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2009.11.01

日本航空の赤字を国が直接埋めるというトンでもない話

NHKニュースより「日航赤字路線 国の支援を検討

企業再生支援機構に支援を要請した日本航空が、地方の赤字路線の廃止を検討していることについて、前原国土交通大臣は「飛行機が飛ばない空港がないようにしたい」と述べ、地方路線を維持するため、期間を限って国が支援を行う考えを明らかにしました。

深刻な業績不振に陥っている日本航空は、国と金融機関が出資する「企業再生支援機構」に支援を要請し、事実上国の管理下で再建策の検討が進められることになりました。

この中で、日本航空が地方の赤字路線の廃止を検討していることについて、前原国土交通大臣は31日、神戸市内で記者団に対し、「路線がなくなるところも出てくる可能性があり、政府として一定の時限を区切って何らかの支援を行って、飛行機が飛ばない空白の空港がないようにしたい」と述べ、地方路線を維持するため、期間を限って国が支援を行う考えを明らかにしました。

そのうえで前原大臣は、「国が面倒を見るということになれば、地域の自助努力がなくなるので、地域でも、観光やビジネスの分野などで利用者数を増やすための努力をしてもらいたい」と述べ、地方に対して、利用客増加のための取り組みを行うよう求めました。

これはもう何を言っているのかわけが分かりません。

日本航空は2000億の赤字であり、全日空が200億の赤字で1/10です。
普通に考えれば、赤字にならないようにするのが企業努力そのものであって、その中には路線廃止も含まれるというのが当然でしょう。

飛行機を飛ばすために、自治体の努力を求める、とは本末転倒そのものでしょう。
航空会社も地方自治体も、お互いに「利益を上げるために投資する」という以外の選択はないわけで、投資してみたら失敗だったということも当然あるでしょう。
その代表が「飛行機を飛ばしたが利用者が居なかった」でしょうし、「客が居ないから路線を廃止する」ことも当然でしょう。

これらをいちいちひっくり返す論拠がさっぱり分かりません。
国交省が路線を認可したのだから赤字でも飛ばすべきだ、とでもいうことなのでしょうか?

とりもなおさず、赤字の路線を赤字のまま残すことに他ならないでしょう。
そんな事よりも、赤字の航空会社が撤退して、もっとうまくやれる航空会社がその路線を飛ばすように、航空会社を入れ替える方が普通の発想です。

どこがどうなると、こういうヘンテコな展開に固執することになるのでしょう?

11月 1, 2009 at 10:02 午前 経済・経営 |

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末期的症状

私の地元の地方紙で最近「ペットボトルキャップ収集 成人式実行委が取り組み」という記事が載りました。目標二十万個を集めるそうですが、
NPO法人 エコキャップ推進協会
http://ecocap007.com/seturitu.html
で調べると「キャップは400個で10円になります」と書いてあります。
二十万個が幾らになるか計算すると(200000/400)X10=5000で五千円になります。
私の考えでは趣旨はいいけれど、その為の手段があまりにも馬鹿げているのに驚きます。NPO法人(府国生第130号内閣府認証)とありますが、現在の日本は(あるいは世界はと言うべきかもしれませんが)政府を含めて臨終間際の末期的症状を呈しているのではないでしょうか?

一度ちゃんと資本論で述べている商品社会の原則より現在の日本社会を分析する必要があると私は考えます。現在の私の力では日本社会を分析する事は無理ですが「ペットボトルキャップ収集」などという発想が馬鹿げている事くらいは分ります。それは私が田吾作(ごく普通の人間)で(200000/400)X10=5000という簡単な数式を思いつく事が出来るからですが、他の圧倒的多数の人々がこの簡単な数式に思いが至らないのはこの国の教育に根本的欠陥がある事を示していると思います。

投稿: 田吾作 | 2009/11/01 21:03:09

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