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2010.10.28

管制官の誤指示・何が起きたのか?

朝日新聞より「管制官が誤指示、山肌まで520メートル ANK機

2010年10月28日3時4分

北海道・旭川空港近くの山岳地帯で26日、全日空系のエアーニッポン(ANK)機の対地接近警報装置(GPWS)が作動したトラブルで、国土交通省は27日、管制官が同機に、周囲の山の標高よりも低い高度まで降下するよう誤って指示していたことを明らかにした。

最接近時には山肌まで520メートルしかなかったとみられ、操縦士が回避操作しなければ山に衝突していた。

国交省によると、誤指示をしたのは札幌航空交通管制部(札幌市)の30代の男性管制官。2千メートル級の山が連なる空港東側の空域は、管制官がレーダーで航空機を誘導する際の最低高度が内規で約3千メートルと定められている。

だが、管制官はANK機に約1500メートルまで降下するよう指示していた。

管制官は国交省の調査に対し、

最低高度を失念していた
と話しているという。

全日空によると、機長は「管制官の指示通りに飛んでいた」と話しているという。
当時は悪天候で、雲の中を飛んでいて視界はきかなかったとみられる。

高度約2100メートル付近を降下中にGPWSの警報が鳴ったため、操縦士は急上昇して回避したが、約1分後に高度2560メートル付近で地表に最接近したとみられる。航空機の速度を時速800キロとすると、1秒で222メートル進む計算になる。

GPWSは電波高度計や降下率計などを使い、山や地表に近づきすぎると警報を発する。

このANK機では、地表が近いことを示す警報に加え、機体を上昇させるよう求めるさらに強い警報が鳴っていた。操縦士はこの警報が鳴るとエンジン出力を最大にして急上昇するよう訓練されているという。国交省によると、GPWSが作動して危険を回避したケースは2009年度に30件あったが、事故につながる可能性があったと判断された例は過去にない。

運輸安全委員会は27日、機長らから経緯を聴くなど調査を始めた。今後は機体のデジタル飛行データ記録装置や交信記録を解析し、詳しい原因を調べる。

現役のパイロット(59)は

「GPWSに従ったから助かったが、相当危険な状況。管制官にあってはならないミスだ」
と指摘する。元日本航空機長で航空評論家の小林宏之さん(64)は
「この状態の危険度は、機体がどれぐらい降下していたかにもよるが、GPWSが鳴るのは一番危険度が高い状態だ。パイロットも最低高度より低い高度に誘導されたら管制官に確認すべきだ」
と話す。(永田工)

この記事だけだと、単に「(高度の)数字を間違え」のようにも取れますが、読売新聞には「全日空系機の異常接近、管制官が誤った指示」として説明があります。

国土交通省は27日、北海道・旭川空港に着陸するため、大雪山系の山間部を旋回中だった全日空系のエアーニッポン機(ボーイング737―800型機、乗員乗客57人)が26日午後、管制官の誤った指示で地表に約520メートルまで異常接近していたと発表した。

同山系は標高2000メートル級で、周辺空域の最低誘導高度は3048メートル(1万フィート)だったが、管制官は同機に対し高度1524メートル(5000フィート)に降下するよう指示。同機は雲の中を降下中、対地接近警報装置(GPWS)が作動し、乗員が機体を急上昇させて衝突を回避した。

運輸安全委員会は27日、視界不良での運航で、事故につながりかねない「重大インシデント」に該当するとして調査に乗り出した。けが人はなかった。

(2010年10月28日03時05分 読売新聞)

この記事には、絵がありますが記事中にもあるように、空港から30キロぐらい東側の大雪山のあたりで、山よりも低い高度指示をしたというものです。
問題の大雪山のあたりの山の高さは、2000メートルを超えていますが30キロ西の旭川空港の標高は210メートル。

おおざっぱに考えると、水平に30000メートル、垂直に2000メートルですから、4度の傾きで空港との位置関係を保てばよい、となります。

このような事があるので、空港官制(今回の場合は札幌航空交通管制部だから空港ではないが)にとっては、高度が低いと水平の広がりは小さく、高度が上がると水平の範囲が広がる、漏斗形の空間で飛行機を誘導するのだそうです。

つまり、「高度を取り違えた」のは、「水平位置を間違えた」かもしれないわけです。
むしろこっちが怪しい。
高度ではなくて、位置を間違えているのではないのか?

その場合、飛行機そのものを取り違えていた、という可能性も出てくるわけです。
札幌航空交通管制部ということは、北海道全域を見ているはずで、相当忙しいのだろうと想像はしますが、単に「高度指示を間違えた」ではなくて、何でこんなことが起きたのかを詳しく発表して欲しいものです。

10月 28, 2010 at 09:26 午前 事故と社会 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.10.27

札幌地裁、B型肝炎訴訟和解協議で国に和解条件変更を求めた

FNNニュースより「B型肝炎訴訟和解協議 札幌地裁、国に和解案の見直し求める

予防接種で感染したとして、患者や遺族が国を訴えているB型肝炎訴訟の和解協議で、札幌地裁は国に対し、和解案の見直しを求めた。

初雪が舞う札幌で行われた26日の和解協議。

原告弁護団によると、札幌地裁の石橋俊一裁判長は、

無症候キャリアを賠償金の支払い対象から外していることが、和解の最大の障害
という考えを示し、国に次回期日まで再考を促したという。

B型肝炎訴訟・北海道原告団の清本太一副代表は、

「裁判長の方から、キャリアの救済に関して、国の方に再考を求めてくれたことが大きな収穫だったと思い、僕も非常に、それはうれしく思いました」
と話した。

一方、原告弁護団は、

「患者全体に国が治療費助成を行う場合、賠償金額の協議に応じる」
という考えを、今回初めて示した。

弁護団は、

「検査とか治療とかすれば、発症とかね、重症化を防ぐことができるわけですよ。そうすると将来、余計な医療費の負担をしなくても済むとか」
と話した。

原告弁護団によると、国が和解金の総額を2~8兆円と主張していることについて、石橋裁判長は

官僚は、いかようにも数字をつくる。財源の議論に時間は使わない
と発言したという。

次回の和解協議は11月12日で、国は、厳しい対応を迫られることになった。

(10/27 01:02 北海道文化放送)

なかなかすごい進行になってきましたね。
和解協議が決裂した場合、札幌地裁は判決を出すのでしょうね。

結局これは、裁判所が政策の修正を決定するという種類のもので、日本でこういう例はあったのかな?
たまたま10月に25日に町村先生が書かれているブログに似たような話が出ています。
news:イラクの方が阿久根よりマシ?

NHK:イラク 連立協議長期化は違憲

阿久根市の市長さんが議会を招集せずに(自称)専決処分を乱発したのに対して、周りはほとんど手を出せなくなってしまったことに比べると、イラクの方がまだマシではないかと思う。

イラクでは、ことし3月、国民議会選挙が行われて以降、連立協議が難航しており、ことし6月に大統領や首相候補を選ぶための議会が開かれましたが、具体的な話し合いは行われないまま休会となり、7か月以上たっても新たな政権は発足できない状態です。これについて、イラクのNGOが、連邦最高裁判所に「現状は違憲だ」と訴えていましたが、連邦最高裁は、24日、この訴えを認め、国民議会を長期間休会しながら連立協議を行っている現状は違憲だという判断を示し、議会を再開するよう命じました。裁判所の判断を受けて、国民議会のマスーム暫定議長はNHKの取材に対し、「裁判所の判断を受け入れる。速やかに各政党の代表者を招集し、国会の開会日を決めたい」と述べ、国会を召集して政権発足に向けた手続きを進める考えを示しました。

イラクと日本の自治体とを比べる無茶を無視していうなら、裁判所やNGOが統治のダイナミズムの中で現実に機能している姿をイラクでは見ることができる。もちろんその一方では暴力と利権といった法外のダイナミズムが動いていて、そちらの方が強いわけだが、そのような中で垣間見せる最高裁の存在感が目をひく。

ひるがえって見る阿久根市。
 暴力テロも分裂や存亡の危機もない平和なマチでこそ、ちょっとやんちゃな市長さんが一暴れしても大した問題は起こらないのだが、平和な社会情勢のもとではより一層機能するはずの裁判所も、また事実上監督官庁である総務省も、全く機能しないのがニッポンである。

いや、全く機能しないと決めつけるのは、まだ早いかもしれないが。

阿久根市の場合、市長がムチャクチャをやっても、罰則がないから裁判所も動かないとなっているわけですが、「○○がないから」というのは複雑になってきた現代社会では、法律の方が追いつかないのはしょっちゅうあることで、それならすぐに法律改正する体制にして、米国のように「トンデモ法律の上程」を年中やるといったことするのか、明文法ではないが解釈で裁判所が命令する、しか無いだろう。

しかし、現在はそのどちらもやっていないから、国民に法律に対する不満がたまってきていて、裁判所もそれを受けて解釈をどんどん改めている、と感じます。

和解協議とは言え、注目せざるを得ません。

10月 27, 2010 at 10:34 午前 事件と裁判 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2010.10.26

中西準子先生が文化功労者に

毎日新聞より「文化勲章:安藤忠雄氏ら7人 文化功労者には17人

政府は26日、10年度の文化勲章受章者7人と文化功労者17人を決定した。文化勲章は

  1. ▽原子核物理学・学術振興の有馬朗人氏(80)
  2. ▽建築の安藤忠雄氏(69)
  3. ▽有機合成化学の鈴木章氏(80)
  4. ▽演劇の蜷川幸雄氏(75)
  5. ▽有機合成化学の根岸英一氏(75)
  6. ▽服飾デザインの三宅一生氏(72)
  7. ▽日本中世史の脇田晴子氏(76)
に贈られる。
文化功労者はスポーツの王貞治氏(70)ら17人に決まった。
ノーベル化学賞に決まった鈴木氏と根岸氏は文化功労者にも選ばれた。

安藤氏は現代建築の分野で実績を上げるとともに、歴史的建造物の再生にも手腕を発揮。国内外で大規模な改修に携わった功績が認められた。

蜷川氏はシェークスピア全作品上演や「ハムレット」の英国公演など、多年にわたる国内外での活動が評価された。

王氏は現役時代、長嶋茂雄氏(74)と組んで読売ジャイアンツの3、4番を務め、「O・N砲」と呼ばれるなど国民的ヒーローとして人気を集めた。プロ野球界からの文化功労者は、いずれもジャイアンツの選手・監督だった川上哲治氏(90)、長嶋氏に続き3人目。

NHK朝の連続ドラマのモデルになった漫画の水木しげる氏(88)=本名・武良茂=も文化功労者に選ばれた。

そのほかの文化功労者は

  1. ▽指揮の大野和士氏(50)
  2. ▽映画の吉永小百合氏(65)=本名・岡田小百合
  3. ▽歌舞伎の市川猿之助氏(70)=本名・喜熨斗政彦
  4. ▽X線天文学・学術振興の田中靖郎氏(79)
  5. ▽環境リスク管理学の中西準子氏(72)
  6. ▽日本近世文学の中野三敏氏(74)
  7. ▽詩の中村稔氏(83)
  8. ▽ 光化学・電気化学の藤嶋昭氏(68)
  9. ▽書の古谷蒼韻氏(86)=本名・古谷繁
  10. ▽写真の細江英公氏(77)=本名・細江敏廣
  11. ▽刑事法学の松尾浩也氏(82)
  12. ▽生化学の松尾寿之氏(82)
  13. ▽幹細胞生物学の山中伸弥氏(48)。

文化勲章授与式は11月3日に皇居で、文化功労者顕彰式は同4日に東京都内のホテルで行われる。【篠原成行】

文化功労者に選ばれた、中西準子先生は「雑感」に次のように書かれています。

私は平成22年度文化功労者を頂くことになりました。11月4日に顕彰式があり、その後天皇陛下ご主催の皇居でのお茶会に招待されることになっております。

詳しくは11月4日の式が終わりましてから書きますが、

文化審議会の推薦文の冒頭には「環境リスク管理学の分野において、『人の損失余命』と『生物種の絶滅確率』という人の健康と自然環境に対するリスク評価軸を提案・確立するなど、定量的な環境リスク評価と環境リスクマネジメントの研究において優れた業績を挙げ、斯学の発展に多大な貢献をした」
と書かれています。

私がこの賞を頂くことも驚きですが、それ以上に、環境リスク評価・管理という研究分野にこのような権威ある賞が与えられることになったことに、ただただ、驚いています。

私の行ってきました研究は、在来の伝統ある学問とはひどくかけ離れています。一つのことを突き詰めて、新しい発見に至るというのではなく、多くの知識を集めてそれらを体系化し、我々が進むべき道の指針にしようとする研究です。

在来の科学がかっちりした枠組の中で作られ、正しさが証明されるのとは異なり、枠組自体が研究対象であり、しかもそれは相当のやわらかさを持っています。それにも拘わらずこの研究結果を認めて頂いた、そのことに驚き、感激します。

同時に、科学はもっと現実の複雑な問題、人類が苦しんでいる現実問題に真正面から向き合い、その解決に貢献せよという強いメッセージを感じます。

先日、受賞のことを野間口有(のまくちたもつ)理事長に報告に行きました。
その際、理事長は

「数年のうちに、ノーベル賞もこういう分野を選考対象にするだろう。時代は確実にその方向に進んでいる」
と言いました。

そうか、そういうことか、時代が必要としている研究として選ばれたのだとひとつ納得がいきました。

私の研究は未熟です。どう見ても足りないところばかりで恥ずかしいです。しかし、今回文化功労賞のような権威のある大きな賞を頂くことができました。これは、時代が選んでくれたと思っています。科学は、もっとこういう問題に取り組めという意味で選ばれたと思います。

特に私の研究を推薦する大きな団体があるわけでもありません。それにも拘わらずこのような賞を頂くことができました。未だに、どなたが私を選ぶことに賛成してくれたのか全く見当もつきません。時代の舵を切るという強い意思で、選考委員の皆さんが選んで下さったと思います。

そのことに敬意を表し、今後とも精進を続けたいと思います。

この賞の栄誉は、家族と友人、同僚、さらには積極的に研究支援をして下さった文科省、経産省、JST、 NEDO、 産総研の関係者の皆さんと分かち合うべきものと思っています。皆様、本当にありがとうございました。

(詳しくは、11月5日に書くことにいたします)

わたしは通称「中西裁判」あるいは「環境ホルモン濫訴事件」と呼ばれる裁判で、山形大学の天羽先生(apj さん)と一緒に「応援団」と称して、裁判を傍聴しリポートしていました。
「中西 vs 松井裁判・第二回口頭弁論」に概略を書きました。

これが縁で、中西先生のお話を聞く機会も多かったし、いわば自伝である「環境リスク学―不安の海の羅針盤」を読んで、ひたすら「すごい方だ」と感心していました。

わたし自身は、高校一年だったと思いますが、アイザックアシモフの「銀河帝国の興亡」を読んで、未来予測のシミュレーションに興味を持ちました、その後、現実に世界をシミュレート(ワールドシミュレーション)した研究として世界的に話題になった「成長の限界」が発売されました。

成長の限界で使われたのが、大型コンピュータ用の言語 dynamo でありシステムダイナミックスという分野であることを知って、後にパソコン用のソフト stella を買いました。

まあ、ちょっと練習してみて「自分にはこういう問題を扱うセンスがない」と自覚したわけですが、それ以上にシミュレーションでは一見無関係な事を、結びつけて調べてみるところがとても大変であることを理解しました。

中西先生は、この「一見無関係な事を比較してみる」手法を、環境という曖昧な分野に当てはめたわけで、一番ものすごいのが「ダイオキシン問題の真実」を暴いてしまったことでしょう。

わたしから見ると、中西先生はほとんどハリーセルダンであって、世の中のほとんどの人が疑っていないことを「それは違う」と証明してしまうのです。

学者として、このような考え方と手法を学問として定着させたことは、日本と言うよりも世界の宝というべきで、将来のノーベル賞の分野になる、というのも当然のように思います。

なんかの機会にお会いして、お話を伺いたいものです。

10月 26, 2010 at 04:26 午後 日記・コラム・つぶやき | | コメント (1) | トラックバック (0)

2010.10.25

ついに爆発、携帯IDがセキュリティホールか?

読売新聞より「iPhoneで人の情報丸見え…閲覧ソフト原因

高機能携帯電話・スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」で携帯サイトにアクセスしたら、他人の会員ページに入り、個人情報を“盗み見”してしまった――。
アイフォーン利用者の間でそんなトラブルが起きている。

本来、携帯サイトの閲覧はできないスマートフォンに、携帯電話の識別番号(携帯ID)を付与して一般の携帯電話に「なりすまし」て、サイト閲覧を可能にするソフトが原因だ。

会員の情報が漏れていた宅配大手「ヤマト運輸」(東京都)では、サービスの一部を停止し、被害状況の調査を始めた。

トラブルが起きたのは、ヤマト運輸の「クロネコヤマトモバイルサイト」。

サイト上で集荷や再配達の依頼をできるサービスで、9月末現在、パソコンでの利用者を含め約560万人が登録しているが、氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどの登録情報を他人が閲覧できるケースが確認された。

少なくとも2人から閲覧されていたことが分かった首都圏の女性会社員(28)は

「便利なサイトだと思っていたのに、情報が漏れていたとはショックだ。これから迷惑メールや電話が来るのではと不安」
と語る。同社では
「情報が漏れてしまったことは大きな問題。25日までに対策をとりたい」
としている。

同サイトを含め、日本の多くの携帯サイトは携帯IDなどによって閲覧者を識別しているため、携帯IDを持たないパソコンやスマートフォンでは基本的に閲覧できない。

しかし、アイフォーンの公式サイトで販売されているソフト(アプリ)「エスブラウザ」を使うと、アイフォーンに任意の携帯IDを割り当て、接続したサイト側に「携帯電話」と認識させるため、閲覧できるようになる。

今回のトラブルは、このソフトが複数の利用者に同一のIDを割り当てていたことが原因だ。

アイフォーン以外のスマートフォンでも、エスブラウザと同様のソフトが販売されており、ヤマト運輸では、現在詳しい被害を調査している。

一方、ヤマト運輸以外にも、個人認証を携帯IDのみで行っているサイトでは、同様の問題が発生しているとみられる。

エスブラウザの販売元「さいこち」(大阪府)では、

「本来、携帯サイトの開発者がアイフォーンを使ってサイトの機能を検証するためのソフトで、今回は想定外の使われ方だ」
としているが、エスブラウザは既に約2万5000本を販売。実際には、多くの一般の利用者が携帯サイトを見るために購入しているとみられ、同社では今後、同じID番号を提供しないような対策をとるという。

アイフォーン販売元で、公式サイトでのソフト販売を認めている米アップル社の日本法人「アップルジャパン」は「著作権法違反など反社会的な内容でなければ認めている。

販売後のトラブルは販売業者と購入者で解決してほしい」としている。

スマートフォンの利用者は拡大を続けており、調査会社「MM総研」(東京都)の調査では、スマートフォンの予測販売台数は、2010年度は携帯電話全体の1割強だが、5年後には5割を超えるとみられる。

(2010年10月25日 読売新聞)

なぜこの記事が、読売新聞に出たのかは、slashdot の「ヤマト運輸のモバイルサイトで「自分のものでないIDでログインできる」問題発生」にいきさつが説明されています。

読売新聞の記事によると、ヤマト運輸の携帯電話向けサイトに特定のiPhoneアプリからアクセスした場合、自分のものでないIDでログインできてしまうという問題が発覚したそうだ。

詳細についてはこの問題を発見したというMoba氏のブログにて説明されているが、携帯電話のブラウザを偽装するiPhoneアプリ「SBrowser」で携帯電話用の「クロネコメンバーズのWebサービス」にアクセスし「クイックログイン」を行ったところ、自分のものでないIDでログインできてしまい、そのユーザーの名前や住所、電話番号などが閲覧できてしまったらしい。

問題を発見したMoba氏が高木浩光氏に相談し、高木氏から読売新聞の記者を紹介されて記事になったとのこと。

高木氏からは

「以前から氏が警告していたケータイID絡みの問題」「問題はサイト側にある」
などのコメントを貰ったという。

結局、高木浩光氏がだいぶ前から、警告していた問題がアプリとして登場してしまったのが、原因らしい。
高木氏自身のコメントはまだ無いようです。

要するに、携帯電話に付いてくる「簡単ログイン」でインターネットアクセスの認証を簡易化する手法自体が問題だ、と高木氏は警告しています。
非常に大量の文章なのですが、比較的まとまっているのが「今こそケータイID問題の解決に向けて」です。

高木氏の説明によると、恐ろしくマヌケというか、何を考えているのだ?的な状況ですが「普及しちゃったから仕方ない」といったところで、事件が起きるのを待っていた、といったところです。

このあたりの話を見ていると、頭がクラクラしてきます。

10月 25, 2010 at 09:31 午後 セキュリティと法学 | | コメント (7) | トラックバック (0)

阿久根市・市議会解散請求の署名活動始まる

読売新聞より「阿久根市議会の解散請求でも署名活動開始へ

鹿児島県阿久根市の選挙管理委員会は25日、市議会(定数16)の解散請求(リコール)手続きを始めた市長派市議らでつくる「阿久根市議会リコール実行委員会」(委員長・石沢正彰市議)に対し、署名活動に必要な解散請求代表者証明書を交付した。

受任者約200人は早ければ26日から署名を集めるという。

11月25日までに有権者の3分の1にあたる約6700人以上の有効署名が集まれば、解散の賛否を問う住民投票が実施される。

住民投票で過半数が賛成すれば市議会は解散し、出直し市議選が行われる。

同市では、竹原信一市長の解職を求めるリコール運動が同時進行しており、市長解職の賛否を問う住民投票が12月5日に行われる。

(2010年10月25日12時36分 読売新聞)

なんかややこしいことになってきました。

市長の解職請求は、署名活動の結果、住民投票をすることが決まりました。
だから、住民投票の結果によって、市長は解職されるかどうかが決まります。

同じように、市議会の解散請求の署名活動は、署名が必要数集まれば住民投票があり、その結果で市議会は解散か否かが決します。

要するに市長に対しても、市議会に対しても同じように、署名活動、住民投票と二段階の手続があって、市長については署名活動の結果住民投票を12月5日に行うことまで決まった。

市議会に関しては、11月25日までの1ヶ月間で、市議会解散に賛成する署名が必要数に達すれば、住民投票が行われますが、その時期は来年1月になるのではないでしょうか?

さて、市議会解散請求の署名が、住民投票に必要な数に達するのか?ですが、阿久根市議会の選挙は、任期が3年で平成23年7月19日に予定されています。
解散は、これ以前でないと意味がない。

しかし、住民投票が23年1月とか2月に実施となると、残りの任期が半年無いことになります。
そこまで緊急に、市議会議員を選び直す必要があるのか?という点も大きいですね。

市長については、住民投票で解職となるでしょう。そちらだけでも大変なのに、そこに任期があと半年の市議会議員の選挙を実施することを、市民が選択するでしょうか?
わたしは、この署名活動は市議会の解散に賛成する必要数、を集めることが出来ないだろうと予想します。

10月 25, 2010 at 07:33 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.10.24

田原総一朗氏に取材テープの開示命令

朝日新聞より「田原総一朗氏に取材テープ提出命令 拉致被害者巡る発言

2010年10月24日3時3分

北朝鮮による拉致被害者の有本恵子さんの両親が、ジャーナリストの田原総一朗氏からテレビ番組で「外務省も生きていないことは分かっている」と発言されて精神的苦痛を受けたとして起こした訴訟で、田原氏が発言の根拠とする外務省幹部への取材テープの提出を神戸地裁が命じる決定をしたことがわかった。
田原氏側は「承服しがたい」として大阪高裁に即時抗告する方針。

裁判所が取材源の秘匿にかかわる取材テープの提出を求めるのは極めて異例だ。

訴状によると、田原氏は2009年4月、テレビ朝日の番組で有本さんと横田めぐみさんに関し「外務省も生きていないことは分かっている」と発言。

有本さんの父(82)と母(84)は同年7月、1千万円の慰謝料の支払いを求めて提訴した。

田原氏側は「発言は取材に裏付けられたものだ」とし、08年11月の取材のやり取りを録音したテープの一部を文章化した書面を証拠として提出したが、原告側はテープ自体の提出を申し立てていた。

長井浩一裁判長は今月18日付の決定で、田原氏側がテープの内容を文書化して提出したことを踏まえ、

「秘密保持の利益を放棄した」
と判断。
同氏側が取材源の秘匿を理由に提出を拒んだことに対しては、
「幹部の特定につながる情報が録音されているとしても、田原氏が守秘義務を負う場合に当たるとはいえない」
と退けた。

う~ん・・・・・・。

結局、有本さんは取材源の発言自体を信用していないわけでしょう。
だから「田原総一朗は(ウソの情報に基づいて)傷つけた」という主張なわけですね。

これに対して、田原市の主張は「根拠があるのだから、オレを信用しろ」から始まって、「取材はこの通り」と文章化して証拠として提出した。

これって、カルト裁判などで見られる状況と同じですわ。

別にカルトでなくても、普通の宗教でも、あるいは単なる権威でも「神(権威)はこう言った。問答無用」という構造ですね。

外務省幹部が神であり、田原総一朗は神官というわけです。
しかし、有本さんは「神の発言だとは思わない」わけで、「神か神でないか」論争と言えます。

こんなことなら、田原総一朗氏は、最初から有本さんと争うべきではなかった。

当然、この問題に関する田原氏の信用は大きく傷つくでしょう。しかし、他の面では「さすが」となったかもしれない。
しかし、ここまで論争が進んでしまうと、今では「偽物の神様の発言を流布する、ニセ神官」のようなところに追い込まれていますよ。

なんというか、話がどんどんずれて行っていませんかね?

10月 24, 2010 at 10:46 午前 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

本を読まない・電子ブック・アマゾン・Kindle3

読売新聞より「「1か月本読まず」52%…読売調査

読売新聞社の読書に関する全国世論調査(9月25~26日実施、面接方式)で、1か月間に1冊も本を読まなかった人は52%だった。

この質問を始めた1980年以降では、2002年の54%、昨年と98年の53%に次ぐ高い割合となった。

読まなかった理由は

理由今年昨年増減
時間がなかった46%51%-5%
読みたい本がなかった21%21%0%
本を読まなくても困らない16%18%-2%

などの順に多かった。

電子書籍について聞いたところ

「利用したことがあるし、今後も利用したい」6%5%+1%
「利用したことはあるが、今後は利用したいと思わない」3%3%0%
で、利用者の割合は昨年から大きな変化はなかった。

ただ、

「利用したことはないが、利用してみたい」25%19%+6%
「利用したことはないし、利用したいと思わない」65%71%-6%

「利用してみたい」が増えて、「利用したいと思わない」が減った。

(2010年10月24日01時25分 読売新聞)

10月21日に Kindle3 が届きました。
とりあえず、試行錯誤中であります。

Kindleは、電子ブックリーダーですが日本で使うとなると、日本語の電子ブックがほとんど無い、という問題に直面します。

実は、マイミクからお二人がKindle3を買って「良いよ」と言っているのに刺激されたわけですが、一人は「自炊」しているし、もう一人も電子ブックを買っている様子はない。

わたし自身は、学校などでしゃべる時に紙を持っていくのが面倒なので、何とかならないか?と何年も前から調べていました。

ネットブックなどノートPCだと

  • 電池が持たない。
  • 立ち上がりが遅い。
  • 重い。

が問題になってきます。
特に電池の問題は、気にしているようではダメだ、といったところですね。

Kindle3は自作のドキュメントもPDFにして持ち歩くことが出来ます。
もちろん日本語対応だから、マイミクの二人も買ったと言っています。

わたし自身は、長年アウトルックの予定表を使っていて、これは手帳風に印刷できるので、実際に印刷して持ち歩いていたのですが、A5用紙の裏表印刷などやるのは結構やっかいで、手軽とは言い難いです。

そもそも何で、ここで紙に印刷になったのかというと、PDAなどとのシンクロは機器や、OS、アプリの変更に追従できないからでありました。

しかし「紙に印刷も面倒だ」となって、PDFで印刷して、Kindle3に送ってしまった。ちょうど良い。
Kindle3の大きさは、

  1. 外形が190×120
  2. ディスプレーが120×90
ですから、まあシステム手帳サイズです。
電子ブックリーダーとして考えると、新書版の外形で、文庫本を読むという感じですね。

Kindle3は、eインク技術なので、表示しているだけならほとんど電池を消耗しないそうで、電池は一月も持つそうです。
電池を消耗するのは、通信をするときで、G3あるいは wifi で通信します。通信は、wifi であれば早いという当たり前の話ですが、電池の消耗はノートPCとは比較にならないほど少ないようです。

こんなことで、日本では電子ブックリーダー以外については実用的に十分だ、と言えるのですが、当然のことながら電子ブックリーダーとしても使いたいものであります。

しかし、コンテンツがない。

電子ブックのテスト利用は、何年も前からやっていますが、わたしの経験では専用電子プックリーダーが必須です。

  • やはり書籍は、持ち歩きたいから、デスクトップPCは使えない。
  • 電源を切っても、ソフトを閉じても、読んでいたページから再開すること
  • 電源を気にしたくはない。
PCでのテストは、購入手続といったところもテストしたのですが、コピー禁止のためにダウンロードに失敗しても課金されるなど、論外と言って良い状況もありました。

もちろん、専用ソフトが必要だから、数種あった電子ブックも読めたり読めなかったり、その上コンテンツが乏しい。

今年になって、携帯電話を変えたときに、東芝のbiblioを選んだのですが、これが「電子ブック対応」でありました。
実際、携帯で大石英司の初期作品を読みました。機能的には、電子ブックリーダーのソフトはちゃんとしていて、文庫本をまるまる一冊何の問題もなく読めたので、やはり電子ブックは良いな、と思うのですが・・・・・・、読みたい作品がない。
もちろん、携帯電話での画面では、文庫本ではなくてメモを読んでいるような感じで「やはり専用リーダーが必要」となりました。

そんなわけで、Kindle3になってしまったわけです。

今回の読売新聞の調査では、1か月間に1冊も本を読まなかった人は52%だった。となっていますが、これが「購入」だとすると、わたしも結構危ない。
本を買っていない月はあります。

しかし、前から持っている本は読んでいます。ペースはかなり落ちているけど読まないわけではない。
そうなると、読みたい本がない。というのが大きな理由になるでしょう。
さらに、調べ物や参考書のたぐいは、ほとんどネットで済んでしまうから、そういう本は現実問題としてほとんど買わない。

その点、Kindle3はブラウザー、電子ブックリーダーですから、当然メールも読める。日本語でなければ、発信も出来る。

実に、日本が出来ないことをやっているわけです。
まあ、このままだと日本の電子ブックは離陸する前に、アマゾンに降参することになるでしょう。

10月 24, 2010 at 10:30 午前 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (0)