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2009.10.31

日航処理に対するサンケイ新聞社説

サンケイ新聞社説より「【主張】日航再建 民事再生法なぜ活用せぬ

経営が悪化した日本航空は政府管理下で再建をめざすことになった。

官民出資の企業再生支援機構を使って債務を整理した上、公的資金で日航に出資や融資を行う方向で検討に入った。

しかし、「一私企業である日航を、なぜ公的資金を使ってまで支援するのか」という国民にとって最大の疑問は解けない。
前原誠司国土交通相は「このままでは飛行機が飛ばなくなる」と説明するが、説得力は弱い。

米国ではデルタ航空やユナイテッド航空など大手航空会社が経営破綻(はたん)し、連邦破産法11条にのっとって債務を整理し再生している。
期間中、各社は政府に頼ることなく営業を継続し、運航に支障はでなかった。日本にもそれと同等の民事再生法がある。なぜそれを活用できないのか。

政府支援を受ける日航と同じケースでは、自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)がある。

GMは債権者や労組、年金受給者らの利害関係者との調整を事前に行った上、11条を活用し再生した。

企業再生支援機構を使っても、公的資金の思惑が絡んで利害関係者間の調整がうまくいくとは限らない。

日航はすでに債務超過とされている以上、民事再生法を活用する方が管財人の下で迅速に再建手続きに移行できる。
法的整理を排除する理由はないはずだ。

時間を空費している間に、資産劣化と資金繰りの悪化が進む。

前原国交相は9月に就任後、大臣直属の専門家チームを組織し、再建策作りを委ねた。チームは1カ月にわたって利害関係者間の調整を進めてきたが、まとまらなかった。

前原国交相が「法的整理を選ばない」と早々と言明したため、破綻しないと高をくくった債権者らは、債権カット案などに首を縦に振らなかったからだ。

結局、専門家チームは資産査定の中身や人員、路線削減などのリストラに関する報告書も公表しないまま解散した。

国交相は「再生支援機構が改めて資産査定する」との理由を挙げるが、何のためのチームだったのか。

公的資金の活用を柱に据える以上、国民に対してきちんと公表すべきだ。

日航自身の問題も大きい。「親方日の丸」意識が抜けないまま経営再建を先送りしてきたあげくの経営危機である。

批判を浴びている高額の企業年金など、高コスト体質を自ら改めない限り、再建は危ういと認識すべきだ。

全く、サンケイ新聞の主張の通りであって、そもそも「法的整理をしないと、担当の大臣述べた理由が分からない」のでは話が始まっていないだろう。

そのために特別立法で年金給付額を減らすなどというのは、明確に憲法違反である。
アメリカのGM破たんと比して、世界中の物笑いの種になることは確実で、絶対にやってはいけないことに踏み込んでいると言わざるを得ない。

10月 31, 2009 at 11:16 午前 経済・経営 |

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