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2010.03.18

平和神軍裁判・上告棄却有罪決定・その4

わたしがRSSリーダーで受けているブログの更新などで、以下の3法曹人のブログが平和神軍事件の最高裁判決についての記事を書かれています。
また、mixi 内でも複数の法学者の方がコメントされています。

こちらは、本家の紀藤弁護士のブログです。
追記がありました。

弁護士紀藤正樹のLINC TOP NEWS-BLOG版
不当な最高裁判決に驚き!と困惑!! 本日午前11時47分加筆あり 本日3時40分判決文UP

当事者(弁護人)である紀藤弁護士以外の3名の方が、注目している点が、少しずつずれていて、かつどこかに問題があると指摘しているところは共通です。

結局は、今回の最高裁の決定は、まことに決定的ではない決定である、と言えるのでしょう。
今後このような事件が増えることは明白なのに、「とりあえず」で逃げたとしか思えない、最高裁の決定は、非常に良くないでしょう。

ネット上の名誉毀損問題は、非常に沢山ありますが、刑事裁判で最高裁まで行ったのは、初めての事例です。

このために、極めて目立つわけですが、最初の加害者の発言から、刑事事件で判決に至るまでには、いろいろな動きがあって、たくさんの名誉毀損発言から、今回初めての最高裁判決が出たことに注意するべきです。

加害発言
被害者の苦情管理者介入
自主削除管理者削除削除せず
弁護士介入
自主削除管理者削除削除せず
民事訴訟提起刑事告発
自主削除削除せず警察の注意
裁判開始自主削除削除せず
和解勧告送検
和解判決不起訴起訴
刑事裁判開始
判決

この表は、加害発言(名誉毀損発言)があってから、刑事事件で判決に至るまでの段階を書きました。

  1. 苦情の申立で発言者が自主的に削除をしたり、管理者が削除するなどが最初にあって、この場合は普通なんの問題にもなりません。
  2. 弁護士が介入して内容証明が来たりすると、発言者が削除する場合も多いです。
  3. 実際に民事訴訟手続になって、訴状が届いた時点で「こんな賠償額は払えない」と交渉が始まって発言を削除する例は非常に多いです。
    民事訴訟と平行して、刑事告発することも少なくありません。
  4. 民事訴訟では裁判所は「和解しませんか?」と適当なところで勧告します。
    刑事事件では告発を受理した警察は、刑事事件と考えると送検します。
  5. 民事訴訟で、和解しない場合は判決になります。
    検察は、送検された場合、ほとんどを不起訴にして実際の刑事裁判はほとんど開かれていませんでした。
    ■[刑事判例]<名誉棄損>ネット上「深刻な被害ある」最高裁初判断」参照。
  6. 刑事裁判は、起訴され判決に至ります。

名誉毀損事件は、このような段階を経ますから、発言者がある程度の意志があっても、現実の裁判沙汰に直面したりすると、主張を引っ込めて裁判を回避する例も多いのは容易に想像できます。

そういった点からも、今回の最高裁判決は現実問題の解決に資するとは思えないものです。

3月 18, 2010 at 12:22 午後 裁判傍聴 |

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