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2010.12.04

DVDのコピー禁止の法制化

朝日新聞より「DVDコピー、家庭内も禁止へ 暗号で保護のソフト対象

2010年12月4日4時30分

DVDやブルーレイなどに収録されている市販の映画やテレビドラマなどの映像ソフトをコピー(複製)する行為は、家庭内であっても違法になりそうだ。

暗号化技術を使って保護されているソフトが対象で、保護を破るプログラムの製造や配布も禁止される。ネット上にあふれる「海賊版」を抑制するのが狙い。

文化庁が3日、方針を固めた。

文化審議会の小委員会のワーキングチームが報告書をまとめた。
早ければ、来年の通常国会に著作権法改正案を提出する。
複製行為については罰則は設けない。

映像ソフトを保護する技術は複数あるが、文化庁によると、現在は、情報を「暗号化」するタイプが主流という。
この技術を破るプログラムがネット上などで公開され、指南本も市販されており、一部の人はパソコンで映像ソフトを複製している。

現在の著作権法は、こうしたプログラムを製造・配布したり、このプログラムを使って家庭内で複製したりすることを規制していない。
複製された映像がファイル交換ソフトなどでネット上に出回り、映画業界が問題視してきた。

1999年の同法改正では、「信号」を付与してコピーを禁止する技術を破る行為を、規制の対象にした。

当時、「暗号化」技術については、複製そのものを防ぐものではないとみなして、規制しなかった。

文化庁は、小委員会で検討してきた、違法な海賊版ゲームソフトを使えるようにする装置「マジコン」の製造を禁止するのとセットで、著作権法を改正する方針だ。(赤田康和)

どうなのだろう?
マジコンと同列に扱えることなのだろうか?

マジコンというのは、ゲーム機のプロテクト破りだから、確かにDVDのプロテクト破りと論理的には同列と言えるのだろうが、ゲーム機ではゲーム機本体とソフトウェアの組み合わせは一対一であるから、マジコンでは簡単に禁止できるだろうし、副作用も少ないだろう。

しかし、DVDではプレーヤとソフトウェアの組み合わせは事実上無制限で、特にプレーヤーが進化すると、昔のDVDが見えないといった副作用が生じるのではないのか?

この点は、コピーコントロールCD(CCCD)が消滅してしまったのと同じようなことになる気がする。

結局、DVDに対して再生装置が適正であるかを保証しない限り、保護を破る装置というのは決められないから、それをどうやって決めるのだろう?

うまく行くとはちょっと思えないのだが。

12月 4, 2010 at 12:28 午後 セキュリティと法学 | | コメント (1) | トラックバック (0)

表現の自由の自殺の道連れにされたくはない

サンケイ新聞より「テロ情報本 「公益性」か「プライバシー」か 2度目の出版差し止め

2010.12.4 00:54

ネット上に流出した資料をほぼそのまま掲載した書籍について、東京地裁は「プライバシー権を侵害する」と認定、2回にわたって販売を差し止める仮処分を出した。

出版社側は一部を削除して再出版する構えだが、これを疑問視する専門家もいる。

類似のケースで過去にも議論になってきた「公益性」と「表現の自由」「プライバシー保護」。
関係者らはこの問題に改めて直面している。(森浩、滝口亜希)

「これがテロ対策刑事の素顔だ」「特に目をつけられた在日イラン人」

11月25日に出版された469ページの書籍は、扇情的な見出しでイスラム教徒らの住所、携帯電話番号などを掲載。
捜査側の警察官も同じ扱いだ。

第三書館は見出しをつけた程度で、ほぼ流出データのまま出版した。

取材に対し、同社の北川明社長は

「公安警察の違法捜査を問題にした本。流出より、こんな捜査が行われていたことが問題」
と、出版の意義を強調していた。

イスラム教徒らは、プライバシーが侵害されたとして販売差し止めを求め、地裁は11月29日と、今回の3日に差し止めを命じる仮処分を決定した。

同社は決定には従う姿勢だが、申立人分の記述を削除した上での再出版を計画している。

多くの個人情報は残されたままとなるが、北川社長は

「プライバシー侵害の意図はない。ネットで誰でも見られる情報で、出版をとやかく言うのはおかしい」
としている。

これまでも、出版物とプライバシー侵害をめぐる議論はたびたびされてきた。ただ、出版差し止めが認められた例は少なく「例外的」な措置とされる。

今回、地裁の仮処分決定が根拠としたのは、いわゆる「北方ジャーナル事件」で最高裁が昭和61年に示した判断だ。

54年に月刊誌「北方ジャーナル」が中傷記事掲載を予定しているとして、五十嵐広三元官房長官が札幌地裁に出版禁止の仮処分を申し立て、即日認められた。

ジャーナル側は国に賠償などを求めて提訴したが1、2審ともに認めず最高裁も上告を退けた。

最高裁大法廷はプライバシー侵害による出版差し止めが可能なケースについて、

  1. 「出版が公益を図る目的でないことが明白」
  2. 「著しく回復困難な損害を被る恐れがある」
と判断。今回、東京地裁もこれを踏まえて仮処分を決定した。

一方、「表現の自由」を重んじた判断もあった。

平成16年3月発売の「週刊文春」の記事でプライバシーを侵害されるとして、発売直前に田中真紀子衆院議員の長女が出版禁止を求める仮処分を申請、東京地裁は認めた。
しかし、東京高裁は「憲法上最も尊重されなければならない権利の一つである表現の自由を制約する」と、出版禁止の仮処分決定を取り消した。

専修大学の山田健太准教授(言論法)は

「表現の自由などの観点から、出版差し止めは原則として認められるべきではない」
と指摘。その上で、
「今回は住所など取り扱いに注意が必要な情報もあり、書籍に高い公益性があるのか疑問。一部削除して出版しても、他に掲載された人もおり、問題の根本的解決にはつながらない」
と話している。

出版や販売が差し止められた書籍をどう扱うか。
出荷済みのものなどについては、書店や流通に携わる取次会社の判断に委ねられているのが現状だ。

大手書店の丸善では一部店舗で入荷したが、店頭には並べなかった。

「仮処分とは別に、この書籍が特定の個人の名誉を著しく侵害している恐れがあり、慎重に対応すべきだと考えた」
と説明する。

紀伊国屋書店もいったん店頭に出したが不適当と判断し、すぐに店頭から回収した。

一方、東京都新宿区の書店「模索舎」は300冊以上販売。

「表現の自由の観点から、内容を審査せず、すべて店頭に置く方針」
という。

大手取次会社の日本出版販売は
「東京地裁の判断を考慮して書店への送品をやめた」
としている。

「公安警察の違法捜査を問題にした本」が、ネット上に流出した情報のログだけというのは、無理がありすぎでしょう。
著作権の概念に、引用と転載の二種類があるのはなぜか?といったレベルの問題です。

普通に出版社の意図は、「公安警察の違法捜査を問題にした本」では無い何かがあるのだろうと思ってしまいます。

つまり、構造的にダメな本つまり出版するべきものではない、ということになりそうですが、こんなことを指摘されること自体が、ジャーナリズムとしては自殺行為だと思うのです。

12月 4, 2010 at 08:50 午前 ウェブログ・ココログ関連 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.12.03

こども園のやっぱり

読売新聞より「「こども園」、幼稚園・保育所と併存で集約へ

政府が2013年度からの導入を目指す幼稚園と保育所を一体化した「こども園」(仮称)は、当初案である「幼保をすべてこども園に統合」という方式ではなく、幼保両施設を併存させながら「こども園」を増やす方式で、意見集約が図られる方向となった。

政府は来年1月にも「こども園」の設置基準など制度設計をとりまとめ、通常国会への法案提出をめざす。

2日に開かれた、政府の「子ども・子育て新システム検討会議」の幼保一体化ワーキングチームでは、政府が「こども園」実現に向けて例示した5案を巡り、関係者の意見を聞いた。

その結果、幼保を完全に統合する当初案には「拙速だ」などと反対意見が続出。

一方で、文部科学省と厚生労働省の2省が管轄する法律と財源を一本化した上で、こども園、幼稚園、保育所の3者を併存させる案に対しては、「将来のこども園への完全移行にもつながり、現実的だ」などと支持する声が目立った。

(2010年12月3日03時06分 読売新聞)

なんかほとんど最悪の方向に向かっているように感じます。

わたしは、こども園という名前が出てくる頃(2006~7年頃)に初めて「幼稚園と保育園の一体化」案があることを知りました。

高校で、職業講話をしている関係で、幼稚園は文科省の管轄、保育園は厚労省の管轄で教員資格も別であることを知っていました。

ウィキペディアに次のような説明があります。

根拠法の違い

保育所は保育に欠ける児童を収容する児童福祉施設であり、
幼稚園は就学前に通わせる教育施設である。
その目的にあわせて、施設整備や人員配置、カリキュラム作成が行われている。

保護者の違い

保育所児の保護者は原則として、共働き又は一人親家庭であり、幼稚園の保護者は片働きである事が多い。
幼稚園の保護者会は専業主婦の都合に合わせ昼間の時間帯に行われることが多いが、保育園では保護者会は就労事情を考慮し就労時間外に行なうことが多い。

設備

保育所は0歳~就学前の乳幼児、幼稚園は3歳~就学前の幼児を扱う。

乳児を扱うには、専用のトイレ設備、沐浴設備、調乳・離乳食・アレルギーに対応した給食設備などが必要。

幼稚園が乳児を扱うには経験のない分野での多大な設備投資と人材確保が必要になる(保育に欠けない0歳~2歳については根拠となる法律がなく、どちらの園でも収容することができない)。

資格

幼稚園教職員は幼稚園教諭免許状が必要、
保育所は保育士資格を有する職員を置かなければならない。

大学・短大・専修学校等の養成課程では認定こども園制度の発足に伴い、幼稚園教諭・保育士を両方取得できるようにカリキュラムを改定している。

幼稚園教諭資格を有する者が保育士試験を受験する場合は、発達心理学・教育原理・実技試験の免除に加えて、2010年度より養成課程で履修した教科に対応する試験科目が免除される事に制度が改められた。

一定の学歴を有する保育士資格を有し、児童福祉施設・へき地保育所・認定こども園で3年以上の実務経験を有する者は幼稚園教員資格認定試験の受験資格を得る。

入所選考について

幼保連携型認定こども園の保育所部分の入所選考は、当該自治体の保育所の選考基準に準じて認定こども園が定めた基準により行なわれる。

給食について

保育所は児童福祉施設最低基準により給食が義務付けられ、3歳未満児に対しては所内調理が必要である(3歳以上児は2010年6月1日以降、外部搬入が認められた)。

そのため、3歳未満児を収容する保育所は、他の社会福祉施設と併設される場合を除き調理室の設置が必要である。

こんな事情なので、高校生が将来つきたい職業として「幼稚園か、保育園の先生」という話をするたびに、「二つは全く別物だ」と説明してきました。

もちろん、小学生以前の子供たちのために、幼稚園と保育園があり、それを一つにすることは、賛成なのですが、元となっている根拠法から、業界団体まで別物なのです。

そこで、子供園案については、

  1. 文科省と厚労省が、それぞれ自分の管轄から幼稚園あるいは保育園の管轄を他方の役所に引き渡す。
  2. 文科省と厚労省にそれぞれこども園管轄部署が出来る。
  3. こども園管轄部署を全く別の役所(総理府とか)に作り。幼稚園・保育園の管轄を文科省と厚労省から削除する。
  4. 文科省と厚労省に幼稚園と保育園の管轄を残したまま、こども園の管轄を別の役所に作る。
といった組み合わせになるだろうから、こども園は実現困難だろうと思っていました。

そこで改めて、幼保一体化とはいつ頃から始まった話なのか?見て驚いた。
ウィキペディアより「幼保一元化の歴史

1996年12月20日地方分権推進委員会第一次勧告で地域の実情に応じた幼稚園・保育所の施設の共用化等の弾力的な運用を確立を求めた。
1997年1月24日教育改革プログラムで、国民のニーズに的確に応えるための幼稚園と保育所の在り方について、地方分権推進委員会の勧告等をも踏まえ、厚生省と共同で検討する。当面は、地域の実情に応じた幼稚園と保育所の施設の共用化について弾力的な運営が図られるよう検討を進め、平成9年度中に具体的な方針をまとめる事が定められた。
1997年4月幼稚園と保育所の在り方に関する検討会で、幼稚園と保育所の在り方について、1997年度に両施設の共用化等に関する具体的方針をまとめることを中心に検討。
1998年3月10日幼稚園と保育所の施設の共用化等に関する指針が通知され、施設共用が開始された。
2003年4月21日構造改革特別区域法に基づく構造改革特別区域計画の第1回認定で幼保合築施設での幼稚園児・保育所児等の合同活動が初めて容認された。
2004年3月29日構造改革特別区域における『公立保育所における給食の外部搬入方式の容認事業』についてが通知され、公立保育所での給食の外部搬入が容認された。
2004年3月31日保育所の調理室と学校の給食施設の共用化についてが通知され、学校と敷地や建物を共用する場合等での学校と保育所の給食施設の共用が認められた。
2004年12月24日中央教育審議会幼児教育部会と社会保障審議会児童部会の合同の検討会議にて「就学前の教育・保育を一体として捉えた一貫した総合施設について」の骨子が取りまとめられた。
2005年4月6日「就学前の教育・保育を一体として捉えた一貫した総合施設について」に基づく総合施設のモデル事業が採択された。
2006年3月31日総合施設モデル事業評価委員会により総合施設のモデル事業の最終まとめが行われた。
2006年6月15日就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律が公布される。
2010年3月11日幼保一体化を含む新たな次世代育成支援のための包括的・一元的なシステムの構築について検討を行うため、「子ども・子育て新システム検討会議」を開催。
2010年6月1日児童福祉施設最低基準が改正され、3歳以上児の給食は特区申請を要せずに外部搬入が認められた。

どうも最初は、「似たような施設なのだから、弾力的な運用が出来ないか?」ぐらいから始まった考えのようですね。
それが、どんどんと大げさになっていった。

あげくに、幼稚園、保育園、こども園の三者並立ですよ。
普通こういうのは、焼け太りというのだと思います。

12月 3, 2010 at 10:56 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.12.01

健康食品の宣伝問題

毎日新聞より「誇大広告:健康食品、業者名公表へ 消費者庁が方針

「飲むだけで確実にやせる」「がんに効くといわれている」といった誇大な広告を使用する健康食品について、消費者庁は30日、悪質な業者名を12月から公表する方針を固めた。

健康被害や効果がないなどの苦情が絶えないことから、健康増進法の運用を強化し、同法に基づく行政処分に初めて踏み切る。

健康食品で「がんが治る」などと医薬品のような効能をうたうと、薬事法に触れ、刑事罰の対象になる。

しかし、同法には触れないが、消費者を誤解させる広告は、インターネットを中心に少なくなく、国民生活センターには、健康食品について「飲んだら吐き気がする」「利用してもやせない」などの相談が、毎年1万5000件前後寄せられている。

健康増進法では、病気の予防効果や栄養成分の効果などをうたう広告で「著しく事実に相違したり、著しく人を誤認させるような表示」を禁止している。

消費者庁は今年6月以降、「最高のダイエット食品」「血行を整え、むくみを緩和」など、表現が不適切なネット広告を出している業者約300社に改善を求めてきた。
12月になっても改善されない場合は、勧告を行った上で業者名を公表する方針だ。

消費者庁はまた、商品を著しく優良と誤認させる表示を取り締まる景品表示法の運用も強化する方針。

消費者庁が昨年9月に発足する以前は公正取引委員会の所管だったため、健康被害の防止よりも公正な競争の確保が重視されやすく、同法で健康食品の表示が取り締まられることは少なかった。【山田泰蔵】

◇健康増進法に違反する広告の表示例◇

▼明らかに違反(カッコ内は理由)

  • 「がんに効くと言われています」(治療が必要な疾患が治ると誤解を与える)
  • 「最高のダイエット食品」(「最高」とは立証できない)
  • 「厚生労働省から輸入許可を受けた健康食品です」(実在しない制度や許可をかたっている)

▼以下のような広告でも根拠が薄い場合、表現方法が不適切な場合は違反

  • 「3カ月で10キロやせると実証済み」などの実験結果を示す
  • 「『飲むと体調が良くなりました』(東京・男性55歳)」など体験談を示す
  • 「『がんを○○食品が治した!』(△×出版)に掲載された食品です」などと関連書籍を引用する

◇所管変更 野放し是正

事実でない表現や誇大広告が少なくない健康食品は、効果を信じて医療機関を受診せず、適切な医療が受けられなくなるなど、長年問題が指摘されてきた。

03年には健康増進法の改正で、不適切な表現が禁止され、勧告などの行政処分や罰則規定が盛り込まれた。

しかし、当時同法を所管していた厚生労働省は財源難から違反調査の専従職員を定員配置できず、勧告など処分実績はゼロ。
事実上の野放し状態だった。

昨年9月に発足し、同法の移管を受けた消費者庁は執行のあり方を見直し、体制を強化。専従職員は1人だが、来年度予算で4人の増強を要求している。インターネット上の広告監視も年1回から4回に増やし、来年度も調査件数を1000件以上に倍増する計画だ。

ただ、同法の運用強化だけでは無数に生まれている不適切な広告を抑え込めない。
薬事法を所管する厚労省などと連携を深め、複数の法律や制度を一元的に運用できるかが重要だ。【山田泰蔵】

2010年11月8日(月曜)に霞ヶ関の弁護士会館で「シンポジウム・健康食品被害の実態とその対策 ~適切な医療を受ける機会を失わせてよいのか~」が開かれました。

  • 健康食品に関する相談事例 国民生活センター・消費生活専門相談員・小坂潤子氏
  • なぜ消費者は健康食品に依存するのか?・静岡県立大学准教授社会心理学博士・西田公昭氏
  • 健康食品に関する法制度の現状と課題・弁護士・中下裕子氏

上記の方々が、パネラーで登場しましたが、短時間では全体像を整理するというところまでは行かず、あっちこっち問題がある、という提示にとどまりました。 それだけ、危険な状況にある、ということなのでしょう。

興味をひいた点を列挙します。

西田准教授

素人の意志決定はミスを犯す

日常的には合理的な決定をしない。経験により意識せずに決定している。
その方が楽に決定できるからであり、考えていないからなぜ決定したのかも記憶に残らない。

健康食品(何でも同じ)を処方(摂取)した時の効果は

  1. 処方して、健康になった
  2. 処方して、変わらなかった。
  3. 処方せず、健康になった。
  4. 処方せず、変わらなかった
の4つに分類できますが、このように合理的には考えず
飲んだから効いた、飲まなかったから治らなかった、と考えがちだし、商売はそこを突いてくる。

中下裕子弁護士

健康食品には法律上の定義はない

  1. 健康食品には、特定保健用食品・栄養機能食品・特別用途食品・それ以外の健康食品になる
  2. 特定保健用食品 883種類ある。
  3. 特別用途食品 病者食、妊産婦・授乳不要粉乳、乳幼児調製粉乳など

非常に深刻なのが、健康食品を採ることで、本来の治療用の薬を禁止することがあり、患者が死亡などにいたる例が、報告されていることです。

わたしが、そのような事例を知ったのは、1993年頃にアムウェイの健康食品を白血病の子供に与えて、病院での治療を積極的に妨害した結果、子供は亡くなった。という事件を知ったときです。

今、同じような事件として真光元事件があり、12月14日11時に東京高裁の824号法廷で控訴審の結審があります。

よく考えれば、テレビCMで個人の感想として「○○は効きました」なんて言っているのや、タレントが「推奨します」という「出演」をなぜ信用するのでしょうか?
西田准教授の専門である、社会心理学的に考えるべきです。

わたしは「感想です」という宣伝手法は、健康食品などでは禁止するべきだと考えます。
医薬品ではあり得ない宣伝手法です。しかし、効果については医薬品と区別の付かない内容を強調しています。

消費者庁が、一歩を踏み出したと評価はしますが、もっと根源的なところで対策するべき事柄です。

12月 1, 2010 at 12:01 午後 医療・生命・衛生 | | コメント (3) | トラックバック (0)

図書館システムの欠陥構造

毎日新聞より「三菱電機:子会社システムで3000人の個人情報流出

三菱電機子会社の三菱電機インフォメーションシステムズ(東京)は30日、同社の図書館貸し出しシステムを通じ、利用者の名前や生年月日、住所など約3000人の個人情報が流出したと発表した。

情報が漏れた利用者の内訳は、

  1. 宮崎県えびの市の図書館の2761人、
  2. 愛知県岡崎市の図書館の159人、
  3. 東京都中野区の図書館の51人。

8月上旬に九州の代理店のサーバーからインターネットを通じて漏えいしたが、流出した情報が悪用された被害は確認されていないとしている。

三菱電機インフォメーションシステムズは2000~10年7月に、図書館利用者の個人情報が含まれているのに気付かずに、プログラムを貸し出しシステムに登録し、他の図書館にシステムの出荷を繰り返した。

この結果、同社のシステムを採用した全国の76カ所の図書館のほとんどで、システム上に他の図書館利用者の情報が書き込まれた状態になっていたという。

30日記者会見した同社の門脇三雄社長は

「問題の根本原因は当社にあり、再発防止策を講じて信頼回復に努めていく」
と陳謝した。

毎日新聞 2010年11月30日 21時33分

岡崎図書館問題とでも言うべき事件の真相がこれであったということのようです。

高木浩光@自宅の日記に説明がありますが、元の事件は岡崎図書館の蔵書を検索したら、サイバーアタックだとされて逮捕されしまったということから始まりしました

ITmedia News より「「SIerとしての責務を果たせていなかった」 図書館システム問題でMDIS謝罪

「SIerとしての責務を果たせていなかった」――三菱電機インフォメーションシステムズは、岡崎市立図書館などに納入した図書館システムで、アクセス障害や個人情報流出を引き起こしたことについて謝罪した。
2010年11月30日 20時30分 更新

三菱電機インフォメーションシステムズ(MDIS)は11月30日、同社が愛知県岡崎市立図書館など全国の公立図書館に納入した図書館システムで、アクセス障害や個人情報流出を引き起こしたことについて謝罪した。

「システムインテグレーターとしての責務を十分に果たせておらず、根本原因は弊社にある」
とし、再発防止に努めるとしている。

「サイバー攻撃」

問題の発端は今年3~4月、岡崎市立中央図書館に納入した図書館システム(製品名は「MELIL/CS」)で断続的に起きたアクセス障害だった。

同図書館のWebサイトから蔵書を検索できる機能などを備えていたが、このWebサイトにつながらないと市民から苦情があったという。

外部プログラムによる高頻度のアクセスが障害の原因だとして、同図書館は愛知県警に被害届を提出。

愛知県警は「故意の大量アクセスで障害を発生させた」、つまり「サイバー攻撃」だとして、新着図書情報を取得するためのプログラムを作成・運用していた同県内の男性を偽計業務妨害の疑いで逮捕した。

だが、名古屋地検は悪質性はないとして、男性を起訴猶予処分にしていた。

男性は起訴猶予処分後の6月、Webサイトで当時のサーバ構成や経緯などを詳細に報告した。

実際の状況が明らかになるにつれ、クローラーなどを利用するネットサービスの運営者などから

「ネットでは常識的な程度のアクセスであり、逮捕はおかしいのでは」
と批判の声が高まった。

8月には朝日新聞の報道で、MDISのシステム自体に問題がある可能性が濃厚となった。

こうした状況で同図書館が発表した説明に対してもネットでは批判が集まっていた。

原因は「1アクセスにつき10分間のDB接続を維持」する仕様

同社によると、このシステムは、Webサイトへの1回のアクセスにつき、データベース(DB)との接続を10分間にわたって維持する仕様だった。

DBへの同時接続可能数には設定値があり、これを超えると新規のアクセスはできなくなる。

クローラープログラムなどによる機械的なアクセスに対しても、1アクセスに対しその都度10分間のセッションが発生することになる。

比較的高頻度のアクセスに対しても、

10分間のセッションがそのアクセス数の分発生した結果、同時接続数が設定値(朝日新聞の報道によると約1000)をオーバーし、ほかのユーザーがアクセスできなくなる状態に陥った
というのがMDISの説明だ。

障害発生の連絡を受け、同社は

「他の利用者へのサービスを優先し、機械的なアクセスを回避する種々の処置を講じたが、完全な回避はできなかった」
という。

だが6月になり、ほかの図書館でも高頻度な機械的アクセスがあった。

このため、対策として、DB接続を一定時間維持していた従来の仕様を、アクセスの都度接続する仕様に改めた。

6月末から改良開発を開始し、11月15日までにこのシステムを使っている28図書館で改修を完了したという。

逮捕された男性が経緯を報告した6月の時点で問題を認識していたことになるが、同社は公表はしていない。

また朝日新聞の報道によると、2006年の時点で問題を解消したソフトを開発していたという。

岡崎市立図書館のシステムは05年に納入されたものだった。

同社は一連の経緯について、

  1. 最初のアクセス障害が起きた3月中旬の時点でシステム解析や性能調査による原因の究明を行わなかった、
  2. 図書館への説明も不十分だった、
  3. 障害情報を開発部門で分析し対策を講じることを怠った
と、結果的に3月から3カ月の間、アクセス障害の可能性が残ったことについて非を認めた。

今後は、障害の発生を顧客担当SEが開発部門に対し迅速に伝えるなど、情報共有を徹底するほか、製品管理の強化に努めるとしている。

同社のニュースリリースには、逮捕された男性への言及はなかった。

ミスが重なり3000人の個人情報流出

8月上旬には、MDISの図書館システムを販売しているパートナー企業のサーバから、岡崎市立図書館など3カ所の図書館利用者の氏名、住所、電話番号などの個人情報3000人分がネットを通じて外部に流出したことも発覚した。

同社によると、システム改良時に、新機能を図書館でテストし、作業後にプログラムを自社に持ち帰ることがあったという。

その際、持ち帰ったプログラムに個人情報が含まれていることに気付かず、個人情報を含むプログラムの一部を製品マスターに登録してしまった。

そのまま出荷してしまったため、図書館システムを導入したほとんどの図書館に、ほかの図書館の個人情報が存在するという事態になったという。

さらに、同システムを販売していた九州地区のパートナー企業が、サーバをanonymousに設定するというミスが重なった。

このためサーバは誰でもアクセスできる状態になり、第三者によってプログラムとデータをダウンロードされ、個人情報が流出する結果を招いた。

プログラムがダウンロードされたことは8月上旬に認識していたが、

「個人情報流出について、弊社の確認が不十分であったことから、流出情報の確定まで約4カ月を要する事態となった」
と弁明している。

各図書館システム内に残った個人情報は11月19日までに削除を完了したという。

今後、出荷の際に個人情報が存在していないことを検索ツールやクロスチェックで確認するなど、再発防止策を徹底するとしている。

どこをどう見ても、ソフトウェアを商う資格がありません。
再発防止のために、すべてのアプリを回収の上、会社を潰すべきでありましょう。

常識的に考えて、開発体制が無かったのだと見ます。
その理由は、フィールドで開発してそれを持ち帰っている。
だとすると、同時に二ヶ所で「改良」すると二つ以上のバージョンが出来てしまいますから、両方とも存続させざるを得ない。

これが、AとBの二ヶ所であった場合、「改良後に」Aで問題が発生した、そこでAを再改良すると、A、B、A1となってしまって、2ヶ所で3種類・・・・。
後はねずみ算式なりますから、どんどんと事態は悪化します。

このような事は、わたしがソフトウェアの商売をしていた、1980年代に直接遭遇したことで、同業者がバージョン管理をしないために、何年経ってもシステムが安定しない、と大問題になっていました。

それから二十数年経って、同じことを大規模にやった会社があるということ自体が驚きです。

公開されたネット上の意見にもほとんど無いようだし、辛口の高木浩光も述べていませんが、わたしはこの会社が過去に納品した図書館システムのバージョン管理は無い(バグのあるソフトウェアの各図書館別のソースが保管されていない)、と確信しています。

ソースの保存であれば、たかだかロッカー一個です。
しかし、それは無いでしょう。
だから、改良に従って欠陥が減るのではなくて、隠れた欠陥が増えていく可能性の方が遙かに大きいのです。

12月 1, 2010 at 10:13 午前 事故と社会 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2010.11.30

教職大学院制度

東京新聞より「教員免許、正規は修士レベル必要 文科省が新制度検討

2010年11月30日 02時02分

文部科学省は29日、大学4年間で単位を取得すれば教員免許が取れる現行制度を変更し、新卒者の免許を2種類に分け、正規教員として本格的に教壇に立つには教職大学院修了など修士課程レベルの免許取得を求める新制度の検討を始めた。

今後10年をめどに実現にこぎ着けたい考えで、30日の中教審特別部会に提示する。

構想によると、大卒者に与える免許は「基礎免許」とし、大学学部段階での教職課程修了を証明するという暫定的な資格にとどめる。取得者は教員にはなれるが、担任に就かず校務や授業を補助する役割とする。

一方、正規教員につながる「一般免許」を取得できるのは、教職大学院や、大学院の教育学研究科修士課程を履修した人を想定。

ただ、資格者を限定しないよう大学での基礎免許取得を大学院の入学要件とはしない方向で、教職課程を履修していない学生や、社会人も教員を目指せるようにする。制度の移行段階は、学部卒業者も正規教員として受け入れる考えだ。

(共同)

これは法科大学院と同じ手法ですね。

教育の体制をフィンランドのようにするべきだというと、「フィンランドの教員は、大学院卒」となってこんな話が出てくるのでしょうが、法科大学院の問題は実務教育であるはずなのに、単なる教育として成績評価を相対評価にしているところではないか?と思っています。

少なくとも、法科大学院制度が問題であるという認識がある間に、教職大学院制度をスタートさせると教員志望者の激減になるのではないでしょうか?

現状ですら、教職課程を卒業して教員採用試験に挑戦するものの、なかなか合格しないから事実上の就職浪人になる、というのが教員志望者を取り囲む問題です。

文科省のやることは、18歳人口の減少で経営が苦しくなる大学が新たな大学院を作って収益を計るという、大学経営にだけ向いている行政なのではないのか?と思うのです。

11月 30, 2010 at 08:53 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)