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2010.07.26

阿久根市長の衣の下

NHKニュースより「阿久根市長 専決で副市長も選任

7月26日 7時2分

市議会を開かずに専決処分を繰り返し、知事から2度の是正勧告を受けた鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が、議会の同意を得て選任すると法律で定められている副市長を、専決処分で選任していたことがわかりました。

鹿児島県阿久根市の市役所に公示された文書によりますと、竹原市長は25日付けで仙波敏郎氏(61)を副市長に選任する専決処分を行いました。

仙波氏は愛媛県出身の元警察官で、平成17年に愛媛県警察本部の捜査費の不正支出について記者会見して証言しました。

阿久根市では、おととしから竹原市長が提案した副市長の人事案に市議会が同意せず、副市長が不在のままになっていました。

地方自治法では、副市長は議会の同意を得て選任すると定めています。

阿久根市の議会事務局では

「人事案件を専決処分しても罰則はないが、専決処分にはなじまない案件だ」
と話しています。

阿久根市では、市議会側が議会の招集を求めているにもかかわらず、竹原市長がこれに応じないまま専決処分を繰り返していて、鹿児島県の伊藤知事は、地方自治法に違反するとしてこれまで2度にわたって是正を勧告しています。

地方自治に詳しい鹿児島大学法文学部の平井一臣教授

「議会を開ける状態にもかかわらず、開かないまま専決処分を続けること自体、違法性があるが、副市長の選任といった議会の同意を得る必要が法律に明記されている事案まで専決処分で済ませてしまうことは二重の意味で違法性が高い」
と話しています。

昨日(2010年7月25日)「阿久根市長・シャレにならない議会否定。」 にコメントをいただきました。

http://www.city.akune.kagoshima.jp/osirase/koho/h22_7/2-3.pdf

全文を読んだけど、
阿久根市議会だけでなく
国会も含めて議会を
「談合」「独裁」などと言い切っていて…
どっちが独裁なんだか。

紹介されている、URLは阿久根市の広報誌「広報あくね・平成22年7月号」の中から、市長コラムを含む2ページです。
本文は、週刊誌の体裁で縦三段組みです。

市長コラム

市議会を開かないことについて

  1. 1:人件費削減
  2. 2:官民格差の是正
  3. 3:市民のための市役所改革
  4. 4:「支えあう、こころ豊かな暮らし」の実現

私はこのような公約を掲げて市長に立候補し、市民の皆さんはそれを支持しました。
しかし、再選された私に対して市議会多数派は「不信任」のままです。事あるごとに言いがかりをつけ邪魔をしてきました。

たとえば、副市長、教育長、教育委員の人事案を否決したほか、手数料値下げ、給食費の半額補助、おまけに良くわからないまま、国補助の雇用対策事業費まで否決しました。議会は、とにかく「竹原がやる事には反対」です。市民の暮らしや阿久根の将来に対する責任感は感じられません。

以前は、市長、議員、職員そして新聞社まで仲良く手を握り合い、利権を分け合ってきたので、談合仲間であるマスコミからも問題にされませんでした。市民には真実が隠され、ひたすら騙され、利用されてきたのです。

また、議会と市長は2元代表制ということになっています。これは真実ではありません。議会は議論ではなく、多数派議員の談合、つまり議員の独裁で決める仕組みになっています。この点は国会も同じです。

地方自治法で、市民に対して一切責任を取る事のない議会に最大の権力を与えています。おかしな法律です。

私は、政治の責任は「支えあう社会の実現」にあると考えています。このために市長の立場をお借りしました。自分の為ではありません。

政策の妨害を続ける議会に対して、市長が使える対抗策は「専決」しかありません。私は以下の条例などを「専決」しました。

  1. 1:市長と議員、職員のボーナスカット
  2. 2:固定資産税の減税14%
  3. 3:議員報酬の日当制(アンケートでは市民の8割が支持しました。)

これに反発する議会多数派は臨時議会の招集を求めました。議会を招集すれば、彼らは必ず専決した条例を元に戻します。結果、私が皆さんに約束した公約が実現できなくなります。

私は市民の皆さんにお約束し、皆さんが支持した「支えあう阿久根市」を実現するために議会を開かないのです。

7月3日の文化講演会にお招きしたコラムニスト勝谷誠彦さんは議会について、次のように言っています。

「議会」が利権談合共産主義の巣窟となっている。結局、日本国は戦前の内務省統治のままなのに占領軍が吹き込んだ民主主義が「議会」という形になって、利権の中抜きをしているのである。しかしそれを否定すると「民主主義を否定するのか」と同じ利権の巣くう記者クラブのマスコミ連中が叩いて来る。

私のやり方に対して、議員、職員、体制派プロ市民、そしてマスコミなどから来るさまざまな抗議は、利権を奪われることに対するアレルギー反応です。阿久根は全国から注目されてもいます。私たちが、この大きな試練を乗り越えれば、阿久根ばかりかこの国も変わります。

阿久根市長 竹原 信一

地方自治法自体を否定するから、議会を開かない、というのは議会不要論ですね。

議会制民主主義を衆愚政治であるとして、哲人政治を唱える人は多いですが、哲人であっても独裁者には変わりなく、民主政治(議会制)から独裁制に移行した例としては、ローマ帝国を作ったユリウス・カエサル、ナチスの独裁にしたアドルフ・ヒットラーが有名です。

この二つの例は、いずれも「議会が政治を停滞させている」として、最終的には武力で議会を制圧して、独裁政権を打ち立てました。

竹原市長の言動は、これらの例をきれいになぞっているように見えます。

行政官として一番困ったものだと思うのは「おかしな法律です。」と言っているところです。
それぞれの立場で「おかしな法律」はたくさんあるのが当然で、「おかしな法律です」=「あらゆる面からおかしな法律はあってはならない」ということであれば、間違えなく非現実的だし、ユートピア論ですよね。
行政官が、あり得ない理想論に向かい、それを抑制する議会の機能を停止する、というのは政治制度に対する反乱、つまり内乱罪だとも言えます。

7月 26, 2010 at 09:35 午前 国内の政治・行政・司法 |

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