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2010.05.30

医師不足数が分からない厚労省

読売新聞より「医師の「不足数」地域・診療科ごとに初調査へ

地域医療の崩壊が懸念される中、医師の不足や偏在の実態を把握しようと、厚生労働省は全国の病院を対象とする調査に乗り出した。

これまで医師の数自体を調べる調査は定期的に行ってきたが、「不足数」に着目した実態調査は初めて。

28日に都道府県を通じて調査票の配布を始めた。今夏にも結果の概要をまとめる。

政府は医師養成数を大幅に増やす方針だが、あと何人増やせば充足するかといった目星はついていないのが実情だ。

地域や診療科によっても開きがあるとみられるが、目安になるデータがなかった。

対象となるのは、全国に約8700あるすべての病院。各病院の現状の医師数と、足りない人員を補うために募集している医師の求人数、求人はしていないが不足していると考えている人数を診療科ごとに調べ、地域ごとに、どの診療科の医師が何人不足しているのかを詳細に割り出す。

この調査結果を基に医師の必要数を分析するほか、地域や診療科による偏在解消策を具体的に検討する。厚労省は「全体的な状況を把握し、医師確保策に生かしたい」としている。

(2010年5月30日01時39分 読売新聞)

まあ、ひどい話だ。

足りないと分かっても、何人たり無いのかが分からないというのは、厚労省がどっち向いて仕事をしているのかを良く示している。

堺屋太一氏の短編だったと思うが、「日本の役所は全て供給側から仕事をしている」というのがあって、その中で当時の厚生省について「医療を供給する立場の役所で、患者のための役所じゃない」といった表現があり、そういうものなのか、と思ったものです。

今回の「どのくらい足りないか分からない」というのは正に供給側しか見ていないから、需要側(消費者)側については調査する方法すらない、ということですね。

それにしても、病院における求人状態すら把握していないとは、これで行政としてサービスができるものなのか?
消費者行政という観点から、消費者庁がやるべき仕事なのだと強く思う。

5月 30, 2010 at 09:28 午前 医療・生命・衛生 |

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コメント

厚労省は、医学部等卒業で医師資格を持つ人数の増減(現状+資格取得-死亡)しか追っかけてこなかったのだから当たり前の話ですが、知っている人は知っていた話なんです。
現場は(現状+就職-死亡-離職)だから、医師不足が進めば進むほど、過労他で離職者数が新任より多くなる。だから必死で医師の養成・増員を国に訴えてきたのです。だけど毎度毎度厚労省の答弁は「医師は十分足りている」。
これから調査すると行っても、閉院閉鎖予定の所だと不足無しの回答をされても仕方がない状態。
厚労省の質問の仕方では、またもや「医師は余っている」なーんて結果がでる可能性大。必要な要員不足を補うための質問項目にしてもらいたいですな。事前に質問項目のチェックが必要になる調査かも知れません。

投稿: 昭ちゃん | 2010/05/30 13:45:38

病院に対する調査では、自院の医師の充足率という点からしか、過不足は見られないのではないでしょうか?
(その視点からでも足りないとは思いますが)。
病院の経営的視点では、競争相手が増えすぎると困るでしょうし。
受診者側からの視点が必要ですが、どこがそういう情報を持っているのでしょうかね?

投稿: tambo | 2010/06/01 16:40:17

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