減額をめぐっては、「憲法違反訴訟や行政訴訟を起こされたら勝てない」(関係者)との慎重な声が根強い一方、「日航を事実上の破(は)綻(たん)企業とみなすことでクリアできる」(同)との指摘もある。
政府内の意見調整はついておらず、支援策は“見切り発車”というのが実情だ。
記事全体のトーンは、年金給付額の引き下げれば、銀行団がつなぎ融資1000億円を実行する、といったふうに取ることが出来ますが、常識的に考えてそんな事は有り得ないでしょう。
また、取引先銀行団は、11月末までに必要とされる1000億円規模のつなぎ融資について、「年金債務の削減など再建の道筋が示されない限り、応じられない」との姿勢だ。
キチンとした再建案を作る事が必要で、その中には年金債務削減も当然ある、というのが銀行団の意見でしょう。
普通に考えて、その逆で年金債務を削減したら、再建策が完了するなんてことがあるわけがない。
じゃあ、年金債務以外について日本航空には問題がないのか?といえば、同じ機材(飛行機)を使って同じ事業をしているのに、これほどの経営状態の悪化に至ったのかを解明して対策しないと、ちょっとぐらい資金を投入してもじり貧でしょう。
ましてや、全日空は同じ条件ではるかに健全な経営をしているわけで、経営という観点では日航は全日空に負けたわけです、それを無かったことにしようというの無理で、ここを何とかしないとどうにもならないでしょう。
「日航を事実上の破(は)綻(たん)企業とみなすことでクリアできる」(同)との指摘もある。
どこをどう考えるとこんなバカな話が出てくるか、想像も出来ませんが「事実上の破たん企業とみなす」のでれあれば、さっさと法的処理をした方が簡単でしょう。
こうなると、11月末に債務不履行で倒産という道を選ぶ方が、妥当なように思いますね。
11月 9, 2009 at 10:22 午後 経済・経営 | Permalink
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2009.11.08
日航再建問題・特別立法
朝日新聞より「日航再建、年金減額前提に公的資金投入 特別立法概要」
国土交通省は、日本航空の再建に向けた特別立法の概要を固めた。
すでに退職したOBを含めた企業年金給付の減額を条件に、公的資金を投入することを盛り込む。
公的資金が企業年金の穴埋めに使われない仕組みを整えることが重要と判断した。
法律自体は来年の通常国会での成立を目指すが、OBらの反発が高まる可能性がある。
前原誠司国土交通相は8日に鳩山由紀夫首相や菅直人副総理兼経済財政相らと会い、特別立法について説明。
今週中に方針を表明する方針だ。
日航の企業年金は3千億円程度の積み立て不足に陥っている。
現行法では年金給付を引き下げるために現役、OBそれぞれの3分の2以上の同意が必要だ。
たとえ引き下げが成立しても、希望するOBには引き下げ前の条件で一括給付しなければならず、大幅な給付削減が難しくなっている。
特別立法は、公的支援を望む航空会社を対象とする形をとる。
まず、企業年金の積み立て不足分を給付額から引き去った経営再建計画案を会社側に策定させる。
計画案を政府が認定したうえで公的支援を実施する。
対象会社は、OBの同意を得なくても年金給付を引き下げられるようにする。
日航は官民による企業再生ファンド「企業再生支援機構」に支援を要請中だ。
機構の出資や融資には政府保証がつくため、実質的に税金が活用される。
日航が11月中に必要としているつなぎ融資にも、政府系の日本政策投資銀行や国際協力銀行の資金や保証が必要とみられる。
財務省や政投銀は「年金支給に使われるのでは国民の理解が得られない」として、日航の企業年金の大幅な引き下げを求めている。
また、つなぎ融資を要請されている民間大手銀行も、巨額の債権放棄を同時に求められているだけに「年金給付の引き下げが不可欠だ」としている。
ただ、内閣法制局などとの調整は終わっていないうえ、給付を強制的に削減された受給者が「財産権の侵害だ」として違憲訴訟を起こす可能性がある。
法案がどう具体化されるかは流動的だ。
- 特別法を作らないと、年金給付額を減らすことが出来ない。
- 年金給付額を減らさないと、国民の理解が得られない。
- 公的資金を導入するのだから、国民の理解が不可欠だ。
しかしですな、国民は「何を理解するのか?」という肝心なところが論じられていない。
そもそも、民間企業に公的資金の投入が出来るのなら、それは民間企業ではなくて国営企業でしょう。
つまり、民間企業を国営企業に転換するということなのか?
民間企業は、公共交通機関だって倒産・事業停止の例もあるし、鉄道がバスに変わったしまったという例もある。
日航はなにがそれほど特別なのだ?
日航と全日空あるいは海外の航空会社を比較してみると、現時点で公的資金の投入以外に資金繰りが危ないなんて会社は日航以外には無いようで、日航の経営不振は航空会社全体の問題ではない。
つまりは、法的整理をして債務を切り離して新会社でスタートすれば普通の航空会社として存続できると考えられる。
前原国交相は、なぜ普通の方法を選択しないのだろうか?
さらに、財産権の侵害として憲法違反となるだろうし、給付される年金は社員と会社が原資を出した結果であって、給付額の変更を利害関係者が話し合いで決めるのは当然であるが、それを法律で強制するとなると私的契約の強制的な変更となる。それも、はるかに昔の契約を変更することになる。
それを会社の経営状態で変えること出来るという法的な論理が分からないが、やっていることは経営者や金融機関が責任を取らずに、本来経営無関係なOBなどに債務整理を押しつけることになる。
これはモラルハザードそのものだろう。
国家が信用されなくなる、一番手っ取り早い方法とも言える。
新自由主義に基づく改革議論は、いわば詐欺であったと考えれば分かりやすい。
しかし、今回の日航救済策は、救済するためには何をやっても良い、ということになるから、契約の無視、法律に基づかない処置、責任を別のところに押しつける、何でもアリと言える。
アメリカなら、事前に最高裁が警告するような事例ではないだろうか?
11月 8, 2009 at 09:22 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.11.06
日航再生案はいよいよ無くなりつつある
朝日新聞より「日航、つなぎ融資に政府保証つけず 年金債務なお問題」
経営再建中の日本航空は、当初想定していた政府保証付きのつなぎ融資ではなく、政府保証のつかない形で日本政策投資銀行に融資を申請する検討に入った。
金融危機で一時的に経営不振に陥った企業が対象の「危機対応融資」は、日航に適さないとの見方が政府内で広がっているためだ。
国土交通省は、日航の企業年金を強制的に引き下げる法整備を進めることを表明し、政投銀の融資を促す方針だ。
前原誠司国交相が選任した専門家チーム「JAL再生タスクフォース」が10月29日にまとめた報告書によると、日航は11月末までに最大1800億円のつなぎ融資が必要。
国交省や日航は、政投銀などの融資に一部政府保証がつく危機対応融資の活用を検討していた。
ただ、政投銀の危機対応融資の実施には慎重論が強いうえ、企業再生支援機構は2カ月程度で支援の可否を決めるとみられ、それまでの事業継続に必要な額は500億~1千億円ですむ見通し。
国交省や日航は、機構が支援すれば経営破綻(はたん)の可能性も低くなるとみて、あえて政府保証を求めなくても、つなぎ融資は可能との判断に傾いている。
しかし、その場合でも、年金債務が融資の足かせとなることは変わらない。そこで、前原国交相が日航の年金給付を強制的に減額できる法整備を進めることも表明することになりそうだ。
そもそも、前原国交相が突如として「日航を法廷処理をしない」と宣言してから、JAL再生タスクフォースを立ち上げたが、危機対応融資のためには査定が必要だとして、結論を出さずにJAL再生タスクフォースは解散してしまった。
この段階で「JAL再生タスクフォース」とはなんだったんだ?という声があったのだが、今度は政府保証付きの危機対応融資の対象じゃあないだろう、という意見が出てきたから、日本政策投資銀行が融資するという案に後退したわけです。
しかし、日本政策投資銀行がすんなりと融資できるのであれば、民間銀行の融資団が実行していますよ。
それができないから危機なのであって、ストレートに見れば日航の危機はいよいよ差し迫ってきた、と見るべきでしょう。
国交省や日航は、機構が支援すれば経営破綻(はたん)の可能性も低くなるとみて、あえて政府保証を求めなくても、つなぎ融資は可能との判断に傾いている。
こりゃなんなんでしょうか?
経営破たんの危機は当面回避できても、再生できるとは言いがたいわけで、それこそレガシーコストの処理の方を優先しないと、当面の危機回避は出来てもいずれは経営破たんすると見るのが常識でしょう。
結局のところ、前原国交相が主導した「日航再生案」は単なる先延ばしである、ということになりそうです。
11月 6, 2009 at 04:16 午後 経済・経営 | Permalink
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2009.11.01
サンケイ新聞の派遣労働についての視野狭窄
サンケイ新聞より「どうなる労働者派遣法改正 規制強に「雇用不安定化」の懸念高まる」
「派遣切り」や東京・日比谷の「年越し派遣村」…。昨年以降、社会問題化した労働者派遣制度に鳩山政権がメスを入れようとしている。
製造現場の派遣禁止などが柱だが、失業率は戦後最悪の水準にあり、雇用環境は依然厳しい。
「弱者救済」を目指した派遣見直しだが、企業に大きな負担を強いることになり、雇用を不安定化させる懸念は消えない。
鳩山由紀夫首相は難しい政策判断を迫られている。(飯塚隆志、山田智章)
10月27日午後、東京・霞が関の厚生労働省で行われた労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の労働力需給制度部会。
席上、全国中小企業団体中央会の市川隆治専務理事が、資料に目をやりながら声を荒らげた。
「これでは75万人が失業する。派遣労働者の保護というが、究極の派遣切り法案ではないか」
議題は「労働者派遣制度のあり方」だった。
民主、社民、国民新の3党が合意した労働者派遣法改正に関する審議で、事務方が配布した資料には、法改正で75万人もの派遣労働が禁止対象となることが読み取れた。
派遣に頼る中小企業には、その穴埋めで人材を確保できるほどの余裕はない。
市川氏の発言は、そんな危機感を代弁するものだった。
鳩山政権が目指す労働者派遣法改正は、製造現場への派遣や日雇い派遣などを原則的に禁じるものだ。
派遣会社に登録して仕事することも原則禁止となる。
昨年以降の不況で製造業中心に「派遣切り」などが相次いだことを受けたもので、長期安定的な雇用の実現が狙いだ。
製造業派遣の解禁など小泉政権が行った規制緩和を「弱者切り捨て」と断じる鳩山政権の目玉施策だが、行き場を失った派遣労働者が正社員になれる保証はどこにもない。
「製造現場の派遣労働者は半分以下に激減した」
ある派遣業界関係者はこう指摘する。平成19年6月現在の派遣労働者数は184万人。
その4分の1強の47万人は製造業派遣だったが、最近、急激に減ってきたという。
理由は明白だ。鳩山政権の規制強化を先取りした動きである。
三菱自動車は、1400人いた製造現場の派遣労働者ら非正規社員を3月末までにゼロにした。
工場の稼働率が上がり始めた今は、関係会社からの応援や、派遣会社を通さず期間限定で直接雇用する期間従業員の採用などで対応し始めた。
ただ、直接雇用による労務コストの増加は大変な負担だ。
このため「多くのメーカーが海外生産比率を高める方向で検討している」(製造業幹部)という。
村田製作所は、15%の海外生産比率を25年3月期までに30%に高める方針だ。
円高に備えた経営戦略の一環だが、「派遣規制強化のリスク回避も後押しした」(広報部)という。
工場の海外移転は雇用の不安定化を加速させる。
さらに登録型派遣の原則禁止も影響が大きい。主婦らが派遣会社と契約し、家庭の事情に合わせてアルバイト感覚で働くことができなくなる。
それでも鳩山政権は派遣制度を抜本的に見直せるのか。
「3党合意を踏まえて通常国会への法案提出を目指す」。首相は10月29日の衆院本会議で、こう答弁した。
ただ、民主党内も一枚岩でなく、「あれもこれも規制するだけでは混乱を生む」との慎重論は根強い。
ある中堅議員は「規制強化で企業の人件費を圧迫すると、正社員の賃金引き下げを起こすかもしれない」と語る。
特に労働組合の支援を受ける議員は、正社員の雇用問題に敏感に反応する。
熱心なのは社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相だ。
「3党合意の抜本改正案から少なくとも後退しないように、進むことはあっても後退しないように」とクギを刺す。
労政審は年内に答申を出すが、これを受けた議論次第で政府・与党内に大きな論争が起こる可能性は十分にある。
意図してこういう記事にまとめたということなのでしょうが、サンケイ新聞はどういう形がよいと考えているのでしょうか?
まるで、かつての社会党の「なんでも反対」そのものと同じ論理展開の記事だと思います。
派遣問題を「何とかしなくてはならない」となったのは、新自由主義論者の「一部が先行して良くなれば、全体が良くなる」論に結果が出なかったからです。
派遣労働の問題は、長期雇用が企業に負担になる、ということを解決すると称して、実質的な賃下げを行ったところにあります。
雇用の安定と、賃金の関係は経済学的には「総額の一致」であるべきでしょう。
長期雇用でその間に受け取る賃金の総額と、短期雇用の繰り返しで受け取る賃金の総額は同じであるべきだ、同一労働同一賃金です。
ここでいう賃金とは、給与以外のものを含む総額です。
そして短期雇用の繰り返しは、その間の失業手当や就職のための再訓練費用などを含みますから、当然の事ながら、総人件費としては短期雇用者の方が高くなることになります。
企業にとっては、長期雇用のリスクを避けるために、賃金コストを短期的に上昇させるのか?という決断が必要です。
しかし、こんな面倒な「決断」をしなくても良くなる手法が一つあって、それが「短期雇用者の賃下げ」です。
というよりも、長期雇用者と同程度の時給にすれば見かけ上は「同一賃金」になります。
これでは、労働力の源泉である能力の再生産(訓練)が全くできないわけで、労働力の食いつぶしそのものになっているわけです。
この事を無視しているような政策が、医療とか学校教育でもまん延したのが新自由主義の最大の問題点でした。
近代健康保険の原理は、健康保険が無い社会の方が実際には医療費(社会問題も含む)が大きくなると分かったからです。
アメリカでは、国民皆保険制度が無いのに健康保険料の総額は人口比で他国のほぼ倍です。
そして医療水準の平均はOECD諸国間では下の方です。
つまり、恐ろしく効率が悪い健康保険制度です。
企業が労働者に何を求めるのか、といったことは国家百年の計といったものにはならなくて当たり前です。だから、国の政策は企業と同一歩調であってはなりません。
この事は、この10年で分かったことの一つでしょう。
それをこのサンケイ新聞の記事は「意図して昔の論調をそのまま持ってきた」と思うのですが、役に立たないでしょう。
新聞社なのですから、なんか提案するべきですよ。
11月 1, 2009 at 10:43 午前 経済・経営 | Permalink
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日本航空の赤字を国が直接埋めるというトンでもない話
NHKニュースより「日航赤字路線 国の支援を検討」
企業再生支援機構に支援を要請した日本航空が、地方の赤字路線の廃止を検討していることについて、前原国土交通大臣は「飛行機が飛ばない空港がないようにしたい」と述べ、地方路線を維持するため、期間を限って国が支援を行う考えを明らかにしました。
深刻な業績不振に陥っている日本航空は、国と金融機関が出資する「企業再生支援機構」に支援を要請し、事実上国の管理下で再建策の検討が進められることになりました。
この中で、日本航空が地方の赤字路線の廃止を検討していることについて、前原国土交通大臣は31日、神戸市内で記者団に対し、「路線がなくなるところも出てくる可能性があり、政府として一定の時限を区切って何らかの支援を行って、飛行機が飛ばない空白の空港がないようにしたい」と述べ、地方路線を維持するため、期間を限って国が支援を行う考えを明らかにしました。
そのうえで前原大臣は、「国が面倒を見るということになれば、地域の自助努力がなくなるので、地域でも、観光やビジネスの分野などで利用者数を増やすための努力をしてもらいたい」と述べ、地方に対して、利用客増加のための取り組みを行うよう求めました。
これはもう何を言っているのかわけが分かりません。
日本航空は2000億の赤字であり、全日空が200億の赤字で1/10です。
普通に考えれば、赤字にならないようにするのが企業努力そのものであって、その中には路線廃止も含まれるというのが当然でしょう。
飛行機を飛ばすために、自治体の努力を求める、とは本末転倒そのものでしょう。
航空会社も地方自治体も、お互いに「利益を上げるために投資する」という以外の選択はないわけで、投資してみたら失敗だったということも当然あるでしょう。
その代表が「飛行機を飛ばしたが利用者が居なかった」でしょうし、「客が居ないから路線を廃止する」ことも当然でしょう。
これらをいちいちひっくり返す論拠がさっぱり分かりません。
国交省が路線を認可したのだから赤字でも飛ばすべきだ、とでもいうことなのでしょうか?
とりもなおさず、赤字の路線を赤字のまま残すことに他ならないでしょう。
そんな事よりも、赤字の航空会社が撤退して、もっとうまくやれる航空会社がその路線を飛ばすように、航空会社を入れ替える方が普通の発想です。
どこがどうなると、こういうヘンテコな展開に固執することになるのでしょう?
11月 1, 2009 at 10:02 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.10.31
日航処理に対するサンケイ新聞社説
サンケイ新聞社説より「【主張】日航再建 民事再生法なぜ活用せぬ」
経営が悪化した日本航空は政府管理下で再建をめざすことになった。
官民出資の企業再生支援機構を使って債務を整理した上、公的資金で日航に出資や融資を行う方向で検討に入った。
しかし、「一私企業である日航を、なぜ公的資金を使ってまで支援するのか」という国民にとって最大の疑問は解けない。
前原誠司国土交通相は「このままでは飛行機が飛ばなくなる」と説明するが、説得力は弱い。
米国ではデルタ航空やユナイテッド航空など大手航空会社が経営破綻(はたん)し、連邦破産法11条にのっとって債務を整理し再生している。
期間中、各社は政府に頼ることなく営業を継続し、運航に支障はでなかった。日本にもそれと同等の民事再生法がある。なぜそれを活用できないのか。
政府支援を受ける日航と同じケースでは、自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)がある。
GMは債権者や労組、年金受給者らの利害関係者との調整を事前に行った上、11条を活用し再生した。
企業再生支援機構を使っても、公的資金の思惑が絡んで利害関係者間の調整がうまくいくとは限らない。
日航はすでに債務超過とされている以上、民事再生法を活用する方が管財人の下で迅速に再建手続きに移行できる。
法的整理を排除する理由はないはずだ。
時間を空費している間に、資産劣化と資金繰りの悪化が進む。
前原国交相は9月に就任後、大臣直属の専門家チームを組織し、再建策作りを委ねた。チームは1カ月にわたって利害関係者間の調整を進めてきたが、まとまらなかった。
前原国交相が「法的整理を選ばない」と早々と言明したため、破綻しないと高をくくった債権者らは、債権カット案などに首を縦に振らなかったからだ。
結局、専門家チームは資産査定の中身や人員、路線削減などのリストラに関する報告書も公表しないまま解散した。
国交相は「再生支援機構が改めて資産査定する」との理由を挙げるが、何のためのチームだったのか。
公的資金の活用を柱に据える以上、国民に対してきちんと公表すべきだ。
日航自身の問題も大きい。「親方日の丸」意識が抜けないまま経営再建を先送りしてきたあげくの経営危機である。
批判を浴びている高額の企業年金など、高コスト体質を自ら改めない限り、再建は危ういと認識すべきだ。
全く、サンケイ新聞の主張の通りであって、そもそも「法的整理をしないと、担当の大臣述べた理由が分からない」のでは話が始まっていないだろう。
そのために特別立法で年金給付額を減らすなどというのは、明確に憲法違反である。
アメリカのGM破たんと比して、世界中の物笑いの種になることは確実で、絶対にやってはいけないことに踏み込んでいると言わざるを得ない。
10月 31, 2009 at 11:16 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.10.29
日本航空再建策の暗黒化
日経新聞より「国交相、日航再生に支援機構の活用表明 再建案公表せず」
前原誠司国土交通相は29日午後の記者会見で、日本航空の経営再建について企業再生支援機構を活用する方針を正式に表明した。
同日に国交相直轄の「JAL再生タスクフォース」から報告案を受け取ったが、「企業再生支援機構に委ねる以上、タスクフォースの再建案を公表するのは適当でない。むしろ邪魔になる」と述べ、作業部会の再建案の公表を見送った。
(16:30)
「ちょっと待て」
と言いたい。
企業再生支援機構とは要するに公的資金を導入するための機関だろう。
理屈としては、確かに企業再生支援機構が「日本航空の再生は無理だ」と判定したり、あるいは必要なリストラ策を決めたりすることは出来るだろうが、引きうけた以上「出来ませんでした」では済まないわけで現段階でそこまでの見通しが付いているとは思えない。
民間金融機関がコンソーシアムを組めば資金手当ては不可能な額ではない、また民間主導で再生計画を立てて、それを政府がバックアップするといったことも可能だろう。
しかし、日本航空の経営陣は民間金融機関の支持を得るための再建策を提示できなかったわけで、タスクフォースが現経営陣に代わって将来計画を完成させることが出来た、とはとうてい思えない。
つまりは、再生計画のあらすじが出来た、資金がこれだけ必要だ、だから公的資金の投入、という話にすらなっていないのではないか?
あからさまに言えば、「日本航空が明日を(年内を)生き延びるためには、政府の保障が必要だ。その後のことは知った事じゃない」という話ではないのか?
そのようなところに公的資金の投入も問題だが、政府保証など入れたら民間金融機関の本来であれは損失になるところをカバーすることになるぞ。
そして、単に目立つからというだけの理由で、年金の給付額の減額を特別立法に依って強制する、というのでは、これに反対意見を表明するのには、一揆や革命といった実力行使に直結しかねないのではないのか?
現時点で2歩航空を潰すのか、将来に渡って日本国民の法的倫理感覚をぶち壊すのか、という問題にしか見えない。
そういう視点でこのニュースを見ると、前原国交相は国の金を自分が社長の会社の金と勘違いしているのではないだろうか?
もっと庶民に畏れをもって接するべきだと強く思う。
10月 29, 2009 at 05:48 午後 経済・経営 | Permalink
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2009.10.20
日航に公的資金を投入する理由があるのか?
朝日新聞より「日航支援へ公的資金検討 国交相と財務相が会談」
前原誠司国土交通相と藤井裕久財務相は20日午前、都内のホテルで会談し、日本航空に対する公的支援の検討に入ることを確認した。
経営破綻(はたん)を回避するためには、公的資金を活用した出資や融資が必要とみている。今月末までに決める。
日航は、公的制度から本格的に資本を受け入れる可能性が高まった。
資本増強には、改正産業活力再生特別措置法(産業再生法)の活用が有力だ。政府が日本政策金融公庫を通じ損失の5~8割程度を補填(ほてん)する仕組みだ。
加えて、官民による企業再生ファンド「企業再生支援機構」を用い、政府保証のついた出資をすることも検討する。
公的支援による出資額は数百億~1千数百億円にのぼる見通しだ。
日航は、前原国交相が選任した専門家チーム「JAL再生タスクフォース」の指導のもと、資産査定や民間金融機関との債務削減交渉などを進めてきた。
策定中の再建計画では、11月中に1800億円のつなぎ融資を、来年3月までに3千億円の出資か融資を受ける必要があるとしている。
その一部を公的制度が引き受けることになりそうだ。
両大臣はこの日、峰崎直樹財務副大臣、大塚耕平金融副大臣らとともに、専門家チームから再建計画の枠組みの説明を受けた。
関係者によると、出席者は法的整理を回避する方向で一致したという。
前原国交相は同日の閣議後の会見で
「飛行機が飛ばなくなる状況になってはいけない。
再建計画ができて履行されるまでしっかりバックアップする」
と強調した。
また藤井財務相は「(会合では)非常に切迫していることもよく理解できる、と申し上げた」
と公的支援に理解を示した。
日本航空を再建するというのは分かるようで分からない。
具体的にどうなれば、「再建した」とするのだろうか?
前原大臣が「「飛行機が飛ばなくなる状況になってはいけない」と言ったというが、一方で国内路線に慢性的な赤字路線があって、黒字転換を図るのならなるべく早く飛行機を飛ばさなくすることが必要だろう。
そして実際問題として、ある程度多くの路線を廃止するべきだろう。
廃止路線を利用していた人たちにとっては「日航は無くなった」ことに違いはないだろうから「再建したけれども飛行機は飛ばない」と感じるかもしれない。
こんな事を考えると、再建するためには一旦止める方が合理的なのではないか?と思う。
今回の騒動で、銀行が「債権放棄に応じられない」としているわけで、その他の条件があまり変わらないとすると、何らかの形で債権を棚上げにしても、日航はいずれはまた赤字を積み重ねてしまうような気がします。
一回潰した方が話が簡単になると思いますねぇ。
10月 20, 2009 at 04:51 午後 経済・経営 | Permalink
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2009.10.18
JR西はビジネスを続けることが出来るのか?
朝日新聞より「JR西へ厳しい声 口先だけの謝罪や言い訳は響かない」
JR西日本は、宝塚線(福知山線)脱線事故の調査情報漏洩(ろうえい)など一連の問題を受け、17日午前に続いて、午後にも「お詫(わ)びの会」を兵庫県伊丹市内で開き、被害者に問題の経緯を説明し、謝罪した。参加者からは、同社の企業体質を問う厳しい声が相次いだ。
17日の「お詫びの会」は非公開で2回開かれ、遺族と負傷者ら計219人が参加した。
午前9時半に始まった最初の会が終了したのは午後1時半。
出席者らによると、質疑応答ではJR西への批判が相次いだ。
「公表前の調査報告書が社内にあって、おかしいと言う社員はいなかったのか」
そう追及した男性に対し、山崎正夫前社長は「私の知る限りいなかった。当時の社内はそういう状況でした」と力無く答えた。
負傷者の家族の女性は「『犠牲者の無念を思うとやるべきではない』と言える人がなぜいないのか。そんな会社は信用できない。今までで一番腹が立つ」と憤りをあらわにした。
JR西の事故被害者に対する説明会は、今回で8回目。
同社はそのたびに、「被害者への精いっぱいの対応が最優先」と言い続けてきた。
「これが誠心誠意と言えるのか」「表向きは『精いっぱいの対応』と言いながら、裏では自分たちのことばかり。そんな幹部ではJR西は変わらない」。被害者は失望感を口にした。「あなたはなぜ社長になったのか」と問われた山崎氏は「企業防衛に考えがいってしまったのは事実としか言いようがない。おわびするしかありません」と答えるのがやっとだった。
同社をめぐる一連の問題の発覚が、国土交通省の発表だったり、報道だったりした点にも批判が集中。
「ずっと言わないつもりだったのか」と質問が飛ぶと、土屋隆一郎副社長は「検察の捜査を通じての指摘を、我々が申し上げるべきかどうか悩んでいた。結果的に後手後手になってしまった」と釈明した。
「口先だけの謝罪や言い訳は響かない。裏工作をしても命は戻らないと肝に銘じてほしい」。被害者の1人はそう訴え、責任の所在を明確にするよう求めた。
大学生だった長女(当時21)を亡くした兵庫県三田市の奥村恒夫さん(62)は終了後、「言い訳だけの集会だった。JR側からは、これからの取り組みについての話があったが、本当にできるのか信用できない」と話した。
午後5時に始まった2回目の会は午後10時すぎまで続いた。
妻と妹を亡くした同県宝塚市の浅野弥三一(やさかず)さん(67)は「説明は表面的な見解を示しただけ。情報の漏洩を求めたり、意見聴取会の公述人の抱き込みを図ったりした問題がなぜ起きたのか、自己分析がされていない」と批判。「コンプライアンス特別委員会に、調査をすべて任せるのは間違っている」と指摘したうえで、「JRにはどうか立ち直ってほしい」と望みも託した。
東京新聞より「JR西、尼崎事故で社員に資料 口裏合わせと地検指摘」
尼崎JR脱線事故で、JR西日本が兵庫県警や神戸地検から事情聴取を受ける社員に、対策用の資料を配布するなどしたことに対し、神戸地検が口裏合わせではないかと指摘していたことが17日、JR西や捜査関係者への取材で分かった。
事情聴取前に、事故の事実関係をまとめた会議用資料や、被害者説明会の想定問答を用意。
聴取後は供述内容のメモを作成し弁護士に報告したほか、聴取予定の社員に見せることもあった。
JR西は「あくまで参考資料。捜査に協力するためだった」と釈明。遺族らは「供述を統一させるとは許せない」などと強く批判している。
一方、現在は取締役の山崎正夫前社長は、進退を社長に委ねていることを明らかにした。既に辞意を伝えたとみられる。
地検は7月、業務上過失致死傷罪で山崎前社長を在宅起訴。
捜査過程で県警や地検は、多数の同社幹部や社員から事情を聴いた。JR西は、社員から対応の問い合わせが相次いだため資料を配布したとしている。
これとは別に、個人で自分用に資料を作成し「ポリちゃん想定問答」などといった名称を付けていた社員もいたという。
捜査関係者などによると、神戸地検は昨年10月のJR西の家宅捜索などでこうした資料を確認。
JR西側に指摘すると、口裏合わせとみられる行為はなくなった。地検は、公の場での幹部の発言と矛盾したことを話さないよう対策をとっていたとみている。
事情聴取前に弁護士が助言するなどJR西の組織防衛策は一部知られていたが、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現運輸安全委員会)の報告書漏えい問題を謝罪するため17日、兵庫県伊丹市で開いた「おわびの会」で佐々木隆之社長が自ら資料配布の件を明らかにし「不信感を抱かせた」と陳謝した。
佐々木社長は同日の記者会見で「事情聴取を受ける社員は記憶も薄れている。できるだけ正確に答えるための資料だった」と話した。
会は午前と午後の2回、遺族ら約220人が出席し、合わせて約9時間に及んだ。
(共同)
産経新聞より「退任否定から一転、今月上旬に進退伺提出 JR西の山崎前社長」
JR福知山線脱線事故の報告書漏洩(ろうえい)問題で、漏洩にかかわったJR西日本の山崎正夫前社長(66)と土屋隆一郎副社長(59)が佐々木隆之社長(63)に進退伺を出していたことが17日、分かった。
この日、JR西が兵庫県伊丹市のホテルで開いた事故被害者に対する「おわびの会」で明らかになった。山崎前社長は報道陣に「退任と続投両方の可能性があるが、自分の考えは佐々木社長に伝えている」と述べた。既に辞意を伝えたとみられる。
山崎前社長は業務上過失致死傷罪で神戸地検に在宅起訴され社長を辞任した後、被害者対応などを担当する取締役にとどまっていた。
漏洩問題の発覚直後も「企業風土の改革などを進めていきたい」と取締役の退任を否定していたが、今月上旬になって進退伺を佐々木社長に提出したという。
記者会見した佐々木社長は「両氏の進退は預かっている状態。
(社外の有識者による)コンプライアンス特別委員会による漏洩問題の調査状況をみながら早急に判断したい」と述べた。
妻と妹を亡くした浅野弥三一さん(67)=兵庫県宝塚市=は、調査を社外に託しているJR西の姿勢を批判し「組織ではなく幹部の問題。なぜ幹部間で自己分析ができないのか。そんな鉄道会社では先が思いやられる」と話した。
一方、事故捜査に絡みJR西が神戸地検や兵庫県警の聴取を受ける社員に対し、事前に資料を配布していた問題で、資料には聴取を終えた社員の供述内容をまとめたメモも含まれていたことが判明。メモは弁護士にも配布していた。
これとは別に、個人で自分用に資料を作成し「ポリちゃん想定問答」などといった名称を付けていた社員がいたという。
佐々木社長は「会社としてこう答えるよう指示したことはない」として、口裏合わせはなかったとの認識を示している。
読売新聞より「福知山線事故聴取で口裏合わせ…JR西、対策勉強会」
JR福知山線脱線事故で、JR西日本が、兵庫県警に事情聴取される予定の幹部を対象に、「聴取対策勉強会」を開いていたことがわかった。
県警の聴取に対するJR西幹部らの供述内容が一貫していたことから、幹部を追及したところ、この事実が判明。県警は当時から組織的な口裏合わせとみていたという。
JR西を巡っては、県警や神戸地検の聴取を受けた内容をメモにまとめ、聴取を控えた幹部らに資料とともに配布していた問題が明らかになっている。
捜査関係者によると、聴取対策勉強会が開かれていたのは本社の会議室。
聴取を控えた幹部をここに呼び、想定問答を検討していた。
実際に、幹部らの当時の供述は
- 遺族や負傷者へのおわびの言葉
- 安全対策はちゃんと取っていた
- 現場カーブの危険性は予測できなかった
――などほぼ同じ文言が同じ順番で述べられ、判で押したような構成になっていたという。
JR西側は「自分の認識や経験の範囲内で回答するよう指導しており、供述の内容に統一感はなかった」としている。
(2009年10月18日03時05分 読売新聞)
非常に不思議に感じるのか、弁護士が入っていてこの体たらくになっていることです。
企業の危機管理をBCP(business continuity plan)として総合的に計画・管理するべきだ、となっていて、法律や行政への対応も含んでいます。
それが下手すると、証拠隠滅になりかねないことをした、というのが解せない。
検察が注意する前に、弁護士がチェックするべき事でしょう。
その結果が今になって「コンプライアンス特別委員会」の結論待ち、という格好の悪いことになっている。
脱線事故の当日に、JR西は置き石説を積極的に流したのですが、その頃と今も情報に対する姿勢の質的な面には変化がないのでしょうか?
近い将来、BCP研究の良きテーマになっていくでしょう。
10月 18, 2009 at 09:17 午前 経済・経営 | Permalink
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日本航空は再建に向かうことが出来るか?
サンケイ新聞より「日航支援「企業再生支援機構」活用へ 公的資金で救済」
2009.10.18 01:40
日本航空の経営再建に向けて、前原誠司国土交通相直轄の専門家チーム「JAL再生タスクフォース」は17日、経営不振の企業の再建を支援する「企業再生支援機構」を活用する方針を固めた。
活用が決まれば、支援機構が公的資金を使って日航を救済し、同社の過半数の株式を取得することを想定しており、公的関与がこれまで以上に強まるのは確実だ。
銀行団の一部債権放棄も必要になるため、日本政策投資銀行などの主力取引銀行や、関係省庁と最終調整する。
日本航空の再建をめぐっては、専門家チームが、主力取引銀行に2500億円超の債権放棄を要請することを柱にした新たな再建計画案を策定している。
これに対し、主力取引銀行は「負担が大きい」と、再建案の受け入れに難色を示している。
公的資金の活用に関しては、改正産業活力再生特別措置法(産業再生法)の適用申請という選択肢もあり、検討されてきた。
しかし、支援機構を活用した場合は、日航への融資が不良債権とみなされないなど、主力取引銀行のメリットが多い。
このため、債権放棄額を減額した上で支援機構を活用すれば、銀行団の理解を得られやすいと判断したもようだ。
16日に発足した企業再生支援機構は、ダイエーや旧カネボウを支援した産業再生機構の仕組みをもとにしている。
専門家チームのメンバーの多くは、産業再生機構で企業再生に関わった経験があり、日航の支援決定後は、そのまま経営に参画し、再建を手がけるとみられる。
支援機構は、地方経済の活性化を目指し、地方の中堅・中小企業の支援を中心にするが、日航のような大企業も排除しないことを確認している。
日航の経営再建は地域経済への影響も大きく、支援が受け入れられる可能性は高い。
ただ、日航の支援には、数千億円単位の公的資金が必要になる見通しで、再建が不調に終われば、国民の税金で穴埋めすることになるため、政府・与党内には、再建実績のない支援機構の活用に慎重論もある。
専門家チームは、今月末にまとめる再建計画の骨子に先駆け、20日にも骨子案を公表する方向で銀行団と調整してきたが、日航の株価が上場来最安値を更新するなど「市場の信頼が急速に低下している」(銀行団)ことから、骨子案の公表を19日に前倒しすることも検討している。その後、11月末には最終的な再建計画をまとめる方向だ。
再建計画は人員削減を従来計画の6800人から9千人超に拡大、年金債務を1千億円に圧縮するほか、経営責任を明確にして西松遥社長の退任を求めることが明らかになっている。
企業再生支援機構 官民共同で200億円を出資して設立した政府系機関で、1兆6千億円の公的資金を投入できる枠を持つ。
業務期間は5年間。関係者間の利害調整のほか、金融機関からの債権買い取り、対象企業への出資、経営陣の派遣などの再生実務を主導する。
対象企業の経営が改善した後は、新たなスポンサーに譲渡して再建を終える。
支援決定では、まず銀行団と対象企業が機構に支援要請し、機構が関係省庁の意見を聴いた上で最終判断する。
初代社長には、元東京都民銀行頭取の西沢宏繁氏が就任した。
日経新聞より「日航再建素案受け入れ、3メガ銀も「困難」
日本航空の経営立て直しに向け国土交通相直属のタスクフォース(作業部会)がまとめた再建素案に対し、3メガバンクがこのままでは受け入れは困難との判断を固めたことが17日、わかった。
財務省とメーンバンクの日本政策投資銀行も受け入れ困難と判断しており、今後は素案の修正が焦点になりそうだ。
作業部会が13日に提示した素案は、債権放棄と債務の株式化(DES)で銀行団に3000億円の支援を要請。
政投銀による危機対応融資の11月中の実施や、改正産業活力再生法に沿った危機対応出資の活用も盛り込んでいる。
(07:00)
記事中にあるように、13日に銀行の債権放棄を前提として「企業再生支援機構」を活用という案が出て、国交省が作った「JAL再生タスクフォース」はさらに案を進めた、一方銀行サイドは、受け入れ困難と表明した、ということですね。
まあ、同じ案件に対して、正反対に近い話なのですから「呉越同舟」とでも言うのか、それとも同じ舟に乗っていないと言うべきところなのかもしれません。
気になるのは
公的資金の活用に関しては、改正産業活力再生特別措置法(産業再生法)の適用申請という選択肢もあり、検討されてきた。
しかし、支援機構を活用した場合は、日航への融資が不良債権とみなされないなど、主力取引銀行のメリットが多い。
このため、債権放棄額を減額した上で支援機構を活用すれば、銀行団の理解を得られやすいと判断したもようだ
で、一種の目くらましでしょうが、わたしには以前から何度も述べているように、世界中の航空会社が同じ条件で競争するのですから、コスト要因を替えないと競争が出来ません。
例えば、日本航空を中国に任せることで全体として人経費を削減する、といった事になります。
こんな案は、誰も望まないでしょうから「そんな事なら、日本航空は不要だ」となってきます。
ところが前原国交相が、理由の説明無しに「日本航空は潰さない」と述べてしまったから、日本航空再建が自己目的化していて、現状ではある種のババ抜きをやっているのではないでしょうか?
まあ、日本航空が生き残る道は、大幅な規模の縮小が必須ではないでしょうか?
例えば赤字路線は全部廃止、といった選択になるでしょう。場合によっては1/10ぐらいに縮小してしまう。
まるっきり、パンアメリカン航空の顛末を見ているような印象です。
ウィキペディアより引用
ナショナル航空買収 [編集]
この頃パンアメリカン航空は「世界で最も高い経験値を持つ航空会社(World's Most Experienced Airline)」を標榜し、まさに世界を代表する航空会社として振舞っていたものの、1970年代半ばには、自らがローンチ・カスタマーとなったボーイング747の大量導入による供給過多と価格競争による収益性の悪化が重くのしかかってきた上に、1970年代初頭に起きたオイルショックによる燃料の高騰で体力が弱ってきたにも拘らず、パイロットやスチュワーデスの高給をカットできず、高コスト体質のまま国際線の価格競争が次第に激化していったことで慢性的な赤字経営に陥っていった。
その上、1970年代後半にジミー・カーター政権による航空自由化政策(ディレギュレーション)が施行され、他社による国際線への進出が進んだことにより価格競争がさらに激化したことから、新たな収益源を模索することとなった。
ディレギュレーションの施行を受けて他社の国際線への進出が可能になったことと引き換えに、パンアメリカン航空にも幹線以外の国内線への進出が可能になったことを受けて、これまでは規制のために脆弱であった国内線網の充実を図り、1980年に、アメリカ東海岸を中心とした国内路線網を持っていた中堅航空会社であるナショナル航空を買収した。
経営悪化 [編集]
しかし、東海岸地域の路線を主に運航する中堅航空会社だったナショナル航空の国内線路線網は、ユナイテッド航空やイースタン航空、アメリカン航空などの大手に比べ脆弱であったことや、両社の運航機材の多くが別々のものであったこと(例えば、パンアメリカン航空はボーイング747に次ぐワイドボディ機としてロッキード L-1011 トライスターを運航していたものの、ナショナル航空はライバルのマクドネル・ダグラスDC-10を運航していた)、ナショナル航空の賃金形態を「業界随一」とまで言われた高賃金であったパンアメリカン航空に合わせる等、結果的にナショナル航空の吸収合併による改善効果は殆どないどころか、パンアメリカン航空の経営状況を決定的に悪化させる結果となった。
その上、組合の反対により賃金形態の健全化による赤字体質の改善は全く進まず、その上に度重なる事故などにより経営が急速に悪化し、1981年9月にはニューヨークの本社ビルを4億ドルでメトロポリタン・ライフ生命保険に売却したほか、同年にはインターコンチネンタルホテルチェーンをグランド・メトロポリタングループに売却し、この資金を元手に本業に集中することで経営状況の回復を狙った。
「ドル箱路線」の売却 [編集]
しかしその後も経営状況のさらなる悪化が進み、1985年には、日本路線を含むアジア太平洋地域の路線を、ハブ空港である成田国際空港の発着権や以遠権、社員や支店網、保有機材の一部ごとユナイテッド航空に売却した。
なお、第二次世界大戦前からの長い歴史を持つアジア太平洋路線は、日本航空や大韓航空、シンガポール航空などの競合他社の急成長による価格競争の激化によって、以前に比べて収益が低下傾向にあったものの、依然としてパンアメリカン航空にとっては高収益が見込める路線であり、経営陣や株主からは売却することへの反対意見が続出した。
しかし、これによりパンアメリカン航空は多額の運転資金を得ることとなり、以降は「ビルボード・タイトル」と呼ばれた新塗装を導入しアメリカ国内線やヨーロッパ路線、カリブ海方面とメキシコなど南アメリカの路線運航に集中する傍ら、アジア太平洋路線の売却に伴いボーイング747SPやロッキード L-1011 トライスターなどの燃費効率の悪い長距離専用機材を放出するとともに、燃費効率のよい2人乗務機であるエアバスA310の導入を行うなど、運転資金を経営効率を上げるために有効に活用することで、経営状況の改善を図る方策へと出た。
なお、アジア太平洋地域路線はハワイまでの国内路線のみを残し、日本をハブとして運航していたグアムやサイパン路線、さらに香港や上海路線も併せて売却することとなった。その後1988年に日本路線復帰の計画が持ち上がったが、同年12月に起きた、いわゆるパンナム機爆破事件の影響で白紙になった。
更なる路線の切り売り [編集]
アジア太平洋路線の売却で一時的な運転資金ができ、アメリカ国内線やカリブ海、南アメリカ路線の増強を行ったにもかかわらず、この爆破テロ事件で乗客の激減と多額の補償金という致命的なダメージを受けてしまう。
運転のためのつなぎ資金を得るために、事件の翌年の1989年には西ドイツ国内とベルリン間の路線をルフトハンザ航空に売却し、1990年10月には、日本路線と並ぶ高収益路線であったロンドンのヒースロー国際空港への路線を、イタリアやスイスなどへの以遠権を含む路線の権利やヒースロー国際空港のターミナル、機材とともにユナイテッド航空に売却した。
高収益路線の相次ぐ売却を行い運転資金をひねり出したものの、労働組合の反対により経営効率化計画がとん挫するなど経営状況は殆ど改善せず、ついに1991年1月には破産と会社更生法の適用を宣言し、同時にマイアミ発を除くすべてのヨーロッパ路線と、ケネディ国際空港のパンアメリカン航空専用ターミナル「ワールドポート」のデルタ航空への売却、更にラガーディア空港からボストンとワシントンD.C.へのシャトル便の売却を行うこととなった。
終焉 [編集]
これらの相次ぐ売却により、創業当時の本拠地であったフロリダ州のマイアミ国際空港を本拠地とし、わずかに残ったマイアミ発のロンドン、パリ線の他はカリブ海周辺及び南アメリカ路線、東部を中心とした国内線のみの運航を行う中規模航空会社として、デルタ航空の支援のもと再生を行うこととなった。
しかし、同年に勃発した湾岸戦争による国際線乗客激減と同時に起きた燃料高騰、そして最後の頼みの綱であったデルタ航空による支援策が、同社の大株主の反対を受け白紙撤回したことがとどめを刺す結果となり、ついに1991年12月4日に破産し運航停止し、かつて世界中にその路線網を広げた名門航空会社は終焉を迎えた。[2]
10月 18, 2009 at 08:47 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.10.14
日本航空の記事に見る、激動
新聞記事サイトをまとめて開いて、興味のある記事を集めているのですが、今日(2009/10/14)は日本航空再建の記事を並べてみたら、タイトルですら微妙に違うので、記事に記されている時刻で並べてみたら、こんなことになりました。
朝日新聞より「日航社長の退陣含む再建計画、国交相の専門家チーム」
日本航空の経営再建を巡り、前原誠司国土交通相が選んだ専門家チーム「JAL再生タスクフォース」は13日、債権放棄の要請や西松遥・日航社長の退陣などを盛り込んだ再建計画の大枠を、日航の主な取引先の金融機関に説明した。
日航はこの大枠を基に金融機関や政府と協議を進め、10月末に再建計画の骨子をまとめる。
チームは先月末以降、日航本社で資産査定のやり直しを進めている。
この結果、資産が目減りして財務がさらに悪化する可能性があるとみて、取引金融機関からの金融支援は不可欠とみている模様だ。
関係者によると、チームは金融機関に対し資産査定の前提条件によって数字が変わる可能性を示したうえで、4千億円超の金融支援が必要になるとの見通しを伝えた模様だ。
そのうち過半を債権放棄や債務の株式化で削減し、残りは公的資金や民間出資による資本増強を求めたい考えも示したという。
財務悪化の責任を明確化するため西松社長は退陣し、後任に40代の若手を登用する必要があるとも説明。
チームのメンバーも執行役員として日航の経営に携わる見通しだ。
加えて年金の債務圧縮や、これまで6800人としていた追加人員削減をさらに積み増す考えも説明したという。
これに対しある取引銀行幹部は「当の日航がどんな努力をするのかをみて検討したい。
銀行だけが傷む形はどうか」と述べ、債権放棄に慎重な姿勢を示した。
読売新聞より「日航債権2500億円放棄、金融機関に要請へ」
日本航空の再建を主導する専門家チーム「JAL再生タスクフォース」は13日、再建策の素案をまとめ、日航や金融機関との調整に入った。
金融機関が抱える債権のうち2500億円規模を放棄・株式化して日航の負担を軽くする。
一方、日航は2011年度までの人員削減計画を従来の6800人から9000人超に上積みするほか、西松遥社長ら現経営陣が退任して経営責任を明確にする。
関係者によると、債権放棄額のうち数百億円は「債務の株式化(DES)」の手法を用い、日航株に換えて資本の上積みに使う。
公的資金による資本注入などと組み合わせ、1500億円前後の資本増強を図る。
日航は、借金の棒引きを要請する前提として、
- 〈1〉機材の小型・省力化
- 〈2〉路線縮小
- 〈3〉人員削減
- 〈4〉企業年金の支給水準の引き下げ
の4本柱のリストラを徹底する。
資金繰り支援策として、11月中に約1800億円など、年度内に計3000億円を超える新規融資を主力銀行などに要請する。
債権の放棄・株式化は、私的再建手続きである事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)を活用する案が有力だ。
公的支援は、改正産業活力再生特別措置法(産業再生法)に基づく投融資や、企業再生支援機構の活用などを視野に入れている。
タスクフォースは10月末までに主力銀行の了承をえて再建策の骨子をまとめたい考えだ。
今後の調整次第では、「(素案の)数字の変更が出てくる」(前原国土交通相)可能性がある。
(2009年10月14日03時15分 読売新聞)
日経新聞より「日航債務3000億円免除 再生チーム素案、債務超過と判断」
日本航空の経営再建を巡り、前原誠司国土交通相直轄の専門家チーム「JAL再生タスクフォース」は13日、再建に向けた素案をまとめ国交相と日航、金融機関にそれぞれ説明した。
金融機関に対し債権放棄と債務の株式化(DES)で計3000億円規模の支援を要請。
日航は1500億円の資本増強や年金支給額の半減、西松遥社長の退陣などが必要とした。
素案をもとに金融機関などと交渉し、10月末に計画案、11月末をメドに最終的な再建計画を策定する。
再生チームは日航が少なくとも2500億円の債務超過に陥っていると指摘。
素案では
- (1)債権放棄やDESによる金融支援
- (2)1500億円の資本増強を含む最大4800億円の新規資金調達
- (3)約3300億円の年金積み立て不足の1000億円への圧縮
などを盛り込んだ。
私的整理手法の一つである事業再生ADR(裁判外紛争解決)の活用方針も打ち出した。
(06:00)
わずかに、1時47分 朝日新聞、03時15分 読売新聞、06:00 日経新聞、と数時間の間の記事ですが、時刻を追うごとに、内容が厳しくなり債権放棄などの金額も大きくなっています。
タイトルも
- 日航社長の退陣含む再建計画、国交相の専門家チーム
- 日航債権2500億円放棄、金融機関に要請へ
- 日航債務3000億円免除 再生チーム素案、債務超過と判断
とまるで出世魚(^_^;)
今週が山場ですかねぇ?
10月 14, 2009 at 09:09 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.09.30
前原国交省・日航は大丈夫と・・・・・
NHKニュースより「日航再建 政府支援方針を確認」
前原国土交通大臣は、深刻な業績不振に陥っている日本航空の再建問題について30日午後、緊急の会見を行い、「日本航空の自主再建は十二分に可能だ」と述べ、鳩山総理大臣との間で、政府として日本航空の再建を支援する方針を確認したことを明らかにしました。
深刻な業績不振に陥っている日本航空の再建問題をめぐっては、前原国土交通大臣が、抜本的な経営の立て直しを検討する専門家チームを9月25日に設置し、10月末までに、再生計画案の骨子を固めることにしています。
日本航空の再建について、前原大臣は30日午後、総理大臣官邸で鳩山総理大臣と会談したあと、国土交通省で緊急の記者会見を行いました。
このなかで前原大臣は、
「海外で旅行会社向けの保険について、日本航空だけを適用除外にしたり、クレジットカードによる航空券の発券を停止したりする動きが出ており、風評被害というか、過度に日本航空に対する心配が広まりすぎている」
と述べました。
そのうえで、前原大臣は、
「日本航空は、いまの資金繰りには問題なく、自主再建は十二分に可能だ。専門家チームが10月末をめどに再建計画を立てる政府の方針には揺るぎがない。鳩山総理との会談でも、政府として日本航空を支援していくことを確認した」
と述べ、政府として、日本航空の再建を支援する考えに変わりがないことを強調しました。
読売新聞より「日航の信用不安、海外金融機関に広がる 前原国交相、会見で打ち消し」
経営再建中の日本航空をめぐり、海外の金融機関などで信用不安が広がってきた。
前原誠司国土交通相が30日、記者会見で明らかにした。
前原国交相は
「日航の自主再建は十二分に可能だ。
10月末をめどにタスクフォースが再建計画の骨子をまとめる政府方針に揺るぎはない」
と述べ、信用不安を懸命に打ち消すとともに自主再建を目指す考えを改めて強調した。
前原国交相によれば、
海外の金融機関の間では、日航を旅行会社向けの保険適用除外の対象としたり、クレジットカードによる発券の取引を停止したりする動きが出ているという。このほか株式市場では、海外投資家の間で日航株を手放す動きが広がっている。
こうした状況について前原国交相は
「過度に日航に対する心配が広がりすぎている」と指摘。「鳩山総理に政府として日航を支える方針を改めて説明したが、『しっかり頑張ってほしい』といわれた」
と説明した。
最初は、記事のタイトルで「政府が日航支援」と読んだモノですから、けっこう驚きましたが、海外で日航がすでに死に体であると認定されている、ということですね。
今までも、色々な企業のききにおいて政府が大丈夫、などと言うと「本当に危ないのだ」と一気に危機が実際のものになってきましたが、日航も同じ展開になるだろうと感じます。
そもそも、市場から相手にされない企業は生き残りようが無いですよ。
9月 30, 2009 at 06:21 午後 経済・経営 | Permalink
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2009.09.24
日航が産業再生法?
サンケイ新聞より「【日航社長会見】公的資金投入 ネットワーク維持で納税者に恩返し」
経営再建中の日本航空の西松遥社長は24日、前原誠司国土交通相に対し、同社が今月末をめどに策定中の経営改善計画について説明した後に記者会見した。
西松社長との一問一答は次の通り
--前原国交相には経営改善計画をどのように説明したのか
「路線の整理、コスト削減、提携などによる柔軟な事業体制の構築の3本柱について言及した。これに加え、人件費削減についてこれまでよりも踏み込んでご説明した」
--公的資金の投入を要請したのか
「要請した」
--金額は
「示していない」
--納税者にどう理解を求めるのか
「国際、国内含めてネットワークを維持し続けることで恩返しできる」
--会社分割については
「まったく考えていない。ああいう方式ではお客さまが離れてしまいビジネスにならない」
--路線については地方からの反発もあるが
「営利会社なので採算を取れる路線をやる。一方で社会的責任上、路線維持ももう一つの要請だ。両立させることできる範囲でやるべきだが難しい。ご理解いただきたい」
--年金については
「明日、年金の新しい仕組みを年金基金側に提案したい」
再生計画無しで、とりあえず産業再生法の適用申請、というのでは間に合わないのではないでしょうか?
前原大臣は就任会見で「日航は潰さない」とは言っていますが、よく読むと「自力再生で」なんですよね。まあ、大臣としては当然の発言でしょう。
ところが日航の一連の騒動は「自力」の部分がどう見ても抜け落ちていて、すでに当事者能力が無いと見られているのではないだろうか?
どうにも、この記者会見の内容では「はい分かりました」とは誰も言えないのではないか?
9月 24, 2009 at 06:43 午後 経済・経営 | Permalink
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2009.09.22
日航に抜本策はあるのか?
日経新聞より「日航の新旧分離要請へ、政投銀など主力行 実質債務超過の恐れ」
経営が悪化している日本航空の再建問題で、日本政策投資銀行など主力金融機関が政府に対し同社の「新旧分離」を含む抜本策を求める意向であることが 21日、明らかになった。
財務安定へ向け、公的資金投入を可能にする特別立法を要請することも視野に入れる。
政投銀などは日航が2009年度末に実質的な債務超過に陥るとの見方を強めており、日航が要請中の追加融資は困難な情勢。
早期立て直しに政府の強力な関与が必要と判断した。
複数の関係者が明らかにした。
前原誠司国土交通相は24日に日航首脳や主力金融機関幹部から再建方針を聞く予定。
銀行団は国交相に抜本策をテコにした再建を強く求める構えで、政府、日航との調整を本格化させたい考えだ。 (06:00)
公的資金を投入すると言っても、その理由が成り立つのだろうか?
普通に倒産させてから、新会社が資産を引き継ぐといった形でも問題はないだろう。
一旦清算すると、規模が1/10ぐらいに縮小するかもしれないが、利用者にとってはあまり問題にはなるまい。
新旧分離と言っても、旧側が何を引きうけるのか?が問題だろう。
同じ運輸機関だから、国鉄の処理を考えると、貨物部門・新幹線部門といったように主に機能的な面と、地域性で会社を分割した。
日本航空を分割するとしても、そういう利用者から見ても明確な分割をして、それが会社の収支改善になるものなのか?
一方で、資金繰りは待ったなしであって、もう片方では収支改善のビジョンがないというので、国有化するか倒産するか、しか無いと思うのだが・・・・・・。
9月 22, 2009 at 08:07 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.09.16
日本航空・どん詰まりか?
朝日新聞より「日航の国内・国際線、計50路線廃止へ 6800人削減」
経営再建中の日本航空が、国際線・国内線合わせて計50路線の廃止を計画していることが15日、明らかになった。
路線網の縮小のほか、約6800人の人員削減などで11年度までの3年間に約5千億円のコスト削減を行い黒字転換したい考え。
だが、路線を廃止する空港の地元の反発や、社内の抵抗も予想される。
国土交通省が同日開いた有識者会議で、日航の経営健全化計画の大枠が提示された。
経営改善のために今後3年間で2千億円以上の資本増強が必要、との認識も示された。
廃止・減便の具体的な検討状況を日航は明らかにしていないが、関係者によると、国際線路線数(共同運航含む)の8%にあたる21路線、国内線の20%にあたる29路線の廃止を計画。
欧州への直行便はロンドン、パリ、フランクフルト(独)、ミラノ(伊)を除いて廃止するほか、関西―大連(中国)、成田―メキシコ市などの廃止を検討している。西松遥社長は会議後、報道陣に「これだけ大がかりな路線整理は初めて」と述べた。
北海道の釧路、帯広など国内複数空港と、ブラジル・サンパウロ、台湾・高雄など海外9都市については、運航便数をゼロにして完全撤収に踏み切る。
人員は当初6千人弱の削減計画だったが、取引先の金融機関側から大胆な人件費削減を求められ、人数を上積みした。
現在、日航グループ全体の人員は4万8千人弱。早期退職者募集や関連会社の切り離しで、11年度末までに減らす。賃下げや手当、企業年金のカットも行う。
有識者会議では、日航が米デルタ航空、米アメリカン航空のいずれかと資本・業務提携を結ぶ方向で交渉に入っていることも報告された。西松社長は会議後、提携交渉の決着は「10月半ばがデッドライン(期限)」と述べた。
国交省の篠原康弘・航空事業課長は会議後、日航と米航空会社との資本提携について「経営健全化計画の重要な柱になりうる」と述べ、交渉成立に期待感を示した。
一方、路線の整理については「(全日本空輸との)2社体制の競争環境を維持することが大事。(日航の)路線が縮むのはやむを得ない」と話した。(澄川卓也)
国内路線の減便については、すでに各地で強烈な反発が続いています。
日本航空がさらに輪を掛けるような路線廃止を打ち出したことで、より一層反対は厳しくなるでしょう。
同様に、企業年金のカット問題は、労組側も年金受給者も「交渉に応じない」などと言っているのですから、「カットも行う」の一言で何とかなるものではないでしょう。
つまりは、現段階では路線網縮小も人件費削減も「絵に描いたもち」であって、今までの様子から推測しますと、実現はかなり厳しいです。
一方で、海外航空会社からの出資を受けるという計画は、銀行の反発を呼ぶのは当然で、こちらも場合によっては、銀行の撤退もあり得るでしょう。
今回の有識者会議も国交省内が仕切ったもので、日本航空の当事者能力はすでにないと見られても仕方ないところですが、役所なら大丈夫なのか?と考えますと、それはあり得ないことですから、最悪の場合、国交省の計画通りに進んで、なおかつ日本航空が持たない、ということすらあり得ます。
結局は、日本航空は「国が何とかしてくれる」という根拠無き楽観論に陥っているのではないでしょうか?
だとすると、再生することはあり得ないとなってしまうのですが・・・・・。
9月 16, 2009 at 08:47 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.09.12
日本航空の大混乱
日経新聞より「日航再建、思惑が交錯 デルタとの提携、国交省後押し 」
日本航空が米デルタ航空から出資を打診された。日航再建を監督する国土交通省は提携を後押ししており、日航が本格交渉の土俵にのぼる可能性はあるが、関係者の思惑は交錯している。
日航とデルタの提携報道が流れた11日夜、日航の社内には困惑が広がった。「デルタから出資の打診があったが、何も決めていない」(役員)
デルタがこのタイミングで日航に接近した背景には、日米の政府間で「オープンスカイ」交渉が進む見通しになったことがある。民主党はマニフェストに、国際的に航空市場を開放し合うオープンスカイ政策の推進を盛り込んだ。日米間でオープンスカイが成立した場合、日航は同じ航空連合ワンワールドに所属しているアメリカン航空と、全日本空輸はスターアライアンスに所属するユナイテッド航空と大型提携に踏み切る見込みだ。 (09:13)
突然「デルタ航空が日本航空に出資」という報道が流れて、ビックリしていたらこんな記事が出てきました。
日本航空は先日、社員有志が街頭でチラシをまいて宣伝したという報道があって「経営陣が先頭に立たないのかよ」と思っていたら、ちょっと間を置いて「社長がチラシをまいて」との報道になりました。けっこう強い批判があったのでしょうね。
今回も「デルタが言ってきたが、知らない」というわけでしょう。
チラシ営業と、デルタの提携打診は国交省が演出したことは間違えないでしょう。
記者クラブを通じて、日本航空を無視して公表したと理解した方が話が分かりやすいです。
国交省はこれで良かれと思っているのでしょうが、問題は日本航空に当事者意識が皆無な所じゃないでしょうか?
当事者能力が無いと、飛行機の運航なんてことを任せるわけにはいきませんが、国交省が日本航空の頭脳役をやっているから、日本航空の経営陣には考える力ないのだと思う。
その結果が、社員有志の後から社長が出てくる。デルタから提携と出資を持ちかけられても、全く用意ができていない。
完全に危機管理を適用するべき経営状態だと思うのですが、危機管理の重要なポイントである、BCP(Business Continuity Plan =事業継続計画)ができていないのでしょうね。
親方日の丸、国がなんとかしてくれる、でやっていることがはっきりしてしまいました。
9月 12, 2009 at 10:24 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.09.08
日本航空は・・・・・・
サンケイ新聞より「日航、不採算路線を大幅廃止・減便へ 人員削減も」
経営再建中の日本航空は7日、国際線を中心に不採算路線について大幅な廃止・減便に乗り出す方針を固めた。
それに伴う人員削減にも踏み切る構え。日航は日本の航空会社として最大の路線網を維持してきたが、事業規模をいったん縮小して再出発を図る。
日航は既に国内・国際の計26路線の廃止、減便を決めているが、大幅に上積みする。
具体的には関空-大連、関空-杭州など、関空発着の国際線を中心に縮小を検討しているもようだ。
国内線の一部についても整理を進める方針で、計数十路線が廃止・減便の対象となる見通しだ。
景気悪化の影響で、日航は採算ラインとされる搭乗率60%を割り込む路線を多数抱えている。
特に中国路線は搭乗率が40%台、国内も30~40%台に低迷している地方路線が多く、大規模な路線の見直しで運航コストの軽減を図る。
路線の縮小に伴い、余剰となる人員の削減も行う。
採用抑制などによる自然減や早期退職制度の活用により、約4万8000人のグループ社員のうち一部を削減したい考えだが、労働組合との協議が難航することが予想されるため、削減規模についてはさらに詰めの作業を行う。
日航は国土交通省の監督下で経営改善計画を策定中で、国交省は有識者懇談会を設けるなどして同社に抜本的なリストラを迫っている。
国交省は従来、国策として「航空路線網の維持」を日航に求めてきたが、同社の経営悪化を受けて方針を転換。
「企業の存続、再生が第一。路線網を縮小し、収益力が回復した後に再度ネットワークを構築してもらう」(幹部)と路線縮小を求めている。
日経新聞より「日航、国際線運航に出資要請へ 子会社株を旅行大手や商社に 」
経営再建中の日本航空は国際線の運航業務について、外部企業に出資を要請する検討に入った。
全額出資子会社でリゾート路線のジャルウェイズ(東京・品川)の株式売却や、ハワイなどの路線を分社化して株式を売却する案を検討しており、大手旅行会社や商社などに買い取りを要請する。
株売却で得た資金を航空機購入や借入金の返済に充てるほか、外部企業の協力で営業力などを強化し収益改善につなげる。
国際線運航への出資要請は路線縮小や企業年金の給付水準引き下げなどと並び、9月末をメドにまとめる経営改善計画の柱とする方針。具体的には
- 観光客中心の路線を本体からジャルウェイズに移管した上で同社の株式の一部を売却する
- ハワイやグアムなどの路線を本体やジャルウェイズから分社化して株式の一部を売却する
などの案を検討している。 (06:00)
国交省が、ようやく「国策としての路線維持から転換」というのには驚きましたが(ずっと以前に転換していて当然)日経新聞記事を読んでも「日本航空は特別」という意識がチラチラしているように見えて仕方ありません。
今やなのか、今だけなのか、ずっと以前からなのか、は別にして航空輸送はいまや消費者にとって会社を気にするものではなくなって来ています。
サービスが「空を飛ぶ」のだから本質的には差が付きません。まして、いまや機材もほとんど同じ。
このような、同じサービスで価格競争になってしまって、倒産企業がゾロゾロ出たのが、1980年代後半に起きた消費者金融倒産です。
確かに、上限金利の制限といった法改正があったのですが、なぜ倒産する消費者金融と存続する消費者金融があったのでしょうか?
金融業の本質が、安く仕入れた金を高く貸して、利ザヤを稼ぐのは、銀行も消費者金融も全部同じですから、この部分が金融業が倒産する理由にはなりません。
結局は、コスト倒れだったわけです。
消費者金融の利用者にとっては、どの会社からでも金を借りるのは同じですから、回収コストの差が消費者金融倒産に至る途への違いだったわけです。
では、なぜそれが見えなかったのでしょうか?
銀行も同じですが、貸し出しの総額で商売の優劣を競ってきました。
これは単純に量を見ているだけで、回収できるのか?という質を見ていなかったわけです。
今回の、日本航空の「再建策」を見てみますと、質的な改善を図ると言えるのでしょうか?
出資を募るといいますが、それは資本市場で競争するわけで、元もと競争力のない航空会社が低コストで資本調達が出来るものでしょうか?
ここにも「日本航空は特別だ」という所が見えると思います。
消費者金融の例からして、最優先するべきは、質の向上であって、今回の「改善計画」で質が向上する物なのでしょうか?
消費者金融倒産で明らかになったのは、与信管理であり大変な情報システムを構築していた会社が生き残りました。
強引な回収などではコストをまかなえなかったのです。当時、事前の与信管理システムがうまくいくのかなんてことは、分からなかったわけで、銀行はその後にリスク管理を消費者金融に頼るようになったのが、最近の消費者金融問題になっていくのですが、質的な向上とは「今までやっていないことをやる」しかないのでしょう。
規模を縮小しても質が変わらないことは明らかで、日本航空の将来には大いに疑問があります。
9月 8, 2009 at 09:16 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.07.16
関西空港の着陸料
読売新聞より「関空着陸料を半額に 集客イベント廃止で充当」
路線撤退が相次ぐ関西空港に新たな国際路線を誘致するため、自治体や経済界でつくる関空全体構想促進協議会(促進協、会長=下妻博・関西経済連合会会長)は、関西空港会社と共同で、欧米への長距離路線を中心に、新規就航から3年間、関空の着陸料を半額に抑える方針を決めた。
16日の総会で正式決定する。
効果的な路線誘致策を求める大阪府の橋下徹知事の意向を受け、促進協は集客イベントなどを廃止し、着陸料軽減に充てる。世界不況に苦しむ航空会社は「関空の着陸料は世界一高いと言われており、半額になればインパクトは大きい」としており、効果が期待される。
促進協は関西の9府県と4政令市、経済界が年計5億7000万円の負担金を拠出し、運営している。
橋下知事は昨年6月、促進協の集客イベントやテレビCMなど関空利用キャンペーンの効果を疑問視し、事業の見直しを表明。
促進協が路線撤退の歯止め策を検討していた。
促進協は現在、新規国際路線すべてについて、1年目は着陸料の20%、2年目は10%の奨励金を支給し、航空会社の負担を軽減している。
今後は、長距離路線中心に対象期間を3年間に延長して支給額を毎年20%にアップし、合わせて関空会社も着陸料を30%割り引き、実質的に半額に抑える誘致策を追加するという。
また、新型インフルエンザの影響で旅客が減少した路線については、今冬以降の運航継続を条件とした助成を検討している。
1兆円超の有利子負債を抱える関空会社は利息の返済がかさみ、収入の柱となる着陸料が割高になっているとされる。
ボーイング777型機の場合、1回の着陸料は約58万円で、成田、中部両空港の1・3倍、韓国・仁川空港の2・6倍に上り、最近もロサンゼルス便やデトロイト便、ロンドン便などが撤退、「関空離れ」を引き起こしている。
何でこの程度のことが、知事が号令しないと動かないのでしょうかね?
結局は、関西空港会社が役所ばかりを見ていて市場見ていないということでしょう。
こういうのを武家の商法と言って昔から失敗するものと相場が決まっているわけです。
不思議なのは、
促進協は現在、新規国際路線すべてについて、1年目は着陸料の20%、2年目は10%の奨励金を支給し、航空会社の負担を軽減している。
の部分で、なんで着陸料そのものを引き下げないで、補てんするようなことを続けているのでしょうか?
「世界一高い着陸料」ではやっていけないことは、明らかで着陸料を引き下げるしか無いでしょう。
補てんするのは「今は補てんせざる得ない」という臨時的な措置のはずですが、将来は世界一の着陸料が世界一でなくなるのか?と考えてみると、中国が大幅に伸びた場合はダントツの世界一高い着陸料となっていくでしょうね。
結局のところお役人が「自分の時代だけなんとか乗り切って、後は知らない」とやってきたことを現れ以外の何ものでもない、と思います。
考えようによっては、空港なんてのは距離の問題だけであって、他にも沢山あるのだから、やっていけない空港が倒産するのもアリだと思うのです。
7月 16, 2009 at 09:07 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.07.11
トヨタがNUMMI清算についてコメント
読売新聞より「トヨタ、GM合弁工場清算へ…単独継続断念」
トヨタ自動車は10日、米ゼネラル・モーターズ(GM)との折半出資の合弁工場「NUMMI(ヌーミー)」(米カリフォルニア州)を清算する方向で検討に入ったと表明した。
日米自動車産業の「協力の象徴」とされる両社の合弁工場は1984年の設立から四半世紀で幕を閉じる公算が大きくなった。
NUMMIは、経営破綻(はたん)したGMが6月29日に合弁から撤退すると発表、トヨタはGM保有株を引き取って単独で継続するか、事業を打ち切って清算するか、両面から検討を進めていた。
しかし、北米市場の冷え込みが続く中、トヨタは単独での事業継続は困難との判断に傾き、「現在のビジネス環境下では、清算について本格的に検討せざるをえない」とのコメントを10日発表した。今後は約4500人いる従業員の処遇など、全米自動車労働組合(UAW)との交渉が焦点となる。
NUMMIは84年、日米貿易摩擦を避けたいトヨタと、トヨタ生産方式を学びたいGMの思惑が一致し、折半出資で設立された。08年はトヨタの小型車「カローラ」とGMの小型車「バイブ」など3車種を計34万台生産した。
(2009年7月11日01時21分 読売新聞)
朝日新聞より「
トヨタ、GMとの合弁工場の清算検討」
トヨタ自動車は10日、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)との合弁工場「NUMMI(ヌーミー)」(米カリフォルニア州)の清算を検討する方針を明らかにした。
GMのNUMMIからの撤退が正式に決まったのを受けたもので、NUMMIは清算の可能性が強まった。
トヨタは「現在のビジネス環境下では、NUMMIの清算についても本格的に検討していかざるをえない」との談話を発表した。清算検討の公式な表明は初めて。
トヨタはGMが合弁解消の方針を表明する前後から、清算も含めて可能性を探ってきた。
この時期の清算検討表明は、「トヨタがGM保有株を買い取り、単独で操業を継続する」との楽観論が、日米で広がっているため。
楽観論を放置したまま清算を決定すれば、予想を上回る衝撃が米国内で広がる恐れがある。
NUMMIの従業員数は約4600人。清算となれば、日本での戦後の労働争議以来の大量解雇が予想され、重大な経営決断となる。
ただ、NUMMIの設備はトヨタの北米工場で最も古いうえ、全米自動車労組傘下のため人件費も高い。
余剰生産能力の削減のためにも、社内では他工場への生産車種の移管が合理的との声が強まっている。(丸石伸一=ニューヨーク、中川仁樹)
サンケイ新聞より「トヨタ、NUMMIの清算検討 GMとの合弁工場」
トヨタ自動車は10日、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)と折半出資する合弁工場の「ニュー・ユナイテッド・モーター・マニュファクチャリング」(NUMMI、米カリフォルニア州)について、清算する方向で検討すると表明した。
米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)適用を受けて経営再建中の米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が先月29日に、撤退を発表。
トヨタは、GMの保有株を引き取り、単独で事業を継続するか、清算するか検討していた。GMの車種を生産できなくなるため、採算が合わず、清算もやむを得ないとの判断したもようだ。
NUMMIは1983年に設立で合意。日本車輸出拡大による貿易摩擦が高まる中、生産ノウハウを習得したいGMと、日米経済協力のモデルにしたいトヨタの思惑が一致した。
一つの新聞記事だけを読んでいると、結論は同じでも経緯の説明が違うから読者とはしてちょっとだけ誤解することがある、という例かもしれません。
事実関係しては、GMが旧GMと新GMに分かれることが決まって、NUMMIは旧GMとなり、トヨタとの合弁会社であるから、継続するのであればトヨタして、あるいは別資本で、さらには清算という選択肢になりました
しかし、旧GMになったということは、今後はGM車を作ることができないので、トヨタの資本として純トヨタ工場してやっていくのか?ということになります。
トヨタ自身はアメリカに複数の工場を持っているのわけですから、純トヨタ工場にするためには合弁であるGM部門の整理をする必要があるわけで、新規に工場をつくるよりも手間が掛かる、と言うこともあり得るでしょう。
さらに、100%トヨタにするためにはGMの資本金を買い取らなくてはならない。
こうなると、清算も充分に視野に入ってくるわけですが、トヨタとしては
「トヨタがGM保有株を買い取り、単独で操業を継続する」との楽観論が、日米で広がっているため。
が一番の問題で、今後の交渉のためにも厳しく見ていることをアピールするべきだ、ということで今回の発表になったのでしょう。
トヨタがGM資本を買い取る、とみると操業継続となるわけですが、旧GMにトヨタが資本を譲渡する(売ることはほぼ無理なので)という選択も出てきますね。
けっこう微妙な交渉になっていくように感じます。
7月 11, 2009 at 08:41 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.07.06
出版不況にムチを持って対抗するらしい
サンケイ新聞より「出版8社が「責任販売制」を導入 懸案の返品率抑制に期待」
出版不況の中、業界の売り上げ減や返品増の現状を打開しようと、筑摩書房や中央公論新社、河出書房新社など東京都内の中堅出版8社は6日、都内で会見し、現行の「委託販売制」に変わる新しい販売システム「35(さんご)ブックス」の導入を発表した。
出版不況のなか、書店の利益確保に貢献し、出版社の利益を圧迫してきた返品率の改善が目的という。
新制度では、店側の定価に占める取り分(マージン)を、現行の22~23%程度から35%に引き上げる代わりに、売れずに返品となった際には、書店側も一定額を負担する。
現行は、仕入れ値と同額での返品が可能で、書店側に不利益は生じなかった。
しかし、新制度では返品の際、出版社は書店から定価の35%でしか引き取らない。
書店からの注文をもとに、部数を決めるという。
参加する社はほかに、青弓社▽二玄社▽早川書房▽平凡社▽ポット出版。
当面は8社計26作品を対象に、書店からの注文を募り、11月上旬から配本する。一般に「責任販売制」と呼ばれる販売方法で、すでに小学館が昨年11月から一部の出版物で始めており、講談社も今年10月から一部で取り入れていく予定。
会見で、筑摩書房の菊池明郎社長は「書籍の返品(率)が40%を超えた状態で高止まりのまま非常に悪い状態になっている。書店さんはマージンが低くて、利益がろくに出ない。廃業する書店さんが増えている。厳しい状況に置かれている。その中で何かできないものかと考えた」と説明し、新制度への理解を求めた。
会見資料によると、「委託販売制」では、出版社は大量に多彩な出版物を発行し、書店に並べられるというメリットがあった。
しかし、近年は不況のなかで、「大量の出版物が送品されることで、書店、販売会社、出版社ともに返品率の上昇が利益を圧迫している」と指摘。この新制度が機能すれば、
- 出版社は返品時のコスト低減につながり、出版計画の見通しが立てやすくなる
- 書店はマージンが増えるほか、事前の注文が優先されて新刊部数が確保しやすい
- 販売会社には返品の減少による業務のスリム化ができる
- 読者は、書店からの注文が事前に見込めることで出版社の復刊企画につながり、入手困難な書籍の購入機会が増える-と、それぞれのメリットを強調している。
8社でスタートするが、10社程度の問い合わせがあるといい、今後は増える可能性もある。
共同で新制度を導入する利点としては「告知や販売促進、PR活動にも大きなスケールメリットが生かせる」という。
これは書店にとってはどんなメリットがあるのだろうか?
あれだけ膨大な新刊本をしっかりと目利きして仕入れをするのには、有能な仕入れ担当者が必須だろう。
その一方で、普通の商品と同じに値付けが自由に出来るのであれば、例えばセットにして売ってしまうということもできるのだろ。
どうも新制度は、単にマージンを調整しましたということのようで、確かに返品しにくくなるから、多少なりとも書店の目利き能力は要求されるのだろうが、そこに書店間の経営力の差が出てくるほどのものではあるまい。
書店にとっては、メリットはわずかで、リスクは高い、ということになるのではないのか?
それに、同じ本の原価を二種類にして、売価は同じでは顧客にとっては全くメリットが無いことは明らかで、書店が売れば客は買う、と断じないとこんな選択は出来ない。
出版社というか、出版業界は何を考えているのだ?
7月 6, 2009 at 09:16 午後 経済・経営 | Permalink
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2009.06.27
日経新聞社説を元に論じる
日経新聞社説より「派遣労働者のためにならぬ民主改正案(6/27)」
民主党は派遣労働者の身になって制度改革をしようとしているのか。そうした疑念を抱かざるを得ない法改正案が国会に提出された。
民主、社民、国民新の野党3党が26日、衆院に提出した労働者派遣法の改正案がそれだ。製造業への派遣や、仕事があるときに労働契約を結ぶ登録型派遣を事実上、禁止する内容である。
これは民主党が当初に示した改正案と異なる。昨秋の時点では、雇用契約の期間が2カ月以下の派遣は禁ずるが、製造業への派遣は認める内容にしていた。
民主党はこの法案を単独で国会に出す方針だった。
規制を大きく強める内容に変えたのは社民、国民新党との連携を重視したためだ。
この両党はもともと大幅な規制強化を唱えていた。今月に入り、3党幹部が共同提案することに合意し、民主党は
- 専門的な仕事を除いて製造業への派遣を禁ずる
- 26の専門的な仕事以外は常用雇用とする
の2点をつけ加えた。
規制強化が実現すれば、たとえば「働きたいときに働く」という選択肢を希望する人は困ることになる。
もちろん、自らの意に反して登録型派遣に甘んじている人を救う手立ては必要だ。
しかし、この働き方そのものを否定するのは労働形態の多様化という時代の流れに反する。
派遣労働者などでつくる労働組合のひとつ、人材サービスゼネラルユニオンは、登録型派遣を残すべきだと主張してきた。こうした声に耳を傾けるのが労組も支持母体とする民主党の役目ではなかったのか。
3党の改正案が今国会で成立するかどうかは微妙だ。だが成立しなくとも共同提出した事実は重い。
政権の座をねらう民主党の方針を今後も縛ることになるからだ。
労働者派遣の問題にかぎらない。
26日成立した日本政策投資銀行法の改正をめぐり民主党は、政投銀の完全民営化の撤回を主張した。
その後の与野党による法案修正で3分の1を上回る政投銀の株式を政府が持ち続ける選択肢が盛り込まれた。
政府系金融機関には日本政策金融公庫もある。政投銀の民営化路線の後退は、経営が悪化した大企業への公的支援を歯止めなく繰り返す危険にもつながる。
官僚の天下りの受け皿にならぬ保証もない。
郵政民営化でも同党は「ゆうちょ銀行」などの株式売却の凍結を打ち出すという。
ここでも反民営化を旗印に掲げる国民新党との選挙協力を優先した。
選挙をにらんだ民主党の社民、国民新両党への妥協路線には、危うさがつきまとっている。
日経新聞が産業界・財界よりだから社民、国民新党の天然とも言うべき資本・労働観に反発するのは当然としても、労働形態の多様化という時代の流れに反する。というのは正しいのか?
労働形態の多様化を促進すると日本の将来に希望が持てるのだろうか?
派遣労働が労働の質の著しい低下を招いているのが現実と言うべきだろう。
高度経済成長時代・終身雇用制度のもとで労働の質的向上が恒常的に続いてきたことが、主に製造業において世界をリードする品質を生みだしたといって間違えあるまい。
さらには、個別の業種の消長が次の業種を生み出すときにも、個人の優秀さが次世代産業への人材供給源にもなった。
世代を受け継ぐ貧困などというのは、19世紀のころの話であって社会全体としてどうやって質を高めるのか?と継続して努力する(強制すると言って良い)社会にするのか?が政治の最大の課題だろう。
それは、労働形態の多様化を前提にしてなり立つことなのか?
確かに、終身雇用制で自分に合わない仕事を障害続けるといったことは個人にとって地獄であるだろうが、そこを全くの自由にして、就職も退職も自由とした場合、平均すれば労働の質が向上する(労働者の個人スキルが向上する)ことは無いだろう。
労働の質を高めるために、各企業での教育訓練は欠かすことが出来ないし、それは派遣労働が持っている「一時的な労働提供」では成立しない。
逆に言えば、派遣労働に要求する労働の質(労働者の能力)は極めて高く、企業内訓練ではカバーできないような分野に限定してしまうことが、教育訓練を企業に強いる事になるだろう。
そうすれば、社会全体として質の高い労働力を維持できる。
つまり、「労働形態の多様化という時代の流れに反する。」といった論調では思考停止に陥っているというべきだ。
派遣労働者の最低賃金を時給1万円以上、とかにしたらどうだろう。
6月 27, 2009 at 11:47 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.05.14
NECがスパコンから降りる?
読売新聞より「NEC、次世代スパコン撤退…巨額の開発費負担を削減」
NECは13日、政府主導の次世代スーパーコンピューター(スパコン)開発計画から、事実上、撤退する方針を明らかにした。
巨額の開発費負担を削減するためで、週内にも発表する。
ただ、最先端の開発から手を引くことで、スパコン事業全体の展開に大きな影響を及ぼすのは必至とみられ、将来的には事業の大幅縮小や完全撤退につながる可能性がある。
政府は約1150億円を投じ、毎秒1京(1兆の1万倍)回という世界最速の計算速度を持つ次世代機を開発する計画だ。
独立行政法人・理化学研究所とNEC、富士通、日立製作所が官民共同で開発、2010年度末の稼働を目指している。
計画は現在、設計・開発にめどがつき、製造段階に移りつつある。製造段階では、NECの費用負担が100億円を超える見込みとなっていた。
NECは、景気の悪化で業績が落ち込む中、短期の利益に結びつきにくい事業を縮小する必要に迫られていた。
スパコンは各国政府が威信をかけて開発競争にしのぎを削っている。日本政府は「技術立国・日本」を世界に示す象徴的な事業と位置づけており、NECの離脱後も計画を進める方針だ。
NECのスパコンは、1990年代後半に日米通商摩擦の象徴的な存在となるほどの国際競争力を持っていた。
海洋研究開発機構が保有する同社製スパコン「地球シミュレータ」は02~04年の間、世界最速の座を保ち、地球温暖化の予測などに威力を発揮した。
(2009年5月14日03時06分 読売新聞)
短期の利益に結びつきにくい事業を縮小する必要に迫られていた。
この姿勢こそが、体質が虚弱化した最大の原因だと思う。
体質が弱くなったために、開発コスト(効率)が相対的に悪化した、だから新しいことは出来ない、ということでしょう。
スパコンから降りて、何に投資するのだろう?
これは経営とは言えないのではないのか?
このニュースのためかは判然としないが、株価は下がってスタートしてます。
5月 14, 2009 at 09:35 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.04.05
日立の社長人事
サンケイ新聞より「揺れる“巨艦”日立 超異例のトップ交代の舞台裏」
電機業界の“巨艦”日立製作所が揺れている。
4月1日に発足した新体制は、62歳の古川一夫社長がいったんは決めた続投を撤回して、わずか3年で副会長に退き、7歳年上で日立マクセル会長に転じていた川村隆氏が本社の会長兼社長に返り咲く超異例の事態となった。
日立や業界関係者の間では、実力者で今回、会長を退いた庄山悦彦前会長が主導した人事との見方がもっぱらだ。
短期の暫定政権との声も多く、平成21年3月期に7000億円の巨額最終赤字に転落する日立再建の行方は不透明だ。
撤回人事
「わたしもフレッシュな気持ちで出社しました」
1日の入社式で、川村新社長は、新入社員にこう呼びかけた。
日立関係者の誰もが、ほんの2カ月前には、まさか川村氏が入社式であいさつに立つとは予想もしていなかった。
日立は2月3日に古川氏が続投する4月からの経営体制を発表した。
「社長任期は最低8年」が定着している日立では、18年4月に就任し、日本経団連副会長を務める古川氏の続投は既定路線だった。
ところが、わずか1カ月で事態は急変する。
「グループの総力を挙げて、この危機を乗り切るため人事の一新を決意した。社員の皆で、川村さんを支えてほしい」
3月16日午後3時。社長交代の情報開示に合わせ、社内ネットに古川氏のメッセージが掲載された。
庄山人事
1カ月の間に日立で何か起きたのか。
直接のきっかけは、業績の大幅な悪化だ。
日立では2月中旬に、年度末の駆け込み受注を折り込んだ最終的な今期の予想に加え、来期の予想を内部資料として取りまとめる。
21年3月期の予想は、すでに1月30日の段階で7000億円の最終赤字に転落すると下方修正していた。
問題は22年3月期だ。古川氏は交代会見で「(続投を決めた)2月3日の時点では、来期は回復基調とみていたが、半月たって悪化する見通しとなった」と、決断の理由を説明した。
もっとも、決断の背景には、庄山氏の思惑がちらつく。
「古川氏ひとりでは、グループ全体に目配りできない」との危機感を強めた庄山氏は一時、経営の実務も行う執行役会長に就き、経営トップに返り咲くことも検討したという。
しかし、さすがに対外的にも社内的にも理解は得られないと、復帰案は幻に終わる。
代わりに打った手が、川村氏を呼び戻すことだった。
さらに5人の副社長も、うち3人がグループ会社の社長、会長からの復帰というベテラン重視の布陣となった。
川村氏は、日立で社長レースの必須だった「東大工卒・重電畑・日立工場長経験者」という3条件を満たす保守本流だ。
11年4月に退任した金井務元社長(現相談役)の後継レースでは、常務ながらも候補に名前が挙がり、最終的に社長の座を射止めた庄山氏と争った。
家電畑の庄山氏、情報システム畑の古川氏と2代続けて“非主流派”が社長を務め、川村氏は副社長まで上り詰めたが、15年に日立本体を去る。
短期政権
庄山・古川時代の10年間は、売上高こそ8兆円から11兆円に拡大したものの、プラズマテレビやハードディスクなど巨額投資を行った事業の不振から21年3月期を含め4回も赤字に陥るなど不振が続いた。
「総合電機」の看板にこだわり続けてきた日立は、家電から社会インフラにいたる幅広い事業分野と、それを支える日立建機や日立電線などのグループ会社が強みだった。
しかし、今回の大不況では、すべての事業分野が総崩れ状態となり、「総合」の弱点を露呈。
大手電機で最大の赤字を計上する。
保守本流の川村氏の登板とベテラン重用には、グループの求心力を高め、社会インフラを中心とする重電に経営資源を集中し、「総合」の輝きを再び取り戻したいという思いが込められているようにみえる。
ネックは、川村氏の年齢だ。日立には「70歳を超えて社長を続けない」という庄山氏が作った内規があり、川村氏は、内規に従えばあと1年しかない。
「そう遠くない時期に、社長を外れ、会長になる」。社内外では、短期政権説がくすぶる。
川村氏だけでなく、日立にとってもゆっくりと時間をかけている余裕はない。短期間で成果を挙げ、再建を果たせるのか。その手腕が問われている。
結構複雑な話ですね、興味のある方は読み込んで下さい。
重電派の保守本流回帰である、との説明は良いとしても、「異例の人事」を動かしたのが、家電出身の前会長というところが何となく不思議です。
重電と家電という分け方をすると、東芝と日立は原子力を含む発電関係では両社とも無くてはならない存在ですから、どちらを取るのか?ということになれば重電優先にはなりますね。
今後の展開がどうなるのか?非常に注目したいところです。
4月 5, 2009 at 09:14 午前 経済・経営 | Permalink
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2009.03.24
SFCG(旧商工ファンド)破産
「SFCG(旧商工ファンド)破たん」の続報と言えますが・・・・・。
サンケイ新聞より「SFCGが再建断念 二重譲渡700億円」
東京地裁は24日、2月に経営破綻(はたん)した商工ローン大手のSFCG(旧商工ファンド)の民事再生手続きの廃止を決定した。
同社は今後、破産手続きに移行する。
同日正午に記者会見した保全管理人の瀬戸英雄弁護士は、同社が日本振興銀行など数行に債権を二重に売却した額が約700億円に上ることを明らかにした。
瀬戸弁護士は東京地裁が同社は再建の見込みがないと判断した理由として、債権の二重譲渡や約38億円に上る税金滞納、近く貸金業の免許を取り消される見通しであることなどを挙げた。
同社は取引先の数行に対して債権を二重に売却しており、額は約700億円に上るとしている。瀬戸弁護士は現時点では同社から事務上のミスと聞いているとしたうえで、「意図的なら刑事責任の対象になると思う。これから調査していく」と述べた。
SFCGは昭和53年に商工ファンドとして設立。
中小企業向けに高利での融資を手がけてきたが、過去に利息制限法の上限を超えた強引な取り立てが社会問題化、現在も多額の過払い金返還訴訟を起こされている。
その返還負担や、金融危機に伴う資金調達難から今年2月に約3380億円の負債を抱え、民事再生法の適用を申請していた。
このニュースは裁判所にいて聞いたのですが、さすがにビックリです。
民事再生手続きから破産手続きにというのは破たん企業の処理としては珍しいものではありませんが、この記事に紹介されている通り「債権の二重譲渡」なんて問題もありますし、そもそもが巨大企業であって、子会社や持ち株会社といった形で多数の関連企業があります。
つまり「破産手続きなのでこの段階で清算です」とやって良いのか?と直感的に感じるところです。
貸金業というのは手堅くやれば破産するなんて事があり得ない業種です。無理な貸し出し、無理な取り立てといったことが積み重なって破産手続きになったのは明らかなことですから、そこにかかわっていた関連会社がどういうことをやっていたのかを明らかにしないで、破産手続きもないものだと思うのです。
3月 24, 2009 at 06:11 午後 経済・経営 | Permalink
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2009.02.23
SFCG(旧商工ファンド)破たん
日経新聞より「商工ローン大手のSFCG、民事再生法を申請 負債総額3000億円」
東証1部上場の商工ローン大手、SFCG(旧商工ファンド)は23日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。
負債総額は約3000億円とみられる。
1978年に創業し中小企業向け融資を手掛けたが、強引な債権回収方法が社会問題となり信用力が低下。
融資先企業の経営悪化や金融危機の影響による資金調達難で経営が行き詰まった。
同社は1978年に創業。中小企業向けの小口融資で業績を伸ばしたが、債務者への強引な取り立てに批判が集まり、大島健伸社長(当時)が国会から参考人招致されるなど社会問題化した。
2002年に社名をSFCGに変更して信頼回復を目指したが、その後も利息制限法の上限を超える「過払い金」の返還や返済を巡るトラブルが相次いでいた。 (07:14)
ロイターより「商工ローンのSFCGが民事再生法を申請、負債総額3380億円」
[東京 23日 ロイター]
SFCG(8597.T: 株価, ニュース, レポート)は23日、民事再生手続き開始の申し立てを東京地裁に行い、受理されたと発表した。
負債総額は3380億4000万円。
同社は、中小企業などに対する保証付き貸付(商工ローン)を中心に業務を展開してきたが、過払金返還請求の増加に伴い引当金の計上などがかさんだ。2006年に貸金業法が改正され経営環境が悪化した後は、不動産担保貸付業務を拡大したが、米国のサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題を発端として金融危機が深刻化し、金融機関からの資金調達が著しく困難になったと説明している。
なかでも不動産担保貸付業務については、不動産市況の悪化で新規貸付が減ったほか、既存貸付が返済不能になるケースが発生。SFCGの債務の返済に充てる資金がひっ迫した。
今後についてSFCGは、東京地裁の監督委員の監督の下でスポンサー選定を行い、決定次第、支援を得て事業再建を図るとしている。
SCFGの20日の終値は、前営業日比300円安の1292円だった。
(ロイターニュース 江本 恵美記者)
これ、再生できるものなのでしょうか?
もちろん、業務の内容次第ではあるのですが、元々が「企業向けだ」として実質は個人向けの高利貸しをやっていた、という業態であってそれが問題になったのが国会への参考人招致になったわけです。
その時点で、普通の金融会社になったのかと思っていたら、最近の金融危機に合わせてまたあまり普通ではないニュースが出てきていました。
とうとう、破たんというわけですが、なんとかなるものなのでしょうか?
2月 23, 2009 at 08:47 午前 経済・経営 | Permalink
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2008.12.29
経済関係ニュース
経済(?)ニュースを集めました。
リチウムイオン電池
一気に、動力用のリチウムイオン電池が増えそうな記事ですが、まだ難しいんですよね。
本当に最高性能が引き出せるパーツとして一般利用できるようになるためにはかなりハードルが高いのでしょうが、電池自動車化の流れは変わりませんし、先日聞いたところではフォークリフトでの電池車とエンジン車の割合は拮抗するところまで来ているそうなので、産業用車輌やスクーター等は一気に電池車になっても不思議はないと思います。
損保統合
どうなんでしょうかね?過度の企業統合になってまうような気がします。
大和市の開発
大和市については市長選挙を手伝ったこともあって、よく知っていますが神奈川新聞の記事は2007年初めの選挙以前段階で「出来るものなのか?」と話題になっていました。
同駅周辺に複数ある再開発で唯一、「生きた計画」(市幹部)
と言うくらいもので、地価が高く大規模な再開発が出来る状況には無いようです。
その結果、「小規模な再開発地区が点在する」ことになってしまい、どんどん再開発の可能性が落ちていって「生きた計画が一つになった」ということなのでしょう。
やはり、自治体の規模として小さいことが問題なのかもしれません。
石垣島の移住ブーム
簡単いえば「移住バブル」であったのだと思います。
人口は自然増加でもあるわけで、うまくやれば移住者も増えると思います。
「日産・NEC、車用リチウムイオン電池の量産前倒し 年20万台規模に」
日産自動車とNECは2011年以降、電気自動車やハイブリッド車に使う大容量のリチウムイオン電池を年20万台規模で量産する。
増産計画を1年前倒しした上で、日米欧に新工場を建設。総投資額は1000億円を超える見通しだ。
ホンダも10年代半ばにはハイブリッド用を最大50万台分生産する。
新車販売が世界的に極度の不振に陥り、自動車各社の業績は悪化しているが、環境車への投資は優先する。
競争力を左右する中核技術である同電池をいち早く量産することで、逆風下の勝ち残りを目指す。
リチウムイオン電池は小型・軽量が特徴。現在のハイブリッド車で主流のニッケル水素電池に比べ、燃費性能や電気自動車の走行距離を大幅に向上できる。(07:00)
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「三井住友海上など3損保、経営統合で最終調整」
損害保険2位の三井住友海上グループホールディングスと4位のあいおい損害保険、6位のニッセイ同和損害保険の大手3社は28日、2009年秋にも経営統合する方向で調整に入った。
本業の収入である連結正味収入保険料(2008年3月期)は3社合計で約2・7兆円に達し、長く首位を保っていた東京海上ホールディングスの約2・2兆円を抜き、国内最大だ。
少子高齢化に加え、米国発の金融危機で自動車販売の落ち込みが激しく、保険料収入の約4割を占める自動車保険は長期低迷が見込まれている。統合により経営基盤を強化し、勝ち残りを図る。
3社は年明けから統合の具体策を詰める。
第1段階として共同で持ち株会社を設立し、3社を傘下にぶら下げて合理化を進め、第2段階としては持ち株会社の下で3社が合併し、関連業務をそれぞれ統合する案が有力とみられる。
統合後も当面、各契約者との契約内容は変わらないようにする。
三井住友は、メガバンクの一角を占める三井住友フィナンシャルグループとの関係が深い。
あいおいはトヨタ自動車が大株主で、営業面でも協力関係を築き自動車保険に強みを持つ。
ニッセイ同和は日本生命保険の営業力を背景に、損害保険商品販売で攻勢をかけている。
統合により、顧客基盤を相互に融通することが可能になる。また、重複分野を合理化することで浮いた資金をシステム投資などに振り向けることもできる。
01~04年の業界再編で、主要損保は東京海上、損害保険ジャパン、日本興亜損害保険を含む6社体制となっており、今回の統合でこれが崩れる。
損害保険業界のさらなる再編の呼び水になる可能性があるほか、銀行、証券、生命保険など業態の垣根を超えた金融再編に結びつくことも考えられる。
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「前途多難の大和駅前再開発/資材高騰、マンション不況あおり受け」
大和駅前の再開発が、経済情勢の悪化に翻弄(ほんろう)されている。資材高騰を受け、計画するマンション複合型の施設は一部のレイアウト変更を迫られ、完成時期も二年ずれ込んだ。さらにマンション不況の余波を受ける形で、市の負担増を懸念する声も上がっている。県内の同様の再開発とともに、苦境に立たされている。
計画中の「大和駅東側第四地区再開発事業」は、総事業費約百億円。
駅から約三百メートル離れた用地(約一・二ヘクタール)に十四階建てのマンションとスーパーの入る商業施設、子育て支援施設といった公共施設を組み合わせた「官民一体」の再開発ビルの建設を想定。二〇〇七年三月、市も組合員として参加する再開発組合が設立された。
ところが、同駅周辺に複数ある再開発で唯一、「生きた計画」(市幹部)を大きく揺るがしたのは、中国などの経済発展に伴う鉄筋などの「建設資材の高騰」。六十五億円程度と見込まれた建設費が膨らむことが必至となり、計画は見直された。
マンションの内装や設備をよりリーズナブルな仕様に変え、地下の予定だった機械室を地上に移設することでコストを抑えた。この計画再考に伴い、当初は一〇年とされた完成時期は、一二年に変更された。
さらに追い打ちを掛けかねないのが「マンション不況」だ。再開発ビルのうち、マンション部分は大手デベロッパーが再開発組合から買い取り分譲する計画だが、市によるとデベロッパー側は資材高騰に伴う仕様変更で付加価値が下がり、一層の販売不振に陥ることを懸念しているという。
市再開発課は「デベロッパーへの売却で組合が得られる収入が、建設コストに見合わないと、事業として苦しい。マンションで回収できないコストを公共施設に上乗せする方法もあるが、市民の理解を得られるかどうか」と頭を抱える。
県によると、マンションを組み込んだ再開発事業は横浜市内や相模原市内でも進む。県都市整備公園課は「不況でどの事業も厳しい時期。再開発の足止めが長引けば地元のまとまりが失われる懸念もあり、進ちょく状況を注視している」と話している。
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「移住ブームが終息 社会増減7年ぶりマイナスに」
逆に本土に引き揚げ
石垣市の 2008年人口動態は、転出が転入を上回る社会減となる見通しとなったことが27日までに分かった。
11月末現在、転入から転出を差し引いた社会増減はマイナス102人。
移住ブームを受け06年には467人の社会増となったが、07年から落ち着きを取り戻し、08年は01年以来7年ぶりにマイナスに転じた。
沖縄移住支援センターの担当者は「移住ブームで入ってきた人が帰っているのではないか」との見方を示している。
市民生活課が毎月出している人口移動表を集計した結果、今年1月末現在から11月末現在の転入者は2979人、転出者は3081人で、転出が102人上回った。このうち県外からの転入は1371人、転出は1437人、66人の社会減となった。
移住ブームが完全に落ちついたことを裏付ける数字とみられ、「マンション(吉原マンション)問題が出たころから問い合わせが減ってきている」とセンター担当者。背景には景観に対する市民の意識の高まりもあるようだ。
担当者は「一昨年のピーク時には月で70―80件の問い合わせがあったが、去年から落ちついており、現在は10件程度と去年と変わらない。ここ3年で入ってきた人たちが帰っているのではないか」と指摘し、その理由の一つとして所得水準の低さを挙げた。
市役所の問い合わせ窓口となっている市商工振興課の職員によると、移住者から「物価や家賃が高い割には所得が低い」「もっと静かでのんびりしていると思ったが、意外とうるさい」との声が寄せられるなど、テレビで作られるイメージと現実とのギャップに戸惑う姿もみてとれる。
市内では移住ブームを当て込んだアパートの建設ラッシュもピークを過ぎたが、現在では空き部屋も目立つようになっており、社会減は今後のアパート経営の懸念材料となりそうだ。
一方、出生から死亡を引いた自然増減はプラス316人で、人口は4万8127人と07年12月末の4万7913人から214人増えている。
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12月 29, 2008 at 11:32 午前 経済・経営 | Permalink
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2008.12.26
不況だから目立つ記事
不況関連のニュースですが、日航(全日空)の運賃引き上げというのは国際カルテルだから、ということなのでしょうか?
名目運賃は上がっても、格安運賃が増えるのではないでしょうか?いかになんでも、世界的な不況期に運賃を引き上げる決定が出来る会社というのは、相当そっぽを見ているとしか思えません。
同じ国際カルテルなら、一律の減便といった手段の方がまだ合理的だと思うのですが・・・。
三菱重工長崎が6000人規模の事業所だとは知りませんでした。大変な大きさなのですね。
もっとも「一六年まで毎年二百-五百人が定年退職する予定だが、その後数年間は定年を迎える技能系の従業員がいない」というのは、ちょっと不思議な気もしますが(もっと早く来年あたりから起きる現象だと思っていた)、大変な問題ではあります。
全然分からないのが、札幌市の「来年度から三年間に、臨時職員や業務委託の形で約五千人を採用する方向」
短期雇用で延べ人数を増やすのでしょうか?それなら「三年計画」などと言わない方が良いかと思います。
一見すると、5000人の雇用が増えるように見えますが、いくら何でも5000人も増やせるわけがないでしょう。
どういう意味なのか、ちょっと分からないですね。
「日航、国際線値上げ申請 北米行きは13%、4月から」
日本航空は26日、来年4月1日搭乗分から、日本発北米行きの普通運賃を約13%値上げするなど主な国際路線の運賃引き上げを国土交通省に申請した。
世界の航空会社が加盟する国際航空運送協会(IATA)が運賃調整会議で値上げに合意したことに基づく申請。
IATAの値上げ合意の理由は、機材など、航空各社のコスト増という。
値上げ対象は、日本発の国際便で、平日の場合の値上げ率は、日本発は
- 北米、中南米、ハワイ行きが約13%
- 韓国、インド行きが約10%
- それ以外のアジア行きが約7%
- 欧州などは未定
来年2月上旬に申請する見込み。今回の値上げで、東京発ニューヨーク行きの平日ビジネスクラス往復は、現行92万2400円から104万2400円となる。
全日本空輸も来年初めにも国交省に値上げ申請する予定。
(共同)
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「三菱重工長崎が本年度採用100人増 定年者補充で6000人規模維持」
三菱重工長崎造船所の相馬和夫所長は十五日の年末定例会見で、来年度も高操業が続くとの見通しから、大量の定年退職者を補充するために採用を拡大し、従業員六千人規模を当面維持する意向を示した。
一方で「かつてない厳しさ」と受注環境の悪化も指摘した。
来春採用の新卒者を含めた本年度採用者数は、前年度を百人上回る三百六十人程度を見込む。
二〇〇〇年に七千人弱だった従業員は、〇六年の五千九百人を底に今年は六千百人に戻した。
一六年まで毎年二百-五百人が定年退職する予定だが、その後数年間は定年を迎える技能系の従業員がいない、いびつな年齢構成になっている。
相馬所長は「今後の経済情勢を見ながら当面は六千人台をキープしたい」と述べ、造船部門で四十一隻、三年分の手持ち工事量を確保するなど高操業が続くとの見通しから人員削減や採用縮小の考えを否定した。
設備投資については生産能力増強を控える半面、生産性向上や新技術開発、老朽化施設の更新を計画通り実施するとしながらも具体的な金額は「計画中」と明かさなかった。
世界景気の減速で造船部門は「商談があまりない、いまだかつてない厳しい状況」。
海外企業との交渉を中断した大型客船二隻について、イタリアの競合メーカーが客船発注をキャンセルされた事例を挙げ「乗客需要が伸びない今は造る状況にない。環境が整えば(商談を)再開したい」とした。
全体として「来年、受注環境の悪化は避けられないが、長期的には需要は回復する」と予想。
機械部門主力の火力発電プラントは、欧米に比べ景気減速の影響が少ない東南アジアや中東、南米での需要獲得を目指すほか、同社独自の新技術・石炭ガス化複合発電が福島県内での実証運転が順調に進んでおり「商用化の一歩手前」と期待を込めた。
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「札幌市5000人採用検討 臨時職員など3年間で」
雇用情勢の急速な悪化を受けて札幌市は二十六日、緊急経済・雇用対策推進本部(本部長・上田文雄市長)の初会合を開き、来年度から三年間に、臨時職員や業務委託の形で約五千人を採用する方向で検討を始めた。
市は今後、札幌から本州に働きに出かけ、失職した非正規労働者らが戻ってくると想定。
公共施設の巡回業務などの就業機会の創出を検討する。
来年度当初予算に必要経費を盛り込み、四月以降に実施したい考え。財源には国の補正予算案に計上された「ふるさと雇用再生特別交付金」などを活用する。
一方、市は解雇などで住居を失った人に、現在使用していない市営住宅二十五戸を提供することを決めた。希望者が増えた場合は、最大約百戸を提供する計画だ。
市は二十九、三十の両日、北区の札幌サンプラザに年末臨時相談窓口を開設し、就職や生活支援に関する情報提供を行う。
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12月 26, 2008 at 11:48 午後 経済・経営 | Permalink
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2008.12.25
自動車業界のニュース
自動車業界のニュースですが、いくら前年同月比といっても35%減では「半分になってしまった」といった印象ですね。
しかも、ちょっと簡単に回復しそうもないし、自動車販売台数が復活したときには、自動車業界の地図は全く別のモノになっている可能性が少なくありません。
自動車産業は、ありとあらゆるところに影響していますから、この恐ろしい状況はより強力に経済界全体に影響するでしょう。
「いすゞ、全社員の賃金カット」
いすゞ自動車は販売不振を受け、国内に約8000人いる全社員を対象に、賃金を一時カットする方針を固めた。
まず2009年1月から役員報酬を3 割前後削減。
一般社員も同4月以降に基準内賃金を減らす。
社員1人当たりの勤務時間を調整するワークシェアリングの導入も検討、人件費の抑制を急ぐ。
トヨタ自動車が管理職の賞与カットを決めているが対象を全社員の賃金に広げるのは今回の景気後退局面では異例だ。
一般社員の賃金カットは年明けにも労働組合に提案する。
労使で妥結すれば、早ければ09年4月から一時的措置として実施する。
削減率は数%になる模様。年俸制を採用している管理職(部長級以上)も来春から年俸を1割前後カットする。
いずれも期間は未定だが長ければ1年以上になる可能性がある。 (07:00)
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「自動車:11月国内生産、8社とも前年比減 日産35%減」
国内自動車メーカー8社は24日、11月の生産、販売、輸出実績を発表した。
国内生産は、前年同月比27.2%減の28万8138台に落ち込んだトヨタ自動車のほか、日産自動車が同35.6%減の7万9649台、三菱自動車が同26.6%減の5万5858台になるなど全社が前年実績を下回った。トヨタは記録が残る78年以来、日産は67年以来、最大の減少率だった。ホンダは同3.9%減だった。
景気悪化による販売減が自動車メーカーを直撃した。トヨタは北米や欧州、アジア向け輸出がそろって10%以上、減少したことが響いた。
日産の国内生産は11月としては67年以来の低水準で、北米向け輸出は同50.3%減となった。国内販売も同22.8%減の4万1584台で、11月としては66年以来の低さ。
三菱自の国内生産の減少率は、リコール隠し問題で販売不振に陥っていた04年8月以来の水準。このほか、国内生産は、マツダが同19.8%減で16カ月ぶりの前年割れ。スズキは同7.3%減、ダイハツ工業は同4.8%減、富士重工業は同3.8%減だった。
海外生産も、日産が記録の残る85年以降で最大の減少率の同32.5%減。ダイハツ除く7社で前年割れした。
国内と海外を合わせた世界生産も、全社が前年割れ。トヨタは同26.6%減の58万9505台で、記録を取り始めた87年以来、最大の減少率。日産も同33.7%減の22万2212台と記録を取り始めてから、最大の減少率となり、ホンダも同9.9%減の32万6176台だった。【宮島寛】
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12月 25, 2008 at 09:59 午前 経済・経営 | Permalink
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2008.12.04
電気自動車・実用化社会実験が始まる
朝日新聞より「電気自動車 郵便集配耐えられる?」
郵便集配車を電気自動車にしてCO2の排出削減に貢献しようと、郵便事業会社は2日から、同社横浜港支店(横浜市中区)に電気自動車を配備し、使用に耐えられるかどうか実験を始めた。
隣接する県庁は電気自動車の普及に力を入れており、県庁にある急速充電器などを使いながら、今後1年をかけて積載や走行性能などを調べる。
実験で使う電気自動車は富士重工業製の「プラグイン ステラ」で、モーター動力は40キロワット。
今年7月の北海道・洞爺湖サミットで実験に使われた。もとは乗用車だが、集配用パレットを6個積めるように改造した。
郵便集配車はいたるところでこまめに発進と停止を繰り返すため、地球温暖化防止に直結するCO2の排出削減は同社の大きな課題だった。
同社によると、普通車と軽自動車を合わせた集配車は全国で計約2万4千台で、県内には計約1100台。
横浜は狭い道や坂道などが多く実験にふさわしいことから、実験場所に選ばれたという。
神奈川新聞より「電気自動車普及へ急速充電器設置/昭和シェル石油が県内のガソリンスタンドに」
昭和シェル石油(東京都港区)の新井純社長は三日、県庁で会見し、県が推進する電気自動車(EV)の普及事業に協力し、来春から県内のガソリンスタンド(GS)に全国で初めてEV用の急速充電器を設置すると発表した。
県は普及推進のために、一、二年間はユーザーへの無料での電力提供を要請しており、同社も検討するという。
同社のGSは県内に百十七カ所あるが、当初は横浜、湘南地区で二、三カ所設置し、状況を見ながら増設を検討する。設置費用は一台五百万~一千万円。十五~三十分の充電で、車種によって八十~百六十キロ程度走行できるという。
県は二〇一四年度までに、二酸化炭素(CO2)を大幅に減らせるEVを県内で三千台普及させる方針。七月に同社が厚木市内への研究施設進出で県の助成を受けた際、松沢成文知事が設置を打診していた。新井社長は「GSに太陽光パネルを設置するなど、第二の『コア事業』の太陽電池ビジネスと組み合わせていきたい」と述べた。
県も独自に県内三十カ所に急速充電器を設置し、当面は無料で提供する方針。
松沢知事は「EV普及に弾みがつく。早い時期に民間事業者と合わせて急速充電器を百カ所に増やしたい」と期待を込めた。
結果的にかなり大規模な社会実験が出来ることになりますね。
ただガソリンスタンドで充電するのはどれほど意味があるのだろうか?有料駐車場で充電するというのは大いに便利だと思うけど、わざわざガソリンスタンドに充電に行くというのは、電気自動車にとっては一種の非常措置のように思います。
いずれにしろ社会実験をやらないと、どこに問題がありどうすれば改善できるのかも分からないですから、非常に注目するべき試みですね。
12月 4, 2008 at 08:44 午前 経済・経営 | Permalink
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2008.12.03
シャルレ、創業社長が解任される
日経関西より「シャルレ、創業家社長解任──MBO不成立の公算、岡本執行役が新社長に」
婦人下着販売のシャルレは2日、創業家の林勝哉社長を解任し、後任に岡本雅文執行役が就任したと発表した。
林前社長は取締役となる。
創業家一族を中心とするMBO(経営陣が参加する買収)について、価格決定などで林社長が不当に関与していたと判断したため。
同社はMBOに対し「重要な利益相反行為があった」として賛成意見を撤回した。
9月にMBOを提案した米モルガン・スタンレーグループと創業家側はシャルレが買収案に賛成しない場合、MBOの前提となるTOB(公開買い付け)に応募しない契約を結んでいた。
前提条件が変わったことで、MBOが不成立となる公算がでてきた。
林前社長は昨年6月に元バレーボール日本代表の三屋裕子社長(当時)を解任して社長に就任。
9月19日にMBOを実施すると発表、同22日から買い付けを始めていた。
同社は「買収価格が不当に安い」といった内部通報が相次いだ結果、第三者委員会を設置。再検討していた。
シャルレは訪問販売で以前から何かと話題に事欠かない会社です。
その代表格が三屋裕子氏の社長就任でした。
三屋裕子氏は3年間で解任されますが、そこからの慌ただし動きはウィキペディアに記録されています。
今後を注目したいと思います。
12月 3, 2008 at 10:11 午前 経済・経営 | Permalink
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2008.10.13
金融危機の無理矢理
千葉日報より「不当な一括請求に警戒 商工ローン被害110番 県多重債務対策会議あす無料相談」
県多重債務対策会議(会長・拝師徳彦弁護士)は十三日、商工ローン大手のSFCG(旧商工ファンド)の子会社から不当請求された人を対象に、無料電話相談「商工ローン被害一一〇番」を行う。
借り手の中小企業や保証人に対し、担保価値の低下を理由に一括返済を迫る文書が送付されているため、同会議は「担保設定がない人や分割支払いに問題のない人にも一括返済を求めている」と指摘、警戒を強めている。
SFCGは「千葉アセットファイナンス」(千葉市中央区新町)など都道府県名を付けた販売子会社を全国に展開。
同会議によると、一括返済請求は、SFCGと取引関係のあった米証券大手リーマン・ブラザーズが経営破たんした九月下旬以降に目立ち始め、八日だけでも茂原市のホテルや船橋市のコンピューター会社などから、十件の相談があったという。
SFCGの不当請求に対し、「日栄・商工ファンド対策全国弁護団」(木村達也団長)は七日、東京都に業務停止命令の行政処分をするように申し立てた。
同会議の担当弁護士は「慌てて(借金を)一括で返す必要はない。千葉としても県知事への(業務停止命令の行政処分の)申し立てや集団提訴も考えていきたい」と話している。
「商工ローン被害一一〇番」の電話番号は、043-221-1440。午前十時から午後四時まで、弁護士と司法書士八人が対応する。
この記事のタイトルを見つけたときには「何のことか?」と思ったのですが、ちょっと深刻な問題ですね。
禿鷹ファンドなどと言われる範疇でのビジネスが影響してくると、道理も吹っ飛んでしまうと言うことでしょうか?
非常に警戒するべき状況だと思います。
10月 13, 2008 at 09:00 午前 経済・経営 | Permalink
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2008.08.17
出版業界
サンケイ新聞より「本の返品4割 ムダ減らせ 小学館、同一書籍で併用制 販売方法は店が選択」
「委託」の弊害
小学館や集英社などの書籍物流を手がける昭和図書の推計によると、昨年の書籍、コミック、ムックを合わせた返品率は38.1%に達した。30%前後で推移していた30年ほど前に比べ増加が目立つ。返品本の約4分の1は廃棄処分されるとされ、損失は毎年約1700億円にも上るという。
高い返品率の要因と指摘されるのが、現在主流となっている委託販売制だ。書店側が、売れ残った本を出版社に自由に返品できる制度で、仕入れの負担が少なく書籍の普及に貢献してきたが、出版点数が膨大になった現在では「大量仕入れ、大量返品」という弊害が目立ってきた。
書店が一定部数を買い取る責任販売制にすれば返品は確実に減るが、出版社にとっては販売部数の伸びが鈍るデメリットもある。小学館は平成11年以降『21世紀こども百科』など計6点で責任販売制を実施した。96・3%という高い平均実売率を記録したものの、返品時のペナルティーを恐れた書店が追加注文を渋ったため販売部数はいまひとつだった。似たような制度を行っているのは、返品を仕入れの5%までに制限する「ハリー・ポッター」シリーズなど一部の人気作品に限られている。
RFタグ装着
そこで、小学館が編み出したのが、両制度の利点を生かした委託販売・責任販売の併用制だ。第1弾として11月18日に発売予定の『ホームメディカ 新版・家庭医学大事典』(6300円)に、取引条件を識別できるRFタグを装着して販売する。委託販売を選択した場合、書店のマージンは約2割程度だが、責任販売ではその約1.5倍。仕入れのリスクを負った書店は利益を上積みできる。また、責任販売の場合、事前に発注すれば確実に配本される利点もあるという。
「好調な出足が期待できる初回分は責任販売で発注して利益を確保し、2回目以降は委託販売に切り替える…といった柔軟な仕入れが可能。返品というムダを減らし、読者にほしい本が確実に届く仕組み作りにつなげたい」と、制度を提唱した昭和図書の大竹靖夫社長は話す。
書店には好評で、当初は責任販売で5万部の出荷を見込んでいたが、すでに8万部を上回る注文が寄せられている。小学館は併用制のノウハウを広く公開し、他社にも参加を呼びかけていくという。
当面の課題はタグのコスト抑制だ。本体と装着費用を合わせたコストは現在約50円で、利益を考えると装着できるのは高額な書籍に限られている。
小学館マーケティング局の市川洋一ゼネラルマネージャーは「近いうちにタグのコストは下がって、定価が2000円程度の本にも装着できるようになる。書店がリスクを負う制度が浸透すれば書店員の仕入れ能力もより向上し、店舗の立地に合わせた品ぞろえも増えてくるのでは」と話している。
現在でも書店は営業努力しています。
立地条件に合わせて、置く本の種類を調節しています。大手のチェーン店ではネットで注文して手近の書店で受け取ることも出来るようになりました。
それでも返本が多いというのは、最初から売れない本を作っている、需要を無視した供給者の論理を押し通しているところがあるからでしょう。
そういう点から見ると、今回の企画も出版社側から出ているのだから、どこまで効果が期待できるでしょうか?
出版企画そのものが結構いい加減なところがあって、こんな本が売れるモノか?というのを時折見かけますが、おそらくは資金繰りのために「なんでも良いから出版しろ」という圧力があるからなのでしょう。
元々本は再販指定商品で販売側が価格をコントロールすることが出来ません。
その上取次店制度という金融制度があるために、出版社の経営状態などが良く分からないことになっています。
もちろん、善意に解釈すれば「冒険的出版が成功した場合には大きなリターンがあるから文化の拡大に寄与する」とは言えますが、なんとかブームにぶら下がって資金繰りを確保しようとすることも出来るわけです。
返本率が高いと言っても、何が返本されているのかをキチンと分析しないと意味がない情報だと思いますが、そんなことをするよりも市場に任せた方が簡単じゃないでしょうか?
例えば、コンビニでは週刊誌を抱き合わせ販売して、値引きするといったことがあっても良いでしょう。
通販(アマゾンですな)ではメーカー直送だから値引きするでも良いでしょう。一体出版業界はどうしたいのか?よく分からないことをやっていますね。
8月 17, 2008 at 02:00 午後 経済・経営 | Permalink
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2008.01.23
株安は現象のはずだ
毎日新聞より「世界同時株安:日本経済に赤信号 日銀総裁…金融情勢微妙」
22日の世界的な株価暴落は、戦後最長の景気拡大を記録してきた日本経済が岐路に差し掛かったことを示している。
米低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題と米景気後退懸念で世界経済の変調リスクが高まり、米連邦準備制度理事会(FRB)は同日、0.75%の緊急利下げに踏み切った。
外需頼みの日本経済も正念場を迎えていると言え、日銀の福井俊彦総裁は同日の会見で「経済金融情勢は極めて微妙な局面だ」と厳しい認識を示した。【坂井隆之】
日銀はサブプライム問題が深刻化した昨夏以降も「米成長率が1%半ばまで低下するのは覚悟している」(幹部)と説明。
米景気が減速しても、中国など新興国への輸出増が日本の景気回復メカニズムを下支えするとしてきた。
金融市場の混乱にも「欧米金融機関の損失処理が進めば徐々に収まる」(同)とし、福井総裁は超低金利是正の必要性を強調してきた。
しかし、現実は米シティグループなどが兆円単位で損失処理しても打ち止め感は出ず、市場のリスクマネーの収縮の動きが加速。米年末商戦の不調と雇用不安台頭で米景気後退の可能性も高まっている。
FRBは緊急利下げに踏み切ったが、これで状況がどこまで改善に向かうかは依然不透明で、今後も「インフレ懸念に目をつむり、景気後退回避に必死」(米投資会社)の状況が続きそうだ。
福井総裁は「緩やかな景気拡大シナリオに変更はない」とするが、日本経済は外部環境の激変に耐えられるほど足腰が強くない。
改正建築基準法の影響による住宅投資低迷だけで、日銀が07年度の成長率予測を大幅に下方修正したことがそれを象徴している。年明け以降の急激な円高・ドル安が株安を増幅しているのも、輸出企業頼みのいびつな景気回復構造だからだ。
また、昨年の首都圏のマンション販売が14年ぶりの低水準となるなど住宅投資が予想以上に冷え込んだ背景には、雇用者所得が伸びないことがある。
国内外の景気変調に市場では日銀の利下げ観測も浮上しているが、福井総裁は「観測は承知しているが、政策に変更はない」と述べたにとどまり、声高な反論はしなかった。
この記事の範囲ではその通りだと思うが、表現としては「世界同時株安」で良いのか?と思う。
この表は、2008年1月1日から1月22日までの、日本(日経225)とアメリカ(ダウ30種)の終値の前日比(騰落比)を%表示したものです。
22日に大きく下げているのが日本ですが、日本の方が騰落比が全然大きい。
アメリカがクシャミをすると日本が肺炎になる、といった様相です。
基本的には株式市場は将来の価値増大に賭けるものですから、日本の将来を市場はどう見ているのかが、下降局面で表れると考えるべきです。
一言で言えば、アメリカの将来と日本の将来の差が現れていると言うことでしょう。
そうなると、福井総裁も政府もさらにはマスコミも「世界同時」だから「日本も仕方ない」という言い方をするのは、ごまかしなのではないか?
株式市場を考えないでも日本の将来が良くなると思う人は居るのだろうか?
こういう話になると「小泉改革が悪い」のようなことにすぐになるが、じゃあ小泉改革の対案を提示したところはあったのか?
今になって考えてみると、市場主義の行きすぎのようなことになるかもしれないが、単一価値観に集約するといういわば思考放棄がこの20年かそれ以上に渡って日本を蝕んできたのではないのか?と思う。
「勝ち組・負け組」という表現はおかしい、と個人的には誰でも言うことだが「それではどういう表現なら良いのか?」と考えると議論は止まってしまう。
止まってしまって相変わらず考えないのが現実です。
とりあえず、手近なところから考えると、派遣労働の大々的な利用は、人材を資金に置き換えて考えると、資金調達を街金に依存していることになると思う。
企業が稼いで内部留保を投資に回すのが、企業内の人材養成と言えるだろう。
社員を採用するために、企業が競争するのは株の発行による資金地調達と言ったところか?
これらの資金確保では、内部留保を高めるためには確実に利益を上げ続けなければならないし、市場からの資金調達は金利が掛かる。
どちらも企業が評価されてから資金を獲得できるものだ。
街金は評価はしない。その代わりトータルのコストはかなり高くなる。
しかし、当座は金利を払うなり、少しずつ返済すれば良いから、審査が緩いことが資金調達だけを考えれば「簡単にできる」のは事実だ。
企業が「今使える人材だけあれば良い」というのは将来の顧客や将来の技術開発を無視していることで、後から大変なコスト増になる可能性は大きいだろう。
つまり、資金を街金に依存しているのと同じではないのか?
安易な資金調達が企業を中毒症状にして、死んでしまうのは良く見られる事で、人材についても同じように見るべきだろう。
将来が確実な日本にならないと、投資先としてどんどんと魅力が無くなるのは当然で、街金から借り入れが多額になる企業が信用されないのと同様に、人の持っている能力を集め育てるという手間を惜しむ企業が信用されないのは当然だ。
バブル時代は正確には「資金バブル」だったのだろう。そして今は「人材バブル」が崩壊しつつあるのかもしれない。
1月 23, 2008 at 10:23 午前 経済・経営 | Permalink
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2007.11.01
ニチアスは会社と言えないだろう
日経新聞より「ニチアス建材偽装、住宅各社が取引見直し・他社製に変更も」
建材大手ニチアスが耐火性能を偽った住宅建材を販売していた問題で、納入先の住宅各社は無償改修や取引見直しに乗り出す。
旭化成ホームズは31日、中期的に他社製建材へ切り替えていく検討を始めた。現時点で改修費用は80億円以上になる見通しで、営業活動への影響なども含めた損害金の支払いをニチアスに請求する方針だ。
住友林業も同日、今後は対象の建材の購入を中止し、他の製品の取引も縮小する検討に入った。
ニチアスは問題の軒裏建材を9社に供給していた。
このうち旭化成ホームズは同製品を4万棟の住宅で採用している。
親会社の旭化成の伊藤一郎副社長は31日の2007年度9月中間決算の記者会見で「中期的に取引の見直しもある」と述べ、松下電工など他の建材メーカーへ切り替える検討を始めた。
ニチアスが何を考えていたのかさっぱり分かりません。朝日新聞より「ニチアスが耐火材偽装 01年から10万棟分 公表せず」
住宅の軒裏などに使われる耐火材(01年以降の製造)の性能試験に臨む際、試験体に水を含ませたり、実際に販売するものより性能の高い材料を使ったりする偽装を施し、国土交通相の認定を受けていたことが30日、わかった。
社内では06年10月に社内の製品調査で不正が判明していたが、事実を公表しないまま今月29日まで出荷を続けた。しかし、内部告発の動きを受けて今月17日、初めて国交省に報告。30日に記者会見した。
試験の際、軒裏部分や間仕切り壁の建材をあらかじめ水槽につけて水を含ませておき、加熱による蒸発で温度上昇が抑えられるよう細工していた。耐火材部分も、より耐火性能の高いものにすり替えて、試験をパスしていた。
川島吉一社長は記者会見で「不正のあった頃は、事業を拡大するのが目標となっていた。担当者がプレッシャーを感じたのかもしれない」と釈明した。
ひどい話で、賞味期限の偽装などとは比べものにならないですね。
その結果として当然のことながら大混乱です。朝日新聞より「ニチアス偽装問題 住宅メーカーに問い合わせ相次ぐ」
公表から一夜明けた31日、ニチアスや建材納入先の住宅メーカー各社には、家を建てたり買ったりした顧客らから抗議や問い合わせの電話が相次いだ。
「ヘーベルハウス」「ヘーベルメゾン」のシリーズで、偽装された耐火材を使っていた旭化成ホームズ(東京都)には、午前9時前から相談窓口に電話が殺到した。偽装建材が使われた計約10万棟のうち国土交通相認定の耐火性能基準を満たしていない約4万棟の大半は同社の住宅とみられ、「うちには使われているのか」「改修にはどんな手続きが必要になるのか」などの問い合わせが続いている。社員13人で電話に対応しているが、「耐火材を使っている住宅は把握しており、各入居者に連絡をしている段階」(同社)という。
ミサワホーム(東京都)は5万棟に使われているのを確認した。大臣認定の性能基準は満たしているとされる製品だというが、11月初旬にも出る国交省の調査結果を受けて対応を決める。
トヨタホーム(名古屋市)も棟数などの確認を進める一方、ホームページでの告知の準備に追われている。一部は耐火性能基準を満たさないことが分かっており、同社は「対応はニチアスからの回答を見てから決める」としている。
国交省の相談窓口(財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター)には31日正午までの2時間で67件の問い合わせがあった。一般消費者からの「自分の家は大丈夫だろうか」などの質問が多かった。
会社としてどういうつもりだったのか?となりますが、この社長は全くダメですね。
株価は10月31日は終日売り気配でスットップ安11月1日も現時点では売り気配です。
元々は日本アスベストでアスベスト健康被害問題まっただ中の企業で、売上げは1000億円級の大企業です。
耐火材の試験をごまかすメリットがどこにあるのかさっぱり分からないところですが、ましてやそれが社内調査で明らかになった後も出荷を続けたとはどういうことなのでしょう。
厚さが違うとかでしょうか?
おそらくは、規格外れの製品を作ってしまって、それを偽装工作して試験を通過させてしまったから製品化してしまった。
一旦製品としてカタログに載せてしまったから、引っ込めることが出来なくなった。
といった流れかと思いますが、これでは会社とは言えない。
市場からの猛反発を受けるでしょうし、そもそも社長の記者会見自体が失格ですよ。
11月 1, 2007 at 10:51 午前 もの作り, 経済・経営 | Permalink
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2007.10.29
SASでボンバルディア機を運行停止
NHKニュースより「ボンバルディア機の運航中止」
スカンジナビア航空が使用の中止を決めたのは、カナダのボンバルディア社のDHC8型機で、先月、デンマークとリトアニアで着陸の際に事故を起こしたのに続いて、27日にもデンマークのコペンハーゲン空港で着陸の際、車輪が十分に出ないまま緊急着陸するトラブルがありました。
これを受けて、スカンジナビア航空は28日、緊急の幹部会議を開いた結果、「DHC8型機の信頼が著しく低下し、利用客も疑いを強めている。
このままではわが社のブランドが傷つけられるおそれもある」として、DHC8型機の運航をすべて中止することを決めました。
スカンジナビア航空は、事故を起こした同型機27機を主にヨーロッパで運航していますが、今後、運航を取りやめる便については、別の便の予約や払い戻しで対応することにしています。
ボンバルディアDHC8型機は日本でもことし3月、高知空港で全日空グループが運航する同型機が胴体着陸するなど、各地で事故やトラブルが相次いでいます。
朝日新聞の記事によると、
「DHC8―400型機」の使用を今後中止する、と発表した。
SASは保有する27機の使用を停止し、リース機などで対応する。「400型機の使用はSASのブランドを損なう恐れがある」としている。
となっています。
一月で二回の同じようなトラブルでは、運行停止という判断は経営的には正当でしょう。
今のところ、色々なトラブルがバラバラに起きていますが、運行する航空会社にとってはトラブル発生自体がとんでもないことだし、そうでなくても顧客(マーケット)の評判も大事です。
世界レベルで、一気に運行停止になるかもしれません。
全機運行停止といった全社的な問題に拡大してしまうことを考えると、保険という意味では、何事も過度に集中させないことも重要ですね。
10月 29, 2007 at 10:36 午前 もの作り, 事故と社会, 海外の話題, 経済・経営 | Permalink
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2007.07.20
森林組合の経営はどうなっているの?
北海道新聞より「常勤職員2人合計で期末手当2058万円 更別森林組合2003年度」
十勝管内更別村の更別森林組合(高野佳秀組合長、二百六人)は十九日、二人の常勤職員に対する過去五年間の期末手当の総額を公表し、二○○三年度には計二千五十八万円だったことが分かった。
総額は○二年度が九百九十六万円、○四年度千六十七万円、○五年度八百八十二万円、○六年度七百十三万円だった。
期末手当が高額になったことについて、高野組合長は北海道新聞の取材にコメントせず、別の理事らは「現場作業も行い、忙しい時もあった。経営状態が悪くて期末手当を払えない時期もあったので(その分も含めて)支給した」と説明している。
これに対し、一部組合員は「利益が出たら組合員に還元すべきなのに、高額すぎる」と反発している。
この問題は、一部組合員が求めた期末手当総額の情報公開の要求に同組合が応じなかったことを受けて、北海道森林組合連合会が十三日、過去五年間の同手当総額の内訳を組合員に開示するよう同組合に指導していた。
なんだこれは?表にしてみると
| 2002 | 996万円 |
| 2003 | 2058万円 |
| 2004 | 1067万円 |
| 2005 | 882万円 |
| 2006 | 713万円 |
| 合計 | 5716万円 |
206人が加盟している森林組合で二人の常勤職員に対して、期末手当だけでこの金額となると、一体どういう会計内容なのか?とは誰でも疑問に感じるところだろう。
全くの仮定であるが、ちょっと計算してみる。
| 5年分の期末手当総額 | 5716万円 |
| 一年・一人あたり | 572万円 |
| 期末手当が4カ月分なら月給は | 143万円 |
| 年収は月給の16カ月分 | 2288万円 |
| 常勤二人なので年間給与総額は | 4756万円 |
森林組合とはこれほどの人件費(給与)を支払えるほどの規模の経営をしているのか?
事業組合だから、組合員に利益配分があるはずで、どうなっているのだろう?
そもそも森林組合の収益構造はどうなっているのか?と「更別森林組合」を検索してみたが、事業についての説明が全く無い。
ちょっと注目していよう。
7月 20, 2007 at 09:26 午前 経済・経営 | Permalink
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2007.06.25
食品偽装
読売新聞より「ミートホープ、従業員・パートを全員解雇方針」
牛肉ミンチ偽装事件で北海道警の捜索を受けた「ミートホープ」の専務は25日午前、本社に従業員らを集め、「会社が存続しない場合に解雇が避けられず、出来る限りの補償を行う」と説明し、従業員65人、パート30人を全員解雇する方針を伝えた。
専務は報道陣に、「会社の状況は非常に厳しく、営業継続は難しいと思っている」と述べ、法的整理などを検討していることを明らかにした。
食品関係では、雪印食品が牛肉の産地偽装をやったら、その前の雪印の牛乳による食中毒事件もあったために、雪印食品は解散に追い込まれしまいました。
雪印グループという巨大企業でも食品事業では、消費者の信用を失ったら会社が無くなるほどのダメージになると感じたものです。
その意味では、ミートホープ社は06年3月期の売上高は約16億4500万円程度の会社ですからここまで大きな事件になっては、存続は難しいでしょう。
従業員が100人程度ですから、一人あたりの売上げは1600万円。報道では、相場が800円程度のところで450円で入札するといったこともあったようで、かなりの量を扱っていたことは容易に想像できますが、コレだけの売上げがあったことを考えると「そこまで無理する理由はあるのか?」という印象があります。
一方、会社が存続しないという見通しは仕方ないとして、即座に営業停止・全員解雇という選択は正しいのでしょうか?
なんか「解散してしまえば逃げ切れる」といった感じがつきまとうのも仕方ないでしょう。
6月 25, 2007 at 04:49 午後 経済・経営 | Permalink
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2007.03.19
三洋電機:野中会長辞任
毎日新聞より「
三洋電機:野中会長の辞任固まる 業績回復が遅れ」
三洋電機は19日、野中ともよ会長(52)が辞任する人事を固めた。
野中会長はニュースキャスター出身。
05年6月に三洋の社外取締役から代表権のある会長に抜てきされたが、会社経営の経験がないことから、当初から経営手腕を疑問視する見方が根強かった。
06年3月に三井住友銀行と米ゴールドマン・サックス、大和証券SMBCの3社が3000億円の第3者割当増資を引き受けた。
大株主となった金融機関3社は三洋の業績の回復が遅れていることから会社経営の経験が乏しい野中会長の来期以後の続投に否定的だった。
野中氏は05年6月、創業家出身の井植敏会長(当時、現最高顧問、75)の後継指名を受け会長に就任。
井植氏の長男の敏雅氏(44)も同時に副社長から社長に昇格したことから「井植家の世襲批判をかわすための話題づくり人事」などど言われた。
2004年10月23日17時56分
2004年10月23日(土曜)新潟県中越地震が起きて三洋電機子会社「新潟三洋電子」が被災して500億円の損害となり、一気に業績が悪化しました。
2005年6月 野中ともよ氏CEO・会長に就任。同時に井植敏雅副社長を社長・COOに就任。
これで「世襲」といわれました。
その後、ずーと「三洋電機はどうなるのか?」といった記事の連続でしたが、こんな事になりました。
3月 19, 2007 at 04:20 午後 経済・経営 | Permalink
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2007.02.25
ヤマハ発動機の無人ヘリ輸出問題
サンケイ新聞より「
ヘリ不正輸出 規制機種、熟知か ヤマハ発、省令改正に協力」
ヤマハ発動機が軍事転用可能な無人ヘリコプターを中国に不正輸出しようとした事件で、平成17年に無人ヘリの輸出規制を強める経済産業省令が改正された際、同社スカイ事業部の社員らが経産省の担当者と意見交換するなど、改正作業に協力していたことが24日、関係者の話で分かった。
無人ヘリの輸出をめぐっては従来、航続距離300キロ以上の機種を規制していたが、テロ防止を目的に17年1月に施行された改正省令では、20リットル以上の農薬を積むことができることに加え、自律的な航行能力を備えるか視認できる範囲を超えて操縦できる機種も対象になった。
この省令改正で経産省は複数の国産無人ヘリメーカーに意見を求めたが、ヤマハ発動機は国内で圧倒的なシェアだったため、経産省の担当者は同社社員との話し合いに多くの時間をかけて条文を作成したという。
一方、同社が中国へ輸出しようとしたヘリは操縦者から3キロ程度離れても操縦できることが、合同捜査本部の調べで分かった。
関係者によると、このヘリは発信機を搭載すれば、機体を視認できない場所でもパソコンで遠隔操作できるように設計されている。
なんでヤマハ発動機はこの段階まで言い逃れをしているのでしょうかね?
近年では、民生品の技術進歩がすごくて軍需製品=高度な技術・高級な製品といった図式が崩れてしまっていて、カーナビに搭載されている半導体ジャイロを開発したメーカに最初に来たのは各国大使館の駐在武官だったそうです。
だからこそ、メーカはエンドユーザも含めて顧客が社会的に許容される取引相手なのかは慎重に判断するべきで、他国の軍隊と直接取引しちゃ問題になるに決まっているでしょう。
農薬散布用無人ヘリコプターというあまりにもニッチな製品であるために、国内市場が飽和してしまって事業の存続に危機感があったという報道があって、それはもっともかと思いますがそれくらい計算しろような、というのが印象ですね。
こんな事を続けていると、ヤマハ発動機のイメージはどんどん悪くなる一方ですが・・・・。
2月 25, 2007 at 09:07 午前 もの作り, 事件と裁判, 経済・経営 | Permalink
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2007.02.16
パワードスーツの時代
FujiSankei Business i より「
大和ハウス ロボットスーツに参入 サイバーダインと提携」
大和ハウス工業は15日、筑波大学発のロボットベンチャー企業、サイバーダイン(茨城県つくば市)と資本提携してロボットスーツ事業に参入すると発表した。
これを機にロボットスーツを量産し、価格を現在の4分の1の50万円程度に引き下げ、普及を目指す。
大和ハウスは、サイバーダインが7日に実施した10億円の第三者割当増資を引き受け、出資比率15・43%で第2位の大株主になった。
両社は来年中にロボットスーツを量産し、レンタルするほか販売も行う。
提携を機にサイバーダインは年間400体規模で量産に着手し、大和ハウスは自社の住宅販売網を利用してレンタル、販売する。
現在、同スーツは福祉施設などで試験的に使われており、価格は1体約200万円程度。
価格引き下げが普及のカギを握っている。
大和ハウスは、量産化で1体50万円程度に抑えたいとしている。
これはすごいねぇ。
「こんなものがビジネスになる」ということが証明できればすごいことだと思う。
2005年のロボット展で大々的にデビューしたことになると思いますが、その後にサイバーダイン社が活動を始めて、増資にまでこぎ着けたわけですな。
一部報道では大和ハウスは、筑波大学山海研究室が目差していた「障害者が装着する」方向のバリエーションとも言える「高齢者が装着する」計画があるようです。
これも興味深い。
2月 16, 2007 at 09:05 午前 もの作り, 経済・経営 | Permalink
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2007.02.08
携帯電話の普及率
読売新聞より「
携帯とPHSが1億台突破、1月の普及率78・5%」
電気通信事業者協会が7日発表した1月末時点の携帯電話、簡易型携帯電話(PHS)の契約台数は、前年同月比5・4%増の1億22万4500台となり、1985年にNTTが肩掛け式「ショルダーホン」を発売して23年目で初めて1億台を突破した。
人口普及率は78・5%に達し、「1人1台」時代にさしかかっている。
人口推計は1億2770万人となっていますが、携帯電話のユーザを6歳(小学生)から70歳代までと仮定すると、その人口は1億1410万人となります。
この範囲だと普及率は88%になります。
とは言っても、2台・3台と持っている人も少なくないから「持っていないよ」という人がいるのも確かですが、まぁ完全に「一人一台」だし逆に言えば携帯電話の数がこれからも増加するのはそろそろ打ち止めなのでしょう。
2月 8, 2007 at 11:00 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.12.18
ホワイトカラーエグゼンプション
サンケイ新聞より「
労働時間規制緩和「全く知らない」73%」
厚生労働省が検討している労働時間規制の緩和策について、20-40代の会社員の73%が全く知らないと答えていることが18日、インターネットを使った連合のアンケートで分かった。
厚労省は、一定の年収などを条件に「1日8時間、週40時間」の労働時間規制を撤廃するホワイトカラー・エグゼンプション(適用除外)の導入を検討中。
来年の通常国会での法改正を目指しているが、制度が一般には浸透していないことが浮き彫りになった。
導入への賛否は「反対」が最多で46%。次いで「よく分からない」が40%、「賛成」が14%だった。「内容まで知っていた」と回答した人では「反対」が73%に上った。
この問題は結構微妙ですよね。
現状では制限する方が合理的だと思います。どうしてこういうアイディアが厚労省から出てきているのかを調べたらこれだった。
日本経団連・政策提言/調査報告の「
ホワイトカラーエグゼンプションに関する提言 (2005年6月21日)」この中身は「ホワイトカラーエグゼンプションに関する提言 概要(PDF)」「ホワイトカラーエグゼンプションに関する提言(PDF)」「参考資料・労働時間問題に関するアンケート調査の集計結果について(PDF)」の三つかありました。
「ホワイトカラーエグゼンプションに関する提言(PDF)」の「おわりに」を引用します。
以上、ホワイトカラーの労働時間に関して述べてきたが、現行の労働時間法制を全面的に否定するものではない。
また、ホワイトカラーエグゼンプション制度は、当然のことながら時間外労働に対する賃金の支払いを免れたり、労働時間を実質的に長くすることを目的とするものではない。
労働者の意欲を高め、効率的に働くことによって仕事と生活の調和を実現していくためには、これまでの労働時間規制の枠を超えた、新たな発想にもとづく労働時間制度の構築が急務である。
ただ、ホワイトカラーエグゼンプション制度は、どのような労働者に適用してもよいというのではなく、労働
の質が問われ、創造的かつ自律的な働き方をするホワイトカラーで一定の要件を満たす労働者に限られる。
上述した「ホワイトカラーエグゼンプション制度」を実現することこそが、労働者の仕事や労働時間に対する裁量性をいっそう高め、多様な働き方や結果的として労働時間の短縮にも大いに資すると考える。
政府は、このようなホワイトカラーエグゼンプション制度を含む労働時間規制のあり方について「規制改革・民間開放推進3 か年計画(改定)」に則った形で現在検討を進めつつあるが、社会や経済の動きが加速度的に速まっている今、その検討が後手に回ることがないよう、迅速かつ着実な対応を強く求めたい。
働き方の多様化や生産性の向上を図るためにも、その導入は必要不可欠なものであり、経済界として政府・関係省庁に対し、その早期実現を積極的に働きかけていきたい。
この提言が想定している「仕事の成果に基づく賃金の支払い」という考えは、現在の裁量労働制の延長にあるとしている。それはこの「提言」の中で明記されていることだが、仕事において究極の成果の利用は労働ではなくて「買い取り」そのものだろう。
つまりは、開発特許問題で争われた仕事上の発明なのか個人のアイデアなのか?問題をすべては個人に帰するとする考え方になるだろう。
要するに、労働とか雇用といった関係が先になくなるべきであろう。
当然であるが、成果を上げさえすればライバル企業の仕事をすることも自由だ。
「いや、ライバル企業の仕事はしてはいけない、考えてもいけない」というのであれば、「仕事をしないこと」こそが成果であるから、間違えなく何もしないことに給与を支払うことになってしまう。
こんなことで社会秩序が保てるとは思えないのだが、日本経団連の「提言」は外形的には社員制度を堅持しながら実態だけを外注業者にする方法を考えている、というべきで根本的に成立しないだろう。
参考資料の海外の事例だとこれほどの裁量労働についての規定は「漠然とホワイトカラーで年収が」なんて枠組みのところはなくて、人事つまり経営そのものに関わっている者など経営者に限定しているところが多いようです。
また、労働時間制限がないところはほぼ無い。
確かに労働時間の規制無く働くことはあり得るが、それは出社しない自由と一対のもので、これでは「会社での労働」が根本的に成立しないから、この時点で「会社員ではなくなる」よって「成果によってのみ対価を受ける」では「自営業者」そのものであって当然ながら「会社への忠誠義務はない」し「社会保険などは個人裁量」になる。
こんなことを実行することが出来るものか?
どうも日本経団連の判断がリストラ正義的な近視眼なものばかりになってきたように感じる。
12月 18, 2006 at 10:37 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.11.30
パート労働法改正素案の問題
日経新聞社説より「
パート社員の適正な処遇を急げ」
パートタイム労働法の改正に向けた労働政策審議会の議論が大詰めにさしかかった。
29日に公益委員が示した報告書の素案は、パート社員への労働条件の明示、正社員との均衡待遇の確保、正社員への転換の促進などが柱だ。単なる指針から法令に格上げする規定も目立つ。
雇用者の4人に1人の割にまで膨らんだパートだが、賃金は正社員を100とすると男性52.5、女性69.0と低水準で、正社員への転換も容易でない。
経済的な不安定さや教育訓練の乏しさが、少子化や働き手の質の低下につながる恐れもある。
男女を問わず世帯主パートも目立つ今、働きに見合った形での処遇改善は重要な課題だ。
教育訓練や福利厚生に関する適正な処遇が義務規定なのに対し、賃金を巡る処遇の核心部分が努力義務にとどまった点には、不満も残る。
ただ強引に正社員並みに賃金水準を上げても、パートの門戸が狭まっては逆効果だ。素案の規定はクリアすべき最低ラインといえるが、一層の賃金の改善を目指すには雇用確保とのかねあいも考える必要があろう。
もう一つの焦点である正社員への転換については、転換推進に向けた措置を事業主に義務づけ、国の助成も促した。
ただ、パートも多様化しており、やむをえずパートになる層が増える一方、束縛を嫌う自発的パートもまた多い。正社員化だけを目標にするのでなく、働き手の事情に即したきめ細かい処遇が必要だ。
パート1200万人時代の裏には、不況下でグローバル競争に直面した企業が賃金水準の低さと調整弁的な便利さから雇用の非正社員化を進めた経緯がある。
その時点ではやむを得ない選択でも、景気回復後まで「安価な労働力」に抑え込んだままでは、社会の不安定化は増すばかりだ。
パート法改正は厚生年金の適用拡大などとともに安倍政権の再チャレンジ支援策の柱でもあり、厚労省は年内をめどに報告書をまとめ、来年の通常国会での法案提出を目指す。
格差の固定化を防ぐためにも、実効性のある処遇改善が待たれる。
この日経新聞の社説は割とよく踏み込んでいる方だと思う。
比較対象として
京都新聞(共同通信)の記事「
正社員へ転換推進義務付けパート労働法改正で素案」は、労働政策審議会の分科会が29日にあきらかになった素案を紹介しています。
パート労働法の見直しを検討している厚生労働相の諮問機関、労働政策審議会の分科会が29日、厚生労働省であり、学者らの公益委員が報告書の素案を示した。パートの正社員への転換推進を企業に義務付けたほか、処遇改善のため能力や経験を考慮して賃金を決めるよう求めた。
パートの処遇改善は、安倍晋三首相の掲げる再チャレンジ支援の柱の1つ。
素案は、既に策定した同法の厚労省指針で定める内容を法制化し、企業への拘束力を強めた。厚労省は素案を基に年内に報告書をまとめ、来年の通常国会で法改正を目指すが、使用者側委員の反発も予想される。
労働者側は「一定の前進」と評価するが、賃金など具体的な処遇改善は努力義務にとどまるため、格差解消への実効性に疑問の声も出ている。
素案はパートについて職場で中核的な役割を担うケースや若年層が増えていると指摘。
「日本経済を支える労働力としての重要性は高まっており、能力を有効に発揮できるようにすることが必要」として、社員と均衡が取れた処遇確保が「事業主の責務」と明記した。
正社員への転換では、企業は「推進に向けた措置を講じなければならない」と指摘。具体的には
- (1)社員募集の情報伝達
- (2)社員応募の機会の付与
- (3)社員への転換制度の導入-の3つを例示した。
社員と仕事内容が同じで、長期間続けて勤務するパートに対しては「差別的な取り扱いを禁止する」と明示し、賃金などで社員と同水準の処遇にするよう義務付けた。
賃金に関しては社員との間に不当な格差がないよう仕事内容や能力、経験、成果などを考慮して決定することを要請。仕事の実態が社員に近いパートは、賃金の決め方を社員と共通にするよう企業は努力しなければならないとした。
このほか企業側に教育訓練、更衣室や給食施設の利用などの福利厚生の実施を求めた。
この社説と記事の元になった情報が「素案」であるのだが、素案が記事が紹介したとおりであるのなら通りいっぺんであり素案とはいえ突っ込みどころ満載と言えるだろう。だからこそ日経新聞社説は踏み込んで書いた。
簡単に言えば「同一労働同一賃金」をきちんと定義することが重要だろう。
パートと正社員を直接比較して「転勤があるパート従業員」とはどういうことなのだ?
転勤は会社の職務命令によるもので、パート従業員が労働形態の多様化としてパートを選択した場合に、それを踏みにじることにもなる。こんなことは法的に禁止して構わないだろう。
同一労働だが正社員には色々な事情があって賃金が違う、というのが使用者側の一般的な主張であるのだが、それならその「色々とは何か」をはっきりさせるべきだろう。
そうしないと「同一労働とは何か」が決まらない。同一労働で賃金格差があるという社会を是とするのであれば、賃金格差は何によって生じるのか説明する義務があるだろう。
労働と賃金といった極めて基本的なところにごまかしをしていると社会はドンドン不安定化する。
「日本経団連会長の発言は」で強く批判したのは、人材という資源を企業が育成しないで他社が育てた人材=資源をつまみ食いする構図を是認していることだ。
今回のパート問題についても、企業にとって賃金抑制だけすればよいのか?となると、将来の購買層を育てないのだから
将来の経営者が挙げることが出来る利益をかっぱらっていることになる。
これでは、世代間格差じゃなくて世代間ドロボーだろう。
日経新聞社説が指摘している「景気回復後まで「安価な労働力」に抑え込んだままでは、社会の不安定化は増すばかりだ」は極めて重い。
11月 30, 2006 at 08:19 午前 国内の政治・行政・司法, 経済・経営 | Permalink
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2006.11.23
携帯電話のICカードとはなんなの?
読売新聞より「
識別番号同じ「クローン携帯」不正使用をドコモ初確認」
NTTドコモの第3世代携帯電話「FOMA(フォーマ)」から抜き出したICカードを、別の携帯に差し込んで「クローン携帯」を作る手口で、中国など海外から不正使用したケースが少なくとも6件あったことがわかった。
ドコモはこれまで、「クローン携帯の製造は技術的に不可能」としてきたが、社内調査で存在が確認された。
ドコモは、この6件で通話料を過大請求されたユーザーに計約26万円を賠償し、再発防止のためシステムを改修したという。
クローン携帯による不正使用について、ドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルはこれまで「不可能」としてきた。しかし今回、初めて確認されたことで、ドコモは公式見解の撤回も含め検討している。
ドコモによると昨年9月、「知人にかけたら外国人が出た」との問い合わせをきっかけに調査を開始。日本と中国でほぼ同時に通話したことになっているなど不自然な通話記録が見つかり、2005年8月~06年2月の間の、中国、フィリピン、ガーナでのクローン携帯使用が確認された。
FOMAのICカードには、所有者を識別する15ケタの番号が割り振られているほか、認証のための各種情報を暗号化して記録している。
すべての情報が一致した場合だけ交換機が通話を受け付けるため、ICカードを別の携帯に差し替えるだけでは使用できない仕組みとなっている。
今回確認されたクローン携帯では、いったん解約されたFOMAのICカードが使われていた。しかし、中国などの電話会社の交換機は、各種情報をすべてチェックする設定になっていなかったため、通話が出来てしまったという。
また解約されたFOMAのICカードの識別番号は、解約後2年程度で「再利用」されるため、不正通話による料金が別人に請求されていた。
ドコモでは今のところ、不正使用者の特定や、刑事告発などは行わない予定という。
ドコモは今年2月、数億円をかけて国内システムを改修したとしている。また解約されたICカードの識別番号は再利用せず「使い捨て」にする方針。
この記事だけではどうも良く分かりません。
機種変更したわたしのauもICカードがあって電話機として機能しますが、このカードをGSM電話機に挿し替えて海外で使える
グローバルエキスパート用です。
つまり記事にある「ICカードを別の携帯に差し替えるだけでは使用できない仕組みとなっている」とは何を意味しているのか分かりません。
少なくとも「挿し替えるだけで使える」のは確かですから「ある条件では挿し替えるだけでは使えない」なのだと思います。
MIXI に出ていた相談ですが
- 日本から携帯電話を持って海外旅行に出かけた。
- 海外では日本の携帯電話は使えないから、単に持っていただけで海外で使う予定はなかった。
- 空港で手荷物を盗まれ携帯電話も盗まれた
- その携帯電話からICカードを抜き出して使ったらしく、莫大な電話料金を請求された
というのがありました。
原理的には日本国内で携帯電話を落として使われた、というのと同じですから上記の事件では「海外だから盗まれても使われない」と思って届け出が遅れたことが問題になっていました。
しかし、この点についてはわたしも事件を知ってから説明書を読み直したくらいで知らない人も多いでしょう。
利便性を上げるとセキュリティが甘くなりがちといった話なのだと思います。
その上で「クローン携帯は出来ない」とか「ICカードを差し替えただけでは使えない」といった理解不可能な断言に止めていては、ユーザはどんどん信用しなくなると思いますよ。
11月 23, 2006 at 10:30 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.11.20
労働組合とは?
読売新聞より「
大阪府労委、ビクター子会社に業務委託先との団交命令」
大阪府労働委員会は20日、大手電機メーカー「日本ビクター」(横浜市)の子会社「ビクターサービスエンジニアリング」(千葉県浦安市)に対し、同社が修理業務などを委託している「代行店」と呼ばれる個人事業主でつくる労働組合との団体交渉を拒否したのは不当労働行為に当たるとして、団交に応じるよう命じた。
労組側は「代行店は、会社側が一方的に決めた条件のもとで指揮、監督を受けており、労働者にあたる」として救済を申し立てていた。
同社は中央労働委員会に再審査を申し立てる方針。
労働者の非正社員化が進むなか、こうした業務委託の労働形態が企業社会に広がっており、雇用関係のあいまいさが問題視されている。
申立書などによると、代行店は会社側と委託契約を結び、ビクター製品のユーザー宅での出張修理を行い、会社側から委託料を出来高払いで受け取っている。
午前9時に各地域にある会社のサービスセンターに出勤。
制服、社員証も正社員と同じものを支給され、会社が決定した手順、方法に従い、正社員と全く同じ仕事を行っている。
委託料の算定など契約内容についても「自己の希望を述べる余地はない」とし、労組側は、会社側が使用者責任を免れるための「偽装委託契約」と主張している。
昨年1月、同社近畿支社の委託先の代行店29人のうち18人が労組を結成。
これに対し、会社側は「代行店は『自営業者』であって、当社の労働者ではない」と反論、労組と認めず、団体交渉を拒否してきた。
同労働委員会は、労働組合法上の労働者について「契約の形態を問わず、雇用契約と同程度の使用従属関係にある者」とし、代行店を「労働者にあたる」と判断した。
個人事業主への業務委託を巡っては、住宅設備会社「INAX」の子会社「INAXメンテナンス」(愛知県常滑市)が修理や点検などを委託しているカスタマーエンジニア(CE)と呼ばれる個人事業主の労組による救済申し立てを受け、同労働委員会が7月、同社に団交に応じるよう命令を出し、中央労働委員会で再審査中。
これは難しい問題ですね。
監督指揮を受けるから従業員あるいは労働者、と言う主張は違うと思う。
従業員や労働者つまり雇用契約が無ければ指揮命令を受けないのか?と言えばそんなことはない。
結局、従業員がやっていた仕事を従業員以外にやらせているから「実態は従業委だろう」という周長が出てくるのだと思う。
その一方で、下請けであれば基本的に個別の案件で契約しているわけで、さらには仕事をしない自由がある。
従業員であれば仕事をしない自由はないし、さらには配置転換もあるし転勤も広く認められている。
おそらくは、こういったことを総合して判断することになるはずで、労働組合と言っても従来の労働組合とは違うものと捉えることになるだろう。
その点、会社が「労働組合と認めない」としたのはあまり適当な対応とは言えなかったかもしれない。
今後はこういう問題は増えるでしょうね。
11月 20, 2006 at 03:54 午後 経済・経営 | Permalink
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2006.10.16
ソニーのリチウムイオン電池事件・その6
「ソニーのリチウムイオン電池事件・その5」で損害賠償請求になるかもしれない、と書きましたが現実のものになりそうです。
日経新聞より「
東芝、ソニーに賠償請求へ・パソコン電池回収」
東芝はノートパソコンに搭載したソニー製リチウムイオン電池の自主回収・交換問題で、電池を供給したソニーに損害賠償を請求する方向で検討に入った。
回収による製品イメージ悪化や販売機会の損失について補償を求める方針だ。
富士通も賠償請求の検討を始める見通し。
大手企業間のトラブルは損害額や補償額を明らかにしないであいまいに解決することが多かったが、株主の監視の目が厳しくなる中で、賠償請求などの手段が広がる可能性がある。
東芝は83万個のソニー製電池の回収を進めている。
電池本体や物流経費など交換にかかわる直接的費用はソニーが負担する方向で交渉が進んでいる。
しかし「販売機会損失やブランド価値の低下などについても補償を求めざるを得ない」(東芝首脳)としている。
サンケイ新聞は10月15日付の記事に「
ソニー痛恨、相次ぐ誤算 BDレコーダーもトラブル」と経営全体の問題と取り上げています。
(ソニーは)リチウムイオン電池や次世代ゲーム機の部品調達トラブルに続き、次世代DVD「ブルーレイ・ディスク(BD)」規格の録画再生機(レコーダー)は、当初目指していた性能に達しないまま発売される状況に陥った。
「数日前から業界内では話題だった。『ソニーがまたしくじった』って」。
電機大手関係者が明かすのはBDレコーダーでのソニーの“誤算”だ。今月開かれた電機・IT(情報技術)の国際見本市「CEATEC(シーテック)ジャパン」。
開幕直後の華々しい発表会は、皮肉にもソニーに厳しい現実を突きつける場となった。
発表したBDレコーダーは目指していた2層記録ができず、1層しか録画できないことが判明したのだ。
松下電器産業が発表したレコーダーは録画・再生とも2層対応。
BDは1層25ギガバイトを記録できる大容量が魅力だけに痛恨の結果となった。
記事は株価の下落傾向が続いていることにも言及していますが、すべての経営判断にはメリット・デメリットがあるわけで、ソニーは結果において外れクジを引き続けているとも言えますが、そこに保険を掛けることが経営では最重要なポイントでありましょう。
組み立てメーカが先端製品を扱うためには量産技術だけを外部に委託するのが本筋だと思います。
良く分からない部品を買ってきて組み立てるのではメーカとは言えないし、量産も出来ない。
これが最先端技術ではなくて、市場に溢れていて他社も使用している汎用部品であれば、部品メーカが使い方を説明してくれるから、あまりよく判らない部品を使用して組み立ててもリスクは極めて低い。
リチウムイオン電池では絶縁紙のメーカが勝手に品質を変えたのが事故の一因であるとされていますが、勝手に品質を変えたことがチェックできないのではダメだ、という問題になります。
要するにこんな難しいことが出来る会社ではない、となってしまいます。
リチウム電池を使用しているPCメーカが損害賠償請求に進むのは、この先対策などでもっと問題が出てくると見ているからではないでしょうか?
10月 16, 2006 at 08:34 午前 もの作り, 経済・経営 | Permalink
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2006.09.30
偽装請負で業務停止
「日本経団連会長の発言は」「日本経団連会長の発言は・その2」で偽装請負はもちろん、そもそも請負とか派遣で人件費削減が出来ればよいと考えることが間違えであると指摘しました。
これには、トヨタ、松下、キヤノンといった大手メーカでの偽装請負が問題なったのが直接のきっかけでしたが、今度は請負会社が業務停止命令を受けました。
朝日新聞より「
偽装請負で事業停止命令へ 大手コラボレートに厚労省」
実態は労働者派遣なのに、請負契約を装う違法な「偽装請負」を繰り返していたなどとして、厚生労働省は来週中にも、製造請負大手の「コラボレート」(大阪市北区)に対し、労働者派遣法に基づき、事業停止命令を出す方針を固めた。
偽装請負に絡んで事業停止命令を出すのは初めて。
厚労省は、大手メーカーの国内工場で偽装請負が蔓延(まんえん)していることから、請負・派遣企業とメーカーへの指導を強めていた。
コラボレートの事業停止期間は2週間程度とみられる。
対象は、労働者派遣法に基づき届け出ている同社の全84事業所に及ぶ見通し。
停止期間中、同社はメーカーなどに新しく労働者を派遣できなくなる。
ただ、すでに派遣されている従業員は引き続き働くことができる。
コラボレートは多数の大手メーカーと取引があり、工場内での製造業務を請け負うほか、一部で労働者派遣事業を手がけている。
同社の会社案内のビデオによると、04年度の売上高は1560億円。
「アウトソーシングでは国内ナンバー1」と自社を紹介している。
同社の従業員は今年8月現在3万4290人。
グループ全体だと年商は国内だけで5000億円、従業員は11万人を超える。国外では、米国や英国で人材事業を展開している。
「日本経団連会長の発言は・その2」で書きましたが、ヘンリーフォードは自動車を量産したときに「誰が大量に出来る自動車を買うのだ?」と質問されて「従業員に高給を払って従業員が買う」と述べたと伝えられています。
企業の存在意義は社会の財を作ることです。
それは社会生活が豊かになることであり、生活する人々が豊かになることです。
派遣や請負では、自社で教育訓練をしないからトータルの人件費を低く抑えることが出来るのですが、これでは社会に従業員を訓練することで技能や技術を蓄積するのではなく、社会から技能や技術を取ってくることになります。
簡単に言えば、じり貧への途です。
どこまでも行っても、派遣や請負を人件費の削減のために長期的に使うべきではありません。
派遣・請負でもトータルの人件費は同じだ、とならないといけない。
もし、トータルの人件費を同じにすると、実際に派遣や請負では時間あたりのコストは自社社員よりも大幅に高くなります。教育訓練が出来ている人たちだからそのコストが直接の人件費として反映しなければならないからです。
ところが、今回業務停止になった会社の規模は5000億円という論外のもので、急速に社会を食いつぶしているとしか言いようがないでしょう。
確かに、人件費だけ見ると海外生産になってしまうから国内で工場を維持するためには人件費の直接的な低減をするしかない、といったように取れますが実態はキヤノンでは海外から工場を持って帰ってきているなど、別の要素で動いていることは明らかで、今必要なのは企業が社会に対してどういう哲学で臨むのかを明確にすることです。
じり貧を加速するようなことを
許してはいけない。
9月 30, 2006 at 09:56 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.09.12
ミツトヨ輸出手続きのごまかし
サンケイ新聞より「
ミツトヨ、米にも不正輸出か」
ミツトヨ(川崎市)の不正輸出事件で、同社が最近10年間に米国の現地法人に輸出した、核兵器製造にも転用可能な3次元測定器約4000台の4割以上が、個別の輸出審査を受けなくても済む「包括輸出許可」制度を悪用した不正輸出の疑いが強いことが11日、警視庁公安部の調べで分かった。
公安部の調べでは、同社はこの10年間に約1万台の測定器を輸出したが、うち4割にあたる約4000台が不正輸出と確認された。
約1万台のうち米国の子会社「米国ミツトヨ」向けは約4000台。
このため、公安部は、米国向けでも少なくとも約4割にあたる1600台以上が、包括許可制度が適用されない高性能機種にもかかわらず、性能を低く偽装して輸出したとみている。
警視庁公安部は、ミツトヨが、3次元測定器をシンガポールの子会社にも不正輸出していたとして、外為法違反(不正輸出)の疑いで、同社元社長、手塚和作容疑者(67)ら4人を再逮捕する方針を固めた。
基本的には一々輸出審査を受けていたら数が出ないから書類をごまかした、ということだろうと思います。
その中に少数であるが、核兵器製造の可能性がある正体不明のところに渡った製品がある。
それは、現地の査察でバレてしまった。ということでしょう。
つまり、1万6千台の全部が核兵器製造など目的を隠蔽したユーザに渡ったということでないにしても、書類上は低精度の製品だったのだから、安値受注であったのでしょう。
これは非上場企業ゆえの問題かもしれませんね。
9月 12, 2006 at 11:30 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.08.29
近未来通信
読売新聞より「
投資配当“自転車操業”新規資金を分配…近未来通信」
「近未来通信」(東京都中央区)が、「電話の利用料から配当する」とうたって一般投資家から事業資金を集めながら、実際には配当の大半を他の投資家の資金で賄っていたことが、関係者の話で分かった。
アパートの一室などに設ける中継局の通信用サーバーの設置費用を「オーナー」として募った投資家に出してもらい、オーナーには電話利用者が払う利用料から配当するとしている。
契約上は、同社とオーナーの共同事業をうたっている。
同社はオーナー募集の説明会で、「配当額は月平均約60万円」とする資料を配り、「3年で投資を回収でき、通話サービスが続く限り収入が保証される」と説明、オーナーから加盟金と設備費の名目で1口約1100万~2200万円を集めている。
しかし、関係者によると、同社の売上高の大半は、オーナーが出した加盟金と設備費で占められているという。
このため配当は、新しく募ったオーナーの資金を充てていることになる。
また、近未来通信は説明会で「音声の品質が高いイスラエルの通信会社の技術を採用している」と宣伝していたが、この通信会社は読売新聞の電話取材に「近未来通信との取引はない」と回答している。
近未来通信は1997年設立で、資本金は約6500万円。売上高は2005年7月期181億円、06年7月期245億円。
女子プロゴルフツアーのスポンサーも務めている。
全国紙や週刊誌に広告を出し、全国各地で頻繁に説明会を開いてオーナーを募集。
オーナーは約600人と説明しているが、電話利用者の実数などは公表していない。
この記事が出たことで、新規加盟者は激減でしょうね。
それにしても「1口約1100万~2200万円」とはすごいな。
中継局を作るというのがどういう意味か判らなかったのですが「アパートの一室に設置する」というのも驚きです。
パソコン通信の NIFTY-Serve では、アクセスポイントを全国に設置するのに苦労していて、ニフティ社に聞いた所「ビルの一室に機械だけ置くのだが、24時間365日いつでも立ち入ることが出来る場所を確保するのが難しい」と聞いたことがあります。
そもそもどうやって通信利用者から使用料金を回収しているのかな?
97年設立ではすでに10年ですが、どういういきさつで現在の「オーナー募集」になったのだろう。
8月 29, 2006 at 07:52 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.08.17
日本経団連会長の発言は・その2
「日本経団連会長の発言は」を書いたときには、直感的にヘンだろうとおもって書きました。
わたしはかなり直感的に話題になるニュースをピックアップしています。
基本的には、書いた内容に問題があるとは思っていませんが、直感的に問題だと思った「問題」とは何か?というのがよく分かっていなかったのです。
それでさっき思い出したのが、ヘンリーフォードの話。
ヘンリーフォードは自動車の大量生産方式を確立した人物として有名ですが、自動車は馬車の発展形で当時は基本的には手作りでした。
そういう時代に自動車を大量生産すると宣言したから、当然「どこに大量の自動車を売るのだ」と反論されたそうです。
当時の自動車が高いこととは別に、不要不急な特殊な商品だったから価格を下げても売れないだろう。という見方があったのでしょう。
ヘンリーフォードは価格そのものを予想以上に下げるとともに「会社は従業員に高給を払って自動車を買って貰う」として高賃金と8時間労働などを取り入れています。
これで容易に想像できることですが、コストの中に人件費とその他工場自体のコストがある場合に、工場のコストは基本的には技術革新で下がるはずです。
一方、人件費を下げるとこれはお金の面ではすぐに反映しますが、実は給与の中にヘンリーフォードが指摘した「自動車を買ってくれるお客を作る」といった「未来への投資」分があるわけですね。
工場設備も工場自体の新設や機械装置の更新など投資と運用費に分けることが出来ますが、投資をしないといずれは設備は廃棄となって、運用費も無くなります。
つまり事業と投資はセットになっていて、投資を無視した事業はあり得ないというか、事業ではないのでしょう。
ヘンリーフォードが高賃金を支払ったのは、まさに自動車を買ってくれる市場への投資だったことになります。
そこで、日本経団連会長の御手洗氏の発言のおかしなところがはっきりしてきます。
彼は「偽装請負は(法的に問題だから)解消するべきだ」としています。
その一方で「請負が本来の下請けのように自律できない事情がある」とも言っています。
常識的に考えて、請負が成立しないのなら社員として雇用すればよいだろう、となりますがそれでも「中小企業である請負会社を強化する方策がいる」と請負に固執しています。
これではどう考えても「低賃金労働力が欲しい」なのでしょう。
しかし、人件費には未来への投資という側面があるのだから、派遣労働者や請負労働者が「とりあえずは今は大丈夫」というレベルの給与にまで人件費を抑えるとは
「投資はしません」宣言に他ならない。
日本経団連会長が日本経団連として「投資をしません」と宣言するのも同然の事を発言した。
その異様さがわたしの直感に引っかかったわけだ。
是非とも「人件費と給与とはどういうものだと考えているのか?」と聞きたいものだ。
8月 17, 2006 at 12:39 午後 経済・経営 | Permalink
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2006.08.15
日本経団連会長の発言は
朝日新聞より「
経団連会長、偽装請負の解消策を検討へ」
日本経団連の御手洗冨士夫会長(キヤノン会長)は13日、大分市内で記者会見し、製造業の現場で横行する「偽装請負」の解消を目指し、経団連で対策を検討する方針を明らかにした。
偽装請負はキヤノン本体やグループ各社で発覚し、労働局から指導を受けた。御手洗会長は「法律では請負労働者は派遣された企業で仕事をすべて請け負わないといけない。
だが、現実には(発注企業が)何の心配もせず、(請負労働者が求められた)仕事をできることは難しい。だから(キヤノン側が)つい必要に迫られて教えたり、指導したりしてきた」と説明した。
また、御手洗会長は「請負会社は中小企業が多く、どの企業の仕事でも、完全に請け負えるように社員を訓練することはなかなか難しい。
何らかの方法で、中小企業である請負会社を強化する方策がいるのではないか」と述べた。
こんな人が財界リーダーで良いのでしょうかね?
- 請負は自律である。
- 仕事は請負が仕切れない。
- 請負企業は中小だから訓練出来ない。
これはその仕事が請負に不適である=社員従業員(変な言葉)に作業させるしかない=請負解消。
としか解釈しようがないだろ。
それを
(日本経団連として)中小企業である
請負会社を強化する方策がいる
バカか?いや、間違えなくバカであるか、完璧な失言かといったところだ。
今日本が必要としているの、持続可能な社会の再構築だ。
それは基本的に人の知恵の再生産であり、形としては少子化問題への解答となる。
請負の考え方は「技能技術の再生産は考えない」=「その時だけ使えればよい」であって、訓練や指示が必要となった時点で請負ではダメな仕事なのは自明だろう。
訓練や指示して業務スキルを高めた作業員を使い捨てに出来るのだろうか?あるいは、ライバル他社に渡すことが出来るのだろうか?
はっきり言ってしまえよ。
将来のことよりも今のお金を節約する方が
わたしの業績が評価されるのです
これが
「日本経団連会長のコメント」でよいものか?
8月 15, 2006 at 10:30 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.08.10
パロマ工業は・・・・・その10
朝日新聞より「
湯沸し器事故、パロマに立ち入り検査 経産省」
経済産業省は10日、ガス事業法と液化石油ガス保安法に基づき、同社と親会社のパロマ(同)に対する立ち入り検査を始めた。
パロマは2度にわたって事故原因などについて文書で報告しているが、同省は報告が不十分と判断し、検査を通じて追加の資料などの提出を求める。
検査は事故の原因や背景を探るのが狙いで、故障が相次いだコントロールボックスの構造や事故に結びついたはんだ割れなどについての資料を重点的に調べる。
検査対象の営業所は事故が起きた地域が中心で、事故情報が本社と営業所の間でどのように伝達されたかも調査する方針だ。
パロマはこれまで7月31日と8月7日の2度にわたり、同省に事故調査報告書を提出。
安全装置の改造などを主な事故原因と説明していた。
報告によると、81、82年ごろの初期に製造された湯沸かし器で事故が多発したこともわかっている。
当時の多くの資料については同社は「時代が古く、データが残っていない」などと説明しているといい、同省はこれらの資料の有無についても調べる。
85年以降、北海道、奈良、東京などで17件の事故があり、15人が死亡したとしていた。
パロマ側は当初、「不正改造が原因だ」と説明していた。
しかし、その後の調査で、北海道や秋田に当初の発表には、含まれていない事故があることが分かり、28件で死者は21人に拡大した。
同族企業という以上に、無借金、海外からの技術ライセンス収入などで、日本国内の売り上げはかなり少ない会社なのだそうです。
そこで、これを機会に国内工場の大幅縮小に向かうようです。
そもそも、今回の事件の発覚は経産省の発表によるもので、普通はこんな事になりませんよ。
製品をリコールするでしょう。
それが、大事件に発展しても、リコールや点検をしないとアナウンスし、ようやく最近になってひっそりとテレビで無償点検、無償交換のCMを出し始めました。
最初から経産省は怒っているのでしょう。
そして、とうとう立ち入りです。
それなりの行政処分になるのじゃないかな?
8月 10, 2006 at 12:15 午後 事故と社会, 経済・経営 | Permalink
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2006.08.07
パロマ工業は・・・・・その9
昨日あたりに気づいたのだが、パロマがTVCMとして松下と同じく「無償点検、無償交換」と流し始めました。
やっていることは悪くはないと思うのだが、なんでそれが報道に流れないのだ?
Google やYahoo! で検索してもヒットしない。
blog 検索エンジンの Technoratiではようやく出てくるが、いずれも昨日あたりの記事ばかり。
プログの感想は「松下そっくり」で、まぁたしかにそう思うけど一般論としては他の表現方法がどれほどあるか?となりそうです。
それにしても、blog で取り上げられるようなことをやったのにそれを報道に載せない、そこらの極端なほどの不器用さが一連の事故の遠因だと思う。
こんなところにもある種の「風通しの悪さ」が透けて見えるわけですね。
8月 7, 2006 at 02:55 午後 事故と社会, 経済・経営 | Permalink
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2006.08.04
ソニー創業の土地を売却?
日経新聞より「
>
ソニー「創業の地」売却へ、品川の旧本社ビルなど」
ソニーは東京都品川区の旧本社ビル一帯の保有不動産を売却する方針を固めた。
今年設立60年を迎えたソニーにとって旧本社ビルは実質的な創業の地だが、本業のエレクトロニクス部門が再生途上にあるため、聖域を設けず資産リストラを加速する。
いや~時代の流れですな。
ソニーの創業当時の名前「東京通信工業(東通工)」以来の創業の地ですね。
わたし、小学生の時に親の納品に付き合って行ったことがあります。
売却ですか・・・・・品川区としては「売却しないでもっとうまく利用してくれない」と思っているでしょうね。
8月 4, 2006 at 08:41 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.08.02
パロマ工業は・・・・・その8
読売新聞より「
パロマ改造関与、説明ちぐはぐで経産省が経緯報告命令」
31日に経済産業省へ提出した事故調査報告書では、パロマ側の不正改造への関与について触れていないにもかかわらず、提出直後の記者会見では、「(パロマグループ)社員で改造にかかわった人物はいない」と報告書にない発表をしていたことがわかった。
経産省は説明の食い違いを重視し、1日、同社に経緯を報告するよう命じた。
パロマ工業は31日の会見で、経産省への報告の骨子とする資料を公表。資料では
- 「社員で改造にかかわった人物はいない」
- 「パロマサービスショップで改造をしたと認めている人物は確認されていない(法廷で証言をした人を除く)」
- 「経産省(提出報告書)と報道向け(資料)は同内容」
と回答していた。ところが、経産省が報告書を調べたところ、報道向け資料のような記述はなかった。
経産省は1日、発表内容の具体的な根拠を7日までに回答するよう命じるとともに、「(製品に)構造的欠陥はない」とするパロマ側の主張についても根拠を示すよう求めるなど、30項目の追加報告を命じた。
パロマ総務部は「なぜ、報告書にない発表をしたのか分からない」としたうえで、「サービスショップへの聞き取り調査はしているが、詳細は分からない」としている。
「パロマ工業は・・・・・その7」に
問題が無いと言えば、現実の問題が無くなる
と書いたのですが、全くこの通りであって経産省から指摘されると、
パロマ総務部は「なぜ、報告書にない発表をしたのか分からない」
この総務部の発言自体がおかしい。なぜ分からないと発表すればよいと判断したのか?共通しているのは「発表段階でその反響を考慮しない」です。
7月15日に報道されて大騒ぎになりました。以下に読売新聞記事データベースからパロマ側の発言を並べてみます。日付は記事が出た日にち
7月15日
- 「(だれかが)製品を延命させるために、安全装置が働かないよう改造した可能性がある」
- 「いずれも当社に落ち度はなかった」としている。
- 「4機種はいずれも一酸化炭素漏れがあれば、自動的に制御装置が働いて使えなくなる仕組み。修理業者が湯沸かし器を不正改造したため、事故が起きたと考えている」
- 「当社にうまく情報が入って来なかった。知っていれば、もっとアクションを起こせた。メーカーとして力が足りなかった。改善の余地はあった」
7月16日
- 「在庫不足が瞬間的に生じた可能性はあるが、パロマサービスが応急措置で配線を改造した事実は確認していない」
- 「事故は不正改造によるもので、業界団体を通じた安全対策だけで十分と考えていた。結果的に多くの犠牲者を出してしまったことは重く受け止めているが、当時としては精いっぱいの対応をしたと思っている」
- 「設置後に修理業者などが不正改造した」
7月17日
- 「メーカー及び販売会社は一切関与していない」
- 「高裁判決の内容は認識しているが、古いことなので現在、事実関係を確認している」
7月18日
- 「自社製品が、はんだ割れを起こすケースは把握しているが、他メーカーと比べこの部分が弱いかどうかはわからない」
7月19日
- 当時としては最善の設計だった。現在の基準では不良と言われるかも。
- 販売店が修理したり、サービスショップが修理した例はある。
- だれが不正改造したかは不明。
- (改造を指示したのでは?)全くございません。
- 故障時に部品がなく、安易に修理として改造された例がある。
- (27件とも担当部署では把握していたのか?)いずれも書類はあった。部が引っ越して書類がバラバラになり、きちんと管理されていなかった。
- (事故はほかにないのか?)いとは断言できない。
- (1992年の事故時、消費者向けになぜ広報しなかった?)業界向けだけでいいと判断したと思う。
- (品質劣化が原因ついて)「製造した責任があり、補償については社内で検討し、対応する」
- 「不正改造が原因と考えて事故を見過ごしてきた」
- 「我々すべての責任という姿勢で対応すべきだったと反省している」
- 「当時は最善の設計だった」
- 「今の基準では設計不良と言われるかもしれない」
7月20日
- 「不正改造は品質の問題とは別という認識で、報告しなかった」
- 「コントロールボックスの修理方法を説明した文書を出したことはあるが、不正改造にかかわる文書は出していない」
- 「修理業者が刑事処分を受けたと聞き、特殊な事案と考えて何も手を打たなかった」
7月22日
- パロマ工業は21日、愛知県清須市の同社清洲工場で、事故を起こした瞬間湯沸かし器と同じ機種の製品を使い、不正改造した場合に安全装置が働かなくなる様子などを公開した。再現後、鎌塚渉・品質管理部長が「簡単な改造ですべての安全装置が損なわれてしまう。このような改造は絶対にあってはならない」とコメントしたが、製品の品質劣化についての質問が出されると、予定時間(30分間)が過ぎたことを理由に、質問には答えず、会見を打ち切った。
7月25日
- 「金額の大小はあくまで裁判所の判断で、責任の有無には関係はない」
- 「サービスショップと資本関係はなく、別会社。(証言は)解決金支払いには関係ない」
7月28日
- 「この修理員の担当エリアは特に念入りにチェックしたので、チェック漏れはなかったと考えているが、当時の記録が残っていないので分からない」
7月31日
- 「修理業者への周知徹底を図った」
- 「構造的欠陥ではない」
- 「ガス事業者を通じた働きかけの方が有効と判断した」
- 「改造を指導、容認した事実はない」
- 「(系列の)パロマサービスショップで、改造したと認める人物は確認されていない」
- 「他社製品に比べて出荷台数が圧倒的に多かった」
- 「改造者の危険性に対する認識が希薄だった」
8月1日
- 「社員の関与はない」
- 「不正改造を認めている人物は現在、確認されていない」
- 「だれが改造したかは発見できなかった」
- (調査方法について問われると)「時間的な余裕がなく、何人かには事情聴取しているはず」
- (消費者に不正改造の危険性を呼びかけなかった)「(消費者が)不正改造の有無を判断するのは困難」
- (「はんだ割れ」が多発していたことについて)当時では標準的な仕様。構造的な欠陥ではない」
こうして並べてみると、発表することでかえって信用を無くしていると言えるでしょう。
俗に言う「社員が上ばかり見ている」なのかな?とも思いますが、一種の企業文化なのでしょう。
その意味では「同族企業だから」という批判は当たらないと思っています。上場企業でもワンマン経営者は少なくない。しかし近年は企業の社会的責任といった点が強調されてきて、企業内部の都合だけではダメだというのが多くの企業に浸透しています。一番すごいのは、
パロマ総務部は「なぜ、報告書にない発表をしたのか分からない」
という発表をしてしまうことでしょう。問題は、こういう事を言ってしまう(やってしまう)体質にあると思います。
パロマは対策費が200億円との見通しを発表していますが、パロマ工業の2006年1月期の決算は、売上高が260億円、経常利益は22億円とされているので、これでは完全に倒産水準ギリギリになってしまいます。株式公開で資金調達するしかないでしょう。天動説同様に「我が社が全て」とやっていては、こういう時の対応もままならない、ということです。
8月 2, 2006 at 12:56 午後 事故と社会, 経済・経営 | Permalink
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2006.08.01
パロマ工業は・・・・・その7
パロマ工業は社長が経産省に報告書を提出し、その後東京でパロマ工業の社長の記者会見、愛知県清洲市の工場でパロマ工業、パロマの両社長の記者会見がありました。各紙がいろいろな記事を書いています。
朝日新聞 パロマ改造、社員関与を否定 経産省に報告書
日経新聞 パロマ、事故対策の不備認める・経産省に報告書
読売新聞 パロマが報告書「改造容認」「構造的欠陥」を否定
読売新聞 パロマ事故報告書に遺族の怒り「反省しているのか」
毎日新聞 パロマ湯沸かし器事故:消費者軽視の弁明 点検困難理由に情報未公開--事故報告書
サンケイ新聞 「汚れや劣化原因」9件 パロマ、再発防止へ報告書
北海道新聞 製品の欠陥否定 パロマ両社長が会見
北海道新聞 事故対応に200億円 パロマ、人員削減も
報告書の内容についての切り口が各社の記事で違っているのですが、報告書の内容について集めてみました。
- 安全装置が機能しないようにした改造
- 老朽化による部品の汚れや部品の劣化による故障
- 安全装置の改造を、同社が指導したり、容認したりした事実はない
- 改造に関与した社員はいない
(以上朝日新聞)
- 不正改造を複数回にわたって認知していたが、「その都度、改造の厳禁を呼びかけてきた」
- 系列のパロマサービスショップの従業員についても、「改造を認めた人物は確認できなかった」
(以上読売新聞)
- 「一般使用者へ働きかけなかった理由」として、「ガス事業者を通じた周知徹底の有効性」
- 実際に使用している消費者に伝えなかったのは(1)フロントカバーを外す必要がある(2)不正改造の有無の判断が消費者には困難--という理由を挙げた。
- 製品のリコールを92年時に検討したことも明らかにした。しかし、社団法人「日本ガス石油機器工業会」の基準が「通常の使用状況において消費者の生命・身体もしくは財産に対して危害・損害を発生させる重大事故」となっていることを挙げ、一連の事故の原因となっていた「改造」が「通常の使用状況」に当たらないと判断。リコールの届け出を見送っていた。
- 「結果的に事故が繰り返された理由」は、「改造による事故は、製品に起因するものであるという認識はなかった」とし、事業者による改造が続出したのは、(1)出荷台数が他社に比べて圧倒的に多かった(2)製品の使用が想定期間を大幅に超え、老朽化し部品故障が多くなった(3)改造者(事業者)の危険性に対する認識が希薄だった
(以上毎日新聞)
- これまでの事故対応が不十分だったとして、新たにリコールの自主基準を設けることを報告書に盛り込んだ。外部の識者を加えた検討委員会を設置する方針。今後はガス事業者や警察と協力し、積極的に事故情報を収集するとしている。
(以上サンケイ新聞)
各社の記事もタイトルの段階ですらかなり批判的ですが、
読売新聞 パロマ事故報告書に遺族の怒り「反省しているのか」は
事故を消費者に知らせなかったことに関し、「ガス事業者を通じた働きかけの方が有効と判断した」とも釈明した。
この点について一人の被害者の母は「知らされれば湯沸かし器を取りかえることも考えたし、少なくとも注意はできた。なぜ、こんなに大きな問題を業者にしか伝えなかったのか」と怒りを新たにしていた。
事故原因の一つの不正改造について、パロマ側は今回、「改造を指導、容認した事実はない」「(系列の)パロマサービスショップで、改造したと認める人物は確認されていない」とした。
しかし、1987年の北海道苫小牧市と95年の恵庭市で起きた事故に関係する民事訴訟では、出廷したサービスショップの元修理員が「応急処理的に(不正改造となる)バイパス修理をある程度の件数行った」と証言している。
と極めて批判的な記事になっています。
私は一部の機種に欠陥があり、モデルチェンジしても欠陥が是正されなかったから長期間に渡って大量の不具合機種がでて、さらに不正改造から死亡事故に至ったのであるから、問題の根本はなぜ一部の機種に問題が集中したのか?だと思うのです。
どうも会社の出した報告書の中の「欠陥はなかった」とは製品がメーカ出荷時のまましようし続けた場合に、死亡事故を起こす欠陥はなかった。という狭い意味で鹿捉えていない、あるいは意図して狭く解釈した。
そのために「不正改造をした理由は分からない」となっているのでしょう。
不正改造がでてきた理由こそが、1%~3%といわれるハンダ割れによる停止にあったのだ、というべきでしょう。
そもそも一般家庭向けの製品の故障率が1%では、ビジネスとしては成立しませんよ。
問題を一部で隠すというのは、その他の部署からは問題がなかったように見えるるのがポイントでしょう。
問題が無いと言えば、現実の問題が無くなる
という変な思い込みまま抜け出せないように見えます。
8月 1, 2006 at 12:04 午前 事故と社会, 経済・経営 | Permalink
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2006.07.31
パロマ工業は・・・・・その6
毎日新聞より「
パロマ:事故機種、5年間で6500件の不具合」
事故機種が発売当初から故障が相次ぎ翌年に設計変更を行ったにもかかわらず、その後も故障が続発していたことが分かった。
(事故機種の)故障率は約3%(100台中3台が故障)に上っていたが、同社の役員会には一度も報告されず、パロマ幹部が事故につながる重要な事実を把握しなかったことが、事故対応への遅れにつながったとみられる。
事故機種は1980年の発売当初から、制御装置に「はんだ割れ」が起き、種火がつかなくなるトラブルが相次いだ。
同社は81年、この欠陥を改善するため、はんだの量を増やすなどの設計変更を行った。
しかし、事故機種の不具合はなくならず、1993~97年の5年間で計6500件に上った。
故障原因の約7割が制御装置のはんだ割れで、故障率は約3%と、同社の他製品の数十倍から数百倍に達していた。
不正改造による中毒事故は85年に初めて発生。
同社は88年までに、不正改造が故障の修理に伴うものである可能性を把握し、全国の営業所に「修理時は、必ず安全(制御)装置を修復すること」と指導していた。
同社品質管理部は、88年以降も故障の多発を把握していたが、不具合情報を役員会に報告することはなく、事故機種についても「故障率は高いが、部内で対応できる」として一度も報告しなかった。
一方、不正改造による死亡事故はすべて役員会に報告されており、同社は「事故原因は製品の欠陥ではない」と結論付けていた。
このため、故障の多発と不正改造による事故の多発との関連についての議論はされないままで、不正改造事故を防止するための製品の回収や一般消費者への周知といった対策はとられなかった。
ほとんど全文転載になってしまいましたが、この署名記事によると
- 新機種を発売直後からハンダ割れが発生
- 故障率3%という致命的発生率だった
- 設計変更したが改善せず
- 不正改造による死亡事故は役員会に報告
ハンダ割れが起きて、設計変更したが改善しない。
というは欠陥商品=リコールしか現実には選択の余地がなかった、ということでしょう。
そのために、不正改造・死亡事故になってしまったが、なぜ不正改造が行われたかを議論すると、欠陥商品=リコール問題に触れてしまうから、取締役会で意図して取り上げなかった。
ということでしょうね。
これは縦割り管理の怖いところですね。
たぶん3%の欠陥率という致命的な情報の段階で隠してしまったのでしょう。
納品後の商品の3%の修理をするくらいならモデルチェンジするべきでトンでもないコスト増加になってしまいます。
だから、経営トップまで情報を上げないで隠してしまったのでしょう。
しかし、補修部品の出荷状況や作業報告を見ていればイヤでも分かってしまいますが、役員会で不正改造・死亡事故の報告はあったとのことですが、そこで「何で不正加増になったの?」という議論をしていない。つまりは、役員会では議論する場ではなかったのでしょう。情報を検討するのには、縦横斜めのからの検証をするべきで、そのためにこそ一人ではなく会議という形を取るわけです。
それが会社組織であり取締役会であるはずですが、「他の部門のことは分からない」とやってしまうと、縦割りになってしまうと分からなくなってしまうのでしょう。
7月 31, 2006 at 10:09 午前 事件と裁判, 経済・経営 | Permalink
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2006.07.29
パロマ工業は・・・・・その5
北海道新聞より「
パロマ 修理の定期報告要求 不正改造の系列業者に契約結び緊密関係」
パロマ工業(名古屋市)製のガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故で、販売に当たる親会社のパロマ(同)は、不正改造が指摘されている「パロマサービスショップ」と、技術指導などを通じて緊密な関係を持っていることが、二十八日、分かった。
パロマはショップに対し契約書などで修理業務の定期報告も要求。
日常的なやりとりがあったにもかかわらず、ショップ従業員による不正改造を見逃したパロマ側の責任の一端が浮上した。
サービスショップはパロマ製品の修理代行店で、パロマに直接寄せられた修理依頼などを同社から請け負っている。
パロマ側は一連の事故発覚後、「サービスショップと資本関係はない」などとし、事故の監督責任を問われるような関係にはないと否定していた。
北海道新聞が入手したパロマとパロマサービスショップが結んだ契約書では、サービスショップが行う業務として、パロマ全商品のアフターサービスや、修理内容についてパロマへの定期報告義務などを規定。
報酬額の算定方法なども細かく定めている。
製造元のパロマ工業によると、少なくとも一九七四年以降、すべてのサービスショップとの間で同様の契約を締結。
ショップ以外の販売店とは、細かな内容の契約書を交わしておらず、ショップが修理にかかわる業者の中でも優越的な存在であることを裏付けた。
パロマ側はショップとの契約などの関係について「契約を通じてメーカーとして技術指導する責任はある」としながら、「一連の事故についてパロマ側に責任はないことは裁判で認められている」と、不正改造の責任について否定している。
この問題の核心は、厳密な法的な解釈によって解決出来る事ではなくて企業が製品を通じて社会とどう関わっていくのかという企業の存在意義についての問題提起となっているといえるでしょう。
いくら法的に正しくてもそれだけで社会から企業として認められるものではないから、企業はいろいろな発表をしたり事業の範囲を制限したりしているわけで、現在のところパロマの対応はマイナスの方向にしか向かっていないでしょう。
現実の事故は、使用後10年といった古い機種で起きているから、新製品に交換するべきであったわけです。
それが何で改造して継続使用するなんてことなったのか?それこそが問題の核心であってパロマが「それは知らない、責任がない」では問題を明らかにすることを妨げていることになる。
このようなパロマの対応では、企業の評判を下げる事になってしまうから、もっと分かりやすい対応があるだろうにと強く思うところです。
7月 29, 2006 at 10:35 午前 事故と社会, 経済・経営 | Permalink
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2006.07.27
パロマ工業は・・・・・その4
共同通信(Yahoo!ニュース)より「
老朽化で92年に事故多発 パロマなど注意喚起せず」
パロマ工業(名古屋市)製のガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故で、機器の老朽化が始まった1992年に事故が集中し、翌年以降の死亡事故はパロマなどが不正改造を注意喚起したLPガス用器具では発生せず、都市ガス用器具だけで起きていたことが26日、分かった。
パロマは「都市ガス用器具に対する注意喚起が不十分だった」とし、ガス事故を担当する経済産業省の原子力安全・保安院の幹部も「LPと都市ガスで担当課が異なるなど、連携が不十分だったの一言に尽きる」と対応の不備を認めている。
何がすごいといって
死亡事故はパロマなどが不正改造を注意喚起した
LPガス用器具では発生せず、
都市ガス用器具だけで起きていた
これほど「右手のやっていることを左手が知らない」的な状況があり得るのか?と考えてしまいますが、
読売新聞より「パロマ、リコール基準なし…不具合に対応できず」
パロマ工業(名古屋市)が、ユーザーに対して製品の欠陥を早期に知らせ、無料で部品交換などを行うリコールの届け出基準を設けていなかったことが分かった。
リンナイ(名古屋市)は「火災や一酸化炭素中毒などで人命にかかわる事故が発生した場合」、ノーリツ(神戸市)は「人への危害が連続して起こりうる場合」と、それぞれ届け出基準を設けており、両社とも、担当部署に事故情報が入った後にどのような手続きで届け出を決定するかについても定めている。
しかし、パロマ工業には、こうした基準や手続きに関する規定がなく、事故への対応は品質管理部長に一任されていた。
リコール基準がなかったという記事ですが、結局は情報の共有がなされてなかった、ということでしょう。
総合的にどうあるべきかを考えていなかったから、事件が報道された時点での対応も後手後手に回った。
広い意味での危機管理が出来ていない。といったことが現れたように思います。
わたしが大学を卒業した直後に入った会社は電取法の対象製品を作ってかつ保税倉庫も持っていたので、製品不具合も含めて管理情報は毎日のように回覧がありました。
パロマは実際にはどうだったんでしょうかねぇ?
7月 27, 2006 at 01:00 午後 事件と裁判, 経済・経営 | Permalink
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2006.07.26
パロマ工業は・・・・・その3
朝日新聞より「
パロマ事故、70年型でも同じ改造」
パロマ工業(名古屋市)製の湯沸かし器で一酸化炭素中毒事故が相次いだ問題で、経済産業省が指摘した7機種より前に製造、販売された同社製の別の湯沸かし器でも、安全装置を短絡させる不正改造が見つかっていたことがわかった。
一瞬どういう事か理解出来ないですが、昨日書いた
「パロマ工業は・・・・・その2」では
パロマ工業は八九年までに事故機種の製造を中止し
とありますから、改造が行われて事故を起こした製品は80年代に製造されたものだと考えられていた、ということです。
朝日新聞の記事は
事故を巡る損害賠償請求訴訟でパロマサービスショップの元経営者が証言していた。不正改造は以前から行われていたにもかかわらず、パロマ工業は、簡単に安全装置の短絡ができる構造を機種変更でも改善せずに放置していた可能性が出てきた。
北海道恵庭市で95年に1人が重症になった事故の裁判記録によると、元経営者が不正改造を指摘したのは「PH―6号F」という型の湯沸かし器。
パロマによると、この型は70年6月に売り出された。
これは95年1月に起きた事故の裁判での99年2月の証言のようです。
この事故で問題になった製品が、70年代の製品であり、それに問題があることが事故としては95年に判断出来たということでしょうが、96年に80年代の同様の設計の製品の部品供給を打ちきっているということになります。
これはどういう事か?
事故情報の管理を全くしていなかった、ということになりそうですね。
昨日書いた記事では
パロマ工業総務部では「国の通達の供給期間(七年)を超えて、部品を供給する義務はない。
故障が生じて部品がない場合、製品の使用を中止するのが消費者側の通常の対応だ。
不正改造で使用を継続することは、メーカー側が予想できないこと」と話している。
と言っているようですが「製品に責任は持ちません」と言うのと同じ事ではないか?
7月 26, 2006 at 09:51 午前 事故と社会, 経済・経営 | Permalink
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2006.07.25
パロマ工業は・・・・・その2
北海道新聞より「
交換部品96年製造中止 パロマ、不正改造誘発か 事故機種、道内2500台使用」
パロマ工業(名古屋市)の瞬間湯沸かし器による一酸化炭素(CO)中毒事故で、同社は、不正改造による事故が相次いでいた最中の一九九六年までに、事故関連機種の交換部品の製造を中止していたことが二十四日、分かった。
部品の製造中止は九六年以降も発生した不正改造による事故を誘発した可能性があり、パロマ側の姿勢が問われそうだ。
事故を起こした機種は「PH-81F」「PH-101F」「PH-102F」「PH-131F」の四機種。
パロマ工業によると、計二十四万五千台を製造・販売し、道内では、数万台を売ったという。
事故機に構造が似ている「PH-82F」「PH-132F」「PH-161F」の三機種も含めると現在、道内では二千五百台以上がなお使用中という。
パロマ工業は八九年までに事故機種の製造を中止し、国の通達に従って七年後の九六年まで、交換部品の製造を続けたがそれで打ち切った。
パロマ工業総務部では「国の通達の供給期間(七年)を超えて、部品を供給する義務はない。
故障が生じて部品がない場合、製品の使用を中止するのが消費者側の通常の対応だ。
不正改造で使用を継続することは、メーカー側が予想できないこと」と話している。
これに対し、北海道消費者協会の根本芳紀常務理事は「メーカーには製品に対する責任がある。
事故の発生情報を十分に開示しないのに、使用中止の時期をユーザーに判断させるのは、消費者無視もはなはだしい」と指摘している。
パロマ側の主張は無理があると考えます。
「不正改造して使用し続ける」という表現には「使用者がみずから不正改造して」と取れますが、瞬間ガス湯沸かし器といったものを使用者(消費者)が自力で改造することはほとんどあり得ないことで、工事業者が改造したのがほとんどでしょう。
工事業者にはメーカであるパロマから取付を含む技術情報が通知されているわけだから「部品がないから交換しろ」という通知が行っているのが当然で、その通知の中には「改造は絶対にしてはならない」となっているはずです。
一方、修理部品の生産をやめた理由が「国の通達で7年間」とやっていたのですから市場にある使用中の製品の状況にかかわらずに生産を打ち切ったと取れます。
一方で部品供給を止めてしまい、その一方で市場(工事業者)に製品の新機種への交換を指示していない。
これは「あっちにもこっちにもいい顔をしたい」という姿勢のあられでしょう。あるいは「時間が経てば新品に交換してくれる」という甘えですか。
なぜ「新製品に交換」という指示を出さなかったのか?を想像してみると「部品がないから新品にしろ」とやったら、他社製品に乗り替えられる可能性があるから、でしょうね。
つまりは「問題先送り」であり「供給の都合優先」であり「役所の指示に従っていればよい」という姿勢や判断力の甘さの集大成が現れた、というべきなのでしょう。
7月 25, 2006 at 09:15 午前 事故と社会, 経済・経営 | Permalink
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2006.07.18
パロマ工業は・・・・・
読売新聞より「
パロマ事故、17件発生直後に把握…上層部に伝えず」
パロマ工業(名古屋市)製の瞬間湯沸かし器による死亡事故が相次いだ問題で、同社は17日、経済産業省が指摘した17件の事故すべてについて、発生直後から本社の担当部が把握していたことを認めた。
同社の内部調査では、1990年に北海道帯広市で2人が死亡するなど、ほかに数件の事故が発生していたことも判明。
事故件数は20件以上で、最初に事故を認識した時期も、従来の説明より少なくとも6年早い85年にさかのぼることになった。
同社は、会見した今月14日の時点で、社内で把握している事故は17件のうちの7件で、残る10件は「11日に経産省から指摘されて知った」と説明していた。ところが、同社によると、事故情報は、発生する度に警察から同社に照会があり、本社の品質管理部が関係書類を保管することになっていて、問題の17件についても、同部がすべて把握していたという。
ただ、これらの事故は、「器具の欠陥ではなく、不正改造が原因」との認識だったため、上層部には報告されていなかった。
パロマ工業の事件への対応そのものが批判されていて、ワイドショーのコメンテーターは「会社の存続の問題になるぞ」とコメントしていました。
こういうアクシデント・インシデントへの対応をどうするのか?というのが、ネットワーク管理についてセミナーでも取り上げられるようになっています。
「BCP(Business Continuity Plan-業務継続計画)」と呼ばれ、事前に用意しておけとなっています。
要するに、ビジネスの継続を阻害する要因は事欠かない、その中には天災もあるがそれでも事業を止めないようにするにはどういう準備が必要か、実際に問題が起きた時にはどう対応するかは、事前に演習しておかないとダメでしょう。
といったことです。
海外に事業展開している会社などを中心に出てきた考えで、以前からあったのですがビジネス社会で必要なことだと認識されたのは2001年9月11日のアメリカ同時多発テロでした。
特にインフラに属する企業にとっては社会的にも重視されるわけで、次に消費者に直結している商品を扱っている企業には大問題であると認識されてきました。
松下電器が石油ファンヒーターの回収のために全ての宣伝を止めてしまったというほどの対策を打ち出したのに比べて、パロマ工業の「知らなかった」はいかにもまずいでしょう。
シンドラーエレベーターへの批判も同じですがBCPの観点からどう対応するべきかは、事の大小にかかわらずチェックするべき項目なんですね。
7月 18, 2006 at 10:04 午前 事故と社会, 経済・経営 | Permalink
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日航の新システムって?
日経新聞より「
日航、機体配備を効率化・新システム導入」
この記事は今までアップに使っていたコンピュータとは別の機械で書いています。
アップ出来るようにhtmlエディタを整備するだけでも結構な手間なもんですね。
さて、この報道は「新システム」というから機体整備の新方式かな?と思ったのですが違いました。
日本航空は18日から旅客数などに応じて最適な座席数を持つ機体を配置できるコンピューターシステムを本格稼働させる。
ダイヤを組み替える際に前年度の搭乗者数や今年度の搭乗者予測数などをもとに機体を選ぶ。
閑散期に大型機を使ったり繁忙期に小型機を使う無駄を省くことで、年40億円程度の利益の上積みが可能とみている。
導入するのは米セイバー社(テキサス州ダラス市)が開発し、日航向けに改良したシステム。
日航は初期投資として約7億円を投じた。
そもそも需要にあわせて最適な機体を配備するのは当然で、コンピューターなんてモノを使える前から運輸事業者はやっていたことでしょう。
それに時刻表とかライバルとの関係などを考えると半年先の計画とかになるはずで判断の条件は多岐に渡るとは思うけど、リアルタイム性を要求されるとも言えないでしょう。
それをシステムを買わないといけないというのは、判断出来る人材が居なくなったということではないのか?
なんかますます不安になってしまいます。
7月 18, 2006 at 08:51 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.06.19
宮崎シーガイアの記事
宮崎日日新聞の県内特集に「
プライド シーガイアの現在」という記事があったので読んでみました。
破たんしたシーガイアを2001年6月にRHJインターナショナル(RHJ、米国、旧リップルウッド)が買収し、今月で5年が経過する。
節目を迎えたフェニックスリゾート社の取り組み、方向性などを報告する。
【1】サンホテル 独自性目指し“復活”
【2】トップの姿勢 スピードと現場重視
【3】社内改革 数字への意識高まる
【4】波及効果 本県観光の情報発信
【5】県民向けプログラム 余暇満喫へ充実図る
【6】新入社員 会社再生のシンボル
【7】丸山社長に聞く 「飛躍に知恵を結集」
もう5年も経ったのかという印象が強いですが、そもそも「再建策」の実際がどうだったのかロクロク覚えていません。
現在、シーガイアを所有するRHJは、ゴルフ場を除く施設をスターウッド社(米国)、ゴルフ場をトゥルーン社(同)に運営を委託。
ホテルはスターウッド社がもつ「ウエスティン」「フォーポイント」などのブランドのうちシェラトンが冠となった。
このためホテルオーシャン45、サンホテルフェニックスとも、世界トップレベルのサービスを提供する「シェラトンスタンダード」を求められた。
接遇をはじめベッドの規格、館内装飾までマニュアルに沿って実践。
利用者が世界中どこのシェラトンに宿泊しても、同質のサービスを受けられるようにするためだ。
ただ、これはホテルの独自性を奪う結果にもつながる。
案内板一つにしても効果的に配置できず、シーガイア全体のパンフレット設置もできなかった。
差別化の必要性とコスト抑制の狙いが一致し、今年3月末、同ホテルに関しスターウッドとの契約を打ち切った。
「あらま?!」といったところです。
ホテル・ゴルフ場など複合リゾート施設で「切り売り」されて、ホテルがシェラトンになったのは覚えていました。
それを外したんですね。
親分がRHJ(旧リップルウッド・ジャパン)で、ホテルをスターウッドに任せた。スターウッドはシェラトンとしてホテルを運営した。ということなのでしょう。
そこでシェラトンブランドを外すつまりスターウッドとの契約を打ち切った、のでRJHはゴルフ場の運営をしているトゥルーンがホテルの運営にも関わる。ということになりました。それで、こんな発表があったわけです。
4年ぶりに「サンホテルフェニックス」が“復活”した今年4月1日、フェニックスリゾートの丸山康幸社長は、大勢の来賓を前に「フレンドリー、カジュアル、ウオームの3つのキーワードの下、より親しまれるホテルにする」と宣言。
宮崎市塩路のシェラトン・フェニックス・ゴルフリゾートは、この日をもって高級リゾートホテルから親しみがあるホテルに生まれ変わり、独自性を発揮し始めている。
要するに、新体制での衣替えところですが、もちろんオーナーであるRHJの判断があったわけだし、これまでの数年間の「債権」の実際がどのようなものであったから衣替えに至ったのか?が最大の興味です。
RHJインターナショナル(RHJ、旧リップルウッド)から派遣されているフ社の奥村友紀子最高財務責任者(CFO)は「(グレニー氏には)経営の観点から、やり残したことがあった。
運営会社が考えるいいホテルと、利用者が求めるいいホテルとは必ずしも一致しない」と、毎年22億―35億円の純損失を計上した財務上の視点を指摘する。
後任は「経営のプロ」で人選が進んだ。
会社再建のスピードに変化をもたらす責任者として「GE(ゼネラル・エレクトリック)など民間に加え長野県の部長職という経歴があり、行政にも明るい丸山氏に白羽の矢が立った」
丸山社長は昨年2月の就任後、時間をかけて現場を回り積極的にスタッフと意見交換した。
こういう経緯があって、「サンホテルフェニックス」になったわけです。
宮崎シーガイア、フェニックリゾートといえば巨大総合リゾートだとだけ承知していましたが、こんなことになっていたようです。
フェニックスリゾート社は赤字が膨らんだ三セク時代の1996年4月を最後に、新入社員採用を中止。正社員は95年の3458人をピークに現在は800人ほどに減り、ここ数年は契約社員やアルバイトらを含め、総枠1300人前後で対応してきた。
正社員が3458人とはすごい。これでは身動きが取れないでしょう。今でも1300人というのは大変なモノで、これを一つの事業体として経営すること自体がかなり大変。
ずいぶんと色々あったのですねぇ。全部は紹介できませんが、なかなか面白い記事です。お勧めしますよ。
6月 19, 2006 at 08:47 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.06.14
リストラの反動で強制労働
毎日新聞より「
リストラ反動:人手不足で辞められず 組合に相談増える」
「辞めたいが辞めさせてもらえない」といった従業員からの問い合わせが労働組合などの相談窓口に増えている。
会社から「代わりを探してから辞めろ」と言われたり、「辞めたら損害賠償を請求する」などと脅された深刻なケースも多い。
「残業割増率の引き上げ」では、単に残業時間を規制するだけでは問題は解決しないだろうという意見を書いたのだが、これは会社が授業員に対価を支払うことなく退職を制限することはない、という考え方をひっくり返すもので労働についていかに多面的な検討が必要かをよく示している。
待遇への不満から昨年12月、2カ月後の退職を申し出ると「辞めるなら10人入居者を増やせ」と言われた。
こんなのは「恥知らず」というしかないが、その恥知らずが大手をふって表通りにいる今の世の中が異常であるというしかないです。
6月 14, 2006 at 04:04 午後 経済・経営 | Permalink
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2006.05.29
廃棄処分化粧品がオークションに
毎日新聞より「
処分化粧品:産廃場社員がネット販売」
配送中にこん包が破損するなどしてごみ処分場に持ち込まれた製薬メーカー、再春館製薬所(熊本市)製の化粧品「ドモホルンリンクル」が、インターネットのオークションサイトで大量に販売されていたことが分かった。
処分場の担当社員が無断で持ち出して出品、約100万円を売り上げていた。
熊本県廃棄物対策課は廃棄物処理法に基づき管理が不十分だとして、産廃処理会社を事情聴取するなど指導に乗り出した。
う~ん、難しい問題ですねぇ。
以前、リース終了のコンピュータから取り出されたHDDが中古品として販売されたために情報漏洩になったという事件がありました。
リース品は廃棄が税制上義務づけられていて部品の中古販売は廃棄したことにならないだろ、と問題になって今では「リース品の廃棄状態を管理する会社」というのが出来ています。
メーカから見ると、理由を問わずダンピング品が市場に出回ることは値崩れになるので嫌うわけで「ダンピングになるなら廃棄しよう」となるのは当然でしょう。
これを「もったいない」というかは社会の判断ですが、とりあえず廃棄処分をしたらそこからダンピング品として市場に出ていってしまったのではメーカとして「ナンのために廃棄処理したのか?」となってしまいます。
メーカから見ると「廃棄処理に関する契約に違反した」となりますね。
家電リサイクル法では中古販売品に性能保証をするという、中古販売一般とも言える家電品にそこまで販売者に責任を負わせる理由があるのか?と思うような展開になっています。
この事件では、
- 廃棄処分手続きに対する信用を傷つけた
- 市場価格に影響した
- メーカの品質保持努力を傷つけた
といったメーカ側(供給者側)にとっての悪影響という側面と
- 健康などに影響する可能性のある商品を保証無しにオークションに出せる
- そもそも中古品に品質保証を求めることが間違っている
- 単に廃棄(捨てる)のはもったいない
といった消費者側からの問題の二つの側面があって、商取引という観点からは供給者・消費者の思惑が一致して初めて正常な取引になる、と理解しています。
その意味では「匿名でオークション市場を通す」というのはかなり限定されたところで使うべき手法でしょう。
色々な問題があることを示した事件です。
【追記】
今、NHK-BSで韓国KBSニュースをやっていました。
大手ショッピングサイトでニセブランド品が販売されている事件。
被害者は「有名大手ショッピングサイトだから信用して買ったのにニセ物だったショッピングサイトは返金するべきだ」と主張しますが、大手ショッピングサイトの言い分は「出品社を信用して取り次いでいるだけだから返金できない」だそうでこれは役所も認めています。
正直に言って「信用しているから審査を全くしない」というのはヘンだと思うのですが「信用を調べていないから、内容は保証しないが安い」というのことであればまだ分かりますが、なんか市場秩序が信用によって成り立っていることの重大性を無視しているところが問題の二つの事件ですな。
5月 29, 2006 at 09:23 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.05.12
携帯電話の売り方が変わる?
IT + PLUS より「
携帯電話価格に選択制・総務省検討、メーカー直販に道」
現在は携帯電話会社がメーカーから買い取った端末を安値で販売、値引き分を実質的に毎月の通信料に上乗せして回収している。
同じ端末を長く使う人には不利なため、端末価格を高くする代わりに通信料を安くする料金体系を消費者が選べるような案を検討する。
実現すればメーカーによる端末の直接販売など、携帯電話市場が大きく変わる可能性もある。
まぁそもそも商取引つまり売り方の詳細までも役所が規制することがおかしいわけで、普及させるために端末価格を安くするというのも含めて、自由で良いのじゃないか?
実際の携帯電話の普及ぶりはすでに成熟商品の域でしょうから、今後は増加というか機種変更を促進することによってサービス利用量の増加を狙うとなると、スマートフォンといった今までは無かった(W-ZWRO3の売れ行きに注目)モノにシフトすることになるでしょう。
だからそこ、価格設定や商品構成も自由になって当然ですね。
とは言え、1円端末といったものは無くなるのかなぁ?
5月 12, 2006 at 09:50 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.05.08
請負をどう考えるか
宮崎日日新聞より「
「請負社員」受け入れ増加 電気・電子部品工場」
県内の電気・電子部品などの製造工場で、労働者を直接雇用せず、業務請負会社と雇用契約を結んだ「請負社員」を受け入れる事業所が増えている。
請負社員は、人材派遣会社の「派遣社員」と異なり、工場に指揮命令権がないのが特徴。
「パート社員は辞めさせづらい面があり、すべて業務請負に切り替えた」という。
賃金は固定給ではなく働いた分だけ支給される場合が多く、勤務先となる工場の正社員に比べれば低い。
「会社に縛られたくない」「短期間で金をためたい」と割り切る20代の若者らの働き先となっている。
請負とは元々はある特定の仕事をする集団が仕事をする形だと理解しているのだが、一般の社員と同様の仕事をするようになるということは、企業からその仕事に関するノウハウなどを失うことに等しいのだが、どう考えているのだろう?
基本的には特殊技術というかある時期だけ必要な人員の臨時雇用といった意味合いがあるわけで、トータルでは人件費が安くなるのは経済合理性から当然であるが、時間単価は割高になって当然だと思う。
一方で、技術・技能の継承と言いつつ長期雇用しないのではそれ自体が矛盾だろう。
もちろん「会社に縛られたくない(特定の仕事を長期間続けない)」ではこれまたスキルが身に付くわけもない。
社会全体、個々の会社の方針、個人の考えがそれぞれ互いを無視して勝手な方向に進みたいと叫んでいるような印象を受けます。
望ましい社会とはどういうものなのだろうか?どうもここらへんまで遡って検討し直す必要がありそうです。
5月 8, 2006 at 08:27 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.04.22
マミヤオーピー・カメラ・光学事業を譲渡
CNET Japan より「
>国産中盤カメラの雄、マミヤがカメラ事業から撤退--「MAMIYA-ZD」の不振も影響」
マミヤ・オーピーは4月21日、コスモ・デジタル・イメージングに対し、9月1日をめどに、光学機器事業部門の営業譲渡および子会社であるマミヤの営業の全部を譲渡すると発表した。今後は、電子機器事業およびスポーツ事業に特化し、利益体質への転換を目指すとしている。
う~む、カメラは存続できるのでしょうか?
それにしても
「中盤カメラ」は無いだろう。「中判カメラ」だ。
4月 22, 2006 at 03:14 午後 経済・経営 | Permalink
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2006.04.17
平成電電破産手続きに
日経新聞より「
平成電電、再建を断念・支援中止で資金繰りつかず」
昨年10月に民事再生法適用を申請した平成電電が17日、再建を断念すると発表した。
再生支援企業に決定していたソフト開発のドリームテクノロジーズが16日に再生支援を中止すると発表し、資金繰りがつかない状況となった。
平成電電を巡っては、協力会社2社が約1万9000人の個人らから490億円を調達したことが問題となっている。
投資家への配当については「一般論として清算となれば配当は厳しくなる」(同)とした。
490億を1万9千人が出資したとなると、機械的平均で258万円ですね。
平成電電のことはあまり知らないというか無視していましたがずいぶんとハデに宣伝していたと記憶しています。
その実情は、昨年10月の民事再生法適用申請の時の
ITmediaに「「CHOKKA」不振で巨額負債――平成電電の経営破たん」 として記事があります。
経営が行き詰まった一番の要因は、直収型固定電話サービス「CHOKKA」の不振。来年1月末までに100万契約を獲得する計画だったが、9月末現在での開通ベースの契約者数はわずか14万5000にとどまった。
CHOKKAは2003年7月に開始。有名俳優を起用した広告宣伝には月間約1億5000万円を投じた。
しかし申し込み数は直近でも月間約2万にとどまり、100万契約という目標には到底届きそうになかった。
直収型固定電話サービスとはなんだ?と調べると、NTTが利用者と電話局まで引いた線を借りてしまい、電話局から先は独自の回線を使用する、電話料金はNTTにではなくて電話会社に直接支払う、加入金も無いどいうことで見かけ上は完全に別の電話会社として機能するという仕組みですね。
これは典型的な装置産業でボリュームを大きくしないと儲からないのに、初期投資しないとお客が付かないというビジネスですね。
見積ほどは客を集めることが出来なかったが、装置への投資額は巨額であったといことでしょう。だから負債総額1200億ということになりました。
平成電電は2003年に営業を開始したようなので、企画は2000年とかそれ以前だったのでしょう。
ところが、最近ではSkypeなんてものが出てきて企業も大々的に採用するような時代です、また携帯電話の例で言えば音声通話自体が減ってきた、どうも電話機やメタル回線に固執した時代に遅れたビジネスだったのではないでしょうか?
4月 17, 2006 at 11:28 午後 経済・経営 | Permalink
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2006.04.16
ニンテンドーDS快進撃?
京都新聞より「
世代問わないゲームが人気欧米の開発者は驚きと焦り」
米カリフォルニア州サンノゼで3月末に開かれたゲーム開発者会議で最も注目を集めたのは、任天堂が米国で17日に発売する「BRAINAGE」(脳年齢)。
日本では「脳を鍛える大人のDSトレーニング」のタイトルで既に第二弾と合わせ約400万本を販売。携帯ゲーム機を使って簡単な計算や記憶力テストを繰り返し、脳を若返らせるというのがうたい文句で、欧米ではこうしたソフトはなかったという。
任天堂の岩田聡社長は約3000人を集めた基調講演で、浅田篤相談役(前会長、シャープ元副社長)が「自分のできるゲームがない」と嘆き、高齢化社会を迎えシニア向けゲームの必要性を訴えたのが開発のきっかけだったと語った。
単純なゲーム「ニンテンドッグス」が大ヒット。発売からわずか1年弱で販売本数は日本で約500万本、米国、欧州でもそれぞれ200万本前後に達した。
「犬を育てるなんて米国では子供のゲームという印象だったが、こんな市場があったんだ」(米国のゲーム開発者トレバー・ストリッカー氏)と、関係者からは驚きの声が上がっている。
英国のゲーム開発者アンディー・ワイパー氏は「ゲームは難解ではなく、楽しむものという原点に戻っている。すばらしい発想」と絶賛する。
ゲームの高度化がユーザー離れを起こしたというのはPCゲームの衰退でもファミコンでの大作失敗についても
バカゲー専科シリーズでだいぶ前から指摘されていました。
PCのフライトシミュレータなどではマニュアルを見ながらじゃないと出来ません。確かに高度なものは面白いけど疲れる、全然ゲームじゃないです。
また、ゲームは想像力を働かせるところが面白いのであってグラフィックはバリバリにすごいというのは、ゲームを面白くする要素としては弱いようです。単純にテトリスなどの方が時間つぶしには良いということでしょう。それにしても
コレはナンだ?
4月 16, 2006 at 09:38 午前 経済・経営 | Permalink
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長野-成田を乗り合いヘリコプター
信濃毎日新聞より「
長野―成田ヘリ計画 中央タクシー「2年以内目指す」」
中央タクシー(長野市)は14日、長野市内―成田空港間でヘリコプターを運航する旅客事業に乗り出す方針を明らかにした。
長野市と成田空港の直線距離は約200キロ。同社の構想では、ヘリコプターで1時間余で結ぶ。同市内の遊休地などにヘリポートを確保し、米国などで8人乗りの機体の購入を検討している。旅客定員は6人程度で、運賃は片道3万円以内を想定している。
6人で乗れば3万円ということでしょう。それで1時間ぐらいということですね。
現在は鉄道利用では駅すぱーとで調べるとほぼ4時間で1万円です。
自動車だと、4時間で7550円です。
これを東京名古屋間で調べると
新幹線だと2時間で1万円。
自動車だと東京-名古屋間が高速料金7100円です。
成田-長野と、東京-名古屋はほぼ同じで、燃料代を3000円(リッター13キロぐらい)とすると合計で1万円、時間は4時間です。
長野-成田間がヘリコプター利用で1時間となると、1/4で移動できることになります。一方自動車では3人乗りで移動すれば1/3ですから。
ヘリコプター 3万円、1時間
鉄道など 1万円、2時間(東京-名古屋)
自動車など 3千円、4時間
時間価値ということで、掛け算にすると
ヘリコプター 3万円、1時間 3万円
鉄道など 1万円、4時間(成田-長野)4万円
自動車など 3千円、4時間 1万2千円
これから見ると、確かに長野-成田間をヘリコプターで移動するのは、お得と言えそうです。現実には前泊といったこともあるでしょうからさらにお得感はありますね。ただ、日本では定期航空便についてはうるさいですからね、お一人3万円でいけるかどうかですな。
4月 16, 2006 at 09:09 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.04.03
KDDIと東電・ひかり回線事業統合
日経新聞より「
KDDIと東電、光通信事業を統合」
KDDIと東京電力は来春に光ファイバー通信事業を統合することで大筋合意した。
両社は同事業6位と5位だが、KDDIが東電の光通信網を買い取る形で統合し4位に浮上する。
これに先立ち今年6月にもサービスを新ブランドに統一し契約者増を狙う。
KDDIの光通信の契約者数は2005年末時点で16万件。東電を合わせて39万件と、NTT東日本(156万件)、NTT西日本(126万件)、有線放送最大手のUSEN(42万件)に次ぐ規模となる。
来春とは2007年ですね。
近未来の出来事で書いた表がこれです。
2006年 9月 自民党総裁選
2007年 7月 参議院選挙
2008年 2月 韓国大統領選挙
2008年 8月 北京オリンピック
2008年 ロシア大統領選挙
2008年11月 アメリカ大統領選挙
2009年 5月 裁判員制度
2010年 NTT光回線を過半数に、メタル-光の切り替え開始
2011年 7月 アナログ停波
これから考えると、確かに2007年春にはなんらかの動きをしないと時機を失するというのが光ファイバー事業でしょう。
個人的にはいまだにひかり電話に切り替えない理由がこういう変化を待っているからで、お話ししてみると「待っている」方が結構多いことを考えると、2007年からが個人(企業にも)電話・通信・放送に接する形が変わり始める1985年の電話線の通信への開放と同じようなインパクトのある年になるのかもしれません。
4月 3, 2006 at 10:26 午前 経済・経営 | Permalink
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携帯メーカが事業提携
朝日新聞より「
第3世代携帯 NEC、松下・東芝と提携交渉「再編を」」
携帯電話メーカーの国内大手・NECは、松下電器産業と東芝とそれぞれ、第3世代(3G)端末事業の提携交渉に入った。
5月までの合意をめざす。
端末の高機能化で開発費が膨らむうえ、国内では約15のメーカーがひしめき合って体力をすり減らしており、NECが再編を呼びかけた。
それぞれの提携が実現すれば事実上の「3社連合」が成立。将来は事業統合に発展する可能性もある。
これは見かけよりも大きなニュースだろうと考えています。
「携帯電話」と言ってしまうと「電話機」というイメージにどうもとらわれますが、今の実態はメール送受新端末と言って良いでしょう。
先日、
ユース国際ボランティアフォーラムに参加してきました。詳しくはサイトを読んでいただくとして、2月頃にプレゼンする高校一年生の相談に乗りました。
すぐにメールでお礼をいただいたのですが、携帯メールなんですね。それが実に素晴らしい文章のメールでフッターもキッチリと書いてある、ビジネスメールの体裁を十分に満足しているものでした。
PCでも「メールの書き方を読め」というメールを出す人も多いのに、
高校一年生は携帯電話でキッチリとメールが書ける。
事に驚いたのです。
つまり、彼らにとっては「PCである必要が無いのかもしれない」ですね。
さらに4月から地上デジタル・テレビ放送を携帯で見ることができるワンセグが始まりました。
これら合わせていくと、携帯技術は現在のPCに取って代わるような産業になるかもしれません。
そこに大手三社が事業統合をも視野に提携というのは大バケするかもしれない話だと感じます。
4月 3, 2006 at 10:11 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.03.26
日航整備未了運行
読売新聞社説より「
[日航二重ミス]「再発防止策はどうなったのか」」
事のいきさつは、日航がMD87型機が左主脚の点検を450飛行ごとに「磁粉探傷検査」をメーカーから義務づけられていたのに、作業指示のミスで飛行回数41回超過した時点で点検することにした。
ということを発表したのだが、実は点検を完了させずに「問題ない」としてさらに12回飛行した。
これで国交省が怒った、ということです。読売新聞社説は
ところが翌23日には、北海道の新千歳空港で、この主脚部品を緊急点検した整備士が、細かな亀裂を発見しやすくする薬剤を使わず、安全性を確認しないまま運航を再開していたことがわかった。
配送担当者の手違いで薬剤が新千歳空港になかったことも一因だが、明らかなマニュアル違反だ。ミスの後始末のはずが、その上塗りをしたことになる。
整備士は、運航再開時刻に間に合わせるため「時間内に終了させたいという焦りがあった」などと説明している。
これは、うっかりミスとは違う。不備を承知の確信犯的な行為だ。整備ミスは大惨事にもつながりかねない。日航は事の重大性を深刻に受け止めるべきだ。
日航も、経営と現場との意思疎通の欠如や効率優先の弊害があったことは認めている。
じゃあどうすれば良かったのか?と言えば、新千歳で整備が出来ないのであれば例えば羽田に移動することは出来るわけです。もちろん、整備機材を新千歳に送っても良い。結果として、運行再開までの時間が掛かるし路線として運休する可能性もあるでしょう。
いくつかの選択肢の内で「バレたら大騒動」という選択をなんでやってしまったのだろう?
やったことはどう考えても抜本的な対策ではなく「戦力の逐次投入」ですから避けるべき戦略です。戦争でも企業でも、全体を把握せずに習慣的に「戦力の逐次投入」を繰り返すと「大破綻」になりますね。日航の将来は破綻かもしれませんね。
3月 26, 2006 at 11:38 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.03.23
郵貯銀行・基幹システムを買い取るか?
日経新聞より「
郵貯銀、大手銀から基幹システム買い取りへ」
郵政民営化の準備会社、日本郵政は2007年10月の民営化で発足する郵便貯金銀行の基幹システムを、大手銀行から買い取る方向で検討に入った。
みずほ銀行・日本IBMと、三菱東京UFJ銀行・日立製作所に打診した。
みずほ銀行は04年に旧第一勧業銀行のシステムへの統合作業を完了、三菱東京UFJ銀行も08年に旧東京三菱銀のシステムへの一本化を予定し、いずれも統合で不要となる。
タイトルを読んだ時には「他の銀行が現在使っているシステムと同じものを郵便貯金銀行が使うのか?」と思ったのですが、どうも
統合で使わなくなるシステムを譲り受けるということのようですね。
こんな方法は考えていなかったけど、かなりの手直しが必要なのじゃないかな?確かに何もないところから開発するよりも短期間で開発できるだろうし、コストが安くなると予想できるけど、現在の郵便貯金のシステムとの統合は必要なわけで、なんか微妙ですね。
それにしても、今まで思いつかなかった手法を試してみるというのは、新たな地平を開くことですから成功・失敗は別にしてもやってみるあるいは検討してみることは今後の日本では極めて重要なことだと思うので、このニュースは注目です。
3月 23, 2006 at 08:41 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.03.20
信用保証協会・個人連帯保証を取り止め?
日経新聞より「
信用保証協会、連帯保証を原則廃止・中小企業の負担軽減」
経済産業省は国が認可する各地の信用保証協会が手掛ける信用保証制度で、「連帯保証」を原則廃止する方針を決めた。
う~ん、どうなんだろう?
基本的に、信用保証協会は貸出の保険だから、その保険について借り手に個人保証を求めるとは保険じゃないだろうという指摘はあって、はっきり言えば審査をロクロクやらない言い訳になっていた面もあった。
しかし、信用保証全体の縮小になると貸出が減ってしまうよね。
いいのか悪いのかちょっと分からないな。ま、不自然であったことは確かで、保険リスクが高いのなら保険料である保証料の引き上げで対処するべきことは確かではある。
3月 20, 2006 at 10:09 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.03.16
PS3発売延期記者会見
「PS3・発売延期?」で書いた、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の多良木健社長の記者会見内容の詳細が NIKKEI NET + PLUS に出ました。
「【会見詳報】SCE、「PS3」の発売は11月上旬に」
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の久多良木健社長は15日、東京・港区のグランドハイアット東京で会見し、次世代ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」の発売を11月上旬に延期すると正式発表した。
当初は2006年春の販売予定だったが、内蔵する次世代DVD「ブルーレイ・ディスク(BD)」やデジタル映像の出力方式「HDMI」の規格調整が遅れているため延期した。
会見には、報道陣をはじめ、証券アナリスト、ゲーム開発関係者のほか海外メディアもつめかけ、会場は満席となった。
会見には「PS3」本体は出されず、久多良木社長が檀上で発売延期の理由や「PS3」の主な仕様を説明した。
久多良木社長の主な発言は以下のとおり。
次世代DVDへの責任
規格化の遅れ 想定外
フルHDに完全対応
典型的な「供給側の論理」ですね。
驚くべきことにこんなことを言っています。
次世代DVDへの責任
プレイステーション(PS)3への期待は大きい。たとえば次世代DVDプレーヤーとしての部分。純粋な次世代DVDプレーヤーとして考えると、いきなり年間100万台、1000万台は難しい。ただ、PS2でDVDをサポート、実装したことを思い出すと、規格を立ち上げて3年も経っていて、はっきり言って低迷していた。それがPS2が出たことでプレーヤーがどんどん普及していった。それを機にハリウッドもDVDのリリースを加速し、その結果PS2も買いやすく、PS2のディスクのコストも下がり・・・とさまざまなメリットが出てきた。
ところが、今度のPS3はBDもHDMIも次世代と言われるものがまったく立ち上がっていない。それを牽引するだけでなく、そのビジネスをわれわれの生活の中で当たり前のものにするための大きな責任がある。
これはBDプレーヤーだけではない。これが立ち上がらなければテレビが売れない、と言われる。逆にPS3が立ち上がれば、とてつもないテレビビジネス、ネットワークビジネスなど、さまざまなものが起爆すると言われる。しっかり立ち上げてほしいという熱い期待がある。
そんな大がかりなことを、全部任せるなんて誰も考えてませんて。
消費者は消費者の判断で動くのであって、期待しているモノが出てくるまで永遠に待つわけが無い。
また商品企画をするわけじゃないから「あれも・これも」と希望するのは「希望するだけ」であるのは、マーケッティング失敗の有名例である「エドセルの失敗」として良く知られている。
どこをどうすればこんなことを記者会見で言えるのか?発売延期の言い訳にしてももっとマシな言い方はあったと思います。
3月 16, 2006 at 09:15 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.03.15
PS3・発売延期?
毎日新聞より「
PS3:発売を11月初旬に延期 次世代DVD規格遅れで」
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は14日、今春に予定していた新型ゲーム機「プレイステーション(PS)3」の発売時期を11月初旬に延期することを決めた。
15日に発表する。ゲームソフトの記録媒体として採用する次世代DVD「ブルーレイ・ディスク」(BD)の規格作りなどが遅れて量産体制が整わないため。
これではちょっと説得力がないなと思っていたら、記事中に評価が出ています。
片山栄一・野村証券金融経済研究所シニアアナリストは「規格策定が遅れたためではなく売れるソフトとゲーム機の新しい機能が足りないためではないか」と推測する。
PS3はスーパーコンピューター並みの高機能を誇るため発売価格は従来機の3万~4万円という水準より高くなることは確実。このため、目玉になる機能やソフトがなければ一気に販売台数を伸ばすことは難しい。
Xbox360はゲームだけの機械とはちょっと思えないというのが一般的な評価になっていて、例えばテレビをAV機器といったものに取って代わるようなナニかのプロトタイプかもしれない、と言われています。
良く分からないけど、マイクロソフトはナニかすごく大きな計画があるのだろう?だから仕様から見ると考えられないような低価格でスーパーコンピュータを出荷してきた。
これに対抗するには、ごく身近なものでも映画のライブラリーをどう扱うのか?といった巨大ビジネスに回答を出さないといけないし、もし本当にテレビを代表とする家庭内エンターテイメント環境を置き換えるのだとすると、ソニーの仕事の中核に影響してしまう。
ここらへんまでは誰でも見えるから、こんな記事になってしまう。
またソニー本体の業績に影響を及ぼす可能性もある。2000億円を投じて開発した新型半導体「セル」やBDを搭載したゲーム機だけに、「PS3で失敗は許されない」との声は強い。発売延期が消費者の動向にどう響くのか注目される。
どうもソニーは昔の消費者が思いつかないような商品を供給できた時代に「たまたま供給者が消費者をリード出来た」時代だった、ということをまだ理解していないのではないか?
会社が社会で評価される項目の一つは消費者の意向なんだがね。
3月 15, 2006 at 08:49 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.03.04
米部品メーカ倒産
日経新聞より「
米自動車部品大手デーナが破産法申請、負債総額68億ドル」
米自動車部品大手のデーナ(オハイオ州)は3日、ニューヨーク連邦破産裁判所に米連邦破産法11条の適用を申請、会社更生手続きに入った。負債総額は68億ドルの見通しで、米部品業界では昨年秋に破綻した最大手のデルファイ(負債総額約200億ドル)などに続く動き。
アメリカの自動車産業は厳しいからねぇと思っていたら、
ジェイテクト、曙ブレーキ工業の各米国法人が合計で約2000万ドルの債権を持つ。
1/300ですが引っかかってます。
GMとフォードが大赤字となった時点で「部品メーカはどうなのだろうか?」と思ってますが、こんな形で出てくるのですね。
もっともアメリカの製造業もだいぶ新しい形態の会社が出てきていますから、全体として体質改善の良い機会だと言えるかもしれません。
しかし、旧来の意味での工業地帯から新興工業地帯に工場は移動するでしょうから、地域格差は問題になるでしょうね。
3月 4, 2006 at 12:55 午後 経済・経営 | Permalink
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2006.03.01
日航・新町社長6月に退陣?
読売新聞より
「日航・新町社長が6月退任へ、内紛の収拾図る」
日本航空は28日、新町敏行社長兼最高経営責任者(63)が6月の株主総会後に会長に退き、後任の社長に西松遥取締役(58)が昇格する人事を固めた。
新町社長は会長就任時に代表権も返上する意向だ。代表権を持つ羽根田勝夫副社長(63)と西塚英和専務(60)も退任する方向で、内紛騒動の収拾を図るためには、代表権を持つ現経営陣の総退陣がやむを得ないと判断した。
これではダメではないですかね?
元々、日本航空はお家騒動が続いていた会社で、そこに日本エアシステムを付け加えたような組織だけ肥大化した会社です。企業内組合が9つあるというのことに異常さが現れています。
歴代の経営者がこの問題を放置したりわざわざ悪化させたとはさすがに思いませんが、解決に向かわなかったのは後継経営者を現経営者が決めるという手法を採ってきたからだと考えます。
今回もその例に違わないのです。だから、新町社長が降りても今までの経験からするとお家騒動体質は変わらないでしょう。
そもそも日航と全日空でこれほど人気が違うのは、会社の問題以前にサービスに差があるからで、サービスで全日空を上回らない限り差を詰めるなんてことは出来ないでしょう。
3月 1, 2006 at 08:53 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.02.19
日本航空・社長の退陣を求めているのは
読売新聞より「
日航グループ取締役10人、社長に経営刷新求め署名」
今回、明らかになった署名簿には、国際線子会社(取締役数15人)の深田常務ら4人と、それ以外の取締役2人と、国内線子会社(同12人)の取締役4人の名前が記されている。
ただ、両子会社を傘下に収める持ち株会社の日本航空の取締役(10人)は1人も署名していない。子会社2社も、署名した取締役は取締役会の過半数には達しておらず、3社の社長を兼務する新町社長が、ただちに解任されることはない。
しかし、持ち株会社と両子会社の取締役計19人(重任を除く)のうち10人が経営刷新に賛同し、部長級の署名も、今月10日時点の約50人分から200人強まで拡大したことは、今後の動向に影響を及ぼす可能性がある。
この記事では日本航空という会社の構造が分からないのでHPを調べてみました。
株式会社 日本航空
航空輸送事業およびこれに関連する事業等を営む会社の持ち株会社
株式会社 日本航空インターナショナル
定期航空運送事業および不定期航空運送事業、航空機整備事業
株式会社 日本航空ジャパン
航空運送事業、不定期航空運送事業
ということですから、旧日本航空と旧日本エアシステムと持ち株会社で3社ということですね。読売新聞の記事では
国際線子会社(取締役数15人)から6人、国内線子会社(同12人)から4人の合計10人が退陣要求の署名をしたが、持ち株会社の日本航空の取締役(10人)は1人も署名していない。
となっていて、3社の取締役の総数が37名居ることになりますが、実際には多くの取締役が複数の会社の取締役を兼務しているので、総数25名で、25名中の10名が退陣要求に署名した、というのが正しいでしょう。
さらに持ち株会社の取締役が一人も署名していない、ということで二つの子会社から持ち株会社の取締役を除いてみると
日本航空インターナショナル 15名→10名 中の6名が退陣要求に署名
日本航空ジャパン 12名→7名 中の4名が退陣要求に署名
ということで、二つの子会社の中だけで見ると取締役の過半数が退陣要求に署名した、とも言える状態です。
旧日本航空と旧日本エアシステムの派閥争いといった解説が多くありましたが、これで見る限り今回は
「現場が退陣要求を出している」ということですね。
2月 19, 2006 at 08:37 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.02.13
テレビCMが揺らいでいるのだそうだ
nikkebp.jp ビジネススタイル2006年1月13日の記事より「
テレビは今何をすべきか」
坂本衛氏がテレビCMについて論じています。タイトルが「民放の根幹を揺るがす、ある"深刻な"事態」でそれぞれの記事のサブタイトルは
一回目 1月13日 (テレビCMの限界が見え始めた)
二回目 1月20日 (ネットに軸足を移し始めた巨大広告主たち)
三回目 1月27日 (テレビCMの辿る道)
と3回に渡って連載されました。
一回目
坂本家では最近はテレビCMに影響を受けて買い物をしていない。
北米トヨタがテレビCMをしなかった車種が一番売れたとのうわさ話がある。
これではテレビCMは減って、民放の収入減になるだろう。
事実、東京キー局5社の中間決算は、営業収入でテレビ朝日とフジテレビ以外の3社が前年度比マイナス
二回目
トヨタにウワサについて確認したが、特定車種だし因果関係は不明
しかしトヨタもインターネットでの情報発信を拡充しているのだから、テレビCMの土台は揺るぎだしている
松下電器はファンヒーター事故ですべてのCMを「お詫び告知」に切り替えた
ところが松下電器のプラズマテレビは「異常なほどの売れ行き」だった
テレビCMを10日間止めたが影響が無かった
3回目
トヨタ・松下に代表されるメーカが、テレビ・新聞・雑誌などに代わる「ダイレクトな情報発信メディアとしてのインターネット」を新たに手に入れた
ネットではサイト制作業者は深く関与するが、企業が出す広告をメディアに仲介するいわゆる「広告代理店」の存在意義はない。「枠を押さえている」というテレビにおける電通のような存在は、ネットでは「中抜き」される
ビジネスモデルを変えざる得ない
といった論になっています。
ようやくこういう話が公然と出てくる時代になったのか、と思ってしまいました。
週末に「面粗さ標準片」という工場用の測定器(見本か?)を買いましたが、これもネット上の商社に登録して、代引きで購入です。「街の工具屋さん」が成り立たなくなるわけですね。
インターネットの普及は代理店をどんどん中抜きしていきますが、CMの世界でも代理店機能は消滅するということです。
2月 13, 2006 at 10:24 午前 経済・経営 | Permalink
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2006.02.01
フジ・フィルム生産削減・タイタニックの写真集
神奈川新聞より「
カラーフィルム需要急減で5000人削減/富士写真フイルム」
富士写真フイルムは三十一日、カラーフィルムの需要急減を受け、フィルムなど写真感光材料事業の人員を五千人削減する事業再編計画を発表した。
写真感光材料の生産拠点は日米欧の三極体制だが、印画紙なども含めた各拠点の生産能力を三割程度減らす。五千人の削減はこれに伴う措置で、同材料事業全体の三分の一に当たる。
コダック、アグファ,コニカがすでにフィルムから撤退しているので、事実上世界で唯一のフィルムメーカと言えるのではないかと思っていますが、それでも3割減ですか・・・・。
この記事が神奈川新聞に出たのは足柄工場があるからで、そばの子会社の仕事を請けていたことがあり、そのころに「富士フイルムではどうしても化学の専門家が偉くなる」と聞いて「業界によって重視されることが違うのね」と感心したものです。
手元に
「The Last Days of the Titanic: Photographs and Mementos of the Tragic Maiden Voyage」という写真集があります。
タイタニックは大西洋横断の初運行で氷山に衝突して沈没したのは有名ですが、同時に船内の写真が大量に残っていることも良く知られています。
有名な写真には少年がデッキで船員と遊んでいる写真などがあります。
長い間わたしは「なんで沈没遭難した人の写真があるのか?」と大疑問だったのですが、映画タイタニック(1997年)が日本で公開された時にこの本を買っています。本も映画と同じく1997年に刊行されています。
この本に「なぜ写真が残っているのか?」の謎解きが載っています。
撮影したのはフランク・ブラウン神父(1880年生まれ)で、1912年4月15日のタイタニック沈没の当時、神父は32歳の若手の神父でした。
タイタニックは大西洋に乗り出す前に、サザンプトン・シェルブールという言わば近距離体験航海があって、フランク神父は叔父からのプレゼントとしてこの航海に招待されたのです。
この間の航海を記録した写真が残ったのですが、結果としてすごいドキュメンタリーになりました。
実際に事故調査にも神父の写真は使われ、なんども講演なども行われたようです。神父は1897年(17歳)に叔父からカメラをプレゼントしてもらってヨーロッパを撮影旅行し、1906年にはカメラクラブを創設していました。
その後、タイタニックを撮影したことで実力は写真を見れば明らかですが、1930年代には英国国教会や大英帝国博物館の依頼で撮影を行い、当時のコダック社社長からフィルムの提供を無期限で約束されました。
フィルムが華の時代が1920年代から1990年代一杯だったのだとすると、僅かに90年間ということになります。感慨深いものがあります。
2月 1, 2006 at 09:00 午前 経済・経営 | Permalink
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2005.05.14
カネボウの上場廃止が決まったようだが
産経新聞より「カネボウ、6月に上場廃止 東証が決定、粉飾決算で」
上場廃止の理由について、東証の鶴島琢夫社長は同日の記者会見で、「投資家の判断を誤らせたほか、虚偽記載が組織的に行われていた。市場の信頼に対する大きな裏切りだ」と説明した。
これに対してこんなコトになった。
読売新聞から「上場廃止基準の見直し、伊藤金融相が東証に要請へ」
伊藤金融相は13日の閣議後会見で、東京証券取引所がカネボウの株式の上場廃止を決めたことについて、
「新経営陣が旧経営陣の不正を積極的に解明した結果、上場廃止になるのならば、引き続き隠ぺいすることを誘因することになるという議論がある」
などと述べた上で、「自主規制規則や上場基準そのものに対する議論を深めることは大切だ。東証とも意見交換していきたい」と述べ、東証に対して上場廃止基準の見直しを要請していく方針を明らかにした。
政府が市場の動向に直接干渉するのはどうかとも思うが、東証はカネボウによって市場の信用を毀損されたから上場廃止にする、という懲罰的な意味の決定をしたことになるのだろう。
しかし、上場する企業が自社をより良く見せることは当然で、相対取引で企業にダマされる可能性が高くなるから参加者は費用を払って市場を経由して取引するのだろう。
つまり市場はフィルターであるべきだ。
その市場が「フィルターが機能しなかったのは自分の責任ではない」と言い張るのは筋違いというべきではないか?
上場する企業が粉飾決算をする動機はあるわけで、市場の取引では粉飾決算が消えているというのは、その間に監査法人・市場という順序でフィルターが入っていると市場参加者は認識している。
上場企業 → 監査法人 → 市場 → 市場参加者
なのだから、市場参加者から見れば粉飾決算企業を上場させていた(過去の)責任は第一義に市場にあるし、市場が追求するべきは(過去の)決算を承認していた監査法人だろう。そして、カネボウのように新経営者が努力して過去の粉飾決算を洗い出したところについて、市場も監査法人も飛び越して上場廃止にするのが合理的なのか?
東証にはそのように「懲罰」を与える権限があるのか?
市場が上場企業について要求することは、現在と将来だろう。
実際に創立が怪しげな会社はいくらでもある、しかし上場時点で規準を達成していれば、上場できることになっている。
今回の東証の動きは証券市場から経済全体を萎縮させるような方向の動きと言えるだろう。東証はそこまで偉くないはずだ。
5月 14, 2005 at 08:22 午前 経済・経営 | Permalink
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2005.04.18
アドビシステム、マクロメディアを買収
ITmedia News より「AdobeがMacromediaを34億ドルで買収」
Adobe Systemsは4月18日、Macromediaを買収する契約を締結したと発表した。買収金額は約34億ドル。
ありゃまあ~。である。
もっとも最近のマクロメディア社の製品展開が理解しがたいことから経営が大変なんだろうという想像はしていた。
ウォール・ストリート・ジャーナルは
長らく待たれていたソフト業界再編の一環であり、Microsoftとの対決へのお膳立てを整えることにもなるかもしれない。
と論評しているが、確かにそういう期待は大きい。
しかしな~、Adobe Systems もユーザーフレンドリーかいうとどうも反対を向いているような気もするところがあるので、ますますマクロマインド社時代から段々と手強くなってきた(使いにくくなった)マクロメディア製品がますます縁遠くなるという可能性も否定出来ないな。
4月 18, 2005 at 08:12 午後 経済・経営 | Permalink
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2005.04.12
55ステーション倒産
朝日新聞より「写真店チェーン55ステーションが更生法申請」
ダイエーグループの大手写真店チェーン、55ステーションは11日、会社更生法の適用を東京地裁に申請した。負債総額は127億円。
3月中旬に家電量販店中堅のノジマと資本提携して傘下に入ることが決まっていたが、ノジマによる資産査定で債務超過に陥る見通しであることが判明。
ノジマが出資方針を撤回したため、資金繰りに行き詰まった。
「55」に対し、産業再生機構が昨秋、04年度上期の決算に基づき資産査定を実施し、存続可能な事業と判断。だが、ノジマが、3月中旬に提携契約を結んだ後に始めた独自の査定では、債務超過に陥る見通しであることがわかり、11日午後に「出資に応じられない」との通知があったという。
ありゃま~としか言いようがないが
だいたい写真店といっても現像主体の店をチェーン化してどうなるのだ?という印象が元々あった。
今回の事態で興味深いのは、産業再生機構の査定に対して民間企業の査定の方が厳しかったことだ。
時間の経過と共に資産の劣化というのもアリかと思うが、もともと産業再生機構は銀行が不良債権の処理が出来ない、具体的には資産査定が実情を反映していない、というのが査定機能を強化しそれで国の資金を投入することが出来るようにしよう、という計画だったはずだ。
それが民間企業にひっくり返された。
資産の劣化によって判断が分かれたということになるのだろうが、産業再生機構の査定も甘かったということになると「再生機構入り企業」の先行きは大丈夫か?ということになる。
直接的にはダイエーの再建で必須の資産売却に影響が出るだろう。
4月 12, 2005 at 12:58 午前 経済・経営 | Permalink
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2005.03.23
高裁、ニッポン放送の抗告を棄却
ライブドアとニッポン放送の経営権争いで、ニッポン放送が計画した新株発行に対して、ライブドアが申し立てた仮処分について、東京高裁は東京地裁の仮処分を認めニッポン放送の抗告を棄却した。
やはり、裁判に訴えるほどの証明が出来ていないのがダメでしたね。
どうも、一連の対ライブドア策が論理的でないのことが「こんなことで大丈夫なのか?」という不安を感じさせる。
3月 23, 2005 at 05:05 午後 経済・経営 | Permalink
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大丈夫か?ニッポン放送社員
朝日新聞より「ニッポン放送の看板女性アナが不快感」
ニッポン放送の現場から、買収に不快感を表明する生の声が上がり始めた。同放送の冨田憲子アナ(27)が、17日付ネット日記で「さすがに書きます」というタイトルで言及。
これだけで内容の想像は出来るが念のために元の日記を探してみました。
憲子の日記・2005-03-17更新・『さすがに書きます。』
一会社員として自分の会社の運命についてなんか言うのは勝手であるし、それが愉快であったり不愉快であったりすることは珍しくない。
古くは三井三池争議とか近年では銀行の統合とかあった。共通しているのは社員・労働者はもちろん経営者の意向なども経済原則には逆らえないという事実だ。
ニッポン放送がライブドアによって買収されることが不快であると表明した冨田アナウンサーは別の誰か不快ではない人による買収なら歓迎するのであろう
それは株式市場においては全く同じことで差がない。このことを承知で書いたのだろうか?
当事者のニッポン放送はもちろん、フジテレビ、産経新聞とも「自分たちは特別待遇で当たり前」といった雰囲気のコメントばかり出てくるのはどういうことだ?
各方面から指摘されている通り、ニッポン放送が株式市場においてあまりに無防備な経営をしてきたという事実が今回の事態を招いたとしか言いようがあるまい。
買収されたくないのなら、非公開・非上場にしておけば良いことだ。
フジテレビが株式公開をしたのついこの間のことだ、まさか昔のことだから今回の事態を想定しなかったとか忘れたとか言える立場ではあるまい。
株式市場においては、会社も取引可能な商品であるのだから、不快であるとかとは別にその事実は変えることが出来ない。ということは冨田アナウンサーが非難するべきなのは経営陣である。
3月 23, 2005 at 02:28 午後 経済・経営 | Permalink
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2005.02.02
ジャスト・松下裁判訴訟
ジャストシステムと松下電器産業の特許係争の判決の話題は、一晩経ってみると新聞・テレビともトップニュースで扱っている。
2ちゃんねるでは祭り状態ですが、ソフトウェア板に「松下不買運動スレ」なるストレートなスレッドが立ってました(^_^;)
ITmedia News にはさっそく判決文のURLが紹介してありました。
日本の裁判所も速くなったものです。
これを読むと、問題の特許は help アイコンにマウス・カーソルを載せるととマウス・カーソル(ポインター)に「?」マークがくっついて、その状態で機能するアイコンに触れると説明が表示される、という内容でした。
正直な話しが「これが特許になるのか?」ではあります。
この特許の文面には「アイコン」が連発していて、そこでジャストシステムは「アイコンではない」という主張を裁判で展開して、判決で「アイコンと認定する」とされたために敗訴した。
というのが実態のようです。
ITmedia News には今回の判決に至るまでの経過をかなり詳細で明確解説があるので是非ともお読みいただきたいが、ポイントはここでしょう。
2004年8月、東京地裁は、ジャストホーム2の「?」は単なる記号・文字で、アイコンに該当しないと判断した。ジャストの特許権侵害を認めない判決を下し、ジャストが勝訴した。
2005年2月1日、東京地裁は「一太郎」や「花子」のヘルプボタンが「?」とマウスの絵を組み合わせたデザインなので、「アイコン」と認定して松下が勝訴した。
いくら何でも、絵があるか無いかが特許を構成する要件というのは無理があるではないだろうか?コンピュータソフトウェア上で絵は意味がない絵はデザインではあるが、それ自体には機能は通常あるまい。つまりデザインは特許の多少ではなく意匠権の問題になる、もちろん別の絵なら関係ない。ということはこの判決は「絵に機能がある」ということを認定していることなる。ちょっと無理過ぎるだろう。
2月 2, 2005 at 11:32 午後 経済・経営 | Permalink
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2005.02.01
一太郎・特許裁判で敗訴
日経新聞 より「「一太郎」「花子」は特許侵害、製造販売禁止命じる」
いきなりのトンデモないニュースという感じで驚いた。
ま、記事によればすぐに実害は無いようだが、株価に影響するのではないか?
松下電器産業が、ジャストシステムの「一太郎」「花子」に松下の特許権を侵害する部分があるとして、販売差し止めなどを求めた訴訟で東京地裁は1日、松下の請求を認め、製造、販売の差し止めと製品の廃棄を命じた。
高部真規子裁判長は、松下側が求めた判決の仮執行は宣言しなかった。
仮執行宣言が無いので、控訴して判決が確定するまでは何も起きませんから、直ちに販売停止になるといったことはありません。
しかし、一太郎のように枯れたソフトウェアの特許問題が係争になっていたとは驚いた。夕刊各紙が取り上げるくらいのビックリニュースではある。
しかも全シリーズの製造・販売を禁止するというのはただ事じゃないね。非常に根幹的に部分の特許について係争したということでしょう。
どういうことなのだろう?
なんかアイコン関係の特許の裁判が8月に出ていて、ソーテックが販売中止に追い込まれますが、どうもその延長の裁判のようです。
それにしても、これが一太郎と花子の全製品の販売禁止・製品廃棄という判決になるものなのでしょうか?判決文をみてみたいです。
その後の続報で、何が問題の特許なのかが明らかになってきた。
日経新聞の記事によれば
問題になったのは、「ヘルプモード」の絵文字ボタンを押すことで、別のボタンの機能説明が簡単に表示される機能など
だと言うことだが、どうもこれは Windows の機能であって、松下が特許を取ったこと自体に問題があるのではないだろうか?
それとも違う、機能なのだろうか?
この特許であれば、8月にどちらも勝利せずという判決の流れであって、記事によれば松下はジャストにライセンスなどの契約を持ちかけて、ジャストが拒否したことが今回の裁判になった理由のようである。
こうなると、なんかかなり世間の常識から見て?な判決になってしまった、と言われても仕方あるまい。
2月 1, 2005 at 05:06 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.11.19
西武鉄道・コクドを子会社化?
日経新聞より「西武鉄道、コクドに役員派遣へ・経営実態解明急ぐ」
西武鉄道はコクドの不透明な経営実態を把握したうえで、コクドの子会社化を含むグループ再編に着手する。
コクドは来月にも開く臨時株主総会で西武から役員を迎える人事を決議する。コクドは西武に48.6%(2004年9月末現在)出資する親会社だが、非上場で情報開示義務がない。
コクドは西武鉄道株のほぼ50%を保有する親会社でありこれを解消するためにはコクドが保有する西武鉄道株を10%以下にする必要がある。一方コクドは非上場であるから西武鉄道が子会社にするためには、おそらくは堤氏が保有する株式を購入するか、コクドが増資してそれを引き受ける必要がある。
互いに親会社というのでは世間は納得しないから、コクドが保有する西武鉄道株の売却は不可欠だろう。
ところが市場取引がほとんど出来ないのだから、どこかが大量に引き受けることになるのだろうか?それだと、外資系のファンドが出てきそうに思う。
いずれにしろ、きちんとした投資家にとってはコクドと西武鉄道の情報開示が必要なのだが、情報開示し同時に資本構成を明確化することが出来るのだろうか?
なんか、ジャスダック上場とやってジャスダックが怒るとか、野村證券を幹事にして野村證券が困惑するといった「その場しのぎ」のための妙に焦った動きとしか捉えられない。
ちょっと時間をおいて状況が落ち着くのを待つことになりそうだ。
11月 19, 2004 at 03:29 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.11.17
西武鉄道株・ジャスダックに上場?
昨日「西武鉄道は上場廃止、日テレ、カネボウは上場維持」を書いたが、この問題への反応は色々出てきて「西武株上場廃止、買い戻し請求に拍車」(日経新聞より)なんてことになった。
16日には松下電器産業が買い戻しを請求した。電通も17日にも契約解除を要求する。既に購入が判明している37社のうち買い戻し請求を実施・決定した企業は22社に達した。日立製作所、三菱電機、サントリー、サッポロビールなどは既に買い戻しや原状回復(購入の無効)を請求済み。
これではどうなってしまうのか予想しがたいということだろう。
ところで、昨日のエントリーで
西武鉄道が2005年3月期末までのジャスダック上場の実現を目指す。に対して「まぁ丸1年あるのですから、なんとかなるかもしれませんが」と書いた。
この時に2005年3月末なのか2005年度(2006年)なのか判断が付きませんでした。そこで2006年であるとして「1年ある」と書いたのですが、日経新聞によれば「西武鉄道、ジャスダックへの上場準備」
今年度末までの上場を目指す計画。上場申請には野村証券の支援を受ける方針。
とあります。つまり2005年3月で後4ヶ月しかありません。
いくら何でもこの短期間で世間が忘れるとは思えません。
トラックバックをいただいた産能大学通信教育ひとりごとさんの記事「上場廃止になる西武鉄道株は買いか?」にトラックバックしているやさしく株がわかるさんの記事「西武鉄道 ジャスダックへ上場準備」は
何とふてぶてしい!!
西武鉄道が12月17日で上場廃止になるのを受けて、ジャスダック市場へ上場準備を始めると発表したらしい。
「株主への利便性を確保するため」らいしが、散々株主に迷惑をかけてきたのになにが利便性なのだろうか?
納得いきませんね。
許しちゃうの?? ジャスダック市場さん・・・
とお書きで、この記事に付いているコメントにも
「これでいいのかなぁぁ」「言葉が出ません」「このような企業は上場する資格なし!」「厚顔無恥、破廉恥、無頓着」
と強く非難する声ばかりですが、さらになるほどねというのがトラックバックしているリーマン投資家の株式投資日記さんの記事「西武鉄道再上場??」では
ジャスダック上場を準備=来年3月まで、コクド株処分に必要
いくらなんでも酷すぎませんか?
散々株主を馬鹿にしておいて、いまさら「一般株主の利便性確保」なんてよく言えたものです
さらに驚いたのが、「コクドの保有株比率を3分の1以下に減らすために」上場するとの言葉、要するに市場外では引き受けてくれる機関がいないので、新興市場に上場して、素人投資家に売りさばいてしまえってことでしょうか・・・
株主を馬鹿にするにもほどがありますね
と指摘されています。
まぁ肯定的な論調は出てこないのは普通ですが、それにしても皆さんの反発はすごいですね。時間的な問題もあるのでしょうが新聞では西武鉄道株のジャスダック上場計画についての社説などは出ていません。ここらがネットワークのすごいところですね。
11月 17, 2004 at 01:08 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.11.16
西武鉄道は上場廃止、日テレ、カネボウは上場維持
朝日新聞より「東証、日テレとカネボウの上場維持へ 西武鉄道は廃止に」
東京証券取引所は、西武鉄道の上場廃止を決め、16日午後に発表する。一方、日本テレビ放送網とカネボウについては虚偽記載の目的が決算操作など投資家を惑わすものでなかったことや、経営体制を刷新したことなどから、ともに上場維持を認める方針だ。
同時に「古参企業優遇を撤廃、親会社に財務公開義務 東証方針」という記事が出ています。
96年に上場親会社(関連会社も含む)の財務内容公開義務は新設された。しかし同年より前に上場した企業を買収した非上場会社も、自らの財務内容を審査されずに上場企業の親会社の地位を獲得できる。49年上場の西武鉄道の場合、実質親会社のコクドは財務内容を公開する義務は課せらなかった。それを変更して上場年月にかかわらず、上場会社の親会社で非上場の企業にも、すべて情報公開を義務づけることになる。2年程度の猶予期間を経て実施する。
これの言わんとするところは「時代が変わったのだよ」ということでしょうし、世界的な規準で見ても問題が無い形態にするぞ、ということです。
と言っている先から日経新聞にこんな記事が「西武社長、東証上場廃止を謝罪――ジャスダック上場に総力」
12月17日付で東証1部上場が廃止になる西武鉄道の小柳皓正社長は16日夜、東証で記者会見し、「今般、世間をお騒がせし、株主に多大なご心配をおかけしたことを心からおわび申し上げる」と謝罪した。その上で「株主の利便性と投資家保護を最優先するため、ジャスダック市場への上場申請を開始する」と述べた。「当社株を市場で取引できなくなる期間を可能な限り短縮するため、2005年3月期末までのジャスダック上場の実現を目指す。体制整備や上場申請準備に会社の総力をあげて取り組む」という。
まぁ丸1年あるのですから、なんとかなるかもしれませんが少なくとも現時点では肝心の西武鉄道が今回の騒動で幾らの損失になるのか、よって決算はどうなるのか、そのためにジャスダックに公開した時の株価はどうなるのか?と将棋倒し的に問題が拡大しないとは言い切れないでしょう。
西武鉄道の総資産の洗い直しとなればいやでも堤家の資産状況が明らかになる。いずれにしろ堤家は西武鉄道の最大株主であるのだから将来大量に株式が市場にでてくることによる株価下落のリスクを見込まないと株は買えないことなります。
つまりは新規上場を焦れば焦るほど「信用できる情報が出てくるのか?」という心配事が増幅されることになる思いますが、どんなもんでしょう。
11月 16, 2004 at 07:52 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.11.12
東証・西武鉄道株を上場廃止に
サンケイ新聞より「西武鉄道株、上場廃止へ 虚偽報告で東証」
東京証券取引所は12日、西武鉄道の株式を上場廃止にする方針を固めた。実質的に経営破たんしていない企業の上場廃止は極めて異例だ。
東証は「株主などから訴えられても(上場廃止が)適正と認められる」と最終的に判断できた段階で、正式決定する方針だ。上場廃止が決まれば、西武鉄道株は監理ポストから整理ポストに移される。投資家は1カ月間売買でき、その後も取り扱いを希望する証券会社があれば店頭で取引できるが上場時に比べ売買は大幅に減少する見込みだ。
ここらをちゃんとしないと東証自身が市場から相手にされなくなるという判断なのでしょう。日本企業もニューヨークに上場する時代ですから、証券市場としても世界的に評価されないと相手にされなくなります。名古屋はもちろん大阪の証券市場も苦しんでいます。
世界的に見ると東証も決して優れているとは言えず、外資の撤退などもあってはっきり言えばこの上イチャモンが付くような事態が許せる状態ではない。といったところなのでしょう。
こんな背景を考えると、西武鉄道、日本テレビといったところがヘンな言い訳をしているのは、井の中の蛙大海を知らずといったところでしょう。
11月 12, 2004 at 02:47 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.10.20
堤会長、売却にあたって説明せず
朝日新聞より「西武鉄道株、堤氏が8月に売却打診 複数企業の幹部へ」
筆頭株主であるコクドの堤義明前会長が、事実を公表する前の8月下旬、グループ外の複数の企業首脳に対し、自ら西武鉄道株の売却を働きかけていたことが分かった。
これの何が問題か?というと日経新聞より「西武株売却で重要事実説明せず」
コクドが公表前に西武株を相対取引で大手ビール会社などに売却、その際に購入企業は上場廃止基準の抵触など重要事実の説明をコクドから受けていなかったことが19日わかった。内部者(インサイダー)取引にあたる可能性もある。西武株は公表前より4割強下落しており、「(損害賠償などの)訴訟を検討する」(購入企業幹部)という企業も出ている。
では売却を持ちかけた企業にどういう説明をしていたのか?は朝日新聞によると
堤前会長は売却の理由を明らかにせず、「詳しいことはグループ会社の幹部に説明させる」としたという。しかし、この幹部からも詳しい説明はなく理由も抽象的だったため、首脳らは株購入を見送った。別の大手企業の首脳にも8月下旬ごろ、堤前会長から株の買い取りの依頼があったが、「理由がよく分からない」として購入を断ったという。
問題は西武鉄道株をコクドを代表とする支配的な株主の保有率が上場基準に反するほど高いために、上場廃止を防ぐために売却する必要があった、その説明をしなかったということで、いわば貧すれば鈍するを絵に描いたような話しらしい。実際に売却したのは7000万株とされるので、金額としては1000億円程度だった計算になる、これが20日前場では420億円程度とざっと600億円の損害を与えたことになります。
10月 20, 2004 at 10:59 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.10.19
JASRAC CCCD 製造停止に不満を表明
INTERNET Watch の記事「JASRAC、CCCD廃止の流れに疑問を提示~船村徹会長ら新役員が会見」なるものがありました。
レコード業界では、著作権保護意識も高まり、一定の成果があったとしてコピーコントロールCD(CCCD)廃止する動きがあるが、この点について JASRACでは「(著作権保護の)認識が高まったから、あるいは当初の目的を果たしたからCCCDを止めるというのは、苦渋はわかるが、JASRACではそうは思っていない」(加藤衛常務理事)と疑問を示した。
要するに JASRAC は CCCD を継続するべきだと言いたいわけです。
これについて Modern Syntax さんは「JASRAC、CCCD廃止の流れに疑問を提示」の記事の中で
一番の問題はこうした権利関係を管理しているのが現実問題としてJASRACしかないことであり、ある種、独占的に方針が決められ、それを押し付けられるという現状を改善すべきかと。
アーチストがJASRACから離れないことには話は始まらないので。
と述べています。基本的には全くその通りなんですが、レコード会社が CCCD を止めるのは配信ビジネスが始まってしまったこと、CCCD を出してみたら原因が CCCD だけではないかも知れないが CD の売れ行きが下がってしまったこと、でありましょう。
要するにレコード会社にとっては売れないのではやってられん、という当たり前の話です。
では JASRAC の言い分を拡大してみるとどういう事になるのか?手始めに JASRAC の主張はこうです。
ファイル交換ソフトなどによる違法コピーへの対応を強化することがあらためて示されたほか、PCでの複製やiPodなどHDDプレーヤーへの転送など、現行法で想定していない利用を想定した私的録音補償金制度の見直しも要望していくとしている。
要するにレコード会社が商売になろうがどうしようが知った事じゃない、権利を守るためには何でもやるよ、ということですね。
だったら、誰も聞けないように金庫にでもしまってしまえばよい。
特許の世界では意図した場合、意図しない場合の両方がありますが、権利をはっきりさせたために、使われなくなった技術というのはあります。
権利保護と知的財産の流通というのは、それなりにバランスを取ることが不可欠で、権利保護の究極の形は流通の禁止であります。
それじゃレコード会社はついていかない、CCCD の製造停止とはそういう問題なのであります。
10月 19, 2004 at 05:33 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.10.15
ダイエー問題の解説があった
池田信夫 blogさんの記事「産業政策の終焉」
今回のダイエー騒動には、不可解なことが多い。最初からメインバンクが「自主再建」では債権放棄に応じないといっているのだから、こういう結論しかないことは日本の常識だろう。
全くその通りですが、じゃあナンでこんなにも迷走したあげくにフタを開けてみたら「決算を監査法人が承認しません」などという、迷走以前の話しなのか大いに疑問だし、迷走そのものをやった高木ダイエー社長を批判するのは当然だ。
しかし、それでも「ナンで??」は残る、これを池田氏が解説している。
この迷走の最大の責任者が、北畑経産政策局長だ。
北畑氏は、かつて通産省が繊維や造船を整理したときのような「産業政策」的な手法が、まだ通用すると思い込んでいたのだろう。今回のドタバタは、不良債権問題の最終局面の始まりとともに、彼に代表される「古い霞ヶ関」の終わりを告げているのだ。
なるほど~・・・。としか言いようがない。
詳しくは池田信夫 blogさんの記事を読んでもらうとして、この記事を解釈すると、北畑氏のやったことはダイエーに対しては「民間で」と煽り銀行に対しては「役所のいうことを聞け」と言ったとしか思えないのだが、肝心のカネの問題は民間でないと出来ないわけでそれはどうするつもりだったのだろう?
あげくの果てに監査法人が判決を下したようなものだ。
カネボウの問題がそれほど響いたということなのだろうか?
日本経済はそれほどヤワではないと思うのだが、中央省庁のお役人はそうは考えないということなのだろうか?
10月 15, 2004 at 12:05 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.10.14
ダイエー・再生機構送り
日経新聞より「ダイエー、再生機構活用・民間主導の再建断念」
ダイエーは13日、民間スポンサー候補による独自の再建計画作りを断念し、産業再生機構を活用する方針を固めた。
わたしはワールド・ビジネス・サテライトで、この話しが実は監査法人がダイエーの決算を承認出来ないと高木社長に通告したから再生機構に任せると高木社長が決断したというのを知りました。
決算が出来ないというのが本当であるならば、ダイエーの現経営陣は何をやっていたのだ?となりますし、それ以前の問題として承認が降りないような決算になることが分かっていて、なおかつ民間云々と言っていたのから下手すると詐欺同然となって大騒動になってしまうではないか。
と思うのです。だが、新聞にはこの「監査法人が・・・」というのは見出し程度で具体的な話しはまだ出ていません。
真相は後日明らかになるのでしょうか?
高木社長の辞任という話しも出ています。まだ当分の間は問題解明の話しが続くでしょう。
10月 14, 2004 at 03:04 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.10.10
ダイエー自身の再建計画
「ダイエー再生問題は山場に」で書いたように、銀行はダイエーに最終通告を突きつけたわけですが、ダイエーも対抗策を進めているようです。
日経新聞より「ダイエー再建支援、米ウォルマートと丸紅が連合」
ダイエーの再建支援に向け丸紅と米ウォルマート・ストアーズが連合を組むことが9日明らかになった。産業再生機構を活用しないことが前提。
ダイエーは再生機構を使わずに経営再建することを目指しており、民間の投資銀行・ファンドから1000億円程度の出資を募る方針。
銀行は「金返せ」というでしょうね~。もっともこれで再生機構がはじき出されるという、わずかな可能性が現実のものとなると今度は「再生機構こそ邪魔者」という議論も出てくるでしょう。さらにはみずほ・UFJの両銀行が実は自分の都合でリスクを取れないということも出てくるかもしれない。
いろいろな方面のいろいろな思惑が交錯していると言うべきなのでしょうが、当事者にとっては落とし所がどこなのか、決定的ではないのでしょう。ちょっと目が離せないです。
10月 10, 2004 at 12:44 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.10.09
ダイエー再生問題は山場に
産経新聞より「経産相、ダイエー再建で仲裁案提示 再生機構を批判」
中川昭一経済産業相は8日、産業再生機構の斉藤惇社長を呼び、ダイエーが独自再建案に基づく支援企業の選定作業を継続する必要性を強調。その代わりに、ダイエーも再生機構の本格的な資産査定に応じる仲裁案を提示した。
経産相は会談で、機構がダイエーに対して12日までに支援を受け入れるよう決断を迫ったことを厳しく批判。12日の期限を撤回するよう要求した。
一方、三井住友銀行の西川善文頭取ら主力銀行トップは同日、ダイエーの高木邦夫社長と会談、再生機構の活用を直接促したが、高木社長はあらためて拒否した。
ダイエー再建問題は、ダイエーの主張する民間支援と銀行と再生機構が主張する再生機構主体になる案の衝突になっている。
簡単に言えば主導権争いなのだろう。
ダイエーを再建しないといけないというのは、会社更生法など法的処理に移行してしまうと、連鎖倒産など周辺への影響が大きすぎるからだと言われる。
また、みずほ・UFJ銀行にとっても大問題となる。
銀行→再生機構→金融庁(財務省)とダイエー→経産省という役所間の争いなのであろう。
そこで中川経産省大臣が再生機構の社長呼びつけて非難したというのは、かなりすごい話しであるが、再生機構も12日まで決断せよと言いつつ、同時に民間の支援企業との交渉を打ち切れと言うのも無理難題に近いと言える。
では、再生機構と銀行が同時に手を引いたとすると、ダイエーを買い取った企業(グループ)にとっても、その後の運転資金などの問題が出るからちょっとやそっとでは決断出来ない。という解説もあります。
これらを綜合するとどうも誰がリスクを取ってダイエー再生という難事業に手を出すのか、という度胸試しの側面が強いような気がする。日本ではこのような度胸のある企業は無いかもしれない。その場合、中国というのもあるかな?
10月 9, 2004 at 01:09 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.10.07
UFJ銀行、金融庁が東京地検に告発
読売新聞より「UFJ検査妨害は組織ぐるみ、「朝会」で隠ぺい指示」
融資資料の隠ぺいや改ざんは昨年7月以降、大口融資先からの債権回収の見通しを判定する担当審査部の朝のミーティングなどで、当時の同部次長(退社)が部下に資料を配るなどして具体的に指示していたことが7日、関係者の話で分かった。
昨年10月、金融庁がUFJ銀行に特別検査を実施した際、同行関係者とみられる人物から「資料が3階に隠されている」という内容の電話が入ったことがきっかけで発覚。
UFJ銀行は当初、「意図的な検査妨害はなかった」「段ボールの資料は正式なものではない」などと反論していたが、7月になって、金融庁の指摘を全面的に認めて謝罪。今回、同庁から刑事告発される元執行役員と上司の元常務執行役員に、審査担当の最高責任者だった元副頭取を加えた3人を解任、元同部次長ら検査妨害行為に関与した行員78人を降格、けん責などの処分とした。
こんな経過のようですが、経営危機だからといって隠してなんとかなるとは思えないのですが、当事者は何を考えていたのでしょうか?
どうもここらへんは、業務上過失致死罪などで裁判が始まった三菱自動車の旧経営陣などと同じ思考パターンを感じます。
最近の社会の動向は以前とはパターンが変わってきたと思っています。
10月5日の「HDD付きDVDレコーダーがインターネットを攻めてくる。その後」に書いたように blog に書いたら会社が反応したというのは今という時代です。
三菱自動車のリコール隠しは一部長がやってしまっています。いわば縦に昇っていくと、一人の門番が通さないから、その先には伝わらない。といったイメージですね。
ところが blog に書いたなんてのは、苦情として会社に申し入れても無いのでしょう。これはいわば先の縦に昇ったに対して横に動いた。と言えるでしょう。
縦は従来からの厳然たる組織ですから、横に行ったのを見ていても「お達者で~」みたいなノリだったのだと思います。具体的には横に行けば行くほど会社(縦)とは無縁になる。
それが今では「横に動いても会社も動く」なのですから、これは横倒しになってしまった社会の到来、とでも言うのでしょう
三菱自動車の元社長ら被告は無罪を主張していますが、無罪を主張するからには誰に責任があるのかを指摘できるのでしょうね。でもそれは検察の挙証責任の範囲だから「他人であることは確かだが、それは述べない」となるのでしょう。これはヘンだよ。少なくとも良き市民の取る態度ではない。さらに言えば犯人隠匿とも言える。
それでも無罪を主張するのは、やはり縦構造でしか考えてないからだろう。
例えば「知ってはいたが、正式の報告ではなかった」といった主張にをする可能性もあるだろう。
当たり前の話しだが、縦がダメなら横から攻めるが人類社会のやってきた最も基本的な対応だろう。それに彼らは気づいていないのだろうか?
10月 7, 2004 at 07:52 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.10.02
CATVが全国ネット
FujiSankei Business i より「CATV初の広域番組、関西ケーブルネットが1日から全国に配信」
松下電器産業系のケーブルテレビ会社、関西ケーブルネットは1日、全国64のCATV局に自社制作した情報バラエティー番組の配信を開始した。
以前はCATV会社はつまらない地域分けを強制されていましたが、それも若干緩んでCATV会社同士が統合して大型化しているところが、都市型CATV局に増えています。神奈川県でも年末特別番組などでは相互中継しているようです。しかし、ついに全国ネットの通常番組ですか・・・・。CATVでは地上波の通常番組で例えば東京に居て大阪ローカルの番組を放送しているチャンネルとかありましたが、さらに放送が小型化しても全国ネットが出来るとなったわけです。
マスコミという仕組みの中抜きが着実に進行していますね。
10月 2, 2004 at 01:10 午後 経済・経営 | Permalink
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NTT固定電話の基本料金を値下げだそうだ
NTTが固定電話の基本料金を引き下げると発表しました。
産経新聞より「NTT、固定電話基本料を対抗値下げ」
NTT東西の基本料は来年1月、都市部などの住宅用で50円(税抜き、以下同)、企業用で100円引き下げ、プッシュホン使用料(月額390円)を廃止する。電話の加入権料(施設設置負担金、7万2000円)も段階的に廃止する方針を打ち出した。
しかしですな、プッシュ料金なんてワケの分からないものから事務所用だとナンパーディスプレーが高いといった「技術的に何か違いがあるのか?」的な付加サービス料金が山ほど付いているのが現状です。
NTTもIP電話化するということですが、現在の固定電話の最大のメリットは電源を自前で持っているので停電になっても電話は使えることです。これがIP電話になるとコンピュータが動かないと電話が働かない、停電では当然通じない。こうなったら固定電話に頼る必要は大幅に減りますね。実際、知人の社長は携帯電話だけにしています。個人事業者は携帯電話で十分です。
さらに、Skype という全くのタダ電話が登場したので、固定電話の寿命は目に見えて短くなったと言えるでしょう。
10月 2, 2004 at 12:52 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.09.25
高速道路の協同組合なんてものは
朝日新聞より「高速料金別納「平成高速協組」役員強制捜査へ 広島県警」
日本道路公団の「通行料金別納制度」を利用する事業協同組合「平成高速協同組合」(東京都千代田区)の代表理事(64)が、別納制度の運用で得た差益のうち数千万円を私的に流用していた疑いが強まり、広島県警は近く業務上横領の疑いで強制捜査に乗り出す方針を固めた。別納制度をめぐっては、差益目的の組合が各地で設立され、非組合員への不正割引も表面化した。不明朗な会計処理に、初めて捜査当局が切り込むことになる。
なにを今さら、という感じしかない。料金別納制度は運送事業者など大口利用者への割引制度で、それを協同組合に認めるのなら事業の実態によるべきなのに、料金別納制度を利用するために協同組合を創立するという、目的と手段が逆転している関係になっている。そもそも道路公団はこんな協同組合に料金別納制度を認めるべきでは無かったと言える。
ETCの普及などで、料金別納制度は縮小廃止の方向に向かっていますが、強制捜査すると言っても何を強制捜査するんでしょうかね?協同組合だから私的流用がいけない、つまり税法の違反か?出発点もおかしいし、決着のさせかたもおかしいと感じます。
9月 25, 2004 at 01:49 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.09.22
プロ野球の経営とはどうなっているのだ?
週刊!木村剛さんが
「ライブドアはプロ野球に参戦できるか?」「読売新聞はさすがに社説の使い方がウマイ!:「ナベツネ新聞」と改称か?」「出たか!大リーグボール1号:プロ野球問題と企業イメージ」と快調にプロ野球騒動を論じています。
各種報道を含めてすごく疑問に感じることがありますので、それを述べてみます。
今回、近鉄・オリックスの合併問題の理由として「球団の経営が赤字だから」ということになっています。普通、会社の経営が赤字になったら、経営者が変わるものだと思います。もちろん経営者が変わるというのは無くなってしまう、清算や破産も含む意味ですが、赤字経営の当事者から経営が移ることに違いは無い。だから、近鉄がライブドアで、オリックスが楽天になるなら誰も文句は言わないでしょう。
ところが今回、プロ野球機構と称する組織は合併によって球団数を減らす、さらには1リーグ制にしようというものですが、それって1球団の意向で左右できることなのか?。
理屈の上では球団はプロ野球機構の構成要素であり下部組織です。もし上位組織であるプロ野球機構というかプロ野球全体が赤字が続いて脱却出来ないとなれば、プロ野球が商業的に成立しないのだから止めることになります。ところが、どうも全体としては赤字とは言えないらしい、だからプロ野球は継続するのでしょう。
となると、構成要素が赤字であるということですね。構成要素が赤字の場合は二種類の可能性があります。一つは構成要素独自の問題、もう一つは構成の仕組みの問題。独自の問題はそれこそ経営者の交替で良いのですが、仕組みの問題となると上位構造であるプロ野球機構の問題ですから、合併という手段以外の途もあるだろう、というのが問題指摘のほとんどです。
そもそも、球団つまり構成要素が黒字であれば現状を放置しておいて良いのか?という問題があります。プロ野球の場合は球団が1つでは野球が出来ない。複数の球団が無いと成立しません。では複数とは幾つなのか?といった問題は球団ではなくてプロ野球機構の経営問題そのものでしょう。これが全く見えない。
例えば、プロ野球機構が球団の売り上げからマージンを取るような仕組みにしたら、プロ野球機構の選択は基本的には球団を増やす方向に向くでしょう。合併といった球団の都合は無視するはずです。合併だとどうやって、余ってしまう球団が出来てしまうから、運営側であるプロ野球機構にとっては悪い選択となります。それよりも球団の売却によって球団数は変えないという方が合理的です。
それやこれや考えてみると組織の改変なのだから経営問題であるのだが、「何を」「誰が」「どんな目的で」「どうやって」改革するのかが全く説明されていないことこそが問題だ、となります。近鉄・オリックスが赤字なのでやっていけないということなら、球団を手放せば良いわけで現状はいわばデパートで出店しているお店が「デパートの出店契約を自分たちで決める」とか言っているのに等しいことなので、世間から了解されないで当然です。
一番悪いのが、プロ野球全体の経営者は誰なのかをはっきりさせないことです
9月 22, 2004 at 10:39 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.09.08
プロ野球の経営
プロ野球の1リーグ化問題は選手会のスト宣言になってしまったが、そもそもプロ野球のような組織の経営は球団が独立してやるということで良いものか?
堺屋太一氏は大相撲とプロレスという比較で、同じプロスポーツ団体のあり方として(本論はこれを例として社会時評なのだが)大相撲は団体(大相撲協会)は参加している(力士)部屋と独立して存在していて、大相撲協会と同じモノは作ることが出来ない、という構造に対してプロレス団体は乱立が可能であり独自性のある団体も可能だ、という論を発表しています。
さて、プロ野球機構とはなんなんだ?というと大相撲協会に近いことは分かるが、2リーグ制を1リーグ制に変えることが出来るのか?という根本的な疑問があります。
単純に言えば、各球団の経営とプロ野球機構の経営は別問題だろう。
プロ野球の球団は他の球団とゲームが出来ないと野球が出来ない。しかし他球団の経営はあくまでも他球団だから、本質的にどうにもなるまい。
一方、個々の球団が無くなってしまうとプロ野球機構が成立しない、つまりプロ野球機構の経営という問題が間違えなくある。
これは、会社に置き換えると、プロ野球機構の経営は会社全体の経営であり、各球団は会社のさまざまな部署と置き換えると判りやすいと思う。
例えば、総務部、工場、販売部門、購買部門、経理部門、人事部といったものが各球団に相当する。
分かりやすいのは工場について言えば間違えなく経営の概念はあって、そのためにコストダウンに努力する。つまり各部門にも経営の感覚は必要だ。
しかし、人事部と総務部は合併するべきだと、他の部門が決議して良いとはちょっと思えない。
そこには会社全体として社会的な必要性とかあるだろう。つまり会社の経営も各部門とは独立して間違えなくある。
こう考えると、現在のプロ野球機構には経営ということが実質的に無いだろう。
その実質的に無い経営の上に「一部球団が赤字だから」ってなんのことだ?
各球団が赤字であることはあり得る。それならプロ野球機構の中で球団の中身を入れ替えれば良いわけで、球団の数をいじる=メロ野球機構の形を変えるというのは各球団の赤字・黒字とは関係ないだろう。もし、球団経営が黒字であれば球団数を増やすと言うのか?
ここらが見えるから、世間から批判しか出てこないのだと思う。
結局はプロ野球機構が独立して経営出来る仕組みを作る方が先決ではないのか?
9月 8, 2004 at 09:05 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.09.01
東京ゼネラル破産
帝国データバンクは31日、商品先物取引大手「東京ゼネラル」が8月6日に東京地裁から破産宣告を受けていたと発表した。負債総額は約500億円
実は検索キーワード「東京ゼネラル」は常に一番なのである。確かに情報を掲示しているサイトが極めて少ないからなのかも知れないが、適切な情報提供にはなっていないので申し訳ない。
と書いてきたのだが、ついに破産宣告となった。
東京ゼネラルは商品先物取引会社で金融機関であるから負債総額500億円で破産というのがそもそもヘンなのだが、もっと問題なのは情報労連が東京ゼネラルに資金運用で預けていたことです。
各種情報で共通しているのは、93年に情報労連は組合員の年金共済積立金300億円を解約して5年満期で東京ゼネラルで資金運用した、満期の98年に利息として85億が戻ったが元金である300億は返せないという事態になった。このいきさつが2000年12月に読売新聞で報道された。2004年に入って商品取引会社の資格停止などを経て、ついに破産宣告となった。500億の負債総額の内で230億が情報労連のさらに言えば組合員の皆さんのお金である。すでに時効ということなのだが組合が商品先物取引という全くの投機で資金運用して良いとはとうてい思えない。ひどい話だと思う。
それにしても93年から98年というのはバブル破裂後である。細川内閣、村山内閣、ジュリアナ東京閉鎖、阪神淡路大震災、安室奈美恵、地下鉄サリン事件、モーニング娘、X-JAPAN解散、浜崎あゆみ、小渕内閣といった正に時代の転換期であったと思う。
元金の300億が動かせたということがバブル的な行為であるが、なんで商品先物で運用することになったのか?は当時資金を預けていて後に破綻する東邦生命での運用成績に不満があったからだと言う。全体としてバブルに踊ったどいう印象が強い。
9月 1, 2004 at 01:01 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.08.30
最高裁UFJの統合交渉を認める
最高裁は30日、信託部門の統合交渉を禁じた東京地裁の仮処分を取り消した東京高裁決定を支持、住友信託銀行の抗告を退ける決定をした。
住友信託がUFJと三菱東京の経営統合交渉について、住友信託にUFJ信託を売却するという交渉中で独占交渉権があるのだから、UFJは三菱東京と信託部門を含む経営統合については交渉してはならないという仮処分を東京地裁に申し立てた。
東京地裁は独占交渉権が有効であるとして仮処分の申請を認めたのでUFJが東京高裁に抗告し、高裁は地裁の仮処分決定を取り消した。
そこで住友信託は最高裁に特別抗告したのだが、最高裁は東京高裁の決定を認めた。
さてこれで次はどういう展開になるのか?
一つは、三井住友がUFJとの統合交渉で「三井住友の方が三菱東京よりも有利です」と発表した。
会社は誰のものか?と言えば株主のものであるから株主にとってトータルで有利な経営をする義務が経営誌にはある。
そこに「こっちが有利だ」と来たのだから、それを切って三菱東京との交渉を続けるのはそれ自体がUFJの経営陣にとってはハードルになる。
一方、裁判所は仮処分の有効性は認めたが、独占交渉権の存在は確認しているから、交渉の契約を解除するのが無償で出来るのか?という問題が出てくる。住友信託は「損害賠償請求をするならば数百億円」とも言っている。
第2ラウンドに入るが今後も注目するべきである。
8月 30, 2004 at 05:17 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.08.20
三菱・UFJ、統合委員会が発足なのだが
三菱東京フィナンシャル・グループとUFJグループは19日、経営統合に向け首脳らで構成する「統合委員会」を発足させた。統合委員会は双方の持ち株会社の横断組織で、畔柳信雄三菱東京グループ社長と玉越良介UFJホールディングス社長がそれぞれ正副委員長を務める。持ち株会社首脳に加え、それぞれの傘下銀行トップや企画担当役員を加えた7、8人規模の指導体制になる見込み。
もっともらしい発表だが、ちょっとヘンじゃないか?
経営統合の実務というのはおそらくは非常に細部までつめることが必要だろう。その細部を詰めるのが統合委員会といった組織の仕事だろう。となると社長が細部をよく知っているということなるが、そりゃ建前であって担当者以上に知っているわけが無い。
この問題は製造業では970年代から問題になっていて、有名なのはトヨタのライン停止ヒモである。流れ作業で作業員が理由を問わず作業につまづいた場合にその作業員は直ちにライン上のヒモを引く、そうするとコンベア・ラインは直ちに停止する。一人の作業員の決断はそのラインに係わっている何人(十何人か何十人か)の仕事を止めて良い、という仕組みになっている。つまり現場の判断を最優先しているわけだ。これを現実のものにするのは絶え間ない訓練が必要だ。ちょっと訓練を怠れば「なぜ、ラインを止めた、このバカ」といったことになるに決まっている、それも計算に入れないと成立しない仕組みだ。
そういう訓練をしないと、通常の会社組織を優先することになる、つまり社長以下の職位・職階など組織図による管理になってしまう。これは社長が一番よく知っているというお約束になってしまう。
日機装の佐藤氏が発表した本で指摘したのは、
図面を作ると「担当・課長・部長」といった順にハンコを捺しているが、担当よりも部長の方がよく知っているとは言えないだろう、むしろ「製図・生産技術・加工担当」といった職務別に承認して最終的に図面を使う人が「これなら使える」と承認する方が妥当だ。
というものであった。これはどんな企業でも当てはまることだろう。今ではこの考えが普及しているからコンビニのような少量流通などが可能になったと理解している。ところが今回の「統合委員会」はまるで古いやり方そのものだ。こんなことを発表するよりも「実務小委員会を複数立ち上げた」とかの方が信頼できるというものだ。銀行業界の遅れが見えたと感じる。
8月 20, 2004 at 09:18 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.08.17
三井信託 vs UFJ問題・最高裁に
産経新聞より「UFJ統合交渉、最高裁が判断へ 住信の抗告を許可」
東京高裁は17日、交渉を禁じた東京地裁の仮処分を取り消した同高裁の決定を不服として、住友信託銀行が申し立てた最高裁への抗告を許可する決定をした。
住友信託 vs UFJの争いは最高裁に舞台を移す。
住友信託がUFJ信託の統合に関する独占制約があることを理由に、UFJと東京三菱との経営統合交渉を禁じる仮処分を東京地裁に申請した。東京地裁は住友信託の主張を認めて仮処分の決定を下したが、UFJは仮処分の無効を訴えて東京高裁に抗告、東京高裁は契約の有効性は認めながらも、仮処分の効果は無いとして仮処分の認めた東京地裁の決定をひっくり返して仮処分の無効を決定した。このため住友信託が最高裁への抗告を求めていた。
東京高裁の決定は「やり過ぎである」というのが個人的な感想で、最高裁の判断がどのように出るのか、あるいは高裁への差し戻しとかになるのかが興味は尽きない。
しかし、この間にもUFJの資産は劣化しているわけで、ヘンな話だが住友信託としては法的な土俵に持ちこんで時間が掛かれば掛かるほど対UFJの立場は強くなるとも言えるのだろう。
UFJの経営陣はここに至っては思い切った戦略の転換による事態の打開という策を講じるべきではないのか。
8月 17, 2004 at 06:08 午後 経済・経営 | Permalink
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ボーダフォンの社長にNTTドコモの津田氏
朝日新聞より「ボーダフォン新社長にNTTドコモ前副社長の津田氏」
ボーダフォンは16日、前NTTドコモ副社長の津田志郎氏(58)を12月1日付で両社の社長兼最高経営責任者(CEO)に迎えると発表した。
あらま!!である。
津田氏はドコモの立役者で以前から次期社長と言われドコモの顔でもあった。
その津田氏が春に社長にならないことが決まった理由が技術方と事務方が交互に社長になるとかなんとかで、全くの役所的な思考であったらしい、津田氏というか元々電電公社時代に自動車電話を手がけた部隊は事実上のリストラであり、それをドコモという形にして実力勝負に勝ったと自負していただろうし、世間もそう見ていた。ところがドコモがNTTグループの稼ぎ頭になったら「本家の出番だ」とばかりにNTT本体の論理を押し通してきたわけだ。
ドコモにとっては「自社の技術の表も裏も知る人物」(ドコモ関係者)だけに、「技術やノウハウが漏れるのでは」(同)との不安が募るばかり。津田氏を慕うドコモ技術者が多いことから、ドコモの人材がさらに流出する可能性も否定できない。
という記事が出てくるもの当然である。しかしまともな民間企業であればこれくらい計算することだ、そもそも春の段階で人事抗争として記事になった時点でダメである。その上でこの結果に本当に驚いたいるのなら「何を見ているんだ!」であるし「ドコモは随分と心配の多い会社だ」とも言える。
優雅なる没落さんは「元ドコモ副社長の津田氏がボーダフォン社長へ」でもっと踏み込んだ見解をアップされています。
8月 17, 2004 at 08:45 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.08.16
住友信託・高裁判決を批判 & UFJに賠償請求を言及
産経新聞より「「司法の過剰介入」と批判 高橋温・住友信託社長」
住友信託銀行の高橋温社長は15日「経済活動への司法の過剰介入で、受け入れ難い」との見解を発表した。
高裁判断に対し、高橋社長は「プロジェクトの成否という契約外の事象を心配している。UFJが困っているから仕方ないとの予断もある。裁判所は法理部門に徹すべきだ」と批判した。
まことにもっともな批判で、わたしも高裁・住友信託の請求を取消で書いたとおり「無理が通れば道理が引っ込む」を批判しているわけだ。
まぁ確かに仮処分が有効か無効かという裁判であるから、将来に向かっての有効・無効の判断であって、高裁は契約書は有効としている。そこで毎日新聞の記事では「住友信託 特別抗告棄却ならUFJに損賠請求」
住友信託銀行は15日、特別抗告を申し立てている最高裁で「UFJ信託の住友信託以外との統合交渉禁止」の主張が認められない場合、統合を断念し、損害賠償の請求に踏み切る方針を固めた。統合交渉にかかった人的コストや事務費などの「実損」に、統合破談による信用失墜の補償などを加えて損害額を算出するとみられ、数百億円規模の請求になる可能性もある。
となってしまうわけだ。
どういう形にしろUFJ経営陣の責任が全く問われないというのは無いのではなかろうか?そしてそれは情況の見通しが甘かったことに対する責任なのだが、分かってないのだろうな。世間は分かってくれるという甘えがあったとしか思えない。潰れるかどうか?という天秤の上にいたことを理解していればこんな一発逆転の大わざを実行して自分が無傷でいられるわけが無いだろう。
8月 16, 2004 at 11:23 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.08.11
高裁・住友信託の請求を取消
読売新聞より「UFJ・三菱の交渉差し止め、東京高裁が取り消し決定」
東京高裁は11日、東京地裁が命じた交渉差し止めの仮処分決定を、一転して取り消す決定を下した。
東京高裁は、東京地裁の判断と同様に「法的拘束力を有する」と認定した。そのうえで、現在のUFJと住友信託との関係について、「すでに信頼関係は破壊され、最終的合意の締結に向けた協議が誠実に継続することは不可能」と指摘し、独占交渉権は「効力を失った」として、地裁の仮処分決定を取り消した。
これは「無理が通れば道理が引っ込む」を法的に示したものではないかい?
まあ仮処分であるから将来に向けての解釈であって「今さら交渉も無いだろう。だから止める意味は無い。だが契約は契約だよ」ということであって、
住友信託は高裁の判断を不服として、12日にも最高裁に特別抗告と許可抗告を申し立てる方針だ。
とのことだが、そりゃそうでしょう。
契約の有効性についてはひっくり返る可能性はないだろうから、住友信託としては契約違反・損害賠償請求訴訟を起こすことは十分に考えられる。そうなると、UFJでは株主代表訴訟を起こされる可能性があるわけで、それはそれで問題です。
だが個人的な考えとしては、そもそもUFJが早急に三菱東京と経営統合で出資を得ないと、9月中間決算で国際取引が出来なくなるためで、とにかく契約違反をしてでも急いだ理由がここにあります。
一方、住友信託が突きつけたのは「契約は守れよ」ですから、国内というか金融当局(竹中大臣)から見れば「出資優先」でしょうが、契約の遵守=法の支配という観点からは、これではいわば「超法規的措置」になってしまいます。それに注目するのは海外でしょう。
つまり金融当局→UFJの「なんでもいいから出資だ」という国内動向と、契約の重要性→住友信託の「公明正大な経済」という海外動向の衝突と言えると思います。
短期的にはUFJの三菱東京との経営統合は正しい選択でしょう。しかし長期的には金融政策や法の支配の確実性など客観情報に疑問が付けられないためには契約の優先を強調するべきだと思います。
一言で言えばUFJが住友信託に仁義を切って「違約金は払うから」と言ってから東京三菱との交渉を公開すれば回避出来たことなので、UFJの経営者はバカであり、金融当局(竹中大臣)の言うことを聞いていれば安泰だと思っていたのであれば、それはかつての護送船団方式であるが、お金の面では全く保証が無いということに気づいていなかったのだろうか?
8月 11, 2004 at 09:57 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.08.04
東京地裁・UFJの異議申し立てを退ける
産経新聞より「地裁、UFJの異議申し立てを退ける」
住友信託がUFJを三菱東京との経営統合に待ったを掛けるために東京地裁に申し立てた交渉禁止の仮処分が東京地裁で認められてしまったために、その決定に対してUFJが異議をもし立てていた。
その結論が、裁判所は判断をひっくり返しません、つまり住友信託の仮処分を認めるというものになった。
今後、UFJは高裁に抗告して高裁の判断を仰ぐ。
UFJ信託は住友信託に売却、残りの部分を三菱東京と経営統合という可能性が出てきたが、UFJ信託はUFJグループの中で優良部門であるから、優良部門が減るということは三菱東京にUFJは買い叩かれることになる。
さらに住友信託とは近い三井住友がUFJに経営統合を持ちかけているが、これはこれで三菱東京との交渉をひっくり返すことになるので、これまた訴訟沙汰になりかねない。
一言で言えば、ほんのちょっとの先見性すら無い、現経営陣と直前の経営陣の責任だろう。株主代表訴訟が起きても不思議じゃない。
8月 4, 2004 at 10:17 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.07.30
UFJに三井住友が経営統合申し入れ
朝日新聞より「三井住友、UFJに統合申し入れへ 三菱東京との争いに」
三井住友フィナンシャルグループは30日にも、UFJホールディングス(に経営統合を申し入れる。三井住友は親密な関係にある住友信託のUFJ信託買収交渉に合わせ、UFJグループと統合交渉を進める。実現すれば世界最強の金融グループの誕生につながると判断した。
別に新聞の解説記事を読まないでも理解できることではあるけど、各紙を比べると朝日新聞の記事が一番細かく解説しています。
UFJは三菱東京との経営統合を発表し住友信託と結んだUFJ信託の売却契約を白紙撤回するとしたことで、住友信託から契約に反したとして三菱東京との経営統合の交渉停止を東京地裁に申し立てられて、これが認められてしまいました。
UFJは東京地裁に異議申し立てを行い、地裁で再度審議されますが、どういう結果になっても、UFJ・住友信託の両社が和解しない限り上級審に舞台が移って時間ばかりが掛かることになるでしょう。
三井住友と住友信託は提携関係ですから、三菱東京と住友信託のような対立構造にはならないで交渉が進む可能性が大きいでしょう。
一見ダークホースのようですが一気に本命になるかもしれません。
しかし、UFJの経営陣の先見性の無さには呆れ返るばかりです。
7月 30, 2004 at 09:54 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.07.24
双日はどうなるのだ?
フジサンケイビジネスアイより「双日が苦渋の計画修正」
以前書いた疑問についてフジサンケイビジネスアイが痛烈に批判している。
巨額赤字となったUFJが、大口融資先の抜本処理を打ち出したことで、同社に対する信用不安が広がったことが原因だが、弱者同士の経営統合による先送り型の再建計画に、市場が「ノー」をつきつけた格好だ。
弱者連合であり問題先送りでもあるわけだが、そもそも問題先送りを世間は許さないのだから、誰の目に見ても抜本的な改善策を提示しないと納得しない。
一言で言えば突っ込み所がある改善策ではダメだということだ。
全然判らないのが、双日の再建計画がまるで銀行のように思えることだ。
銀行つまり金融機関が再建に追い込まれた時には、所詮はカネの問題として解決することになる。そうしないとヘンなことになる。
事業会社にとって、経営とは常にバクチであって将来に向かってどうするか?という判断を繰り返すことになる。
その点で金融機関はちょっと違う、個別の事業も最終的にはお金の問題として解決する。事業会社は将来の収益のために今の赤字も覚悟する。
逆に言えば将来の収益のために今の黒字を放棄することもある。
では双日にそういう事業ビジョンがあるのか?というと無い。
つまり将来、双日はどういう会社になるのか分からない。
そこでヘンな発表が出てくる。
今回の計画でも、前期の2倍近い経常利益1000億円企業を目指すとぶち上げているが、収益力強化の方策は明確に示せていない。
根拠とは言わないが説明が出来ない発表は単に信用を下げるだけだと分かっているのだろうか?
7月 24, 2004 at 11:07 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.07.23
三菱自動車・毎日新聞の分析記事
毎日新聞・横浜支局の広瀬登氏の署名記事である。
三菱自動車は今、存続さえ危ぶまれるように言われている。当の社員たちはどう考えているか。取材の過程で首をかしげざるを得ない話を聞いた。
捜査員は経営への影響を心配し、社員に声をかけた。ところが、「しばらくすれば、お客さんは事件のことを忘れてしまう。平気ですよ」と答えたという。
販売会社の閉鎖について、私が三菱自動車に取材した時も、社員はこう応じた。「前から閉めようと思っていたのであって、リコールの影響ではないんじゃないですか」
捜査員は「欠陥は人ごとという印象を受けた。」と語った。
以前から感じていたことを広瀬氏は取材の結果として確認してくれた。
三菱自動車(ふそう)の対策の根幹に「三菱車の市場が無くなることはあり得ない」という前提があるのだと思う。
しかし、日本においては自動車メーカの数は世界的な評価でも多すぎるとなっていて、三菱自動車(ふそう)の市場が無くなっても不思議ではない。
実際に三菱自動車の市場の大半は海外であるわけで、それが「国内はどうなっても構わない」といった雰囲気が透けて見えることにも繋がっているのだろう。
問題は「海外があるから国内はどうでもよい」といった言い訳が先頭を切って出てくることにある。
三菱自動車の言い訳の典型がハブの破損が設計ミスであることが分かった時点で「重大事故になるまで放置」と決めたときに現れている。
言い訳というのは、その場限りの対応策のことであって、ちょっと気の利いた人は波及効果を考える、例えば国内で販売できないと海外でも販売できないのでは?といった具合だ。
ハブの破損の重大事故になるまで、というのはまさかいきなり横浜の主婦の死亡事故といったことになると想像していなかったということだろう。歩道を歩いている人が死ぬまで放置では、殺人自動車を作ることになってしまう。要するに事態を自分の都合良く解釈している、としか外部からは見えない。
典型的に現れるのがリコールの遅れ・改修の遅れについての言い訳である。
対策部品の生産が間に合わない、ユーザの協力が得られないなどであるが。そんなことは対策とは無関係である。極論を言えば他社製品を供給すれば良かろう。あるいは、全部の車両を買い取って営業損失の補償をすればよい。
それが対策だ。対策とは結果であって原因や理由があるものではない。
こんなことで市場に居ることが許されると思っている神経が分からない。
かくて新聞に書かれるし、株価も100円まで下がってしまった。株価が100円以下になった場合、それは市場は撤退命令を出したのだ、再生の必要を認めないということだ。
7月 23, 2004 at 11:20 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.07.17
双日が再度支援要請
読売新聞より「双日が再建計画前倒し、UFJなどに3千億円支援要請」
双日は旧ニチメンと旧日商岩井が2003年4月に経営統合して誕生した。
なぜ経営統合したのか?はそれぞれ存続の危機にあったからだが、2003年5月には、UFJ銀などを引受先として約2730億円の増資を実施する金融支援を受けている。
もちろん経営統合の狙いは合理化であり、再生を目指すものであるが1年後にふたたび支援要請となると、前回の支援はどういうものだったのか?ということになる。なんとかなるものなのだろうか?
7月 17, 2004 at 09:09 午前 経済・経営 | Permalink
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三菱自動車・産業再生法条件付きで認定
日経新聞より「経産省、三菱自の産業再生法適用を条件付きで認定」
経済産業省は1三菱自動車に産業再生法を条件付きで適用することを認定した。信頼回復への取り組みについて毎月報告を求め、途中での計画変更の指示や、認定自体を取り消せる異例の条件を付けた。
経済産業省もずいぶんと苦しい選択をしたものだ。
ここまで怪しげなら認めないとするのがお役所の行動原理だろうが、それだと三菱自動車を否定してしまうことになるので、一気に信用低下になる可能性があり、その引き金を引けないから申請を認めざるを得ないというこなのだろうな。
では、三菱自動車が認定取消にならないように今後やっていけるか?となると五分五分ではないだろうか?
三菱ふそう川崎工場への国土交通省の立ち入り検査でバスのクラッチハウジングの破断した物が見つかった(?)というが、なぜ持ちこまれたのかも不明だという。
どう見ても三菱自動車(ふそう)は社内での取締役会などと現場との情報交換が円滑ではない。部長が独断で情報隠しが出来るといったところに現れている。社内の情報ルートは情報収集ルート(上り)は複数、指示命令ルート(下り)は統一して一つ、というのが普通であるがどう上りも一つにしているようである。それでは、戦国時代のようなもので社内に独立組織が多数あって、それぞれが自分でベストと思う判断をして動いてしまう。つまり会社としての統一が取れていないことになる。
こんなことで、産業再生法認定取消にならないでやっていけるのだろうか?
7月 17, 2004 at 08:55 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.07.15
三菱自動車・産業再生法を申請
毎日新聞より「三菱自:産業再生法適用を申請」
三菱自動車は14日、産業活力再生特別措置法(産業再生法)の適用を経済産業省に申請した。適用を受けた場合、増資に伴う税制優遇措置などが受けられる。再生法が適用されれば、登録免許税が10億円程度軽減される見通し。
経産省は13日には三菱自が提出した申請を「再建の当然の前提である消費者の信頼回復策について書かれていない」として一度は突き返した。
14日で産業再生法適用の期限だったのだが、最終日に提出したことになる。
産業再生法の趣旨は今後成長する企業を支援するというもので、例えば旧来の事業を整理して新たな事業に進出することを手助けする、といったものである。
だから、敗者復活戦である会社更生法などとはほとんど正反対の意味合いの法律で、申請する企業もいわば身ぎれいであることが条件と言える。
一言で言えば国がお墨付きを与えた企業が後からボロを出したら国の責任を追求されることになってしまうからだ。
さて、三菱自動車に経産省が産業再生法を適用するのか?となると、色々と問題があるだろう。
一つは「後からボロが出る」であるが、なんと言っても現在はまだ増資が予定であるから、増資計画が予定通りに行くのか?がある。
もちろん、旧経営体制でのスキャンダルなどが出てくる可能性もあるだろう。
次に、経産省が産業再生法の申請を却下した場合だが、これは「国は信用してません」というメッセージをマーケットに流すことになる。今度はこれが原因で増資がお流れになる、という可能性もある。
国から見れば「国に判定させるとは(怒)」だろうし、本音は時間切れになれば良かったということだろう。
書類不備で却下、時間切れ、ということになるかもしれない。
7月 15, 2004 at 12:44 午前 経済・経営 | Permalink
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UFJ・三菱東京・統合あれこれ
朝日新聞「UFJと三菱東京、統合交渉入り正式合意 住友信託反発」
UFJ信託銀行を住友信託に売却し22日に調印予定だった。
それを目前でご破算にしたのだから、訴訟沙汰もありだ。
読売新聞より「UFJ、三菱東京との経営統合交渉入り決議」
UFJホールディングスは14日午前中に臨時取締役会を開き
三菱東京フィナンシャル・グループへの統合交渉の申し入れと
合意していたUFJ信託銀行の住友信託銀行への売却の白紙撤回を
決議し、即日三菱東京フィナンシャルグループに申し入れた。
読売新聞より「UFJ・三菱東京、トップ会談で「統合」合意」
UFJホールディングスは14日夕、都内で
三菱東京フィナンシャル・グループとのトップ会談を開き、
経営統合を進めることで大筋合意した。
ZAKZAKより「UFJ大クビ切り時代突入…2~3万人規模削減も」
まあ、社員にとってはいつでも合併は大変なことである。
高木勝・明大教授は「予想された話し」とコメントし。
紺谷典子・日本証券経済研究所・主任研究員は
「竹中金融担当相は『日本のメガバンクは2、3行が適正』と
話していたが、どういう理由で言うのか。
自由競争に任せるという市場原理に反する。
金融ビックバンで便利になるといわれながら、起きたことは何か。
銀行の窓口は遠くなるし、中小企業はA銀に融資を断られたら、
B銀という選択肢も奪われた」
「竹中さんは(統合を進める理由を)不良債権処理を進めるため
というが、彼が景気を悪くしたから、不良債権が増えたのではないか。
最近、景気が上向いているのだって、輸出が増えただけ。
小泉・竹中政権で起きたことはリストラ、リストラ…。
責任をとってほしい。
竹中氏は再編を繰り返す過程で、淘汰される企業をただ同然で
外資に売り渡そうとしている」
と辛口のコメントをした。
7月 15, 2004 at 12:06 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.07.13
三菱自動車・産業再生法の交渉難航
日経新聞より「三菱自の産業再生法申請、交渉が難航」
三菱自動車、産業再生法申請か? で紹介したように、産業再生法の対象になることと狙いは税金の軽減などにあるのだが、文字通り「再生出来る企業」が対象で、国としてこの企業には頑張って欲しいだから特別に面倒見ましょう。という趣旨の法律である。
単純に言えば税金は減免したあげくに潰れました、というのは許さないということでもある。
じゃあ、現在の三菱自動車が将来どうなるか?と言えば、客観的には無くなっても不思議はないだろう。
そもそも、フルラインのメーカの半分が日本にあるかのような状態の方がおかしいのであって、生産車種の制限などが必須だろう。
どうも三菱自動車(ふそう)対応は、戦力の逐次投入であってとても反攻できる戦略とは思えない。
自らの力ではなく周囲の力かげんによって成立するような戦略であり、しかも周囲の動きを自分に都合良く解釈しているのではないか?
太平洋戦争に突入していった戦前の軍部などと同じ思考形態のようにすら思えてしまう。
14日には時間切れになるのだが、それまでに「西行再生法適用」となったら世論は政府に向かって「どういうつもりだ」となることは必須だろう。まして、その後に「実は・・・」と隠していた情報が出てきたら致命傷である。
7月 13, 2004 at 11:35 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.07.09
三菱ふそう、クラッチハウジングに問題のある車の運行停止
日経新聞より「三菱ふそう、欠陥事故隠す・国交省が運行停止を指導」
国土交通省は条件つきで9日クラッチハウジングのリコール対象トラック7万5千台の内、点検・修理が未実施の6万5千台について運行停止を三菱ふそうに命じた。
これで三菱ふそうは該当する車の営業補償を義務づけられたも同然である。
100%営業補償を実施すると100億円以上になりそうだ。
今回の国土交通省の全く異例な命令は、先日の6台のクラッチハウジングに割れ目が入っていたとの報告が実は破断して脱落していたが重大事故にたまたまなっていなかったのが2台あって、それが報告されなかったことが理由である。
つまり国土交通省は三菱ふそうの報告を全く信用しないから全部止めろと命令したことになる。
これで普通は経営者は総退陣になるのだが・・・・
7月 9, 2004 at 10:06 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.07.01
三菱自動車(ふそう)迷走か?
読売新聞より「三菱ふそう欠陥52万5千台、点検メド立たず」
7月1日から緊急点検が始まるがそれを前に務執行役員が「いつ終わるか、めどは立たない」述べた。
一方で「三菱ふそう、今期業績は「見通したたず」」だそうだ。
三菱自動車、元社長は起訴、リコールは国家管理で書いた通り、緊急点検も国土交通省の意向で実施されるのであり、会社は出来ないと言っていたわけだ、ありとあらゆる事を「出来ない、分からない」と言っているに等しいわけで、中小企業ならこんな発言をしただけで倒産してしまう。
以前の経営陣は逮捕されてしまう程のものだが、現経営陣もいったいどういう方向に会社を持って行くつもりなのか?「どっちに行くのか分かりません」と言っているように見える。それでは経営者失格なのだが。
いったいどこを見て経営しているのだろうか?いくら三菱グループの身内だとしてもこのような発言を是認するものなのだろうか?よく「上を見て仕事している」という言い方で保身を図ることだけの社員の意識や行動を批判することがあり、大企業などでは単に社内力学を活用することだけを仕事としていて生産性が皆無という管理職が見られる。しかし、この三菱自動車(ふそう)の経営陣の発言は、上なら内側を見ているだけのように思える。
いったい社会にどう評価されると思っているのだろうか?
7月 1, 2004 at 12:35 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.06.28
三菱自動車問題という問題
ZAKZAKより「売れない→販売店縮小→さらに…三菱自、火の車」
「一連のリコール問題によるイメージダウンが、ファミリー主体の乗用車販売を直撃し、三菱自離れに拍車がかかったとみている。5月の数字はほぼ予想のラインで、6月はさらに落ち込むだろう」と自動車業界アナリストはみる。
そりゃそうだと思うし、そもそも三菱グループ各社がなぜ三菱自動車を支援するのか合理性があるのか疑問に思っていた。
事実、三菱重工は株主総会前に「三菱自動車の株式が紙切れになったら、これだけの損害になるから出来ない」という趣旨の発表をして、株主総会で「本当に持ち直すと思うのか?」と株主から突っ込まれいます。
それでも三菱グループが支援する(せざるを得ない)のは、「三菱」という冠に傷が付くと自社の商売に差しつかえるからということだそうですが、こういう発想だとM&Aなんてのは絶対に出来ません。
企業には社会に対して活性的に経営を続ける義務があると思いますが、果たしてこういう「自分の名誉だけを重んじる」ということで21世紀の世界的な企業と言えるのでしょうか?
三菱グループは三菱自動車を支援することで失うものの大きさを勘違いしていると思います。
6月 28, 2004 at 10:39 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.06.01
カネボウ本体再生案まとまる
カネボウ化粧品が分離した後のカネボウ本体の再生計画が決定しました。
カネボウ本体には、繊維部門とホームプロダクツ、薬品、食品事業がありますが、これを整理することが再生計画そのものです。
各方面に責任を追及したのが、今回の処理の特徴でしょう。
これまで色々な企業の再生案にくらべると、再生案そのものは透明性が良く、手続きの過程もなかなか明快ですが、子細にみると、ちょっと問題ありです。
まず、株主・銀行・従業員にそれぞれ明快に責任負わせました。
株主には、99.7%の減資になる、資本金を1億円まで一旦減らす。
銀行には、995億円の債権放棄。
社員は、国内で37%に相当する1800人を削減、海外の事業所は全廃。
カネボウの創業時の事業であった繊維部門は天然繊維も合繊部門も廃止して、シャンプーなどホームプロダクツと薬品を中心にします。
その上で、再生機構が200億円、三井住友銀行が300億円の出資をする。
さらに新たに再生機構が400億円、三井住友銀行が500億円の融資枠を設定する。
カネボウ化粧品は別会社としてやっていけるわけですが(それでも債務超過ではある)、いわば残り物扱いになっていたカネボウ本体の再生計画が決まったということです。
テレビ東京のWBSでは、子会社の不祥事が明らかになった時点で、顧問を全員退任させたと放送していました。
まぁ処理(案)の透明性という点ではようやく合格点と言えるのかもしれませんが、問題はこの案で本当に再生が出来て、投資した資金を回収できるのか?となると、これでまだまだ大企業(従業員3千人)を支えるビジネスと言えるのか?と思います。ホームプロダクツと薬品だけでは、どちらかと言うと少人数のハイテク企業の方が向いているでしょう。さらに、企業分割になるというのも十分にあり得ることだと思います。
6月 1, 2004 at 12:09 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.05.02
ダイムラー・三菱自動車への出資比率引き下げ
イギリスの経済紙フィナンシャル・タイムズは、ダイムラーの三菱自動車への出資比率を現在の37%から20~33%に引き下げる方向で8日までの週に両社で協議すると報じた。
出資比率の引き下げはダイムラーの三菱自動車株の売却ではなく、三菱自の普通株による第三者割当増資の結果としている。
5月 2, 2004 at 01:23 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.04.26
三菱自動車・月曜日
4月26日の三菱自動車株は10時30分現在で、
前日(金曜日)がストップ安・比例配分で241円であったのに対して
始値、225円
高値、233円
安値、216円
だいたい、230円を挟んで、様子見といったところのようです。
22日(木曜日)には、321円であったのですから、100円以上の値下がりです。
年初来高値は2004年4月13日(つい2週間前)の350円で、これは2002年6月以来の久々の高値でした。
上場来高値は1988年8月12日の1440円でこれはバブル期なので意味ないですね。
4月 26, 2004 at 10:45 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.04.24
三菱自動車騒動・中間のまとめ
昨日の三菱自動車騒動について新聞記事を調べてみた。
まず、社説で扱っているのが主立ったところで、日経、読売、朝日、東京、毎日の5紙を見つけた。さらに記事として比較的メジャーなとこで、日経、日刊工業、東京、読売が2つ、毎日が3つ、ロイターといったところで、記事数で8で社説と合わせると実に13の記事が出ている。
客観的な事実としては、日本時間の23日(金曜日)の早朝6時頃に、ドイツからの一報としてダイムラー・クライスラー社の監査役会がシュレンプ社長の三菱自動車支援のために資金を提供するという決定を破棄し、追加投資はしないと発表したことから始まった。
このために、東証は「事実確認のため」として三菱自動車株を一時取引停止にした。その後、13時15分に取引は開始されたが、売り一方であったために値幅制限である80円安まで下がり、14時30分にはストップ安。比例配分で23日の取引は終了した。
この間、ダイムラー・クライスラーがいわば三菱自動車を放り出したわけであるから、他の三菱グループの動向についても注目が集まったが、さしたる発表の無いまま、三菱グループ株もそれぞれ下げて、結果的に三菱重工、三菱東京フィナンシャルグループ、三菱商事が揃って値下がり率ランキングの20位までに登場してしまった。
一方、ドイツ・フランクフルト市場などではダイムラー・クライスラー株は上昇した。
その後、読売新聞の記事報道などでは、三菱グループが自力再建の計画を1ヶ月以内に策定すると伝えられたが、もともと三菱グループとしては、7500億円の投資計画の内、約3000億円ぐらいを調達する予定とされていたのであって、金額を大幅に変えることは無理ではないだろうか?
ここらについての詳細な内容は毎日新聞の記事が細かいところまで書いているが、その内容そのままであればすでに再建が云々という段階では無いのでは?という感が強い。
そもそも、ダイムラーのシュレンプ社長は、アメリカで苦況に陥っていたクライスラーの買収など、積極拡大策として体力の無い自動車会社に投資してきた。日本に対しては、主にトラック部門の特に中国での拡大のためにトラックを生産しているメーカを求めていたわけだが、日野はトヨタ、いすゞはGM、日産ディーゼルはルノー、ということで三菱(ふそう)しか残っていなかった、そのために三菱自動車に出資したが、ふそうがハブ問題を起こしたことで、三菱自動車としても、抵抗無くふそうを別会社にし、さらに株式をダイムラーに譲渡して、縁を切った。これによってダイムラーの本来の目的は達成出来たわけで、乗用車部門である三菱自動車に資金を投入する理由が無くなった。よって株主も説得できない。ということになったのだろう。
さらにシュレンプ社長の拡大路線そのものについて株主から猛反対があって、ちょっとでも問題が動けば、とても4000億円もの投資が了解されるという状況でもなかった。つまりは、三菱グループの読みそこねということになるのだろう。
4月 24, 2004 at 01:14 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.04.23
三菱自動車その4
14時30分三菱自動車(7221)は241円のストップ安になった。
4月 23, 2004 at 02:33 午後 経済・経営 | Permalink
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三菱自動車その3
>東証は三菱自動車を取引停止にしている。
は午前中の情報であった。
その後、12時52分に東証より「13時15分より取引を再開する」と発表があった。
22日(前日)の終値は321円であった、4月13日に350円を付けたのが2003年以来の最高値であった。
13時35分現在、売り1427万株、買い69万株と一方的に売り浴びせられて売り気配のままである。
値幅制限は80円なので、241円でストップ安となる。
4月 23, 2004 at 01:40 午後 経済・経営 | Permalink
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三菱自動車その2
ロイターは
ダイムラー・クライスラーが三菱自動車への投資から撤退と報じた。
これにより、ダイムーラー・クライスラーが保有する三菱自動車の保有株37%を売却する計画であるとのこと。
ダイムラー・クライスラーでの会計上の処理は保有株を「非継続事業」として扱う。
三菱自動車の再建策は7000億円の増資に掛かっていたのだが、それ以上に有力メーカーの支援がなければ事業継続は不可能だと思う。ここに来て、ダイムラー・クライスラーが保有株を売却するということは、自動車メーカーとしても縁を切るといことで、いまさら他にダイムラー・クライスラーを上回る企業グループが出てくるとは思えないから、これは本当に終わりになるかもしれない。
4月 23, 2004 at 10:31 午前 経済・経営 | Permalink
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速報・ダイムラー・三菱自動車に出資せず
ダイムラー・クライスラーは三菱自動車に出資(合計7000億円の予定だった)をしないことを決定し、現在の保有株について売却の可能性が出てきた。
東証は三菱自動車を取引停止にしている。
三菱グループも再建から手を引くかもしれない。
今日は、三菱自動車について目をはなせない。
4月 23, 2004 at 09:15 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.04.20
固定電話の加入権料7万2千円を廃止すると言うが
IT Pro より「電話加入時の負担金を廃止へ,総務省と東西NTTが検討開始」
東西NTTと総務省が、固定電話を新たに導入する際にユーザーが支払う7万2000円、いわゆる「施設設置負担金」の廃止に向けて動き出した。
廃止議論の背景には、初期導入費である施設設置負担金7万2000円が諸外国に比べて極めて高いということがある。負担金が不要なメニューも投入したが、そもそも「戦後復興時に電話をいち早く整備するための制度だった」(総務省幹部)という事情もある。
電話加入権は7万2000円の設置負担金を支払い、電話を導入することで得られる。この7万2000円は「電話網整備の資金にあてられるもので、ユーザーに返還する性格のものではない」(NTT東日本)。一方で他人から譲渡を受けたり街中の販売会社などからの購入によっても、電話加入権を得ることができる。現在1万5000~2万円前後で取引されている。
厳密には施設設置負担金は「電話網を整備するための資金」であり、電話加入権は「電話を導入する権利」であるが、一般のユーザーにとってはどちらの手段でも電話を導入することには変わりがない。
設置負担金を廃止すると電話加入権の価値が下がるのは確実。そのため、設置負担金の廃止前後には、(1)企業の資産として計上したり質権を設定した電話加入権の扱い、(2)電話加入権の売買を事業としている業者の存在--といった問題が指摘されている。電話加入権を保有する一般ユーザーからの反発への対処という課題にも対応を迫られる。
さすがに、「電話加入権が設備負担金を支払うと得られるもの」だとは知らなかった。大企業などでは簡単に何千万円になってしまうから、会計上も大騒動だし、特に債権扱いになっているものについては、債権を切り替えるコストを誰が負担するのか?といった問題が発生するだろう。話としては理解できるが実務的には大変な仕事になるな。
4月 20, 2004 at 10:51 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.04.12
鉄スクラップが暴落
日刊工業新聞より「関東鉄源、鉄スクラップ輸出落札価格が暴落」
関東鉄源協同組合は9日、5月積み鉄スクラップ輸出落札価格を発表した。落札平均価格は前回4月積みより7630円安い1万9900円となり、2カ月連続で値下がった。
落札したのは商社2社2件で数量は各社5000トンの計1万トン。応札件数は同組合加盟14社中4社4件で、10社が辞退。応札数量は前回比2万4000トン減の2万2000トンで過去最低の応札数量となった。
落札価格の暴落、辞退商社の数、応札数量の大幅な減少について「今回の落札は異常事態。中国の金融引き締め政策や在庫積み増しなどによって買い意欲が低迷したことが大きく影響した」とした。
現在鉄スクラップ相場は国内外とも調整局面を向かえている。だが「6月末には中国の在庫調整が終了する」(商社筋)との声もあり、長期的には上昇トレンドと見る向きが多い。
3月は韓国では原材料の鉄が無く、工場の操業に影響が出るとして大騒ぎなっていたが、やはりバブルだったのか?という感が強い。
中国経済は今後も2008年のオリンピック開催に向かって拡大すると考えるが、その後については、原油輸入量の増加、食料輸入の拡大などある程度以上に厳しい状況が予想されるから、経済加熱に対して中国当局は適宜コントロールするだろう。しかし、インフラ整備の需要は莫大だから拡大基調が弱くなるのは2007年過ぎになるのではないだろうか?
それにしても、鉄スクラップは先行指標として優秀ということだろう。
4月 12, 2004 at 02:36 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.03.26
カネボウ・新会社の社長決定
日経新聞より「カネボウ化粧品新会社社長に41歳の知識氏」
カネボウは26日、5月をメドに化粧品事業を分離して発足させる新会社の社長に、カネボウ化粧品製造販売子会社リサージ(東京・港)の知識賢治社長(41歳)を就任させる人事を明らかにした。化粧品新会社には再生機構が86%、カネボウが14%出資する予定で、知識氏は再生機構と連携しながら、化粧品会社の収益改善を目指す。
カネボウは分離する化粧品事業と、繊維や薬品など「本体」の両方について再生機構から支援を受けることが決まっている。カネボウは3月30日に株主総会を開き、化粧品事業の分離を決めると同時に、帆足隆会長兼社長など8人の取締役全員が辞任する。カネボウ本体の新社長には中島章義・化粧品百貨店営業推進室長が就任することがすでに決まっている。
カネボウ、再生機構、主力取引行の三井住友銀行の三者は、化粧品新会社と本体の両トップについて、事業に通じたカネボウ出身者を登用することにした。
知識賢治で検索してみると「自分自身を“V字回復”させる!夏休み活用術」というのぶつかった。かなりのやり手ということのようではあるが、カネボウの問題は内部の人では決着を付けることが出来ず、不透明のまま進んでしまうのでは無いだろうか?
日産自動車ほどの会社でも、外国人を連れてこないとリストラが出来なかったという現実がある。
株価も3月15日から115円程度に貼りついたままで、新社長決定のニュースにもさして反応していない。
3月 26, 2004 at 03:25 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.03.23
ゴーン氏・北米販売担当に
朝日新聞より「北米はゴーン氏におまかせ、日産の高収益市場を自ら指揮」
日産自動車は利益の半分以上を稼ぎ出す北米事業の責任者にカルロス・ゴーン社長自らを据えた4月1日付の役員の分担変更を発表した。ゴーン社長はこれまで責任者を兼務していた日本と中国を別の幹部に任せ、ピックアップトラックの投入などで米ビッグスリーとの「直接対決」が予想される北米を陣頭指揮する。
これに伴い、北米担当だった松村矩雄副社長はシェア争いの激しい日本事業の責任者に回る。日産は02年度から世界販売台数を3年で100万台増やす中期経営計画を進行中で、04年度はその最終年度。日本の国内市場で大幅な販売増が望めない中、米市場は「飛躍的な拡大のチャンスが潜んでいる」(日産幹部)とみており、ゴーン氏が一層のテコ入れを図る。
自動車事業は製造業の代表格であるが、先進国の製造業はすでにすべて国際化していて、あえて「北米担当」とか発表するのは、ゴーン氏の実力のなせるところか?
トヨタ自動車はすでにGMを販売面でも追いつめているが、フォード対してはハイブリット車プリウスの技術提供を、GMに対してはエンジンを事実上供給している。
だいぶ以前の話しになるが、経営危機に陥ったポルシェのコストダウンのノウハウを提供したのもトヨタである。
これらを見ると、トヨタは世界の自動車メーカーを一周引き離したような立場であって、日産も含めて他のメーカは相応の追撃努力を必要とするし、生産能力の大きい日産にとってはアメリカの販売網のてこ入れは非常に重要である。
3月 23, 2004 at 11:48 午後 経済・経営 | Permalink
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鳥インフルエンザ・浅田農産操業停止に
毎日新聞より「鳥インフルエンザ・浅田農産、全鶏処理し経営縮小へ」
浅田農産は、兵庫、岡山両県の5農場で飼育している約177万羽の鶏すべてを処理し、経営を大幅に縮小することを兵庫県に伝えた。
鶏全羽を処理するため、同県養鶏協会が県内外の処理業者に受け入れを打診しているが引き取り拒否が続いており、県は処理業者を探すために農林水産省にあっせんを求めることを決めた。
る。
移動自粛は解禁されたが、浅田農産自体の経営危機説を弁護士が報道陣に話してしまうなど、経営的には回復が非常に困難な状態であろうし、また生き物を扱うので、一日とも操業を休むわけにもいかず非常に困難な状況であろうことは想像に難くない。
それにしても、そもそものウイルス感染騒動から農場閉鎖にいたるまで経営判断の詰めの甘さは、経営者失格と言わざるを得ない。
別に生き物を扱っていなくても、会社をある日突然停止することは出来ないのだ。その逆に、無理しても続けられるものでも無い。つまりは、進むも退くもどうにでも出来るというのが経営の本質であろう。そのどちらもうまくできないというのは、周囲に適切なアドバイザーが居ないからではないか?
兵庫県などは、経営問題であるのだから、視野が広く経営実務に明るい銀行の企画担当者などを送り込むぐらいのことはやっても良かったと思う。
3月 23, 2004 at 11:36 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.03.22
ICタグ開発の標準化機構に日本は入れないか?
日経コンピュータより「【米国ICタグ報告】日本のベンダー、ICタグの標準化で国際的孤立の瀬戸際に」
NEC、NTT、日立製作所、富士通といった日本の大手ベンダーが、今年秋に山場を迎えるICタグの国際標準化活動に参加できず、“カヤの外”に置かれる公算が大きくなってきた。ICタグ関連技術の国際標準化団体「EPCグローバル」が、標準化作業に参加するための前提条件として、会員企業に厳しい知的財産権(IP)ポリシーを突き付けているためだ。決断までに残された時間は少なく、各社は苦渋の決断を迫られている。
EPCグローバルは3月16~18日、フロリダ州オーランドで全体会合「EPCglobal Summit」を開催した。会議の席上、日本のベンダーがIPポリシーの見直しを求めたが、同団体の幹部は否定的な見解を示した模様だ。EPCグローバル側は、今後参加予定の企業も含めて130社以上が既に同団体のIPポリシーに同意し、契約書にサインしたことを高らかに誇った。
EPCグローバルを主導する米ウォルマート・ストアーズなどの流通大手は、来年1月からICタグを大規模採用する計画をかねてから明らかにしている。このため、同団体はICタグやリーダー/ライター、ソフトウエアについて規格策定作業を急ピッチで進めている。今回の会議では、約10種類の規格を今年9月または10月までに策定する方針を示した。日本のベンダーが“バージョン1”の策定に加われない場合、その後の大きな機会損失が予想される。
なんか変な印象を受ける。確かに、安価なICタグ利用のためには、周辺技術などについて、スムーズな開発と公開のためには、IPポリシーについて規準満たすことが、標準化機構に入るための条件だという理屈は成り立つと思うが、今までそんなことを事前に決めてやって成功したものなどあるのか?ディファクトスタンダードでやってきた、ある意味での弱肉強食の熾烈な競争が技術的な進化を推し進めたと言っても間違えあるまい。違和感を感じるし、現実に周辺技術も含めて開発速度一番速いのは日本であろう。どうなるのだろうか?
3月 22, 2004 at 10:20 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.03.18
日銀の国債保有100兆円越える
東京新聞より「日銀の保有国債100兆円突破」
日銀が保有する国債の残高が初めて100兆円を突破したことが、18日分かった。デフレ脱却を目指して2001年3月に量的緩和政策を導入して以来、市場に大量の資金を供給しようと多額の長期国債の買い入れを続けてきたためだ。19日で量的緩和導入から丸3年で日銀の短期国債を含めた国債保有残高は2倍近くに膨らんだ。
03年度末の国債発行残高は460兆円程度となる見込みで、日銀の保有比率は2割強となる。長期金利の上昇局面では日銀の財務の健全性が問われる可能性もある。また長期金利の急上昇を避けながら、デフレ克服後に量的緩和政策に終止符を打つ「出口政策」は困難を極めそうだ。
こういう状況になると、経済素人のわたしにはワケが分かりません。
一般論としては、国債つまり国の借金の返済の時には返すお金の価値を下げてしまえば、返済は楽になります。このためにインフレになるというのが通説ですが、インフレはモノが不足している時にお金が余っている時の問題ですから、モノが余っている状態ではインフレにはなりません。それでは外貨に対してはどうか?というと、これは円安になるのが当然ですが、世界の記事通貨であるドルは政府も民間も赤字という、日本よりもひどい状態でありかつ円安になると、確かに輸入物価は上がりますが、輸出価格は下がるので貿易黒字は増えます。外国から見るとこれは、一種の不公正貿易とも言えるので、経済健全化の圧力は増加するでしょう。
いったいどうなるんでしょう?
3月 18, 2004 at 10:57 午後 経済・経営 | Permalink
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養鶏業者が緊急集会
京都新聞より「生産者集会、国に補償求める」
全国の養鶏農家が18日、東京都内で「鳥インフルエンザ緊急対策実現全国生産者集会」(日本養鶏協会など主催)を開いた。鳥インフルエンザのまん延を防止するためにワクチンを使用することや国に十分な補償を求める特別決議を採択した。
冒頭、日本養鶏協会の梅原宏保会長は「被害が広がっても、国は早期発見と鶏の処分を求めている。補償はわずかで、これでは養鶏業界は崩壊する」と強調した。
農家からの報告では、「1日でも出荷できないと、長年積み上げた信頼が半永久的に失われる」との声のほか、「ウイルスに国境はない。摘発、淘汰(とうた)、移動制限では対応できない」と、ワクチン使用を認めるべきだ、との意見も出された。
集会決議には、ワクチン使用承認のほか、移動制限区域の柔軟な設定、風評被害の補償、緊急融資への国の全額信用保証、が盛り込まれた。
ある意味では、伝染病は自然災害と同様な側面はあるが、その予防技術なども専門家としての農場に課せられ責務であると思う。その意味では、どんな場合でも補償してしまっては、伝染病の終息を遅らせることになりかねない。農水省はこの観点から鳥インフルエンザワクチンの使用を認めない方針だし、有力な説として今回の鳥インフルエンザの大流行は97年に香港で発生した鳥インフルエンザがワクチンによってウイルスを持ったままのニワトリが徐々に増えるとか、ワクチンが利かなくなったのが原因と言われる。
補償ではなく保険制度を確立するべきでは無いだろうか?もちろん保険会社は養鶏場の管理体制をランク付けして保険料を決めるといったことになるのが妥当だと思う。
3月 18, 2004 at 10:15 午後 経済・経営 | Permalink
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カネボウ・化粧品事業を売却の可能性
日経新聞より「化粧品、完全売却の公算・カネボウ」
産業再生機構の支援を受けるカネボウが化粧品事業の完全売却を迫られる可能性が出てきた。再生機構と結ぶ契約に、化粧品事業の買い手が希望すればカネボウの保有する化粧品新会社の株式放出を余儀なくされる内容が盛り込まれる公算が大きくなったためだ。
新会社はカネボウから化粧品事業の営業譲渡を受け、再生機構が86%、カネボウが14%出資する。30日に開く臨時株主総会の招集通知には、カネボウと再生機構が新会社に関する株主間契約を結ぶとしている。
今ひとつ意味がよく分かりませんが、新会社は資本金1000億円で、再生機構が860億円、カネボウ本体が140億円を出資します。
その140億円の株式を買い手が希望したら売却しなければならない。
と読めますが、こりゃなんなんでしょう?
ハゲタカファンド用ですかね?
3月 18, 2004 at 12:11 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.03.17
家庭用燃料電池・実用化を促進
日刊工業新聞より「エネ庁、家庭用燃料電池普及を促進」
経済産業省・資源エネルギー庁は05年度から家庭用燃料電池の普及を目指し、最初の数年間はモニター販売事業として、ユーザーにインセンティブを付けて実用化を促進していく方針を固めた。
燃料電池メーカーが07年度以降、大量生産への判断を下せるよう国がバックアップしていくもので、補助の形を取らず技術的、コスト的に進んだ企業に優先的にインセンティブ額を高め、開発競争を刺激していく。
家庭用燃料電池は05年3月に東京ガスが、06年初めには大阪ガスが都市ガスを燃料に最初の実用化に入り、LPG(液化石油ガス)では新日本石油と出光興産が05年度中の実用化を目指して開発を加速している。コストは現在1キロワット級で600万円台といわれ、東ガスが最初に実用化する段階でも300万円は下らないと見られている。
家庭用燃料電池はガス管で送られてくる(ボンベを運んでも同じだが)ガスを燃料として発電するもので、各家庭に発電所を作るということになる。遠隔地で発電した電力を送電すると高圧線を電気が通過するだけでエネルギーをロスしてしまう。使用場所で発電することでロスが大幅に減ると期待される。
また、電気エネルギーは蓄積出来ないのが最大の難点で、電力を発電所だけに頼ると、最大電力利用量に合わせた設備を作らざるを得ない。結果的にほとんどの時間を稼働率が半分以下になってしまう。この点ガスは蓄積が可能であるから、発電所の規模を小さくして(少なくとも増設せずに)かつ効率を高めることが期待出来る。
燃料電池は、現在のところ製作コストそのものが非常に高価であり、かつ使用条件に制約が多すぎる(気温が低いと運転が困難など)ので、実証実験とメーカの競争によってコストダウンを図るのは非常に重要なことである。
3月 17, 2004 at 11:55 午後 経済・経営 | Permalink
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京都・鳥インフルエンザ風評被害
京都新聞より「風評被害の深刻さ浮き彫り、鶏関連緊急融資に申し込み殺到」
京都府丹波町の鳥インフルエンザ問題で、府と京都市が15日から始めた鶏関係業種向けの緊急融資制度に、鶏肉小売店や飲食店からの申し込みが相次いでいる。開始から3日間の申し込み、相談は府、市合わせて80件以上にのぼり、風評被害の深刻さが改めて浮き彫りになった。
融資の対象は鶏肉や卵を取り扱う小売店や飲食店、加工業者など。小規模業者は、売り上げの減少が認められれば最高1250万円の融資を低利で受けられる。
府と市のまとめによると、15日から3日間の申し込み、相談件数は、京都市で47件、府で36件に上った。
業種別では、京都市の場合、焼き鳥店や居酒屋などの飲食店が約半数を占め、鶏肉、卵の小売店が約3割、鶏肉加工業や鶏専門の運送業などが約2割となっている。
緊急融資制度が始まるということで、養鶏業者が対象だと思い込んでいましたが、報道のように小売店や焼鳥屋からの申し込みが多いというのは、意外だし鳥インフルエンザも含めて家畜伝染病のほとんどは種を越えて人間感染することはありません。マスコミの扱いもいささかセンセーショナルに過ぎたのかもしれません。
3月 17, 2004 at 11:33 午後 経済・経営 | Permalink
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石川銀行元専務に有罪判決
読売新聞より「石川銀行の不正融資事件、陣頭指揮の元専務に有罪判決」
17日、金沢地裁で、経営破たんした石川銀行(金沢市)の不正融資事件で、商法の特別背任罪に問われた元専務川口睦被告(64)に対して、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役4年)の有罪判決を言い渡した。
伊東一広裁判長は「経営責任追及を回避するために回収不能な融資を実行したもので、銀行に対する信用を著しく失墜させた」として、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役4年)の有罪判決を言い渡した。
この事件では、元頭取高木茂被告(68)(分離公判中)ら4被告が起訴されたが、伊東裁判長は川口被告について「高木被告の意向を受け、融資の陣頭指揮を取った」と認定した。
石川銀行の破綻については「石川銀行 破綻の航跡」読売新聞金沢支局石川銀行問題取材班 (著)に大変によくまとめてありますが、地方の名門銀行がバブル期に東京進出のために、トンでもない人間を入れてしまって、潰されたという内容になっています。
3月 17, 2004 at 11:20 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.03.16
カネボウ第二回債権者説明会
朝日新聞より「カネボウ債権者説明会が紛糾、主力行への批判相次ぐ」
化粧品事業の評価が低くなるなど再建の枠組みが変わり、金融支援の可能性が高まっている。地方銀行などからカネボウ経営陣や主取引銀行の三井住友銀行への批判が相次ぎ、説明会は紛糾した。
説明会には92行の担当者が出席。本来は「私的整理のガイドライン」に基づく説明会だったが、10日に機構支援が決まり機構主催の説明会に切り替わった。
機構から、本体の資産査定によっては、金融支援(債権放棄)を要請する可能性があると説明があった。機構側は「原則的に(債権額に応じて負担額を決める)プロラタ方式になる」と説明。このため、地方銀行を中心に「ここまで放置した主取引行の三井住友銀行が責任をとるべきではないか」「経営責任は」という趣旨の厳しい質問が相次いだ。
また「花王に化粧品事業を売却したほうが現金を獲得できた」という質問も出たがカネボウ側は「労働組合の反対でできなかった」と述べた。
今後は、機構とカネボウが詳細な再建計画を5月中旬までに金融機関に提示。金融機関は、6月9日までに債権の買い取りに同意するかどうかを機構に伝える。
「カネボウ、化粧品事業の営業利益44%減、3月期」
カネボウ化粧品事業の04年3月期の業績が前年同期より大幅に落ち込む見通しになった。広告費の抑制や再建をめぐる混乱で売上高が低迷したのに加え、再生に向けて在庫を処分することも影響した。
機構の査定を経てカネボウが作成した事業再生計画によると、3月期の化粧品事業は前年同期比で売上高は6.1%減の1980億円で、シェアは9.2%から8.4%に低下。営業利益は約44%減の159億円に落ち込む見込みだ。
5月に同事業の営業譲渡を受ける新会社は営業権(のれん代)などの償却で05年3月期から5年間は200億~400億円の営業赤字となり、10年3月期から黒字化する見通しとなっている。
なんなんだこれは?非常に重要なことは、本体部分の債務超過額が確定していないことだ。92の銀行としても「幾らを債権放棄して下さい」と明示されないのでは返事も出来ないし、会議の意味も無かったに等しいだろう。
(了解などしたら銀行法違反になってしまうのではないか?)
化粧品事業の利益が44%の160億円になったということは、200億の利益が消えたということだ。在庫処分などに200億も掛かるものか?
2003年3月期で化粧品事業の売り上げは2,110億である、それで200億の架空利益があったと言われてもしかたないとは、売り上げの1割が利益かどうかが不明というのは「商社の利益は紙のごとく薄い」といった言葉からは想像外の話しである。株価も3.42%下がった。
3月 16, 2004 at 12:09 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.03.14
カネボウ・化粧品も債務超過
朝日新聞より「カネボウ、化粧品も「債務超過」再生機構査定で判明」
唯一の優良部門とされていたカネボウの化粧品部門も、実質的に470億円の「債務超過」にあることが判明。
カネボウが作成した資料では、03年9月末時点の化粧品部門の財務状況は、帳簿上は総資産が1112億円で、負債を差し引いた自己資本が48億円。
しかし、実態を反映させると、負債が総資産を470億円上回る債務超過状態にある、と産業再生機構は指摘している。
過剰在庫や不動産、商標権などを厳しく評価したとみられる。ただ、化粧品新会社は機構やカネボウ本体からの出資などで、財務状況を改善して発足できるとしている。
三井住友銀行などは、繊維部門など本体向けがリストラ資金などで約700億円、化粧品部門向けは運転資金や支払い予定の消費税分などで約300億円をつなぎ融資する。
これでは、他部門はどうなっているのか?かえって心配になってくる。
花王が明かした交渉経過でカネボウの化粧品の在庫は不明であったので驚いたと説明している。カネボウ・帆足社長のプロファイルは朝日新聞が書いているが、化粧品部門は社長の出身部門でありいわば社長直轄事業であろう。だからこそカネボウの「化粧品部門は黒字」と「ブランド力の価値」を認めていたわけだが、それが裏切られたとなると、信用は大きく毀損されるだろう。
3月 14, 2004 at 10:42 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.03.10
カネボウ・再生機構の支援決定
ロイタージャパンより「カネボウ、産業再生機構の支援決定を発表」
カネボウは、産業再生機構から、同社の化粧品部門とその関連子会社に対する支援決定の通知を受けたと発表した。
関連子会社を含むカネボウの化粧品部門は、分割後に設立される新会社「カネボウブティック」に今年5月7日をめどに譲渡される。譲渡価格は3800億円。産業再生機構は、新会社に対し860億円を出資するとともに2800億円を貸し付ける。
カネボウは新会社の株式を保有するが、その比率は14%にとどめる。残りは機構の持ち分とする。
再生機構は、860億円を出資し2800億円貸し付けるので合計3660億円が新会社に投じられる。新会社の資本金は1000億円、カネボウはこのうち140億円を出資する。新会社は3800億円でカネボウの化粧品部門を引き継ぐことになる。
いわゆる本体部分である繊維事業などをどう扱うかは、
読売新聞によれば「再生機構、カネボウ支援を決定」
赤字の繊維事業などが残る「本体」については、5月中旬をめどに再建計画をまとめる方向だ。
本体部分は、化粧品部門の譲渡益を活用して財務体質を改善する一方で、事業の徹底した「選択と集中」、経営体制の刷新や人員削減など収益力強化に向けた組織整備を実施する。不採算事業の縮小・撤退に伴う追加損失などで、債務超過が解消できない場合には、主力取引銀行の三井住友銀行などに金融支援を要請するほか、株主責任を求める減資と増資も行い、財務体質を改善するとしている。
カネボウは当初、再生機構に約4270億円の支援を求め、「本体」の債務超過を解消し、金融機関に債権放棄などの金融支援を求めない“自主再建” を果たす計画だった。しかし、資産査定の結果、再生機構の支援額が約600億円減ったことで、「本体」の自力再建が困難と判断し、再生機構に支援を要請した。
現実問題として、先の記事で説明した仮定をすれば、カネボウの本体部分はおそらく半分ぐらいの部分が、どうやっても再生などできず清算するしかないのが実情では無いだろうか?最終的には三井住友銀行は数百億円規模の金融支援をすることなるだろう。すでに決定している額に上乗せになれば1000億近くになる。このスキームであれば、再生機構が出てくるまでもなく民間で十分に処理できたし、花王のオファーを受けていれば、今後リストラされるであろう旧カネボウの不採算部門にとっては、名を捨てて実を取ることになったはずである。
旧カネボウ経営陣の行動は「名を取るために実を捨て、従業員を苦境に追いやった」と言われても仕方あるまい。
3月 10, 2004 at 11:42 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.03.09
カネボウ・再生機構利用は納得しがたい
日経新聞社説より「再生機構のカネボウ支援は疑問だらけ」
カネボウ問題の経過は異例ずくめだ。化粧品事業の共同出資から売却に変更した花王との協議をほごにし、相手を再生機構に切り替えた支援要請の交渉のてん末までが公衆の面前で展開されるのは前例がない。
利益が出ている化粧品事業の売却で債務を圧縮し、本体のリストラで再建を目指す計画はカネボウの経営陣と主取引銀行が描いたシナリオだ。労組に反対されて花王への事業売却を撤回したのはカネボウ経営陣の自主的な判断だろう。
カネボウ側の再生機構を活用する再建案は、虫が良すぎて世間のひんしゅくを買った。私的整理のガイドラインに沿って開かれた債権者会議で、カネボウの経営者は金融機関に債権放棄を要請する考えはないと説明した。ならば、公的機関である再生機構が関与する必然性はないことになる。化粧品事業への出資と債務の肩代わりだけを求め、時間稼ぎの問題先送りに見える支援要請案は、経営者のご都合主義と批判されても仕方ない。
お金というのはある意味では絶対的な尺度である。正確には絶対的な尺度であるように国家が管理している。カネボウの価値が私的整理と産業再生機構で変わってしまってはダメなのである。一言で言えば「世の中はそんなに甘くない」。ではカネボウはなぜ花王のオファーを断って、産業再生機構に駆け込んだのか?その理由についての説明は旧経営陣にあるだろう。本来であれば、経営者の交代は、有限責任によって企業の崩壊を防ぐといった意味があるのだが、カネボウの旧経営陣は、一方の火の手(債務超過不安)についてはとりあえず収拾したものの、その収拾の方法が火種になってしまう、ということやってしまったわけで、火種がくすぶっている間はカネボウの再建は右往左往するだろう。
3月 9, 2004 at 10:32 午後 経済・経営 | Permalink
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鳥インフルエンザ・補てん金額6億円
京都新聞より「養鶏業者へ6億円超損失補てん、京都府試算」
浅田農産船井農場の半径30キロ以内の養鶏農家への損失補てんや防疫費など府の対策費の総額が、6億円規模を超える見通しであることが、9日分かった。
補てんでは、山口県の対策にはなかったブロイラー農家への保管経費なども上乗せされる。また、大量の鶏や鶏ふん処理に使用した防護服や消毒液など防疫費が、山口県の4倍となる2億円以上に膨らむとみている。
山口県では、損失補てんに2億5000万円、防疫費に5200万円を計上している。
自衛隊の一時660人という動員は穴を掘り、ニワトリを袋詰めにするといった作業が終わった時点で、35人ぐらいに減ったとのことですが、京都府や市の職員などの経費などが入っているのでしょうかね?家畜伝染病予防法では費用の半額を自治体などが持つと決められており、この補てんが法律よって決められている分なのか、上積み分なのかこの記事だけでは分かりません。それにしても、約一週間で6億円ということは日額1億円に達する大災害ということなのでしょう。
3月 9, 2004 at 10:23 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.03.08
鳥インフルエンザ・浅田農産会長が自殺
京都新聞より速報「浅田農産の会長夫婦が自殺。兵庫の鶏舎近くで首をつる」
8日午前7時50分ごろ、浅田農産船井農場の本社がある兵庫県姫路市の鶏舎近くで、首をつっている男女を従業員が見つけ110番した。
姫路署で調べたところ、浅田肇会長(67)夫婦と分かった。
亡くなった方に鞭打ちような発言は本意では無いが、事態の解明が混沌となるのは避けられないだろう。
以前どこかに書いたがタマゴを「物価の優等生」と言って長期間に渡って値上がりしないことを良いことだ、と言っていたこと自体が非常識なのである。
コストダウンしたからタマゴは値上がりしなかったわけだ、そのコストダウンがどうやって達成されているのかを調べないで「値上がりしないのは結構」と言いつつ、いつのまにか「地鶏のタマゴが良い」とか言い出す。
消費者の言い分は勝手で良い、それこそ経済学の「神の見えざる手」の現れなのだから。
しかし、神の見えざる手が有効に機能しない理由として、情報が誰にでも一様に伝わらないからだ、というのが最近の指摘である。
今回の件にしても、情報の公開が進んでいれば、こんな展開にはならなかったし、まして当事者が亡くなってしまっては、後からの根本原因の解明にも差し支えが出るのは容易に予想できる。
3月 8, 2004 at 10:14 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.03.06
カネボウ・その後
ワールドビジネスサテライト(WBS)土曜版「カネボウその後」
だいたいは報道された範囲であったし、化粧品事業については消費者アンケートでも、問題になるようで傾向は無かった。
が、解説で出てきた話に驚いた。
カネボウの経営陣が産業再生機構に支援要請を決定した時に、記者が「産業再生機構は花王を上回る金額の支援があるのでしょうか?」とインタビューしたところ「産業再生機構は国の金でやっているのだから、当然より大きい金額になる決まっています」と回答したと言うのだ。
これが経営者では潰れて当たり前だろう。
3月 6, 2004 at 11:48 午後 経済・経営 | Permalink
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鳥インフルエンザ・廃棄処理が大変
日経新聞より「(3/6)鳥インフルエンザ処分対象の汚染物は4700トン」
浅田農産船井農場と高田養鶏場の鶏と大量の鶏ふん、たい肥など処分対象となる汚染物が計4700トン以上にもなることが6日、京都府の試算で分かった。
浅田農産船井農場分は1羽2.5キロと換算して試算。約25万羽で約625トン。鶏ふん・たい肥は約3000トン、飼料は約640トン、卵など約260トンと推定した。
高田養鶏場は約1万5千羽で約38トン、鶏ふん・たい肥が約180トンと算出。両養鶏場分を合わせると約4740トンにも。
4700トンの有機物を廃棄するというのはただごとではないし、そもそも4700トンを動かすだけで大騒動です。
この地域では、畜産公害が問題になっていたそうで、その顛末を書いたサイトや、写真などもあります。
そのあげくがこれで、家畜伝染病予防法では半額を公費でまかなうことになっていますし、自衛隊を含む公務員の経費は事業者の費用とは計算されないかもしれません。大変なことになったものです。
3月 6, 2004 at 10:30 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.03.05
カネボウ本体も再生?
朝日新聞より「カネボウ、「本体」でも再生機構に支援要請へ」
カネボウと三井住友銀行は4日、繊維や食品部門などが残るカネボウ「本体」についても、産業再生機構の支援を仰ぐ方針を固めた。
カネボウは2月16日、機構を活用した再建案を発表。機構に対し、化粧品新会社への50%超の出資と新会社に移す負債(金融機関の債権)の額面での買い取りを要請した。カネボウは国内2位で黒字の化粧品事業の価値を5000億円と算定。新会社の資本金を1500億円とし、グループ全体で約5600億円(2月時点)の有利子負債のうち3500億円を新会社に移す案をまとめた。この案では、機構の投入額は総額で4250億円を超える。
ただ、カネボウ案に対し、民間の投資会社や政府内から「黒字の化粧品事業だけに機構がかかわるのは民業圧迫」などの批判が続出していた。
残る主力部門も、繊維が慢性的に赤字のほかシャンプーなどの家庭用品、食品、薬品部門がそろって昨年9月中間決算で赤字に転落。急速な業績回復は見込めないことから、本体についても機構の支援を要請せざるをえないと判断した。経営に影響力を持つ労働組合の関係者からも「本体も機構のもとで立て直すしかない」との声が強まっている。
機構は現在、化粧品事業の価格算定作業を急いでおり、近く化粧品新会社への支援を決定する見込み。関係者によるとカネボウが見込む5000億円を大幅に下回るのが確実だ。新会社に移せる負債も減るため、三井住友銀など大口債権者の本体に対する金融支援が今後浮上する可能性が高い。
これが、朝日新聞の朝刊の記事で、それを受ける形で今日の閣議後に金子再生担当大臣の談話が
日経新聞より「(3/5)金子再生相、カネボウ本体・化粧品の一体再生に前向き」
金子一義産業再生担当相は5日の閣議後の記者会見で、カネボウが産業再生機構に化粧品事業だけでなく、本体の支援も要請する見通しになったことについて「(再生機構に)持ち込んでもらえれば、そういう対応になる」と、前向きに対応する考えを示した。再生機構は同日午後、産業再生委員会を開き、カネボウの化粧品事業に対する支援額を大筋で固める。さらにカネボウからの正式要請を待って、来週にも本体・化粧品事業を一体で支援する方針を決める。
カネボウの概略は、資本金313億円、工場が全国に7ヶ所、従業員数が関連会社まで含めると1万4千人という規模の会社です。
これで、連結売り上げが、5千億円ぐらい、有利子負債が売り上げと同額の5千億円ぐらいです。
中小企業であれば、ごく普通の倒産と言える程度の話しであって、質的に特別に問題というほどではありません。
しかも、化粧品部門が売り上げの44%であり黒字です。
つまり、他部門は単年度の売り上げが2800億円で累積赤字額が5千億という、仮定ができます。
これは、ちょっと例の無いくらい悪い数字で、これらの事業が再生できるとは到底思えません。
もし、カネボウを現時点で清算すると、千億程度はマイナスになるのではないか?とは思いますが、これは処理不可能の数字ではないでしょう。
とすると、一番大きいのは銀行が不良債権としてどう扱うかの問題であって、そのために現状は赤字たれ流しで、再生したら黒地に出来るのか?と言えば誰だって、無理だろうと思うよう方向に向かって良いものでしょうかね?
3月 5, 2004 at 06:55 午後 経済・経営 | Permalink
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カネボウ・迷走の理由
毎日新聞3月4日朝刊より「検証カネボウ迷走」
毎日新聞(本紙版)にカネボウについての解説記事が出ました。その概略です。
交渉の初めの段階では、花王とカネボウの化粧品部門の統合つまり新ブランドあるいは共同事業といった内容だったようだが、花王がカネボウの化粧品事業を詳細に調べた結果、在庫がどれぐらいか分からない、という実態に花王が驚いたということもあった。
さらに、カネボウの帆足社長が両社で作る化粧品事業に花王が2500億を出資することを前提とした、中期構造改革を発表し「07年度に有利子負債を3000億に削減する」としたので、花王としては面白くない。(有利子負債は5000億と発表されている)
これらが原因で、花王は12月上旬に交渉打ち切りを通告した。この話しを進めてきたのは三井住友銀行で交渉の継続を花王に依頼して、12月中旬、花王がカネボウの化粧品事業買収案について、両者の部長クラスの検討会が開かれた。、この会議では買収となっていて、しかも花王はカネボウブランドを化粧品部門だけで独占的に使用する、という案を提示した。
つまり、カネボウブランドは花王に買収される化粧品部門以外では消滅することになる。
これに、労組なども反対し、カネボウは花王に化粧品部門を売却しないで済む方法を模索し、投資ファンドや産業再生機構との交渉を進めたが、この間も三井住友銀行は花王による買収の方針で進めていた。
産業再生機構は、小口の事業しか実績がなく、目玉としてカネボウの再生を狙っていた。そこで、カネボウが花王との交渉以外の道を探っていることを知って、カネボウに三井住友銀行を説得してくれれば、という条件付きで産業再生機構としては支援の準備があるという内諾を与えた形になったようだ。
この結果、1月29日のカネボウの取締役会で産業再生機構を活用し花王への事業譲渡はしない、決定した。それを知った三井住友銀行は取締役の切り崩しを行い、翌1月30日のカネボウの取締役会で花王による買収で一致し、花王とは2月9日発表で合意した。
これで呆れたのが産業再生機構であるのは言うまでもない。
1月31日に花王とカネボウは化粧品事業を花王が買収すると発表した。
カネボウ労組は猛然と反発して、ストライキを含む強硬姿勢を会社側に示して反対した。
この状態のままで2月12日の調印日を迎えたが、12日の午後にカネボウの副社長が花王本社を訪れて「労組の反対が強く、調印できない」と通告した。
当日になっての拒否であるから、花王・三井住友銀行とも花王による買収案は断念することとなった。
翌13日に、三井住友銀行は産業再生機構に支援要請の打診を行い。
16日に正式には産業再生機構の活用が決まった。
すでに、花王はもちろん三井住友銀行もカネボウを見放したというべきだろう。
まとめると、カネボウは主力行である三井住友銀行の岡田会長の案である花王との化粧品事業の売却ではない統合で、いわばブランド代を4000億円程度入るものとして、累積赤字をつくり出した繊維事業などの損失を埋めて債務超過を逃れることを考えていた。
もう一方で、投資ファンドや産業再生機構などから資金導入の道も探っていたのだが、問題は金額であって、たかだか300億円程度の利益しか生まない事業に5000億の値段が付くと考える方が非常識だとわたしは思う。
実際に産業再生機構が支援に乗り出したとしても、化粧品のブランド力低下はすごいものになるだろうと予想する。生産力は十分にあるのだから、生産設備を買い取る企業は出てくるかもしれないが、おそらくは1000億程度になるだろう。実際に産業再生機構が3000億とか出して、最終的に1000億しか回収できなければ、2000億の税金のムダになりかねない。
民間企業である花王が出来ることを産業再生機構が行うこと自体が、非常に良くないことで、フィナンシャルタイムズが批判しているほどある。
最後に、日経テレコン21から日経系列に出た記事のタイトルを日程順に列記してみます。
10月24日 カネボウ、化粧品事業を花王と統合、収益力活用、リストラ加速――債務超過解消狙う。
10月25日 花王が買った販売力、カネボウと化粧品統合――花王社長、世界でも戦いたい。
10月25日 カネボウ、子会社の流通在庫を圧縮。
11月20日 カネボウ9月中間、629億円の債務超過――化粧品分社し株売却、通期は解消。
11月20日 カネボウの化粧品分社、株売却益2500億円に――新中期計画、有利子負債4割削減。
11月21日 カネボウ、新中期計画発表、有利子負債、「3000億円以下」柱に。
11月21日 カネボウ株急反発、リストラの進ちょく焦点。
12月23日 花王・カネボウ化粧品統合、確定契約を延期、来月調印。
12月25日 カネボウ(3102)、統合調印延期で売り(銘柄ボード)
1月8日 カネボウ、毛布製造の子会社解散――522億円回収不能の恐れ。
1月27日 カネボウ・花王、化粧品統合、契約を再延期――家庭用品など扱い難航か。
1月29日 カネボウと花王、化粧品統合契約「今月中は困難」。
1月30日 カネボウ、国内の綿紡織撤退――不振、天然繊維を縮小。
1月31日 カネボウの化粧品事業、花王が完全買収、4000億円、出資から転換。
2月2日 カネボウ株大幅高、化粧品譲渡で財務改善期待。
2月2日 花王、カネボウの化粧品事業買収、今月中旬に契約。
2月2日 化粧品事業、カネボウ売却、自力返済迫られ決断――残りの事業再生、市場注目。
2月8日 ユニゾンが共同会社方式、カネボウの化粧品事業、投資ファンド買収提案。
2月9日 ユニゾン、カネボウへの買収提案認める。
2月13日 カネボウ、労組、花王による買収反対――交渉、時間との戦いに。
2月13日 カネボウ、化粧品事業の実力は…――今期は38%減益、流通在庫滞留も。
2月16日 カネボウ再生機構で再建、稼ぎ頭売却、社内に壁――債務超過解消狙う。
2月17日 カネボウ、迷走4ヵ月、再生機構に支援要請――帆足社長ら会見、債務超過回避。
2月17日 カネボウ再建へ5000億円――再生機構が投入へ、化粧品分離、新会社。
2月17日 化粧品事業の売却撤回――花王社長「誠実さに疑念」、突然の通告、不快感。
2月17日 東証、カネボウ株とサカイオーベ株を日々公表銘柄に指定。
2月17日 カネボウ、窮余の国頼み――再生機構、初の大型出資に、銀行に債権放棄求めず。
2月17日 化粧品事業の売却撤回――カネボウ社長「再生に責任」、当面の辞任を否定。
2月18日 カネボウ、株価反発、売買高1位。
2月18日 カネボウ混迷117日(上)役員会分裂、機能せず――対立、組合内・世代間でも。
2月18日 カネボウ再建、再生機構頼み、痛み先送り――改革鈍らす危険性。
2月19日 カネボウへ税投入残念(英FT社説)
2月19日 斉藤再生機構社長インタビュー、カネボウ資産、厳しく査定――再生可能性見極め課題。
2月24日 カネボウ社長辞任へ、再生機構支援、曲折も――経営責任問う声強く。
2月25日 カネボウ再建策、「納得しにくい」――全銀協会長。
2月27日 カネボウ迷走止まらず、一転、総退陣。
2月29日 カネボウ支援額圧縮へ、再生機構、3000億円台を検討。
3月2日 カネボウ、債権者会議開く――金融機関向け、債権放棄求めず。
3月2日 カネボウ再建、三井住友銀など、最大500億円追加融資。
3月 5, 2004 at 01:14 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.03.04
鳥インフルエンザ・後始末が大変
京都新聞より「船井農場からの拡大濃厚、丹波 人、車にウイルス付着か」
浅田農産船井農場とは別の養鶏場で、鶏からインフルエンザウイルス陽性反応が出た。
喜田宏北海道大獣医学部教授は「船井農場との関連性は否定できない。1件目の届け出が遅れたことで、ウイルスを封じ込められていない」と話し、同農場が鶏の大量死を届け出なかったことが拡大の一因と指摘。高瀬公三鹿児島大教授(家畜微生物学)は「まず考えられるのは、車や人がウイルスを付着させたまま、別の養鶏場を訪れたケース」と話す。2つの養鶏場を行き来した人や物が、ウイルスを運んだ疑いは濃厚という。
「人員態勢限界、国に支援要請へ,鳥インフルエンザで府知事」
京都府丹波町の「高田養鶏場」で、鳥インフルエンザの陽性反応が新たに出たことを受け、京都府は浅田農産船井農場での鶏の処理だけでも、人員面などで困難を極めているだけに、山田啓二知事は「現在の人員態勢は限界であり、人的支援が必要だ」とし、京都市や近隣府県を含め、農水省に総合的な支援を要請していく考えを表明した。
「悔しさにじむ高田養鶏場、陽性連絡に肩落としたと妻が説明」
京都府丹波町蒲生の高田養鶏場で、新たに鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が出てから一夜明けた4日朝、高田社長の妻で自身も養鶏場の役員を務める茂乃さんが京都新聞社の取材に応じた。
茂乃さんによると、3日朝に鶏舎を巡回した長男が、普段より死んでいる鶏の数が多いことに気付き、すぐに南丹家畜保健衛生所に連絡した。
長男は獣医師の資格を持っており、事務所で死んだ鶏を解剖した。鳥インフルエンザの感染を示す症状は見られず、血便などの症状が出る病気と見ていた。同衛生所が正午ごろに到着する前に、さらに10羽が死亡した。
高田養鶏場は、大分県での鳥インフルエンザ発生を受けて、消毒用の洗浄機をいち早く購入し、敷地の入り口に立ち入りを規制するポールも立てて、出入りする車両の消毒などを徹底していた。28日ごろに立ち入り検査に訪れた同衛生所の職員からも「これ以上の対策はない。よくやっておられる」と言われた、という。
府からは3日午後10時ごろ、電話で陽性反応の連絡があり、高田社長や長男は「やっぱり」と肩を落とした、という。
茂乃さんは「感染経路についてはまったく思いつかない」と打ち明け、「ただ、山が近く、野鳥はたくさんいる。船井農場とも目と鼻の先の近さなので心配はしていた。鶏舎では2万羽ほど飼育しているが、他の鶏は今のところ元気にしているのに…」と話した。
東京新聞より「国に専門家の派遣要請」
山田啓二知事は4日、遅れている大量の鶏処分を迅速に進め感染拡大を防ぐため、農水省などに獣医師など専門家を派遣するようを要請した。
新たに陽性反応が出た高田養鶏場に、府は飼育する約2万羽すべてを自主的に殺処分するよう求めた。
自衛隊の防疫作業専門の部隊約120人が丹波町に順次到着した。地下鉄サリン事件で使われた携帯除染器も装備しており、鶏の処分が進む浅田農産船井農場や、高田養鶏場と周辺で作業に当たる。
読売新聞より「船井農場近くでカラス1羽死ぬ、衰弱も2羽」
浅田農産船井農場の鶏ふんを保管する施設(約2000平方メートル)の近くで、カラス1羽が死んでいるのが4日までに見つかった。近くでは弱って飛べないカラス2羽も見つかっており、発見した作業員は同日、府に通報した。
作業員は今月2日、野鳥侵入防止のフェンスを設置中に見つけた。施設は屋根を柱が支えているだけの建物で壁はなく、野鳥が簡単に中に入ることができた。
鶏ふんは消毒用の石灰をかけたうえでブルーシートで覆っただけ。同農場周辺では、ふだんから鶏のえさを狙ってカラスが多く集まっているという。
浅田農産船井農場では、出入り口近くのニワトリから先に死んだという情報があり、当初から野鳥などが出入りしていたのが原因の一つとして有力視されていた。
ウイルスは生きた細胞内でしか増殖しないということは、20万羽の鶏舎で感染が広かったことは、いわばウイルスの大量生産工場を作ったようなものである。
工業製品でも、大量生産品で欠陥商品の回収などをやると、事業が潰れてしまうこともある。そのような例からも、非常に問題が大きい。
3月 4, 2004 at 05:34 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.03.01
カネボウ経営陣の迷走
カネボウの再建が迷走していますが、日経新聞の記事検索で最近の動きを記事のタイトルで抽出してみると、
1月26日 カネボウ・花王の化粧品事業統合、契約を再延期
1月29日 カネボウ、国内の綿紡織撤退へ
1月31日 花王、カネボウの化粧品事業を4000億円で買収
2月8日 カネボウの化粧品事業買収、投資ファンドも名乗り
2月12日 カネボウ労組、花王の買収提案に反対表明
2月13日 カネボウと花王「化粧品事業の譲渡交渉は継続」
2月16日 カネボウ、再生機構への支援要請を正式発表
2月16日 カネボウ、花王への化粧品事業売却を白紙に
2月17日 カネボウ再建、再生機構が5000億円投入へ
2月23日 カネボウ・帆足社長辞任へ
2月24日 カネボウ再建策「納得しにくい」全銀協会長
2月26日 カネボウ、社長含む全取締役が辞任へ
2月26日 カネボウ、社長含む全取締役が3月末に辞任と発表
2月27日 再生機構、カネボウ再建計画見直し
2月29日 再生機構、カネボウ支援額圧縮へ
何があったのかを整理すると以下のようになります。
第1段階 花王に化粧品部門の売却でいったん合意
第2段階 カネボウ労組が売却に反対、白紙撤回
第3段階 再生機構に支援要請(売却)を決定
第4段階 周辺から、経営陣の責任追及が始まる
第5段階 全取締役が辞任を決定(放り出す)
第6段階 再生機構が支援額の圧縮を表明
現在伝わっている再生機構による、支援金額(買収額)は花王が買収する条件とほぼ同等です。つまり花王と再生機構が入れ替わっただけですが、再生機構は税金の投入ですから、そもそも民間企業である花王の出来ることを再生機構が行う理由があるのか?という根本的な疑問が出てきてしまいます。
花王への売却に対して、労組が反対した理由の一つには経営陣が全く責任を取る姿勢を見せなかったことと、黒字の化粧品部門を売却しても累積赤字を生みだした他部門をどうするのか全く対策を出さなかった。単なる大規模先送りであった、ということが理由でしょう。
それそのまま再生機構に持ち込んだものだから、世論のチェックが入って経営陣がいきなり放り出してしまった。
中小企業の信用情報であれば「代表取締役に連絡が取れず、営業停止状態」と書かれるレベルの話しです。
毎日新聞・3月1日社説より「カネボウ迷走 本当に再生機構の仕事か」
優良事業のカネボウ化粧品事業を別会社化して、株式の過半を再生機構が出資する。
カネボウ化粧品事業の有利子負債だけを、額面で再生機構が買い取る。
カネボウ本体は、化粧品部門の有利子負債売却で超過債務から抜け出し、化粧品新会社の配当を債務の返済に回す。
銀行に債権の放棄は求めない。現経営陣は居座る。
このシナリオでは、カネボウ本体の再生の道筋がまったく見えない。
債務超過企業を再生する再生機構が、再生の必要がない化粧品新会社に出資し、債権を買い取るのも不思議だ。
化粧品事業の債権を買い取るだけでカネボウ本体が債務超過から抜け出せるのかもわからない。
また、化粧品事業の債権とその他の事業の債権を峻別(しゅんべつ)できるのか。
峻別できずに化粧品事業以外の債権も再生機構が額面で買い取るのであれば、公費による無原則な企業救済になる。許されることではない。
さらに、民間の花王と調印寸前だったカネボウ再建の相手が、なぜ官の再生機構に急変したのか。
カネボウ経営陣はなぜ、査定が厳し過ぎると銀行に敬遠されている再生機構が、カネボウの債権だけは高値で買うと信じたのか。
わからないことだらけだった。
3月 1, 2004 at 02:45 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.02.16
気になる・ニュース
毎日新聞より「カネボウ:化粧品事業、花王への売却見送り 再生機構申請へ」
経営再建中のカネボウは16日、花王への化粧品事業売却を見送り、産業再生機構の支援を受けると発表した。カネボウの化粧品事業は国内2位で、売上高2112億円で同社の連結売上高の4割にあたる。化粧品事業を花王に完全売却する案には、労働組合や取引先など社内外の反発が強まっていた。カネボウは、今年3月期に600億円超の債務超過に陥るが、新会社設立後には解消される。カネボウは昨年10月、国内4位の花王と化粧品事業を統合する計画を発表。出資金を元手に5000億円を超す有利子負債を減らすことにしていた。
なんでこんなことになったのか、今ひとつ分かりませんな。
日経新聞より「ホンダ、航空機エンジンを米GEと共同で事業化」
ホンダは16日、米ゼネラル・エレクトリック(GE)と小型ジェット機向けのエンジンを共同で事業化すると発表した。ホンダは昨年12月に単独開発のエンジンを搭載した小型機の試験飛行に成功している。このエンジンをGEの技術支援を得て商業化し、販売でも協力を受ける。
航空業界というのは、とても保守的で特にエンジンなどは何年に一機種しか出てこないという業界です。自動車メーカがエンジン部門で航空業界に進出を試みた例は、ホンダ、トヨタ、ポルシェなどが有名ですが、いずれも成功していません。今回はGEと組むことで商品化できるのであれば結構な話です。
ZAKZAKより「USJ“火の車”…大阪市が50億円緊急支援」
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の運営会社ユー・エス・ジェイを救済するため、大株主の大阪市は16日、新年度予算で30億円の緊急融資を実施するほか、同市の外郭法人の間で資金を融通し合う「グループファイナンス」(GF)からも今年度中に20億円を支援する方針を固めた。
USJは第三セクターなのでどうも経営が甘いのでしょう。
もっとも、世界中でディズニーランドで成功しているのは、東京(浦安)だけだという説もあるくらいで、かなり難しい事業であることは確かなのでしょう。大阪府の人口は横浜市を下回っています。つまり、非常な広範囲からリピーターが来るような経営をしないといけないわけですが、今回の緊急援助の理由が資金ショート(資金不足)で、原因が安売りによる客単価の低下が売り上げ減になってしまったというのですから、経営じゃありません。
2月 16, 2004 at 10:21 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.02.04
北城経済同友会代表とは?
同友会代表幹事北城恪太郎経済同友会代表幹事はバカである。
なぜかと言うとこんなことを言っている。
「優れた成果が出た場合は数百万円、多くても1000万円程度のボーナスで報いるべきだ」
ちょっと待て、その会社の社長は発明者を雇用していようといまいと、その年俸は数千万円でありうるだろう。
なぜ、社長の数分の1といった数字が合理化できるのか?
「そんなことなら」と海外に才能が流出するのは明らかではないか。
企業にとってその発明の対価が致命的であるならば、ライバル社にその特許を取られたら、潰れるしかあるまい。
何を考えているんだ?会社が潰れる可能性は発明そのものにあるのだから、会社を潰さないことを目的にするのであれば、会社が取るべき手段は「発明をさせないこと」にしかなるまい。
これでは、国民に対する背信である。
2月 4, 2004 at 01:49 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.01.12
続・先物市場について
紀藤正樹弁護士が東京ゼネラルに絡めて、商品先物取引一般について書いた記事について、以下の部分を含むトラックバックを付けています。
酔うぞさんが、先物取り引きのわかりやすい解説を入れていますので、トラックバックを入れておきます。まったくそのとおりですが、実は、商品先物の問題は、商品相場が思惑と違って動いた場合に、現物受け(「現受け」とっています)して塩漬けができない(株の信用取引であれば、これはできる)が事実上不可能という問題だけでなく、そもそも日本の場合、先物取引の市場自体が活性化していない、ということも原因の一つにあげられます。つまり市場参入者がほとんどいない現状だと、その市場価格も、出来レースだということになります。
前回、先物市場の概略ということで、いろいろなモノを取引していると書きましたが、市場が一つでいろいろな取引をしているのではなく、東京工業品取引所、東京穀物商品取引所、東京証券取引所、などがあります、もちろん「東京」と名の付いたところだけを出したのでそれぞれ各地方の取引所もありますし、生糸や家畜、さらには自動車のオークションなども市場と言えるでしょう。
それぞれの市場で扱い商品として先物取引がある市場もある、という構造です。
先物取引と現物取引は原理的に一つの市場で扱われます。ところが、自動車のオークションの例をわざわざ出したのは、中古自動車の売買では「市場価格」なんてものは、あって無いようなものですね、新車の下取りだと粘ったりしますし・・・。
これら、売る人と買う人が直接取引して市場を通さない場合を相対取引(あいたいとりひき)と言います。
相対取引もすべての取引に適用されます。最近では、保険会社や銀行が保有している株式は大量に売られていますが、これを証券取引所に出したら、株価の暴落になってしまいます。そこで、引き取ってくれる相手を見つけて直接売買をします。このように、取引のすべてが市場を通すわけでありません。前回の説明では、話しを単純化するためにすべての取引が市場を通すかのように書いて、価格形成に有用であるとしたわけです。
しかし、取引全体の内で市場を通す取引の量の方が少ない場合にはどうなるか?いわば、市場に参加している仲間内で値決めしているだけあって、一般的な価格形成の役には立たないということになります。市場が巨大であって、ちょっとそっとでは価格を一個人や一企業の思惑で動かすことが出来ないぐらいの規模であることが価格形成という観点では重要なのです。それが、金融であれば現在はNYSE(ニューヨーク証券取引所)に商品取引であればCME(シカゴ・マーカンタイル取引所=シカゴ市場)といった巨大市場に世界中が左右される理由です。
紀藤さんが「市場参入者がほとんどいない現状だと、その市場価格も、出来レース」という説明になるのです。
1月 12, 2004 at 01:06 午後 経済・経営 | Permalink
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続・東京ゼネラル事件
紀藤正樹弁護士のココログに書かれている、商品取引先物会社・東京ゼネラルが情報労連に対しての債務について、読売新聞に記事が出ました。新聞記事の概略は次の通りです。
情報労連は1993年、年金共済の保険料約300億円を加入者(NTT労組)に無断で解約し、東京ゼネラルに運用を委託した。
98年に情報労連に返済されたのは約85億円。東京ゼネラルは情報労連に「運用利益分だけ返済する。元本は再運用したい」と説明したが、情報労連は契約の履行を強く要求。東京ゼネラルと当時社長だった飯田会長は98年11月、同社が情報労連に元利合わせて389億円の債務を負うとし、飯田会長個人が東京ゼネラルの連帯保証人となり、同社と飯田会長がそれぞれ保有するグループ会社の株式や米ハワイのホテルなどの資産を債務返済に充てるを、情報労連と取り交わした。 その後の返済は75億円程度にとどまり昨年夏にはストップした。
つまり、300億円の共済資金が商品先物会社に吸い上げられたままになっています。
東京ゼネラルの巨額債務は、財務諸表に明示せずに、投資家向けの年次報告書でも明らかにしていない。すなわち簿外債務になっています。
一方、情報労連では無断解約が2000年12月に発覚。情報労連は、共済業務を委託した関連団体の電通共済生協が、東邦生命(破たん)に積み立てていた保険料を勝手に解約したとして責任を追及し、同生協の理事長ら幹部が引責辞任しています。
1月 12, 2004 at 11:40 午前 経済・経営 | Permalink
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2004.01.09
東京ゼネラル事件と商品先物取引
紀藤正樹弁護士のココログに「先物取引業界の現実と情報労連の加害者性」として東京ゼネラルの破綻について詳しい記事が載っています。
東京ゼネラルという社名を聞いて分かる人は通です(^_^;)
商品先物取引の会社で東京ゼネラルといいながら、本社は福岡で商品取引会社としては大手と言われてきました。
先物取引とは、文字通り将来の売り買いを予約するものです。
予約とは言ってもキャンセルは出来ませんから、売り買いが成立した時点で将来売るのなら売るべき品物を渡す、買うのなら金額が幾らでも引き取るという取引です。
将来の価格ですから、取引としては時価ですらありません。もちろん市場価値などでもない、取引の対象には金など金属、石油類、トウモロコシや小豆など穀物、外貨や債券など、株式の信用取引も先物取引です。
単純化するために、小豆など農産物を例にします。農産物は年中出来るわけではありません。収穫期というものがありますし、収穫してみないと生産高そのものが分かりません。
しかし、需要家たとえばアンコを作るために小豆が必要というお菓子屋さんにとっては、小豆が時価ではアンコを使うおまんじゅうの価格を時価にしないとやっていけません。しかし、これではお客が納得しない。
仕方ないから、小豆が収穫する以前に「この量の小豆を引き取る。値段は関係ない」という買いの注文を出します。もちろん、実際に小豆を使うお菓子屋さんにとっては、小豆に使える予算は決まっているでしょうから、収穫が少なくて高くなると予想すれば、買う量を減らすか、製品であるおまんじゅうの値段を上げることになります。一方、もし小豆が取れすぎで価格が暴落したとすると、お菓子屋さんは小豆を安く仕入れることが出来て、原価が下がります。
では、売る方はどうか?売る方だって収穫していないのですから、「これだけの量を売る」という約束をしても、それは保証できない。しかし、よそから高く買ってくれば、量を揃えることはできる。もちろん大損ですが・・・。
こうして、小豆の価格が決まるという、価格形成能力が先物取引にはありますし、必要なことです。
しかし、この「売る」「買う」を約束するだけで、現物を引き取らない取引もあります。そして商品先物取引で儲けるとはこの、紙だけの取引のことを言います。要するに将来の約束ですからバクチに他ならないわけです。
この点、株式とか債券であれば現物をもっていることが可能ですから、先物取引でもかなり安全に取引することは可能です。
先物取引(株式の信用売買も含む)の危険性は、証拠金という制度にすべてがあります。
なにしろ、決済は先なので、取引の時点では基本的に頭金しか払わないで取引に参加できるのです。取引契約の金額は払い込んだ証拠金の何倍にもなりますからほんの少しの、買った商品や株式の上昇でも払い込んだ証拠金を原価とすると、大変な高利益になります。問題は損する時も同じだということです。払い込んだ証拠金の何倍・何十倍という損をすることがあります。
株式が比較的安全というのは、自分の手元に株式を保有しておくことが可能なので(小豆とか石油じゃ無理ですが)株券を渡せば、資産の損にはなりますが持っている資産の範囲で収まることです。商品取引ではそうはいきません。試しに1月8日の原油取引の参考現物価格は1キロリットルで2万円弱です。水なら1キロリットルは1トン、ドラム缶で5本です。それが2万円弱。現物を100万円買ったら、ドラム缶で50本。とてもじゃないけど現物は扱えません。
東京ゼネラルについてのいろいろは紀藤さんのココログを読んでいただくとして、商品取引は素人が手を出す世界じゃありません。実務家が価格形成のために「この品物は価値は?」と市場に聞くのは正しいことで必要ですが、最終的には市場全体としては損得が0になります。損した人と得した人が同時に居て、全体としては損得が0になるから、市場が形成されたと言えるのです。従って、商品取引は非常に特殊な例を除けば、最終的には儲からないのが当たり前とも言えます。逆に原料を仕入れる業者にとって、仕入れた原料では損も得もしなかった、安定した価格で仕入れていたという証拠は、その長期間の仕入れにおいて損をしたり儲けたりして、結果的に損も得も無いから公正な価格で仕入れていた証拠になるといった性格のものなのです。
1月 9, 2004 at 11:57 午後 経済・経営 | Permalink
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2004.01.04
デフレ・インフレ
今の日本は「デフレである」と言われ「デフレによる不況を脱却するためにインフレターゲットを設定する」などという議論があります。
基本的には、インフレとは物不足でお金を出してもモノが買えない、つまり貨幣価値が低下する、あるいは物価などが上昇する世界で、モノが足りない世界とも言えます。
デフレはその逆で、モノが余ってしまって、どんどん物価などが下がる世界と言えます。
経済学は現象を観察して理論を作る学問と言われ、過去の分析はできても将来の予測は当たらない、などとも言われます。
デフレは不況であるから、インフレにするべきだ、どうやってやるのか?という議論があるわけですが、そもそもインフレとかデフレとかを人工的に作るなどということが可能なのでしょうか?
一部では、可能あるいはデフレを終息させインフレにできる、という議論があります。
日経新聞より
自民党の中川氏、6月にデフレ終息宣言も
この中で中川秀直国対委員長は「6月ごろにデフレ終息宣言が出せ、株価も今年半ばまでに1万4000円台になるかもしれない」と述べています。
株価が1万4千円台になることが、デフレの終息と言えるのでしょうか?
確かに、株価あるいは株式市場は景気の先行指標の代表であり、企業の業績が向上すれば株価は上昇しますから、景気の好転とは言えるでしょう。
問題は、デフレ下では株価は上昇しないのか?であります。
先の説明の通り、インフレ世界は物不足ですから、モノを作る仕事が儲かります。
当然、モノを作る会社の株価は上昇します。
太平洋戦争の終戦(8月15日)の直前の一週間ぐらい前から、セメント工場の株など平和産業と言われる企業の株価がまだ戦争中にもかかわらず上がったということです。戦争が終われば復興のためにセメントが必要になるから、セメント会社は儲かる、と考えるのは当然のことでしょう。
では、デフレの世界で儲かる企業とは何か?なにしろモノが余っているから売れないのです。そのような時にも売れる商品やサービス、つまりは物珍しいモノを作ったりサービスしたりする企業は、他社に比べて売り上げは上昇するでしょう。こうして株価も上昇する可能性があります。
つまり、株価の上昇がデフレの終息では無い。
起業がデフレ世界に合わせて変革した結果という可能性の方が大きいでしょう。
その意味では、この中川氏の発言は誤解の元なのじゃないか?という気が強くします。
歴史的には、19世紀の最後にデフレの時代があり、いろいろな発明や開発が行われました。もちろん、大儲けした人たちも大勢居たと思いますが、逆に昔ながらの生産者である農民の暮らしはどんどんと困難になっていったのでしょう。そして、第一次大戦、ロシア革命と続きます。
今のデフレでもうける国として、日本はアメリカと並んで最も可能性のある国です。アメリカは巨大な消費能力もありますが、赤字の状態が続くので、日本の方が効率よく稼ぐ国と言えるでしょう。これは、特にアメリカを中心として日本にもっと高コストの国になるように、具体的には軍事費の増大を要求してくるでしょう。さて、実際にはどういう展開になるでしょうか?
1月 4, 2004 at 10:22 午後 経済・経営 | Permalink
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2003.12.30
金の価格とドルと円
日経新聞によれば
政府・日銀が12月に外国為替市場で実施した為替介入額は2兆2519億円だったと発表した。2003年の介入額は20兆573億円となり、1999年の7兆6000億円を大幅に上回り過去最高を更新した。
巨額の米経常赤字などが投機筋の円買い・ドル売りを誘った。通貨当局は急速な円高進行が企業業績や景気回復に悪影響を及ぼすのを防ぐため、1年を通じ円売り介入を継続した。ただ、年初1ドル120円台を付けた円相場は、年末には106円台後半まで上昇、3年2カ月ぶりの高値を付けた。
ということで、円高・ドル安という話しになっているが、円が上がっているのかドルが下がっているのかを考えないとわけが分からなくなる、当然ユーロ/円とかユーロ/ドルも考えないといけないわけだが、ユーロ/ドル、ユーロ/円を見ると、どうもドル安と見る方が正しいように見える。
これはアメリカの経常赤字などドル安になる要素があることからも当然である。
その一方で、アメリカは不況とは言えないからこれではアメリカではインフレになりつつあるのではないか?と考えることになる。つまり、やはりドル安だ。
そこで、金の価格を調べてみた。
金の自由化は1973年に日本は金の自由化をした、ドルと金の交換停止いわゆるニクソンショックは1971年8月16日である。データ上1973年を基準にしてみると。
金の価格は1973年を1としたときに2002年にはドルは3.19倍、円は1.35倍である。
1980年はイランにおけるアメリカ大使館員人質事件、イラン・イラク戦争、ソ連のアフガニスタン侵攻などで、金価格は上昇した。
これを除くと、金価格は1980年以降下がり続けているわけだが、ドルで買うことができる金よりも円の方がより多く買うことができる。つまり、円高ドル安を現している。
実際にニクソンショックまでは固定相場制であり1ドル360円だった、120円ならば、ドルは円に対して1/3になったわけで、金価格がそれを示している。2003年の金価格は月次報告であり11月までであるが、円では73年を1としてほぼ1.5に対して、ドルは金に対して安くなる傾向で11ヶ月のデータは3.5から始まり4に近づいている。
本日は415ドルで、4.27倍である。日本では1472円で1.53倍である。
1973年の円ドル相場を300円とすると、金を規準としたときの円ドル相場は107円50銭ぐらいとなる。日経新聞ではロンドンでは本日ほぼ107円であった。
金を規準に考えると、円は1973年いらいあまり変わらず、ドルが1/4ぐらいの価値しかないことになったわけだ。

12月 30, 2003 at 10:59 午後 経済・経営 | Permalink
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