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2010.02.19

永住外国人の参政権問題にビックリ

サンケイ新聞より「「政治的配慮あった」外国人参政権判決の園部元最高裁判事が衝撃告白
サンケイ新聞より「園部元判事証言、外国人参政権推進派には大きな打撃

この2本の記事はタイトルで分かる通り、取材と解説と言えますから、ひとまとめに読んだ方が分かりやすいでしょう。

平成7年の最高裁判決が永住外国人への地方参政権(選挙権)付与に関し、判例拘束力のない「傍論」部分で「憲法上禁止されていない」との判断を示した問題で、判決に加わった園部逸夫元最高裁判事は18日までに産経新聞に対し、「(在日韓国・朝鮮人を)なだめる意味があった。政治的配慮があった」と明言した。

さらに判決に際し、地方参政権付与の対象者について「(在日韓国・朝鮮人ら)非常に限られた永住者に限定する」ことを想定したとし、民主党などが「一般永住者」にも与えようと検討していることを「ありえない」と批判した。

園部氏が判決の背景として、「政治的配慮」に言及したことは、最高裁判決の当事者としては極めて異例の発言といえる。

判決は特別永住者に限らず、経済的基盤を日本に持ち10年以上在留など一定要件を満たせば得られる「一般永住者」についても、参政権を付与する案の根拠とされている。

この点について園部氏は「(一般永住者に)選挙権を即、与えることは全然考えていなかった」と語った。同法案を政府提出とすることにも「賛成できない」と表明した。

判決理由については、「憲法の地方自治の本旨に従って、特定地域と非常に密接な関係のある永住者に、非常に制限的に選挙権を与えることが望ましいと判断した」と証言。

歴史的経緯があり、何世代にもわたり日本国内に在留する韓国人、朝鮮人、台湾人に限り、住み続けている地域に限定して地方参政権を付与することは、「全く憲法違反だとは言い切れないという判断だった」という。

園部氏は当時の判決について「金科玉条で一切動かせないとは考えていない」と述べ、時代の変化に合わせ見直すことも可能だとした。

■外国人地方参政権に関する最高裁判決

永住外国人に地方参政権を認めない公選法などの規定は、住民自治を定めた憲法に違反すると、在日韓国人9人が起こした訴訟の上告審で最高裁第3小法廷は平成7年2月、「憲法上、わが国に在留する外国人に対し、選挙の権利を保障したものではない」とした一審判決を支持し、原告の請求を棄却した。

ただ、判決理由の判例拘束力のない「傍論」部分で「永住外国人に対し、地方レベルの参政権を法律をもって認めることは憲法上禁止されていない」との判断も示し、地方参政権付与推進派を勢いづかせた。

園部逸夫元最高裁判事が平成7年の最高裁判決時、地方参政権を付与できるのは歴史的経緯のある在日韓国・朝鮮人ら特別永住者のみを想定したと明らかにしたことは、在日中国人ら一般永住者も含めた参政権付与を目指す民主党、公明党などの外国人参政権推進派にとって、大きな打撃といえる。
推進派の多くは、園部氏が主導的役割を果たしたとされるこの判決を主張の根拠としてきたからだ。

園部氏は特別永住者であっても、転居などで地域との密接な関係を失った場合は、選挙権は認められないとの考えも示した。

これも、推進派の「納税しているのだから選挙権も与えるべきだ」との論法に厳しくクギを刺した形だ。

現在、韓国・朝鮮籍の特別永住者は帰化の増加で年間数千人減り続けている。
一方で、中国籍の一般永住者は平成18年からの3年間で約2万5100人増の約14万人に達している。

一般永住者まで付与の対象とした場合、小さな自治体に特定国の外国人が集団移住し、キャスチングボートを握る可能性も指摘されている。
この懸念について園部氏は「もっともだ。そこまでして、門戸を開く必要はない」と明言した。

ただ、園部氏は永住外国人への参政権付与は合憲との立場は崩していない。判決時の「政治的配慮」を認め、「無理やり連れてこられて、参政権がほしいのなら帰化すればいいというのは、先祖を大切にする韓国人にとっては簡単なことではない」とも述べた。

背景には贖(しよく)罪(ざい)意識があるようだが、この事実認識は疑問だ。
日大の百地章教授らによれば、戦時動員されて日本に来た朝鮮人はほとんどが帰国した。
現在も在留する韓国・朝鮮人の多くは戦前から日本に生活基盤があり、自らの意思で残ったと見るのが妥当で、参政権論議の見直しは必至だ。(小島優)

■外国人地方参政権に関する最高裁判決

永住外国人に地方参政権を認めない公選法などの規定は、住民自治を定めた憲法に違反すると、在日韓国人9人が起こした訴訟の上告審で最高裁第3小法廷は平成7年2月、「憲法上、わが国に在留する外国人に対し、選挙の権利を保障したものではない」とした一審判決を支持し、原告の請求を棄却した。

ただ、判決理由の判例拘束力のない「傍論」部分で「永住外国人に対し、地方レベルの参政権を法律をもって認めることは憲法上禁止されていない」との判断も示し、地方参政権付与推進派を勢いづかせた。

この永住外国人の地方参政権問題というのは、どこかに線引きをすることになるので「どうするのか?」と思っていますが、判決にはこんな背景があったのですね。

そもそも、永住外国人とそうではない人をどうやって区別するのか?という問題があるでしょう。
また、選挙権は権利ではありますが、広い意味での政治参加の義務でもあります。それを地方参政権だけに限定できる根拠をどこに求めるのか?
永住外国人が参政権を拒否できるのか? 参政権を逃れるために、永住外国人の地位を離れることが出来るのか?

一言で言えば、これは選挙人登録制度の変形でしょう。
日本では選挙人登録制度自体がありません。
この段階で、水と油のような関係になります。

裁判所(園部逸夫元最高裁判事)がこのようなわかりきっていることを無視して傍論を出したとはとうてい思えなかったので「どういうことなのだ?」と思っていました。

園部逸夫元最高裁判事のお考えは予想外でありました。
特に

  1. 在日韓国・朝鮮人ら)非常に限られた永住者
  2. 特定地域と非常に密接な関係のある永住者
  3. 非常に制限的に選挙権
  4. 特別永住者であっても、転居などで地域との密接な関係を失った場合は、選挙権は認められない
これらを同時に満たす必要があるというのですが、選挙権というよりも恩寵とでも言うべきものですね。
これは、選挙権を与えられるかもしれない永住朝鮮出身者も含めて、「最高裁判事はそこまでえらいのか?」と思うのではないでしょうか?
上から目線に過ぎると言うべきでしょう。

夫婦別姓問題でも同じですが、国籍とか戸籍といったものは、国によって基盤が全く違うので外国の例をそのまま持ってきても、収まりません。
だからと言って、戸籍制度をいきなり無くすとか、国籍制度を大幅に変更するといったことは、日本の社会文化として許されないでしょう。

そうなると、基盤が変わらないのですから、その上にある行政も含めた実務もまた変わることが出来る範囲が自ずから制限されるわけで、永住外国人に地方参政権を与えるというのが、かなり難しい話しであることが明らかになった、と言うべきでありましょう。

2月 19, 2010 at 03:08 午前 国内の政治・行政・司法 |

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