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2009.11.14

東海運動のものすごい一面

サンケイ新聞より「【緯度経度】ソウル・黒田勝弘 「日本海」波高し!

今年は“韓国中興の祖”朴正煕(パク・チョンヒ、大統領在任1963~79年)が亡くなってから30年になる。79年10月26日、側近によって暗殺され「畳の上で死ねなかった」その死は“革命児”らしい最期だった。いまだ記念館一つ、銅像一つないのも「質実剛健」だった彼にふさわしい。

これに比べると「革命、革命…」といい続け、人民を飢えさせたまま亡くなった北朝鮮の金日成はとうてい革命家とはいえない。

超豪華な別荘で82歳の天寿(?)をまっとうし、生前から国中に銅像を建てさせた。死後も巨大な宮殿に祭られ自分だけ“ぜいたくざんまい”だった。飽食の南と飢餓の北-どちらが立派だったか自明だろう。

国では命日の10月26日前後、没後30年ということで朴正煕をしのぶいくつかの行事があった。その一つとして、景福宮の境内にある国立古宮博物館で政府機関の国家記録院主催の遺品展が開かれた。

展示では生前の執務室を再現したのがあり、壁には世界地図が掲げられ、机の横には大型の地球儀も置いてあった。いずれも外国製で国名や地名などすべて英語で記されていた。

ところが朝鮮半島の横に位置する日本海の「SEAOFJAPAN」という英文表記の上には、いずれも「EASTSEA」と書かれた紙が張ってあるではないか。

展示に際し、世界地図と地球儀に書かれた「日本海」の表記が気に食わないと、韓国のかねての主張である「東海」に書き換えたというわけだ。

「うーん!」と思わずうなってしまった。そこまでやるか!

故朴大統領が生前、執務室で使ったという遺品は“歴史”である。その遺品を後世の者が自らの都合によって勝手に変えているのだ。これこそ「歴史歪曲(わいきょく)」いや「歴史偽造」ではないのか。

解釈の違いなどではない。厳然とした事実としての“物”を作り替えているのだ。しかもそれを「国家記録院」がやっている。これはすごい。

おそらく、展示・公開に際し観覧客という“世論”を意識して書き換えたものとみられる。記録保存の国家機関が進んでそんなことをするはずはない。

そのまま「日本海」だとどこからか批判や文句が出ることを予想した結果だろう。つまり世論が歴史偽造をさせているのだ。

「日本海」を「東海」に変えさせるという近年の韓国の熱気は異様である。官民挙げて内外で熱を上げている。

たとえば最近、大学図書館の資料や図書に「日本海」の表記があれば、修正液で「東海」と書き換える運動を提唱した大学人団体もある。図書館所蔵の文献を勝手に書き換えていいというのだ。これもすごい発想だ。いや恐ろしい?

海外に出かけてもすごいことをやっている。

たとえばドイツの旧「ベルリンの壁」近くにある博物館に掲げてある世界地図や地球儀でも、同じようなことが起きている。英語の「日本海」という表記を「東海」に書き換える者がいて、それを元に戻す博物館といたちごっこになっているというのだ。

これを伝える韓国のメディアはさすがに「気持ちは分かるが、ちゃんとした手続きで修正を求めるべきだ」と在独韓国人の話を紹介し、たしなめてはいたが。

繰り返すが、「日本海」というのは日本ではなく国際社会がまず名付けた名前だ。そしてこの海を取り巻く各国の中では日本が最大の沿岸国である。もう一つの沿岸国のロシアは「日本海」にとくに異議を唱えていない。

それにしても「東海」は困る。韓国では西を「西海」、南を「南海」といっているから、これはせいぜい韓国における沖合の名称にすぎない。日本で昔、北陸沖を「越の海」といったようなものだ。「東海」を国際的名称と主張されたのではかなわない。

これでは「付き合いきれない」になっていきますね。

文化財や歴史といったものについてどう取り組むのか、という超根本的な問題について議論もなく行動してしまっているわけで、だいたい「東海に変更」は比較的最近になって盛り上がってきた運動ですから、歴史全体から見れば超短期のブームにしか過ぎないわけす。結局は長い歴史を積み上げる事がないのでは?という疑いにもなっていきます。

明らかに、一時の気の迷いようなものが場合によっては取り返しのつかない事態に発展する、という実例でしょう。

11月 14, 2009 at 10:19 午前 海外の話題 |

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