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2010.09.23

郵便不正事件・びっくりの展開・その2

朝日新聞より「「FDに時限爆弾仕掛けた」 改ざん容疑の検事、同僚に

2010年9月23日4時30分

大阪地検特捜部が押収したフロッピーディスク(FD)のデータが改ざんされた疑いのある事件で、証拠隠滅容疑で逮捕された主任検事(43)が同僚検事に「FDに時限爆弾を仕掛けた」と伝えていたことが朝日新聞の取材でわかった。

データを書き換えた動機を示唆する発言とも受け取れるが、主任検事は逮捕後の調べに

「誤って書き換えてしまった」
と意図的な改ざんを否定している。

最高検によると、主任検事は昨年7月、厚生労働省元係長(41)=公判中=が作成した偽の証明書の最終更新日時を「04年6月1日」から「04年6月8日」に改ざんしたとされる。

朝日新聞の取材に対し、昨年7月のFD返却後にデータを見た元係長の弁護人は、最終更新日時が「6月1日」と記された捜査報告書と異なることに驚き、単独犯を主張する元係長にとって不利になる証拠ととらえて表に出すことをためらったという。

検察関係者によると、今年1月に大阪地裁で開かれた元局長の初公判で、FDに記録された最終更新日時内容が問題になった。このため、同僚検事の一人が東京地検特捜部に応援に行っていた主任検事に電話をかけ、

「FDは重要な証拠なのに、なぜ返却したのか」
と聞いた。

これに対し、主任検事は

「FDに時限爆弾を仕掛けた。プロパティ(最終更新日時)を変えた」
と明かしたという。

さらに同僚検事が、最終更新日時が

「6月1日」と書かれた捜査報告書が特捜部の手元を離れ、厚労省元局長(54)=無罪確定=の裁判を担当する公判部に引き継がれたことを伝えると、驚いた声で「それは知らなかった」
と語ったという。

こうしたことから、主任検事はデータを書き換えることで元係長側を混乱させるほか、捜査報告書が公判に出なければ捜査段階の供述調書の補強になると考えた可能性がある。

これらの仕掛けを「時限爆弾」と表現した疑いがある。

検察側は元局長の公判で、同氏が元係長に偽の証明書を発行するよう指示した時期について6月上旬と主張していた。

一方で弁護側は、証拠開示された捜査報告書の日付を根拠に検察側の主張は矛盾していると反論。

今月10日の地裁判決も「検察側の主張と符合しない」と指摘した。

主任検事がFDの最終更新日時を6月8日と改ざんしたとされることについて、検察関係者の一人は朝日新聞の取材に

「検察側ストーリーに合う日時だ。だが、返却したFDがどんな形で表に出たら検察側に有利に働くと主任検事が想定していたのか分からない」
と話す。(板橋洋佳、野上英文)

朝日新聞より「高検、23日にも前特捜部長ら聴取 地検改ざん事件

2010年9月23日3時8分

大阪地検特捜部が押収したフロッピーディスク(FD)のデータが改ざんされたとされる事件で、最高検は23日にも、証拠隠滅容疑で逮捕された主任検事(43)の上司だった前特捜部長(現・京都地検次席検事)と前副部長を聴取する。全容解明のためには、改ざんの経緯やその後の対応などについて詳しく聴く必要があると判断したとみられる。

前特捜部長と前副部長は、多額の郵便料金を不正に免れた郵便法違反事件や厚生労働省元局長らを逮捕・起訴した郵便割引制度をめぐる偽の証明書発行事件の捜査を指揮した。

一方、特捜部幹部が主任検事にFDのデータを書き換えた経緯を詳しくまとめた報告書を作成させていたことが朝日新聞の取材でわかった。

検事正ら地検首脳に提出されておらず、問題の深刻化を懸念し、特捜部内でとどめようとした可能性がある。

検察関係者によると、主任検事は東京地検特捜部に応援に行っていた1月末、同僚検事にデータを書き換えたことを打ち明けた。

同僚検事から書き換えを伝えられた特捜部幹部は2月初め、検事正らに

「改ざんしたといったうわさがあるが問題ない」
と口頭で報告した。

その数日後、特捜部幹部は大阪に戻った主任検事に書き換えの経緯に関する報告書を書くよう指示。

主任検事は書き換えが意図的でなかったなどとする内容の文書を同月10日ごろに提出した。

しかし、検事正らには提出されなかったという。

検事正は22日までの朝日新聞の取材に

「書き換えられた疑いがあることについての報告は受けていない」
と答えている。

何ともすごい話になってきました。

事実関係は、

  1. 元係長が、ニセの証明書を発行したから、大量の不正郵便割引が行われた。
  2. ニセの証明書の作成日が2004年6月1日であった。
  3. 元局長が元係長にニセの証明書を発行するように指示したのが、6月中旬である、との供述を引き出した。
このために、6月1日にニセの証明書が作成されたとすると、元局長が6月上旬に元係長にニセの証明書を作成させた、という供述が事実とことなることになってしまう。

しかし、書類上はFDを押収した時点で、6月1日作成と記録されているから、この記録自体が間違えであって、真実はFDに記録されている6月8日だとして証拠提出すれば、書類の記録が間違っているとなり、元局長が元係長にニセの証明書の作成を指示した、という供述に合致する。

しかし、FD本体は特捜部が押収していて、6月1日にニセの証明書を作成したことに、書類上はなっていて、検察にとっては不利な証拠だから、裁判の証拠としては提出されていなかった。

FDを証拠として裁判所に提出するのは、被告側が有利な6月1日に作成したとする証拠として、裁判所に提出し、作成日が6月8日になっていることで、元局長の裁判で特捜部が有利になるように意図した。

ポイントは、元局長の裁判にはFDの記録日時についての捜査報告書は、検察が証拠申請し無かったから、そもそもいつ書類が作られたか、という問題については、6月上旬に作成した、という供述調書しかなかった。

そこに、元係長の裁判でもし、捜査報告書の6月1日作成が誤りであって、FDに記録された6月8日作成が事実であると、認定されると、元局長の裁判では「元係長の裁判で事実として認定された」となって、ひっくり返すこと自体が不可能になる。

では、元係長側がFDを証拠申請するのか?を考えてみると、元係長は、単独犯を主張している=元局長は無関係。なのですが、主張を改めて、元局長が関与したとするのには、元係長が、元局長を陥れる意図があった場合などが考えられます。
つまり、事実とは無関係に話を作ることが出来る。

これらのことを「時限爆弾」と言ったのではないか?

そもそも、元局長の裁判が無罪になったのは、検察が証拠として提出していなかった、FDについての捜査報告書を弁護側が、証拠として提出したからです。
だから、主任検事は

「6月1日」と書かれた捜査報告書が特捜部の手元を離れ、厚労省元局長(54)=無罪確定=の裁判を担当する公判部に引き継がれたことを伝えると、驚いた声で「それは知らなかった」
と言ったのでしょう。
主任検事は、こんなことが起きるとは考えていなかった。

何でここまでムリをしたのか?と考えると、当初から検察がリークしていた、民主党に対する政治事件にすることがあったからだろうと考えざるを得ません。

9月 23, 2010 at 09:43 午前 事件と裁判 |

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コメント

この件で、容疑者となっている検事のいい訳が苦しいのは、「意図的でなくて書き換わることなんてあるのか?」ってことです。

だって、2009年に操作していたPCで最終更新日を2004年のものにするわけなので、意図的でないケースって、
・たまたま操作していたPCのBIOSがいかれて時間がむちゃくちゃだった
ぐらいしか思いつかないんですよね。

投稿: とむけん | 2010/09/23 9:59:52

専用ソフトですから、強いて言えば「元に戻さなかった」のが意図せざる過失(本当は戻すつもりだった)となりそうです。

そもそも、デジタルフォレンジックでは「現物は触るな」ですし、検察も規定も同じだそうで、現物触った時点で、アウトです。

投稿: 酔うぞ | 2010/09/23 10:11:18

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