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2009.10.24

ネット利用の直接民主制の提案!

J-CASTニュース より「ネットがあれば政治家いらない 東浩紀 SNS直接民主制を提案

インターネットというテクノロジーは10万人規模の直接民主制を可能にする。基礎自治体(市町村)のいくつかはミクシィ(mixi)とかのSNSで運営すればいい――。

批評家の東浩紀さん(38)が深夜のテレビ番組で「政治の未来像」について大胆な提案をした。「そうなれば、政治家は今ほど必要ないのではないか」というのだ。

東さんが出演したのは、2009年10月24日未明にテレビ朝日が放送した討論番組「朝まで生テレビ!」。

この日は「若者に未来はあるか?」がテーマで、人事コンサルタントの城繁幸さん(36)やフリーライターの赤木智弘さん(34)といった世代間格差について発言している20代や30代がパネラーとして登場したが、「朝生」の独特の雰囲気に飲まれてしまったのか、いまいち歯切れが悪い。
そのなか、番組前半で若者側のパネラーとしては唯一、気を吐いていたのが東さんだった。

「いまさら『若者論』をやっても意味がない」

「高齢者がどんどん増えていく日本という国がこのままダメになるのは自明で、今後は高齢者が得するような国を作るしかないのだから、若者が差別されているとか損しているといった『若者論』をやっても意味がない。

むしろ高齢者が増えていくなかで、それをうまく回していく社会をどう作るのかという話をするべきだ」

と、番組のテーマをいきなり破壊。

司会の田原総一朗さん(75)が「どうすればいいの?」と問いかけると、東さんは「インターネットを使った直接民主制」の可能性について語った。

「今回、政権交代が起きて、『官から民へ』とか、『国民が政治をコントロールできるようになった』と言っているけれど、僕は、ネットワークや情報技術の革命はすごく本質的だと思う。

これまで政治家の仕事はいろんな人たちをつなぐことだったが、つなぐだけだったらインターネットでもできる。

そうなると、これからの社会はもしかしたら、こんなに政治家っていらないのかもしれない

と指摘。
従来の選挙システムに代わる、ネット時代の新しい政治システムがありうるのではないかという考えを示した。

「国民が政策にじかに介入できるようにちゃんとシステムを作って、政策審議過程を全部透明化し、パブリックコメントのシステムをもっと洗練された形にすることによって、全然違う政策の作り方ができるかもしれない。

たとえば基礎自治体(市町村)のいくつかなんて、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で運営すればいいと思う。ミクシイとかで」

「10万人ぐらいの規模なら直接民主制ができる

東さんはインターネットの技術を使った政策形成システムを提案したが、評論家の小沢遼子さん(72)や作家の猪瀬直樹さん(62)といった高齢世代のパネラーは理解に苦しんでいるようで、一様にポカンとした表情。

田原さんも「僕、わかんない」と正直な感想を口にした。

しかし、東さんは「これ、わかりましょうよ」とさらに言葉を続ける。

「(18世紀の社会思想家で、直接民主制を主張した)ルソーのころのジュネーブの人口は2万400人だったが、これぐらいだと直接民主制ができる。

しかも僕たちには今、SNSやツイッター(Twitter)というのがあって、たとえば勝間(和代)さんやホリエモン(堀江貴文さん)は、ツイッターでフォロワーが15万人もいる。

1人のサービスを15万人がフォローしていて、しかも勝間さんや堀江さんはそれに(レスポンスを)返している。

そういうことができるインターネットというテクノロジーは、10万人とか5万人という規模だったら、直接民主制を可能にするんですよ」

このような新しい政治システムの可能性があるのに、いまだに従来型の選挙で満足している現状にこそ問題があると、東さんは指摘した。

では、なぜ技術の進歩にもかかわらず、東さんが構想するような「ネットを使った直接民主制」が現実化しないのか。

それは「人の想像力がまだ追いついていないからだ」と東さんは言う。

「どの規模だったら直接民主制が可能かというのは、各時代のコミュニケーションの技術が決める。

いま僕たちがいる時代は、劇的にコミュニケーションコストが安くなっている時代だから、10万人でも直接民主制ができるようになった。

でも制度が追いついていないし、人の想像力が追いついていない。

10万人で直接民主制なんてやったら大混乱が起きるだろうと人は思ってしまう。けれども僕は、想像力が追いついていないだけだと思う

早口でまくしたてるように「ネット時代の政治像」を語る東さんに他のパネラーは圧倒されたようだったが、田原さんはジャーナリスト特有の直感が働いたのか、「これ、面白い!」と反応していた。

ちなみに、東さんは番組中、手元のアイフォーン(iPhone)らしきものを見せながら

「ツイッターをやろうと思っていたんですけど、ここ電波が通じなくてできなかった」

と発言。ツイッターユーザーの笑いを誘っていた。

この「ニュース」は小倉秀夫弁護士が取り上げていて、東浩紀さんは何を言ったんだ?と興味津々でありました。
la_causette より「東さん,強すぎ。

「朝まで生テレビ」を久しぶりに見ていますが,結局,高齢パネリスト+東浩紀+雨宮処凛+高橋亮平だけでよかったような感じです。

原総一朗さんは,城繁幸さんにずいぶんとパスを投げていたのに,期待には応えられなかったなあという感じがしました。
理論的な話では東さんに圧倒的に負ける以上,現場感覚が強くないと辛くなってしまうよなあとは思いました。

わたしは、東さんの「ネット利用直接民主制」というのはさすがに思いつきませんでしたが、ネットワーカが知名度を利用して選挙で当選する可能性はずいぶんと高いだろうと、以前から考えていました。

10万人程度に名前を知られているネットワーカはザラでしょう。
だから、ネットワーカーの中でちょっと名前知られている人は数百万人ぐらいには名前を知られているのです。「日本ネット党」でも作って公認候補で参議院選挙に出れば数十人を送り込むことは可能ですよ。

ではなぜ今まで、そういう行動にならなかったのか?が
東さんの意見ではっきりした、と思いました。

制度が追いついていないし、人の想像力が追いついていない。
そのものだったのでしょうね。
ネットワーカーとしては「選挙という仕組みとネットワークの相性は悪いから」でしょう。

ヨーロッパでは海賊党が急速に勢力を広げています。
批判も多くなってきているようですが「政治に出ていったぞ」ということ自体が新時代の直接民主制にかなり近い動きであったと言えるでしょう。

このような事を、整理して考えると「ネットワーク利用の直接民主制」というのは大いにありでしょう。
直線民主制の対象は本質的には地方自治体の行政をコントロールする議会の機能に一番代替が利くでしょうから、その気になれば政令都市レベルにはちょうど良いかもしれませんね。

こりゃ~面白い提案ですね。

10月 24, 2009 at 04:52 午後 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (0)

日航だけ救済の法律案、日航残って人類が滅びる

読売新聞より「日航救済で特別立法検討…年金強制引き下げ

政府は23日、経営危機に陥った日本航空を救済するため特別立法の検討に入った。

日航再建の障害になっている企業年金の高い給付水準を強制的に引き下げることができる内容だ。

法律が成立し、年金問題が解決に向かえば、金融機関による債権放棄や公的資金の投入なども円滑に進むことが予想される。
日航再建が一気に加速する公算が大きい。

26日に召集される臨時国会への提出も視野に、財務、国土交通、厚生労働の3省が合同で法案作りを急ぐ。

調整が長引けば、提出を通常国会に持ち越す可能性もある。

検討されている法案では、年金給付水準の強制引き下げの適用対象を、公共交通にかかわる公益性の高い企業に絞り込む。

さらに、実際の適用には厳格な要件を付ける方針だ。

具体的には、企業が経営危機に陥って安全な運航に支障が出ると判断された場合や、公的資金による救済対象となった場合などに限る。

老後の生活にかかわる企業年金は、給料などと同様に「労働債権」として法的に強く保護されている。

給付水準の引き下げは、憲法で保障される個人の財産権を侵害する恐れがある。

このため、現行法下では、受給者に不利益となる制度変更をする際は、受給者の3分の2以上の賛同を得なければならない。

日航の再建を巡っては、前原国交相が組織した専門家チーム「JAL再生タスクフォース」が、銀行団に対し2500億円の債権放棄・株式化を求めている。

また、公的支援策でも、約1800億円のつなぎ融資の一部に政府保証をつけたり、公的資金を活用した資本増強を実施したりすることを盛り込んでいる。

一方で、日航は年金の積み立て不足額が3300億円に上り、経営の圧迫要因になっている。

銀行団や財務省は、「金融支援や公的資金が結果的に日航OBらへの年金の給付水準維持に使われる」と反発しており、年金債務を圧縮できるかどうかが、再建策とりまとめの可否を左右する情勢になっている。

今回の特別立法には、日航の従業員やOBも一定の痛みを分かち合うことで、金融機関などの理解を得られやすくする狙いがある。
(2009年10月24日03時05分 読売新聞)

無茶苦茶だ!!
憲法違反だろう。

確かに日本航空は企業年金問題が経営危機に直結しているわけだが、それでは経営危機になったから遡って契約を変える法律を作ることが許される、というのではこれは国家とは言えないだろう。

そもそも、法律を発動する理由をどう説明するのか?安全な運行に支障が出るのなら、運行を止めること、つまりは会社を潰すというのが普通であって、会社を潰すことと救済することをどうやって区別するのか?

何を考えてこんな案を出すことが出来るのか?
法律の原理を無視するような案だと言える。

  1. 人としての社会の構成
  2. 人倫として社会ルールの合意
  3. ルールの明確さの証明として法律の存在
  4. 法律を作るための立法機関への社会の信頼
  5. 法律を作り実施すること

法律は、本来は上記のような順序が前提にあって作られ施行されるものだと思う。
つまり、法律すら支持されないこともある。法律が出来ればOKではなくて、社会にさらには社会以前の個人に受け入れられる内容でなければならない。

会社が倒産して企業年金が無くなってしまった、というのは当事者でも「仕方ない」と言わざるを得ないだろう。
しかし、後になってから「会社がピンチだから、法律を作って年金を取り上げます」ではあまりにひどいだろう。
間違えなく当事者は「政府はもちろん、法律も、裁判所も信用しなくなる」これは国家の崩壊そのものというよりも、人類社会の崩壊だ。

現時点でこういう選択をせざるを得ないのであれば、若い日本人にはさっさと国を出るように、と教育するべきだとなる。

ごく普通に考えて、なんでこんなことをしてまで日航を存続させなければならないのか?
新会社を作って、債務整理する方が現実的だろう。

10月 24, 2009 at 09:19 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2009.10.20

日航に公的資金を投入する理由があるのか?

朝日新聞より「日航支援へ公的資金検討 国交相と財務相が会談

前原誠司国土交通相と藤井裕久財務相は20日午前、都内のホテルで会談し、日本航空に対する公的支援の検討に入ることを確認した。

経営破綻(はたん)を回避するためには、公的資金を活用した出資や融資が必要とみている。今月末までに決める。

日航は、公的制度から本格的に資本を受け入れる可能性が高まった。

資本増強には、改正産業活力再生特別措置法(産業再生法)の活用が有力だ。政府が日本政策金融公庫を通じ損失の5~8割程度を補填(ほてん)する仕組みだ。
加えて、官民による企業再生ファンド「企業再生支援機構」を用い、政府保証のついた出資をすることも検討する。

公的支援による出資額は数百億~1千数百億円にのぼる見通しだ。

日航は、前原国交相が選任した専門家チーム「JAL再生タスクフォース」の指導のもと、資産査定や民間金融機関との債務削減交渉などを進めてきた。

策定中の再建計画では、11月中に1800億円のつなぎ融資を、来年3月までに3千億円の出資か融資を受ける必要があるとしている。

その一部を公的制度が引き受けることになりそうだ。

両大臣はこの日、峰崎直樹財務副大臣、大塚耕平金融副大臣らとともに、専門家チームから再建計画の枠組みの説明を受けた。
関係者によると、出席者は法的整理を回避する方向で一致したという。

前原国交相は同日の閣議後の会見で

「飛行機が飛ばなくなる状況になってはいけない。
再建計画ができて履行されるまでしっかりバックアップする」
と強調した。
また藤井財務相は
「(会合では)非常に切迫していることもよく理解できる、と申し上げた」
と公的支援に理解を示した。

日本航空を再建するというのは分かるようで分からない。
具体的にどうなれば、「再建した」とするのだろうか?

前原大臣が「「飛行機が飛ばなくなる状況になってはいけない」と言ったというが、一方で国内路線に慢性的な赤字路線があって、黒字転換を図るのならなるべく早く飛行機を飛ばさなくすることが必要だろう。
そして実際問題として、ある程度多くの路線を廃止するべきだろう。

廃止路線を利用していた人たちにとっては「日航は無くなった」ことに違いはないだろうから「再建したけれども飛行機は飛ばない」と感じるかもしれない。

こんな事を考えると、再建するためには一旦止める方が合理的なのではないか?と思う。

今回の騒動で、銀行が「債権放棄に応じられない」としているわけで、その他の条件があまり変わらないとすると、何らかの形で債権を棚上げにしても、日航はいずれはまた赤字を積み重ねてしまうような気がします。

一回潰した方が話が簡単になると思いますねぇ。

10月 20, 2009 at 04:51 午後 経済・経営 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2009.10.19

戸塚ヨットスクールでふたたび死亡事故

朝日新聞より「戸塚ヨットスクールで飛び降り自殺か、入校中の18歳

19日午前9時40分ごろ、愛知県美浜町北方の「戸塚ヨットスクール」(戸塚宏校長)で、入校中の横浜市磯子区の女性(18)が3階建ての寮の屋上から転落し、約1時間後に死亡した。
半田署は自殺とみている。

同署によると、女性は男性コーチ1人と別の寮生1人の計3人で布団を干していたが、高さ1.5メートルのフェンスを突然乗り越え、寮西側の路上に飛び降りたという。

女性は16日にスクールに入校した。学校が同署にした説明によると、入校当初から「死にたい」と周囲に話していたという。

戸塚校長は19日午後1時ごろ報道陣の取材に応じ、「親から自殺未遂をしたことがあると聞いていたので屋上にコーチをつけた。
コーチが後ろを向いた時に女性が飛び降りたとみられる」と話した。

戸塚ヨットスクールは76年に開校。80年代初め、訓練生が死亡・行方不明になる事件が相次いだ。

同校のホームページでは、「(ヨットやウインドサーフィンの訓練によって)人が本来持つ『生きる力』を開花させることに全力を注ぎ、非行や不登校児などに成果を上げている」としている。

文字で読むと「そういうことか」と思いますし「不幸な事故なのだろう」という印象がありますが、FNNニュースの「愛知・戸塚ヨットスクールで18歳の訓練生女性が屋上から飛び降り自殺」では、戸塚宏校長がインタビューに答えています。

記者管理体制に問題はなかったのですかね?
戸塚校長だから~、その、止められると思う?突発的なことなんだから

この応対は少し変ではないのか?
自殺したいと言っている人を屋上に上げて、というのが問題で、それに対して「コーチを付けた」とし、そのコーチが後ろを向いた隙に飛び降りた、だとしてもそれを「突発的なことだから止められない」という事にするのであれば、何でもアリになってしまうでしょう。

やはり質的なところで何かがヘンなのではないだろうか?

10月 19, 2009 at 09:54 午後 事件と裁判 | | コメント (8) | トラックバック (0)

2009.10.18

JR西はビジネスを続けることが出来るのか?

朝日新聞より「JR西へ厳しい声 口先だけの謝罪や言い訳は響かない

JR西日本は、宝塚線(福知山線)脱線事故の調査情報漏洩(ろうえい)など一連の問題を受け、17日午前に続いて、午後にも「お詫(わ)びの会」を兵庫県伊丹市内で開き、被害者に問題の経緯を説明し、謝罪した。参加者からは、同社の企業体質を問う厳しい声が相次いだ。

17日の「お詫びの会」は非公開で2回開かれ、遺族と負傷者ら計219人が参加した。

午前9時半に始まった最初の会が終了したのは午後1時半。
出席者らによると、質疑応答ではJR西への批判が相次いだ。

「公表前の調査報告書が社内にあって、おかしいと言う社員はいなかったのか」

そう追及した男性に対し、山崎正夫前社長は「私の知る限りいなかった。当時の社内はそういう状況でした」と力無く答えた。

負傷者の家族の女性は「『犠牲者の無念を思うとやるべきではない』と言える人がなぜいないのか。そんな会社は信用できない。今までで一番腹が立つ」と憤りをあらわにした。

JR西の事故被害者に対する説明会は、今回で8回目。
同社はそのたびに、「被害者への精いっぱいの対応が最優先」と言い続けてきた。

「これが誠心誠意と言えるのか」「表向きは『精いっぱいの対応』と言いながら、裏では自分たちのことばかり。そんな幹部ではJR西は変わらない」。被害者は失望感を口にした。「あなたはなぜ社長になったのか」と問われた山崎氏は「企業防衛に考えがいってしまったのは事実としか言いようがない。おわびするしかありません」と答えるのがやっとだった。

同社をめぐる一連の問題の発覚が、国土交通省の発表だったり、報道だったりした点にも批判が集中。

「ずっと言わないつもりだったのか」と質問が飛ぶと、土屋隆一郎副社長は「検察の捜査を通じての指摘を、我々が申し上げるべきかどうか悩んでいた。結果的に後手後手になってしまった」と釈明した。

「口先だけの謝罪や言い訳は響かない。裏工作をしても命は戻らないと肝に銘じてほしい」。被害者の1人はそう訴え、責任の所在を明確にするよう求めた。

大学生だった長女(当時21)を亡くした兵庫県三田市の奥村恒夫さん(62)は終了後、「言い訳だけの集会だった。JR側からは、これからの取り組みについての話があったが、本当にできるのか信用できない」と話した。

午後5時に始まった2回目の会は午後10時すぎまで続いた。

妻と妹を亡くした同県宝塚市の浅野弥三一(やさかず)さん(67)は「説明は表面的な見解を示しただけ。情報の漏洩を求めたり、意見聴取会の公述人の抱き込みを図ったりした問題がなぜ起きたのか、自己分析がされていない」と批判。「コンプライアンス特別委員会に、調査をすべて任せるのは間違っている」と指摘したうえで、「JRにはどうか立ち直ってほしい」と望みも託した。

東京新聞より「JR西、尼崎事故で社員に資料 口裏合わせと地検指摘

尼崎JR脱線事故で、JR西日本が兵庫県警や神戸地検から事情聴取を受ける社員に、対策用の資料を配布するなどしたことに対し、神戸地検が口裏合わせではないかと指摘していたことが17日、JR西や捜査関係者への取材で分かった。

事情聴取前に、事故の事実関係をまとめた会議用資料や、被害者説明会の想定問答を用意。
聴取後は供述内容のメモを作成し弁護士に報告したほか、聴取予定の社員に見せることもあった。

JR西は「あくまで参考資料。捜査に協力するためだった」と釈明。遺族らは「供述を統一させるとは許せない」などと強く批判している。

一方、現在は取締役の山崎正夫前社長は、進退を社長に委ねていることを明らかにした。既に辞意を伝えたとみられる。

地検は7月、業務上過失致死傷罪で山崎前社長を在宅起訴。

捜査過程で県警や地検は、多数の同社幹部や社員から事情を聴いた。JR西は、社員から対応の問い合わせが相次いだため資料を配布したとしている。

これとは別に、個人で自分用に資料を作成し「ポリちゃん想定問答」などといった名称を付けていた社員もいたという。

捜査関係者などによると、神戸地検は昨年10月のJR西の家宅捜索などでこうした資料を確認。

JR西側に指摘すると、口裏合わせとみられる行為はなくなった。地検は、公の場での幹部の発言と矛盾したことを話さないよう対策をとっていたとみている。

事情聴取前に弁護士が助言するなどJR西の組織防衛策は一部知られていたが、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現運輸安全委員会)の報告書漏えい問題を謝罪するため17日、兵庫県伊丹市で開いた「おわびの会」で佐々木隆之社長が自ら資料配布の件を明らかにし「不信感を抱かせた」と陳謝した。

佐々木社長は同日の記者会見で「事情聴取を受ける社員は記憶も薄れている。できるだけ正確に答えるための資料だった」と話した。

会は午前と午後の2回、遺族ら約220人が出席し、合わせて約9時間に及んだ。

(共同)

産経新聞より「退任否定から一転、今月上旬に進退伺提出 JR西の山崎前社長

JR福知山線脱線事故の報告書漏洩(ろうえい)問題で、漏洩にかかわったJR西日本の山崎正夫前社長(66)と土屋隆一郎副社長(59)が佐々木隆之社長(63)に進退伺を出していたことが17日、分かった。

この日、JR西が兵庫県伊丹市のホテルで開いた事故被害者に対する「おわびの会」で明らかになった。山崎前社長は報道陣に「退任と続投両方の可能性があるが、自分の考えは佐々木社長に伝えている」と述べた。既に辞意を伝えたとみられる。

山崎前社長は業務上過失致死傷罪で神戸地検に在宅起訴され社長を辞任した後、被害者対応などを担当する取締役にとどまっていた。
漏洩問題の発覚直後も「企業風土の改革などを進めていきたい」と取締役の退任を否定していたが、今月上旬になって進退伺を佐々木社長に提出したという。

記者会見した佐々木社長は「両氏の進退は預かっている状態。
(社外の有識者による)コンプライアンス特別委員会による漏洩問題の調査状況をみながら早急に判断したい」と述べた。

妻と妹を亡くした浅野弥三一さん(67)=兵庫県宝塚市=は、調査を社外に託しているJR西の姿勢を批判し「組織ではなく幹部の問題。なぜ幹部間で自己分析ができないのか。そんな鉄道会社では先が思いやられる」と話した。

一方、事故捜査に絡みJR西が神戸地検や兵庫県警の聴取を受ける社員に対し、事前に資料を配布していた問題で、資料には聴取を終えた社員の供述内容をまとめたメモも含まれていたことが判明。メモは弁護士にも配布していた。

これとは別に、個人で自分用に資料を作成し「ポリちゃん想定問答」などといった名称を付けていた社員がいたという。

佐々木社長は「会社としてこう答えるよう指示したことはない」として、口裏合わせはなかったとの認識を示している。

読売新聞より「福知山線事故聴取で口裏合わせ…JR西、対策勉強会

JR福知山線脱線事故で、JR西日本が、兵庫県警に事情聴取される予定の幹部を対象に、「聴取対策勉強会」を開いていたことがわかった。

県警の聴取に対するJR西幹部らの供述内容が一貫していたことから、幹部を追及したところ、この事実が判明。県警は当時から組織的な口裏合わせとみていたという。

JR西を巡っては、県警や神戸地検の聴取を受けた内容をメモにまとめ、聴取を控えた幹部らに資料とともに配布していた問題が明らかになっている。

捜査関係者によると、聴取対策勉強会が開かれていたのは本社の会議室。
聴取を控えた幹部をここに呼び、想定問答を検討していた。

実際に、幹部らの当時の供述は

  1. 遺族や負傷者へのおわびの言葉
  2. 安全対策はちゃんと取っていた
  3. 現場カーブの危険性は予測できなかった
――などほぼ同じ文言が同じ順番で述べられ、判で押したような構成になっていたという。

JR西側は「自分の認識や経験の範囲内で回答するよう指導しており、供述の内容に統一感はなかった」としている。
(2009年10月18日03時05分 読売新聞)

非常に不思議に感じるのか、弁護士が入っていてこの体たらくになっていることです。
企業の危機管理をBCP(business continuity plan)として総合的に計画・管理するべきだ、となっていて、法律や行政への対応も含んでいます。

それが下手すると、証拠隠滅になりかねないことをした、というのが解せない。
検察が注意する前に、弁護士がチェックするべき事でしょう。

その結果が今になって「コンプライアンス特別委員会」の結論待ち、という格好の悪いことになっている。
脱線事故の当日に、JR西は置き石説を積極的に流したのですが、その頃と今も情報に対する姿勢の質的な面には変化がないのでしょうか?

近い将来、BCP研究の良きテーマになっていくでしょう。

10月 18, 2009 at 09:17 午前 経済・経営 | | コメント (4) | トラックバック (0)

日本航空は再建に向かうことが出来るか?

サンケイ新聞より「日航支援「企業再生支援機構」活用へ 公的資金で救済
2009.10.18 01:40

日本航空の経営再建に向けて、前原誠司国土交通相直轄の専門家チーム「JAL再生タスクフォース」は17日、経営不振の企業の再建を支援する「企業再生支援機構」を活用する方針を固めた。

活用が決まれば、支援機構が公的資金を使って日航を救済し、同社の過半数の株式を取得することを想定しており、公的関与がこれまで以上に強まるのは確実だ。
銀行団の一部債権放棄も必要になるため、日本政策投資銀行などの主力取引銀行や、関係省庁と最終調整する。

日本航空の再建をめぐっては、専門家チームが、主力取引銀行に2500億円超の債権放棄を要請することを柱にした新たな再建計画案を策定している。

これに対し、主力取引銀行は「負担が大きい」と、再建案の受け入れに難色を示している。

公的資金の活用に関しては、改正産業活力再生特別措置法(産業再生法)の適用申請という選択肢もあり、検討されてきた。
しかし、支援機構を活用した場合は、日航への融資が不良債権とみなされないなど、主力取引銀行のメリットが多い。
このため、債権放棄額を減額した上で支援機構を活用すれば、銀行団の理解を得られやすいと判断したもようだ。

16日に発足した企業再生支援機構は、ダイエーや旧カネボウを支援した産業再生機構の仕組みをもとにしている。

専門家チームのメンバーの多くは、産業再生機構で企業再生に関わった経験があり、日航の支援決定後は、そのまま経営に参画し、再建を手がけるとみられる。

支援機構は、地方経済の活性化を目指し、地方の中堅・中小企業の支援を中心にするが、日航のような大企業も排除しないことを確認している。

日航の経営再建は地域経済への影響も大きく、支援が受け入れられる可能性は高い。

ただ、日航の支援には、数千億円単位の公的資金が必要になる見通しで、再建が不調に終われば、国民の税金で穴埋めすることになるため、政府・与党内には、再建実績のない支援機構の活用に慎重論もある。

専門家チームは、今月末にまとめる再建計画の骨子に先駆け、20日にも骨子案を公表する方向で銀行団と調整してきたが、日航の株価が上場来最安値を更新するなど「市場の信頼が急速に低下している」(銀行団)ことから、骨子案の公表を19日に前倒しすることも検討している。その後、11月末には最終的な再建計画をまとめる方向だ。

再建計画は人員削減を従来計画の6800人から9千人超に拡大、年金債務を1千億円に圧縮するほか、経営責任を明確にして西松遥社長の退任を求めることが明らかになっている。

企業再生支援機構 官民共同で200億円を出資して設立した政府系機関で、1兆6千億円の公的資金を投入できる枠を持つ。

業務期間は5年間。関係者間の利害調整のほか、金融機関からの債権買い取り、対象企業への出資、経営陣の派遣などの再生実務を主導する。

対象企業の経営が改善した後は、新たなスポンサーに譲渡して再建を終える。

支援決定では、まず銀行団と対象企業が機構に支援要請し、機構が関係省庁の意見を聴いた上で最終判断する。
初代社長には、元東京都民銀行頭取の西沢宏繁氏が就任した。

日経新聞より「日航再建素案受け入れ、3メガ銀も「困難

日本航空の経営立て直しに向け国土交通相直属のタスクフォース(作業部会)がまとめた再建素案に対し、3メガバンクがこのままでは受け入れは困難との判断を固めたことが17日、わかった。

財務省とメーンバンクの日本政策投資銀行も受け入れ困難と判断しており、今後は素案の修正が焦点になりそうだ。

作業部会が13日に提示した素案は、債権放棄と債務の株式化(DES)で銀行団に3000億円の支援を要請。

政投銀による危機対応融資の11月中の実施や、改正産業活力再生法に沿った危機対応出資の活用も盛り込んでいる。
(07:00)

記事中にあるように、13日に銀行の債権放棄を前提として「企業再生支援機構」を活用という案が出て、国交省が作った「JAL再生タスクフォース」はさらに案を進めた、一方銀行サイドは、受け入れ困難と表明した、ということですね。

まあ、同じ案件に対して、正反対に近い話なのですから「呉越同舟」とでも言うのか、それとも同じ舟に乗っていないと言うべきところなのかもしれません。

気になるのは

公的資金の活用に関しては、改正産業活力再生特別措置法(産業再生法)の適用申請という選択肢もあり、検討されてきた。
しかし、支援機構を活用した場合は、日航への融資が不良債権とみなされないなど、主力取引銀行のメリットが多い。
このため、債権放棄額を減額した上で支援機構を活用すれば、銀行団の理解を得られやすいと判断したもようだ
で、一種の目くらましでしょうが、わたしには以前から何度も述べているように、世界中の航空会社が同じ条件で競争するのですから、コスト要因を替えないと競争が出来ません。
例えば、日本航空を中国に任せることで全体として人経費を削減する、といった事になります。
こんな案は、誰も望まないでしょうから「そんな事なら、日本航空は不要だ」となってきます。

ところが前原国交相が、理由の説明無しに「日本航空は潰さない」と述べてしまったから、日本航空再建が自己目的化していて、現状ではある種のババ抜きをやっているのではないでしょうか?

まあ、日本航空が生き残る道は、大幅な規模の縮小が必須ではないでしょうか?
例えば赤字路線は全部廃止、といった選択になるでしょう。場合によっては1/10ぐらいに縮小してしまう。

まるっきり、パンアメリカン航空の顛末を見ているような印象です。
ウィキペディアより引用

ナショナル航空買収 [編集]

この頃パンアメリカン航空は「世界で最も高い経験値を持つ航空会社(World's Most Experienced Airline)」を標榜し、まさに世界を代表する航空会社として振舞っていたものの、1970年代半ばには、自らがローンチ・カスタマーとなったボーイング747の大量導入による供給過多と価格競争による収益性の悪化が重くのしかかってきた上に、1970年代初頭に起きたオイルショックによる燃料の高騰で体力が弱ってきたにも拘らず、パイロットやスチュワーデスの高給をカットできず、高コスト体質のまま国際線の価格競争が次第に激化していったことで慢性的な赤字経営に陥っていった。

その上、1970年代後半にジミー・カーター政権による航空自由化政策(ディレギュレーション)が施行され、他社による国際線への進出が進んだことにより価格競争がさらに激化したことから、新たな収益源を模索することとなった。

ディレギュレーションの施行を受けて他社の国際線への進出が可能になったことと引き換えに、パンアメリカン航空にも幹線以外の国内線への進出が可能になったことを受けて、これまでは規制のために脆弱であった国内線網の充実を図り、1980年に、アメリカ東海岸を中心とした国内路線網を持っていた中堅航空会社であるナショナル航空を買収した。

経営悪化 [編集]

しかし、東海岸地域の路線を主に運航する中堅航空会社だったナショナル航空の国内線路線網は、ユナイテッド航空やイースタン航空、アメリカン航空などの大手に比べ脆弱であったことや、両社の運航機材の多くが別々のものであったこと(例えば、パンアメリカン航空はボーイング747に次ぐワイドボディ機としてロッキード L-1011 トライスターを運航していたものの、ナショナル航空はライバルのマクドネル・ダグラスDC-10を運航していた)、ナショナル航空の賃金形態を「業界随一」とまで言われた高賃金であったパンアメリカン航空に合わせる等、結果的にナショナル航空の吸収合併による改善効果は殆どないどころか、パンアメリカン航空の経営状況を決定的に悪化させる結果となった。

その上、組合の反対により賃金形態の健全化による赤字体質の改善は全く進まず、その上に度重なる事故などにより経営が急速に悪化し、1981年9月にはニューヨークの本社ビルを4億ドルでメトロポリタン・ライフ生命保険に売却したほか、同年にはインターコンチネンタルホテルチェーンをグランド・メトロポリタングループに売却し、この資金を元手に本業に集中することで経営状況の回復を狙った。

「ドル箱路線」の売却 [編集]

しかしその後も経営状況のさらなる悪化が進み、1985年には、日本路線を含むアジア太平洋地域の路線を、ハブ空港である成田国際空港の発着権や以遠権、社員や支店網、保有機材の一部ごとユナイテッド航空に売却した。

なお、第二次世界大戦前からの長い歴史を持つアジア太平洋路線は、日本航空や大韓航空、シンガポール航空などの競合他社の急成長による価格競争の激化によって、以前に比べて収益が低下傾向にあったものの、依然としてパンアメリカン航空にとっては高収益が見込める路線であり、経営陣や株主からは売却することへの反対意見が続出した。

しかし、これによりパンアメリカン航空は多額の運転資金を得ることとなり、以降は「ビルボード・タイトル」と呼ばれた新塗装を導入しアメリカ国内線やヨーロッパ路線、カリブ海方面とメキシコなど南アメリカの路線運航に集中する傍ら、アジア太平洋路線の売却に伴いボーイング747SPやロッキード L-1011 トライスターなどの燃費効率の悪い長距離専用機材を放出するとともに、燃費効率のよい2人乗務機であるエアバスA310の導入を行うなど、運転資金を経営効率を上げるために有効に活用することで、経営状況の改善を図る方策へと出た。

なお、アジア太平洋地域路線はハワイまでの国内路線のみを残し、日本をハブとして運航していたグアムやサイパン路線、さらに香港や上海路線も併せて売却することとなった。その後1988年に日本路線復帰の計画が持ち上がったが、同年12月に起きた、いわゆるパンナム機爆破事件の影響で白紙になった。

更なる路線の切り売り [編集]

アジア太平洋路線の売却で一時的な運転資金ができ、アメリカ国内線やカリブ海、南アメリカ路線の増強を行ったにもかかわらず、この爆破テロ事件で乗客の激減と多額の補償金という致命的なダメージを受けてしまう。

運転のためのつなぎ資金を得るために、事件の翌年の1989年には西ドイツ国内とベルリン間の路線をルフトハンザ航空に売却し、1990年10月には、日本路線と並ぶ高収益路線であったロンドンのヒースロー国際空港への路線を、イタリアやスイスなどへの以遠権を含む路線の権利やヒースロー国際空港のターミナル、機材とともにユナイテッド航空に売却した。

高収益路線の相次ぐ売却を行い運転資金をひねり出したものの、労働組合の反対により経営効率化計画がとん挫するなど経営状況は殆ど改善せず、ついに1991年1月には破産と会社更生法の適用を宣言し、同時にマイアミ発を除くすべてのヨーロッパ路線と、ケネディ国際空港のパンアメリカン航空専用ターミナル「ワールドポート」のデルタ航空への売却、更にラガーディア空港からボストンとワシントンD.C.へのシャトル便の売却を行うこととなった。

終焉 [編集]

これらの相次ぐ売却により、創業当時の本拠地であったフロリダ州のマイアミ国際空港を本拠地とし、わずかに残ったマイアミ発のロンドン、パリ線の他はカリブ海周辺及び南アメリカ路線、東部を中心とした国内線のみの運航を行う中規模航空会社として、デルタ航空の支援のもと再生を行うこととなった。

しかし、同年に勃発した湾岸戦争による国際線乗客激減と同時に起きた燃料高騰、そして最後の頼みの綱であったデルタ航空による支援策が、同社の大株主の反対を受け白紙撤回したことがとどめを刺す結果となり、ついに1991年12月4日に破産し運航停止し、かつて世界中にその路線網を広げた名門航空会社は終焉を迎えた。[2]

10月 18, 2009 at 08:47 午前 経済・経営 | | コメント (0) | トラックバック (0)