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2013.07.05

エジプトの政変雑感

CNN.co.jp より「検察がムルシ氏捜査、暫定大統領が就任式 エジプト

カイロ(CNN)
軍による事実上のクーデターから一夜明けたエジプトで4日、検察が大統領を解任されたムルシ氏と支持母体「ムスリム同胞団」の幹部に対する捜査に着手した。ムルシ氏らが暴動をあおり、デモ参加者の殺害にかかわった疑いがあるとしている。

首都カイロで同日行われた式典では、最高憲法裁判所のマンスール長官が暫定大統領に宣誓就任。マンスール氏は、ムバラク政権を崩壊させた2011年の革命の「修正と是正」を行うと宣言した。

現地からの報道によると、検察トップのアブデル・マキド・マハムード大将は、捜査対象となっているムルシ氏ほか35人に対して出国禁止を命じた。

ムスリム同胞団の報道官によると、大統領警護隊の本部で拘束されていたムルシ氏は、国防省に移送されたという。幹部らの拘束は軍がムスリム同胞団を解体させることを狙ったものであり、「非常に問題がある」と報道官は話している。軍はムルシ氏の居所を明らかにしていない。

ただ、軍は出国を促したものの、ムルシ氏がそれを拒否したとの報道もあり、情報は錯綜(さくそう)している。政府系日刊紙アルアハラムは4日、ムルシ氏が自発的に大統領を辞任することはないと伝えた。

ムスリム同胞団はウェブサイトに掲載した声明で、「選挙で選ばれた大統領と国民の意思に反する軍事クーデーターは断固として認めない。権力を盗み、平和的なデモに対して暴力を行使した支配者にかかわる一切の行動への参加を拒否する」と宣言した。

さらに「ムルシ大統領は、軍の発表した内容は完全なクーデターであり、容認されないと強調している」とした。

一方、ムルシ氏の大統領辞任を求めてデモを組織してきたグループは、野党指導者のエルバラダイ国際原子力機関(IAEA)前事務局長を首相に推すと表明した。

エルバラダイ氏は4日、CNNの取材に対し、ムルシ大統領の解任はクーデターではなく、「2011年の国民蜂起の軌道修正」だとの認識を示した。

大統領選に出馬してムルシ氏に敗れた野党エジプト会議党党首のムーサ・アラブ連盟元事務局長も同様の見方を示し、「これはクーデターではなく、革命だ」と強調。ムルシ大統領の下では民主主義が「不在」だったと述べた。再度の出馬の意向については「これまで何度も、次の大統領選に出馬するつもりはないと断言している」とした。

エジプト軍は同日、国民に平静を呼びかけたが、ムルシ氏支持派と反対派および軍の間で衝突が続き、国営メディアによれば、エジプト全土でこの日だけで少なくとも2人が死亡、100人以上が負傷した。死亡した2人は子どもだったとみられる。

反ムルシ派が集まっていたカイロ中心部のタハリール広場では4日もお祭りムードが続き、人々が上空を飛ぶ軍のヘリコプターに声援を送ったり、音楽やダンスを楽しんだりしていた。ベビーカーを押す女性たちやフェイスペインティングをした子どもたちの姿もあった。

アルアハラムによると、エジプトの株式市場は4日の取引開始直後から7%上昇し、ほぼ2カ月ぶりの高値をつけた。

昨日(2013/07/04)は終日CNNを見ていて、暫定大統領の選出風景なども見ていました。
CNNが中継しているカイロの状況は落ち着いているようですが、クーデターか革命か、といった議論になっているところが、今後も落ち着かない可能性があることを示しています。

マクロに見ると、ムスリム同胞団が地道な民族運動でかつての植民地状態から、地元に取り返す運動を長年続けていて、その行き過ぎに対する揺り返しなのでしょう。
その意味では、今後も同じようなことが繰り返される可能性があります。

大統領を選出するところまでは簡単かもしれないけど、その大統領が誰にとっても許容出来る範囲に収まっていられるかは、大統領になった人の実力によるしか無いわけで、日本でも鳩山首相という後から見ても不適切な人が、どういうわけか首相になってしまった。

CNN は「選挙で選ばれた大統領がクーデターで失脚するのは、民主主義の危機だ」と言っているが、そこまで単純に言い切って良いものかどうか?
今後の推移によって歴史的評価も変わるのだろうと強く思うのです。

7月 5, 2013 at 11:41 午前 海外の政治・軍事 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2013.07.04

ネット選挙解禁

今年(2013年)初めての書き込みです。(^_^;)
Facebookに書くことが多かったのですが、使い分けていくことにします

今日(2013/07/04)参議院選挙が始まりました。
今回の選挙の目玉は「ネット選挙解禁」だそうですが、木に竹を接いだようなもので、とうていうまくいくとは思えません。
そもそも公選法には現実無視のところがあって、そこに無理矢理ネット対応を押し込んだようなものだから、公選法が定義するネットは、通常のインターネットとは別物です。

選挙実務十数年の経験では、公選法の実務は非常に難しいものがあり、かつ選挙のたびに解釈が変わると言っても過言ではありません。
実は解釈が変わるのではなくて、適用が厳密になってきたというべきなのです。

たとえば、選挙運動員(街頭で活動する人)には給与(バイト代)が支払えません。ここでバイト代を支払うと、買収になってしまって当選しても失職になります。
実はこれは、十数年前には支払っても問題ありませんでした。時代によって変化する例です。

びっくりしてしまったのは、選挙カー(宣車)の上の候補者名や政党名が書いてある、板についての規定が変わったときでした。
元々は、「ポスターを車に貼った」扱いなのです。
そこで、演説が出来るようにデッキを付け、デッキを一周するように巨大な箱にしてしまった。
そこに「板に貼る物だ」となって、「箱じゃなくて4面の板にしろ」となりました。
そのために、わざわざ隙間を空ける構造に改良することになりました。

選挙では学生さんに参加していただくのは非常に重要なのですが、20歳以上の制限があるので、勝手に手伝うといったことになるのは困ります。
こんどは内部事務としては登録が必要だし、その段階で年齢確認も不可欠です。

全部まとめると、結局のところ現行の公選法は、地域で手作りするもの、といった意味合いで出来ている規定です。
そこに、インターネットを当てはめるといっても、水と油といった感じです。

こんな「どう取り組めばよいのか分からない」ものにはちょっと手を出せません。
しかし、先に書いた「バイト代は出せない」というよく知られている規定を知らないで、当選後に失職した議員がいました。
このように不勉強で「イケイケどんどん」の候補者がいるのも現実で、そういう人たちが「ネット選挙でいろいろな問題をあらわにした」となるかと思っています。

7月 4, 2013 at 04:41 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)