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2011.09.01

セシウム汚染除去技術

NHKニュースより「新技術でセシウムを除去

8月31日 21時23分

土壌に含まれるセシウムだけをより分け取り除く新しい技術を開発したと茨城県つくば市の産業技術総合研究所が発表しました。汚染土壌の表面を削り取る方法に比べて廃棄物の量が大幅に少なくなるということです。

発表したのは茨城県つくば市にある産業技術総合研究所の川本徹研究グループ長らのグループです。

この技術は、土壌に含まれるセシウムを低い濃度の酸で抽出したあと、顔料に吸着させるもので、99.5パーセントのセシウムを取り除くことができるということです。

東京電力福島第一原子力発電所の事故で広がった放射性セシウムに汚染された土壌への対策として、現在、表面を削り取る方法が主に行われていますが、削った土壌の廃棄方法が課題となっています。

研究グループによりますと、この技術はセシウムだけを分離するため、表面を削り取る方法に比べて、廃棄物の量がおよそ150分の1と大幅に少なくなるということです。

川本研究グループ長は「廃棄物の量が少なくなるのが最大の特長です。低濃度の酸で抽出するため、土壌に与えるダメージが少ないのもメリットです」と話していました。

研究グループは、今後、さらに技術改良を進め、企業の協力を募ったうえで福島県などの土壌を使った実証試験を行い、実用化を目指したいとしています。

実用になれば、有用であろうと思いますが、それ以上に気になるのは、放射性物質の環境からの分離といった技術は今まで使い道がほとんど無かったから、開発されてこなかったのでしょう。

しかし、今回の原発事故が地震国日本で今後起きないと保証できるものではないし、だからといって直ちに原発全廃も出来ない。
つまりは、被害回復技術を幾つも確保しておくことが肝心だ、となります。

一番の問題は、実験室規模で成功した技術を、環境全体といった広範囲で適用するのは、ビッグプロジェクトにならざるを得ない事です。
要するに、新たな公共事業にせざるを得ない。

公共事業・公共投資として今までやったことがない方面に資本を投下することは、将来の発展そのものだという考えで進めるべきでしょう。

高速道路の無料通行が廃止になりますが、こんなものは集金システムのソフトウェアの改修で対応出来るはずです。
例えば、下りたICからすぐに高速道路に再進入した場合には、無料扱いにしない、という設定は出来るでしょう。
現実的には3時間以内に、のったら認めない。

早い話が今の日本では「知恵を出してなんとかする」姿勢に欠けすぎているのではないか?
出来ない条件のようなものを並べて、だから止めるのようなことだけでは、滅んでしまうのは確実で、原発事故といった世界的にも珍しい現象に対応するための技術開発は、新産業の育成そのものだ、という姿勢に切替えるべきだと強く思います。

9月 1, 2011 at 09:34 午前 もの作り |

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コメント

産総研のプレスリリースに、もう少し詳しく載っています。
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2011/pr20110831/pr20110831.html
特に奇抜なアイディアではなく、むしろ、地味な技術を集めたというか、工業的には、「力技」と呼びたくなるような物ですね。
抽出する酸の濃度を低くする代わりに、温度を200℃まで上げていまして、当然、圧力も腐食性も高いですから、設備としては、分厚いステンレス鋼のベッセルになります。
プルシアンブルーを普通に水性反応で作りますと、勝手にサブミクロンの微粒子として沈殿しますから、ありふれた物ですし、それがセシウムを吸着することは、医療用に使われるくらい、一般的です。
http://www.nirs.go.jp/information/info.php?i5
ところが、それが乾くと浮遊するくらい細かい粉ですし、アルカリに合うとシアン化セシウムとして溶出しますが、何十年も酸性水に沈殿させておくわけにもいきませんから、結局、高レベル放射性廃棄物なみにガラス固化体か何かにせざるを得ないでしょう。
実験室レベルでは、可能でも、処理の必要な土壌の量が半端じゃありませんから、どれほどのプラントになるのか、考えるだけで頭が痛くなりそうです。
産総研も、手柄を急ぐのではなく、もっと実用性の高い技術開発をして欲しいと感じました。

投稿: mimon | 2011/09/01 22:15:29

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