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2010.07.14

国税庁が、偽装請負で訴えられる

毎日新聞より「偽装請負:国税寮の管理人、国など提訴へ…時間外手当求め

国税局の単身者寮で「偽装請負」が行われ、管理人が劣悪な労働環境で働かされていた問題で、埼玉県内の寮などで働いていた茨城県潮来市の男性(74)が14日、不当な長時間労働を強いられたとして、国と雇用主の会社を相手取り、時間外手当約900万円の支払いを求めて東京地裁に提訴する。

この問題で管理人が訴訟を起こすのは初めて。

訴えによると、男性は雇用主だったさいたま市のビルメンテナンス会社から「週休2日制で1日8時間労働。時給1000円」と条件を提示され、07年4月に埼玉県内の関東信越国税局の寮の管理人に採用された。

しかし、雇用主の会社からは指示がない一方で、国税局からは「朝6時半から駐輪場の整頓や玄関の掃除を実施する」「午後10時半まで外のパトロールを行う」と記載された業務マニュアルを渡され、15時間労働を強いられた。国税局からは日常的に電話でも指示を受けていたという。

土日も職員のために風呂を沸かす仕事があったほか、週末に分別しないと大量のゴミがたまるため、結局、休める日は1日もなかった。08年4月には、東京都内の東京国税局の寮に異動したが、同様に盆や正月も休むことができなかったとして、2年間の時間外手当に当たる金額の支払いを求めている。両国税局は「訴状を見ていないのでコメントできない」と回答した。

国税局による管理人への業務の直接指示は、使用者責任があいまいになるとの理由で職業安定法が違法としている「偽装請負」に当たるとされ、一部の管理人が労働環境の改善を求めていた。【伊藤一郎】

毎日新聞 2010年7月14日 2時36分

こんな事件が起きていること自体を知りませんでした。
だからと言って、原告の主張を現段階で全部が正しいとも思えません。

むしろ問題はなんでこんな事になったのか?でしょうね。

派遣会社が「週休2日制で1日8時間労働。時給1000円」と条件を提示したのはごく常識的というべきでしょうが、それが実践されているかどうかは、派遣労働という性質上分かりにくい。
その意味では、この事件同様なことがいつでも起こりうると言えます。

一方、国税庁の現場は、おそらく契約が「週休2日制で1日8時間労働。時給1000円」を知らなかったのでしょう。
どういう人が働いているのかを意識しないでも何とかなる、と思っているところがおかしいです。

じゃあ、国税庁の現場が、派遣されている人一人ひとりについて「この人のは今日は公休日」とか有給休暇とか管理するのだとすると、それはそれで大変でしょう。

こういう落とし穴のようなところは、どうしても出て来るでしょう。
これに対する、総合的な「対策」は、派遣労働の最低時給を1万円程度(現在の10倍以上)にしてしまえば良いと思う。

今回提訴した人に、1日8時間、365日勤務したとすると、2920万円を支払う事になる。
これだったら、正規職員の方がはるかに安くなります。
また、派遣される人は大変でも喜んで1年間頑張るでしょう。

労働条件が良く分からないのだから、賃金は高くなる、という当たり前のことを実践すれば、起きない事件ですよ。

7月 14, 2010 at 10:04 午前 事件と裁判 |

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