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2010.10.23

マツダが発表した新技術

webCG より「マツダ、次世代のベース技術「スカイアクティブ」を発表

マツダは2010年10月20日、次世代技術の総称となる「スカイアクティブ(SKYACTIV)」と、それを構成するパワートレイン、プラットフォームの技術概要を発表した。

■6つのスカイアクティブ

マツダは、2007年に発表した「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言」で、2015年までに世界規模での平均燃費を約30%引き上げると公言している。
その実現のために、車両の軽量化、パワートレインの効率化、プラットフォームの見直しといったベース技術を進化させたうえで、アイドリングストップやエネルギー回生、ハイブリッドといった電子デバイスを段階的に導入するという「ビルディングブロック戦略」を採用している。

2009年の東京モーターショーでは、次世代のベース技術を「スカイコンセプト」と名づけ、次世代ガソリンエンジンの「スカイG」やディーゼルエンジンの「スカイD」などを紹介。そのスカイコンセプトが、具体的な商品の登場を前に「スカイアクティブ」に名称が変更され、より詳しい内容が示された。

スカイアクティブを構成するのは、ガソリンエンジンの「スカイアクティブG」、ディーゼルエンジンの「スカイアクティブD」、オートマチックトランスミッションの「スカイアクティブ・ドライブ」、マニュアルトランスミッションの「スカイアクティブMT」、軽量高剛性ボディの「スカイアクティブ・ボディ」、高性能軽量シャシーの「スカイアクティブ・シャシー」の6つ。

その第1弾として、スカイアクティブG搭載の「デミオ」を2011年前半に日本に導入する。アイドリングストップシステムの「i-stop」とCVTを搭載したデミオで30km/リッターの10・15モード燃費を達成するというというのだ。さらに、スカイアクティブ・ドライブを2011年に、スカイアクティブDを2012年に市場に投入するなどして、サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言の実現を目指す。

■ガソリンエンジンは世界一の高圧縮比に

次世代直噴ガソリンエンジンのスカイアクティブGは、15%の燃費向上と、低中速トルクの15%向上を狙う。これを達成するために、14.0という非常に高い圧縮比を量産エンジンとして初めて実現。ガソリンエンジンでは圧縮比が高いほうが燃費には有利だが、あまりに高いとノッキング(異常燃焼)が発生して、かえってトルクが低下してしまうという問題があった。そこでマツダは4-2-1排気システムや、最適化したピストン形状、マルチホールインジェクターなどにより課題を克服。さらに、機械抵抗やポンピングロスの低減などにより、目標とする性能を得るとしている。

一方、次世代クリーンディーゼルターボのスカイアクティブDでは、燃費の20%向上や低中速トルクのアップに加えて、日本、アメリカ、ヨーロッパの排ガス規制を、リーンNOx触媒や尿素SCRシステムなどを使わずにクリアするのが特徴だ。ここでキーとなるのが、ディーゼルエンジンとしては極めて低い圧縮比の実現。スカイアクティブGとは対照的に、スカイアクティブDでは圧縮比を世界一低い14.0に設定。圧縮比が低ければ、シリンダー内の燃料が均等に燃えるためNOxが減少し、また、燃料分子のまわりに酸素が十分に供給されるため、“すす”が少なくなるという。低圧縮比とすることで、均質な混合気を最適なタイミングで燃焼させることが可能になるため、出力アップや燃費の向上も期待できるという。

新世代エンジンに組み合わされることになるスカイアクティブ・ドライブは、CVTやデュアルクラッチトランスミッション(DCT)の利点をトルクコンバーター式オートマチックに取り入れたものだ。発進と停止以外はロックアップ機構を働かせ、トルクコンバーターのすべりをなくすことで、マニュアルトランスミッション並みのダイレクト感を実現。そのぶん伝達効率も高まり、従来比4~7%の燃費向上を見込んでいる。マニュアルのスカイアクティブMTは、ショートストロークと軽い操作性を両立させるとともに、内部抵抗を減らすことでさらなる高効率を目指す。

■ボディとシャシーも進化

パワートレインの進化に加えて、プラットフォームにも見直しが図られる。スカイアクティブ・ボディは、高張力鋼板の使用比率を増やすことに加えて、基本骨格をできるかぎり直線で構成するなどして、高い剛性と衝突安全性能を実現しつつ、軽量化を図る。説明によれば、剛性は30%の向上、重量は8%の低減となる。一方、スカイアクティブ・シャシーは、軽量サスペンションや電動パワーステアリングの開発により、14%の軽量化を図りながら、マツダらしい「人馬一体のドライビングプレジャー」を追求する。

これらの技術により、エンジンで15~20%、オートマチックトランスミッションで4~7%、軽量化ボディなどにより3~5%の燃費向上が見込まれ、ベース技術だけでも20~30%の低燃費が図られることになる。マツダでは、今後登場する新型車に順次スカイアクティブ技術を適用し、これに電子デバイスを段階的に追加することで、多くのユーザーに低コストで燃費の優れたクルマを供給したい考えだ。すべてが出そろうにはまだしばらく時間が掛かるが、われわれとしてはそのひとつひとつの仕上がりに注目していきたい。

(文=生方聡)

ビジネスとして成功するのか?という不安はありますが、圧縮比14のガソリンエンジンとディーゼルエンジンというのは、面白いですね。

わたしが注目するのは、発進と停止以外は、ロックアップするATですが、そうまでしてトルコン式のATを使い続ける意味があるのか?という疑問がで出来ますね。

いずれにしても、後付けではない技術で改良できる場合には、大いに開発を進めるべきだと思います。
これは、ブレーキペダルの踏み間違え問題と同じですね。

自動車は世界中のインフラに合わせなくてはいけないので、どうしても保守的になりますが、どうも既存技術では限界になりつつあるように感じます。
だからといって、いきなり「無人走行」とか言い出しても、実用には遠いでしょう。

ラジカルに、かつ社会的に抵抗がない道を作っていくことが、自動車業界の最大の課題だろうと思います。
あまりに、既存の規制などにとらわれていると、技術的には変なことになっていくだろうと思います。

10月 23, 2010 at 12:15 午後 もの作り |

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コメント

ガソリンエンジンの圧縮比14ですけれども、少しミラーサイクルに近づけたら、どうということはありません。早めに給気弁を閉めて給気効率を下げれば、圧縮比20くらいなら、簡単です。
例えば、排気量3Lのエンジンで給気効率を50%くらいになるように早めに給気弁を閉めれば、圧縮比を通常の倍くらいに上げられますし、排気の圧力や温度が下がりますので、効率が向上します。その代わり、半分しか給気していませんから、出力は、半分の1.5Lエンジン並みになります。
3Lの大きなエンジンだと思われるでしょうが、大きくなるのは、シリンダとピストンだけで、コンロッド以降の伝達系は1.5Lエンジンと同じで済みますし、給気・排気・冷却なども同様です。V型4気筒にしたら、普通の1.5Lエンジンの車と見分けがつかないくらいに、コンパクトに作れるでしょう。(個人的な好みとしては、V型2気筒なのですが・・・。)
ただ、日本の税金は、図面上の「排気量」に対して掛かりますので、課税上の排気量が3Lで、1.5Lエンジンの出力しかないと、損をした気になります。実用上は、全然問題ないのですけれども。
ヨーロッパでは、税金がエンジンの出力に対して掛かりますので、受け入れてもらいやすいと思います。

投稿: mimon | 2010/10/24 11:20:17

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