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2010.09.04

窓ガラスの自然破損で、損害賠償1億3800万円

毎日新聞より「東京大学:医科研のガラスが破損 賠償求めて提訴

東京大学医科学研究所(東京都港区)の研究棟外壁の強化ガラスが自然破損したのは設計・施工の欠陥が原因だとして、東大が日本設計、大林組、セントラル硝子の3社に賠償を求めて東京地裁に提訴したことが分かった。

破損したのは1枚(縦1.7メートル、横2.15メートル、厚さ1.5センチ)だが

「再発防止などのために外装全体の改修が必要になった」
として、約1億3800万円を求めている

訴えによると、事故は07年10月。最上階の8階部分の外壁に設置されたガラスが含有していた不純物の膨張で自然破損し、約35メートル下の敷地内に落下した。けが人はいなかった。

東大側は

「強化ガラスは自然破損の危険性が問題視されていた」
としたうえで、設計した日本設計や施工した大林組に
「専門家として払うべき注意義務を怠った過失がある」
と主張。セントラル硝子も
「不適切と考えずに漫然と注文に応じた」
としている。【和田武士】

これは興味深い提訴ですね。

破損したガラスの大きさは、極端に大きいものではないから、破損して落下することはごく一般的なリスクと言えるでしょう。

そのための対策に、1億3800万円、というのはどういう事なのか、詳細が分からないから何とも言えません。

論点がどこにあるのかも、あまり判然としませんね。

9月 4, 2010 at 11:10 午前 事件と裁判 | | コメント (1) | トラックバック (0)

阿久根市長・議決済みの条例を執行せず、と宣言

読売新聞より「阿久根市長、半年ぶりの市民懇談会開く

鹿児島県阿久根市の竹原信一市長は3日、市民会館で市民懇談会を開き、8月の臨時議会で可決された通年議会を可能とする条例改正を公布しない考えを示した。

公布されなければ改正条例は施行されないため、反市長派は反発している。

通年議会は、竹原市長が議会を招集せずに専決処分を繰り返したことに対抗し、反市長派議員が8月26日の臨時議会に提案、賛成多数で可決された。

専決処分はやむを得ず議会を開けない場合などに限って許されており、通年議会が実現すれば、専決処分が難しくなる。

地方自治法の規定では、議決書が市長に送付された翌日の同28日から20日以内に市長は公布しなければならない。

懇談会には、市長を支持する住民を中心に約300人が参加。

竹原市長は

「専決処分は議会で不承認になっても有効」
と主張したうえで、
「通年議会は専決処分の阻止が目的。私は執行しませんから、何の効果もない」
と述べた。
(2010年9月4日01時35分 読売新聞)

これは想像外でありました。
地方自治法には、

第138条の2〔執行機関の義務〕
普通地方公共団体の執行機関は、当該普通地方公共団体の条例、予算その他の議会の議決に基づく事務及び法令、規則その他の規程に基づく当該普通地方公共団体の事務を、自らの判断と責任において、誠実に管理し及び執行する義務を負う。
第16条〔条例・規則等の公布・公表・施行期日〕

普通地方公共団体の議会の議長は、条例の制定又は改廃の議決があつたときは、その日から三日以内にこれを当該普通地方公共団体の長に送付しなければならない。

②普通地方公共団体の長は、前項の規定により条例の送付を受けた場合において、再議その他の措置を講ずる必要がないと認めるときは、その日から二十日以内にこれを公布しなければならない。

③条例は、条例に特別の定があるものを除く外、公布の日から起算して十日を経過した日から、これを施行する。

④当該普通地方公共団体の長の署名、施行期日の特例その他条例の公布に関し必要な事項は、条例でこれを定めなければならない。

⑤前二項の規定は、普通地方公共団体の規則並びにその機関の定める規則及びその他の規程で公表を要するものにこれを準用する。但し、法令又は条例に特別の定があるときは、この限りでない。

と当たり前に書いてありますから、執行しないと地方自治法違反ですよ。
そもそも、専決処分も地方自治法違反だし、こういう主張が出てくることを法律は想定していない、ということでしょう。

9月 4, 2010 at 10:39 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (2)

2010.09.02

ホメオパシーと中学校

朝日新聞より「保健室でホメオパシー 沖縄の養護教諭、生徒に砂糖玉

沖縄県名護市の公立中学校の養護教諭が5年以上前から、保護者や校長、校医の了解を得ずに、民間療法「ホメオパシー」で使う「レメディー」という砂糖玉を、保健室で生徒に日常的に渡していたことがわかった。複数の生徒や卒業生によると、教諭は「普通の薬はいけない」と話していたという。

保健室に特別の装置を持ち込み、砂糖玉を加工していたという。

校長や同市教育委員会は本人から事情を聴き、中止するよう指導した。

この養護教諭は、普及団体「日本ホメオパシー医学協会」が認定する療法家。

卒業生によると、この中学校に赴任した2006年度当時から、体調不良を訴える生徒にホメオパシー療法で使うレメディーという砂糖玉を渡していたという。
レメディーは、植物や昆虫の成分など「症状を起こす物質」を水に薄めて、しみこませた砂糖玉。

日本学術会議は先月下旬、ホメオパシーについて「科学的根拠がなく荒唐無稽(こうとうむけい)」とする会長談話を出している。

生徒や卒業生は

「頭痛や生理痛で保健室に行くと、『レメディーは副作用がない』と言って渡された」
「普通の薬はダメと言われた。部活の遠征にもレメディーを持たされた」
などと話している。ある生徒は
「熱が出た時も『家で飲みなさい』と渡された」
という。

新型インフルエンザが流行した昨年、

「インフルエンザを予防できるレメディー」
を渡され、予防接種を受けなかった生徒もいる。

また、この養護教諭は、砂糖玉をレメディーに変換するという装置を保健室に持ち込んでいた。
縦横が約30~40センチほどの装置で、症状に応じて生徒の目の前で砂糖玉を加工していたという。

一部の生徒は、このレメディーについて「思いこみ薬」と呼んでいた。

この養護教諭は、沖縄の全小中学校の養護教諭約440人が加入する任意団体「県養護教諭研究会」の元会長で、07年12月には、日本ホメオパシー医学協会の由井寅子会長を沖縄に招き、養護教諭向けの講演会も開いている。

同協会の会報誌に「教育現場で利用して10年になる。改善したことは多々あるが、トラブルは一度もない」と書いている。

養護教諭は朝日新聞の取材に

「直接の取材は受けない。質問は文書でホメオパシー医学協会に」
と話した。同協会からは回答がなかった。

同校の校長は

「許可した覚えはない。砂糖玉であっても『病気が治る』と言って渡しているのであれば問題」
と話し、即、中止するよう指導した。
校医も
「効果があるかわからないものを、生徒に勧めるのはよくない」
と話した。(岡崎明子、長野剛)

助産師会でも、地域支部でホメオパシーを普及させる、という団体活動をしていたわけで、日本ホメオパシー医学協会の標準的なやり方なのでしょう。

朝日新聞が集中してホメオパシーを取り上げていますが、この記事は卒業生まで取材しているのだから、かなり時間と手間を掛けてまとめたものでしょう。
逆に言えば、この養護教師はかなり有名だったのではないか?

それにしても、

養護教諭は朝日新聞の取材に
「直接の取材は受けない。質問は文書でホメオパシー医学協会に」
と話した。
同協会からは回答がなかった。

というのはずいぶんひどい話ですね。

9月 2, 2010 at 02:49 午後 医療・生命・衛生 | | コメント (7) | トラックバック (0)

2010.08.31

消費者庁発足1年

2009年9月1日に消費者庁が発足して1年になります。
サンケイ新聞が3日間がかりで、特集記事を出しています。

2年前になる、2008年9月9日に品川で消費者庁設置を促進する集会がありました、これには当時、首相退陣を発表したばかりの福田首相が登場してスピーチしていました。

このときは、紀藤弁護士の案内で集会に参加したのですが、その後近くの呑み屋で、現在の日本弁護士会会長の宇都宮健児弁護士の隣で、色々と事情を伺いました。

わたし自身は、消費者庁の設置を重要視しておりましたが、同時に自民党政権下では出来るわけがないだろうと思っていたのに、当時自民案と民主案が競っていて、最終的に自民党の決定で消費者庁が設置されました。

ヨーロッパで、消費者大臣会議が開かれるようになっていて、日本には消費者庁が無いから参加できない、というのが設置を促進した大きな動機の一つだそうです。

その結果が、当然のように「寄せ集め」の役所であり、全国の消費者センターとの関係についても、企画倒れのようなところがあります。

消費者庁の設置は、「消費者庁及び消費者委員会設置法」によるもので、消費者委員会が色々な審議を行って、先日「自動車リコール問題」を消費者庁と国交省に建議しました。

わたしは、この時の「第33回消費者委員会」を傍聴しました。
そして、何人かと「消費者委員会Watch」ブログを始めました。
まだ、軌道に乗っているとは言い難いのですが、まじめに取り組む予定であります。

サンケイ新聞より「【消費者庁発足1年】(上)“すき間”規制できず こんにゃくゼリー法整備

2010.8.28 21:37

「こんな物のために息子の命が奪われてしまったかと思うと…。私が望むのは二度とこんなつらく悲しい事故が起こらないことです」

6月29日、荒井聡消費者担当相に出された手紙の一節だ。差出人は三重県伊勢市の村田由佳さん(49)。平成19年に長男の龍之介君=当時(7)=を、こんにゃくゼリーによる窒息で失った。

消費者庁の発足のきっかけの一つが各地で相次いだ、こんにゃくゼリーによる窒息事故だった。7年以降、少なくとも22人の死亡報告がある「特異な消費者事故」(同庁資料)に対して、“消費者目線”からの安心安全の実現が期待されていた。

こんにゃくゼリーのような食品には、硬さや形状を規制する法令や担当省庁がない。いわゆる“すき間事案”だ。消費者庁には、こうした事案に関し、事業者への改善勧告・命令を出す権限などが与えられた。

庁内では食品の事故防止対策を練るプロジェクトチームで食べ物の硬さや形などの指標をつくるための検討を開始。今年の7月中に指標の結論を出すべく作業が進んだ。

手紙が出されて半月後の7月16日。消費者庁が見解を出した。「法的整備が必要」(泉健太政務官)としながらも、「結論を出すにはデータが不足している」。指標の結論は「年内をめど」に先送りになった。

村田さんが受けた衝撃は察するにあまりある。村田さんはいま「対応できる状態ではない」(担当弁護士)という。

なぜこんなに時間がかかるのか-。
法や指標の整備には正確な窒息リスクの把握が必要となる。だが、専門家らの調査が異なる評価を出すなど、リスクを明確に示せないのだ。

消費者庁が導き出した評価は、

「こんにゃくゼリーにはモチやアメよりも重い事故につながるリスクがある」
というもの。
一方で、内閣府の食品安全委員会は
「アメと同程度でモチに次ぐ」
と、ニュアンスの異なる評価を消費者庁に答申してきた。

食品安全委は食品のリスクを評価する機関で、消費者庁に「意見」を出せる関係。
安全委の見解は

「こんにゃくゼリー規制だけで、窒息事故は防げるのか」
という疑問を投げかけた。

 

結局、検討作業は膠着(こうちゃく)状態となり、1年前と同じ状態が続いている。
そんな行政のもたつきをよそに、こんにゃくゼリー製造者による商品や表示改良は進み、過去約2年間、窒息死亡事故の報告はない。

食品をめぐる課題はほかにもある。発がん性が懸念される成分が検出された花王の食用油「エコナ」。
商品に与えられていた「特定保健用食品(特保)」の認定がどうなるかが社会の関心事となった。

特保を所管する消費者庁は昨年10月、特保の再審査手続きに入ることを決定。
花王側は即日、自主的に認定を返上した。

だが、肝心の発がん性については、昨年7月から食品安全委で調査中だ。
こちらも行政のもたつきをよそに、メーカー側の販売自粛などでこの成分を含む食用油はすでに市場から消えている。

消費者行政で強い権限を与えられた消費者庁。
だが、こんにゃくゼリーやエコナをめぐっては、どう権限を行使したらいいか手探りの状態が続いている。

消費者庁の活躍に期待していた人たちの中には、そんな状態が歯がゆく見える。

国民生活センター理事長の野々山宏弁護士は、

「行政が消費者の目線に立ち、消費者もそれを実感できることが大切な課題だった。
だが、現段階では十分ではないと思っている」
と1年を振り返る。

主婦連合会の山根香織会長も

「期待はあるがいまは十分だと思っていない。消費者も『何でもやってくれる』と期待したのに、『トントンと進むものが見えてこない』と思っている」
と厳しい見方だ。

昭和46年の環境庁(当時)以来の新官庁として、昨年9月1日に誕生した消費者庁。“消費者目線”を期待された省庁の活躍ぶりはどうだったろう。発足から1年を検証する。

■消費者庁

内閣府の外局。
相次いだ食品偽装事件などの発生を背景に設置構想が出された。
「消費者が安心安全で豊かな消費生活を営むことができるような社会をつくること」を任務にしている。
発足当初の担当大臣は野田聖子氏(自民)。
政権交代を経て福島瑞穂氏(社民)、荒井聡氏(民主)。
正規職員数は約200人。都心の民間ビルに入居しており、当初その賃料(年8億円)が高すぎると国会などで問題視された。

【消費者庁発足1年 期待と現実】(中)火遊び防ぐライター規制

2010.8.30 08:05

他省庁との連携 道半ば

「ベビーカーやライターの件は割と機敏に反応できたところがあった」

昨年12月、消費者庁の発足3カ月を振り返り、福島瑞穂担当相(当時)はそう自賛した。

ベビーカーとは、英マクラーレン社製の折りたたみ式ベビーカーで、子供が指を挟まれる事故への対応を迫られた件。
11月9日に米国でリコールが発表されると、消費者庁は即座に同種ベビーカーの一時使用自粛を呼びかけた。

庁内には「海外でのリコール案件までを所管するのか」という消極的な声もあったという。

だが、庁の発足理念である「消費者目線」が優先された。経済産業省と連名でマクラーレン社と連絡を取り、12月4日には日本国内での対応策を確約させている。

一方で、ライターとは、ライター火遊びが原因とみられる火災で子供の死亡が相次いだ問題への対応。

昨年11月に東京都が、子供が簡単に着火できないライターの必要性などを提言。それを受ける形で、国が規制作りに乗り出した。

▼自画自賛

福島氏は5月、経済産業省の審議会がライターの規制強化を打ち出すと、

「消費者庁としては、ライター火災のデータ提供など審議に協力してきた。消費者庁は基準を満たさないライターの廃棄・回収についても関係省庁と連携して周知徹底を図る」
と、消費者庁の“縁の下での活躍”ぶりを語った。

ライターに関して消費者庁は、経産省に対策作りを働きかけたほか、消防庁と連携して全国的な実態調査を実施。一般にもリーフレットの配布など3度にわたって注意喚起をした。

商品の安全性にかかわる情報を一元化して他省庁に働きかけたり、消費者目線で「公表」「注意喚起」するのは、消費者庁に与えられた主要な任務の一つだ。
福島氏だけでなく、消費者庁内にも「消費者庁の存在が貢献した」とみるむきは多い。

だが、周囲の反応は必ずしも、福島氏ら消費者庁の自己評価ほどには高い評価を与えてはいない。

ライター規制をとりまとめた経産省製品安全課は、スピード対応ができた理由について、消費者庁の功績よりも「東京都の調査があったから」と言い切る。
同課の担当者は「消費者庁の貢献はゼロではないが…」と言葉を濁した。

経産省内からは

「設置間もない消費者庁には不慣れな担当者が多く、連絡を取っても『大臣からやれといわれたから…』という“子供の使い”のようなやり取りもあった」
という証言も聞こえてくる。

▼権威なし

一連の経緯をみてきた全国消費者団体連絡会の阿南久事務局長は、同様の問題への消費者庁のより積極的な関与を期待する。

「消費者庁がメーカーの社長を呼びつけてもいい。本来はそういう庁のはずだが、いまは権威がない。それだけの権威をつけることも必要だ」
と阿南事務局長。

もちろん消費者庁も周囲からの声を自覚している。

同庁の2代長官として今月11日に就任した福嶋浩彦長官が、今後の消費者庁のあるべき姿についてこんな話をしている。

「原因は確定できないが『問題がある可能性がある』という段階で情報を出すことはとても大事」。そして「時には事業者や企業と摩擦が起こることも当然ある」
とも。

情報発信や他庁への影響力では、自己満足に近かったこの1年。どう外部から評価されるまでに強化するか。2年目の課題だ。

【用語解説】主な注意喚起

消費者庁は発足以降18日までに、消費者や各省庁などに45件の注意喚起や情報提供を行った。昨年11月、英マクラーレン社が米国でベビーカーのリコールを発表した際は、福島瑞穂消費者担当相(当時)が即座に「使うのをやめてください」と呼び掛け話題に。
乗用車のフロアマットの扱いや、携帯音楽プレーヤー「iPod nano」の過熱などについても注意喚起を行っている。

【消費者庁発足1年 期待と現実】(下)寄せ集め小所帯に危惧、景表法違反措置命令が激減

2010.8.30 21:07

「景品表示法違反による措置命令が少なくなった」。消費者庁が発足した昨年9月以降、いくつかの消費者団体からそんな懸念が出ていた。

それは今月10日の消費者庁の発表で裏付けられた。景表法違反での平成21年度の措置命令は12件。前年度の52件に比べ激減だった。

消費者に誤解を生じさせるような不当表示などに対処する景表法は、消費者庁発足の際に公正取引委員会から同庁に移管された。

消費者庁は「1つの調査で複数企業を処分する事例がなかった」と説明する。
しかし、周囲からは、消費者庁の体制の問題や、他省庁との役割分担がうまくいっていないことを指摘する声があがっている。

■情報1.5倍

公取委時代は約30人の担当者が、商品の不当表示に目を光らせていた。
だが、消費者庁には約20人の担当者しかいない。

また、関東以外の地方の商品調査は、従前通り全国に8つある公取委の地方事務所などが担っている。そこでの調査結果が、消費者庁に集められ、同庁が処分を判断する仕組みだ。

措置命令の激減を懸念する消費者団体の一つ、「食の安全・監視市民委員会」代表の神山美智子弁護士は

「頭の法令だけを消費者庁に移した一方で、手足となる実動部隊は地方においたまま。縦割り意識が強い日本の官僚機構の中で、これでは消費者庁は身動きがとれない」
と危惧(きぐ)する。

ほかに、「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)」「食品衛生法」のうち食品表示にかかわる部分の所管も、それぞれ農林水産省と厚生労働省から消費者庁に移されたのに、「食品表示Gメン」や「食品衛生監視員」といった地方の実動部隊は旧来の組織に属したままだ。

そもそも消費者庁の職員は217人しかいない。一方で、仕事は増えるばかりという。景表法の担当課でも一般などからの情報提供は前年度の1・5倍、約3千件に増加。

「ネタはたくさんあるが、調査に取りかかれていない状態」
と話す。

217人の職員が、内閣府、経済産業省、公正取引委員会など12府省庁からの出向職員と、全体の5%ほどの弁護士ら任期付き採用の常勤職員で構成されている点も、誕生したばかりの役所ゆえの特徴だ。

■連携強化

プロパーがおらず、寄せ集めの職員だけで消費者行政を担えるのか。

福嶋浩彦長官は、

「ほかの省庁に戻っても、消費者、生活者の視点を身につけたことは生きる。そういう人を各省庁に増やすのは、消費者庁が司令塔として機能していくうえで必要だ」
と、前向きにとらえている。

だが、消費者庁と協力しあう関係にある国民生活センター理事長の野々山宏弁護士が指摘するように、

「各省庁からの寄せ集めで、何年かすれば元の省庁に帰っていく。
職員全体が目指せる明確なビジョンも示されてこなかった」
という声は強い。

設立2年目に入るにあたり消費者庁は今後、景表法関連や、消費者事故の分析や対応の分野を強化する方針。

23年度には81人の出向職員と、34人の非常勤職員の増員も要望する予定だ。プロパー職員の採用に向けた検討も進む。

事務方トップに今月就任した福嶋長官は、元「改革派市長」。職員の一体感醸成や他省庁との連携強化を打ち出す。

食や商品の安全性などへの社会の関心は高まるばかりだ。新たな事故調査機関の設置について検討を始めるなど、消費者庁は省庁横断的な重要事案も抱える。

「司令塔としての真価がこれから問われていく」(福嶋長官)。関心とともに高まる期待にいかに応えるか。消費者庁は正念場の2年目を迎える。

■消費者庁所管の主な法律

消費者庁発足で、消費者に身近な法律は同庁が所管することになった。
食品表示に関するものでは、原産地などのJAS法、添加物などの食品衛生法、栄養成分などの健康増進法。
取引での消費者トラブルを防ぐ特定商取引法や旅行業法、製品の安全を確保する消費生活用製品安全法なども所管する。
担当省庁のない“すき間事案”などに対応する消費者安全法も新設された。

連載は高橋裕子が担当しました。

8月 31, 2010 at 09:25 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2010.08.30

首相のやることか?

読売新聞より「介護保険、高齢単身・夫婦世帯に手厚く…首相

菅首相は29日、2012年度の介護保険制度改正の際、高齢者の孤立化を防ぐため、高齢者の単身世帯や夫婦のみの世帯への支援を基本目標に追加するよう、厚生労働省など関係省庁に指示したことを明らかにした。

高齢者の所在不明問題が社会問題化していることを踏まえたもので、介護保険法改正や新規立法の必要性にも言及した。

支援の具体策として、

  1. 〈1〉介護従事者による24時間体制での地域巡回・訪問サービス
  2. 〈2〉見守り付きなどの高齢者住宅の整備
  3. 〈3〉認知症支援
を「新型サービス3本柱」として全国普及を目指す方針も示した。

厚生労働省は11年度予算の概算要求で、24時間地域巡回サービスに28億円、認知症の高齢者の見守りに関する新規事業に9・8億円を盛り込んでいる。

首相は兵庫県姫路市で記者団に、保護司制度や罪を犯した人の更生支援策の充実策を検討する関係省庁連絡会議設置を千葉法相に指示したことも明らかにした。

(2010年8月29日20時16分 読売新聞)

なんで、介護保険なのだ?

そりゃ高齢者問題だから、という意味で介護保険というのはARRIかもしれないが、原稿の介護保険が十分に機能しているのか?となると、十分とは言い難い。
つまり、現行サービスの質の向上が必要だと思う。

そこに、こんな問題を上積みして成り立つものなのか?

別立法という選択肢とか言っているが、いちいち起きた事件に対応して、何かをやるという後追いでは政治とは言えまい。
高齢者の所在不明問題なんてのは、行政の情報管理の問題だけであって、個人にとって何か国からサービスを受けなければならない種類の問題なのか?

ちょっとやり方がひどすぎるのではないか?

8月 30, 2010 at 04:52 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

まだ続いていていた神栖市のヒ素問題

NHKニュースより「“ヒ素中毒 疑い強い”と指摘

8月30日 6時56分

茨城県神栖市の住民らが旧日本軍が関係した有機ヒ素化合物に汚染された井戸水を飲んで健康被害を受けたとして、公害等調整委員会に国に賠償を命じるよう求めている問題で、調査に当たった医師らが

「健康被害の一部は有機ヒ素化合物による中毒の疑いが強い」
などと報告書で指摘していることがわかりました。

この問題は、茨城県神栖市の住民39人が、旧日本軍の毒ガス兵器の原料に用いられた有機ヒ素化合物に汚染された井戸水を飲むなどしたことで、健康被害を受けたとして、国と県に損害賠償を命じるよう公害等調整委員会に求めているものです。

国は

「健康被害と汚染された井戸水との関係ははっきりしない」
などと主張しています。

この問題で、公害等調整委員会に専門委員として委託された医師4人が29日までに報告書を委員会に提出しました。

住民の弁護団や関係者によりますと、報告書では汚染された井戸水を日ごろから飲んでいた住民15人について、

「手足のふるえやめまいなどについては、有機ヒ素化合物による中毒の疑いが高いか、またはその可能性が否定できない」
と指摘しているということです。

弁護団は

「健康被害と井戸水との関連を指摘したものと受け止めており、国に一刻も早い住民の救済を求めたい」
としています。

まだこんなところでウロウロしているのかとびっくりです。

「神栖市 ヒ素」で検索を掛けると、

といったページがあります。神栖市 - Wikipediaの説明が一番明快で、

2003年には、有機ヒ素化合物で汚染した井戸水により、住民がヒ素中毒を起こした事件が各メディアで報道され有名となった。

この原因は現在も調査中であるが、当初言われていた旧日本軍の化学兵器説は実証されず、近年に不法投棄された産業廃棄物に含まれた有機ヒ素化合物による可能性が高まっている。

なお、住民は2006年7月24日に公害等調整委員会に対して国の責任を認める裁定を下すよう申請を行い、現在継続中となっている。

  1. 井戸水で健康被害があった
  2. 健康被害の原因を旧日本軍の毒ガス兵器によるとして大規模調査をした
  3. その後、昭和30年代に投棄されたと見られるコンクリートブロックからヒ素を検出
という経過になっています。

中西準子先生の雑感より「雑感245-2004.2.5「神栖町井戸水ヒ素汚染-汚染源ほぼ確定か?

ヒ素中毒発生
 
2003年(昨年)3月、茨城県神栖町(かみすまち)で複数の中毒患者が発生し、それが砒素中毒であることが確認された。その砒素は、井戸水に起因し、住民が使用する井戸(数戸での共用井戸が複数掘られている)に含まれていた。

旧日本軍の毒ガス兵器に使用されたとされる有機ヒ素(ジフェニルシアノアルシンとジフェニルクロロアルシン)の分解生成物と思われるジフェニルアルシン酸が検出され、この化学物質が他のヒ素化合物から生成されるとは考えられなかったので、毒ガス兵器に起因するヒ素化合物が中毒の原因とされた。

ただちに、環境省は大がかりな汚染源調査に入ったが、昨年末(12月27日)、原因は特定できなかったという発表をして、2003年の調査を終了した。もちろん、2004年になっても調査は続いているが、それに関する報道はない。

他方、茨城大学広域水圏センター神栖町有機ヒ素地質汚染調査団を結成し、調査をしていた楡井(にれい)久氏らは、8月に中間報告をし、さらに12月に報告会を開き、ほぼ汚染源を確定したと発表した。

汚染源は砂利採取跡地に捨てられた廃棄物

楡井さんらの報告は、当初私が予想した結果と一致しており、詳細を知りたいと資料を頂いてきた。それによれば、汚染源は複数あり、いずれも砂利を採取した凹地に埋められた廃棄物の人工地層中に存在すると推定している。1970年代から1980年代に埋められた汚染残土石または汚染ゴミである可能性が高いとしている。

この地区は、昔の河川敷で地中に良好な砂利がある。その砂利が骨材として採取された。砂利の値段は、土地代の10~100倍と言われている。その砂利が採掘されあとの凹地は、下の方は廃棄物で、やや上は残土で、表面は土で埋め戻され、宅地に造成された。

茨城大学報告書には、年代を追った航空写真があるが、それによるとA地区(A地区とB地区の井戸がヒ素で汚染されているが、その区別については後で述べる)では、1983年の写真では、1ヘクタールくらいの敷地の2/3ほどの大きな穴が見える。88年には完全に埋めも出されているのが分かる。

人工地層

2003年12月4日、「神栖町有機砒素地質汚染調査 第二次報告」(茨城大学広域水圏センター神栖町有機ヒ素地質汚染調査団)には、つぎのような記述がある。

「凹地に、ダンプ・カーなどで搬入され堆積した人工地層内には、ダンプ・カー1杯分の物質(時間的地層単元)が、下から上へと累々と重なっている。累重している地層(時間的地層単元)は、非汚染土石類や汚染土石層、又はゴミ層からなっている。」

まだ続く砂利採取

ここに、この問題が起きたばかりの4月に撮った写真を一枚掲載する(撮影者濱田弘さん)。

Kamisu_hiso


これは、最初に汚染が問題になったA地区の、その住居に隣接する場所の写真である。今でも、砂利の採取は続いており、汚染井戸のすぐ隣まできているが、茨城県は中止命令を出していない。

茨城県の責任

もし、砒素汚染が埋め戻しのための廃棄物に原因があるとすれば、責任はむしろ茨城県にあるのではないか?もちろん、そのもともとの原因は旧日本軍かもしれない(これも、もう一度疑ってみる必要がありそうだ)。しかし、この埋め戻しは茨城県が認めたことである。とすれば、茨城県の責任はかなり大きい。

にも拘わらず、最初から治療費の補助や補償金は、国(環境省)が全額支払うものというような雰囲気で話が進んでいる。どこかおかしい。汚染の原因によって支払い責任者は違う筈で、国の責任という前提で進めないでほしい。

すべては、原因が明らかになってからの筈である。確か、そういうことが最初の頃、環境省から出された文書に書いてあった。しかし、これほど時間が経つと、払ったことが既成事実になってしまうのではないか。

では、原因は(B地区の汚染)

汚染源は、人工地層(廃棄物)の中にある

まず、B地区の汚染原因からはじめよう。(茨城大学広域水圏センター神栖町有機ヒ素地質汚染調査団、「神栖町有機砒素地下水汚染(B地区)の汚染機構解明」 第1次報告、平成15年7月22日による。)

最初に身体異常を訴えた人々の居住区を、茨城県(環境省)はA地区とよび、そこから、西北西に1kmほどの地区にも井戸水のヒ素汚染があることがわかったが、この地区をB地区と呼んでいる。A地区の井戸水中ヒ素の最高濃度は4.5 mg/Lで、B地区のそれは0.43 mg/Lである。

茨城大学の調査は、B地区から始まった。そして、最終的な結果が、以下の図―1(報告書では図-5-2)と図-2(報告書では図-5-3)である。
ここで、B-4というような記号は井戸を表す。T.P.は東京湾標準高度である。

Zak2451


図-1

Zak2452


図-2

V-V’が地表面を表す。TPで -6m程度まで人工地層(ごみと表層の覆土)がのび、その下に自然地層がある。その境界を人自不整合(じんじふせいごう)とよぶ。汚染井戸のストレーナは-8mから-13mの間にある。最も汚染されているのがB-9で0.43 mg/L、最も西側のB-18の濃度は0.006 mg/Lと低い。
 
そして、茨城大学調査団は以下のように結論する。

1)B-9を中心に汚染がひろがっている様子が読める。このことは、B地区の汚染は、A地区の汚染源から汚染地下水が移動してきたものではなく、近傍に汚染源があることを示唆するものである。

2)汚染源は、人工地層内に遺棄された有機ヒ素が、下に引っ張られ、帯水層に漏出した。汚染源は砲弾とは限らない。

3)この地域の地下水流動は、B地区の周辺にある鹿島工業用水道のための地下水取水に支配されている。そのために、地下水は西方向に移動する(もっと複雑だが、簡単に書いておく。もし、鹿島工業用水による取水がなければ、地下水はちがった方向に移動する。この括弧内は、中西による追記)

4)ボーリング調査等で確認が必要
(人工地層中の汚染物が、水平方向に移動せず、垂直方向に落ちるのは、人工地層の透水性が悪いためである。中西追記)

A地区の汚染源

茨城大学広域水圏センター神栖町有機ヒ素地質汚染調査団、「神栖町有機砒素地質汚染調査」 第2次報告、平成15年12月4日による。)は、環境省の調査結果をもとに解析した。その結果は以下の通りである。

図-3(報告書では、図6)にA地区の汚染井戸(最高値4.5 mg/L)と、そのすぐ近傍に掘られたNo.26のボーリングした地層中の砒素の濃度を示す。この地点での人工地層は薄く、そこにも、その直ぐ下層にも汚染は存在しない。むしろ、深い部分に汚染がある。A地区井戸のストレーナは深度-13~15mで、丁度この汚染地層にかかる。

Zak2453


図-3


1)A地区の汚染源は、やはり人工地層中にあると思われるが、B地区と違い、その汚染源は東側のやや離れたところにある。

2)A地区の井戸のストレーナが、数m浅ければA地区の被害はなかったであろう。その代わり、広域汚染に発展した畏れがある。

3)工業用水の取水で、汚染物が下層の帯水層に絞り出され、広域にひろがっている。

4)15m以浅(TPで-10m程度か?中西追記)の井戸の汚染があれば、その汚染源は真上または周辺の人工地層内にあり、それより深い井戸の汚染の場合は、やや広域の汚染と考えていいだろう。

君津

楡井さんは、千葉県君津市での東芝コンポーネンツによるトリクロロエチレンによる汚染解明でも功績を挙げた。楡井さんらの研究で、ほぼ汚染源の推定ができた。これは、あの地域の事情を知る者には、実に理にかなった推定に思える。しかし、その推論を確かめるための調査が必要である。そのために、文科省の研究費を申請し、約2000万円が認められたという。これからが楽しみである。

環境省は何故?

環境省は、すでに調査費として20億円使ったという噂がある。あまりの大きな金額で、ちょっと信じられないが、多額の調査費を使ったことは確かである。A井戸の周辺だけでも、30カ所以上でボーリングをしている。それでも、原因を特定できずにいる。何故だろう?(暇ができたら書くことにしよう)

地元の人間はことのはじめから、砂利穴の埋め戻しによって原因物質が持ち込まれたものと見ているから、環境省のやり方を冷ややかに眺めていて「環境省はいつから建設省並みのトンカチ土建屋になったんだっぺ。あちこちむやみにボーリングしたって何にもめっかんめぇーよ。もっと智慧を絞れば的もしぼれっぺーのによ。」と醒めたものである。

(最近、茨城ネタが多い。生活時間の半分を茨城県つくば市で過ごしているためである。ただ、これらの問題が国レベルでの重要性をもっている。これだけ問題が発掘できるのなら、やはり、北九州市とか、東大阪市とかに住んでみる必要があるなと思ったりする。)

ここまで、ガッチリと原因を特定できているのだから、それなりに結論が出ているのだろうと思ったら、いまだにNHKニュースに報道されたレベルのことをやっているのだから、これはいったなんなのだ?と強く思う。

中西先生が、書かれている通り

環境省は、すでに調査費として20億円使ったという噂がある。
あまりの大きな金額で、ちょっと信じられないが、多額の調査費を使ったことは確かである。
A井戸の周辺だけでも、30カ所以上でボーリングをしている。
それでも、原因を特定できずにいる。

これでは、行政のメンツの問題や落とし所を探している、といった事なのかもしれない。

8月 30, 2010 at 11:49 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.08.29

ホメオパシーは「荒唐無稽」その4

「ホメオパシーは「荒唐無稽」その3」で、
●その7 日本学術会議「ホメオパシー」についての会長談話へのJPHMAコメント詳細は、後日掲載予定です。
と紹介しましたが、昨日(2010年8月28日)コメントが出ました。

Up

えらく長ったらしいのですが、全文を読みました。
どこかで、見たような論法だな、と考えていたら「トンデモ本」の論理構成そのものですね。

最初に目につく特徴は、「○○と考えます」が連続して出てきます。
反論として「と考えます」で済めば、これほど強力なものは無いわけで、これは反論ではなくて反発と言うべきでしょう。

もう一つは、権威の拡大解釈というか、テコとして利用していますね。

例えば、学会誌に権威があるとして、その上で反論があったから、反論された論文には価値がない、といった展開です。

しかし、元もと学術の世界では絶対的権威はないわけで、「トンデモ本の世界」で指摘されている、アインシュタインの相対性理論の追試を誰もやっていないかのように「アインシュタインが言ったから」のごとき「一方的に権威がある」と決めつけてから、議論があったことを根拠に全体を否定する、という手法になっています。

なんだかよく分からないのが、プラシーボ効果について何を考えているのか?という点です。
わたしは、効き目があるのならプラシーボ効果でも結構ではないか、と思う者です。さらには、例えば体操とか、散歩といったことが健康増進に有効なのは分かっていることで、カイロプラクティックでも「歩きなさい」と言い、内科でも「歩くのは良い」と言います。

これを、内科の医師の指導は医療行為で、カイロプラクティックの指導が代替医療だ、と分けてどうなるというのでしょうか?

要するに、この「見解」では、極端な拡大解釈をつなぎ合わせて、正当性を主張しているとなって、「つなぎ合わせて」というところは「トンデモ本」であるな、と思うのです。

「トンデモ本の世界」の著者、山本弘氏も「山本弘のSF秘密基地BLOG」で、ホメオパシー問題を取り上げています。(間接的な話題ではあるが・・・・)

●その7 日本学術会議の声明文に対するJPHMAの見解NEW!

『日本学術会議』という機関は、政府から独立した特別の機関であるため、本会議自体に行政・立法・司法の三大権限を有していません。つまり、今回の「ホメオパシー」についての会長談話の公表内容は、日本学術会議という一機関の見解であり、政府の見解ではありません。 日本学術会議の声明文を見ていきます。

■日本学術会議
ホメオパシーはドイツ人医師ハーネマン(1755 - 1843年)が始めたもので、レメディー(治療薬)と呼ばれる「ある種の水」を含ませた砂糖玉があらゆる病気を治療できると称するものです。

★日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)
ハーネマンはあらゆる病気を治療できるとは言っておらず、当時の水銀治療や瀉血治療など有害で症状を抑圧する治療や体力を消耗する治療を行うことで治癒不可能になると考えていました。また不自然な環境や不自然な食生活によって生じた病気は、それを変えない限り治癒しないと考えていました。したがってあらゆる病気を治療できるなどと称していません。この文章を読むと、ホメオパシーはどんな病気でも治せるとハーネマンあるいはホメオパス(ホメオパシー療法士)が言っているかのような誤解を与えるもので正しくありません。もちろん現在も日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)、ホメオパスも、あらゆる病気を治療できるとは言っておりません。

■日本学術会議
近代的な医薬品や安全な外科手術が開発される以前の、民間医療や伝統医療しかなかった時代に欧米各国において「副作用がない治療法」として広がったのですが、米国では1910年のフレクスナー報告に基づいて黎明期にあった西欧医学を基本に据え、科学的な事実を重視する医療改革を行う中で医学教育からホメオパシーを排除し、現在の質の高い医療が実現しました。

★日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)の見解
日本学術会議が「近代的な医薬品」と称するものが、症状を止めたり、不足する物質を補うための化学合成された薬のことを称しているのだとしたら、それは重病人などには有用と考えますが、多くの場合、多くの人には有用ではないと考えます。
多くの人は、現代医療の多くが症状の緩和を目的とした対症療法であることを知っており、根本治療とは異なることを知っています。そして臓器や器官の機能障害による症状は別として、基本的に症状とは、体の防衛機能や浄化機能の現れであるという考えは、現代の生理学でも支持されています。したがって症状を安易に薬で止めることは正しいやり方ではないと考えています。多くの「近代的な医薬品」は、症状を止めることはできても、その症状を出している原因を治療することはできません。

もちろん、命にかかわる症状や辛い症状には緩和や手術が必要であり、症状を止める必要がある場合も多々あります。その意味で「近代的な医薬品」は必要なものであり、JPHMAとしても薬は必要なものであるし、医学も薬学も必要な学問であると認識し表明しています。

これらのことをふまえてJPHMAではひとつの提案をしています。体内への異物の侵入を阻止しようとして生じていると思われる症状や体内を浄化しようとして生じていると思われる症状に対しては、「近代的な医薬品」を使用する前に、まずはホメオパシーのレメディーを使ってみてはどうですか、という提案です。
もし「近代的な医薬品」が正しい使われ方をしないとしたら、それは症状の抑圧によって後の慢性疾患を作り出す原因になったり、「近代的な医薬品」のもつ副作用によって健康が損なわれる可能性があると考えています。
そのようなことから、第一に求められる療法とは、対症療法ではなく根本から治癒をもたらす療法です。つまり、それは化学物質で生体をコントロールする類の方法ではなく、自分のもつ自己治癒力を触発し、自ら健康になる自然療法が大切だと考えています。日本学術会議は、かつてのアメリカの民間療法をまとめて時代遅れであるのような書き方をしていますが、知恵ある療法は長い歴史の中で伝承されてきた民間療法の中にこそ多くあったと推測します。長い年月使われるということは十分に時間をかけてその療法が実践的に評価されてきていると言えるからです。

個々の「近代的な医薬品」は必要なものですが、50年後も同じような薬品がそのまま使われていることはあまりないと思います。ホメオパス(ホメオパシー療法士)が200年間一貫して変わらずハーネマンが使っていたのと同じレメディーでホメオパシー療法を行っているという事実が、ホメオパシー療法がいかに優れているかの証拠となることはあっても、時代遅れと批判する根拠にはなりません。JPHMAは「近代的な医薬品」には「近代的な医薬品」のよさがあり、レメディーにはレメディーよさがあると考えています。もちろん、手術や検査は現代医学の素晴らしい技術であり、これに勝るものは他にありません。

また日本学術会議は、ホメオパシーが欧米において「副作用のない治療法」として広がったと主張されていますが、ホメオパシーが広がったのは、副作用のない治療法(「近代的な医薬品」にはない優れた特質です)であることはもちろんですが、それ以上に、その目覚ましい治癒効果ゆえに広がったのです。
ホメオパシーの有効性を示す典型的な出来事として、英国で1854年にコレラが大流行したことがあります。記録によるとこの大流行の期間中、ホメオパシーの病院では死亡率がわずか16.4%だったのに対して正統派医学の病院では50%でした。しかしこの記録はロンドン市の衛生局によって故意に隠蔽されました。しかしホメオパシー治療が有効であることは多くの人の知れるところとなり、その後、ハーネマンの著作を読んで欧米の多くの開業医がホメオパシーを取り入れるようになっていきます。また、19世紀のアメリカでホメオパシーが草の根的に広がった背景として、ホメオパシーで家族の体調が劇的に改善した体験をきっかけに多くの母親がホメオパシーを真剣に学ぶようになったということもあります。
ホメオパシーを一度も使ってみたこともない人が、いくら声高に「効くわけがない」と叫んでみても、そのような言葉は、「近代的な医薬品」とホメオパシーのレメディーの両方を十分に使った者がホメオパシーの素晴らしさを語る言葉にはかないません。どちらが優れているかを語ることができるのは、両方の方法を使ってみたことがある者だけです。また実体験には、机上の知識(単なる思考あるいは空想)がとうてい太刀打ちできない力をもっています。もし「それは極めて個人的な体験であり、それこそが妄想である」と反論する者がいるならば、これだけ多くの人が体験していることを妄想或いはプラシーボ効果で片付けようとするその既成理論へのこだわりこそが彼らの妄想の元凶であると言えます。
過去にもホメオパシーに懐疑的な人物はたくさんおり、ホメオパシーのインチキを暴こうとした者も多数います。しかし実際にホメオパシーのインチキを暴こうと真剣に調査した者は、ことごとくその真剣さゆえにホメオパシーの効果を認めざるをえませんでした。結局のところ、ホメオパシーをインチキとして証明できた人は誰一人いないのです。そのことは、裏を返せば、とりもなおさずホメオパシーの有効性を証明すること同じことになります。ただし詐欺的な手法によって、ホメオパシーは有効でないという世論を形成しようと試みた一部の人を除きます。

次ぎに日本学術会議は、米国では1910年のフレクスナー報告に基づいた医療改革によってホメオパシーを排除し、現在の質の高い医療が実現しましたと主張します。
しかしフレクスナー報告に基づく医療改革よって実際に何が起こったかというと、本来、圧倒的大多数の人に提供されるべき、安価で手軽で副作用が少ない有効な民間療法が排除され、重病人に対して提供されるべき、高価で副作用の多い「近代的な医薬品」による治療が一般の治療法として採用されてしまったために、米国国民は手軽に安全に健康を取り戻す療法を奪われ、症状の抑圧と薬の副作用によって体の浄化の機会を奪われ不健康になっていったということです。

アメリカでホメオパシーが衰退した背景には二つの理由があります。一つはアメリカ医師会によるホメオパシーの弾圧です。当時のアメリカ医師会はあからさまにホメオパシーを叩き潰すという目的のために設立された圧力団体であり、競合相手のホメオパシー医師たちを妨害し、廃業に追い込むという目的のために組織されたものです。これは推測ではなく、実際に米国医師会の設立目的として掲げられているものです。米国医師会がどのようにホメオパシー潰しを行っていたかの詳細は以下の文献をお読み下さい。

▼一九世紀アメリカにおけるホメオパスヘの攻撃
▼一九世紀ヨーロッパにおけるホメオパスへの攻撃

アメリカでホメオパシーが衰退したもう一つの理由が、日本学術会議が主張するとおり、1910年のカーネギー財団によるフレクスナー報告に基づく医療改革があります。
しかし、カーネギー財団と米国医師会は裏で繋がっていた証拠があります。フレクスナー報告書を「設計」したのは米国医師会であると断言している者さえいます(Roberts, 1986)。そして当然『米国医師会ジャーナル(JAMA)』はフレクスナー報告を褒めちぎりましたが、多くの医学誌には、「拙速である」、「間違いだらけ」、「無礼極まりない」、「存在価値のある小規模校に不公平」などと書かれたしろものです(Hiatt, 1999)。当時、アメリカやヨーロッパで最も尊敬されていた医師の一人で、ジョンズ・ホプキンス大学で教授や同大学病院の診療部長を務めたウィリアム・オスラー卿は、フレクスナーの「医療の理解度ははなはだ貧弱であり」、レポートにはあまりにも誤謬が多くて「『不公平や無知』という言葉が効果的かどうかは何とも言い難いが……、いずれにしても、大変な不正がなされた」と述べています(Chesney, 1963, 177-178)。
すなわち米国医師会がホメオパシーを叩き潰すために設立された協会であり、フレクスナー報告書を設計したものが米国医師会であるとするなら、フレクスナー報告書はホメオパシーを叩き潰すためのシナリオだったということが言えます。

実際のところ、米国医師会はホメオパシーをはじめとする代替療法に強い嫌悪感を抱いていて、それらを衰退させるか一掃することできれば、主流派の医師の需要がぐんと増し、ひいては生活も潤うと考えていたわけです。
フレクスナーは「科学的な医学」が「民主的」なものである必要はなく、代替医療への世間の関心に応える必要もないと言い切っていました。異論があれば、それは無知または「ドグマの妄信」で切り捨てていました(Flexner, 1910, 156, 161)。
こうしてフレクスナー報告書に基づく医療改革によって、一九〇〇年の時点で米国に二二校あったホメオパシーの医学部や医科大学は、一九二三年までにわずか二校に減っています。自然療法、折衷医学、カイロプラクティックなどの各種学校も似たような運命をたどり、ホメオパシーを教えていたすべての医学校は、フレクスナーが奨励したガイドラインに沿うようカリキュラムの変更を迫られましたが、このような変化は生物医学的な視座を求めるものであり、その分ホメオパシー教育の量は激減せざるを得なく、ホメオパシー医学校は二流のホメオパスしか輩出できないような状況になり、一九五〇年までにホメオパシーを教えるすべての学校が閉鎖されたわけです。こうしてアメリカにおいて存在していた22のホメオパシー医科大学、100以上のホメオパシー病院、1000を超すホメオパシー薬局が姿を消すにいたりました。これが米国でホメオパシーが衰退した理由です。
こうして米国医師会の強い影響を受けたフレクスナー報告書に基づく医療改革によって、長年の臨床上有効であり、安く副作用の少ない、そして自己治癒力を触発する療法が廃止され、近代的、科学的という名のもと物質的に外からコントロールする医療、そしてお金がかかる医療へと変貌して行ったのです。

フレクスナー報告書にまつわる全貌は、『世界の有名人、文化人がホメオパシーを選択するわけ』(ホメオパシー出版 2010年9月25,26日JPHMAコングレスで発売予定)のホメオパシーを支持したロックフェラーの項目に大変興味深く詳しく書かれていますので参照してください。一歩間違えば、アメリカにおいてホメオパシー医学が主流となっていた可能性があるのです。

■日本学術会議
こうした過去の歴史を知ってか知らずか、最近の日本ではこれまでほとんど表に出ることがなかったホメオパシーが医療関係者の間で急速に広がり、ホメオパシー施療者養成学校までができています。このことに対しては強い戸惑いを感じざるを得ません。 その理由は「科学の無視」です。レメディーとは、植物、動物組織、鉱物などを水で100倍希釈して振盪しんとうする作業を10数回から30回程度繰り返して作った水を、砂糖玉に浸み込ませたものです。希釈操作を30回繰り返した場合、もともと存在した物質の濃度は10の60乗倍希釈されることになります。こんな極端な希釈を行えば、水の中に元の物質が含まれないことは誰もが理解できることです。「ただの水」ですから「副作用がない」ことはもちろんですが、治療効果もあるはずがありません。物質が存在しないのに治療効果があると称することの矛盾に対しては、「水が、かつて物質が存在したという記憶を持っているため」と説明しています。当然ながらこの主張には科学的な根拠がなく、荒唐無稽としか言いようがありません。

★JPHMA
日本学術会議はホメオパシーは「科学の無視」であるから戸惑っていると主張します。何をもって「科学の無視」というのでしょうか? 事実を尊重することが「科学の無視」になるのでしょうか? 事実よりも科学が正しいなどということが一体あるでしょうか? 有り得ないことです。これまでの科学の理論と事実の間で不整合があった場合、それは科学の理論が不完全であることを意味します。ホメオパシーの場合は、理論と事実の不整合というよりも、ホメオパシーが有効である仕組みが科学的に解明されていないという方が正確かもしれません。いずれにせよ、本来科学とは一つでも理論に合わない現象が観察されたならば、それは理論の不完全さを示すものであるにもかかわらず、ホメオパシーの有効性を示すおびただしい客観的事実がある状況において、それらの全てを無視する態度は、極めて非科学的なものであります。
またJPHMAはホメオパシーの有効性を示す資料を随時HPにアップしていきます。
また2010年9月25日、26日に行われる第11回ホメオパシーコングレス(ホメオパシー学術大会)においてホメオパシーの有効性を示す治癒症例を発表しますので、是非コングレスにこられて事実を見ていただきたいと思います。

日本学術会議は、原材料を希釈振盪した水が「ただの水」であると断定していますが、原材料の分子が1分子もないからといって、その水に原材料の情報が何らかの形で保存されていない証拠にはなりません。記録されたDVDと何も記録されていないDVDのどちらも化学的には同じ成分です。しかし記録されたDVDには情報が保存されています。水が情報を保持すると考える根拠の一つしてノーベル物理学賞を受賞しているブライアン・ジョセフソン博士のコメントを紹介します。

「ブライアン・ジョセフソン博士(Brian Josephson)(一九四〇)はイギリスの物理学者で、わずか二二歳のときに完成させた研究によって、一九七三年にノーベル物理学賞を受賞している。現在はケンブリッジ大学で教授をしながら、凝縮系物質理論研究グループの物質・精神統合プロジェクトの主任を務めている。ジョセフソンは、『ニューサイエンティスト』誌(一九九七年一〇月一八日号)の記事への回答として、このように書いている。

 『ホメオパシーに関する主張に対してあなたからお寄せいただいたコメントについてです。希釈を繰り返すことで溶液中の溶質分子がほぼゼロに等しいほど微量になっているということが主な批判点でありますが、この指摘は的外れです。なぜなら、ホメオパシーのレメディーを推奨している人々は、ホメオパシーが効くのは水中に存在する分子の作用ではなく、水の構造に変化が生じたためだと考えているからです。
 単純に考えると、水は液体であるため、そのような観念に合致するような構造をもたないのではないかと思われるかもしれません。しかし通常の液体のように流れるのに顕微鏡的な距離においては秩序だった構造を維持する液晶の例などを考えれば、そのような考え方には限界があります。まさにこの点を考慮に入れるなら、わたしの知る限り、ホメオパシーに対する反論として有効なものはいまだかつて存在していません。
 これに関連するテーマとして「水の記憶」という現象があります。ジャック・ベンベニストとその同僚のヨレーネ・トーマス、さらにその他の研究者も、この現象を経験的に証明したと主張しています。もしそれが確かだとすれば、むしろホメオパシーそのものよりも大きな意味合いをもつでしょうし、また、そうした主張をとりあえず検証してみるどころか、手に余るとただやり過ごしてきた現代の科学界の見識の狭さを証明することにもなるでしょう(Josephson, 1997)。』

 水の構造に関するジョセフソンの発言は、より近年の研究によってその正しさが確認されることになった(Roy, et al., 2005)。材料科学の教授らが、博士号を有するホメオパスと共同で、水の構造についての重要かつ技術的なテーマに関する基礎科学研究の報告書を書いている。これらの一流の科学者たちは、ホメオパシー薬の製造過程がどのように水を薬へと変化させるかを説明し、ただの水とは異なることを明らかにした。現在では、ホメオパシー薬を作るのに不可欠な「震盪」の過程で、ナノバブルと呼ばれる超微細な泡を含む大小さまざまな泡が立ち、それによって水の圧力や構造が変化することがわかっている。
 ジョセフソンは、『ニューサイエンティスト』誌(二〇〇六年一二月九日号)のインタビューで、型破りと目されているような考え方を擁護するようになった経緯についてコメントを求められ、次のように答えている。

 『ある会議に出席したところ、ジャック・ベンベニストという名のフランスの免疫学者が、水にはかつてそのなかに溶けていた化合物の「記憶」が残存している――ホメオパシーが効く理由もここから説明できるかもしれない――と、自分の発見を初めて披露していた。科学者たちはむきになって彼の研究結果に猛反論し、彼があまりにひどい仕打ちを受けていることにわたしはショックを受けた。』

 さらにジョセフソンは、現在の科学者には「病的なまでの不信」に陥っている人、すなわち、「事実だとしても信じない」という言葉がぴったり当てはまる非科学的な姿勢の人が多すぎる、とも述べている。
 ここまでに紹介した過去二〇〇年の数々の高名な科学者や医師の話は、ホメオパシー薬の効き目を裏付ける強力な証拠を突きつけている。こうした意義深い個人レベルの体験に加え、現在も積み上げられつつある基礎科学や臨床研究における多数の根拠を併せれば、ホメオパシー薬は単なるプラシーボ反応だとか、プラシーボ効果による部分が大であるなどと主張するのは、非科学的で閉鎖的な精神の持ち主だけだと言えるし、またそう考えてしかるべきである。」

ホメオパシーに効果があるというのは疑いようのない事実であり、事実が先にあり、上記はそれを科学的に説明するための一つのモデルであるということです。

日本学術会議は、「水が、かつて物質が存在したという記憶を持っているという説明には、科学的な根拠がなく、荒唐無稽としか言いようがない」と主張します。

しかし、1988年に「ネイチャー」に掲載されたベンベニスト博士の論文『高希釈された抗血清中の抗免疫グロブリンE(抗IgE 抗体)によって誘発されるヒト好塩基球の脱顆粒化』ですでに水の記憶(水がかつて存在した物質情報を保持している)に関しては証明されています。ベンベニスト博士は、2度ノーベル賞にもノミネートされたきわめて優秀なフランス人科学者でした。ベンベニスト博士の論文がネイチャーに掲載された数週間後に、再検証の名のもとにホメオパシー懐疑論者の急先鋒であり、手品師でもあるジェイムズ・ランディーを含む特別な「ネイチャー」の調査チームが組織され、翌年、同じくネイチャーにベンベニスト博士の実験は幻だったとする反対論文が掲載されました。この論文が掲載されるに至った経緯、卑怯な手口などについては、ベンベニスト博士の遺稿となった『真実の告白──水の記憶事件のすべて』(ホメオパシー出版刊)に書かれています。こうして2年後には、ベンベニスト博士はフランス科学界から失脚させられ、ベンベニスト博士の名誉が回復されることのないまま、2004年10月3日に不遇な死を遂げたのです。そして、ベンベニスト博士の死後、上述の『真実の告白──水の記憶事件のすべて』が遺族によってフランスで出版され、ベストセラーとなる中でフランス国民は、この事件の真相を知ることになります。ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー(RAH)ではベンベニスト博士を日本に招き、1998年に最新の成果を含め、日本で講義を行いました。

さて1988年にベンベニスト博士の論文がネイチャーに発表される前に、イタリア(ミラノ)とカナダ(トロント)とイスラエル(テルアビブ)にある3つの研究所でベンベニスト博士の実験結果が再現されています。またフランスマルセイユのある研究所のアレルギー学の大家も肯定的な結果をベンベニスト博士に送ってきます。ですからネイチャーも論文掲載に踏み切ったのです。

その後、ベルファースト・クイーンズ大学のエニス(Ennis)教授によるベンベニストと同様の研究、およびフランス、イタリア、ベルギー、オランダの別々の4大学で行われた追実験により(Belon et al1999)、ベンベニストの研究結果の基本的妥当性が確認されています。エニス教授自身も実験を2回行っています(Brown &Ennis 2001)。興味深いことには、4 大学による追実験はベンベニストの研究の欠陥が明らかになることを想定して正確に科学的な評価を行おうと、クイーンズ大学が扇動し、その調整の下に実施されたものです。ベンベニストの研究結果の有効性と第三者による再現可能性が明らかにされたことは、ホメオパシーの基礎研究にとって非常に大きな意味をもちます(Belon2004:Fisher 2004)。
このような水の記憶を証明する実験結果は多数あるにもかかわらず、日本学術会議は水の記憶に関して「荒唐無稽」と断言します。

「治療効果もあるはずない。」とのことですが、ホメオパシーは、ヨーロッパでは200年の歴史がある伝統ある学問(医学)であり、ドイツ、フランス、ベルギー、ギリシャ、イタリア、スイス、イスラエル、インドをはじめ多くの国で正式に医学として認めらており、医科大学のカリキュラムに組み込まれています。当然、ホメオパシーを実践する非常に多くの医師が存在し、フランスの医師の約3割、ドイツの医師の約2割がホメオパシーのレメディーを使用しているという事実があります。またドイツの医師の約半数が、ホメオパシー薬は有効だと考えています(Kleijnen, Knipschild, and Reit, 1991)。
もちろん、数え切れないほどの治癒実績があります。治療効果があるはずないというのはホメオパシー療法に対する根拠のない偏見であり、間違った認識です。

日本学術会議は「物質が存在しないのに治療効果があるという主張には科学的根拠が無く、荒唐無稽としか言いようがない」と主張します。なにをもって科学的根拠と考えているのかわかりませんが、明らかにホメオパシーで治癒した数え切れないほどの事実以上に科学的根拠はないと考えます。しかしもし、日本学術会議がたとえば二重盲検査の結果をもって科学的根拠の一端と考えているとしたら、以下にHPに二重盲検査に基づきホメオパシーの有効性を示す論文がありますので参照してください。

⇒http://www.jphma.org/fukyu/overseas_090522_ECCH.html

⇒http://www.jphma.org/topics/pdf/evidences03.pdf

また、ホメオパシーの有効性を示す研究はたくさんあります。また、レメディーをテストした何百件もの臨床研究、生物活性を検証した何百件もの基礎科学研究もあります。また、エビデンスリストとして、たくさんあるなかからほんの一例として、アリゾナ大ベル氏の以下の100以上のエビデンス論文がありますので参照してください。

⇒http://www.jphma.org/fukyu/overseas_100124_evidence.html


これだけホメオパシーの有効性が科学的に示されており、科学的にも証明されており、ホメオパシーの治癒効果が世界中で広く認められており、使われており、科学的実証も蓄積されているにもかかわらず、ホメオパシーを真摯に受け止めることもせず、レメディーをテストした何百件もの臨床研究に目を通すこともなく、生物活性を検証した何百件もの基礎科学研究を再検討することもせず、ましてや、おそらく自分自身試してみたこともなく、きちんと調査することなく、「荒唐無稽」と断定するというきわめて非科学的な態度にとても残念に思います。

ホメオパシーの二重盲検査などの科学的根拠については、『世界の有名人、文化人がホメオパシーを選択するわけ』ホメオパシー出版 2010年9月25,26日JPHMAコングレスで発売予定、から引用した以下も参照
してください。

▼ホメオパシーの臨床上の根拠

イギリスでは、古くから王室御用達の健康法としてホメオパシーが長く親しまれており、エリザベス女王来日時には、滞在時のホメオパシー・ドクターを政府に要請されたことも関係者の間では知られています。チャールズ皇太子もホメオパシーの熱心な推進者として知られており、無料で治療が受けられるよう政府に働きかけを行っています。また国立のホメオパシー病院がイギリス各地に5つあり、現代医学で治らない患者が運ばれています。
インドでは、建国の父、マハトマ・ガンジー首相が、ホメオパシーを国の第一医学として推奨した経緯もあり、今もインドでは、医学といえばホメオパシー医学を示すほど盛んです。実際、2005年時点で、インドには30万人の認定ホメオパス、180のホメオパシー大学、7500の政府ホメオパシークリニック、307のホメオパシー病院があります。
ベルギーでは、1824年に、ベルギーの王 Leopold Von Sachsen-Coburgは、イギリスにホメオパシーを紹介したHervey Quin(1799-1878)を侍医に任命し、すでにホメオパシーの治療を受けた経緯があります。現在10を超えるホメオパシーの教育団体がベルギーにはあります。
イタリアでは、1820年代にはすでにホメオパシーが広まっており、現在2000人の医師がホメオパシーの教育を受けています。
マレーシアや韓国でもホメオパシーは自然療法の一つとして国に正式に認められています。
このように世界的にも普及しており、多くの人々に親しまれているホメオパシーですが、日本学術会議の見解、認識は世界の情勢と著しく乖離しており、十分に正確に調査し事実確認をしていただき、ホメオパシーに関する正しい認識をもって声明を発表していただきたいと思います。

■日本学術会議
過去には「ホメオパシーに治療効果がある」と主張する論文が出されたことがあります。しかし、その後の検証によりこれらの論文は誤りで、その効果はプラセボ(偽薬)と同じ、すなわち心理的な効果であり、治療としての有効性がないことが科学的に証明されています1。
1 Shang A et al. Are the clinical effects of homoeopathy placebo effects? Comparative study of placebo-controlled trials of homoeopathy and allopathy. Lancet 2005; 366: 726 2 Evidence Check

★JPHMA
ここで「有効性がないことが科学的に証明されています。」の根拠とされたLancetの論文については、内容的にも疑義のある論文であることが各方面からも指摘されているものです。

以下当協会のHPから引用します。

「ホメオパシーはプラシーボ以下」と結論づけた2005年ランセット論文は、「不備のある」調査結果を掲載、<ランセット>の学術誌としての価値をおとしめた。
http://www.jphma.org/fukyu/country_100804.html
「ホメオパシーはプラシーボ以上のものではない」と結論づけた医学誌<ランセット>2005年8月27日号論文は、欠陥論文であることを、科学雑誌「ニューサイエンティスト」誌のコンサルタント、マイケル・ブルックス氏が「まだ科学で解けない13の謎」(楡井浩一訳 草思社)で言及している。
「13 THINGS THAT DON'T MAKE SENSE THE MOST INTRIGUING SCIENTIFIC MYSTERIES OF OUR TIME」 (邦訳題 『まだ科学で解けない13の謎』)  
この本の中で、ブルックス氏は、ベルン大学のシャン氏とその研究チームが<ランセット>で発表した上記論文については、ホメオパシー共鳴者でないクラウス・リンデとウェイン・ジョナスなど、複数の科学者が欠陥論文であると指摘していることを書いており<ランセット>ともあろうものが、この手の「不備のある」調査結果を掲載したことに愕然としていたことに触れている。
同書の第13章(304ページ)以降もこの件について触れられているので、是非、興味のある方は、読んでみてほしい。 
同書では、まだ科学では解明されていない13のテーマを取り上げて論じている。12番目は、プラシーボ効果(ニセ薬でも効くなら、本物の薬はどう評価すべきか?)、13番目に、ホメオパシー・同種療法 (明らかに不合理なのになぜ世界じゅうで普及しているのか?)など興味深いテーマを取り上げ、現代科学では解明できないテーマであることを述べ、ホメオパシーについても、賛否両論の立場から論じている。そして、そこには非常に示唆に富む内容も含まれている。
結局、ホメオパシーに関係しては、医学誌<ランセット>と科学誌<ネイチャー>という英文学術論文誌の双璧が、科学発展の歴史に汚点を残したのである。 

また、英女王担当ホメオパス ピーター・フィッシャー氏もランセット論文の信頼性を批判しています。
http://www.jphma.org/fukyu/country_100814.html
英国エリザベス女王担当の医師ホメオパス ピーター・フィッシャー氏が2006年に「エビデンスに基づく代替医療」誌でホメオパシーはプラシーボ効果以下と結論づけた 2005年ランセット誌の信頼性について批判しています。
タイトル:Homeopathy and The Lancet 著者:Peter Fisher  (Director of Research, Royal London Homoeopathic Hospital)
英語でのレポート原文はこちらのサイトからもご覧いただけます。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1375230/
ピーター・フィッシャー氏
http://commentisfree.guardian.co.uk/peter_fisher/profile.html
なお、ピーター・フィッシャー氏は、英国下院科学技術委員会が出したホメオパシーの有効性を否定し英国健康保険サービスからホメオパシーをはずすべきだとする調査レポートと勧告に反対するために英国会内で開かれたレセプションにもゲストとして参加しスピーチを行っています。


日本学術会議は、これだけホメオパシーの治癒効果が世界中で広く認められており、使われており、科学的実証も蓄積されているにもかかわらず、欠陥論文と言われているランセットの論文をたてにホメオパシーの有効性は科学的に否定されていると断言するわけです。このような事実と異なる声明が日本の学術界の最高峰と言われている日本学術会議から発表されることは誠に遺憾であります。

■日本学術会議
英国下院科学技術委員会も同様に徹底した検証の結果ホメオパシーの治療効果を否定しています2。
2: Homeopathy 2010. 2.8
⇒http://www.publications.parliament.uk/pa/cm200910/cmselect/cmsctech/45/45.pdf

★JPHMA
この下院科学技術委員会の英国健康保険システム(NHS)から、ホメオパシーを外すように求めた勧告を7月下旬英国政府は斥け、ホメオパシーのNHS適用継続を決めています。また、この委員会の検証自体も、いかがわしい内容のものであったことが、ホメオパシー国際評議会(ICH)のスティーブン・ゴードン秘書官(英国)からの報告でも明らかになっています。
以下当協会HPから引用します。
⇒http://www.jphma.org/fukyu/country_10728_uk.html


英国政府、ホメオパシーに対するNHS(国民健康保険)適用続行を決定

一部の日本に新聞報道等では、「英国国会の一委員会」で、ホメオパシー懐疑派の議員が中心となって提出した報告を取り上げ、英国国会全体がホメオパシーを否定し、NHS(英国国民健康保険サービス)がホメオパシーへの助成を中止したかのような報道がなされましたが、7月27日に英国政府は、英国下院の科学技術委員会の勧告には非常に欠陥があったとし、ホメオパシーの国民健康保険サービス(NHS)適用を維持する事に決定しました。本件、ホメオパシー国際評議会(ICH)のトップページに以下の文章が掲載されております。
⇒http://www.homeopathy-ich.org/ 以下がその和訳となります
(訳:The Japan Royal Academy of Homoeopathy英国本校スタッフ、CHhom監修)

英国政府は、ホメオパシーのNHS(国民健康保険)適用続行を決定
英国議会下院に提出された、科学技術委員会のホメオパシーに関する報告書に対して、英国政府の正式な対応が発表されました。英国政府は、患者が、十分な説明を受けた上で自分の治療法について選択することができ、家庭医が患者に代わって、複数の療法を選択する権利を持つべきであるという姿勢で回答しています。
英国議会下院科学技術委員会は、3月、ひどく落ち度のある取調べの末、例えば、ロイヤル・ロンドン・ホメオパシック・ホスピタル(王立ロンドンホメオパシー病院)などの外来クリニックで適用されている国民健康保険(NHS)は、今後はホメオパシーには適用すべきではないと推奨しました。

科学技術委員会の報告書では、ホメオパシーの有効性に関して証拠がないため、国民健康保険の適用をすべきでないというものでした。「国会議員によるホメオパシーの適用停止推奨」というような大見出しの下でPRされたその報告は、実は、これがたった一人のホメオパシーに懐疑的な国会議員に煽られて始められ、10名以下の国会議員によって実行に移され、最終的にはたったの3名(そのうちの2人は調査に参加したかどうかさえ分からない)の議員によって承認される、といった慌ただしい調査の結果でした。その懐疑的な国会議員は、5月の英国国会選挙で既に議席を失っています。

この報告書に対して、政府の回答は、以下のようなものでした。「患者は、十分な説明を受けた上で自分の治療法を選択することができ、医師は、法律によって定められている規制と方針の枠組みの中で、特定の状況において、その患者に最も適切と思われる治療法を施す事ができるべきである。」

さらに次のように述べています。「ホメオパシーに対する国民健康保険(NHS)適用を引き続き支持する私たちの立場として、ホメオパシーのような補完治療、代替療法を含む、どのような治療法が、患者にとって適切なのかを判断し、その上で提供するのに、最も相応しい立場にいるのは、ホワイトホール(英国政府)よりも、むしろ、各地のNHSと医師たちである、というものである。」

政府の回答文書は、以下のウェブサイトに掲載されています。

⇒http://www.dh.gov.uk/prod_consum_dh/groups/dh_digitalassets/@dh/@en/@ps/documents/digitalasset/dh_117811.pdf

■日本学術会議
「幼児や動物にも効くのだからプラセボではない」という主張もありますが、効果を判定するのは人間であり、「効くはずだ」という先入観が判断を誤らせてプラセボ効果を生み出します。

★JPHMA
今までホメオパシーを大変有効であるとしたたくさんの獣医師の臨床経験はすべて効くはずだという先入観による判断の誤りだったというのでしょうか? どうしてそのようなことを断言できるのでしょうか? そこまで世界中のホメオパシーを実践する獣医師が事実が見えないのでしょうか? 明らかにレメディーで治癒に向かうという現実を見たとき、それは先入観によって治ったかのように見えるだけで本当は治っていないとでもいうのでしょうか? 効くはずだという先入観が、治っていない動物を治ったかのように判断を誤るほど獣医師というものは、客観性がなく、誤診し続けているということでしょうか? 事実を無視し、既成の論理から無理矢理こじつけようとした結果、日本学術会議の声明には、もはや科学的であると言うレベルにはありません。もしホメオパシーを実践している獣医師やアニマルホメオパスに「効くはずだという先入観が判断を誤らせてプラセボ効果を生み出しているのです」と言ったならば、それがもし冗談でないとしたら、これほど失礼な言葉は他にないでしょう。もちろん、乳児、幼児においても同様であり、多くの治癒経験をもつ日本を含め世界のホメオパスに対しても失礼な言葉です。

■日本学術会議
「プラセボであっても効くのだから治療になる」とも主張されていますが、ホメオパシーに頼ることによって、確実で有効な治療を受ける機会を逸する可能性があることが大きな問題であり、時には命にかかわる事態も起こりかねません3。
3 ビタミンKの代わりにレメディーを与えられた生後2ヶ月の女児が昨年10月に死亡し、これを投与した助産婦を母親が提訴したことが本年7月に報道されました。

★JPHMA
今事実の相違から裁判で争っている事例を、あたかも、一方の言い分を事実であるかのような前提で話をするのは、いかがなものかと思います。現に、助産師は第1回口頭弁論にて、訴えを棄却し法廷にて争う立場であることを表明しています。 まず、日本学術会議は「ビタミンKの代わりにレメディーを与えられた」と主張していますが、それは本当に事実でしょうか? またマスコミはK2シロップを与えないことで死亡したと断定していますが、それは本当に事実でしょうか? 事実が明確になっていない段階でこのような形でマスコミが報道したり日本学術会議が声名を出すことに問題はないのだろうかと思います。
K2シロップを投与していても出血を起こす事例も報告されており、(第3回乳児ビタミンK欠乏性出血症全国調査成績 S63度 厚生省心身障害研究。S60年7月~63年6月まで3年間に、突発性ビタミンK欠乏出血症が126例、そのうち、K2シロップ投与していたのは16例。12.6%)、確かにリスクは減るものの、100%確実とは言い切れない予防法です。今回の件で、K2シロップは確実に出血を防止するもの、と認識する人が増えているように思われますが、そのような慢心により、実際に出血が起きたときの対処が遅れることを懸念しています。
もし、このK2シロップにそこまでの必要性があるのならば、国は投与を義務化すべきと考えますが、生後わずかな赤ちゃんに、出血を防止するために人工物を投与することが、本当に何も影響がないのか、K2シロップは副作用がないと言われていますが、長期的に見ても本当に何も影響がないのか、誰も追跡のしようがない状況で、義務でない人工物を摂取しない、という自由は、もちろん自己責任においてですが、認められるものと考えています。この件はいずれ法廷で事実関係が明かされるものと考えています。

ホメオパシーに頼ることによって、確実で有効な治療を受ける機会を逸する可能性があることが大きな問題であるとしたなら、ホメオパシー療法は有効でないという嘘の情報を発信しそれを多くの人が信じることによって、多くの人々がホメオパシーを利用しないとしたら、その責任たるや想像を絶するものであると考えます。その責任を一体どのようにとるおつもりなのでしょうか。
もちろん、最初に述べたとおり、重病人などに対して「近代的な医薬」や手術は大変有用なものであり、ホメオパシーを信頼するあまり、それらを否定することは正しくないことであると認識しています。ですから、JPHMAとしても折りにつけ会員にお知らせしています。また、JPHMAとしてもその重要性を認識し、ホメオパス倫理規定においても検査に行くことを推奨しています。しかしながら、仮に会員の中にその点において認識が甘い者がいたり、ホメオパシーを信頼するあまり現代医療を否定的に考える会員がいるとしたら、今一度、認識を深めてもらうために、周知徹底を図っていく所存です。
また、ホメオパシーを推進している団体として、当協会としても、ホメオパシー利用者が、ホメオパシーを愛好するあまり、現代医療を頑なに拒否するということがないよう、当協会や普及団体を通して発信していくと同時に、協会会員に今一度指導の徹底を図っていきたいと考えます。
しかしながら、ホメオパシー利用者であるなしにかかわらず、頑なに現代医療を拒否する人はいます。特に、過去に現代医療を受けてとても辛い経験をしたことがある人は、その傾向が強いようです。 本来、どのような医療を選択するかは、個人の尊厳(憲法13条)で保障されている自己決定権として、個人の自由意志に基づいて行われるべきものであり、個人の信条に立ち入ることができない部分があるということは、理解されなければならない点であると考えます。もし、それを超えて、立ち入ることが許される人がいるとしたら、それは唯一、親ではないかと思います。
長妻厚生労働相も8月25日、「仮に、本人の意思に反して病院に行かないようなことがあるとすれば問題。省内でよく議論し、実態把握の必要があれば努めていきたい」と述べていますが、これは裏を返すと、個人の尊厳がありますから、首に縄を付けて病院に連れて行くことはできないということでもあります。当然JPHMAとしも、本人の意思に反して病院に行かせないようなことがあれば問題であると考えます。

■日本学術会議
こうした理由で、例えプラセボとしても、医療関係者がホメオパシーを治療に使用することは認められません。 ホメオパシーは現在もヨーロッパを始め多くの国に広がっています。これらの国ではホメオパシーが非科学的であることを知りつつ、多くの人が信じているために、直ちにこれを医療現場から排除し、あるいは医療保険の適用を解除することが困難な状況にあります4。またホメオパシーを一旦排除した米国でも、自然回帰志向の中で再びこれを信じる人が増えているようです。 日本ではホメオパシーを信じる人はそれほど多くないのですが、今のうちに医療・歯科医療・獣医療現場からこれを排除する努力が行われなければ「自然に近い安全で有効な治療」という誤解が広がり、欧米と同様の深刻な事態に陥ることが懸念されます。そしてすべての関係者はホメオパシーのような非科学を排除して正しい科学を広める役割を果たさなくてはなりません。

★JPHMA
一体何の根拠があってこのようなことを言われるのかわかりません。1分子もないとわかっていてなぜは世界中の医師やホメオパス、そして世界中の多くの人々があえてホメオパシーを利用しているのでしょうか? 通常の理性と知性があるなら、科学的には説明できないが、ホメオパシーは有効であるからと考えるでしょう。

■日本学術会議
最後にもう一度申しますが、ホメオパシーの治療効果は科学的に明確に否定されています。それを「効果がある」と称して治療に使用することは厳に慎むべき行為です。このことを多くの方にぜひご理解いただきたいと思います。5
5ホメオパシーについて十分理解したうえで、自身の為に使用するのは個人の自由です。
平成22年8月24日 日本学術会議会長 金 澤 一 郎

★JPHMA
すでに説明していますので、重複を避けます。上記をお読み下さい。
日本学術会議の声明文に付録していたパワーポイント部分に関するJPHMAの見解は今後出していきます。

8月 29, 2010 at 10:16 午前 医療・生命・衛生 | | コメント (4) | トラックバック (0)