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2010.10.08

郵便不正事件・別の展開。

読売新聞より「特捜検事が脅迫的…大阪地裁、調書を不採用

障害者団体向けの郵便料金割引制度を悪用してダイレクトメール(DM)を発送したとして郵便法違反などに問われた広告会社「新生企業」(現・伸正、大阪市)の社長と元役員の公判で、大阪地裁(横田信之裁判長)は7日、元役員が大阪地検特捜部検事(37)(当時)から脅迫的な取り調べを受けていたとして、捜査段階に作成された元役員の調書計12通を証拠として採用しないことを決めた。

特捜部が摘発した偽証明書発行事件でも、同地裁は厚生労働省元局長(無罪確定)の関与を認めた元係長(41)(公判中)などの供述調書を「信用できない」として証拠採用しなかった。
今回の決定は特捜部の捜査手法を改めて批判したといえる。

起訴状では、同社の社長(54)と元役員(57)両被告は2006年4月~08年10月、企業のDM約2630万通を不正に発送し、正規の郵便料金との差額約31億2200万円を免れるなどしたとされる。

2人は起訴内容を認めたが、社長は

「取り調べ検事は、政治家に金を渡したと供述させるために、『刑務所に15年間入れてやる』『息子を逮捕する』と脅した」
と主張、調書を採用しないよう求めた。
検察側は
「阿部被告は逮捕直後から容疑を認めており、自白強要の必要がない」
と反論していた。

横田裁判長は

「俺がすべてを握っている」
などと、取り調べ時の検事の発言を記録したノートを引用し、
「被告は供述内容を争っておらず、取り調べの状況だけうそを書く理由がない」
とし、内容は信用できるとした。

また、検事が取り調べ状況のメモを廃棄したことを挙げ、

「客観的な資料がなく、阿部被告の説明を退けられない」
と指摘した。

(2010年10月8日03時08分 読売新聞)

いやはや、郵便料金の不正割引の実行犯ですから、事件の現実はあって、被告も認めています。
しかし、供述調書の一部が証拠採用されなかった。

おそらくは、事実の証拠はあるし、供述調書も何通かは証拠採用されているだろと思いますが、下手をすると「立証がない」となりかねないですね。

そんな事になったら、事件は現実にあったのに、検察がぶちこわして処罰できなくなった、となるのかもしれません。

問題の質としては、証拠物を廃棄してしまった、などと同じでしょうか?
捜査手法が、刑事裁判を不成立にする、では本末転倒であります。こっちの方が大問題だ。

10月 8, 2010 at 09:59 午前 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

シーシェパードのお騒がせ

サンケイ新聞より「シー・シェパード幹部「ザ・コーヴ」の舞台、太地町に常駐 「日本たたき」強化

2010.10.8 00:00

反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」が和歌山県太地(たいじ)町に団体幹部を長期派遣し、地元のイルカ漁に圧力をかけている。

太地町は、隠し撮り映像でイルカ漁を批判し、今春、米アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した映画「ザ・コーヴ」の舞台。

SSは日本に狙いを定めた活動で注目を集め、多額の寄付金を得るようになったことから、今回も知名度の高い場所で存在感を示し、勢力の拡大を図るのが目的とみられる。

SSは12月にオーストラリアから抗議船を出し、再び調査捕鯨妨害をすることも宣言、“日本たたき”の姿勢を強めている。(佐々木正明)

太地町で活動しているのは、米環境保護局元捜査官で2年前にSSに加入した米国人、スコット・ウェスト氏(52)。
9月初めから、ザ・コーヴで知られるようになった同町の畠尻湾に張り付き、撮影した動画像をインターネットに連日配信して、イルカ漁の実態を「告発」している。

ウェスト氏は「観光目的」で来日し、12月上旬まで日本に滞在予定。SSが幹部を日本に長期派遣するのは初めてで、3カ月間の滞在費は200万円近くに上るとみられる。
SSはさらに、12月以降も別のメンバーを派遣する意向を示している。

こうした活動を可能にしている背景には、SSの潤沢な財政状況がある。

SSは2003年に初めて太地町に活動家を派遣。
05年には捕鯨妨害を始め、07年からは抗議船に米有料チャンネル「アニマル・プラネット」の撮影班を乗船させて、活動家たちを「海の英雄」に仕立て上げる番組「鯨戦争」の制作に協力するようになった。

「鯨戦争」は同チャンネル史上、歴代2位の視聴者数を稼ぐ人気番組に。
米国やオーストラリアなどでSSの知名度は飛躍的に向上し、活動の原資にしている寄付金が急増した。

04年は総額120万ドル(約1億円)だったのに対し、08年には396万ドルと3倍強になった。

09年には米国の元テレビ司会者らから数百万ドルの大口寄付があり、総額は1千万ドルを突破している可能性が高い。

捕鯨関係者は

「日本をたたくことで、収入が増えるビジネスモデルが確立され、SSにとって、日本が『金のなる木』となっている」
と指摘する。

一方、太地町で9月末にいけす網が切られた事件では、かつてSSメンバーだったオランダ人らがアムステルダムに設立した団体「ザ・ブラック・フィッシュ」が犯行声明を出した。

この団体は、水族館のショー用に売却されるイルカの捕獲禁止を目指している。
これは、SSから分派した「シー・シェパード系過激団体」が“本家”のやり方を踏襲、日本を標的にし始めたことを意味する。

ウェスト氏は日本への対決姿勢を強めている点について、

「海洋生物が絶滅すれば地球が滅びる。
日本は世界で最も海洋生物を殺す『犯罪行為』を続けており、地球環境にダメージを与えている。
われわれは実力行使でこれをやめさせる」
と話している。

毎日新聞より「シー・シェパード:ギル号沈没は自作自演 元船長が暴露

2010年10月7日 21時34分 更新:10月7日 23時32分

【ジャカルタ佐藤賢二郎】
南極海で今年1月、日本の調査捕鯨船団の調査船と衝突、沈没した反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の抗議船「アディ・ギル号」のピーター・ベスーン元船長は7日、

「ポール・ワトソンSS代表の指示で故意に沈没させた」
と述べ、沈没は自作自演だったと発言した。

ラジオ・ニュージーランドの取材に答えた。
SSは「ギル号はえい航する途中で浸水し沈没した」と主張している。

ベスーン氏は「(ギル号の)エンジン室は無事で救出可能だった」とし、代表のワトソン容疑者=傷害容疑などで国際手配中=から

「一般の人々から共感を集めるため」に沈没させるよう指示があった
と証言。
SSを「道徳的に破綻(はたん)している」と批判した。

一方、ワトソン容疑者は

「けん引できない状態で、判断は船長であるベスーン氏が下した」
と否定した。

日本の調査捕鯨船の調査船への艦船侵入罪などに問われたベスーン氏は今年7月、東京地裁で執行猶予付きの有罪判決を受け、ニュージーランドに強制送還されていた。

豪紙シドニー・モーニング・ヘラルド(電子版)によると、ベスーン氏は南極海での反捕鯨活動への復帰をSSに求めたが、活動への不参加が執行猶予の理由の一つだったため、SS側は拒否。

同氏が日本の捜査当局に対し、

「妨害行為はすべてワトソン代表の指示」と「うその証言」をした
として、6日までに一切の関係を絶った。

ワトソン容疑者は「(ベスーン氏は)SSと不仲になったことを恨んでいる」と述べ、沈没を巡る発言は組織への報復と反論した。

サンケイ新聞の記事は、佐々木正明記者の署名記事ですが、佐々木正明記者はサンケイ新聞が主催するイザ!の記者ブログで、逮捕されたベスーン船長とやりとりを詳細に発表していました。

佐々木記者は、「ベスーン船長は、ポール・ワトソンに洗脳されていた」と書いていましたが、今回はそれが行き着くところまで行って、ベスーン船長とポール・ワトソンが相互に非難し合っている、という図式になったと言えますね。

10月 8, 2010 at 09:45 午前 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.10.05

小沢強制起訴

サンケイ新聞より「【小沢氏「強制起訴」】検察審査会11人中8人以上が起訴と判断

2010.10.5 00:20

検察審査会は、検察官が不起訴処分とした事件に対して、事件の告訴・告発者らの申し立てを受けて、捜査資料を使って「国民目線」で審査する。審査員は有権者から、抽選で選ばれた11人で構成。
任期は半年間で、3カ月で半数ずつ交代することになっている。

小沢一郎氏のケースでは4月に東京第5検察審査会が、11人のうち8人以上の賛意が必要な「起訴相当」と議決。
これを受け特捜部が再捜査した上で、再び不起訴処分としたことから、再審査していた。

今回のように、再審査の結論として「起訴すべきだ」(起訴議決)とするには、「起訴相当」議決と同様に11人中8人以上の賛意が必要。

審査過程では検察官の意見を聞くことも義務づけられている。審査は非公開でされる。

今回の議決を出した11人の委員は、4月の「起訴相当」議決を出した全メンバーが任期満了を迎えたため、総入れ替えとなっている。

さらに、審査時に法律上の助言などをする「審査補助員」の弁護士も別の人に代わっていた。

従来、検察審査会の議決に法的拘束力はなく、起訴するかどうかの権限は検察が事実上独占していたが、改正検察審査会法が昨年5月、裁判員法とともに施行され、強制起訴の権限が与えられた。

小沢強制起訴、とだけ報道されて、詳細が不明だったのですが、結局全く別の人が審査しても、検察の判断は間違っているぞ、となったわけですね。

ということは、検察がまじめに「不起訴である」と検察審査会に説明しなかった、となりますね。

説明しないと言っても、「放置」から「説得しきれず」のどれか分からないわけですが、このところ何年かで「検察は信用できるのか?」という雰囲気があって、さらに検察自身がどこか投げやりになっているのではないのか?という印象を受けます。

そもそも、検察官の数は異常に少ないと言うべきなのです。
検事とか検事正と呼ばれますが、全部あわせて2000名ぐらいです。

これで、刑事事件をすべてやっているのだから、公平に見て「ムリだろう」です。

その一方で、社会も犯罪もどんどん複雑化してきて、サイバー犯罪関係などでは、専門家が「全く別の観点から評価するべきだ」とか言い出す時代ですから、検察は大変でしょう。

わたし自身は、小沢問題は報道されている範囲では「不起訴」でも不思議は無いだろうと思っています、だから問題はその説明を検察審査会に出来なかった、あるいはしなかった検察にこそ問題があると思っています。

大阪地検特捜部の証拠改ざん事件で見えるのは、起訴独占を検察が重視しすぎている点でしょう。
そういう意味では、検察審査会は検察が困ってしまうような状況に協力する機関であるはずですから、「検察としては不起訴なんですが、審査会はどう考えます?」と素直に協力すれば、より高度な判断が出来るところを「起訴独占を犯す組織だから、協力なんかするものか」とかやっていたから、法律改正で強制起訴制度が出来てしまった。と考えます。

予審(大陪審)を考えた方が良さそうですね。
検察の起訴独占という仕組み自体を検察自身が維持できなくなってきているのだと思います。

10月 5, 2010 at 01:07 午前 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)