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2009.12.08

関経連はどうかしてしまったのか?

サンケイ新聞より「関経連が「製造業への派遣禁止」に反対の意見書

関西経済連合会は8日、政府が検討を進めている労働者派遣法の改正について、「中堅・中小企業の競争力をそぐ可能性のある製造業の派遣禁止はなされるべきではない」とする意見書を政府や民主党などに送付した。

関西の中堅・中小企業の意見を踏まえた。派遣会社に登録をして仕事があるときだけ雇用契約を結ぶ「登録型派遣」については「労働市場での迅速なマッチングの仕組みとして維持するべきだ」と訴え、契約期間の短い「日雇い派遣」の原則禁止の議論に対して「一律禁止ではなく、有効なセーフティーネット策を検討すべきだ」と求めた。

いくら何でもこの「意見書」はひどすぎる。
「関経連はバカです」と宣言しているのに等しいだろう。

中堅・中小企業の競争力をそぐ可能性のある製造業の派遣禁止はなされるべきではない」とする意見書
ここまでは至極当然のことでこの主張自体はなんの問題もない。そして今までもやってきたことだから今後も変えたくないから一律禁止反対、という主張も首尾一貫している。

派遣労働が原因あるいは出発点であって、現在の問題が起きているのだ。派遣労働そのものが犯罪的といったことではない。
問題なのは、あまりに低賃金であるために生活の維持ができないといったことなのだ。

そこの部分、つまり現在の「生活できないような状況をどうするのか?」について、関経連の見解は画期的とでも言えるものだ。

「一律禁止ではなく、有効なセーフティーネット策を検討すべきだ」

関経連の主張は、一方で中小・中堅企業の競争力維持のために(低賃金の)派遣労働は必要であるが、生活が維持できないといった事情については、(国が)セーフティーネットを用意するべきだ。
と言っていることになってしまう。

こんな主張は例え本音であっても言うべきことではないだろう。
最初に書いたように「バカだろう?」としか見られない。

明らかに問題があると、関経連も認めているから「(国がセーフティーネットとして)対策することが必要だ」と言っているわけで、その問題の原因である派遣労働については「維持しろ」というのでは、「問題はあるが、こちらは対応する気がない」と言っていることになる。
いくらなんでもこれはないだろう。

12月 8, 2009 at 10:55 午後 経済・経営 |

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受信: 2009/12/10 15:37:30

コメント

そもそも経済界が外資系株主の顔色を見て、利益の配分先として、株主と内部留保を最優先にし、労働者賃金総額が減ることは同一労働非同一賃金体系を構築し頑なに維持しているから、賃金低下で消費がどんどん下がり、更に国家レベルの経済低迷に拍車が掛かって、失業者も急増しているいるだけのこと。
結論は、結果として方法はどうでも良いから、同一労働同一賃金の体系に戻し、労働者が安心して生活できることを実感すれば消費も上向き、消費に比例して生産力も必要となるから自然に失業者も減る。
こんな単純なことが判らない、判っても実行しようとしない、政府・政治家・企業家・経済界ら大バカは、さっさと消滅すれば良いのです。

投稿: 昭ちゃん | 2009/12/09 0:16:02

まあ、低賃金の最たるモノとも言える日雇い派遣は、福利厚生・労働安全なんて無いに等しいモノでもあるから即刻法で禁止すべきモノ。
次は、偽装請負、偽装派遣等の即刻禁止と脱法企業への非常に厳しい諸処分でしょう。

投稿: 昭ちゃん | 2009/12/09 0:20:27

ま、正直というか素直な意見ですね。
 低賃金しか払えないけれど、派遣労働は必要。派遣労働に関する補助は、国の仕事です・・・派遣労働の賃金そのものについても、国から補助金が出ているような気がしましたけど・・・
 この意見書からすると、法的に厳しくして、倒産が続出した場合は、すべて国の責任である!と言いたいのでしょうね。
 莫迦というよりは、先手をうって責任を逃れようとする行為であるとみました。

投稿: Nari | 2009/12/09 8:58:49

何て言うか……。

関経連 労働者を搾取して低賃金にしないと会社が成り立ちません。労働者への補償(セイフティーネット)は税金で何とかすればいいでしょ。

国 労働者への補償(セイフティーネット)は、労働者を搾取している企業から法人税をとって金を回すしかありませんね(既に労働者は低賃金だから所得税を増やせる状況じゃないし)。

金が勝手にわき出てくるわかけじゃないんだから、結局ツケが回ってくるのが目に見えてるわけで、素直に給料払った方が良いのではないかと。

投稿: apj | 2009/12/09 18:41:49

apj さん
>素直に給料払った方が良いのではないかと。

まさにその通りなんです。
会社が成り立たない、と言ってる企業でも株主配当はドッサリ、さらに内部留保もドッサリ。
日本経団連や関経連傘下の企業で、今日にも潰れるような所は一つもないのです。
昔話のゴーツクじじいのようにひたすら資財を貯め込むだけ貯め込もうとし、使うつもりは全くない。法人所得税も税率が最低水準だから、どんなに利益が出て税金払っても痛くも痒くもない。

当然、不況・恐慌にはなりますわな。廻るべきお金が、闇に貯まっていくのですから。
さっさとぜーんぶ吐き出して給与に充てれば、あっという間に好況になり、消費も増え、生産力も必要になるのです。

良く大企業が言う言い訳が「これ以上、給与その他支出が増えたら会社が成り立たない。海外に移転する。そうなれば日本は空洞だ」です。皆さんまともにこの言葉を信じちゃダメ。だって、真っ赤なウソだから。

海外に出ている日本企業はそこでどうしているか。進出先の国の厳しい掟を守って、しっかり十分な給与を従業員に支払っています。それでも企業は赤字ではない。

なぜ、こんな重大な事を、日本のマスコミは知らんふりして黙っているのか。理由は一つだけ。「大企業に背を向けたら資金が無くなる。CMが無くなる。政治家から圧力が加わる。」

庶民はもっと怒るべきなんです。当然、その矛先は、大企業とそれに追従している、マスコミも含めた各業界、そして政治家です。

投稿: 昭ちゃん | 2009/12/09 21:47:55

記事からずれてませんか? 大企業についてではありませんよ。
関経連は中堅・中小企業について意見しているわけで、中小企業には内部留保もなく配当は少なく、倒産も多いんじゃないでしょうか。
その関経連の報告に近畿地方の企業倒産件数がありますが、増加傾向であるのは間違いないです。
http://www.kankeiren.or.jp/material/pdf/report/091201kansaikeizaireport.pdf
ここで人件費が増えたら倒産する、というのは論理としてそう間違ってはいないと思います。
これらの倒産企業が関経連に入っているかのデータは見つかりませんでしたが。

問題は、昔であれば倒産によって失われた産業と雇用は、代わりに新たに生まれたりしたものが、グローバル化によって海外シフトすることではないでしょうか。(工場移転ではなく代替です)
特に、長期間勤めるわけでもない派遣労働者ができるような単調な作業については。
つまり、この不況下にあって更に内需を落ち込ませることになってしまう。
製造業派遣は日本製造業の強みであった質の高さを落としかねない、メーカーにも労働者にもマイナスの施策であると思ってますが、同時に、景気を下支えしてきたのも事実ではないでしょうか。

派遣禁止、個人的には賛成なんですが、派遣で働いていた人はどうなるのか。
企業が全て雇用するなんてありえません、不況ですからね・・・
大失業時代がくるのかもしれません。

投稿: めいさいらっぱ | 2009/12/10 12:16:16

めいさいらっぱ さん

わたしは派遣肯定です。

派遣 & 低賃金がおかしいと言っているわけです。
これは社会的に良いところが一つもないといって良いでしょう。

派遣労働の最低時給一万円にするべし、と主張します。

そうすると、正社員から派遣労働でもっと稼ぐことを狙う人も出て来るでしょう。
そういう正社員の穴埋めを、低賃金の正社員として旧来の派遣労働者が取って代わればよい。

時給の高い派遣労働者は、例えば半年働いて、半年学校に行く、といったことできます。

なんの問題もない、と思うのですがね。

投稿: 酔うぞ | 2009/12/10 19:32:57

派遣の時給をとんでもなく高くするというのはいいと私も思います。
結局、単純作業派遣の根絶になるでしょう。
ただ、「高時給派遣ででていった正社員の穴埋めを旧来の派遣労働者が代わる」は難しそうです。
不景気では打てる手が少ないということなのでしょうか。
現派遣労働者の多くは失業の危機であり、関経連が政府に泣きつくのもわかる気がします。

少し言いますと、今、製造業に入っている派遣って使えないんですよ。
能力が足りないんじゃなくて、じきにいなくなることが判っているから育てない。
例え有能でも、責任を与えられない。(いなくなると困るから)
結果、大した経験も積まず、スキルも持たずに年齢が上がり、企業からの育てるメリットが目減りしていくことが、今派遣から抜け出せない人たちの問題ではと思います。

投稿: めいさいらっぱ | 2009/12/11 12:03:08

めいさいらっぱ さん

>能力が足りないんじゃなくて、じきにいなくなることが判っているから育てない。

わたしが問題にしているのも、正にこの点なのです。

何度も書いているから、お読みになっているかとも思いますが、御手洗経団連が「派遣労働推進」のごとき事を言っていること自体が信じがたいと言うか、お金の問題であれば背任ですよ。

めいさいらっぱさんは「育てない」とお書きですが、わたしの理解は「育てるのは正社員。育てないでも(誰かが訓練してくれたから)即戦力が派遣」です。
よって「派遣は育てないから意味がある」わけです。

タダ、これを社会全体に広げると「誰も育てていないぞ」に直面するわけで、今がその時期になってきた。

これは、お金の問題とすると「先輩が貯めた貯金を取り崩して、儲かっていると見せている会社」ですよ。

ひどすぎると思う。

投稿: 酔うぞ | 2009/12/11 12:17:35

>記事からずれてませんか? 大企業についてではありませんよ。

いま、中小企業の相当数は、大企業からの発注削減や異常なほどの単価切り下げで苦しんでいます。
業績が上向きつつある自動車メーカー超大手(exトヨタ)はいまだに部品単価切り下げの手を緩めていません。
自社製品がそのまま市場で商品として消費者に手に渡っている企業を別として、半製品・部品を納入している企業は青息吐息なのです。

投稿: 昭ちゃん | 2009/12/14 1:05:53

トヨタ下請けに3割引を強いる・・。
いけませんね、世界のトヨタがそんな下請けいじめをしては・・。
「派遣切り」と同じく世論が黙ってはいませんよ。
トヨタさん、ネットの力を甘く見てはいけません。
プリウスがいかに売れようと、あこぎな企業はいずれ嫌われて沈没しますよ。

投稿: ひろみ | 2010/01/04 23:16:22

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