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2010.10.27

札幌地裁、B型肝炎訴訟和解協議で国に和解条件変更を求めた

FNNニュースより「B型肝炎訴訟和解協議 札幌地裁、国に和解案の見直し求める

予防接種で感染したとして、患者や遺族が国を訴えているB型肝炎訴訟の和解協議で、札幌地裁は国に対し、和解案の見直しを求めた。

初雪が舞う札幌で行われた26日の和解協議。

原告弁護団によると、札幌地裁の石橋俊一裁判長は、

無症候キャリアを賠償金の支払い対象から外していることが、和解の最大の障害
という考えを示し、国に次回期日まで再考を促したという。

B型肝炎訴訟・北海道原告団の清本太一副代表は、

「裁判長の方から、キャリアの救済に関して、国の方に再考を求めてくれたことが大きな収穫だったと思い、僕も非常に、それはうれしく思いました」
と話した。

一方、原告弁護団は、

「患者全体に国が治療費助成を行う場合、賠償金額の協議に応じる」
という考えを、今回初めて示した。

弁護団は、

「検査とか治療とかすれば、発症とかね、重症化を防ぐことができるわけですよ。そうすると将来、余計な医療費の負担をしなくても済むとか」
と話した。

原告弁護団によると、国が和解金の総額を2~8兆円と主張していることについて、石橋裁判長は

官僚は、いかようにも数字をつくる。財源の議論に時間は使わない
と発言したという。

次回の和解協議は11月12日で、国は、厳しい対応を迫られることになった。

(10/27 01:02 北海道文化放送)

なかなかすごい進行になってきましたね。
和解協議が決裂した場合、札幌地裁は判決を出すのでしょうね。

結局これは、裁判所が政策の修正を決定するという種類のもので、日本でこういう例はあったのかな?
たまたま10月に25日に町村先生が書かれているブログに似たような話が出ています。
news:イラクの方が阿久根よりマシ?

NHK:イラク 連立協議長期化は違憲

阿久根市の市長さんが議会を招集せずに(自称)専決処分を乱発したのに対して、周りはほとんど手を出せなくなってしまったことに比べると、イラクの方がまだマシではないかと思う。

イラクでは、ことし3月、国民議会選挙が行われて以降、連立協議が難航しており、ことし6月に大統領や首相候補を選ぶための議会が開かれましたが、具体的な話し合いは行われないまま休会となり、7か月以上たっても新たな政権は発足できない状態です。これについて、イラクのNGOが、連邦最高裁判所に「現状は違憲だ」と訴えていましたが、連邦最高裁は、24日、この訴えを認め、国民議会を長期間休会しながら連立協議を行っている現状は違憲だという判断を示し、議会を再開するよう命じました。裁判所の判断を受けて、国民議会のマスーム暫定議長はNHKの取材に対し、「裁判所の判断を受け入れる。速やかに各政党の代表者を招集し、国会の開会日を決めたい」と述べ、国会を召集して政権発足に向けた手続きを進める考えを示しました。

イラクと日本の自治体とを比べる無茶を無視していうなら、裁判所やNGOが統治のダイナミズムの中で現実に機能している姿をイラクでは見ることができる。もちろんその一方では暴力と利権といった法外のダイナミズムが動いていて、そちらの方が強いわけだが、そのような中で垣間見せる最高裁の存在感が目をひく。

ひるがえって見る阿久根市。
 暴力テロも分裂や存亡の危機もない平和なマチでこそ、ちょっとやんちゃな市長さんが一暴れしても大した問題は起こらないのだが、平和な社会情勢のもとではより一層機能するはずの裁判所も、また事実上監督官庁である総務省も、全く機能しないのがニッポンである。

いや、全く機能しないと決めつけるのは、まだ早いかもしれないが。

阿久根市の場合、市長がムチャクチャをやっても、罰則がないから裁判所も動かないとなっているわけですが、「○○がないから」というのは複雑になってきた現代社会では、法律の方が追いつかないのはしょっちゅうあることで、それならすぐに法律改正する体制にして、米国のように「トンデモ法律の上程」を年中やるといったことするのか、明文法ではないが解釈で裁判所が命令する、しか無いだろう。

しかし、現在はそのどちらもやっていないから、国民に法律に対する不満がたまってきていて、裁判所もそれを受けて解釈をどんどん改めている、と感じます。

和解協議とは言え、注目せざるを得ません。

10月 27, 2010 at 10:34 午前 事件と裁判 |

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コメント

こんばんは。

無症候キャリアで安心していても、肝硬変→肝臓ガンになるリスクが一般の人と比較して高いのですから、当然のことと思います。

今年の4月から公的助成も始まっていますが、先行するC型肝炎のコピペでは?という内容ですし、この勧告を契機にもっと見直して欲しい、と切に願っています。

投稿: com | 2010/10/28 20:44:47

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