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2010.03.14

続・飛行高度間違え?

「飛行高度間違え?」の続報です。
読売新聞より「スカイマーク機高度誤って飛行、機長が入力ミス

スカイマークの新千歳発羽田行きの便で今月11日、機長が自動操縦装置の高度入力を怠り、一時、管制官の指示よりも約1950メートル高い高度で飛行していたことがわかった。

衝突の危険などはなかったが、同社は国土交通省に報告、再発防止策を講じるとしている。

国交省や同社によると、11日午後、羽田に向け降下していたスカイマーク716便(ボーイング737―800型機、乗員乗客173人)は、茨城県霞ヶ浦上空を飛行するまでに高度を1万3000フィート(約3900メートル)まで下げるよう管制官から2度指示を受けた。

同機は了解したが、実際はこの地点を高度約5850メートルで通過。

管制官が指摘し降下を始めたという。同機は、通常通り着陸した。
(2010年3月14日06時00分 読売新聞)

「飛行高度間違え?」では地上管制が見逃したのか?という観点で書きましたが、地上管制はチェックしていたのですね。

たぶん、高度指定はノブを回して数字を合わせる方式で、13000フィートとするべきところを19000フィートに設定した、といわれていますが13と19を間違えるものでしょうか?

操作をして数字はセレクトしたが、実際には入力されなかった、という可能性があるのではないのか?
設定高度に下りていないことを見逃したパイロットもひどいと思うが、これが機器の故障であるとすると、こんな基本的なところが壊れるというのは論外という気がする。

まあ、スカイマークのパイロットが飛行に集中できていない様子は察することができるが、それは会社つまりは経営の問題だろう。

3月 14, 2010 at 11:52 午前 事故と社会 |

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コメント

ふと、方向舵、昇降蛇って電子制御?手動制御?って考えてしまったが、電子制御なんですかねー。

投稿: 昭ちゃん | 2010/03/16 11:35:45

>ふと、方向舵、昇降舵って電子制御?手動制御?って考えてしまったが、電子制御なんですかねー。

自動操縦だから電子制御ですよ。

このページ
http://www.simcruise.com/column/10man-11.html

の中頃に、ある「ノブを回して高度や速度を設定する」が一般的です。
たまに、間違えて事故になってますね。

地上管制には、レーダートランスポンダーが便名などのデータを送りますが、高度・速度は飛行機の高度計・速度計のデータです。
だから、高度計や速度計が狂っている時には、地上管制からも間違っていることは分かりません。
そういう意味で、飛行中のデータは重要さが増加しています。

飛行機の操縦システムの進化は技術的にはなかなか興味深いものです。
第二次大戦が始まった頃には、飛行機の操舵は人力でした。

操舵以外にも、脚の引き上げ、フラップの出し入れ、風防の開け閉め、など可動部分の動力化は様々でした。
ゼロ戦の引っ込み脚は油圧操作でしたが、これは当時は先端技術で戦闘機ではハンドルを回して引き上げる型式の機種もありました。

飛行機の速度が速くなるにつれて、操縦翼面に掛かる力は大きくなり、人力による直接操作から機械力(機力)操作に進化します。
機力操作は最終的に油圧操作になりますが、基本的には工作機械の倣い装置のようなサーボ機構です。

元もと、ケーブルやロッドで操縦翼面を動かしていたので、そこに倣い装置の油圧シリンダーを付けたようなもので、操縦桿のところに油圧バルブがあるものではありませんでした。

また、全ての操縦翼面を動力化するのではなく、戦闘機では横転する際に必要な補助翼の動力化から始まりました。
これは、日本では数年前に飛行を取りやめたT33練習機の原型であるF80戦闘機に採用されています。
T33練習機の操作要領には、駐機後に操縦桿を左右に動かしてアキュムレータで加圧されている油圧を抜く操作があります。

ドイツは、水平尾翼の取付角を可変できる戦闘機などをたくさん作りましたが、この動力はモータです。
当時飛行機に動力を積む場合、油圧がよいのか電動モーターがよいのか、という技術的な争いがあったのだそうで、電動の方がメンテナンスが楽だ、ということでかなり大量に採用されたようです。

戦後の飛行機が油圧機構を大々的に採用したのは、アメリカが油圧技術を得意にしていたからではないか?と思います。

単発のセスナでは、フラップの出し入れだけが動力操作ではないかと思いますが(脚も固定だし)モーターで出し入れしていました。

自衛隊が新たに原型機を飛ばしている、新型哨戒機XP-1では「フライパイライト」と呼ぶ、光ファイバーの操縦系統採用しています。
この理由が、フライバイワイヤーだと電子機器との干渉が生じるから、という「本当かよ?」という感じの理由になっています。

操縦桿が操縦翼面と直結していることで、操縦者に情報が伝わっていたわけですが、動力化することで情報が伝わらなくなります。
そのために「人口操舵感覚装置」なんてものをわざわざ操縦桿に取り付けたりしています。
これには結構長い歴史があって、1950年代の設計から採用されていましたが、フライバイワイヤーの代表格であるF16戦闘機では、操縦桿に圧力センサーを採用してほぼ完全に動かない操縦桿にしてしまいました。

その結果、操縦桿を引き過ぎてパイロットが失神して墜落する事故を起こしてしまい、操縦桿を少し(グリップの大きさ程度)動くように改良しました。

もっとも、F16の機構をほぼそのままコピーした日本のF2戦闘機ではグリップが抜けるという事故があって、この時は操縦者がグリップを再度さし込んで無事に帰還した、というトンでもない事になりました。
要するに、いくら操縦桿を軽くしても操縦者は思いきり力を掛けて操作することがある、という当たり前の話しですね。

マンマシンインターフェイスや機械技術の進歩、各国の技術的なバックグラウンドなどが見えてなかなか面白いです。

投稿: 酔うぞ | 2010/03/16 21:16:54

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