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2010.03.06

阿久根市長の行動は奇行と呼ぶしかない

「阿久根市長・今度は議会と対立」の続きです。

以前から注目してはいたのですが、この市長は次から次に報道されるような変なことばかりを引き起こしていて、まとめておかないと、後からではわけが分からなくなりそうです。

整理し意見を述べているのが西日本新聞の社説であったので、先頭にしました。

しかし、「阿久根市長・今度は議会と対立」は2010年3月4日の事であって、定例市議会ですから連日開会です。「2010年3月5日はどうなるかな?」と報道もやじ馬も注目していたわけです。

結局、昨日の議会には市長は「市議会がカメラを入れているから、出席しない」と当初は述べていました。
そのことを伝えたのが、次の読売新聞の記事です。

この記事を読むと分かりますが、
読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、南日本新聞、南日本放送の5社を指名して、カメラの持ち込みを議会が禁止しないから、議会に出席しない。
という意味に取れます。

ところが、市議会の日程が16時までとしていたところに「15時50分に議場に現れた」というのが、次の朝日新聞の記事で、そりゃ市議会だって怒りますよ。
記事中に「市長派議員4人が残る」とありますが、阿久根市の市議会議員名簿によると市議会議員は16名です。
要するに、市長派は1/4の小数なのですから「何で市長を取り替えることができないのか?」と考えるところですが、最後の読売新聞の記事に、そこらへんの事情が載っています。

  • 阿久根市では昨年4月にも不信任案が可決され、出直し市長選で竹原市長が再選されたばかり。
  • 前回の市長選から1年もたっておらず、市民は一連の混乱にうんざりしている。
  • 不信任案を出すのなら、確実に勝てる候補が必要

正直な話が、もはや「奇行」というレベルだと思います。
このまま行くと、市が差し押さえを受けたり刑事告発から捜査を受けるといったことになるでしょう。
市議会が、解職決議をしても、後継候補者を出せないから現状が続いているというのではあまりにひどいでしょう。

西日本新聞社説より「阿久根市長 拒むばかりでは通らない

信じ難い話である。その言動が何かと物議を醸す鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が、今度は「嫌いなマスコミが議場にいる」として市議会本会議への出席を拒んだのだ。

新年度当初予算案の総括質疑が行われる予定だった本会議が、2日続けて流会となる異常事態となった。

地方自治法で自治体の長は、議長から議会審議に必要な説明のため出席を求められれば、議場に出席しなければならないと定めているが、罰則規定はない。
法律も想定外の行為ということだろう。

出席拒否は「市民への冒涜(ぼうとく)行為」(浜之上大成議長)にほかならない。

議場で説明責任を果たすのが市長の責務ではないのか。民主主義の原点といえる議会を軽視した前代未聞の“職場放棄”で、市長としての資質を疑わざるを得ない。

竹原市長は、障害者を差別的に記載したとされるブログが問題化した昨年12月以降、一部報道機関を除いて取材拒否を貫いている。

今年1月には県内報道機関12社に対して、市庁舎内での撮影を原則禁止することを一方的に通達した。

今回も、市長は議会側に対し一部報道機関の議場撮影を許可しないよう求め、2日目には地元紙など報道機関を名指しして要求した。
これに対して、議長は「一部報道機関の排除は公開原則に反する」と拒否した。当然のことだ。

竹原市政の混迷は深まるばかりである。庁舎内に掲示した職員人件費総額の張り紙をはがした元係長を懲戒免職にした件でも、独善的言動が目立つ。

鹿児島地裁で3日に言い渡された元係長への未払い給与請求訴訟判決では、市が全面的に敗訴した。

これで市政の法廷闘争は、元係長の懲戒免職処分の効力停止決定や市職労事務所の使用許可をめぐる訴訟など、市側が4連敗となった。

市長は徹底抗戦する構えだが、給与請求訴訟の判決では、控訴しても強制執行が可能な「仮執行宣言」が付いた。

元係長側は市側が判決に従わなければ、仮執行宣言に基づいて市の預貯金差し押さえを地裁に申し立てると同時に、市長と市を労働基準法違反(賃金不払い)の疑いで刑事告発する方針という。

さらに障害者差別の問題では、市主催行事にも影響が出始めている。
14日に阿久根市である市長旗九州選抜高校駅伝大会に選ばれていた大牟田高(福岡県大牟田市)が、出場を辞退した。市長が障害者団体への謝罪要求を受け入れていないことなどが理由という。
このままでは市のイメージダウンも避けられない。

市民が竹原市長に期待したのは市の活性化であって、混乱ではないはずだ。
自らの言動が誤解されて伝わっているというなら、あらゆる機会をとらえて真意を説明し続けることこそが、市の最高権力者たる市長のやるべきことだろう。

これまでのような価値観や意見が異なる者を排除する姿勢では、市民の一体感は生まれない。いま市長に求められているのは、対話を尽くすことである。

=2010/03/06付 西日本新聞朝刊=

読売新聞より「議会出席拒否の阿久根市長、カメラ禁止も要求

開会中の市議会本会議への出席を拒否している鹿児島県阿久根市の竹原信一市長は、5日も議場に姿を現さなかった。

市長は新たに、一部報道機関について議場内へのカメラ持ち込み禁止を求める要求書を議長に提出。

議会は新年度予算案などの審議に入れない状態が続いた。

市議会は4、5日の2日間で、計7人が新年度予算案について総括質疑を行い、市長に答弁を求める予定だった。
5日は午前10時に開会したが、市長は4日に続いて欠席。

浜之上大成議長が「議案提出者の市長が出席を拒んでいます」と伝えた。

市議からは「総括質疑を割愛し、予算特別委員会での審議を進めるべきだ」との意見も出たが、いったん休憩とし、市議らは控室で対応の協議に入った。

議長によると、市長の新たな要求書は5日午前に提出された。
「庁舎内の撮影許可を取るよう求めたのに無視している」などと記され、読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、南日本新聞、南日本放送の5社について、議場内へのカメラの持ち込み禁止を求めている。

市長は4日、報道機関が議場にいることを理由に議会への出席を拒否。
出席する条件として、議場内の撮影禁止を求める要求書を議長に提出していた。

読売新聞は市庁舎や議場は公共の場であり、撮影制限される理由はないため、撮影禁止の要求を拒否している。

(2010年3月5日 読売新聞)

朝日新聞より「阿久根市長、議会残り10分に登場「ちゃんとやろうよ」

傍聴席に報道陣がいるとの理由で2日連続で市議会をボイコットした鹿児島県阿久根市の竹原信一市長は5日夕になって議場に姿を現した。

しかし、本会議は開かれず、この日予定された新年度予算案の総括質疑は10日に延期された。

竹原市長は「ちゃんとやろうよ」と、開き直るような発言を議場で繰り返した。

事態が動いたのは午後3時すぎ。総務課長が議長に「市長が本会議に出席する」と伝達。
議会が散会を申し合わせていた時刻まで残り10分となった午後3時50分ごろ、竹原市長が議場に現れた。

同じころ、議会側は別室で全員協議会を開催。
「市長の身勝手だ」「予定の7人が質問する時間はない」として日程の延期を決めた。

議場に戻り、荷物を持って帰ろうとする反市長派議員に対し、竹原市長が挑発するように言った。

「まだ時間があるよ。ちゃんとやろうよ」
「バカにするな」
議員からは怒りの声が飛んだ。
「なぜ朝から来なかったんだ」
「2日も待たせておいて」。
氏名が書かれた議席の札をたたきつけるように倒して帰る議員もいた。

議場は竹原市長や執行部、市長派議員4人が残る形に。

「市長は出てきたけど今度は議会が拒否。面白いな」。
ある議員が大声で笑った。竹原市長は4人とのやりとりで
「(報道5社の議場へのカメラ持ち込み禁止などを求めた)要求文書はちゃんと出した。
それに議会が応じてくれれば良かっただけで、おかしな話だ。
議会(の進行)よりも5社の方が重いということだ」
と発言。
「まだ時間はある。(本会議を)やれる。議会が要求を受けなかった」
と話しながら市長室に戻った。

朝日新聞などは、総務課職員を通じて竹原市長に真意を尋ねる質問項目を出してコメントを求めたが、竹原市長からの回答はなかった。

記者会見した浜之上議長は、竹原市長が突然、議場に戻ったことには「議会の意向を受け入れてくれたのではないか」と語った。

毎日新聞より「鹿児島・阿久根市長:市議会閉会25分前に突然登場 議会反発、また流会

「議場に報道関係者がいる」として市議会本会議への出席を拒否している鹿児島県阿久根市の竹原信一市長は5日、当初の閉会予定時刻の25分前、突然議場に姿を見せた。

残り時間わずかでの出席に議会側が猛反発し、本会議は2日連続で流会した。

市長は報道陣に「議会が要求を受け入れなかった」と繰り返し、議会に責任を転嫁した。

議会はこの日、10年度一般会計当初予算案の総括質疑を予定していたが、竹原市長は前日に続き姿を見せず、本会議は午前10時の冒頭から空転した。

午後4時の閉会予定時間まで1時間を切った午後3時過ぎ、市長側から

「3時35分に出席する」
との連絡が入った。議会運営委員会は
「残り時間がわずかで質疑できない」
として流会を決めたが、市長は構わず議場へ。
「まだ4時になってないよ。やろうよ」「民間は5時まで仕事するよ」
などと、挑発的な言葉を投げかけた。

【馬場茂、福岡静哉】

読売新聞より「阿久根市長の出席拒否、法の想定外に議会苦慮

開会中の市議会本会議への出席を拒否している鹿児島県阿久根市の竹原信一市長。

地方自治法には、自治体の首長が議会に出席しない場合の罰則規定はない。
法の想定外のケースと言えそうだ。

同法は

115条で
「地方公共団体の議会の会議は、これを公開する」
121条で
「地方公共団体の長は、議会の審議に必要な説明のため議長から出席を求められた時は、議場に出席しなければならない」
と定めている。

竹原市長の対応はいずれの条文にも反している。

総務省行政課は

「議案の提案者である市長が議会に誠意ある対応を取っておらず、道義的責任は当然ある。
しかし、法律には、議会に出席しなかった場合にどうするかという規定まではない。
議長は出席を促し続けるしかない」
と話す。

市長はすでに予算案を議会に提出しており、議会が独自に審議し、議決することはできるという。同課は

「議決にあたり、市長の説明を聞くことは法的要件ではなく、議会が完全に行き詰まるわけではない。
ただ、予算の提案権は市長にしかなく、その説明を聞かずに進めるか、議会がどう考えるかにかかっている」
と指摘する。

事態打開のため、議員が市長不信任案を提出する方法もあるが、
阿久根市では昨年4月にも不信任案が可決され、出直し市長選で竹原市長が再選されたばかり。

反市長派の市議は

「前回の市長選から1年もたっておらず、市民は一連の混乱にうんざりしている。
不信任案を出すのなら、確実に勝てる候補が必要」
と打ち明ける。市議らの間では、市内の若手企業経営者ら数人の名が挙がっているが、擁立に向けた具体的な動きには至っていない。
市長が議会出席を拒み、議会側も打つ手がない異例の状態が続きそうだ。

一方、1月に阿久根市の会社社長らが設立した市民団体は、竹原市長の市政運営や政治姿勢を検証し、改善の余地がなければリコール(解職請求)も辞さない、としている。

(2010年3月5日23時09分 読売新聞)

3月 6, 2010 at 02:22 午後 国内の政治・行政・司法 |

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