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2010.04.17

SECがゴールドマンサックスを詐欺で訴える

サンケイ新聞より「米SECがゴールドマン提訴 サブプライム関連で証券詐欺容疑

【ワシントン=渡辺浩生】
米証券取引委員会(SEC)は16日、米金融大手ゴールドマン・サックスが、2007年以降の金融危機の引き金となった低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)を裏付けとした証券化商品に絡み、重要情報を開示せずに投資家をだまして巨額の損失を負わせたとして、証券詐欺罪の容疑でニューヨーク連邦地裁に提訴したと発表した。

ゴールドマンはポールソン前財務長官ら、歴代政権の要職にOBを送り込んできた名門投資銀だが、高額賞与などが批判されてきた。

提訴によって、ウォール街に厳格な規制強化を求める声は一段と強まり、議会で審議中の金融規制改革法案の成立が後押しされる可能性がある。

訴状によると、ゴールドマンは07年、サブプライムローンを組み込んだ債務担保証券(CDO)を投資家に販売。
その際、CDOの組成に影響力をもつヘッジファンドがこのCDOに売り姿勢をとっていたにもかかわらず、そのことを投資家に伝えず、「第三者機関が選別した」と誤った情報を伝えていたという。

ファンドはCDOの値下がりで巨額の利益を得た一方、他の投資家は10億ドル以上の損失をかぶったとしている。

サブプライムにからむ証券化商品の急落は、07年8月以降の金融市場の大混乱を招き、金融危機の引き金も引いた。

SECは、今後も大手金融機関によるサブプライム関連投資の調査を続け、必要な措置をとるとしている。

ゴールドマンは声明でSECの提訴は「全く根拠がない」と自らの正当性を強調し、「会社の名誉のため闘うつもりだ」とした。

SECのゴールドマン提訴を受けて、16日のニューヨーク株式相場は大幅反落、優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比125・91ドル安の1万1018・66ドルで終わった。

う~ん・・・・・
けっこう難しい判断のように思います。

そもそも、サブプライムローンそのものが健全とは言えないもので、破たんの可能性はあったわけです。

それを組み込んだ、債務担保証券を売った場合に「中身が何だか分からないモノを売ったのがけしからん」とするのか、「サブプライムローンのようなすぐに腐るようなものを組み込んだのがけしからん」とするのかで大きく判断が分かれるように思います。

そうなると、「重要な情報を開示しなかった」とは何を指すのか?となってしまいます。

金融危機を追いかけた報道番組などでは、当事者たちが「何をやっているのかよく分からないまま営業していた」といった声があって、それがバブルでありバブル崩壊だ、ということなのかもしれません。

後になってから「そりゃ詐欺的だろう」というのはわりと簡単かと思いますが、これは昔から続いていることですからね。
内容がより一層明らかになれば、それで良しといったところでしょう。

4月 17, 2010 at 11:52 午前 経済・経営 | | コメント (0) | トラックバック (0)

区の情報誌が広告内容に問題ありで配布中止に

東京新聞より「冊子の広告に違法性 足立区が配布中止

東京都足立区は十六日、区内の全世帯、事業所に約三十二万部を今春配布した冊子「わたしの便利帳」の広告が医療法に抵触していると、足立保健所から行政指導を受けたと発表した。今後、配布を中止し、夏をめどに再発行する。

同区によると、「痛くなく、怖くない歯医者」など客観性を証明できない表現や、「レーザー光凝固」「コンタクトレンズ」など診療科目として表示できない記述がある広告計五件について、保健所から十五日に違法性を指摘された。さらに約二十五件に違法な疑いのある表現があるという。

同便利帳は、医療・福祉施設などを掲載。

二年に一度の発行で、今回は約三十五万部を製作した。経費削減で、今回から、出版広告会社が広告収入で費用をまかなって印刷し、区は配布費用だけ負担。

広告の責任は会社側が負うことになっていた。

「校正期間が短く、十分なチェックができなかった」
と会社側は説明しているという。

十六日夜に記者会見した近藤弥生区長は「責任を感じている」と謝罪。
再発行の費用について、会社側と交渉している。

(東京新聞)

こういうのは、極めて難しいですよね。
広告の責任は会社側が負うことになっていた。
これを貫徹すると、新聞なども大変な事になりますね。

ものが「医療・福祉施設などを掲載」ですから、広告も含めた校正・チェックは保健所などを中心にするべきだったでしょう。
情報誌として内容が正しいか?チェックするということですね。

ここから、広告の部分を抜いて、出版広告会社が広告の中身をチェックするという契約であるのなら、ビジネススキルでチェックできる、広告主が実在するか?や連絡先など記述に間違えがないか、ぐらいしか期待できないでしょう。
例えば、医療機関の広告で実際には診療科が存在しないといったことはチェックのしようがない。

配付停止は妥当な処置ですが、広告を載せることに問題があった、という観点から見ても良いでしょう。

その一方で、何らかの発表をする場合に広告の掲載は珍しくないわけで、また広告以外にも「こんな情報があるよ」と伝えることはネットでは珍しくありません。
それらについて、情報発信者がどこまで責任を負うのか?という問題を整理するべきですね。

4月 17, 2010 at 11:35 午前 日記・コラム・つぶやき | | コメント (5) | トラックバック (0)

CD販売・新星堂が大リストラ

朝日新聞より「社員4割の退職募集、給与3割カット CD販売の新星堂

CD・DVD販売大手の新星堂(東京、ジャスダック上場)は16日、全社員の4割に当たる185人の希望退職を募集すると発表した。

残る社員についても月額基本給の平均3割カットを求める。販売不振などから2010年2月期決算が32億円の純損失となって13億円程度の債務超過に陥る見通しのため、人件費の削減で経営再建を目指す。

新星堂は2月末で全国に197店舗を展開している。

インターネットを通じた音楽ソフトの販売が広がったこともあって、売上高が減少。
大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツの金融支援を08年に受けて立て直しを図ってきたが、業績悪化で一段のリストラを実施することになった。
経営責任を明確にするため砂田浩孝社長の月額報酬を65%カットするなど、役員報酬も減額する。

197店舗もあるとは知りませんでした。

CDが売れないのは、かつての購入層の中心であった10代が携帯電話にお金を使っているから、というのはほぼ確実であって、要するに興味の中心から外れてしまった。ということでしょう。

さらに、再販商品として価格競争もできないから、ますます売れない。

再販指定を外して、小売店が自由に価格設定出来るようにすれば、新星堂のような大手にとっては、まだ競争していく力があると思いますが、書籍雑誌と同じで相対的にニーズが低くなってしまった、というのはいかんともし難いところでしょう。

4月 17, 2010 at 11:17 午前 経済・経営 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2度も成田に引き返した、エア・カナダ

毎日新聞より「エアカナダ機が2度も緊急着陸 成田空港に

16日午後4時50分ごろ、千葉県沖約200キロの太平洋上で高度約9800メートルを巡航中の成田国際空港発カナダ・カルガリー行きエア・カナダ10便(ボーイング767-300型、乗員10人・乗客181人)が、エンジン故障を示す警告が表示されたため成田に引き返し、約50分後に緊急着陸した。

点検を終え午後8時20分ごろ再離陸したが、同じエンジンの故障表示が出て、約1時間後に再び成田に緊急着陸した。けが人はなかった。

国土交通省成田空港事務所や空港会社によると、故障の表示が出たのは2基あるエンジンのうち右主翼の第2エンジン。最初の着陸後の点検で、燃料に混じった異物を取り除くフィルターの目詰まりがあり、フィルターを交換して2度目の出発をしたという。

同機は当初、長さに余裕があるA滑走路(4000メートル)に着陸予定だったが、直前に着陸した米フェデラル・エクスプレスの貨物機から部品が落下、散乱していたため破片の回収作業でA滑走路は閉鎖されており、急きょB滑走路(2500メートル)に着陸した。
【山田泰正、斎川瞳】

この便は、16時発なのですね。

  1. 16時発
  2. 16時50分着陸
  3. 20時20分離陸
  4. 21時過ぎ着陸
5時間も掛けて、成田から出発できないとは、お気の毒なことであります。

最近では、4発旅客機からドンドン双発機に機種改変が進んでいますが、エンジンにちょっとでも異常があれば、すぐに引き返さざる得ませんね。

アメリカ大統領専用機は現在はボーイング747の改造機ですが、アメリカではすでに4発旅客機を製造していないので、「後継機をどうしたものか?」となっているそうです。

コストの問題とは言え、整備水準をこれ以上下げるのは論外で、もっと向上させるように、当局が介入するべきでしょうね。

4月 17, 2010 at 12:43 午前 もの作り | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.16

中学校の履修偽装事件

日テレNEWS24より「授業不足で虚偽報告(北海道)

当時の校長は、授業時間を確保したとウソの報告をしていました。

網走市内の中学校で、昨年度の授業時間が学習指導要領で定められた時間数よりも不足していたことが分かりました。

授業時間が不足していたのは網走第二中学校です。

学習指導要領では、授業時間を年間980時間確保するよう定めていますが、最も不足した3年生は、およそ53時間足りないまま学校を卒業しました。

(網走市教育委員会・木目澤一三教育長)

「様々な学校行事、体育祭だとか、子どもたちのがんばりを発揮できるようにするためにその活動に時間を確保したいという思いがあったと(報告を受けた)」

先月、定年退職した当時の校長は、授業時間は確保したと教育委員会にウソの報告をしていました。
学校では、今後の学習計画などについて現在の校長が保護者に説明し、謝罪しました。

(網走第二中学校PTA・一色隆会長)

「子どもが1番の被害者。ケアをきちんとしてほしい」
(小林勝則現校長)
「チェック体制が甘かった。真摯に反省して受けとめます」

学校では、当時の1、2年生には夏休みなどを利用して補習をすることにしています。
[ 4/16 9:36 札幌テレビ]

いくら何でも、53時間とはどういうこと?
学校は、一年間の授業時間を35週で計算しています。
週5日間をフルに6時間授業であったとしても、1050時間しかありません。

そこで53時間というのは有り得ないでしょう。
これが中学校だから、3年間だとしても3150時間中の53時間。

何年か前に、大事件になった高校での必修科目履修偽装事件で、必修科目を丸々すっ飛ばしたという悪質なケースで、70時間の不足でした。
どこをどうやると、53時間不足になるのだろうか?

授業の組立は、学校の最重要な課題であって、それがこういう結果になるとは。
校長が教育委員会に虚偽の報告をしていたのは論外であるけど、関わっていた教員の責任も大きいでしょう。
素人じゃないのだから。

なんてこったい!!
という感じです。

4月 16, 2010 at 06:15 午後 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (0)

アイスランド噴煙の写真

CNN.co.jp より「アイスランドの火山噴火で欧州航空網がまひ

ロンドン(CNN) アイスランド南部エイヤフィヤトラヨークトル氷河の火山から噴出した火山灰の影響で、欧州の航空網は15日以降約6000便が欠航、主要空港が閉鎖されるなど、まひ状態に陥っている。

閉鎖されたのは

  • 英ヒースロー空港
  • オランダ・スキポール空港
  • 仏シャルルドゴール空港
  • 独ベルリン空港など。

英上空では緊急の場合を除くすべての航空機の飛行が禁止された。
フランス、ドイツ、アイルランド、スウェーデン、ノルウェー、ベルギー、デンマーク、オランダも、全空域または一部空域の飛行を禁止した。

米デルタ航空は、15日夜から16日朝にかけて欧州などへ向かう予定だった65便の欠航を発表した。

ワシントンで核保安サミットに出席していたノルウェーのストルテンベルグ首相は帰国できず、米国内で足止めを余儀なくされている。

日本、香港、インド、オーストラリアなどから英国へ向かう便にも影響が出ている。
米空軍は英国内にある2カ所の基地を閉鎖する。

火山灰は空気とともに航空機のエンジンに吸い込まれ、故障の原因となる恐れがある。

1982年には、インドネシアの火山から噴出された火山灰の中を飛んでいた英ブリティッシュ・エアウェイズ機のエンジンが一時完全に停止する騒ぎが起きた。

同氷河では3月20日から火山が噴火。4月14日に噴き出した火山灰が、風に乗って欧州に広がっている。

火口周辺では氷河の融解による洪水の恐れがあるとして、住民800人が避難した。噴火は15日夕現在も続いている。

専門家らによると、噴火が収まったとしても、英国や北欧上空の火山灰が消えるまでには数日かかるという。

CNN が使っている写真は、NASA Earth Observatory にあるもので、「Ash Plume across the North Atlantic」として公開しています。

Up

同じ写真を使っている記事が AFP BB の「北欧上空を覆うアイスランド火山の噴煙、衛星画像」です。

【4月16日 AFP】
写真は15日、米航空宇宙局(NASA)の地球観測衛星テラ(Terra)に搭載した中分解能撮像分光放射計(MODIS)で撮影されたアイスランド南部エイヤフィヤトラヨークトル(Eyjafjallajokull)氷河で噴火した火山周辺から北欧一帯にかけての画像。

東南東(右下)へ向かって噴煙が流れ、デンマーク領フェロー諸島(Faroe Islands)を通り、英シェトランド諸島(Shetland Islands)北方に軽く巻き込んでいる。黄褐色をしていることから、火山灰を大量に含んでいることが分かる。

今回噴火した火山は、火山灰や溶岩、火山砕屑物などが噴火の繰り返しによって交互に堆積した成層火山。

巨大な火山雲が欧州北部全域を覆った15日には、飛行領域が大幅に制限され、多数の航空便が欠航となるなど、航空網が大混乱に陥った。(c)AFP

大西洋の真ん中から、ヨーロッパに向かって噴煙が流れているわけです。しかし、

デンマーク領フェロー諸島(Faroe Islands)を通り、英シェトランド諸島(Shetland Islands)北方に軽く巻き込んでいる。
といわれてもピンと来ないわけで、こんなページを見ると分かります。
World Sunlight Map (Zoomed In)

このサイトは恐ろしいことに、世界中の気象衛星(?)のデータをつなぎ合わせて、表示しているようなのです。
そのために、今回の噴煙がイギリス北部から、デンマークに向かって流れ込んでいることが分かります。

4月 16, 2010 at 04:15 午後 海外の話題 | | コメント (1) | トラックバック (1)

司法修習問題

毎日新聞より「司法修習生:無給あんまり 日弁連が対策本部

2010年4月16日 2時33分 更新:4月16日 2時33分

国が司法修習生に給与を支給する「給費制」が廃止され、11月から生活資金を貸し付ける「貸与制」が導入されることに対し、弁護士や修習生から反対の声が上がっている。

司法試験合格までに奨学金を借りている修習生が多く、貸与制でさらに借金が必要な状態になると、「金持ちしか法律家になれなくなる」との懸念があるためだ。日本弁護士連合会は15日、給費制の維持を訴えていくために緊急対策本部の設置を決めた。【伊藤一郎】

日弁連が09年に実施したアンケートによると、司法試験合格者の53%が、法科大学院在学中(2~3年間)に奨学金を利用した。金額は平均約320万円で、最高は1200万円に達した。

現在、給与をもらいながら司法修習中の男性(26)は、3年間の法科大学院生活で600万円の奨学金を借りた。修習生のアルバイトは禁止されており、「貸与制になって借金を抱えた人が弁護士になれば、返済のために金になる仕事しかしなくなる」と心配する。

日弁連は貸与制の問題点を指摘する意見書を公表してきたが、導入反対に向けた本格的取り組みはなかった。

だが、4月に就任した宇都宮健児会長は

「会長選のために全国行脚する中で、法科大学院で多額の負債を抱えた若手弁護士がいかに多いかを知った」
といい、
「貸与制になれば負担が増し、貧乏人は法曹の道をあきらめなければいけなくなる」
と指摘する。

若手弁護士も行動を起こしている。仙台市では今年1月、弁護士や学者ら70人が市民グループ「市民のための法律家を育てる会」を結成。
街頭宣伝や集会で、貸与制の問題点をアピールしている。

中心メンバーの渡部容子弁護士(28)は

「給費制の廃止は、国が質の高い法律家を育てる義務を放棄したに等しく、結局は国民が不利益を被る。サービスを受ける市民の問題であることを理解してほしい」
と訴えている。

司法修習を所管する最高裁は日弁連の方針について、

「現在、担当部署で貸与制開始に向けて準備を進めており、特段のコメントはない」
としている。

◇ことば 司法修習

司法試験合格者が1年間、裁判所や検察庁、弁護士事務所で実務研修を行う制度。裁判所法に基づき、国は月約20万円の給与や通勤手当を修習生に支給してきたが、法曹資格取得を目指す個人のために公費を支給することを疑問視する声もあり、04年の法改正で制度改正が決まった。

今年11月に修習が始まる新64期(新試験組)から給与はなくなり、毎月18万~28万円が貸し出される。

無利子だが、修習終了後5~10年間で返済できない場合は、遅滞利息が生じる。

この問題は、法科大学院制度を問題にしている弁護士さんがブログで以前から取り上げていましたが、わたしも理解していませんでした。
「こんな日弁連に誰がした?」を読んでようやく理解した次第です。

4月に就任した宇都宮健児会長は 「会長選のために全国行脚する中で法科大学院で多額の負債を抱えた若手弁護士がいかに多いかを知った

魂の仕事人第10回「社会の闇と闘う仕事人・弁護士 宇都宮健児」 で宇都宮会長が次のように述べています。

でも仲間の中に弁護士を目指す人がいて、その話を聞くと、弁護士は非常に自由であり、自分が学んだ法律の知識を人のために役立てることが可能なんじゃないかとだんだん思えてきて、それで弁護士を目指して司法試験の勉強をするようになったんです。

司法試験、週100時間の猛勉強
背水の陣で在学中に一発合格

卓球も続けていて、東大卓球部のレギュラーとして大学3年の秋のリーグ戦までやりました。それですぱっと卓球はやめて司法試験の勉強一本に打ち込んだんです。

勉強は東大受験のときの10倍くらいはやりましたね。
1週間に100時間くらい勉強してました。そのため体重が7、8キロ落ちて、良かった視力が落ちてメガネをかけるようになりました。

そこまで頑張れたバックボーンになったのは、父親の働いている姿でした。
朝3時4時に起きて、夜の8時9時まで働くと。文句も言わずに黙々とね。
それに比べれば勉強なんか簡単なことなんですよ。
せいぜい体重が減って視力が落ちるくらい。それで死ぬことはないですからね。

また、ウチは貧乏でしたから、一発で合格しなきゃならなかった。

親に迷惑はかけられないから。司法試験を受ける人の中には5回も6回もだらだらやってるのもいるけど、うちはそんな経済的余裕なんてないですからね。

受けるなら一回で受からないかんと。それで受からなきゃ司法試験はすぱっとやめて、他の道に行くしかないと思ってた。だから背水の陣。

人間、そういうのは重要ですよ、だらだらやっててもしょうがないですからね。

でも当時東大法学部で弁護士を目指すのは異端だったんですよ。大蔵省や通産省の官僚とか第一勧銀(当時。現みずほ銀行)などの大企業を目指すのが一般的だったんです。

親を思って東大中退
屈辱のイソ弁生活のスタート

22歳のときに大学を中退して司法研修所に入りました。

中退したのは経済的な理由です

当時大学でいろいろ紛争があって、卒業試験が伸びたりしてたんです。奨学金をもらったり、3年から授業料も免除されてたんですが、それでも生活費は親から仕送りしてもらってました。
傷痍軍人だった父親の恩給からね。

でも司法修習生になると、公務員と同じ扱いで給料が出るんですよ。
だから親に迷惑をかけないで、自活できるんですね。
それで卒業よりも司法修習生の道を選んだんです。

実は今でも東大法学部から「卒業生のみなさまへ」っていう手紙が来るんですよ(笑)。

卒業名簿を作るから連絡先を教えろとか、東大の法科大学院に寄付してくれとか。向こうはてっきり卒業していると思ってるんだろうけど、私、中退してますからね(笑)。

司法研修所を出て、最初の弁護士事務所に入ったのは24歳のときでした。

弁護士の世界については具体的なイメージがなくって、弁護士になれば自動的にメシが食えるようになると思っていた。ところが、それは大きな間違いだったんです。

この記事で注目するべきところは、

  • 東大在学中に司法試験合格
  • 東大を中退して司法研修所に入る
  • 司法研修所では公務員として給与が出た。
これが法科大学院制度では、法科大学院修了が司法試験受験資格となった。
このために、法学部4年間、法科大学院3年間、司法研修所1年間の8年がかりが標準になりました。
最短で26歳まで勉強して、27歳で法曹人になれます。

宇都宮会長が24歳で弁護士として職に就いた時に比べても、どうやっても遅くなるわけです。
しかも大学は卒業しているわけですから、親が生活費を出すというのも問題でしょう。そして、法科大学院の学費は極めて高額。

宇都宮会長は「家の経済的状況を考えて、在学中に司法試験に通ってやろう」と猛勉強して、その努力が実ったわけです。
しかし法科大学院制度では、そういう努力をする余地がなく、金が掛かるという構図です。

その上、今まで続いてきた司法修習生への給与支払いが無くなるというのはどういう意味だ?となります。
大学卒業までは親が学費・生活費を負担するとしても、法科大学院から司法研修所まで4年間の生活費と学費の合計がいくらになるのか?

「法科大学院学費あれこれ・ランキング等」によれば、年間学費は以下のようになっています。
当然、入学金など初年度学費もあります。

国立23大学平均1,086,000円
私立49大学平均1,566,284円
全国74大学平均1,210,845円

ザックリ言って、月間の学費が15万円ぐらいでしょうか?生活費も15万円ぐらいだとすると、30万円が3年間ですから、それだけで1080万円が必要です。

つまり、首尾よく弁護士になれたとしても最低で、1500万円ぐらいのハンディを背負って社会人になる、という異様な構図です。

教育投資と言うくらいで、勉強にはお金が掛かるわけですが、大学を卒業してさらに1500万円以上を投資しないと弁護士になれない、というのはまずいでしょう。

「弁護士増員・大問題」にトラックバックをいただいた、理経済さんのエントリー「任天堂最強伝説がまた一つ」にこんな記述がありました。

【前略】

最近、弁護士数が上昇気味で、既存の弁護士達の悩みの種となっているそうです。
一方、弁護士資格があるから弁護士に成らねばならないと言うのは誤りで、資格持ちサラリーマンでもいいだろうと主張する人もいます。

酔うぞの遠めがね:弁護士増員・大問題

今後は弁護士資格を持つ人が、法務部サラリーマンとして就職する場面が多くなりそうです。

と書かれています。
この「弁護士になっても、法律事務所に就職できないのであれば、法務社員の途があるだろう」という論は、かなり多くの方が述べていて、社会的な期待も大きいのですが、法科大学院制度に問題があると声を上げている弁護士などは「法務社員にならないよ」という意見を述べていました。
その根拠の一つは、この「弁護士資格を得るまでの投資金額の大きさ」ですね。

なにしろ、社会人として出発する時点で、1500万円以上の借金を背負っているわけですから、いくら弁護士資格のある専門職の新入社員と言っても、普通の会社員と同等の給与のレベルでは「やってられない」になるでしょう。
新入社員と言っても27歳以上ですから、結婚や子どもの問題、住宅の問題も現実になっています。会社員としての年俸が1000万円程度と恵まれていても、そこから1500万円を返済するのに何年掛かるのか?

このまま行くと、法科大学院制度は当初の思惑から大きく外れて、弁護士志望者の激減という恐るべき事態になる可能性も皆無とは言えますまい。

一番トンチンカンなのは、司法試験の受験資格を法科大学院修了に限定したことで、これを自由化してしまえば、宇都宮会長のように「在学中に司法試験に合格」という優秀な若者が法曹界に入ることが期待できるわけです。

4月 16, 2010 at 11:38 午前 セキュリティと法学 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.15

ホームオブハート裁判・トシオフィスの破産

サンケイ新聞より「「X JAPAN」TOSHIのマネジメント事務所が破産

東京商工リサーチによると、人気ロックグループ「X JAPAN」のボーカル、TOSHI(出山利三)氏のマネジメントを行っている「トシオフィス」(栃木県那須塩原市、資本金1000万円)が東京地裁から破産開始の決定を受けたことが15日、分かった。管財人事務所によると、「負債などについては現在調査中」という。

同社は3月31日に破産を申請し、今月7日に開始決定を受けた。

TOSHI氏のマネジメントを目的に設立されたが、自己啓発セミナーを運営する「ホームオブハート(HOH)」の実質的な広報、営業部門を担っていた。

自己啓発セミナーの参加者などから「マインドコントロールされ、多額の現金を支払わされた」として、HOHに加え、トシオフィスも損害賠償訴訟を起され、信用性が低下し営業継続が困難となっていた。

この問題では、とともに訴えられていたTOSHI氏が今年1月、個人破産したことやHOHとの関係を絶ったことを明らかにしている。また、3月9日付で自己啓発セミナーの元参加者とHOHも東京地裁で和解している。

東京商工リーチのサイトには「国内動向」として、東京商工リサーチが発表した「負債総額が原則30億円以上の倒産企業および信用変動企業を掲載」として複数の企業情報が並んでいて、クリックすると発表した記事を読むことができます。

この一覧表は、現時点では

10.04.15オートイーブィジャパン(株)東京電気自動車開発、輸入販売約1億1900万円
10.04.15(株)トシオフィス栃木芸能プロダクション現在、調査中
10.04.14(株)Jファクター東京金融・投資業約50億8800万円
10.04.13小樽開発(株)北海道不動産賃貸・管理業約75億円
10.04.13(医)社団寿光会東京病院経営約15億円

となっています。
原則とは言え「30億以上」ですから、そこに「現在、調査中」というのはひときわ異彩を放っていますね。
30社のデータがあって、調査中は一社だけでした。

ここに、事件の異様さがあると言って良いでしょう。
本来であれば、トシオフィスはToshiの個人事務所であり、個人経営の会社なのですから、Toshi本人が自己破算手続に入る時に、会社の方も同時に破算手続に移るのが当然でしょう。
しかし、現実は個人の破算手続が先行した。あるいは、会社の破産手続を同時にできない事情があった。
これ自体が「異様」と言うべきです。

Toshi本人も記者会見で述べているように、色々な形でホームオブハートにToshiの収入を巻き上げられていたのでしょうから、整理するとどのようなことが起きていたのかが、明らかになるかと思います。

4月 15, 2010 at 03:54 午後 裁判傍聴 | | コメント (0) | トラックバック (0)

自己啓発セミナーで死亡事故・賠償請求訴訟に

時事ドットコムより「啓発セミナー参加の男性死亡=賠償請求、遺族が提訴-大阪地裁

人材能力開発会社の自己啓発セミナーで今年1月、大阪市在住の元美容師の男性=当時(26)=が死亡したのは、主催者らが注意を怠ったのが原因として、男性の遺族が12日、同社などを相手に計約1億2000万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。

この会社は「ASKグローバル・コミュニケーション」(東京都豊島区)。遺族は、健康用品販売会社「ニューウエイズジャパン」(横浜市神奈川区)と「ワンダーランド」(大阪市福島区)も提訴した。

訴状や原告側によると、男性は会員制交流サイト(SNS)でワンダーランドの会員から誘われ、2008年10月に同社の会員となった。「セミナーを受ければ自分が変わる」と言われ、ワンダー社に18万円を支払い、東京都内でASK社の自己啓発セミナーに参加。1月27日、手足を激しく動かすダンスを踊っていた際に倒れ、搬送先の病院で急性心不全による死亡が確認された。少なくとも約30分間踊っていたという。

セミナーは「限界を突破する」と称し朝から夜まで続き、手足を激しく動かすダンスを踊ったり、反省の言葉を叫んだりするという。原告側はASK社とワンダー社の代表が現場におり「事故を予見できたのに予防措置を怠った」としている。

ワンダー社はニューウエイズ社の会員が集まり、同社が扱う化粧品などを販売。同社は08年、マルチ商法で、経済産業省から特定商取引法違反で3カ月の一部業務停止命令を受けた。

ASK社とワンダー社は取材に対し「セミナーは受講生の皆さまの生命、身体に危険を及ぼすものではない」としている。ニューウエイズ社は訴状が届いていないとし、コメントしなかった。(2010/04/12-19:58)

4月12日のニュースですが、何かヘンに分かりにくい事件ですね。

  1. ASKグローバル・コミュニケーションが主催した、自己啓発セミナーで死亡事故になった。
  2. 被害者は、自己啓発セミナーの参加費用をワンダーランドに支払った。
  3. ワンダーランドはニューウエイズの下部組織である。

ということのようです。
しかし、連鎖商法の常識として、商品(サービスでも良いですが)を売っていく構造ですから、売り手として自己啓発セミナーに参加したのか、消費者として参加したのかによって評価はだいぶ変わるように思います。

ただ、記事にある

セミナーは「限界を突破する」と称し朝から夜まで続き、手足を激しく動かすダンスを踊ったり、反省の言葉を叫んだりするという。
というところは、ホームオブハートでの「フィードバック」を彷彿とさせます。
ホームオブハートでのフィードパックとは洗脳の一手段です。ホームオブハートは全体が洗脳のための活動をしていたわけですから、目的が洗脳でした。
今回の、ASKグローバル・コミュニケーションが主催した自己啓発セミナーの内容も、洗脳の一手段と考えて良いでしょう。

問題は、洗脳の目的がなんであったか?ですね。
ホームオブハートの場合には洗脳することで繰り返し金銭を出させることが目的でした。
今回の自己啓発セミナーの目的は、直接的に金銭を出させることではなくて、連鎖商法により深く誘導することだったのかもしれません。

非常に興味深い話で、裁判の進行を知りたいものです。

4月 15, 2010 at 02:10 午前 事件と裁判 | | コメント (1) | トラックバック (1)

2010.04.14

検察は取り調べの真実性を証明できるのか?

サンケイ新聞より「【郵便不正公判】「話した記憶ない」 村木被告、偽造指示を否定

障害者団体向け割引郵便制度をめぐり偽の証明書を発行したとして、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)の第17回公判が14日、大阪地裁(横田信之裁判長)で開かれた。被告人質問が行われ、村木被告は証明書を偽造したとされる厚労省元係長、上村勉被告(40)について「一対一で話した記憶がない」と述べ、偽造の指示を否定した。

また、取り調べ検事に「執行猶予ならたいした罪ではない」と言われたとして「私にとっては罪人になるか、公務員として30年やってきた信用を失うかの問題です、と泣いて抗議した」と涙ながらに振り返った。

検察側はこの日、厚労省元部長や障害者団体「凛の会」関係者ら計4人の供述調書を証拠申請。

横田裁判長は、供述の経過を示す物として採用し、供述調書としての採否は持ち越した。

供述調書が証拠採用されずに、取り調べの経過を示すものとして記録された、ということ自体が検察にとっては大汚点でありましょう。

そもそも、村木事件は物的証拠がほとんど無いわけですから、供述の信用性の争いになるに決まっています。
供述が信用できるかについて、証明しようとするのであれば、取り調べの録音・録画などを示すしかないでしょう。
今後検察はどうするのでしょうか?

4月 14, 2010 at 11:14 午後 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

富士通・ひどすぎる経営陣

読売新聞より「元社長辞任は問題なし、富士通会長が会見

昨年9月に辞任した富士通の野副州旦(のぞえくにあき)元社長が「虚偽の理由で社長辞任を迫られた」と主張している問題で、富士通は14日、間塚道義会長が記者会見して反論した。

間塚会長は「虚偽の事実は(辞任を求めた際に)告知していない。録音データなど証拠もある」と述べ、手続き上の問題はなかったと強調した。

富士通が記者会見して野副氏辞任の経緯を明らかにしたのは初めて。野副氏は「富士通から『反社会的勢力と付き合っており、辞任しなければ上場廃止になる』と脅された」などと辞任は強要された結果だったと主張し、地位回復などを求めていた。

記者会見で間塚会長は、野副氏が「注意を受けたにもかかわらず、反社会的勢力との関係が疑われる投資会社との付き合いを続けた」と指摘。子会社の売却交渉にもこの投資会社を関与させたことから「風評に対する感覚など社長としての適格性に問題があった。社外取締役や監査役の了承を得て辞任を求めた」と説明した。

ただ、富士通は昨年9月、野副氏の辞任理由を「病気療養」と発表。野副氏の主張を受けて今年3月になって「取引関係を持つことがふさわしくない企業との関係を継続したこと」と訂正していた。

間塚会長は説明の変更について、「野副氏と合意の上で病気を理由にした」としながら「株主など多くの関係者に迷惑をかけた」と謝罪した。
(2010年4月14日20時30分 読売新聞)

ずいぶんバカにした話だと思う。

これでは、野副元社長に対して現経営陣の言い分が正当である、ということにはなるが、社会に対して

辞任理由を「病気療養」と発表。野副氏の主張を受けて今年3月になって「取引関係を持つことがふさわしくない企業との関係を継続したこと」と訂正していた。
ということが、コンプライアンス違反であって、これほど重要な情報を隠したことを
「株主など多くの関係者に迷惑をかけた」
で済まそうとするのは「ゴメンで済めば、裁判所はいらない」と言うほどの意味にしかなるまい。
ここまでひどいバカが、上場企業を経営していること自体が問題だ。

間違えなく、野副元社長と現経営陣の争いが問題なのではなくて、ウソの辞任理由を発表した事実こそが責められているのだ、ということも分からないというのでは、経営以前の判断力の欠如としか言いようがない。

4月 14, 2010 at 11:04 午後 経済・経営 | | コメント (2) | トラックバック (0)

グレートバリアリーフの座礁事故

朝日新聞より「グレートバリアリーフ損壊容疑、中国人船長ら逮捕 豪州

【シンガポール=塚本和人】
オーストラリア北東部のクインズランド州沖で中国船籍の石炭運搬船が座礁した事故について、豪連邦警察は14日、世界遺産に指定されたサンゴ礁、グレートバリアリーフを傷つけた容疑などで、いずれも中国人の船長(47)と船員(44)の計2人を逮捕したと発表した。

調べでは、船長らは今月3日、規定の航路を外れ、航行が制限されたグレートバリアリーフ海洋公園の海域内を航行。

サンゴ礁に損害を与えるなど同海洋公園法違反の疑いがもたれている。地元メディアによると、サンゴ礁には長さ約3キロにわたって傷がついていたことが判明し、回復には数十年かかるとの見方も出ている。

なんともすごい話ですが、この事件の事実関係については AFP BB News が4月4日付けで「グレートバリアリーフ付近で石炭運搬船が座礁、重油流出も」と伝えています。

【4月5日 AFP】
(写真追加、一部更新、一部訂正)オーストラリア・クイーンズランド州沖合の世界最大のサンゴ礁、グレートバリアリーフの近くで3日夜、中国船籍の石炭運搬船が座礁し、燃料の重油が流出した。環境への影響が懸念されている。

石炭6万5000トン、重油約975トンを積載した中国船籍の「Shen Neng 1」号が最大船速で座礁したのは、グレートケッペル島の東70キロの海域にあるダグラス礁で、グレートバリアリーフ海洋公園の南端に位置する。

クイーンズランド州当局によると、サンゴ礁への被害は深刻。座礁現場は規定の航路からは約15キロ離れており、当局が「Shen Neng 1」号が航路を外れた経緯を調査しているという。

同州海洋安全当局によると、船体から流出した重油はそれほど多くはないが、船体は瀬礁の上を移動しており、船体が分解する恐れもあることから、当局は被害拡大に警戒を強めている。
(c)AFP/Madeleine Coorey

座礁現場は規定の航路からは約15キロ離れており、当局が「Shen Neng 1」号が航路を外れた経緯を調査しているという。

別の報道では、全速力で航行中に座礁した、ともあります。
これは、航路をショートカットしたのではないでしょうか?
逮捕も仕方ないかと思います。

4月 14, 2010 at 10:43 午後 海外の話題 | | コメント (0) | トラックバック (0)

ビックリ・タイの政情

CNN.co.jp より「タイ 選管が与党に解党勧告 デモでの死者23人に

バンコク(CNN)
タイの首都バンコクで10日起きた反政府デモ隊と治安部隊の衝突による死者数は、14日までに23人となった。

一方、タイ選挙管理委員会は12日、アピシット首相が率いる与党・民主党に違法献金があったとして、同党の解党を求める手続きを開始した。

バンコクの救急センターは11日、衝突による死者数を21人と発表していた。
負傷者は850人以上に上り、14日の時点でこのうち195人が病院で治療を受けている。

出口の見えない政治対立が続くなか、アピシット首相は新たな危機に直面している。

選管は12日、民主党が民間企業から約7億5000万円相当の違法献金を受け取ったなどとして同党の解党を求め、検察当局に告発した。

憲法裁判所が最終判断を下すまでには約6カ月間かかる可能性があるものの、解党命令が出た場合、首相は5年間政治活動を禁止されることになる。

憲法裁は2008年、当時政権を握っていたタクシン派政党に同様の命令を出し、これがアピシット政権の誕生につながった経緯がある。

反政府集会を続けるタクシン元首相の支持団体「反独裁民主統一戦線(UDD)」は14日、市内2カ所の拠点のうちパンファ橋から撤収し、市中心部のラチャプラソン交差点周辺に集結すると発表した。

同国では13日からタイ正月の3連休が始まっている。
デモ参加者らもやや緊張を解いた様子で、互いに水をかけ合い、身を清める姿がみられた。

これは驚きですね。 タイでは以前から、国王の新任がない政権が存続できない、といった選挙以外の手続による政権の改廃がありました。
今回は、選挙管理委員会の決定というのが驚きです。

これでは、選挙ではなくて、選挙管理委員会が政権を設定出来ることになってしまいます。
選挙という、非常に多くの国民が参加するシステムだからこそ、一部の思惑に結果が左右されないところが、国民の世論を反映しているから、良い制度だとして各国で採用されているわけです。

それを、選挙管理委員会が「解党を求める」というのでは、選挙の意味がないことになります。
いくら何でも、こんな事をするべきではないでしょう。

タダ、日本人の死者が生じたとは言え、このような大規模デモは、バンコックでしか起きていないのだそうです。
いくらデモが長引いたとしても、このような事情も考慮すると、選挙管理委員会はこのような「介入」をするべきではなかったと思います。

4月 14, 2010 at 09:47 午後 | | コメント (0) | トラックバック (0)

ホームオブハート裁判・終結したので整理すると

PJnews より「TOSHI脱会から2カ月余、ホームオブハートが被害者に全面降伏

【PJニュース 2010年4月14日】 自己啓発セミナー「ホームオブハート(HOH)」からX JAPANのTOSHIが脱会したことを受けて、TOSHIを含めたHOH側とHOH被害者との間で争われていた10件の訴訟のうち8件が、和解や取り下げによって終結した。

HOH被害者側の代理人を務める紀藤正樹弁護士が13日、自身のブログとウェブサイトで「全面勝訴的和解」として明らかにした。

4月13日の弁護士紀藤正樹のLINC TOP NEWS-BLOG版と弁護士紀藤正樹のLINC/ホームオブハートとToshi問題を考えるによると、和解はHOH側からの申し出によるもの。

HOH側は被害者に対して、被害実損害額に慰謝料や弁護士費用を加算した額をさらに大幅に上回る金額を提示し、すでに全額が支払われた。
また、HOH側が被害者側弁護士に対して行っていた懲戒請求も取り下げられた。

HOH をめぐっては、TOSHIがX JAPANを脱退した翌年の1998年、HOHと実質的指導者のMASAYA(倉渕透氏)に心酔していたことが発覚し「TOSHI洗脳騒動」に発展。

2004年には、HOH関連施設で子ども5人が児童相談所によって保護される「児童虐待問題」が発覚した。その後、HOHから多額の金銭を取られていたとする被害者らがHOHやMASAYA、TOSHIなどを相手取って、損害賠償を請求する訴訟を提起。一方、HOH・TOSHI側は、被害者やその代理人弁護士を相手に、「名誉棄損」を理由に提訴。

これに対して被害者や代理人弁護士も「名誉棄損」を理由に提訴しており、訴訟件数はのべ10件にのぼっていたほか、HOH側が被害者側弁護士に対して懲戒請求を行うなどの業務妨害行為をしていた。

しかし今年1月、HOHの広告塔を務めてきたX JAPANのヴォーカリストTOSHIが、HOHからの脱会を表明。

記者会見でTOSHIは、12年間にわたって収入の全てをHOHに収奪されていたことを告白し、自己破産したことを報告した。

この影響でTOSHIの訴訟代理人が辞任するなどし、HOH関連の訴訟は全て進行が一時ストップ。
その動向が注目されていたが、HOHの重要な資金源であり内部の事情を知るTOSHIが脱会したことで、HOHが“白旗”を上げた形だ。

しかし、HOH問題そのものが解決したわけではない。

いまだHOHには複数の“信者”が残り、活動を続けている。紀藤弁護士はブログで「ホームオブハートへの追及の手は緩める気はありません」としている。
「ホームオブハートとToshi問題を考える会(HTP)」の山本ゆかり代表は、藤倉の取材に対し、今後の課題についてこう語る。

「今後も課題は山積です。今もHOH内で生活する人たちの中には、外部に子供がいる人がいます。一般社会で暮らす親御さんたちも高齢になってきています。一日も早い再会を願っています。今後、HOHは名前を変え、表向きの手段を変えながら活動を継続していきますので、今後の動向が気になります。HOH脱会前の TOSHIの“エコ”“平和”等の言葉を入り口に信じ込まされた個人や企業、特に私たち被害者の言葉に耳を貸さなかったロート製薬等が、今の事態を受けて今後どのような後始末をつけるのかにも注目したいと思います。また、HOH側に立って陳述書、意見書、準備書面等を裁判所に提出し、私たち被害者やその代理人弁護士を人格攻撃した弁護士その他の人たちの責任も、非常に重いと思っています」(山本代表)

ロート製薬は昨年、TOSHIやHOH をめぐる一連の訴訟を認識していながら、当時まだHOHの広告塔を務め被害者を口汚く誹謗中傷していたTOSHIを「目薬発売100周年」キャンペーン CMに起用。TOSHIのファンがHOHに引き込まれ被害にあうケースがすでに起こっていたことから、新たなHOH被害者を生み出す可能性が危惧されていた。

ロート製薬は非公式に被害者から問題を指摘されていながら、何ら対応してこなかった。

被害者の勝訴的和解は、HOHが自らの反社会性を認めたことを意味する。
それはつまり、ロート製薬の姿勢もまた反社会的だったということだ(当時、骨髄移植推進財団、劇団絵生、コスモス文化支援機構、雄一君を救う会なども、同じようにTOSHIの名を利用した)。

HOH 時代のTOSHIは、こうして利用したりされたりしながら、様々な被害や迷惑を周囲にふりまいた。

しかし今回の訴訟終結への大きな転機を作ったのもまた、 TOSHIである。前出の山本代表は、「TOSHIが脱会したことによりHOHが受けた衝撃も相当に大きかったのではないかと思います。これがHOH側から和解を申し出るにいたった動機の一部になったのではと想像しています」と語る。

HOHの被害者あり加害者でもあったTOSHIには、HOH問題に関連して、まだまだなすべきことがあると思う。記者(藤倉)は、X Japan・TOSHIがファンにカネをたかって詐欺事件に?と報じ、TOSHIから訴訟予告(予告だけ)を受けたこともあった。しかしいまは、訴訟終結に大きく寄与したTOSHIを讃えたい気分だ。【了】

この記事は、けっこう細かい状況も明らかにしています。注目するべき点は

HOH側は被害者に対して、被害実損害額に慰謝料や弁護士費用を加算した額をさらに大幅に上回る金額を提示し、すでに全額が支払われた。

一つの裁判について、多額の賠償とか、和解というのは分かりますが、多数の裁判が提起されたいきさつは、以下のような経過で増えていきました。
そのために、総額ではかなりの金額になっているはずです。

  1. 2004年には、HOH関連施設で子ども5人が児童相談所によって保護される「児童虐待問題」が発覚した。
  2. その後、HOHから多額の金銭を取られていたとする被害者らがHOHやMASAYA、TOSHIなどを相手取って、損害賠償を請求する訴訟を提起。
  3. 一方、HOH・TOSHI側は、被害者やその代理人弁護士を相手に、「名誉棄損」を理由に提訴。
  4. これに対して被害者や代理人弁護士も「名誉棄損」を理由に提訴しており、訴訟件数はのべ10件にのぼっていた
  5. ほか、HOH側が被害者側弁護士に対して懲戒請求を行うなどの業務妨害行為をしていた。

これでは、外部からは、どういう裁判が起きているか分からなくて当たり前と言えるでしょう。
このために裁判の数もすごくなって、

TOSHIを含めたHOH側とHOH被害者との間で争われていた10件の訴訟のうち8件が、和解や取り下げによって終結した。
という説明になります。
また、関連裁判としては、ホームオブハート側が日本テレビを訴えた事件もありますから、もう一件の訴訟が追加になります。

私は裁判の傍聴も含めて、7年にわたる裁判の進行を見てきましたが、Toshiがホームオブハートを脱会する以前から、「なぜToshiはホームオブハートにいるのか?」という疑問を感じていました。
この事件を知ってから、いろいろな情報を見ていると、確か(記録しなかったのが残念)ToshiはX-Japan時代を良くないこととして、ホームオブハートの傘下で、詩旅(うたたび)という一人公演を優れているもの、として書いていたと記憶しています。
それこそが、Toshiの苦境に直結するわけですが、その後、X-Japanの復活となった時に「やっぱり無理だっんだろう」と思ったわけです。

MASAYAの主張は「紀藤弁護士らがToshiをX-Japanに引き戻して、X-Japan復活の陰謀に対抗するために、Toshiを守っている」といったような内容でした。
これが、現実にX-Japanが復活すると、「紀藤弁護士の陰謀に対抗するために、MASAYAが先手を打ってX-Japanを復活させた」なのですから、誠に首尾一貫しているとは言いがたい、証言でした。

つまり、わたしの目からは、単にToshiが突如としてホームオブハートを脱会したから今回の事態に至ったのではなくて、X-Japan復活のあたりから、少しずつ崩れていって、大きな穴が空いてしまった。
という図式に見えます。

ただ、だからと言って、ホームオブハートの根本的に、あらゆる方面に対して反社会的な行動をとる、傾向が一気になくなるとも思えません。
山本ゆかりさんの見解のように「形を変えて同じような事を続けていく」のでしょう。

逆に、そういう仕組みを保持するために、お金を払って裁判を無かったことにした、と理解した方が自然かもしれません。

4月 14, 2010 at 05:03 午後 裁判員裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.13

ホームオブハート裁判・和解で終結。

弁護士紀藤正樹のLINC TOP NEWS-BLOG版より「ホームオブハート事件:全面勝訴的和解の成立-2004年4月以前の被害者についての勝訴的和解のご報告

 報告が遅れましたが、ホームオブハート側を裁判で訴えてきた消費者被害者5人(山本さん、Kさん、Cさん、Oさん、Yさん)の事件は、このたび、ホームオブハートと勝訴的和解をし、ほぼ全面的な解決に至りましたので、「ホームオブハートとToshi問題を考える」に、経過を報告します。

 なお僕も、今回和解した被害者も、今後も、ホームオブハートの活動を続けるメンバー(TOSHIと同様、被害者と評価できるメンバーもなお残っています。)らへの救済活動や、新たな被害者を出さない活動など、ホームオブハートへの追及の手は緩める気はありませんし、またホームオブハートを脱会してくる被害者らへの暖かい手を差し伸べるつもりでいます。

 この点は、ホームオブハート問題に関心を持つ、すべての皆さんにご報告したいと思います。

 この間水面下でいろいろあって、ご報告が遅れ、心配をおかけしたこともあったと思います。心からお詫びします。

 そして2004年に訴えられて以降、多くの人に、物心両面において、支えていただきました。

 とにかく感謝します。

ホームオブハートとToshi 問題を考えるの報告

 報告が遅れましたが、ホームオブハートを訴えてきた消費者被害者5人(山本さん、Kさん、Cさん、Oさん、Yさん)の事件は、このたび、ホームオブハート側(具体的には、株式会社ホームオブハート、MASAYA=倉渕雅也=本名倉渕透、TOSHI の元妻:守谷香=森谷香=出山香=WANKU、同社代表取締役社長加田順子、同社会長代表取締役会長桃井多賀子、その外子どもたち5人とその母親3人。)と勝訴的和解をし、ほぼ全面的な解決に至りました。

 実は、TOSHIの破産(2010年1月6日)・TOSHIの真相を明らかにした記者会見(2010年1月18日)の後、2010年2月4日に、突如、ホームオブハートの代理人から和解の打診がありました。

 当初は、被害者側も和解打診ですら受け入れるつもりはまったくなく、2月9日には、山本さんの本人尋問を実施し、結審(2010年3月15日付)に向けて、最終準備書面を出すだけであったOさん、Yさん事件の最終書面の準備も着々と進めていたのですが、その後、ホームオブハートは、僕や山本さん、Kさんらを訴えている訴訟をすべて取り下げること、僕への懲戒請求2件(実は昨年12月11日付で「懲戒しない」という決定が第二東京弁護士会に出されたのですが、これに対してホームオブハート側が、日本弁護士連合会に異議を出していたもの)を取り下げること(すなわち被害者や僕への言論妨害・業務妨害訴訟等をすべて取り下げること。)、加えて消費者被害者5人(山本さん、Kさん、Cさん、Oさん、Yさん)に対し、被害実損害額に、実務上、判決で勝訴判決が出された際に認められる約1割の慰謝料と約1割の弁護士費用の合計約2割を加算した額を、さらに大幅に上回る案を提示してきました。

 すなわちこのような提案は、この間、僕や被害者らの主張を、でっちあげなどと述べてきたホームオブハートが、被害者側の請求をすべて認めるものであり、言わば白旗とも言えるものであったことから、被害者らとしては、2004年4月から続く、一連の紛争にいったん終止符を打つこととし、結審間際のOさん、Yさん事件の裁判の中で、この勝訴的和解を受け入れることにしました(2010年3月10日)。

 但し被害者側として、ホームオブハートの資力に不安があったため、和解の義務の履行として、まずホームオブハート側からの訴訟等の取り下げと支払いを先行させることとし、この結果、先週金曜日(2010年4月9日)に、最終的な和解額全額が振り込まれてきましたので、昨日(2010年4月12日)、被害者側の訴訟について、こちらで取り下げるべきものは、すべて取り下げました。

 これにより、2004年以前に生じた消費者被害者のホームオブハート事件は、ほぼ解決したと評価できます。

 なおこの間、TOSHIが代表取締役をつとめるトシオフィスが、4月7日付で破産し、TOSHIと同一の破産管財人が就任しました。破産は、委任の当然終了事由ですので、今までTOSHI及びトシオフィスについていたホームオブハート側の代理人弁護士全員の代理人権が消滅しています。

  ⇒破産手続開始通知書=PDFファイル
 
(委任の終了事由)
民法第653条  委任は、次に掲げる事由によって終了する。
 一  委任者又は受任者の死亡
 二  委任者又は受任者が破産手続開始の決定を受けたこと。
 三  受任者が後見開始の審判を受けたこと。


 そのため今回の和解は、TOSHIとトシオフィスを除いた和解となりましたので、なお48部事件、C事件(最高裁)、K事件(東京高裁)は、TOSHIとトシオフィスとの関係では終了せず、事件として係属しています。

 この点は、今後、破産管財人との話し合いとなりますが、TOSHIも、当然にホームオブハートの被害者と評価できますので、被害者らと、課題は共通です。

 したがいまして、今後は、TOSHI及びトシオフィスの破産管財人に協力しつつ、これまで以上に、TOSHIを含めた新たなホームオブハートの被害者の救済を続けていく決意であり、これからもなおホームオブハートとこの団体を支えるMASAYA=倉渕雅也=本名倉渕透、TOSHI の元妻:守谷香=森谷香=出山香=WANKU、加田順子、桃井多賀子ら幹部「信者」の責任を追及していく所存です。

 今後も、僕と、被害者らを応援していただければ、幸いです。

今後も、すべてホームオブハート問題の活動費として使わせていただきます(感謝!!)。

郵便振替口座:000270-1-78416 「ホームオブハート被害者を支援する市民の会」
銀行口座:みずほ銀行麹町支店 普通預金口座番号 8104723 名義人 弁護士紀藤正樹を支える会 (略称「弁護士紀藤を支える会」でもお振込みが可能です。)

[参考]
・カテゴリー 2004-4 ホームオブハートとToshi問題を考える
http://kito.cocolog-nifty.com/topnews/cat7089127/index.html
・2010.01.21 今日事務所宛に届いた官報に、TOSHI(出山利三氏)の自己破産が広告されていました。
http://kito.cocolog-nifty.com/topnews/2010/01/ethunder-b2c3.html
・2010.01.19 とても感慨深い-TOSHIの記者会見
http://kito.cocolog-nifty.com/topnews/2010/01/toshiyoutube---.html
・2010.01.19 昨日のTOSHIの記者会見を受けての感想
http://kito.cocolog-nifty.com/topnews/2010/01/ethunder-199b.html

・過去の裁判日程⇒裁判日程BLOG

1月に「Toshi離婚騒動・ホームオブハート裁判はどうなる?」を書きました。
記事を書いた時点では「裁判の進行が止まるだろう」と理解していましたが、それからどうなるの?が疑問でありました。

まして、和解で裁判が終了するというのは、予想外でした。

しかしながら、Toshi個人が自己破産したのに、Toshiが代表の会社が存続できるとも思えなかったのですが、破産手続開始通知書にあるように
2010年3月31日申立、2010年4月7日開始で破算手続が始まりました。

今まで起こされた裁判が和解となり、Toshiについても破算手続が始まったということで、正に一段落すると感じています。

2004年の春に「元X-JapanのToshiが関わっている自己啓発セミナーで児童虐待」とテレビが一斉に報道しました。
それを見て「紀藤弁護士は、また派手な事件に関わっているのね」と漠然と思っていただけでした。

わたし自身は、自己啓発セミナーが怪しげなところもあるという漠然とした知識しかありませんでしたし、X-Japanについても名前は知っている、という程度のものでした。

これが、当事者から色々と話を聞いていると「カルト問題だ」となってきて、傍聴などでもそのような視点から、ホームオブハートの関係者の挙動を見るようにしていました

なにぶん長い期間ですから、何度も見ているわけですが、非常に印象的だったのが、「続・ホームオブハート裁判・控訴審証人尋問の感想」の回です。
2008年12月9日の高裁でのMASAYAの証人尋問の時でした。

ホームオブハート裁判は全体として、ホームオブハート(MASAYA)とトシオフィス(Toshi)が出てきますので、今回の法廷にも「本人」として、Toshiと出山香も弁護席に座っていました。
ホームオブハートとトシオフィスの関係がよく分かりません。どっちが上でどっちが下といった明確な関係は無いようです。だからと言って、一体ということでもないようです。

Toshiは終始落ち着いて座っていましたが、出山香は大きくうなずくというかリズムを取っているような動作があったりして、「どうしちゃったんだろう?」と不思議な感じがありました。

この記事中に書いていますが、MASAYAは証言が途中から演説になってしまって、裁判長に何度も注意されていました。
傍聴している側としては「呆れ返っている」のがほとんどで「この証言にどういう意味があるのだろうか?」とも思っているわけです。

ホームオブハート側の弁護士席にはToshiも出山香りも座っていました。
MASAYAの証人尋問ですから、ホームオブハート側がMASAYAの挙動を不審に感じるような様子を見せないのは当然ですが、だからと言って「良く言った」と誉められるようなことでもないわけですから、Toshiも含めて静かに座っているだけです。

そこで、出山香りだけが、うなづくというか、同意するというか、という動作を繰り返していたわけで、ひときわ異様な印象を今も覚えています。

何年前に、裁判所でToshiと守谷香を見たのか、覚えていませんが、最初に見た時には「やっぱり芸能人だね」といった雰囲気を感じました。
しかし、その後何回か見かける内に、こちらが見慣れたという以上に、二人ともなんか疲れたような雰囲気を感じさせるようになってきました。
Toshiはほんの2~3回しか見かけていませんが、守谷香は何回も傍聴に来ていますから、たびたび見ていたことになりますが、これまた「どうなっちゃったんだ?」といった印象でした。

まあ、7年の長さを表している変化なのかもしれません。

「ホームオブハート事件・Toshiの再生」に書いたように、今まで争ってきた裁判については和解になったわけですが、事件(裁判)になった原因である、ホームオブハートとMASAYAが各種法律を無視する姿勢は、いまもToshiの権利を侵害しているわけです。
つまりは、和解にはなったが根本は変わっていないと言えるわけで、今後も別の裁判沙汰も起きるでしょうし、紀藤弁護士が解説している通り、Toshiと被害者(原告)との争いは、別の手続になります。

まだまだ、この話題は続くと言えます。

4月 13, 2010 at 10:32 午後 裁判傍聴 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.04.12

弁護士増員・大問題

サンケイ新聞より「【日本の議論】弁護士は多すぎる?少なすぎる? 日弁連新会長誕生で再燃

弁護士の数を増やすべきか、減らすべきか、法曹界で議論が再燃している。

政府は「法的紛争の増加が予想される」として、裁判官、検察官も含めた「法曹人口」全体を拡大すべき-という立場で、司法試験合格者を現状の年2千人程度から3千人程度に増やすことを閣議決定している。

これに対して、弁護士側から「これ以上、弁護士が増えると困る」と反発が強まり、「日本弁護士連合会」(日弁連)に合格者1500人論を掲げる新会長が誕生した。

「なんでも裁判にするギスギスした『訴訟社会』になる」という反対論も根強い。果たして適正な弁護士の数とはどれくらいなのか。(菅原慎太郎)

「1500人に削減を」新日弁連会長が誕生

「弁護士の就職難が深刻化している。立ち止まって検証すべきだ」

今年3月10日、日弁連の会長選で当選した宇都宮健児弁護士(63)=東京弁護士会所属=は東京・霞が関の弁護士会館で記者会見し、改めて、こう強調した。

東京や大阪の弁護士会主流派が推す元日弁連副会長の山本剛嗣(たけじ)弁護士(66)=同=との一騎打ちで、異例の再投票の末に勝利を収めた宇都宮弁護士。

「弁護士人口が急増し、就職難となっている」
と訴えて、司法試験合格者を現状の年間約2千人から1500人程度に削減することを提唱した。
それが大きな勝因となったのは明らかだった。

年間1000人程度だった司法試験合格者を平成22年をめどに3千人程度とすることを、法曹界での議論の末、政府が閣議決定したのは14年。

「3千人」はまだ実現していないが、2千人程度まで増やされた結果、弁護士から「このままでは、やっていけない」と悲鳴に近い声が上がるようになった。

司法試験合格者の8~9割が弁護士になるため、20年前に約1万4千人だった弁護士の数は約2万9千人に急増。

その結果、相対的に1人当たりの依頼者も減り、経済的に“困窮”する弁護士が増えたのだ。
そうした弁護士の不満を吸収したのが宇都宮弁護士だった。

政府は30年に弁護士、裁判官、検察官の法曹人口を5万人とする計画で、そうすると弁護士は4万人を超えることになる。
弁護士の危機感は大きい。

「イソ弁」はまだいい方給料ゼロの「ノキ弁」

「このままでは大変なことになる。ただでさえ、一生懸命、勉強して弁護士になっても、法律事務所にも入れず困っている仲間が多い」

ある若手弁護士はこうぼやいてみせた。司法試験に合格し、司法修習を終えた新人弁護士は、顧客もいなければ経験もないため、普通はまず先輩弁護士の法律事務所に入り、給料を得ながらキャリアを積む。

こうした弁護士を「居候(いそうろう)弁護士」、略して「イソ弁」と呼ぶが、最近は新人弁護士が増えすぎて、イソ弁を受け入れる事務所が足りない。

「給料なしで、事務所の机だけ借りて、自分で“営業”している若手弁護士も多い。軒(のき)の下を借りているようなものだから、『ノキ弁』と呼ばれている。
仕事がなかなかなく、収入は大変厳しい」

若手弁護士はこう話す。勉強を重ね、司法試験という難関を突破しても、最近の若手弁護士は平均年収300~400万円ともいわれる。

「このままでは志がある優秀な若者が弁護士にならなくなる」

弁護士増員について詳しく書いた「こんな日弁連に誰がした?」の著者、小林正啓弁護士はこう危機感を募らせる。

「国民の権利を守る法律家に、優秀な人材が集まらなくなれば、困るのは国民。弁護士業界だけの問題ではない。弁護士の数を減らしても、本質的な解決にはならないが、当面はやむをえないのではないか」

すでに、利益ばかり重視するあまり、安易に訴訟を起こそうとするなど、「正義より利益優先」の弁護士も増え始めているという。

高利の金融業者から「過払い」金利を回収するように依頼した多重債務者が、取り戻した過払い金のほとんどを弁護士に報酬として支払わされ、トラブルになるケースも目立つようになっている。

人を助ける余裕を失った弁護士、訴訟社会の危機…

「困った人を助けるのが弁護士だ。しかし、ボランティアで困っている人を助けるためには、自分に余裕がなければ無理。『貧すれば鈍する』だ」

ある弁護士はこう、本音を打ち明けた。

東京や大阪など大都市は、それでも企業や団体が多く法的トラブルや犯罪も多いため、弁護士の仕事もある。
しかし、地方はもっと深刻だ。

「地方では、事務所を維持できなくなる弁護士も出ている」

ある弁護士はこう話す。宇都宮弁護士を日弁連の会長選に勝利させたのも、地方の弁護士の支持だった。
宇都宮弁護士は東京では得票数で対立候補に敗れたが、地方では逆転。その結果が当選につながっている。

「弁護士が増えすぎると、国民が訴訟を乱発する『訴訟社会』になる」

こう指摘する専門家や弁護士もいる。確かに弁護士の数が多い米国は、ささいなトラブルも裁判になることなどから、「訴訟社会」「濫訴(らんそ)社会」と呼ばれ、さまざまな問題が指摘されている。

米ニュー・メキシコ州で、ハンバーガーショップでコーヒーを購入した高齢者の女性が、持ち帰る途中に、こぼしてやけどを負ったとして、店側を訴えた訴訟は、賠償金286万ドル(約3億円)の支払いを命じる判決が出たため、日本でも注目された。

富裕層のように高額の法的なコストを払えない大多数の国民に不利だという指摘もあり、日本がこうした社会の仲間入りをするべきか、慎重な議論が必要だ。

弁護士は甘えている?増えれば「安く」なる?

一方で「弁護士が多すぎる」という意見に対しては、批判もある。

「弁護士は甘えていると思う。もし、法律事務所を維持できないなら、サラリーマンになればいい。
弁護士だからといってお高くとまっているから、そういう発想になる」

米国で弁護士資格を取得した中央大の平野晋(すすむ)教授はこう厳しく批判する。

米国では、一般企業や官公庁で、いわばサラリーマンとして働く弁護士が多い。

「日本は弁護士の数が少な過ぎる。
弁護士に相談できず、正当な権利を主張できないため、泣いている国民は多いのではないか。
弁護士が増えれば、リーズナブルな価格で法律サービスが提供されるようになり、国民のためになるはずだ」。
平野教授はこう強調する。

確かに日本はほかの先進国に比べると、弁護士ら法律専門家が少ない。

1997年で、

米国で国民約290人に1人
英国で約710人に1人
ドイツが約740人に1人
フランスでも約1640人に1人

の法律専門家がいるのに対し、

日本は約6300人に1人

だった。現在では日本の弁護士らは増えているが、それでもフランスの水準にも及ばない。

「米国ほど弁護士を増やさなくても、ヨーロッパレベルまで増やせばいい。『濫訴社会になる』という指摘はあるが、それは自分の利益ばかりを主張するいまの日本の風潮が問題で、正当な権利を尊重することとは別問題だ」。

平野教授はこう主張する。

また、「困っている」といいながら、高所得を得ている弁護士が多いことも、「弁護士が多すぎる」という意見の説得力をそいでいる。脱税で摘発される弁護士も後を絶たない。

今年3月にも、8億円超を脱税したとして、東京弁護士会所属の弁護士が所得税法違反罪で起訴されたばかりだ。

国民のための司法とは?

そもそもいまの法曹人口拡大策は、日弁連も合意したうえで閣議決定されたことだった。

経済の国際化や社会問題の複雑化などで法的トラブルの増加が予想されることなどを理由に、司法制度改革の一環として決められたことで、基礎となる議論を行った政府の「司法制度改革審議会」には、法学者や裁判官、検察官だけではなく、弁護士の代表も加えられていた。

「今ごろになって、『弁護士が多すぎる』なんて言い始めるのはおかしい」。

ある法務省関係者は、こう眉(まゆ)をひそめる。

普通にサンケイ新聞のこの記事を読んで、問題があることは分かるが、なぜそうなったのかが分かる人はまずいないだろう。

現状では、弁護士が「弁護士が多すぎる」と言っているわけだから、弁護士の団体である日弁連は弁護士増員に反対したのか?と考えるわけですが、そもそも日弁連の反対を押し切って、法務省が「弁護士を増やす」などと言ったら今ごろは国が分裂するほどの大騒ぎになっていたでしょう。

つまりは、少なくともその時々の日弁連執行部は弁護士増員に賛成していたはずです。

だから、法務省関係者が

「今ごろになって、『弁護士が多すぎる』なんて言い始めるのはおかしい」。
というのも当然だろう。となります。

この事情をものすごく面白く解説した本が「こんな日弁連に誰がした?」です。

まるで、三国志とか史記のような感じで、

誰それの時代に、○○な背景の元に、××な思惑を持って、△△した結果、思惑に反して、◎◎になってしまった。
といった調子で書かれています。

弁護士は「面白いけど、ちょっと違う」といった意見も多いようです。

わたしはこの本を読むまで、全く知らなかったのですが、現在の司法試験合格者の中から法曹三者(弁護士・検事・判事)になる、法曹人養成の一元化は戦後になって始まったことなのだそうです。
戦前は、弁護士と裁判官は別の資格であった。

現在は、「検事を辞めて弁護士になる」「弁護士から裁判官に任官する」といった身分的(仕事的)な交流があります。

「こんな日弁連に誰がした?」の説明では

弁護士の中で「弁護士出身の裁判官を増やすべきだ」という声が大きかったのは、戦前は裁判官にはなれない、いわば二級法曹人だと感じていた戦前を知っている弁護士にとっては、議論の余地のない「当然の運動」であった。
とあって、これは大いに納得出来るところです。

では、全ての裁判官は弁護士出身者がなるべきか?と考えてみると、ある程度以上弁護士として経験を積んだ人がなるべきだ、となりますし、それも弁護士として優秀な実績を上げていることが条件でしょう。
そうなると、「優秀な稼ぎの多い弁護士が、裁判官になる」ですから、これでは「成功しているビジネスを捨てて、公務員(官僚)になれ、というのと同義語になってしまいます。

全く、この通りの展開を下敷きにしたテレビドラマが、「SHARK ~カリスマ敏腕検察官」です。
アメリカでもテレビドラマになるくらいの話で、現実問題としては制度的に成立するわけがない。

弁護士増員問題は、現状を見ても良く分からないのですが、過去の説明を聞いても良く分からないのです。
そして、「よく分からないけど決まった」というのは、その時々のかなり短期的な、あからさまに言えば派閥抗争なども含む、政治的な判断で、あっちこっちに流されていった結果が、弁護士500人時代から、3000人時代になってしまったわけです。

さらに、法科大学院が文科省と大学の思惑で仕組みを作ってしまった。
これは、結果を見ても法曹人を世に送り出すという本来の目的よりも、大学教育の範囲を広げることに重点を置いた仕組みなのではないでしょうか?
この背景には、少子化による18歳人口の減少をカバーする教育範囲の拡大があるのは当然です。

というわけで、極めていびつな弁護士増員プロジェクトの本当の姿が露わになりつつある、というのが現状のように思います。

「こんな日弁連に誰がした?」は、とりあえず面白く読みやすい本なので、お勧めです。

4月 12, 2010 at 10:50 午後 セキュリティと法学 | | コメント (1) | トラックバック (1)

阿久根市長・裁判所の決定に従わない

読売新聞より
阿久根市、判決無視の復職拒否「市長指示ない」
深謀遠慮?市長派が阿久根市長に不信任案
阿久根市長「中身ない判決、裁判官は見下してる」
と読売新聞だけで3本の記事がありました。

阿久根市、判決無視の復職拒否「市長指示ない」

庁舎内の張り紙をはがしたとして、鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(51)から懲戒免職処分にされた元係長の男性(45)が12日、処分を取り消した9日の鹿児島地裁判決後、初めて市役所に登庁した。

しかし、市側は「市長の指示がない」ことを理由に復職を拒否した。

男性は12日午前7時頃に登庁し、猿楽善次・総務課長と面会。「働きたい」と伝えたが、課長が「市長から何も指示がない」と返答したため、帰宅を余儀なくされた。処分を取り消した同地裁判決は、「それほど重大、悪質でなく、謝罪もしているのに、前例と比べても著しく重い。裁量権乱用に当たり違法」と結論づけた。

鹿児島大の平井一臣教授(政治学)は「市長は裁量権を勘違いし、何でもやっていいと考えているのではないか。明らかに男性への人権侵害。判決で『権力の乱用』と言われているのに、更に権力を乱用している」と指摘した。

読売新聞は市長にコメントを求めたが、回答はなかった。
(2010年4月12日12時06分 読売新聞)

深謀遠慮?市長派が阿久根市長に不信任案

鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(51)を支持する市議4人は、市長の不信任決議案を19日の市議会最終本会議に提案することを決めた。

反市長派が多数を占める市議会の解散に持ち込みたい市長の考えが透けて見えるだけに、反市長派は乗らない構え。「市長を擁護する議員が不信任を出すとは、理解できない」と批判している。

提案者の松元薫久市議は「市長と議会の今の関係では冷静な議論ができず、解決の糸口が見えない。市民の審判を受ける必要がある」と提案理由を説明。市長も「いいんじゃないの」と話したという。

市長はこれまで、市長派を増やすために議会(定数16)を解散したい意向を示し、「不信任案を出せ」と反市長派(12人)を挑発していた。不信任案が可決されれば、市長辞職ではなく、議会を解散するとみられる。

反市長派の市議は「私たちが不信任決議案に反対することで、『市長信任』のレッテルを張ろうとしているのではないか。議会をもてあそんでいるとしか思えない」と話した。
(2010年4月12日15時39分 読売新聞)

阿久根市長「中身ない判決、裁判官は見下してる」

庁舎内の張り紙をはがしたとして、鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(51)から懲戒免職処分にされた元係長の男性(45)は12日、処分を取り消した9日の鹿児島地裁判決後、初めて市役所に登庁したが、市側から復職を拒否された。

市側は判決に基づき、男性を復職させなければならないが、市長は11日付の自身のブログで、「中身のない判決文を見れば、裁判官は私達を見下しているのが分かる」などと、判決を批判している。

読売新聞は市長にコメントを求めたが、回答はなかった。
(2010年4月12日12時12分 読売新聞)

判決に従わないというのは、2ちゃんねるの管理人だった、西村ひろゆき氏が有名ですが、いくら何でも市長のやることではないでしょう。

中身のない判決文を見れば、裁判官は私達を見下しているのが分かる」などと、判決を批判している。

これだから従わ無くても良い、という考えだとすると「じゃあどういうことが問題解決になるのか?」となってしまって、裁判所の決定ではなくて、実力で決めて良いとなってしまう。
これは結局はテロの思想に直結するわけで、非常に危ない考え方と思う。

どうなっていくのだろう?

4月 12, 2010 at 08:09 午後 | | コメント (1) | トラックバック (0)