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2010.07.12

1学級30人制にすると、教員が増員?本当か?

読売新聞より「小中1学級35人、低学年は30に…中教審提言

中央教育審議会初等中等教育分科会は12日、現在40人が標準の公立小中学校の1学級あたりの人数(学級編成の標準)の引き下げを求める提言案をまとめた。

人数は明記していないが、同分科会は小中とも35人、小学校低学年では30人を念頭にしており、文部科学省は8月までに具体化に向けた年次計画を作る。

ただ、実現には大幅な教員増が必要で、恒久財源が確保できるかは大きな課題だ。

1学級人数の標準は1980年度に45人から引き下げられて以来、約30年間、40人が続いている。提言案は、学力低下問題、学ぶ内容を増やした新しい学習指導要領の実施、児童が学校生活に適応できない「小1プロブレム」などに対応するには40人学級では困難だとした。

また、現場の実態に合わせた対応ができるよう、市町村教育委員会が学級編制を行えるようにすることも求めた。

仮に35人学級とする場合、教員は4万人以上増員となり、新たに年約3000億円が必要との試算もある。このため提言案は、中教審として初めて財源問題に言及。「効果と必要額を国民に示し、恒久財源の確保に理解を得るよう努める必要がある」とした。

提言はさらに、2006年度に国と地方の折半から国3分の1、地方3分の2に変更された教職員給与の負担割合について、教職員の質を保つ必要性から、「税制抜本改革の動向を踏まえ、国庫負担2分の1への復元を検討する」として地方の負担軽減を求めた。
(2010年7月12日14時51分 読売新聞)

文科省の統計ページから引っぱると、下記のような表を作ることが出来ます。

昭和33年(1958年)の小学校在籍者数は、1350万人で、教員数が36万4千人なので、教員一人あたり37人を受け持っていたことになります。

和暦西暦学校数在籍者数児童/教員教員数
33195826,96413,492,08737364,004
55198024,94511,826,57325467,953
21200922,2587,063,60617419,518

それが、平成21年(2009年)には、小学校在籍者数は、1958年に比べて、五二%に減っていますが、教員数は115%と増えています。
このために、教員一人あたりの児童数は、37人から17人に減ったと計算できます。

記事によれば、1980年に一クラスの上限を40人にした、とのことですから教員一人あたり児童25人だと、実際には40人学級だとすると、児童数÷定員×(40/25)が必要教員数だとなります。

事例児童数定員係数必要教員数
基本198011,826,573401.6473,063
例120097,063,606401.6282,544
例220097,063,606351.6322,908
例320097,063,606301.6376,726
例420097,063,606251.6452,071

こんな風に、機械的に計算してみると、

仮に35人学級とする場合、教員は4万人以上増員となり
という計算はどういう根拠から出てきたのだ?と思います。
単なる比例計算では、30人学級を実施しても、教員数はむしろ減るとなります。

現実に学校に行っているわたしから見ると、実際に現場で教えている先生の多忙さは、半端なものでなく特に事務処理の激増や、授業以外の作業のために授業に手が回らないといった現実を見ています。

一言で言えば、これは以上に能率の悪い組織運営の問題ではないでしょうか?
いきなり、「4万人以上増員」と出てきても、その根拠はなんなのだ?となります。

わたしは、教員の授業以外の作業の大幅軽減のために、事務職員の増員とその管理のために、事務長などを置くといった手法が有効であるように思います。

7月 12, 2010 at 04:49 午後 教育問題各種 |

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