« 大王製紙元会長・特別背任で告訴? | トップページ | オリンパスの社長解任劇 »

2011.10.14

続・世田谷の不思議な放射線

「世田谷の不思議な放射線量」はラジウムの放置でした。
読売新聞より「世田谷の高放射線量…民家床下にラジウムか

東京都世田谷区の住宅街の区道で高い放射線量が検出された問題で、文部科学省は13日、区道に隣接する民家の床下にあった瓶の中の放射性物質が原因だったと発表した。

がん治療などに使われるラジウム226と推定され、鉛容器などに封入して安全対策を取った。

同省では「セシウムは検出されておらず、原発事故の影響ではない」としている。
同省や警視庁世田谷署は適切な届け出がされていなかった可能性があるとみており、保管状況の調査を急いでいる。

同省や区によると、民家の床下から見つかったのは、木箱の中に入った数十本の試験管のような瓶など。茶色に変色しており、中に白い粉状の物質が見えたという。
瓶の上で放射線量を調べると、胃のX線検診の1回分に相当する毎時600マイクロ・シーベルトだったという。

同省職員が鉛容器に入れて金属管で封入し、民家の敷地境界から離れた場所に置いた。

放射線量はこの日午前、敷地内の木の根元付近では同約8・40マイクロ・シーベルト、建物の壁面で同約18・6マイクロ・シーベルトが検出されたが、応急措置により、敷地と道路の境界付近の放射線量は同0・1~0・35マイクロ・シーベルトにまで下がったという。

同省の簡易検査の結果、ラジウム226とみられることが判明。
一般的に時計の文字盤などに塗る蛍光塗料や医療器具などに使われるという。

半減期は1620年。同省では「民家付近を歩いて通過する程度では、年間の被曝線量は1ミリ・シーベルト以下にとどまり、健康への影響を心配する状況にはない」とした。

(2011年10月14日03時05分 読売新聞)

さすがにこれにはいささか驚きました。
何十年か前には、ラジウム紛失や夜光塗料を塗る筆をなめて被爆、といった事件がありましたが、近年は聞いたことが無いし、そもそも床下に放置なんてのは昔から無かった。

こんなものを放置したけしからん奴がいたことには驚くし、探し出して調べるべきだろうと思う。
しかし、もっとビックリしたのは一部の人たちが、「国の責任だ」と喚いていることだ。

ある意味、プロパガンダとして振り上げた拳が下ろせなくなったからなのだろうが、どうも以下のような論理になったらしい。

  1. 国の放射線発表は信用できない。
  2. 世田谷区でホットスポットが見つかったのは、国が原発事故汚染の発表をごまかしている証拠
  3. ラジウムが見つかって、放置であることが明らかになったから、放置を見逃した国の責任
  4. 放射性物質の行方は国が完全に把握するべき
  5. 国に怒りをぶつける

普通に考えて、放置した個人の責任が優先だろう。
そりゃ国には管理する責任はあるが、事務処理の問題であって、日本中をくまなく放射線量測定する義務があると言うことなのか?
有名な話しであるが、ローマは日本の何倍もバックグラウンドの放射線量が多かった、おそらくは大理石の多用のためだろう。

どうも、ヒステリックに放射線量と騒いでいる人たちは、以前は放射線量が0だったと思いこんでいるのではないのだろうか?
放射線以外にも、重金属とか、有毒ガスとかは、火山などから放出されている。

だから、0であるべきだ論は意味がないのであって、健康被害がどのような仕組みで起きるのか?を理解する方が優先だ。

0であるべきだ論のような架空の話しを信じ込む人たちが、健康食品被害とか、カルト宗教被害とかに陥るのではないのか?と思ってしまう。

3月の時点で、多くの技術者が発言を抑制したと感じるし、わたし自身も抑えてしまった。
しかし、今振り返ってみるとそれゆえに、とんでもない発言が多数出てきたのに、評価されずに一人歩きしてしまったと感じる。
3月の時点で、多少とも考えている人たちは、世のために発言を増やして、科学的知識の平均値を維持するべきだったのではないのか?

なぜ、風評被害になるのか?と親しい知人の女性に聞いたら「なんとなく怖い」だそうだ。
これ自体はもっともだと思うが、判断基準の安全な方を0という現実的では無い物に置いているから、当該産地のデータが基準以下だと聞いて「ほら基準以下とは言え汚染されている。他の産地のは報告がないから汚染は0なのだ」ということになってしまうのだそうだ。

これでは、どうにもならない。

10月 14, 2011 at 09:45 午前 医療・生命・衛生 |

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/2299/52987001

この記事へのトラックバック一覧です: 続・世田谷の不思議な放射線:

コメント

昔の懐中時計の夜光なんか、びっくりするくらいの数値が出ますがね。
フクシマ事故で急遽仕入れた計測器で測ったら、オヤジの遺品3個ともありゃーーーです。
しまってあるスチール机の外だと何ともないです。

怖がって、収集していた人がゴミで捨てなけれゃいいけど・・・

投稿: 昭ちゃん | 2011/10/15 7:58:13

そういえば、昔は、キャンプなんかで使うランタンのマントルにトリウムが使われていましたね。
トリウムの酸化物は、無茶苦茶融点が高いので、他にも色々使われていたはずです。
これから、あちこちで「ホットスポット」が見つかりそうな気がします。

投稿: mimon | 2011/10/16 2:24:55

おはようございます。

別の話題ですが・・・何だかキナ臭い話が。

http://www.cml-office.org/archive/?logid=564

投稿: com | 2011/10/21 8:41:40

世田谷の事件についてコメントを書いて、気がつついたのだけど、この手の話しは「尻馬」などという種類の話しですよね。

しかし、ここまで来ると「レバレッジ」(テコの原理)ですわな。

針小棒大ともいいますね。

投稿: 酔うぞ | 2011/10/21 13:33:12

コメントを書く