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2009.11.23

八幡製鉄所から高炉が無くなる日

朝日新聞より「八幡製鉄所第1高炉、解体へ 停止後、再稼動めど立たず

新日本製鉄が八幡製鉄所(北九州市)の戸畑第1高炉を解体することが分かった。

1959(昭和34)年に稼働し、98年に停止した後も予備として保存されていたが、再稼働のめどがつかず廃炉を決めた。

現在、同製鉄所で唯一操業している第4高炉は数年後に2カ月程度かけて改修する見込みだが、代替の炉がなくなるため、この改修期間中は長年続いた「高炉の火」が消えることになりそうだ。

解体作業は今夏から始めており、11年度前半までに更地にする。

八幡の総務部は「屋外設備の腐食や劣化が進み、安全性も考えて解体を決めた。
第4高炉の改修時は、スラブ(鉄の半製品)などを他の製鉄所から運んでくることになる」と説明している。跡地の利用方法は未定という。

第1高炉は高さおよそ100メートル、炉容積4千立方メートル余り。鉄鉱石とコークスを主原料に、鋼に精製する前の銑鉄(せんてつ)をつくる。

八幡製鉄所は1901(明治34)年に操業開始。一番多い時で12基の高炉があったが、新鋭製鉄所への生産移管や合理化で徐々に削減された。

まあ、時代の流れそのものですが、高炉は鉄鉱石から鉄を作りますが、すでにある鉄のスクラップを再生するのには、電炉を使用します。
なぜなのか分からないのですが、日本では高炉メーカと電炉メーカに別れていて、一つの会社で両方をやってはいないようです。

電炉の方がエネルギーコストが格段に安くなるので、現在の日本では電炉の方が向いていると言えますね。
そもそも高炉メーカーと電炉メーカーが別れていること自体が今の時代には意味がないでしょう。

明治時代に出来た各種制度や設備なども100年を超えてさすがに同じことを続けることが出来ない、と言うかのが続々と出てきています。
教育制度や法律なども「100年に一度」の改変をする必要が出てきていて、取りかかっていますがどうも抜本的にやり直し、と改修を主張する派が衝突しているところがありますね。
官営八幡製鉄所から高炉が無くなる時代が来たというのは象徴的です。

11月 23, 2009 at 09:06 午前 もの作り |

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コメント

おっしゃるとおり、八幡製鉄所から高炉の火が消えることは、さびしいことですが、まだ先の話ですし、一時的なことですので、それほど大げさに捉えることもないでしょう。

私は、高炉の側の人間ですから、見方が一面的になりますが、高炉と電炉の住み分けについて、大雑把に言います。高炉は、原料から作りますので、成分などが精度よく作りこめますから、高級鋼に向いています。電炉は、スクラップを溶かして固めるのが基本ですから、不純物の制御などが難しいのですが、安価に鋼が作れます。樹脂でも紙でも、再生品は、品質が劣る傾向なのと同様です。
もちろん、例外はありまして、高炉メーカでも補完的に電炉を使いますし、日本金属工業株式会社のように、電炉からでも、手間をかけて、高品質なステンレス鋼を作ることもできます。日新製鋼株式会社は、その両方をうまく使い分けている例と言えるでしょう。
また、高炉メーカも製鉄所からの二酸化炭素排出量削減のために、溶銑の中にスクラップを入れて増量してから、転炉で吹錬するような操業が増えてきています。
高炉と電炉の住み分けというのは、だんだんと、その垣根が低くなっていまして、最適点を探して、各社、様々な工夫をしているのだと、解釈してください。

投稿: mimon | 2009/11/23 14:39:41

それでも高炉メーカーしか作れない鋼材や形鋼もあります。モノによってはいまだに旧八幡じゃなきゃだめなのもあるから、各社とも生き残り戦術に拍車はかかりますね。
資本力から言っても、高炉と電炉じゃ差が大きいようなので、需要と供給のバランス次第では高炉と電炉の合併もあり得るでしょう。

投稿: 昭ちゃん | 2009/11/24 1:01:34

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