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2009.09.26

電子黒板で何するの?

日テレニュースより「電子黒板で模擬授業 文科相らが機能を確認

補正予算の全面見直しが進む文科省では、大型デジタルテレビに特殊なペンを使って画面に書き込む電子黒板(一台70万円)の導入が焦点の一つになっている。

川端文科相らは25日午前から文科省内で模擬授業を受け、どのようなものかを体験した。

川端文科相らは、教員の経験もある官僚から小学校の英語の模擬授業を受け、電子黒板の機能などを確かめた。

こうした学校のIT化事業は補正予算で2000億円が計上されており、電子黒板だけでも90億円に上るとみられる。

鈴木副大臣が24日に「現場の優先順位として電子黒板なのか」と発言するなど、導入について見直される公算が大きくなっている。

電子黒板だけで90億円とはいかにも強引すぎると思いますが、学校は大人数を扱いますから安い物でも数が増えて総額では大変なことになったりします。

8月にロジクールのウェブカメラ Qcam Pro 9000を買いました。
狙いは、学校の授業で手元のモノなどをPC+プロジェクター経由で生徒に見せる事です。

8月に行った、品川区立図書館でのもの作り教室では、非常にうまく機能しました。
ウエブカメラなので、三脚に固定しがたい(ネジがない)ことが問題ですが、

フォーカス10cm~∞ (オートフォーカス)
画像センサー300万画素
ビデオキャプチャー最大300万画素(1600×1300)
静止画キャプチャー最大800万画素(ソフトウェア処理による)
フレームレート最大30フレーム/秒
露出自動(マニュアル設定可能)
ホワイトバランス自動(マニュアル設定可能)
レンズカールツァイスレンズ
F値*2.0
画角(映る広さ)75°

という性能は、プロジェクター経由で説明するのにはまずまず使用に耐えます。
問題は価格で、実売価格が9000円ぐらいなのだから、90億円の予算があれば100万台用意できます(笑)

小中高生の総数は約1400万人ですから学級数は70万以下でしょう。
学校でのプロジェクターの普及は、一つの学校では2~数台でしょう。とても全学級に普及するとは言いがたい。

もちろん、遮光が難しい(冷房がないから)など色々と問題があって、プロジェクターだけあれば良い、とは言いがたいのですが電子黒板よりも先生の手元を見せる9000円のカメラの方が有効じゃないのか?と強く思うところです。

9月 26, 2009 at 01:30 午後 教育問題各種 | | コメント (2) | トラックバック (0)

水中メガネの操作で事故

朝日新聞より「水泳用ゴーグルが眼球直撃 10歳女児が大けが 福岡

消費者庁は25日、福岡県で10歳の女児がスイミング用ゴーグルを右目に強くぶつけ、視力が1.5から0.01に落ちる大けがを負う事故があったと発表した。

事故があったのは6月で、女児の父親から同県内の消費生活センターに今月11日に通報があったという。

発表によると、女児は民間のスイミングスクールで練習中、ゴーグルの内側の曇りをとろうと頭に着けたまま引っ張って水中で洗っていた際、手を離してしまい、ゴーグルが眼球を直撃したという。

消費者庁によると、こうした事故は国民生活センターに過去10年に3件報告されているという。

状況は想像できるのですが、実際にこんな事件が起きるためには、顔と水中メガネの間に手を入れることができるぐらい、ベルトが伸びる必要があるでしょう。
そのような使い方ができる製品はちょっとまずいだろう。とは思います。

ではどうするのがよいのか?となると、おそらくは

長さの調節を大きく動かして、顔面に密着させるゴムの伸び代を減らす。
それだけだと、着脱が大変だから、ベルトが分離するようなことにする。
さらに、それだと水中で落としてしまう可能性があるから、普通のメガネに使うような脱落防止のヒモも付ける。

といったことが必要だったのかもしれません。

こんな風に考えると、直感的に使用する側が想定していない使い方をしたから発生した事故、というのが実は、製造側が使用する側の使い方をあまり考えていないから事故になる、ということが多いのか?となりますね。

9月 26, 2009 at 12:51 午後 事故と社会 | | コメント (3) | トラックバック (0)

ペットボトルの禁止・オーストラリアの町

東京新聞より「豪でペットボトル飲まず水道水を 今日から販売禁止

【バンダヌーン(オーストラリア東部)共同】
ペットボトルをやめて水道水を飲もう―。オーストラリア・シドニー南西の人口2千人の町バンダヌーンで26日、ペットボトル入り飲料水の販売禁止が始まり、記念行事が行われた。

生産や輸送に石油を大量に使いこみ問題も生じるペットボトルを減らそうと、7月の住民集会で決定。自治体として世界でも珍しい試みが動きだした。

26日、町内のスーパーの棚からボトル飲料水が消え、代わりに給水器数台が通りや小学校に設置された。ポリカーボネート製など、水を持ち歩くための再利用可能な容器の販売も始まった。

町内の公会堂前では、町民らがペットボトル「追放」を祝う記念の歌を合唱。小学生が給水器のテープカットを行い、最初の水を容器に満たした。

同町のウェブサイトによると、オーストラリアではペットボトル飲料水に年間5億豪ドル(約390億円)を消費。その生産や流通に伴い排出される温室効果ガスは約6万トンとの試算もある。

町外からのペットボトル飲料水の持ち込みは禁止対象ではないが、水道水を飲むよう勧めるという。

これは、基本的にはダメな手法でしょう。

本当にペットボトルによる、水の販売を抑制するのであれば、価格調整つまりは「ペットボトル水税」でも作るしかないでしょう。

ゴミ問題という観点では、容器としてペットボトルの回収を促進するしか無くて、デポジット制の強化でしょうかね?

とは言っても、人口2千人の町というのは日本でよく知られている村では、神津島、三宅島、小笠原村といったところがあります。
つまり、観光などで外部から来る人の生活形態よって、ペットボトルの使用量は大幅に変わりそうです。

社会実験として捉えても、ニュースの記事だけの内容だと、失敗保証済みのよう話なのですが。

9月 26, 2009 at 12:21 午後 海外の話題 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2009.09.25

村長が地方自治法に反しても議会を開かない

東京新聞より「議会招集無視2カ月合併めぐり混乱 村長 変心

千葉県本埜(もとの)村の小川利彦村長(63)が地方自治法の規定に反し、村議が求めた臨時議会の招集を二カ月以上、無視し続けている。

隣接する自治体との合併問題で消極的な姿勢に転換した村長に、村議が不信任案を突き付けようとしているためだ。

住民団体も村長の解職請求(リコール)運動を行う事態に発展。人口九千人余の小さな村は揺れに揺れている。 (柏通信部・竹内章)

元村議の小川村長は二〇〇六年三月、隣接する印西市との合併推進を公約に掲げ初当選し、現在一期目。

当選時は「村民が合併を強く望んでいることを実感した」と語っていた。

ところが、印旛村を交えた一市二村で今年一月に合併協議会がスタートして協議が進むにつれて、「財政的に合併しなくてもやっていける」など否定的な言動を繰り返し始めた。

「合併には賛成しかねる」と村民に文書を配布するなど行動はエスカレート。

業を煮やした村民らは今年六月、有権者の73%(五千十三人)に上る合併の賛同署名を村に提出。

だが、村長は「重みはあるが、住民の意見は一カ月後にはどうなるか分からない」とはねつけた。

村長の姿勢に反発する村議たちは七月七日、不信任案提出を視野に臨時議会の招集を請求。

地方自治法の規定では、首長は請求から二十日以内に招集しなければならないが、村長はこれも拒否。

先月には森田健作知事が異例の是正を勧告したが、罰則規定はなく放置されたままだ。

さらに、村条例の規定では今月中に定例議会を開かなければならないが、村長は「開くのが常識だが、不信任案と言ってるし、政治的混乱を招きたくない」などと、いまだ招集の気配はない。
二十五日に議会と協議するが情勢は流動的だ。

こうした事態に、住民団体は二十四日、リコールの是非を問う住民投票の実施に必要な有権者の三分の一を大きく上回る三千四百四十人の署名を、村に提出。住民投票の実施が確実になった。

県は「議員が活動する場を設けるのは、地方自治の基本」と、想定外の事態に困惑気味。
ある村議は「村長がここまでするとは…」とあきれ顔で真意をはかりかねている。

いやはやすごい村長も居たものですね。

臨時議会の開催に抵抗したというのは、法律違反ではあるが、心情的には分かります。
しかし、定例議会を開かないというのは有り得ないでしょう。

どう考えても、時間が経つほど混乱の度は積み重なっていくわけで、どうなっちゃうのでしょうか?

9月 25, 2009 at 07:38 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.09.24

日航が産業再生法?

サンケイ新聞より「【日航社長会見】公的資金投入 ネットワーク維持で納税者に恩返し

経営再建中の日本航空の西松遥社長は24日、前原誠司国土交通相に対し、同社が今月末をめどに策定中の経営改善計画について説明した後に記者会見した。

西松社長との一問一答は次の通り

--前原国交相には経営改善計画をどのように説明したのか

「路線の整理、コスト削減、提携などによる柔軟な事業体制の構築の3本柱について言及した。これに加え、人件費削減についてこれまでよりも踏み込んでご説明した」

--公的資金の投入を要請したのか

「要請した」

--金額は

「示していない」

--納税者にどう理解を求めるのか

「国際、国内含めてネットワークを維持し続けることで恩返しできる」

--会社分割については

「まったく考えていない。ああいう方式ではお客さまが離れてしまいビジネスにならない」

--路線については地方からの反発もあるが

「営利会社なので採算を取れる路線をやる。一方で社会的責任上、路線維持ももう一つの要請だ。両立させることできる範囲でやるべきだが難しい。ご理解いただきたい」

--年金については

「明日、年金の新しい仕組みを年金基金側に提案したい」

再生計画無しで、とりあえず産業再生法の適用申請、というのでは間に合わないのではないでしょうか?

前原大臣は就任会見で「日航は潰さない」とは言っていますが、よく読むと「自力再生で」なんですよね。まあ、大臣としては当然の発言でしょう。

ところが日航の一連の騒動は「自力」の部分がどう見ても抜け落ちていて、すでに当事者能力が無いと見られているのではないだろうか?

どうにも、この記者会見の内容では「はい分かりました」とは誰も言えないのではないか?

9月 24, 2009 at 06:43 午後 経済・経営 | | コメント (0) | トラックバック (1)

一審は無罪・控訴審は無期懲役、証拠は?

共同通信ニュースより「一審無罪の被告に無期懲役 大阪高裁 供述信用できず

神戸市中央区で質店経営者を殺害し、現金を奪ったとして強盗殺人罪などに問われた電気工(50)の控訴審判決で、大阪高裁は24日、無罪とした一審神戸地裁判決を破棄、求刑通り無期懲役を言い渡した。

判決理由で小倉正三裁判長は「質店前の自動販売機でたばこを買おうとしたら、被害者から防犯カメラの設置を相談され、店内に入っただけ」とする被告の主張を「見ず知らずの被告に相談するとは考えにくい」と指摘。

「被告の供述は不合理、不自然で信用できない」とした。

現場から被告が出てきたのを見たとする目撃証言も「明確に被告であると判断している」と述べた。

電気工は逮捕時から一貫して無罪を主張、凶器も発見されていないが、検察側は質店から指紋や足跡が見つかったことなどから、電気工の犯行と主張していた。

神戸地裁判決は「被告の弁解は排斥できず、目撃証言も1年10カ月後の判断で、疑問が残る」として無罪を言い渡した。

判決によると、電気工は2005年10月、神戸市中央区の質店で経営者の中島実さん=当時(66)=の頭を殴って殺害し、現金約1万円を奪った。

一審無罪が控訴審で無期懲役です。そもそも一審はどういう判決だったのか?

求刑無期懲役、判決有期懲役 2008年度というサイトに経緯が詳しく載っていました。

逮捕当初から電気工は、2年ほど前に現場に行って酒を飲んで話をしたことは認めているが、殺害については「やってません」と否認している。

公判前整理手続きを適用。4回の審理で結審した。

2

008年4月21日の初公判で、電気工は「犯人ではない」と無罪を主張した。

検察側は冒頭陳述で、被害者の遺体が見つかった居室などから、電気工の指紋や足跡、唾液のDNA型や指紋が残った吸い殻が見つかったうえ、犯行直後とみられる時間帯に、布でくるまれた棒状のものを持った電気工が質店前の路上で目撃されていたと主張した。

一方、弁護側は冒頭陳述で、「血がついた指紋や足跡はなく、物色した引き出しなどからも指紋は検出されておらず、被告の犯行と立証する証拠にはならない」「電気工は事件当日、男性から防犯カメラの設置の相談を受けるため、店舗や住宅に招き入れられており、指紋や吸い殻はそのときに残ったもの」などと反論した。

2008年5月13日の論告求刑で、検察側は「体の不自由な被害者を何度も殴打するなど、犯行は冷酷だ」として無期懲役を求刑した。

これに対し、電気工は「殺していない」と主張、弁護側も最終弁論で「犯行時刻の数時間前に店を出ており、犯人ではない」「合理的な疑いが残る」として無罪を求めた。

判決で岡田裁判長は、

電気工が「(事件前に)近くで被害者に声を掛けられ、防犯カメラが設置できるか聞かれて招き入れられた。
室内を点検し、ビールを飲みながら話をしていた」と主張。
指紋などはこの際のものとする説明について、裁判長は「中核部分で一貫し、これに沿う客観的事実もあり、一概に排斥できない」
とした。

また、室内の灰皿に被告とDNA型や血液型が一致するたばこ12本の吸い殻があった点も「被告が吸った可能性が高いが、犯人とした場合、わざわざ証拠を残す行為で、容易に想定し難い」と述べた。

目撃証言については、目撃者が多くの写真から被告を選んだのが事件から約1年10カ月後だったことなどを指摘。「印象に基づく感覚的、主観的判断の側面が強く、採用できない」とした。

そして「被告を犯人とするには合理的な疑いが残る」として、無罪を言い渡した。

この一審判決では、確かに被告の行動はあまり普通ではないように思われるが、有罪である証拠が、目撃証言であって、目撃証言の信用度について一審では疑っている。

このよう構造の事件で、「被告の供述は不合理、不自然で信用できない」とするのは良いとしても、それが有罪にできるものなのか?

なんか、御殿場事件の「日にち以外は合っている」という判決と同等のものすごいものを感じます。
判決文を見てみたい。

9月 24, 2009 at 06:16 午後 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

ホームページリース商法

サンケイ新聞より「HPリース被害相次ぐ 個人事業者狙い 一部は訴訟に発展

個人事業主が「ホームページ(HP)を作れば問い合わせが増え、売り上げが上がる」と勧誘され、HP制作とコンピューターソフトを抱き合わせて数百万円の高額なリース契約を結ばされる被害が増えている。

実際はHPが作られなかったり、作られても集客効果がほとんどなかったりするケースが多いという。

リース被害の救済に取り組む大阪の弁護団には「詐欺的商法だ」としてすでに70件以上の相談が寄せられ、一部は訴訟にも発展している。

弁護団によると、こうした商法は数年前から全国的に増加。

HP制作はリース契約の対象にならないため、ソフトを抱き合わせてリース物件にしているのが特徴。

ソフトの大半は数万円程度の価値しかないにもかかわらず、契約者の無知につけ込み、契約総額は100~300万円に設定されているという。

相談を寄せる事業主の多くが小規模店舗を家族経営しており、「少しでも売り上げが増えれば」と契約。思ったような効果がなくても解約は認められず、クレジット会社から毎月の支払いを強く要求されるケースが目立っている。

大阪府門真市の工務店経営の男性(74)は突然電話してきた男から「HPを作りませんか」と勧誘を受けた。「新規の客が増えるなら」と心が動き、ソフトは不要と断ったが、「ええもんやから一回使って」と何度も強く言われ、いつでも解約できると考えて契約書にサインしたという。

月々の支払いは3万6千円。約1カ月後に仮のHPが制作されたが、HPを見たという問い合わせは全くなかった。半年たっても本格的なHPは完成せず、男性は解約通知書を送って支払いを停止。

ところが60回払いのリース契約になっていたため、クレジット会社が残額約195万円の支払いを求めて提訴してきた。

男性は「だまされて必要のないリース契約を結ばされ、多額の支払い義務を負わされた」として逆にHP制作会社とクレジット会社を相手取り、損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。

HPが完成していない上、2つあるソフトは20万円以下で市販されており、男性は「何もせずに口先だけで契約させてもうける業者は許せない」と憤っている。

弁護団は「あいまいな説明しかしていないのに契約の詳細について了解を得たよう書類を整えるなど、手口は年々巧妙化している。
複数の業者が零細企業をターゲットに暴利行為を繰り返している」と批判し、契約に注意するよう呼びかけている。

「リース被害の救済に取り組む大阪の弁護団」というのは、「電話リース被害大阪弁護団」と同じところのようですが、ネット上では詳細な情報はありません。

小規模事業者にリースの形で、不必要な機材を売りつける商法の代表が電話機リースであったことを思い出しますと、ホームページリースも同種のものだとよく分かります。

最近、個人でHPを作りたいとの相談を何件か受けたのですが、いずれもインターネットにほとんどアクセスしていない人が「作りたい」ですので、ものすごい誤解をしていました。

一番問題なのは「情報発信をする気がない」ところです。

いずれも「一度作れば、その後は全くメンテナンスの必要がない」といった思い込みをしているようで、その一方で「検索エンジンに引っかかれば・・・」とか言っていました。

アクセスの多いHPではそれなりにメンテナンスとか努力とかしているわけで、その結果がアクセスとして現れることを、知らないのか、裏道があると思いこんでいるのでしょうか?といった感じでした。

なにしろ、自分ではやる気がないので「お金を払えば誰かがやってくれる」という思い込みがあるようで、どうして「他人が自分に代わって実現してくれる」と思いこめるのか、不思議です。

こういう「思い込みの人」が事業者だとリースでも引っかかってしまうのでしょう。

9月 24, 2009 at 10:17 午前 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.09.23

法科大学院をどうするべきか

読売新聞より「多すぎた法科大学院…新司法試験、崩れた構想

法科大学院の修了生を対象にした新司法試験の合格率が低迷している。

4回目となった今年の合格者数は2043人で、初めて前年割れとなり、合格率も27・64%と3割を切った。

法科大学院で充実した教育を行い、修了生の7~8割が合格できる――。そんな当初の構想は崩壊し、受験生たちからは「国による詐欺だ」との声も漏れる。なぜ、新司法試験の合格率はこれほどまでに低いのか。

◆受験資格◆

「幅広い人材を法曹にとの理念はどうなったのか」

合格発表があった今月10日。愛知県内の受験生の男性(26)は、その低い合格率に衝撃を受けた。自身も2回目の挑戦だったが、不合格。新試験は5年間で3回不合格だと受験資格を失うため、次がラストチャンスになる。

大学で美術を学んだが、法曹界が幅広い人材を求めていると知り、受験勉強をして、法科大学院の法学部以外の出身者を受け入れるコース(未修者コース)に入った。勉強のためアルバイトはできず奨学金を受けた。今後約700万円を返さなければならない。「次の試験に失敗したら、その後、別の仕事を探せるだろうか」と不安は募る。

中国地方の法科大学院の教授は、未修者コースを修了した30代の教え子が3回目の受験に失敗し、受験資格を失った。「不況の上、年齢も高いこともあり就職も難しい。学校も支援するが、今後同様の修了生が増えたらサポートしきれるか……」と頭を抱える。

◆過剰定員◆

「法科大学院の数が多すぎて、定員数が膨れあがってしまった」。ある法務省幹部は合格率の低さの原因をそう解説する。

法科大学院と新司法試験は、幅広い見識を持つ法曹を数多く養成するという司法制度改革の一環で生まれた。国が掲げた目標は、2010年頃までに司法試験の年間合格者数を3000人へ引き上げるというもの。新司法試験は、知識詰め込み型の勉強が必要とされた旧司法試験と比べ思考力重視の内容とし、法科大学院は修了者の7~8割が新試験に合格できるような教育を行うこととされた。

当初、適度な学校数と考えられていたのは20~30校。

ところが、実際には74校が乱立し、定員は約5800人に膨れた。今年の試験に失敗した結果、受験資格を失った人は571人。関係者からは「就職困難な人を毎年大量に生み出すのは社会問題」との声もあがる。

◆教育の質◆

14日開かれた中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の法科大学院特別委員会。

特に今回の試験で、法学部出身者(既修者)より未修者の合格率が約20ポイントも低かった結果を受け、「合格の基準が未修者をすくい上げるものになっていないのでは」との指摘が相次いだ。だが司法試験を所管する法務省は、「既修者と未修者で合格ラインを変えるわけにはいかない」と言う。

一方、司法試験合格後、司法修習生となった人が法曹資格を得るために受ける卒業試験でも、不合格者数が増えている。
不合格となった法科大学院出身者の答案には、「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の原則などを理解していないものもあり、法科大学院の教育の質も問われている。

新司法試験の合格率の低さから、すでに法曹を目指す人は減り始め、半分以上の学校で入試の競争倍率が2倍を切った。

各校はようやく定員削減に乗り出し、来年の入学者の総定員は4900人程度になる見通しだ。しかし、青山学院大法科大学院の宮沢節生教授は「定員削減はまだ不十分。現状を放置すれば法曹志望者は今後も減り、特に未修者が遠ざかって、多様な法曹を養成できなくなってしまう」と指摘している。(中村亜貴)

◆新司法試験=

2004年以降に開校した法科大学院の修了生を対象とし、毎年5月に実施。法学部出身者向けの既修者コース(2年制)修了生は06年から、他学部出身者や社会人向けの未修者コース(3年制)修了生は07年から受験している。合格率が3%前後と難関だった旧司法試験も10年までは存続する。

(2009年9月23日16時03分 読売新聞)

この記事で注目するべきは

「法科大学院の数が多すぎて、定員数が膨れあがってしまった」。ある法務省幹部は合格率の低さの原因をそう解説する。
特に今回の試験で、法学部出身者(既修者)より未修者の合格率が約20ポイントも低かった結果を受け、「合格の基準が未修者をすくい上げるものになっていないのでは」との指摘が相次いだ。だが司法試験を所管する法務省は、「既修者と未修者で合格ラインを変えるわけにはいかない」と言う。
の二点です。

注意深い人はお分かりかと思いますが、法科大学院を監督しているのは文科省です。
だから中央教育審議会が出てくる。

法科大学院が法曹になるための唯一の道にしてしまったのだから、学校教育ではなくて職業訓練だと考えると、文科省ではなくて法務省が監督するべき「学校」だろうと思います。
しかし、医師を大学の医学部が養成しているのと同じだと考えれば、文科省が監督するのは良いとして、記事中にあるように実務が出来ない学生を教育している法科大学院がなぜ成立するのか?という大疑問が出てきます。

法科大学院では、成績は相対評価なのだそうです。

これを聞いたときにはさすがにビックリしました。
どこまでいっても実務家の養成が目的の学校なのだから、最終的に資格試験を通過できることが絶対条件で、そのためには在学中から絶対評価をして、無理な学生を排除するべきでしょう。

「なんで絶対評価ではないのか?」と聞いたら「文科省の所管ですから」と言われました。

こんな事だから、未修者をすくい上げる、なんて言葉が出てくるのでしょう。
文科省は、法科大学院という教育機関を用意したが、法曹人を送り出すことは考えていない、ということになります。
法務省がヘソを曲げるのも当然だ。

こんないびつな法科大学院を制度として続けていくことが出来ないのは明らかで、例えば法務省が、絶対評価の試験を在学中に複数回実施して、不合格者は排除するといったことにでもしないと、全体が成り立たないでしょう。

もう一つ、法科大学院以外のルートでも司法試験の受検を可能にするべきです。

法科大学院とは、単なる予備校と何が違うのだろう?

9月 23, 2009 at 04:56 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (5) | トラックバック (0)

ゴールドマン・サックスのCEOが報酬抑制を提言?

FujiSankei Business iより「高額報酬に決別? 欧米金融大手首脳「手のひら返し」の理由

バンカーが受け取る高額報酬は多くの人の批判の的となっているが、最近は金融業界内からも抑制に賛成する動きが出ている。

ドイツ銀行のアッカーマン最高経営責任者(CEO)は世界的な報酬制限ルールを呼び掛け、米ゴールドマン・サックスのブランクフェインCEOは複数年の賞与保証を禁止し、支払われた報酬の「返還」を認めるべきだとの考えを示した。

確かにこの業界は友愛とは無縁の世界だが、それにしてもバンカーの報酬制限に真っ先に反対してしかるべきドイツ銀とゴールドマンの経営トップがなぜ規制に賛成するのだろうか。

アッカーマン、ブランクフェイン両氏が突如、強欲と物質主義と決別したという可能性もあるが、以下のように考えればより納得のいく説明ができる。

彼らは自社の損得勘定に基づいて動いているのだ。金融業界への規制は、既存の大手に有利に働く一方、新興企業が伸びにくい状況を作り出すだけだ。最も得をするのは一般市民ではなく、アッカーマン、ブランクフェイン両氏のような金融大手のCEOだ。

この2社が報酬制限に賛成しているということは、わたしたちにとってよい案ではないかもしれない

才能ある人材の争奪戦

アッカーマン氏は先週、フランクフルトで開かれた銀行関連会議で「才能ある人材の争奪戦」で不公平が生じないよう、世界の報酬規則の標準化が必要だと主張した。一方、同じ会議でブランクフェイン氏は過剰なリスクテークを抑制するため、報酬の返還を認めるべきだと述べた。また株式報酬の割合を増やし経営幹部については退社するまで大部分を保持することを義務付ける必要があるとした。

2人の発言は例えて言うならマイクロソフトのゲイツ会長が同社ソフトの無料・オープンソース化に賛成するとか、投資家ジョージ・ソロス氏が、証券取引所によるヘッジファンドの為替投機規制の必要性を訴えるのと同じくらい驚きだった。

だが、これらは業界の頂点に君臨する2人の社会的良心の発露ではない。むしろ既存金融機関の権限を守るためにせざるを得なかった皮肉な企てなのだ。

アッカーマン氏は、世界的な報酬規則を設けなければ、各国間で不公平が生じると説明した。つまりドイツで報酬制限が実施されて英国で行われなければ、この措置は英銀に有利に働くというわけだ。さらに、報酬が規制されていない地域に拠点を置く金融機関も恩恵を受ける可能性がある。一方、世界的にルールが標準化されれば、大手銀行に有利となるだろう。

無名の中小銀行の株

ブランクフェイン氏は株式報酬の割合を増やすよう訴えた。公平に見て、これはより大きな意味がある。しかし大手と中小の銀行では大きな違いが生じる。ゴールドマン株をもらえばほとんどの人は喜ぶだろうが、たとえゴールドマンをしのぐような優れたアイデアを持った金融機関でも、無名な中小銀行の株ではうれしくない。これも既存の大手銀に有利な措置だ。

つまり世界的な報酬制限ルールは以下の3つの点から大手銀に有利に働く。
1つは既存の大手銀の間に実質的なカルテルを生じさせる。

大手銀は自社の花形トレーダーが競合行から高給で引き抜かれるのを恐れる必要がなくなる。それが実質的に禁止されるからだ。 その結果、トレーダーよりも経営者側が力を持つようになるだろう。

第2に既存の大手銀の地位は揺るぎないものとなる。

新規参入した金融機関がシェアを伸ばす唯一の方法は、より高い報酬を支払い経験豊富な人材を獲得することだ。しかし、報酬規則と規制強化が実現すればこの方法は不可能になる。

自ら規制する方が得

最後に、これは外部による監督ではなく、自主規制になるとみられることだ。

自主的な規制は必ず、既存の参加者に有利になるよう定められる。報酬制限が不可避であるなら、自ら規制する方が得策なのだ。

アッカーマン、ブランクフェイン両氏は、自社に有利になるような改革案を提唱している。賢明だ。

だが用心しなければならない。両氏にとってよいことであっても、ほかのすべての人にとってもよいということにはならない。逆に、報酬の自由を維持すべき最大の理由を両氏が示してくれたともいえるだろう。

(ブルームバーグ・コラムニスト Matthew Lynn)

いやはや、なんともすごい話です。

ところで、なんで報酬制限に話が行くのでしょうかね?
問題はリスクを取った結果、あっちこっちを巻き込むような大損害を出す経営者が居た、という事実でありましょう。
普通に考えて、高額報酬を得るには高いリスクを負担するのが当然で、報酬の制限ではなくて、損失が経営者の責任であれば、責任を取らせる方が合理的なのでは無いだろうか?

高い報酬を取りつつ、経営に失敗して民間ではどうにもならないところまで被害を拡大させて、公的資金を注入してなんとかする、というのではモラルハザードそのものだろう。

当然のことであるが、この種のバクチ的な損失に荷担した、邦銀の経営者も賞与辞退などではなくて、損害賠償するべきだろう。
そういうペナルティーがあれば、より慎重に「投資先を選別する」ことになる。

金融工学の名の下に、どう見ても詐欺商品であるようなモノを作り出して、それが回っている間は健全だ、などという花見酒経済をどうやって防止するか(禁止するではない)を構築しなければ、いつまで経っても同じような事が起きるだろう。

消費者庁は犯罪資金の没収法制に向けて動いているが、銀行がやれば犯罪ではない、と言い切れるのか?という問題だと思う。

9月 23, 2009 at 03:17 午後 国際経済など | | コメント (2) | トラックバック (0)

円高はバカげているのだそうだが、ドル高はどうよ?

FujiSankei Business iより「円高は、ばかげてる ゴールドマン、円急落を予想

鳩山新内閣発足に伴い就任した藤井裕久財務相は円安を支持しない考えを表明しているが、欧米の金融大手は円相場は下落していると予測している。

民主党が総選挙で勝利する可能性が高いとの見方が広がるなか、円は主要16通貨に対して8月初め以降、1つの通貨を例外としてほぼ上昇している。

しかし、ブルームバーグが40人を対象に実施した調査の予想中央値によれば、日本経済は円高を支えるには脆弱(ぜいじやく)過ぎるとみられ、円は年末までに対ドルで5.7%、対ユーロで1.1%下落すると予想されている。

調査によれば、日本銀行は2010年を通じて政策金利の誘導目標を年0.1%に据え置き、日本は主要10カ国(G10)で同年利上げを実施しない唯一の国となる見通し。
調査の予想中央値では、日本の経済成長率は今年マイナス6%に落ち込んだ後、来年は0.8%のプラス成長を回復するとみられている。

米金融大手ゴールドマン・サックスのグローバル経済調査責任者、ジム・オニール氏は

「皆が円買いに動いているようだが、ばかげている。
円のファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)の実勢は、わたしの考えでは著しく悪化している」
と話す。

ゴールドマンは、円が対ドルで9月21日時点の1ドル=91円46銭から98円ちょうどに、対ユーロでも1ユーロ=134円52銭から142円ちょうどにそれぞれ下落すると予測。

米銀最大手バンク・オブ・アメリカ(BOA)と欧州銀行最大手HSBCは、円相場の先行きについて一段と弱気な見方をとっている。

選挙戦前の世論調査で民主党が優勢になったことで、円は対ドルで6.6%上昇し、対ユーロでは3.3%の上昇を見せていた。

選挙戦中、民主党は輸入品の価格が下がるため、円高の方が消費喚起につながると強調。
これは公共事業への支出に注力し、輸出企業支援のために円安維持の方針をとった前政権とは対照的だ。

藤井財務相は民主党政権の発足した16日、為替介入には反対と発言。
この発言を受けて円は1ドル=90円13銭と2月以来の最高値を記録した。

収入の約75%を海外に頼るトヨタ自動車の同日の株価は日経平均株価が0.5%上昇したにもかかわらず、1.1%下落した。

その翌日、藤井財務相は輸出のために円安がよいという考えはおかしいとの見方を示している。

4月22日に内閣府が発表した調査結果で、輸出企業は1ドル=97円33銭かそれ以上の円安であれば採算がとれるとしている。円高が進めば輸出品が値上がりし収益も目減りする。

キヤノンは直近の会計報告で、対ドルで円が1円上下するごとに下半期の営業利益に42億円の影響が出ると述べている。

ミレニアム・アセット・マネジメント(ロンドン)で140億ドルの資産運用に携わるリチャード・ベンソン氏は

「藤井財務相は自らの発言に悩まされるだろう。民主党の円高容認で日本の株式市場は打撃を受け、リターンを求める国内投資家の海外流出と円売りを誘発することになる」
との見方を示した。

VTBキャピタル(ロンドン)のストラテジスト、ニール・マッキノン氏は

「日本銀行や財務省は藤井財務相に対し、発言すべきこととそうでないことを指示することになるだろう」
と指摘した。

(ブルームバーグ Nielsen Brown、Matthew Brown)

企業収益を吐き出させる方向にせざるを得ないのは日本の世論の動向ですから、株式市場から信金が流出し、円安になる可能性はあるでしょう。
その結果として、株安・円安に陥る可能性も無いではない。

しかし、その予測として

円は年末までに対ドルで5.7%、対ユーロで1.1%下落すると予想
というのはあり得ることか?
ドルが、円に対してもユーロに対しても強いという意味に取れるが、そんなに強いものなのか?
対中国はどうなるのだろうか?

どうも、この記事自体が「ドル防衛のためのアドバルーン」のような気がしてならない。
お金の木の葉化とでも言うべき事なのではないのか?

9月 23, 2009 at 11:41 午前 国際経済など | | コメント (1) | トラックバック (0)

2009.09.22

首都高湾岸線川崎の死亡事故

朝日新聞より「首都高湾岸線 3台玉突き、2人死亡7人重軽傷

22日午前9時ごろ、川崎市川崎区東扇島の首都高速道路湾岸線上りの東扇島インター付近で、大型トラックが渋滞した車列最後尾の乗用車に追突、3台がからむ玉突き事故となった。

この事故で2人が死亡、7人が重軽傷を負った。

神奈川県警高速隊は、トラックを運転していた千葉県成田市官林、運転手(30)を自動車運転過失傷害の疑いで現行犯逮捕し、同致死に容疑を切り替えて調べている。

同隊によると、追突されたのは新潟県長岡市吉崎、会社員(42)運転の乗用車で、会社員の義父(65)と義父の妻(63)が死亡。会社員と次男(9)が頭蓋骨(ずがいこつ)骨折など、長男(12)が右足骨折などで重傷。妻(39)と長女(14)、会社員の車が追突した乗用車の2人は軽傷を負った。

整理しますと、追突された車は小型のミニバンで

  1. 義父
  2. 義母
  3. 父(会社員)
  4. 二男
  5. 長男
  6. 長女

の7人乗車であり、その前の車(これもミニバンらしい)には男女2人が乗車していました。

死傷の状況は

義父死亡
義母死亡
父(会社員)頭蓋骨骨折
二男頭蓋骨骨折
長男右足骨折
軽傷
長女軽傷

亡くなったお二人は、3列座席の最後部に乗っていたのでしょうが、このニュースの一報では「亡くなった方が分からない」とのことで、ドライバーが話せないほどの重傷を負ったのか?と不思議でした。

それが夜の報道で「頭蓋骨骨折」というのですから、正に重傷を負ったことが分かります。

しかし、今ひとつ理解できないのが車の破損状況です。

Up

この写真以外のビデオ画像などもチェックしたのですが、ホイルベースが縮むほどの変形はしていません。

この種の車では、三列目の座席の安全マージンは追突に対しては少ないと思われますから、お二人で三列目に乗車していて亡くなったのであれば、理解できるのですが、ドライバーである父親が頭蓋骨骨折とはどういうことなのでしょうか?

ウインドシールドにぶつかったというのが一番理解しやすい状況ですが、シートベルトとエアバックがあれば、滅多にウインドシールドに頭をぶつけることはないでしょう。

事故車の中で振り回されて、大けがや死亡するといった事故はあるものではありますが、それにしても車体の壊れ方にくらべて人の死傷の程度が重大すぎると感じました。

9月 22, 2009 at 10:33 午後 事故と社会 | | コメント (0) | トラックバック (0)

日航に抜本策はあるのか?

日経新聞より「日航の新旧分離要請へ、政投銀など主力行 実質債務超過の恐れ

経営が悪化している日本航空の再建問題で、日本政策投資銀行など主力金融機関が政府に対し同社の「新旧分離」を含む抜本策を求める意向であることが 21日、明らかになった。

財務安定へ向け、公的資金投入を可能にする特別立法を要請することも視野に入れる。

政投銀などは日航が2009年度末に実質的な債務超過に陥るとの見方を強めており、日航が要請中の追加融資は困難な情勢。
早期立て直しに政府の強力な関与が必要と判断した。

複数の関係者が明らかにした。

前原誠司国土交通相は24日に日航首脳や主力金融機関幹部から再建方針を聞く予定。

銀行団は国交相に抜本策をテコにした再建を強く求める構えで、政府、日航との調整を本格化させたい考えだ。 (06:00)

公的資金を投入すると言っても、その理由が成り立つのだろうか?

普通に倒産させてから、新会社が資産を引き継ぐといった形でも問題はないだろう。
一旦清算すると、規模が1/10ぐらいに縮小するかもしれないが、利用者にとってはあまり問題にはなるまい。

新旧分離と言っても、旧側が何を引きうけるのか?が問題だろう。
同じ運輸機関だから、国鉄の処理を考えると、貨物部門・新幹線部門といったように主に機能的な面と、地域性で会社を分割した。
日本航空を分割するとしても、そういう利用者から見ても明確な分割をして、それが会社の収支改善になるものなのか?

一方で、資金繰りは待ったなしであって、もう片方では収支改善のビジョンがないというので、国有化するか倒産するか、しか無いと思うのだが・・・・・・。

9月 22, 2009 at 08:07 午前 経済・経営 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.09.21

市場原理主義の放棄を

サンケイエクスプレスより「【国際政治経済学入門】新政権は「デフレ病」を退治できるのか

民主党主導の連立政権がスタートした。政権交代の真の意義は、自公政権が不作為に終始したデフレ病克服にある。

鳩山政権は経済のパイ拡大を目指すことを大目標に設定し、必要な政策を総動員すべきだ。

歴史的にみると、国家をリードする経済哲学は二分されてきた。

政府の役割を最小限に抑え、民間の市場原理にまかせればよい、という市場原理主義と、政府が経済拡大のために大きな役割を果たすケインズ主義である。

負のスパイラル

1年前の「リーマンショック」により、米国消費者の購買力の3割以上が一挙に消滅した。

米国はもとより日本、中国などの輸出産業も巨大な供給過剰に陥った。放置しておくと、製品価格は下がり続け、企業は破綻(はたん)し、失業者が街にあふれだす。
すると需要はさらに縮小し、倒産と失業増が加速する。「デフレスパイラル」と呼ばれる現象である。

そこで政府が国債を大量発行し、貯蓄マネーを吸い上げて社会資本や雇用対策に投入する。

財政出動を呼び水に民間の投資や消費を促し、デフレ不況突入を避ける。米国も欧州も中国も躍起(やっき)となっている。

日本の場合、1990年代初めにバブル崩壊し90年代後半以降、物価が下がり続け経済成長がゼロになるデフレ病にかかっている。

時の政権は当初、公共投資の拡大を試みたが、「財政均衡」を求める財務省官僚の声に促され、橋本龍太郎首相(当時)が1997(平成9)年に消費税増税など緊縮路線に転換すると、経済はデフレに舞い戻った。

橋本政権を引き継いだ小渕恵三首相(当時)は再び財政支出を拡大させたが、効果が出ないうちに病に倒れた。

2001年には「民のものは民に」という小泉純一郎政権が登場し、市場原理主義へと大転換した。
族議員と霞が関官僚による非効率で肥大化した日本経済を構造改革するという主張は国民やメディアの多くの支持を集めた。

自民の無為無策

ところが、デフレ病は一向に改善しなかった。
景気のほうは円安に支えられた輸出産業の競争力再生により好転した。

小泉政権は所得税の配偶者特別控除や定率減税を廃止し、財政均衡を図った。96年度に約40兆円だった公共投資は08年度に約20兆円まで減った。

結果は税収減で、政府は国債発行で財政赤字を穴埋めすると同時に増税に追い込まれた。

結局小泉政権時代、国債発行残高は278兆円増えた。政府は小さくなるどころか逆に大きくなった。
地方交付税交付金も削減され、地方の疲弊もひどくなっていった。

社会の活性化どころか若者の貧困化、自殺者の増加など世相も暗くなった。

「小泉後」安倍晋三、福田康夫、麻生太郎の各政権はこの成功体験に足をとられ、デフレを放置した。

麻生政権はリーマンショックを受けて、緊急財政出動に踏み切ったが、緊縮財政論の与謝野馨財務相にひきずられて、均衡財政や消費税増税にこだわり続けた。

総額15兆円もの追加経済対策も、官僚まかせの役所関連施設の寄せ集めが目立ち、迫力に欠けた。

先の総選挙での自民党の大敗北の根本原因は、デフレ病というバブル崩壊後10年以上もの間の宿痾(しゅくあ)に取り組もうとしなかった無為無策にあったとも言える。

課せられた歴史的使命

民主党主導の政権はデフレ病を退治できるだろうか。

民主党大勝利を生んだのは、小泉政権以来の格差問題や社会保障負担増にあえぐ有権者に対し、個別の生活支援を乱発、公約する戦術による。

しかし、国民の活力をそぎ、閉塞(へいそく)させる元凶になっているデフレ病に対して、処方箋(せん)を示してはいない。

藤井裕久新財務相は「財政均衡至上主義」にとらわれない考え方を表明しているが、デフレ問題には言及していない。

国家戦略・経済財政・科学技術担当相の菅直人副首相は「脱官僚依存」を指揮するが、単に官僚から予算権限を取り上げ、「政治配分」をアピールするだけなら、財政支出は混乱し緊縮財政と同じ影響が生まれむしろデフレを悪化させかねない。

経済のパイを拡大する成長戦略を作成し、思い切った財政出動と、それに連動する金融政策を動員してデフレから脱出する。これこそが鳩山政権の歴史的使命だ。

(特別記者・編集委員田村秀男/SANKEIEXPRESS)

この記事は、イザの田村秀男の経済がわかれば、世界が分かるブログ「デフレ病」退治の戦略で民主と自民は競えで知りました。

デフレ病退治とはなかなかうまい表現だと思いますが、簡単に退治できるものではないでしょう。
それ以上に、自民党政権が無為無策であった、と断じているところに共感します。

田村記者はブログで

自民党も再生をめざすなら、日本経済の構造に合わない市場原理主義をきっぱりと放棄して政府の役割を再定義し、脱デフレ戦略で民主党に先駆けるべきだろう。

このような意見はあまり出てきていませんね。

橋下大阪府知事に至っては、高校生を相手に「今は自己責任の時代」と言い放っております。

そもそも、自己責任とはどこから出てくるのでしょうか?当然ですが、市場原理主義であるから自己責任の時代となるわけです。

日本において、市場原理主義が失敗したことは、今回の記事でよく分かることで、さらにはアメリカを中心とする金融資本主義の暴走をどうするのか?問題が出てきます。

金融資本主義の暴走はアメリカ経済すら壊しているわけで、暴走を抑制する手段が必要だとなります。
同様に、日本では市場原理主義についても何らかのコントロールを社会は要請しているのですから、これはすでに市場原理主義ではダメであり、自己責任論も言い訳そのものだとなります。

ほぼ20年にわたって自民党政権は経済政策を誘導的にしてこなかった。
この結果、インフラレベルで不整合があっちこっちに見えます。

少子高齢化は、巨大住宅団地の成立を危うくしていますが、これには対策がありません。
団地を適正規模に縮小するしか手がありません。

同様なものに、空港や道路・新幹線などがあります。

人口減社会を健全に維持するには、現在の大都市に人口を誘導するしか無いでしょう。
神奈川県はどこでも都心から、2時間程度でアクセス出来ますから、首都圏の人口を背景にした、人口密度が薄い地域は成立するでしょうが、これが背景となる都会が小規模になっては自治体レベルでもどうにもなりません。

結果として、全国一律が無理で、今後は無人化した地区が出てくることを覚悟して、政策を進めるしかないだろう、と強く思うのです。

まさに国家100年の計であって、今までになかった時代に突入しつつあり、国際情勢(外交)についても今までとは、違った考え方を議論する時代になった、と感じます。

9月 21, 2009 at 05:35 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

驚愕の動画

マイミク氏のご紹介で知ったビデオです。
大変に衝撃的ではあるのですが、この動画を投稿した方は怪我が無かったから編集して投稿出来たのでしょう。

大変に危険な道路、ということでしょうね。

9月 21, 2009 at 02:31 午後 事故と社会 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2009.09.20

またもやネオプランバスが出火炎上

サンケイ新聞より「東名走行中のバスから出火 乗客ら59人けがなし、静岡

20日午前3時5分ごろ、静岡県牧之原市東萩間の東名高速道路上り線で、走行中の高速夜行バスのエンジン付近から出火、車体後部が焼けた。バスは大阪・梅田発東京ディズニーランド(TDL)行きで、乗客57人と乗員2人は避難して無事だった。

静岡県警高速隊などによると、現場は登坂車線を含め3車線の緩やかなカーブ。バスが失速し始めたのに気付いた運転手(53)が、バックミラーで後部から炎と煙が出ているのを確認し、登坂車線に停車、乗客を避難させた。高速隊が原因を調べている。

運行するローレル観光バス(大阪市浪速区)によると、バスは2階建てで、定員70人のドイツ・ネオプラン社製。同社製の2階建てバスをめぐっては、昨年5月、大津市の名神高速道路を走行中に出火し全焼したほか、今年3月にも、静岡県牧之原市の東名高速道路でバスが炎上。いずれもエンジン付近から出火し、原因は不明のままとなっている。

ローレル観光の車体は2003年2月に登録。3カ月おきに目視で点検しており、6月の点検時には異常は確認されなかったという。

乗務員の男性(59)によると、出火当時、車内には煙のにおいが立ち込めたが、寝ていた客が多く「バスが燃えている」「爆発します」と知らせて避難させた。乗客は牧之原サービスエリアから別のバスに乗り換えた。

バスは19日午後10時50分に大阪・梅田を出発。20日午前7時半にTDLに到着予定だった。

 

写真で見ると、全損の様子ですが、以前も指摘した通り「なんで消火装置を付けないのか?」ですね。
消火器自体はバスだから持っているわけで、それが有効でないのだから、消火装置と出火警報装置を付けるべきでしょうね。

これは、国交省の仕事だと思う。

9月 20, 2009 at 03:25 午後 事故と社会 | | コメント (0) | トラックバック (0)

消費者庁の家賃問題

読売新聞より「消費者庁の賃料8億円ビル、近さ重視・値段無視

約8億円に上る年間賃料が「高すぎる」と批判されている消費者庁の入居ビルの選定過程が、明らかになった。

公募に応じた18物件の中には3億円近く安い物件もあったが、同庁は賃料よりも霞が関からの「近さ」を重視して選んでいた。

福島消費者相は19日、記者団に「8億円は正直言って高い。移転も含めて検討する」と述べたが、契約更新の意思表示をする期限は今月末となっており、早急な決断を迫られそうだ。

内閣府の外局として発足した消費者庁が入る「山王パークタワー」(東京・永田町)は、地上44階、地下4階の超高層ビルで、内閣府まで徒歩数分の場所にある。
外資系銀行などが入居し、消費者庁と同庁の監視機関である消費者委員会は、4~6階の計約6000平方メートルを使用している。

物件の選定は、今年3月、内閣府が入居先を公募し、内閣府の局長ら幹部9人だけで作る審査委員会が行った。〈1〉霞が関からの距離〈2〉賃料や広さ〈3〉耐震構造などビルの設備〈4〉警備態勢〈5〉フロアの使いやすさ――など六つの評価項目に基づいて、40点満点で採点した。

各評価項目の中には「最寄り駅まで10分以内か」「建物の周辺に飲食店はあるか」など詳細なチェック事項が例示されていた。

応募してきた18の民間ビルのうち、最も賃料が高かったのは、千代田区大手町のビルで、1平方メートル当たり月額1万2957円(年間賃料約9億3000万円)。
最も安かったのは文京区本郷の物件の7576円(同5億4000万円)で、年間で4億円近い差があった。

山王パークタワーは1平方メートル当たり月額1万1034円。賃料は7番目だったが、内閣府からの距離が約500メートルと2番目に近いことが高く評価され、32点の最高点を獲得。

内閣府から1・5キロ圏内で7623円だった港区芝公園の物件や、1キロ圏内で9529円だった港区虎ノ門の物件は、いずれも「面積がやや狭い」などの理由で選ばれなかったという。

ほとんどの物件は内閣府から2・5キロ以内で、車や電車で30分以内の距離だが、内田俊一長官は10日の記者会見で「重大事故が起これば参集する事態もあり、距離を優先した」と「近さ」にこだわったことを認めた。

一方、賃料については、当時、内閣府の関係機関が入居していたビルの中で最も高い「1万2220円」を超えなければ問題ないと判断したという。

同庁によると、ビル保有会社に対し、契約を更新するかどうかを今月末までに示さなければ、契約更新はできず、来年3月末までにフロアを明け渡さなければならなくなるという。
同庁職員は、「新大臣が移転を決断したら、また移転先探しや引っ越しなどを行わなければならない。そんなドタバタで本当に消費者行政が出来るのか」と話した。

消費者庁のビル賃料が八億円と聞いて、直感的には「高いなと」思いましたが、すぐに「面積がわからないから何とも言えない」と考え直しました。

今回、面積が約6000平方メートルだと分かって「やはり面積が広いからわずかな単価違いが大きく影響するな」とあらためて感じたところです。

多少でも、コストダウンを考えた場合、単価を下げるか、面積を減らすか、のどちらかになります。
次に、どれくらいの賃料であれば妥当なのか、を八億円から考えてみると、記事中にあるように五億円程度にするのであれば、62%に減らすのですから、面積を4000平方メートル以下にする。あるいは、面積単価を七千円以下にする事になります。

どちらの数字も実現不可能という事ではなくて、少しずつ妥協すれば何とかなるように思います。
つまりは、

賃料については、当時、内閣府の関係機関が入居していたビルの中で最も高い「1万2220円」を超えなければ問題ないと判断したという。

こそが一番の問題だっただろうと考えます。
六億円台に収めることは、さほど難しいことだとは思えませんから、結局は移転することになるような気がします。

9月 20, 2009 at 09:59 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (2) | トラックバック (0)