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2009.11.06

日航再生案はいよいよ無くなりつつある

朝日新聞より「日航、つなぎ融資に政府保証つけず 年金債務なお問題

経営再建中の日本航空は、当初想定していた政府保証付きのつなぎ融資ではなく、政府保証のつかない形で日本政策投資銀行に融資を申請する検討に入った。

金融危機で一時的に経営不振に陥った企業が対象の「危機対応融資」は、日航に適さないとの見方が政府内で広がっているためだ。

国土交通省は、日航の企業年金を強制的に引き下げる法整備を進めることを表明し、政投銀の融資を促す方針だ。

前原誠司国交相が選任した専門家チーム「JAL再生タスクフォース」が10月29日にまとめた報告書によると、日航は11月末までに最大1800億円のつなぎ融資が必要。

国交省や日航は、政投銀などの融資に一部政府保証がつく危機対応融資の活用を検討していた。

ただ、政投銀の危機対応融資の実施には慎重論が強いうえ、企業再生支援機構は2カ月程度で支援の可否を決めるとみられ、それまでの事業継続に必要な額は500億~1千億円ですむ見通し。
国交省や日航は、機構が支援すれば経営破綻(はたん)の可能性も低くなるとみて、あえて政府保証を求めなくても、つなぎ融資は可能との判断に傾いている。

しかし、その場合でも、年金債務が融資の足かせとなることは変わらない。そこで、前原国交相が日航の年金給付を強制的に減額できる法整備を進めることも表明することになりそうだ。

そもそも、前原国交相が突如として「日航を法廷処理をしない」と宣言してから、JAL再生タスクフォースを立ち上げたが、危機対応融資のためには査定が必要だとして、結論を出さずにJAL再生タスクフォースは解散してしまった。

この段階で「JAL再生タスクフォース」とはなんだったんだ?という声があったのだが、今度は政府保証付きの危機対応融資の対象じゃあないだろう、という意見が出てきたから、日本政策投資銀行が融資するという案に後退したわけです。

しかし、日本政策投資銀行がすんなりと融資できるのであれば、民間銀行の融資団が実行していますよ。
それができないから危機なのであって、ストレートに見れば日航の危機はいよいよ差し迫ってきた、と見るべきでしょう。

国交省や日航は、機構が支援すれば経営破綻(はたん)の可能性も低くなるとみて、あえて政府保証を求めなくても、つなぎ融資は可能との判断に傾いている。

こりゃなんなんでしょうか?
経営破たんの危機は当面回避できても、再生できるとは言いがたいわけで、それこそレガシーコストの処理の方を優先しないと、当面の危機回避は出来てもいずれは経営破たんすると見るのが常識でしょう。

結局のところ、前原国交相が主導した「日航再生案」は単なる先延ばしである、ということになりそうです。

11月 6, 2009 at 04:16 午後 経済・経営 | | コメント (0) | トラックバック (0)

高速道路上で軽微な追突?

NHKニュースより「放射性物質積んだ車が事故

5日午後8時すぎ岩手県八幡平市の東北自動車道の上り線で、放射性物質を含んだ試薬を積んだワゴン車にライトバンが追突する事故が起きました。

警察によりますと、この事故で放射性物質が漏れるおそれはなく、けが人もいないということです。

国土交通省などによりますと、ワゴン車は青森県六ヶ所村に本社がある日本原燃の委託を受けて、放射性物質を含んだ分析用の試薬を川崎市にある東芝の施設に向けて運んでいました。

また試薬は液体で、0.4リットル入りのビン2本に入れられたうえ、専用の輸送容器に収められ、ビンの破損はなく、放射性物質が漏れるおそれもないということです。

現場で消防が調べた結果、放射線は検出されませんでした。またこの事故でけが人はいませんでした。

大した事故ではないのですが、映像を見るとハイエースのリアハッチが曲がった程度の軽い追突事故です。

わけが分からないのは、これが高速道路の本線上で起きていることで、ハイエースのライトバンだから80キロぐらいで走っていた(速度違反しない)としても、本線上で「軽い追突」になるものでしょうかね?

結果として大事故にならず、負傷者はなく損害も軽微であったから良かったのですが、本線上でこんな事が起きることにビックリします。

追突した車もライトバンらしいですから、特に高速で突っ込んだということでも無いでしょう。
前方不注意・居眠り同然ということかと思いますが、こんな事が起きるのだな、と感じました。

11月 6, 2009 at 03:23 午後 事故と社会 | | コメント (3) | トラックバック (0)

日本をバカにしている文科省

読売新聞より「中退率など大学公表を…文科省が義務化狙う

文部科学省は5日、国公私立大学に公表を義務づける教育情報の項目を盛り込んだリスト案を中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)大学分科会の部会に示した。

5分野、計17項目からなり、大学側が積極公表してこなかった「中途退学(中退)率」や「在学者数」などが含まれる。

受験生らの指標にしたい考えで、さらに項目を精査し、年度内の大学設置基準の改正を目指す。

リストで示されたのは、教育の質を向上させるため、大学が積極的に公表すべき情報で、「教育」「学生」「組織」「経済的枠組み」「学習環境」の5分野。

例えば、「学生」の分野で示された「中退率」は、入学後の進級の厳しさを示す一方、不本意入学の多さなどにもつながるデータで、経営に直結するため大学が出したがらないのが実情だ。

このほか、収容定員との差し引きで定員割れの実態が分かる「在学者数」、推薦入試やAO入試での入学者数が分かる「入試方法別の入学者数」など、リストには大学側が公表に消極的だった情報が含まれた。

教育情報の公表は大学設置基準などで規定されているが、具体的な公表項目は各大学の判断に委ねられているのが実態。

大学運営の基礎となる学則を公表している大学は41%(文科省調べ)に過ぎず、「説明責任を果たしていない」との批判もあった。

なんというか、文科省のバカさ加減が透けて見えるという印象です。

文科省の何が悪いと言って、教育全体を「授業を受ければ資格が取れる」というところに集約してしまったことだろう、と思っています。

一見すると「(卒業)資格が取れればOKだろう」と感じますが、人生は学校教育だけで終わるわけではないから、資格を取っても全然OKじゃないのが社会です。

また、社会としても卒業資格だけを新社会人に要求しているわけではない。

そうなると、文科省が管轄する教育とは社会に対するサービスの一つであって、そのために国民が教育をどう利用するのか?という視点が必要だとなります。
その中には、中退・再入学といったことも当然必要でしょう。

大学が、全員入学で卒業するのが1/10になるとか、入学試験が極端に難しいが、卒業生は確実に社会的な資格(医師・弁護士・パイロット)などになる、といった学校もあって良いでしょう。

要するに、社会とのインターフェースを文科省が決めること自体が不適切です。

文科省がやるべき事は、むしろ学校の財務信用状況の公開などではないでしょうかね? 大学がどうあるべきかを決めている「大学設置基準」なんてものは、ドンドン最低限必要事項だけに減らして行くべきでしょう。

11月 6, 2009 at 09:55 午前 教育問題各種 | | コメント (2) | トラックバック (0)

日航OB怒る

朝日新聞より「日航OB「年金強制減額なら提訴も」 調整大詰め

日本航空の再建を巡り、日航退職者の年金削減問題が大詰めを迎えている。

政府が検討している年金減額に、退職者らは強く反発。強制減額には訴訟も辞さない姿勢だ。

退職者らがつくる「JAL企業年金の改定について考える会」の15人は5日、厚生労働省を訪れ、強制的な年金減額に反対する要請文を長妻昭厚労相あてに提出した。

客室乗務員OBの福島隆宏さん(67)は記者会見し、「(政府が強制減額に踏み切るなど)一般的に不当なことが行われた場合は提訴もやむを得ない、というのは常識的な考え方だ」と述べた。

会が退職者に対し、ウェブサイトで「減額反対」の署名を募ったところ、5日現在で対象者約9千人中4割を超える3740人分の署名が集まったという。

現行法で日航の年金給付を引き下げるには、現役、退職者それぞれの3分の2以上の同意が必要。

さらに引き下げが成立しても、希望する退職者には条件変更前の水準で一括支給しなければならない。

政府内では、現行法に基づく限り大幅な年金減額は困難とみて、強制減額できる特別立法の道を探っている。

日航は事業継続のために11月中に、政府が全額出資する日本政策投資銀行からつなぎ融資を得たい考え。

ただ財務省などは4.5%の給付利率を約束する日航の年金には「国民の理解が得られない」として年金減額を求めている。

5日は関連省庁の副大臣が国土交通省に集まり、日航再建対策本部の第2回会合を開催。
さらに国会近くに場所を移し、前原誠司国交相も加わって話し合いを続けた。
辻元清美国交副大臣は記者団に対し、来週中に対策本部の方向性を出す考えを表明した。

また、日航は4日付で最大労組のJAL労働組合に対し、今春にいったん決めた冬の一時金(ボーナス)の減額について協議入りを申し入れた。

この中で「国民の理解」を一番得られないのは、「特別立法方を作って法律で強制的に年金給付額を引き下げる」でしょう。

確かに、日航の年金給付額が多くて、引き下げるのが公的支援の条件だという、財政当局の主張はその通りですが、それは条件の一つであって、条件が満足されないから日航は法的処理に向かう、でなんの問題もないでしょう。

完全にババ抜き状態になっていて、特別立法はババを押しつける法律ですね。
金融機関などがババを逃れるために誰かに押しつけることを決める法律なんてものが許されませんよ。

こんな法律が成立したら、日本はおしまいですね。

11月 6, 2009 at 09:36 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.11.04

15.7%の衝撃 朝日新聞社説

朝日新聞社説より「15.7%の衝撃―貧困率が映す日本の危機

日本の相対的貧困率は、07年調査ですでに15.7%だったと長妻昭厚労相が発表した。約6人に1人が「貧困」という事実は何を意味するのだろう。

日雇い派遣で生計を立てる都内の大卒30代男性の生活を紹介したい。

宅配便の配達や倉庫の仕分け作業で一日中くたくたになるまで働いて、手取りは6、7千円。結婚して子供も欲しいが、この収入では想像すらできない……。「明日の仕事もわからないのに、将来がわかるはずがない」

「国民総中流」は遠い昔の話となり、いくらまじめに働いても普通の暮らしさえできない。これが、貧困率15.7%の風景である。

相対的貧困率とは、国民一人ひとりの所得を並べ、その真ん中の額の半分に満たない人の割合を示す。

経済協力開発機構(OECD)の04年の調査では日本の相対的貧困率は14.9%。加盟30カ国中、4番目に高いと指摘されていたが、自民党政権は公表を避け続けてきた。

日本が“貧困大国”となった現実に目を背けてきたのだ。

■数値公表の持つ意味

新政権が貧困率を発表したことには、現実を直視すること以上の大きな意味がある。

英国などのように、具体的な数値目標を設定して貧困対策に取り組むことができるからだ。
例えば、「5年以内に貧困率の半減を目指す」といった目標である。

貧困の病根は何か。そして貧困は何をもたらそうとしているのか。

経済のグローバル化により国際的な企業競争が激化し、先進各国で雇用の不安定化が進んだのは90年代半ばからだった。
日本では労働力の非正社員化が進み、当時の自民党政権も政策で後押しした結果、3人に1人が非正規雇用という時代が到来した。

日本企業は従来、従業員と家族の生活を丸ごと抱え、医療、年金、雇用保険をセットで支えていたため、非正規雇用の増加は、それらを一度に失う人を大量に生んだ。

一方、生活保護は病気や高齢で生活手段を失った人の救済を想定していた。
働き盛りの失職者らは、どの安全網にも引っかからずこぼれ落ちていった。

貧困率の上昇は、安易に非正規労働に頼った企業と、
時代にそぐわない福祉制度を放置した政府の「共犯関係」がもたらしたものだといえる。

日本社会は、中流がやせ細り貧困層が膨らむ「ひょうたん形」に変わりつつある。

中流層の減少は国家の活力をそぎ、市民社会の足元を掘り崩す。
自殺、孤独死、児童虐待、少子化などの問題にも貧困が影を落としている。

さらに深刻なのは、貧困が若年層を直撃していることだ。

次世代への貧困の広がりは、本人の将来を奪うばかりではなく、税や社会保障制度の担い手層を細らせる。
子育て適齢期の低収入は、まっとうな教育を受ける権利を子どもから奪い、将来活躍する人材の芽を摘んで、貧困を再生産する。

これは、国家存立の根を脅かす病である。その意味で貧困対策は決して個人の救済にとどまらない。未来の成長を支える土台作りであり、国民全体のための投資だと考えるべきだ。

■人生前半の社会保障

貧困率を押し下げるには、社会保障と雇用制度を根本から再設計することが必須である。それには「人生前半の社会保障」という視点が欠かせない。

能力も意欲もあるのに働き口がない。
いくら転職しても非正規雇用から抜け出せない。就労可能年齢で貧困の落とし穴にはまった人たちを再び人生の舞台に上げるには、ただ落下を食い止めるネット型ではなく、再び上昇を可能にするトランポリン型の制度でなければならない。
就労支援のみではなく、生活援助のみでもない、両者の連携こそが力となる。

働ける人への所得保障は福祉依存を助長するという考えも根強いが、仕事を見つけ、生活を軌道に乗せる間に必要な生活費を援助しなければ、貧困への再落下を防ぐことはできない。

新たな貧困を生まない雇用のあり方を考えることも必要だ。

企業が人間を使い捨てにする姿勢を改めなければ、
国全体の労働力の劣化や需要の減退を招く。

正規、非正規というまるで身分制のような仕組みをなくすためには、同一労働同一賃金やワークシェアリングの考え方を取り入れなければならない。
正社員の側も、給与が下がる痛みを引き受ける覚悟がいる。

■新しいつながりを

経済的な困窮は、人を社会の網の目から排除し孤立させる。
家族、友人、地域、会社などから切り離され、生きる意欲すら失っていく。

戦後の成長期に築かれた日本型共同体がやせ細る今、貧困を生み出さない社会を編み上げるには、人を受け入れ、能力を十全に発揮させる人間関係も必要だ。
新たな人のつながりを手探りしていくしかない。その姿はまだおぼろげにしか見えないが、ボランティアやNPO、社会的企業などがひとつの手がかりとなるだろう。

鳩山由紀夫首相は所信表明で、「人と人が支え合い、役に立ち合う『新しい公共』」を目指すと語った。この美しい言葉を、現実の形にしていく政治力を発揮できるだろうか。

同時に貧困対策は、自民党などの野党にとっても共通の国家的課題だ。
与野党が真剣に斬新な知恵を競い合って欲しい。危機は待ってくれない。

前半は非常にストレートに書いている社説だと思います。
派遣労働を是とする考え方は、投資をせずに利を増やすという考え方ですから、結局は借金の増大としか言いようがないのに、そういう観点からの指摘はありません。

健康保険制度の問題についても、利用者である国民がどう見るか?という観点からの議論がほとんど何もない。
アメリカなどの例を出して「日本はマシです」のような後ろ向きの話にしたら、国民は全体として希望を失うでしょう。
ハッピーリタイアが無いと年上の人を見る若手社員が仕事に頑張ることが出来るでしょうか?

政治指導者などが提示するべきは希望なのであって、言い訳ではない。
一方で「人口が増加する」といった誰が考えて有り得ないような前提での将来像を語るべきでもない。
日本は現在のところ比較的豊かで安全な国です。これがいきなりピンチになる事があれば、それこそが政治などの失敗でありましょう。
しかし、人口減に向かいます。これは変わらない。
そういう状況で、どうするのが将来ハッピーであると今感じることが出来るのか?を提示することが政治の最大の使命でありましょう。

こう考えると、新自由主義は本質的に「将来の不安を強調し、それを理由に競争の障害になる規制をはずす事」だったように思います。
逆に、規制を外すことを目的に将来の不安を強調し、規制を外すことに反対できなくした、のかもしれません。

しかし、不安は解消せず、日本においては経済も成長しないから不安はかえって増大した。
これが現状でありましょう

人口減社会に向かうことを考えると、人の価値は高くなるばかりだし、価値に見合う能力を人に付けさせるための投資も重要だと言えます。
教育に関して言えば、大学進学率の数字は人に対する投資効率の目安にはならないことが明らかですから、総合的に人の価値をどう認めるのか?というところに踏み込まないとだめでしょう。

これは、市場側(評価する側)の声を教育についても重視するべきだ、ということであって文科省が長年やってきた「資格中心主義」ではダメだ、となります。

なんか、ドンドン話を原点に戻すような印象ですが、それこそが今の日本に必要な事かもしれません。

11月 4, 2009 at 10:51 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (7) | トラックバック (0)

ネットブックはそろそろ買い時らしい

IT media News より「そろそろ「仕事にNetbookを使う」ことを考えよう

世界最大の携帯電話メーカーNokiaが、大々的にNetbookの世界に乗り込んできた。同社は米国中の複数の店でNetbookを販売する。

同社の「Booklet 3G」はわずか299ドルだ。このニュースの前に市場調査会社DisplaySearchは、Netbook売り上げが前年から264%も増えたという興味深い調査結果を発表している。

これまでNetbookの欠陥が修正されるのを待ってきたが、ついにNetbookがマスマーケットに訴求できる段階に至ったようだ。
だが、企業に受け入れられるレベルにはなっているのだろうか?従来、企業では処理能力と使い勝手が携帯性より重視されてきた。そして、その携帯性こそが Netbookの魅力だ。

だが長らく待った末に、わたしはNetbookは企業で使える段階に達したと考えるようになった。

その理由を以下に挙げる。

1. 携帯性が非常に高い

Netbookは、常に社員のデスクにつながれているデスクトップとは違う。ノートPCとも異なっている。ノートPCはそこそこの携帯性があり、処理能力はNetbookより高い。Netbookは移動が多く、基本的な機能を求めている社員向けのデバイスとしてニッチを開拓してきた。 Netbookはリソースを食うソフトではなく、基本的なソフトを走らせる。社員がそれで十分だというのなら、高価なノートPCより安価なNetbook を買う方がずっといい。

2. 安い

それから、Netbookは非常に手ごろだということを思い出してほしい。十分な機能を備えたNetbookが平均300ドル程度でコンシューマーに売られている。企業は楽に節約ができる。社員に必要のないコンピュータを与える理由などない。Netbookで十分作業ができる社員がいると思うのなら、Netbookを支給すればいい。

3. 信頼性が高い

パワーの点ではNetbookは目覚ましいとは言えないだろうが、目覚ましいほどの信頼性はあるかもしれない。通常、多くの社員が日常的にこなす単純な作業なら、Netbookは頼りになる。もちろん完ぺきではないが、全社で導入してみれば、ほとんどの企業は、多くの作業でNetbookは頼れると思うだろう。

4. 画面はそれほど小さくない

多くの企業はNetbookを見て、普通の社員には画面が小さ過ぎると言う。だが実際に使ってみれば、普通のノートPCより画面はかなり小さいが、そんなに悪くはないと思うだろう。DellのMini 10は、ユーザーにとって魅力的な鮮やかなディスプレイを備えている。10インチの大きさならそんなに悪くない。

5. パワー不足はさほど目立たない

NetbookはノートPCと比べると処理能力は低いが、現実的な期待を持って見れば、パワー不足はそれほど目立つものではない。もちろんハイエンド会計ソフトは実行できないし、タイムカード管理ソフトも動かせないかもしれない。だが電子メールのチェックや文書の編集、Webサーフィンに使うなら、社員は満足すると思う。

6. 参入ベンダーは増えている

わずか数カ月前は、Netbookを開発しているベンダーは多くなかった。それは主に、Netbookが市場にどう受け止められるか、まだよく分からなかったからだ。だが今は、Netbookを提供するベンダーが増えている。そのため、これらベンダーは同じ顧客層をめぐって競い合っており、他社の先を行くために絶えずNetbookを改良しなくてはならない状況にある。つまり機能強化競争が行われており、この新たな流れを利用したい企業には非常にいい時期だということだ。

7. 企業がターゲットになりつつある

Netbookはもともとはコンシューマー向けの製品だったが、企業にも有用かもしれないということに気付いたベンダーが増えている。このため、そうしたベンダーが提供しているNetbookの多くは、企業向けに、携帯性と単純な作業をこなせる生産性に重点を置いている。企業にとっては、このようなNetbookを試すのにちょうどいい時期と言える。

8. 景気は不透明

この項目は、NetbookはノートPCより安いという項目のあとに置くべきかもしれないが、それはともかく、われわれ皆が巻き込まれている経済情勢を考えることは重要だ。ほとんどの経済学者は、景気回復は弱含みで、経済を再び沈下させるいかなる事態も起こり得ると主張している。それを考えると、企業はお金の使い道を慎重に考えなければならない。Netbookは理想的な投資先のように思える。

9. これからどんどん改良される

Microsoftは10月22日にWindows 7をリリースし、Netbook向けに設計されたStarterエディションも提供開始した。Microsoftは、StarterエディションでNetbookの信頼性ははるかに高まると主張している。パフォーマンスも向上しているはずだ。もしそうなら、Windows 7はソフトウェアとNetbookの新たな扉を開くかもしれない。企業はその最前線にいるべきだ。

10. 売れている、つまり良くなる

先に述べたように、Netbookは急ペースで売れている――PC市場のどのタイプのコンピュータよりもずっと速いペースで。それに気付くベンダーが増えれば、各社はライバルに先んじるためにNetbookの改良を続けるだろう。その恩恵を最も受けるのは企業と消費者だ。

Netbookはついに企業へとたどり着いた。企業がNetbookを試して、最も役に立つ場面で仕事に採用するときが来たのだ。

6月の末に富士通のネットブックFMV-BIBLO LOOX Mを購入しました。

メモリは増設して、2Gにしましたが、HDDは元々160G、Windows Xp でかなり警戒に動きます。

この機械の用途は、基本的に「デスクトップの持ち出し」です。
具体的には、データベースソフトのファイルメーカーを持ち出しています。

こんな事は、OSがデスクトップと同じだから出来るわけですが、だからと言って出先で入力するつもりもないわけです。
一言で言えば「巨大電子手帳」といったところでしょうか。

スケジューラーの持ち出しは、Palm 以来色々とやってきましたが、これもストレートに Outlook の持ち出しにしてしまいました。

記事にはストレートに指摘していませんが、ビジネスユースの範囲で考えると、画像などを直接扱うことはほとんど無いわけです。
出先でビデオ編集するといった事は、極めてマレでしょう。

つまりは、今や趣味の世界の方がPCに対してより強力であることを要求しているわけで、ビジネス上でモバイル環境を作るのであれば「デスクトップを持ち出せる」というのは、ストレートな展開として分かりやすい。

セキュリティ問題をどうするか?というのがあるから現在のネットブックを社員に配るといったことは、いささか心配ではあるけど、今後改良が進むともうちょっと良いバランスネットブックが出来るだろう、と思うところです。

FMV-BIBLO LOOX M で不満な点は「電池の寿命が実用1時間」です。
しかし、1時間は確実に動くので実用上はちょっと注意を払えば大問題にはなりません。
確かに、 Let's Note の長時間駆動は魅力ではありますが、巨大電子手帳として「見るだけ」であれば、何時間も動くというほどの電池寿命は必要ありません。 これは「見るだけか入力するのか?」の問題と言えます。

11月 4, 2009 at 09:59 午前 新商品やお買い物 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2009.11.02

真光元裁判

今日(2009/11/02)は真光元裁判を傍聴してきました。
真光元事件の詳細は「真光元被害者の会」のHPに出ています。

被害者は、原告の娘Mさんで2005年平成17年7月18日に12歳(中学1年)で亡くなりました。

Mさんは、インスリンを体内で作る事が出来ない1型糖尿病(小児糖尿病)を発症してしていました。

真光元とは、ヒメガマ(ガマ科の多年草)を微粉末にしたものだそうで、わたしから見ると「要するに雑草だろう」としかならないのです。
最初、このニュースに接したのは2005年の事件当時だったと思いますが「そんなモノで・・・・」と感じたものです。

今年になった頃に、縁があってMさんのご両親(原告)とお会いして、裁判の進行状況なども聞いておりました。
10月5日に、原告側の証人としてMさんの母親の証人尋問があり、今日(2009/11/02)被告の堀洋八郎氏らの証人尋問となりました。

2005年の事件の民事訴訟を今ごろやっているのは、この間に検事裁判があったからです。

先に書いた通り、ガマの粉末が病気に効くと言われても、効き目があるとはとうてい思えないのですが、健康補助食品(だそうです)の真光元は、真光元(まこも)神社で、神通力を得た堀氏(ら?)が作ったとか霊力を与えたとか、処方したとかで効き目が出るのだそうです。

ところが、真光元は病気を治さないのだそうです、要するに薬事法に触れるからそれは言えないと。
しかも、神通力はまこも神社の会員の研修会で訓練(?)した結果与えられるのだそうで、神通力を持っていると認定されている人の数は250人以上とか。

では、神通力を持っている人が病気を治すことが出来るのか?というと、神通力とはその人の力ではなくて、神の力が神通力を持っている人を通じて作用するのだ、というのです。

はっきりと言いますと「とても裁判の場とは思えないような話」でありました。

堀氏は非常に不思議なことを言っていました。

真光元を飲むと、30分から3日ぐらいの間で身体の具合が悪くなる。これを好転反応と言う(好転反応という言葉は堀氏の発明だそうです)。具合が悪くなって、(普通の)医者に行くと、患者が真光元を飲めなくなるから、医者に行くのはだめだ。
と言っているのですが、真光元は治療はしないわけです。
そのために、病気の人はまこも神社に来ない、と言っていました。
だとすると、上記の話は一体何のことなのか?

13時半から16時半までこんな感じの頭が混乱する話ばかりでありました。

次回は、12月21日で結審の予定です。

11月 2, 2009 at 11:22 午後 裁判傍聴 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2009.11.01

サンケイ新聞の派遣労働についての視野狭窄

サンケイ新聞より「どうなる労働者派遣法改正 規制強に「雇用不安定化」の懸念高まる

「派遣切り」や東京・日比谷の「年越し派遣村」…。昨年以降、社会問題化した労働者派遣制度に鳩山政権がメスを入れようとしている。

製造現場の派遣禁止などが柱だが、失業率は戦後最悪の水準にあり、雇用環境は依然厳しい。

「弱者救済」を目指した派遣見直しだが、企業に大きな負担を強いることになり、雇用を不安定化させる懸念は消えない。
鳩山由紀夫首相は難しい政策判断を迫られている。(飯塚隆志、山田智章)

10月27日午後、東京・霞が関の厚生労働省で行われた労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の労働力需給制度部会。
席上、全国中小企業団体中央会の市川隆治専務理事が、資料に目をやりながら声を荒らげた。

「これでは75万人が失業する。派遣労働者の保護というが、究極の派遣切り法案ではないか」

議題は「労働者派遣制度のあり方」だった。

民主、社民、国民新の3党が合意した労働者派遣法改正に関する審議で、事務方が配布した資料には、法改正で75万人もの派遣労働が禁止対象となることが読み取れた。

派遣に頼る中小企業には、その穴埋めで人材を確保できるほどの余裕はない。
市川氏の発言は、そんな危機感を代弁するものだった。

鳩山政権が目指す労働者派遣法改正は、製造現場への派遣や日雇い派遣などを原則的に禁じるものだ。
派遣会社に登録して仕事することも原則禁止となる。

昨年以降の不況で製造業中心に「派遣切り」などが相次いだことを受けたもので、長期安定的な雇用の実現が狙いだ。

製造業派遣の解禁など小泉政権が行った規制緩和を「弱者切り捨て」と断じる鳩山政権の目玉施策だが、行き場を失った派遣労働者が正社員になれる保証はどこにもない。

「製造現場の派遣労働者は半分以下に激減した」

ある派遣業界関係者はこう指摘する。平成19年6月現在の派遣労働者数は184万人。

その4分の1強の47万人は製造業派遣だったが、最近、急激に減ってきたという。
理由は明白だ。鳩山政権の規制強化を先取りした動きである。

三菱自動車は、1400人いた製造現場の派遣労働者ら非正規社員を3月末までにゼロにした。

工場の稼働率が上がり始めた今は、関係会社からの応援や、派遣会社を通さず期間限定で直接雇用する期間従業員の採用などで対応し始めた。

ただ、直接雇用による労務コストの増加は大変な負担だ。

このため「多くのメーカーが海外生産比率を高める方向で検討している」(製造業幹部)という。

村田製作所は、15%の海外生産比率を25年3月期までに30%に高める方針だ。
円高に備えた経営戦略の一環だが、「派遣規制強化のリスク回避も後押しした」(広報部)という。

工場の海外移転は雇用の不安定化を加速させる。

さらに登録型派遣の原則禁止も影響が大きい。主婦らが派遣会社と契約し、家庭の事情に合わせてアルバイト感覚で働くことができなくなる。
それでも鳩山政権は派遣制度を抜本的に見直せるのか。

「3党合意を踏まえて通常国会への法案提出を目指す」。首相は10月29日の衆院本会議で、こう答弁した。

ただ、民主党内も一枚岩でなく、「あれもこれも規制するだけでは混乱を生む」との慎重論は根強い。

ある中堅議員は「規制強化で企業の人件費を圧迫すると、正社員の賃金引き下げを起こすかもしれない」と語る。
特に労働組合の支援を受ける議員は、正社員の雇用問題に敏感に反応する。

熱心なのは社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相だ。
「3党合意の抜本改正案から少なくとも後退しないように、進むことはあっても後退しないように」とクギを刺す。

労政審は年内に答申を出すが、これを受けた議論次第で政府・与党内に大きな論争が起こる可能性は十分にある。

意図してこういう記事にまとめたということなのでしょうが、サンケイ新聞はどういう形がよいと考えているのでしょうか?
まるで、かつての社会党の「なんでも反対」そのものと同じ論理展開の記事だと思います。

派遣問題を「何とかしなくてはならない」となったのは、新自由主義論者の「一部が先行して良くなれば、全体が良くなる」論に結果が出なかったからです。

派遣労働の問題は、長期雇用が企業に負担になる、ということを解決すると称して、実質的な賃下げを行ったところにあります。
雇用の安定と、賃金の関係は経済学的には「総額の一致」であるべきでしょう。
長期雇用でその間に受け取る賃金の総額と、短期雇用の繰り返しで受け取る賃金の総額は同じであるべきだ、同一労働同一賃金です。
ここでいう賃金とは、給与以外のものを含む総額です。
そして短期雇用の繰り返しは、その間の失業手当や就職のための再訓練費用などを含みますから、当然の事ながら、総人件費としては短期雇用者の方が高くなることになります。

企業にとっては、長期雇用のリスクを避けるために、賃金コストを短期的に上昇させるのか?という決断が必要です。

しかし、こんな面倒な「決断」をしなくても良くなる手法が一つあって、それが「短期雇用者の賃下げ」です。
というよりも、長期雇用者と同程度の時給にすれば見かけ上は「同一賃金」になります。

これでは、労働力の源泉である能力の再生産(訓練)が全くできないわけで、労働力の食いつぶしそのものになっているわけです。
この事を無視しているような政策が、医療とか学校教育でもまん延したのが新自由主義の最大の問題点でした。

近代健康保険の原理は、健康保険が無い社会の方が実際には医療費(社会問題も含む)が大きくなると分かったからです。
アメリカでは、国民皆保険制度が無いのに健康保険料の総額は人口比で他国のほぼ倍です。
そして医療水準の平均はOECD諸国間では下の方です。
つまり、恐ろしく効率が悪い健康保険制度です。

企業が労働者に何を求めるのか、といったことは国家百年の計といったものにはならなくて当たり前です。だから、国の政策は企業と同一歩調であってはなりません。
この事は、この10年で分かったことの一つでしょう。

それをこのサンケイ新聞の記事は「意図して昔の論調をそのまま持ってきた」と思うのですが、役に立たないでしょう。
新聞社なのですから、なんか提案するべきですよ。

11月 1, 2009 at 10:43 午前 経済・経営 | | コメント (2) | トラックバック (0)

日本航空の赤字を国が直接埋めるというトンでもない話

NHKニュースより「日航赤字路線 国の支援を検討

企業再生支援機構に支援を要請した日本航空が、地方の赤字路線の廃止を検討していることについて、前原国土交通大臣は「飛行機が飛ばない空港がないようにしたい」と述べ、地方路線を維持するため、期間を限って国が支援を行う考えを明らかにしました。

深刻な業績不振に陥っている日本航空は、国と金融機関が出資する「企業再生支援機構」に支援を要請し、事実上国の管理下で再建策の検討が進められることになりました。

この中で、日本航空が地方の赤字路線の廃止を検討していることについて、前原国土交通大臣は31日、神戸市内で記者団に対し、「路線がなくなるところも出てくる可能性があり、政府として一定の時限を区切って何らかの支援を行って、飛行機が飛ばない空白の空港がないようにしたい」と述べ、地方路線を維持するため、期間を限って国が支援を行う考えを明らかにしました。

そのうえで前原大臣は、「国が面倒を見るということになれば、地域の自助努力がなくなるので、地域でも、観光やビジネスの分野などで利用者数を増やすための努力をしてもらいたい」と述べ、地方に対して、利用客増加のための取り組みを行うよう求めました。

これはもう何を言っているのかわけが分かりません。

日本航空は2000億の赤字であり、全日空が200億の赤字で1/10です。
普通に考えれば、赤字にならないようにするのが企業努力そのものであって、その中には路線廃止も含まれるというのが当然でしょう。

飛行機を飛ばすために、自治体の努力を求める、とは本末転倒そのものでしょう。
航空会社も地方自治体も、お互いに「利益を上げるために投資する」という以外の選択はないわけで、投資してみたら失敗だったということも当然あるでしょう。
その代表が「飛行機を飛ばしたが利用者が居なかった」でしょうし、「客が居ないから路線を廃止する」ことも当然でしょう。

これらをいちいちひっくり返す論拠がさっぱり分かりません。
国交省が路線を認可したのだから赤字でも飛ばすべきだ、とでもいうことなのでしょうか?

とりもなおさず、赤字の路線を赤字のまま残すことに他ならないでしょう。
そんな事よりも、赤字の航空会社が撤退して、もっとうまくやれる航空会社がその路線を飛ばすように、航空会社を入れ替える方が普通の発想です。

どこがどうなると、こういうヘンテコな展開に固執することになるのでしょう?

11月 1, 2009 at 10:02 午前 経済・経営 | | コメント (1) | トラックバック (0)