« 2010年9月12日 - 2010年9月18日 | トップページ | 2010年9月26日 - 2010年10月2日 »

2010.09.25

郵便不正事件・びっくりの展開・その4

朝日新聞より「大阪地検検事正ら、週明けにも聴取 データ改ざん疑惑

2010年9月25日5時4分

大阪地検特捜部が押収したフロッピーディスク(FD)のデータ改ざん容疑事件で、最高検は週明けにも、2月の段階で改ざんの疑いがあるとの報告を受けたとされる検事正らから事情を聴く。

検事正は朝日新聞の取材に「改ざんの報告を受けていない」と説明しているが、最高検は改ざん疑惑に関する報告の流れを解明するためには、地検トップへの聴取が不可欠と判断したとみられる。

検事正を事情聴取するのは、証拠隠滅容疑で逮捕された特捜部主任検事(43)の捜査担当チームとは別に改ざん問題の検証を進める最高検の検事ら。

検事正と同様、前特捜部長(現・京都地検次席検事)らから改ざんの疑いがあるとの報告を受けたとされる当時の次席検事(現・大阪高検次席検事)からも事情を聴く方針だ。

次席検事もこれまでの朝日新聞の取材に対し、「データが書き換えられたという報告は受けていない」と説明している。

一方、検証チームは24日、前部長と前特捜部副部長(現・神戸地検特別刑事部長)に対し、23日に引き続き聴取した。

2人は「主任検事からは『FDのデータの確認中に誤って書き換えてしまったかもしれない』との報告を受けた」とし、意図的な改ざんだったとは受け止めなかったという趣旨の説明をしたとみられる。

大坪前部長は24日夜、朝日新聞などの取材に

「(主任検事から受けた)報告は上(検事正と次席検事)に上げた」
と述べた。

主任検事は現在、大阪拘置所(大阪市都島区)に勾留(こうりゅう)されている。

24日に主任検事と接見した弁護士は朝日新聞などの取材に「主任検事は元気だ」とだけ述べ、詳しい取り調べ状況などについては説明を避けた。

改ざんの報告は受けていない。って意味無いでしょう。

デジタルデータに直接触れること自体が禁止なのだから、報告があった時点で直ちに内部調査する義務が検察上層部にあったことに間違えありません。

問題は、なぜその時点で対処しなかったのか?です。

これでは、検察全体が、政治事件として捜査をねじ曲げていった、とされても仕方がない。
検察の信用という面では、この検察上層部の対応には非常にがっかりします。

9月 25, 2010 at 09:19 午前 | | コメント (0) | トラックバック (0)

郵便不正事件・びっくりの展開・その3

サンケイ新聞より「【検事逮捕】「故意」否定の主任検事 「客観的事実」と矛盾

2010.9.25 00:20

郵便不正事件で押収されたフロッピーディスク(FD)を改竄(かいざん)したとして、証拠隠滅容疑で逮捕された大阪地検特捜部主任検事は最高検の調べには「故意ではなく過失だ」と主張し続けている。

証拠隠滅罪の成立には「故意」が必要だが、その主張と「客観的事実」の間には矛盾点が浮かびつつある。

最高検は「故意は明らか」として全容解明を進めている。

■「爆弾」の意図は

「時限爆弾を仕掛けた」。

主任検事が同僚検事に漏らしたとされるこの発言は故意を示唆するものとみられるが、「爆弾」の狙いは何だったのか。

最高検によると、主任検事は昨年7月13日、厚生労働省元係長(41)=公判中=のFDに記録された偽の証明書の最終更新日時を「2004年6月1日1時20分6秒」から「2004年6月8日21時10分56秒」に書き換えたとされる。

主任検事は改竄から3日後にFDを元係長に返却した。

特捜部は関係者の供述から、厚労省元局長(54)=無罪確定=が元係長に偽の証明書作成を指示した時期を「6月上旬」と断定。

「6月8日」の日付は検察側の主張を裏付けるものだった。
元係長が公判でも「指示があった」と主張し、量刑などで有利になるようFDを証拠申請する-。

そんな筋書きを描いたのではとの見方もある。

だが、元係長は公判では「単独犯」を主張。「爆弾」は不発に終わった。

■書き換え専用

捜査関係者によると、主任検事は最高検の調べに対し、「USBメモリーにコピーして操作しているつもりだったが、間違えてFD本体を書き換えてしまったようだ」と述べ、意図的な書き換えを否定した。

FDに触るきっかけについては

「元係長が証明書の作成日時を改竄していないか調べるため、FDの中身を確認した」
と主張したという。

しかし、この言い分には不自然な点がある。

主任検事はデータの書き換え専用ソフトを私物のパソコンにダウンロードした上で、証明書の更新日時を書き換えていた。

このソフトには主任検事が供述したような「改竄の有無を調べる」というチェック機能はなく、あくまで書き換え専用だったというのだ。

■「都合のよい日」

最高検が重視している「客観的事実」は、主任検事が書き換えた「6月8日」という日付だ。

特捜部が元局長から元係長への指示を「6月上旬」と見立てていたことに加え、主任検事が「6月8日」にこだわったとみられる理由がある。障害者団体「凛の会」側が厚労省の証明書がなかったため、郵便局で割引制度の適用を受けられなかったのが「6月8日」だった。

その2日後に同会は元係長が作成した偽の証明書を使って同制度の適用を受けている。

つまり、FDの正規のデータである「6月1日未明」のままでは、元局長の指示が5月31日以前になり、特捜部の見立てと合わなくなる。
「6月8日夜」であれば、特捜部が描いた構図とつじつまが合う。

捜査関係者は「『6月8日』は主任検事にとって最も都合のよい日。

わざわざ『6月8日』に書き換えたことが、故意性の立証材料になる」としている。

結構複雑ですね。

特捜部は関係者の供述から、厚労省元局長(54)=無罪確定=が元係長に偽の証明書作成を指示した時期を「6月上旬」と断定。

  1. 偽の証明書の最終更新日時を「2004年6月1日1時20分6秒」
  2. 障害者団体「凛の会」側が厚労省の証明書がなかったため、郵便局で割引制度の適用を受けられなかったのが「6月8日」だった。
  3. 最終更新日時を「2004年6月8日21時10分56秒」に書き換えた

「6月8日」の日付は検察側の主張を裏付けるものだった。

元係長が公判でも「指示があった」と主張し、量刑などで有利になるようFDを証拠申請する-。

番号を振った部分が、現時点での客観的な事実です。
元係長は、供述で「元局長から指示があった」と供述しているのですが、文章作成の日付はFDを押収した時点で「6月1日」と「捜査報告書」に記録されました。

供述調書には物証がない。

一方、現実は「凛の会」が割引制度の適用を受けられなかったのが「6月8日」。
その結果、ニセの証明書が6月8日21時に作成したことにすると、供述調書の物的証明とニセ証明書の発行動機がスッキリと説明できる。

しかし、捜査報告書にはニセの証明書の最終更新日が6月1日となっているから、検察は証拠申請しなかった。

ここから先はよく分からないですね。

  • 元係長が、検察の主張に迎合して、元局長の指示に従ったから、としてFDを証拠申請する。
  • 元係長が、供述調書を翻して、証拠申請されていない捜査報告書の代替として、FDを証拠申請する。

どちらの場合でも、捜査報告書が証拠になっていないのだから、改ざんされたFDが唯一の証拠となってしまって、6月8日がニセ証明書の最終更新日と確定する。

結果として、別の裁判である、元局長の裁判で検察が勝利する。

現実は、次のように進行しました。
サンケイ新聞より「【押収資料改竄】「検察捜査の根幹揺るがす」元局長の弁護人

 

「改竄(かいざん)が事実ならば、検察捜査を根幹から揺るがす大変な事件だ」。

厚生労働省の元局長(54)の主任弁護人、弘中惇一郎弁護士が21日午前、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、証拠改竄の疑いが浮上した検察捜査に対して不信感をあらわにした。

会見では、元局長が

「恐ろしいこと。検察官1人の行動だとされてしまうのではないかと心配している」
と話していることも明らかにした。

弘中氏は午前8時45分から約15分間会見に応じ、

「朝日新聞の報道で(改竄の疑いを)知ったが、訴訟をやっていくなかで疑問感、不信感を持っていた
と淡々と語った。

問題のフロッピーディスク(FD)は、元局長の部下の元係長(41)=虚偽有印公文書作成・同行使罪で公判中=が、障害者団体として実体のない「凛(りん)の会」が郵便割引制度の適用を受けるために、偽の証明書を作成したデータが保存されていた。

主任検察官によって更新日時が改竄された疑いが浮上しているが、実際の元局長の公判では採用されず、更新日時を正しく記載した捜査報告書が証拠採用された。

弘中氏は、争点整理などをする公判前整理手続きでの検察側とのやりとりを振り返り、「捜査報告書の存在に最初に気付いたのは元局長だった。

検察官にとって重要な証拠。それを開示はしたものの、なぜ検察側から証拠申請しないのか。

普通では考えられないことだ」と語り、また、検察側が押収した元係長のFDについても

「なぜ検察官から証拠申請しないのか不思議だった」
とした。

最後に

「主任検察官が一番重要な証拠に自ら手を加えて、ストーリーにあうように改竄していたとすれば、捜査の根幹を揺るがす事件。

しかるべき措置をとってほしい」と語気を強め、今後の対応は「証拠隠滅罪などで告発することも含めて検討したい」
とした。

この記事は、サラッと読むと誤解しますが、
元局長が、捜査報告書が検察が証拠申請していないことに気づいて、弁護側が証拠申請したから、特捜部から公判部に捜査報告書が送られて、証拠採用されました。
つまり、検察側は捜査報告書を裁判所に示すつもりはなかった。
にもかかわらず、FDは元係長に返却した。
それ自体が、裁判中に押収した証拠を返却するという普通はあり得ない意図の元に返却した。

捜査報告書は検察の主張と矛盾しているから、裁判所は「矛盾していて、証明されない」として元局長に無罪判決を出しました。

元局長の弁護側(弘中弁護士)が捜査報告書を証拠申請せず、元係長の弁護側がFDを証拠申請した場合、6月8日にニセの証明書が作られた、と確定していたでしょう。

こんな話のどこに「過失」があるんでしょうかね?

9月 25, 2010 at 09:03 午前 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.09.23

郵便不正事件・びっくりの展開・その2

朝日新聞より「「FDに時限爆弾仕掛けた」 改ざん容疑の検事、同僚に

2010年9月23日4時30分

大阪地検特捜部が押収したフロッピーディスク(FD)のデータが改ざんされた疑いのある事件で、証拠隠滅容疑で逮捕された主任検事(43)が同僚検事に「FDに時限爆弾を仕掛けた」と伝えていたことが朝日新聞の取材でわかった。

データを書き換えた動機を示唆する発言とも受け取れるが、主任検事は逮捕後の調べに

「誤って書き換えてしまった」
と意図的な改ざんを否定している。

最高検によると、主任検事は昨年7月、厚生労働省元係長(41)=公判中=が作成した偽の証明書の最終更新日時を「04年6月1日」から「04年6月8日」に改ざんしたとされる。

朝日新聞の取材に対し、昨年7月のFD返却後にデータを見た元係長の弁護人は、最終更新日時が「6月1日」と記された捜査報告書と異なることに驚き、単独犯を主張する元係長にとって不利になる証拠ととらえて表に出すことをためらったという。

検察関係者によると、今年1月に大阪地裁で開かれた元局長の初公判で、FDに記録された最終更新日時内容が問題になった。このため、同僚検事の一人が東京地検特捜部に応援に行っていた主任検事に電話をかけ、

「FDは重要な証拠なのに、なぜ返却したのか」
と聞いた。

これに対し、主任検事は

「FDに時限爆弾を仕掛けた。プロパティ(最終更新日時)を変えた」
と明かしたという。

さらに同僚検事が、最終更新日時が

「6月1日」と書かれた捜査報告書が特捜部の手元を離れ、厚労省元局長(54)=無罪確定=の裁判を担当する公判部に引き継がれたことを伝えると、驚いた声で「それは知らなかった」
と語ったという。

こうしたことから、主任検事はデータを書き換えることで元係長側を混乱させるほか、捜査報告書が公判に出なければ捜査段階の供述調書の補強になると考えた可能性がある。

これらの仕掛けを「時限爆弾」と表現した疑いがある。

検察側は元局長の公判で、同氏が元係長に偽の証明書を発行するよう指示した時期について6月上旬と主張していた。

一方で弁護側は、証拠開示された捜査報告書の日付を根拠に検察側の主張は矛盾していると反論。

今月10日の地裁判決も「検察側の主張と符合しない」と指摘した。

主任検事がFDの最終更新日時を6月8日と改ざんしたとされることについて、検察関係者の一人は朝日新聞の取材に

「検察側ストーリーに合う日時だ。だが、返却したFDがどんな形で表に出たら検察側に有利に働くと主任検事が想定していたのか分からない」
と話す。(板橋洋佳、野上英文)

朝日新聞より「高検、23日にも前特捜部長ら聴取 地検改ざん事件

2010年9月23日3時8分

大阪地検特捜部が押収したフロッピーディスク(FD)のデータが改ざんされたとされる事件で、最高検は23日にも、証拠隠滅容疑で逮捕された主任検事(43)の上司だった前特捜部長(現・京都地検次席検事)と前副部長を聴取する。全容解明のためには、改ざんの経緯やその後の対応などについて詳しく聴く必要があると判断したとみられる。

前特捜部長と前副部長は、多額の郵便料金を不正に免れた郵便法違反事件や厚生労働省元局長らを逮捕・起訴した郵便割引制度をめぐる偽の証明書発行事件の捜査を指揮した。

一方、特捜部幹部が主任検事にFDのデータを書き換えた経緯を詳しくまとめた報告書を作成させていたことが朝日新聞の取材でわかった。

検事正ら地検首脳に提出されておらず、問題の深刻化を懸念し、特捜部内でとどめようとした可能性がある。

検察関係者によると、主任検事は東京地検特捜部に応援に行っていた1月末、同僚検事にデータを書き換えたことを打ち明けた。

同僚検事から書き換えを伝えられた特捜部幹部は2月初め、検事正らに

「改ざんしたといったうわさがあるが問題ない」
と口頭で報告した。

その数日後、特捜部幹部は大阪に戻った主任検事に書き換えの経緯に関する報告書を書くよう指示。

主任検事は書き換えが意図的でなかったなどとする内容の文書を同月10日ごろに提出した。

しかし、検事正らには提出されなかったという。

検事正は22日までの朝日新聞の取材に

「書き換えられた疑いがあることについての報告は受けていない」
と答えている。

何ともすごい話になってきました。

事実関係は、

  1. 元係長が、ニセの証明書を発行したから、大量の不正郵便割引が行われた。
  2. ニセの証明書の作成日が2004年6月1日であった。
  3. 元局長が元係長にニセの証明書を発行するように指示したのが、6月中旬である、との供述を引き出した。
このために、6月1日にニセの証明書が作成されたとすると、元局長が6月上旬に元係長にニセの証明書を作成させた、という供述が事実とことなることになってしまう。

しかし、書類上はFDを押収した時点で、6月1日作成と記録されているから、この記録自体が間違えであって、真実はFDに記録されている6月8日だとして証拠提出すれば、書類の記録が間違っているとなり、元局長が元係長にニセの証明書の作成を指示した、という供述に合致する。

しかし、FD本体は特捜部が押収していて、6月1日にニセの証明書を作成したことに、書類上はなっていて、検察にとっては不利な証拠だから、裁判の証拠としては提出されていなかった。

FDを証拠として裁判所に提出するのは、被告側が有利な6月1日に作成したとする証拠として、裁判所に提出し、作成日が6月8日になっていることで、元局長の裁判で特捜部が有利になるように意図した。

ポイントは、元局長の裁判にはFDの記録日時についての捜査報告書は、検察が証拠申請し無かったから、そもそもいつ書類が作られたか、という問題については、6月上旬に作成した、という供述調書しかなかった。

そこに、元係長の裁判でもし、捜査報告書の6月1日作成が誤りであって、FDに記録された6月8日作成が事実であると、認定されると、元局長の裁判では「元係長の裁判で事実として認定された」となって、ひっくり返すこと自体が不可能になる。

では、元係長側がFDを証拠申請するのか?を考えてみると、元係長は、単独犯を主張している=元局長は無関係。なのですが、主張を改めて、元局長が関与したとするのには、元係長が、元局長を陥れる意図があった場合などが考えられます。
つまり、事実とは無関係に話を作ることが出来る。

これらのことを「時限爆弾」と言ったのではないか?

そもそも、元局長の裁判が無罪になったのは、検察が証拠として提出していなかった、FDについての捜査報告書を弁護側が、証拠として提出したからです。
だから、主任検事は

「6月1日」と書かれた捜査報告書が特捜部の手元を離れ、厚労省元局長(54)=無罪確定=の裁判を担当する公判部に引き継がれたことを伝えると、驚いた声で「それは知らなかった」
と言ったのでしょう。
主任検事は、こんなことが起きるとは考えていなかった。

何でここまでムリをしたのか?と考えると、当初から検察がリークしていた、民主党に対する政治事件にすることがあったからだろうと考えざるを得ません。

9月 23, 2010 at 09:43 午前 事件と裁判 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2010.09.21

郵便不正事件・びっくりの展開

朝日新聞より「検事、押収資料改ざんか 捜査見立て通りに 郵便不正

2010年9月21日3時31分

郵便割引制度をめぐる偽の証明書発行事件で、大阪地検特捜部が証拠品として押収したフロッピーディスク(FD)が改ざんされた疑いがあることが朝日新聞の取材でわかった。

取材を受けた地検側が事件の捜査現場を指揮した主任検事(43)から事情を聴いたところ、「誤って書き換えてしまった」と説明したという。

しかし、検察関係者は取材に対し「主任検事が一部同僚に『捜査の見立てに合うようにデータを変えた』と話した」としている。
検察当局は21日以降、本格調査に乗り出す。

朝日新聞が入手した特捜部の捜査報告書などによると、FDは昨年5月26日、厚生労働省元局長の元部下(41)=虚偽有印公文書作成・同行使罪で公判中=の自宅から押収された。

FD内には、実体のない障害者団体が郵便割引制度の適用を受けるため、被告が2004年6月に発行したとされる偽の証明書や文書の作成日時などに関するデータが入っていた。

特捜部は証明書の文書の最終的な更新日時を「04年6月1日午前1時20分06秒」とする捜査報告書を作成

FDは押収の約2カ月後にあたる7月16日付で被告側に返却され、元局長らの公判には証拠提出されなかった。

朝日新聞が今夏、被告の弁護団の承諾を得てFDの記録を確認したところ、証明書の文書の最終的な更新日時が「04年6月8日午後9時10分56秒」で、特捜部が捜査報告書に記した最終更新日時と食い違うことが分かった。

このため、朝日新聞が大手情報セキュリティー会社(東京)にFDの解析を依頼。

本来は「6月1日」であるべき最終更新日時が「6月8日」と書き換えられていた。

その書き換えは昨年7月13日午後だったことも判明。

この日はFDを被告側に返す3日前だった。

また、他のデータについては被告が厚労省の管理するパソコンで操作したことを示していたが、最終更新日時だけが別のパソコンと専用ソフトを使って変えられた疑いがあることも確認された。

検察幹部の聴取に対し、主任検事は「被告によるFDデータの改ざんの有無を確認するために専用ソフトを使った」と説明したとされるが、同社の担当者によると、このソフトはデータを書き換える際に使われるもので、改ざんの有無をチェックする機能はないという。

特捜部は捜査の過程で、被告の捜査段階の供述などを根拠に

元局長による被告への証明書発行の指示は『6月上旬』
とみていた。

だが、証明書の文書データが入ったFD内の最終更新日時が6月1日未明と判明。

元局長の指示が5月31日以前でなければ同氏の関与が裏付けられず、最終更新日時が6月8日であれば被告の供述とつじつまが合う状況だった。

朝日新聞の取材に応じた検察関係者は

「主任検事から今年2月ごろ、『元局長から被告への指示が6月上旬との見立てに合うよう、インターネット上から専用のソフトをダウンロードして最終更新日時を改ざんした』と聞いた」
と説明。FDの解析結果とほぼ一致する証言をしている。(板橋洋佳)

■主任検事が大阪地検側の聴取に対して説明した主な内容は次の通り。

被告宅から押収したフロッピーディスク(FD)を返す直前、被告がデータを改ざんしていないか確認した。

その際、私用のパソコンでダウンロードしたソフトを使った。改ざんは見あたらなかったため、そのソフトを使ってFDの更新日時データを書き換えて遊んでいた。

USBメモリーにコピーして操作していたつもりだったが、FD本体のデータが変わってしまった可能性がある。FDはそのまま返却した。

厚労省元局長の話

なぜこんなことが起きてしまったのか理解できない。

私にとって無罪証明のよりどころとなる「2004年6月1日」の更新日時データを書き換えた行為はあまりに悪質で、心の底から怖さを感じる。

書き換えが個人の責任なのかどうか、今は根の深さが見えていない。

検事の職業倫理を内部で徹底し、その能力と倫理が「一級」のものになってほしい。

朝日新聞より「フロッピーの日付、検察に都合よく 押収資料改ざん疑惑

2010年9月21日5時40分

厚生労働省の偽の証明書発行事件をめぐり、大阪地検特捜部の主任検事が証拠のフロッピーディスク(FD)を改ざんした疑いが明らかになった。

「遊んでいるうちに書き換えてしまった」という検事の弁解に、弁護人は「ありえない」と不信感を募らす。
検事はなぜ有罪無罪を左右しかねない行為をしたのか。

検察捜査への信頼を揺るがす証拠の書き換えを行ったのは、今回の捜査を現場で指揮した主任検事(43)だった。

厚生労働省元係長(41)=虚偽有印公文書作成・同行使罪で公判中=のフロッピーディスク(FD)をいじった理由について地検の聴取に、被告がデータ改ざんをしていないか確認するためだったと説明している。

しかし、被告の弁護人は20日、朝日新聞の取材に、

「改ざんの有無を調べるのであれば、専門機関に鑑定を出すはずで、検察官個人が調べるなどあり得ない」
と指摘する。

さらに、正確なデータが書かれた特捜部の捜査報告書が公判で証拠採用されていなければ、同省元局長が「冤罪になった可能性が高い」と述べた。

被告も弁護人を通じ

「検察に対して恐怖心を覚える。こんなことが当たり前になると、誰でも逮捕されてしまうのではないでしょうか」
とコメントした。

記録改ざんの疑いが浮上しているFDの文書データは、被告が自称障害者団体「凛(りん)の会」(のちの白山会、東京)向けに作成した偽の証明書をFDに最終保存した日時だ。

元局長の公判に影響を与える重要な証拠で、FDは昨年5月26日、被告の自宅から押収された。FDの押収後に調べた特捜部の捜査報告書などによると、初めは「04年6月1日午前1時20分06秒」と記録されていた。

検察側は、被告が元局長から証明書の不正発行を指示されたのは6月上旬であり、被告が証明書を作成したのはその後という構図で関係者の供述を集めていた。

証明書が6月1日未明に保存されていたという証拠は、検察側にとって都合の悪いものだった。

FD内に記録された証明書の最終更新日時が書き換えられたのは昨年7月13日。

検察側の構図と合う「04年6月8日」とされ、FDは3日後の昨年7月16日、被告側に返却された。

しかし、FDはその後、公判で証拠としては採用されず、代わりに、証明書の最終更新日時を「6月1日」と正しく記載した特捜部の捜査報告書が証拠採用された。

捜査報告書は元局長側に証拠として開示され、元局長側から公判に証拠請求されたためだった。

主任検事は、裁判を担当する地検公判部に捜査報告書が引き継がれたことを知らず、報告書はそのまま元局長側に開示されたとみられる。

捜査報告書の存在の重要性に気づいたのは、大阪拘置所での勾留(こうりゅう)中に開示証拠をチェックしていた元局長本人だった。

検察が描いた構図と、被告が文書を保存した日時がずれていると、弁護団に連絡した。

弁護団は今年1月の初公判の弁護側冒頭陳述でこの証拠を生かして、「検察側の主張は破綻(はたん)している」と訴えた。

この結果、元局長の指示について「04年6月上旬」とする検察側の主張と証明書の作成時期が合わなくなり、今月10日の元局長の判決公判で裁判長は「検察側の主張と符合しない」と指摘した。

朝日新聞の取材に応じた検察関係者は、

「主任検事が同僚に『見立てに合うようにデータを書き換えた』と打ち明けた」
と証言した。

書き換えの理由を

「FDを弁護側が公判に証拠として提出してきたら、公判が検察側に有利に進むと考えたのかもしれない」
とみている。(板橋洋佳、野上英文)

何ともすごい展開になってきましたね。

コンピュータ関係の証拠は、多くが書き換え可能だから、証拠保全の技術が非常に重要だと何年も前から言われていて、わたしが「コンピュータ犯罪に関する白浜シンポジウム」に初めて参加した、1999年頃には米国からFBIなどが来て、どのような取り組みをするものかという講演をしていました。

今では、デジタルフォレンジックとして研究会もありますし、勉強会も年中開催されています。

主任検事の

FDの更新日時データを書き換えて遊んでいた。
というのは、ピストルを押収したから、ぶっ放して遊んでいた。というほどの意味ですよ。
遊ぶなり研究するなりは、それなりにやってほしいですが、本番データでやることですか?
普通、「証拠の現物で遊びました」ということ自体があり得ないでしょう。
全く関係なくても、それだけで懲戒免職でしょう。

だから、当然「証拠のねつ造」の意志があったと、判断せざるを得ないでしょう。

9月 21, 2010 at 04:30 午後 事件と裁判 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2010.09.19

いろは坂でマイクロバス衝突

TBSニュースより「日光市の駐車場で小型バスが車6台に衝突 7人負傷

(09/18 17:31)

栃木県日光市の駐車場で、マイクロバスが駐車していた車に衝突し、合わせて7台を巻き込む事故になりました。

現場はいろは坂の途中にある駐車場で、マイクロバスは急カーブを曲がりきれずに駐車場の入り口から突っ込んだとみられ、乗用車に乗ろうとしていた人がバスと車の間に挟まれるなど7人が重軽傷を負いました。

18日午前10時過ぎ、「バスと車がぶつかり、けが人がいる」と目撃者から通報がありました。

警察などによると、マイクロバスは駐車中の車、少なくとも2台に衝突して合わせて7台が絡む事故となりました。

バスの乗客や車に乗り込もうとしていた男女合わせて7人が病院に搬送されました。このうち、車に乗り込もうとしていた61歳の男性がろっ骨を折る重傷で、ほかの6人も足を打撲するなどけがをしました。マイクロバスには、観光に来ていた栃木県内の敬老会のメンバー18人が乗っていました。

バスの運転手:「慌ててしまって、パニックで状況がちょっと分からない。自分の不注意でハンドルが切れなかったと思います」
 警察で事故当時の詳しい状況を調べています。

ニュース記事の文章だとさっぱり分からないのですが、動画を見るといろは坂の下り坂の途中で、カーブがほぼUターンしている外側にある駐車場内に下り坂から突っ込んでの事故でした。

マイクロバスは、左にUターンするべきところをほぼ直線に駐車場に突っ込んでいます。

その上で、ハンドルが切れないか、ブレーキが効かなくて駐車している車に次々に当たった、ようです。

報道には出ていませんが、ブレーキのフェードじゃないでしょうかね?
車種は、三菱のローザですが、画像で見ると最新型とは言い難いようです。(おそらくは、2005年以前の型)

最新型の仕様を見ると、かなりの高機能車のようで、大型バスを小さくしたような車のようです。

9月 19, 2010 at 10:31 午前 事故と社会 | | コメント (2) | トラックバック (0)