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2011.10.26

衆議院のシステムにアタック?

朝日新聞より「全衆院議員のパスワード盗難か 管理者権限で操作

衆院のネットサーバーや衆院議員らの公務用パソコンがサイバー攻撃を受けた問題で、議員と秘書の計約960人全員分のIDとパスワードが盗まれた疑いがあることが朝日新聞の調べでわかった。

侵入者は、すべてのサーバーやパソコンのデータなどを操作できる「管理者パスワード」の盗み出しにも成功。

これを入手したことで、衆院のネットワーク内を自在に動き回れるようになったという。

関係者によると、侵入者は今年7月末以降、ウイルスを感染させた議員のパソコンを足場にして、衆院のサーバーや別のパソコンに感染を拡大させていった。

議員約480人と秘書約480人の全員分にあたるIDやパスワードを盗み、本人になりすまして各自のパソコンを外部から操作することが可能だった。

足場となった議員のパソコンに、すべての議員と秘書のパスワードなどが抜き取られた跡が残されていたという。

この記事では分からないのが、「議員と秘書の計約960人全員分のIDとパスワードが盗まれた疑いがある」で、一気に全員ということならば、サーバーをいきなりやられたとなってしまいます。
あるいは、全パスワードが同じとか一連番号であったとか・・・・・。

そういう原因は別にしても、政府も国会もこの事件をあまり重大視していないように見えるのが大問題でしょう。
ネットを特別扱いしているところがいまだにあるのではないだろうか?
それではどんどん拡大していって、インフラを乗っ取られてしまうことになってしまう。

衆議院の内部のやり取りは、法律を作るためのインフラであって、別に水道や道路交通だけでインフラではないだろうから、そういう意味ではインフラに攻撃を受けて、ある程度の被害が出たのであって、昔ならこれだけで戦争になりかねない程の事件のはずです。

サイバー攻撃が、熱い戦争になる可能性は否定のしようがない問題で、問題を理解するためには「戦争までの距離」を考えことも重大でと思うのだけど、国会も政府もそのようことを考え得るということ自体を知らないように見えます。

しかし、読売新聞の記事「大使館にサイバー攻撃、情報盗むウイルス感染

アジアや北米など9か国に置かれた日本大使館など約10在外公館で運用するコンピューターが夏以降、外部から操って情報を抜き取る「バックドア型」などのウイルスに相次いで感染していたことが25日、関係者の証言で明らかになった。

現時点で確認できただけで感染台数は数十台にのぼり、韓国では大量の外交情報が攻撃により外部のサーバーに送信できる状態になっていた。
外務省は外交上の機密を狙った標的型のサイバー攻撃の可能性が高いとみて、被害状況の確認を急いでいる 。

サイバー攻撃を巡っては、防衛産業大手「三菱重工業」(東京)のコンピューター約80台がウイルス感染していたことが分かり、警視庁が不正アクセス禁止法違反容疑などで捜査を始めたほか、衆議院の公務用パソコンの感染が発覚したばかり。

防衛産業や政治の中枢に加え、外交機密も危機にさらされている実態が浮かび上がり、国としての対策が急がれる。

(2011年10月26日03時01分 読売新聞)

こんな事では、外国から「外交も出来ないではないか」と見られて当然でしょう。

こうして、国は信用を失っていくのです。

十数年前に、ネットワークセキュリティに興味を持って、勉強し始めた頃に今も親しくしている研究者の方々は、わたしの妄想のような危険性についても「可能性はある」と考えていて、ネットワーク以外の社会の事柄の意味なども含めて、ネットワーク上にどのようなことが起きる可能性があるのかを、研究しては発表されていました。

多くの情報は、海外の先端的研究成果で発表を見るたびに「これほど極端なことを考えなくてはいけないのか?大げさすぎるだろう」と見ていましたが、いずれも3年ぐらいで日本でも起きました。

どんどん悪化しているのが実情で、いわば「泥棒する人がいる」といううわさ話が、「隣の家に泥棒が入ったが、被害はないらしい」となり、「我が家にも泥棒が来たが被害がない」とか言っているようなものです。

こんな展開をしていたら「泥棒が根こそぎ持って行ってしまったので、我が家は空き家にせざるを得ません」というところまで、被害がないからよい、と続くことになります。

警察とか、サイバーセキュリティーの技術の問題ではなくて、国家運営の基礎なのだから、いわば憲法にどう記載するのか?という種類の話しだと思うのです。

10月 26, 2011 at 09:11 午前 セキュリティと法学 |

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