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2009.11.21

日航は企業とは言えないだろう

日経新聞から日航関連の記事を3本

日航株、三井物産が保有分すべて売却 東急も検討

経営再建中の日本航空の株価の低迷が続き、株主の企業が保有株の扱いに苦慮している。

三井物産は保有していた普通株のすべてを2009年4~9月期に売却したことが20日、分かった。

事実上の筆頭株主の東京急行電鉄は売却を検討中だ。

日航との取引関係に配慮して保有を続ける企業も多いが、評価損計上を迫られる可能性が強まっている。

三井物産は3月末時点で日航株を1173万株持っていた。市場で売却したとみられる。
02年に日航と経営統合した旧日本エアシステム(JAS)時代から保有していたが、評価損の発生を避ける狙いもあり手放した。

デルタ航空の日航支援、米独禁法に抵触も アメリカン副社長がけん制

米アメリカン航空のテオ・パナジオトゥリアス太平洋地区副社長は19日、都内で記者会見し、日本航空が米デルタ航空と提携した場合には「日米路線のシェアが6割を超え、米独占禁止法の適用除外措置(ATI)が得られないだろう」と述べ、デルタ航空による日航支援策をけん制した。

企業再生支援機構に支援を要請中の日航は年内にも資本提携も含んだ提携相手を決める方針。

米航空会社2社による日航の綱引きが活発化している。

同副社長は「日航がワンワールドに加盟していることで年5億ドル(約450億円)以上の増収効果がある」と指摘。
その上で、日米両政府がオープンスカイ協定を締結した場合に「さらに年1億ドル(約90億円)の増収効果が得られる」として、移籍費用も考慮すればアメリカンと組んだほうがより提携効果が得られると強調した。

米デルタ航空が日航に対し、総額10億2千万ドルの資金支援を表明したことについては「アメリカンは巨額の財政支援をする準備はできている」と述べた。

日航、100子会社の年末ボーナス見送り検討

企業再生支援機構に支援を要請中の日本航空は、約100社ある子会社について年末一時金の支払いを見送る検討を始めた。

日航本体は既に支払わないことを決めている。

同社は来週にも日本政策投資銀行からつなぎ融資を受けることから、公的支援の前提としてグループ全体でコスト削減に取り組む必要があると判断した。

来週以降、子会社に対して本格的な要請を始める予定。
本体に比べて給与水準が著しく低い一部の子会社を除き、一時金ゼロが受け入れられる見通しだ。

アメリカの航空会社、日本の株主、日航と一桁ずつというか10dbずつとでも言いますか、スケールが小さくなる。

100子会社のボーナス見送りってどういうことでしょうか?
正気の沙汰とは思えない。

そんな状態なら、さっさと子会社を売却するなり対策しているべきでしょう。
赤字でも日航本体は大きすぎて潰せないと言うのなら、赤字の子会社は法的整理をしているはずだし、子会社が黒字であっても、親会社が赤字だからボーナス見送りというのなら、それはそれで異常な話です。

どう見ても「頭を下げていれば国が何とかしてくれる」としか見えない。
これは企業のやることではないですよ。
ここまで来ると、航空事業じゃなくて企業そのものの活動を停止させた方が良いのでは無いのか?

11月 21, 2009 at 11:32 午前 経済・経営 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.11.18

日航・さっさと法的整理にするべし

朝日新聞より「日航「法的整理しないとは言ってない」 衆院委で国交相

前原誠司国土交通相は18日の衆院国土交通委員会で、日本航空の経営再建について「法的整理をしないとは言っていない」と、初めて法的整理の可能性に言及した。

日航は現在、官民ファンドの企業再生支援機構に支援要請しているが、機構の判断によっては、事業継続を前提に会社更生法などの法的措置の可能性を排除しないことを示唆したものとみられる。

新党日本の田中康夫氏の質問への答弁。
前原氏は9月の就任以来、「破綻(はたん)はあってはならない」「日航の自主再建は十分可能だ」などと繰り返し述べ、法的措置に否定的な見方を示してきた。

この日の答弁では、日航の再建手法は機構にゆだねる考えを示した。

日航は13日に事業再生ADRを申請して受理された。

事業再生ADRは、裁判所が関与せず金融機関などと合意のもとで再建を目指す「私的整理」の一手法だ。

さらに官民出資の企業再生支援機構への支援を依頼。
機構が支援の可否を来年1月にも決定するが、「自主再建が不可能」と判断すれば、法的整理に追い込まれる可能性も残っている。

前原国交相の「破たんさせない」発言は一体どういうことだったのか、となりますなあ~。
仮に、金融機関から資金提供があっても、50路線の廃止なんて方向に向かっているし、神戸空港・関西空港などは日航撤退が空港の経営問題にもなってきています。

これでは、空港などから見れば立派に「破たん」でありましょう。
普通に「破たんがない」といったら「現状から変わらず」と受け取ってしまいますよ。そういう点からは問題をややこしくしただけの「破たんさせない」発言でありました。

わたしはどうせ破たんなのだから、さっさと法的整理をして、金融機関にも損害をしょってもらおうという論者です。
こんなモノ置いておけば、ドンドンと魑魅魍魎が伏魔殿に入ってくるに決まっていて、ロクな事になりません。
新会社を作って、そこに公的資金の貸し付けをする、というのが一番まともだと思いますよ。

11月 18, 2009 at 01:16 午後 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2009.11.17

日航問題・日本の企業はもっと勇気を出すべきだ

サンケイ新聞より「【日航再建】デルタ、日航引き抜きで攻勢

経営再建中の日本航空に対し、米デルタ航空が、日航の加盟する航空連合「ワンワールド」からデルタの所属する「スカイチーム」への移籍に向け、資金面の支援などを申し出ていることが14日、分かった。日航と同じ「ワンワールド」に属するアメリカン航空は引き留めに懸命だが、不採算の国際路線を廃止し、米社との共同運航に移行して顧客離れを防ぎたい日航にとって、デルタの攻勢は交渉に影響を与えそうだ。

日航の西松遥社長は13日の決算会見で、米2社と進める提携交渉について「アメリカン航空と組むのが自然だ」と述べた。共同運行やマイレージの交換、顧客向け空港施設の共同利用の実施を柱とする航空連合の移籍には、システム変更にコストがかかるためだ。

しかし、関係者によるとデルタは日航にスカイチームへの変更に伴う費用負担を申し出たもようで、出資も打診している。ノースウエスト航空と合併したデルタは太平洋路線でのシェアが高い一方、日本で提携先がないだけに、「スカイチームへの移籍は日航にとってもメリットが大きい」と説得しているという。

これに対し、デルタの動きを阻止したいアメリカン航空は英ブリティッシュ・エアウェイズなどと組み、出資の検討を進めている。デルタ傘下のノースウエスト航空は、外資系としては最も多く成田空港の発着枠を持つため「米国の独占禁止法に抵触する可能性がある」として、米当局への働きかけを強める構えだ。

米2社にとって日航との共同運航には、成長の見込めるアジア路線の強化を図る狙いがある。日航としても米社との提携は企業再生支援機構のもとで策定する再建計画に盛り込まれるだけに、「年内が最終期限」とされる提携交渉はさらに過熱しそうだ。

世界の航空連合には「ワンワールド」と「スカイチーム」のほか、全日本空輸などの所属する「スターアライアンス」がある。

読売新聞より「東急、日航株一部売却も…損失計上避ける?

日本航空の大株主の間で、保有比率を引き下げる動きが相次いでいることが16日、わかった。

日航の株価が下落した場合に、自社の資産内容に悪影響を及ぼす可能性が大きいことなどをにらんだ動きとみられる。

9月末時点で2・94%、約8042万株を保有している筆頭株主の東京急行電鉄は16日までに、保有比率を引き下げる検討に入った。

東急電鉄は上條清文会長が13日付で日航の社外取締役を辞任しており、日航と距離を置く方向となっている。

ほかに、3月末時点で1・07%、約2933万株を保有していた日本生命保険が9月末時点の比率で1%未満となった。

日航の株価は、6月末の186円から9月末は132円へと下落し、11月16日の終値は106円。保有株を減らす動きは、将来の株価下落による損失計上を避けたい思惑もあるようだ。

この2本の記事を見比べると、日本のいかにも消極的な企業経営姿勢が目立つと思うのだが・・・・。

11月 17, 2009 at 11:50 午前 経済・経営 | | コメント (1) | トラックバック (0)

教育委員会は教員に大学院卒業資格を要求しない

毎日新聞より「教員養成:「6年制化」29教委が反対

民主党政権が掲げる教員養成の6年制化について、毎日新聞が全国の都道府県と政令市の計65教育委員会に賛否を聞いたところ、約45%の29教委が「反対」と回答した。6年制化は、医師並みに6年かけてじっくり育てることで「教員の質」の向上につなげるのが狙いだが、実際に教員を採用する教委側の理解が得られていない実態が浮き彫りになった。

今月上旬、全国の支局を通じて各教委の採用担当者らに聞き取りや書面で取材。
6年制に(1)賛成(2)どちらかと言えば賛成(3)どちらかと言えば反対(4)反対--の四つの選択肢を示して尋ねた。

その結果、秋田県や静岡県などの

  • 5教委が「反対」
  • 24教委が「どちらかと言えば反対」と回答
  • 「賛成」はなく、「どちらかと言えば賛成」も岩手県や京都府などの6教委にとどまった。
  • 残る30教委は「具体的な制度設計が不明」などとして賛否を示さなかった。

6年制化で経済負担が増えれば「教員志望者が減少する」と不安視する声は教育関係者の間に多く、アンケートでも最多の27教委が反対理由(複数回答)に挙げた。次いで、多様な人材確保が難しくなる(20教委)▽4年間でも質の高い教員養成は可能(18教委)▽受け皿となる大学院が不十分(17教委)--の順だった。

一方、「どちらかと言えば賛成」と答えた6教委のうち、4教委が「質の高い教員を養成するには4年間では不十分」を理由に挙げ、群馬県教委は「教師に求められる役割が多様化する中、教員志望者にはより充実した研修が必要」と指摘。

賛否を示さなかった教委は「現段階ではメリットとデメリットが不明」(石川県教委)などとして、来年度から議論が始まる制度設計に際して、広く教育現場の意見を聞くよう求める声が目立った。
【井上俊樹】

まあこんなものでしょうね。

全国の都道府県と政令市の計65教育委員会が対象ですから、基本的には直接管轄しているのが県立高校だとなります。
とは言え、人事は例えば東京都では教育委員会は各区にあって、小中学校の教員を監督していますが、教員の身分は東京都職員であり、区内では無くて都内の学校が転勤の範囲になっています。

どこをどうやると、教員資格に大学院卒業を義務づけると何かが変わるのか?という発想なのかが分かりません。

別に教員だけではなく、普通の会社員ですら学校での教育が職場のキャリアーに直接影響しているところは数える程ですよ。

法科大学院卒業は、いまや司法試験を受ける資格として不可欠にしましたが、法科大学院を卒業しても司法試験に合格を保証したり、法曹資格を得ることにはなりません。
実務教育が資格取得を保証するという観点で見ると、自動車教習所とか航空大学校のような、学校内でフルイに掛ける、予備検定を実施する方を主力とするべきだと考えますが、法科大学院はそのようなことをしていません。

教員に大学院卒業を義務づけるというのも、単に驚異になる手間を増やすだけの手続でしょう。
結果として、教員志望の学生がより勉強する可能性はありますが、保証にはならない。

では、一般企業では大学での教育をどのように評価しているのか?と言えば、20年ぐらい前は機械メーカーでは技術系の学生だけを採用して、その中から経理担当者を自社で十何年も掛けて養成するとか、ゼネコンでは建築士の数を外部に知らせるために、まず建築資格を優先して採用して仕事は全く建築設計には関係ない仕事をさせる、といったことをやってきました。
簡単にまとめると、企業は大学の教育を直接的には考慮していない。

逆に、大学での実務教育が「成果」を挙げているとされるアメリカでは、新卒者が持っている実務能力が高いからという理由で、勤続何年の社員が全く落ち度無しでも解雇される世界になっています。

学校での実務教育が、本当に会社に役立つのであれば、人事に直接影響して当然なのです。
しかし、上記のように日本では学校と社会(会社)を一種の絶縁状況に置いてきたのですから、突然「実務教育が必要」と言い出すのは、木に竹をつぐようなものでしょう。

法科大学院も、自動車教習所と同じで予備司法試験を実施して、卒業できないから放校という制度をさいようすれば実務教育と言えますが、現在のところ法科大学院も文科省のルールですから成績評価が相対評価になっています。

法科大学院が、全体として毎年必要とされるの法曹人口(の予測)の何割増しかだけ絞って、全法科大学院の共通テストで足切りをしてしまえば良いわけです。
法科大学院を法律を漠然と勉強する、法学部の延長であるとやっていると「法科大学院卒・法曹資格無し」の卒業生を量産することになります。

結局ところ、実務を考えないで、教育だけやっているのに、看板を実務教育に切り替えているというべきでしょう。

11月 17, 2009 at 11:23 午前 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2009.11.16

ホームオブハート対日本テレビ裁判

今日(2009/11/16)は原告ホームオブハート・被告日本テレビの名誉毀損裁判を傍聴してきました。

HTP最新情報にある通り、証人尋問であり当初は原告本人のToshiこと出山利三氏が証言することになっていました、しかし直前になってToshiの証言は行われないことになりました。
紀藤弁護士のブログより「急報! ホームオブハート事件(TOSHI事件)の今後の進行に変更があります。
2009年11月16日(月)13:30~同じ東京地裁526号法廷で、TOSHI側が日本テレビを訴えた裁判で、TOSHIが証言する予定となっていましたが、TOSHIの出廷は、病気を理由に延期となりました(他の証人に対する尋問自体は行われます。こちらも傍聴自由)。

Toshiも原告側(ホームオブハートならびにトシオフィスなど)の証人であり、今日の証言者も原告側の証人で現在20歳の女性です。

この裁判は、傍聴している側にはよく分からないのですが、原告(ホームオブハートら)が日本テレビの報道が名誉毀損に当たると訴えたものです。
2004年4月に各局のワイドショーが一斉に取り上げた「報道」の中で、日本テレビを訴えたものです。なぜ、日本テレビなのかがよく分かりません。

当時の報道の内容がどうであれ、放送当時よりも以前に起きた事を報道していたわけで、そこに名誉毀損の要素があるのだとしますと、報道当時よりももっと以前の事柄についての報道が事実と異なる、ということが名誉毀損を構成する最低限必要な条件だろうと考えます。

2009年現在、20歳ということは報道された2004年には15歳、問題にされている事柄はそれ以前の中学生時代に起きた内容だとなります。

ホームオブハートの施設には、児童相談所が立入調査をし複数の児童を一時保護しています。だから報道されて大騒ぎになりました。
つまり、保護された子どもは証人よりも年下で、彼女の妹は3歳年下だそうですから、当時小学生であったのでしょう。

証言は、13時30分から始まり、16時まで続いたのですが、「子どもが段ボール箱で養育されていた」と報道されたことが事実に反する、といった争いになっています。
こういった点だけであれば、争点として明らかになっている事実は数点から十点ぐらいではないかと思いますが、原告側の尋問(主尋問)はほとんどすべてが、紀藤弁護士と「ホームオブハートとToshi問題を考える会」代表の山本さんらに対して批判の連続でした。

原告側代理人の主尋問は、いろいろな事を証言させるのですが、その一つ一つに「何時」がありません。
聞いていても、彼女に何が起きたのかが理解できません。

そこで、気づいたのが彼女の年齢です。
証言で、小学校で不登校であった、と受け取れました。その場合、不登校の時期が2001年以前だとなります。その後、屋久島のホームオブハートのホテルが母親の職場であったために、引っ越してそこでは学校には行かず、その後さらに那須に転居して2004年の事件に遭ったようです。

一方「ホームオブハートを考える会」の被害者の方々が、ホームオブハートにかかわった時期は、2002年あるいは2003年ぐらいのようです。
つまり、今日の証人が紀藤弁護士や山本さんを非難するにしても、時期的に無関係ではないのか?と考えました。

ところで、今日予定されていたToshiの証言を原告側は取り下げました。
そして、Toshiに変わって夫人である出山香氏の証言が、2010年1月25日11時から予定となりました。

この裁判では、ホームオブハート側は攻撃側ですから、もっと明快な趣旨での主張をするべきだと思うのですが、何を問題にして何を主張しているのか、どういう戦略・戦術で裁判を進めるつもりなのか、さっぱり想像が出来ません。

11月 16, 2009 at 11:05 午後 裁判傍聴 | | コメント (1) | トラックバック (0)