« 消火器爆発 | トップページ | 鳩山内閣の人事 »

2009.09.16

日本航空・どん詰まりか?

朝日新聞より「日航の国内・国際線、計50路線廃止へ 6800人削減

経営再建中の日本航空が、国際線・国内線合わせて計50路線の廃止を計画していることが15日、明らかになった。

路線網の縮小のほか、約6800人の人員削減などで11年度までの3年間に約5千億円のコスト削減を行い黒字転換したい考え。

だが、路線を廃止する空港の地元の反発や、社内の抵抗も予想される。

国土交通省が同日開いた有識者会議で、日航の経営健全化計画の大枠が提示された。
経営改善のために今後3年間で2千億円以上の資本増強が必要、との認識も示された。

廃止・減便の具体的な検討状況を日航は明らかにしていないが、関係者によると、国際線路線数(共同運航含む)の8%にあたる21路線、国内線の20%にあたる29路線の廃止を計画。

欧州への直行便はロンドン、パリ、フランクフルト(独)、ミラノ(伊)を除いて廃止するほか、関西―大連(中国)、成田―メキシコ市などの廃止を検討している。西松遥社長は会議後、報道陣に「これだけ大がかりな路線整理は初めて」と述べた。

北海道の釧路、帯広など国内複数空港と、ブラジル・サンパウロ、台湾・高雄など海外9都市については、運航便数をゼロにして完全撤収に踏み切る。

人員は当初6千人弱の削減計画だったが、取引先の金融機関側から大胆な人件費削減を求められ、人数を上積みした。

現在、日航グループ全体の人員は4万8千人弱。早期退職者募集や関連会社の切り離しで、11年度末までに減らす。賃下げや手当、企業年金のカットも行う。

有識者会議では、日航が米デルタ航空、米アメリカン航空のいずれかと資本・業務提携を結ぶ方向で交渉に入っていることも報告された。西松社長は会議後、提携交渉の決着は「10月半ばがデッドライン(期限)」と述べた。

国交省の篠原康弘・航空事業課長は会議後、日航と米航空会社との資本提携について「経営健全化計画の重要な柱になりうる」と述べ、交渉成立に期待感を示した。

一方、路線の整理については「(全日本空輸との)2社体制の競争環境を維持することが大事。(日航の)路線が縮むのはやむを得ない」と話した。(澄川卓也)

国内路線の減便については、すでに各地で強烈な反発が続いています。
日本航空がさらに輪を掛けるような路線廃止を打ち出したことで、より一層反対は厳しくなるでしょう。

同様に、企業年金のカット問題は、労組側も年金受給者も「交渉に応じない」などと言っているのですから、「カットも行う」の一言で何とかなるものではないでしょう。

つまりは、現段階では路線網縮小も人件費削減も「絵に描いたもち」であって、今までの様子から推測しますと、実現はかなり厳しいです。

一方で、海外航空会社からの出資を受けるという計画は、銀行の反発を呼ぶのは当然で、こちらも場合によっては、銀行の撤退もあり得るでしょう。

今回の有識者会議も国交省内が仕切ったもので、日本航空の当事者能力はすでにないと見られても仕方ないところですが、役所なら大丈夫なのか?と考えますと、それはあり得ないことですから、最悪の場合、国交省の計画通りに進んで、なおかつ日本航空が持たない、ということすらあり得ます。

結局は、日本航空は「国が何とかしてくれる」という根拠無き楽観論に陥っているのではないでしょうか?
だとすると、再生することはあり得ないとなってしまうのですが・・・・・。

9月 16, 2009 at 08:47 午前 経済・経営 |

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/2299/46225115

この記事へのトラックバック一覧です: 日本航空・どん詰まりか?:

コメント

日本の航空業界にも、世界的な業界再編の流れが及んで来たということでしょうか。
あらゆる業界がこういう流れになっていくのだと思います。

ビジネスの世界に国境は無いということでしょうね。

投稿: ponpon | 2009/09/16 15:10:40

結局またもや大企業がマネーゲームに操られてリストラという名の人員整理。またまたマネー至上主義。これじゃ景気回復はムリですね。
まあ、日本全国津々浦々隅々まで飛行場作るのを許して、自治体は勿論のこと航空会社にも負担を追わせた国の責任は重大です。
今回のも、国が裏で糸引いて銀行を表に出したのでしょう。国が糸引いたのばれたら大変ですから。

投稿: 昭ちゃん | 2009/09/17 10:52:01

人員整理や賃下げについて、労組が「交渉させてくれ」と言ってきたら、労働組合法の規定により交渉する義務はありますが、向こうが「交渉しない」というのであれば、粛々と進めればいいと思います。

投稿: Inoue | 2009/09/19 9:56:16

Inoueさん

日航は以前から当事者能力が無いと考えるべきでしょう。
旧国鉄と同じではないでしょうか?

前原国交相は、有識者会議を解散・日航は潰さない、と言っちゃいました。

これでは、国有化にしかならないでしょう。
民間企業にとっては、倒産も重要な選択肢なのだから、大変な事を言ってしまった事になります。

この結果は、会社と労組の交渉自体が(以前からですが)ますます、成立しなくなるわけですよ。

銀行団がスパッと手を引いて、いきなり倒産が正しいのではないのか?と思うようになってきました。

投稿: 酔うぞ | 2009/09/19 10:35:12

鉄道は地域経済に重大な影響があるので、政治家が地元利益を考慮して救済しがちなのはわかるんですが、一航空会社に、なぜこれほど政府が関与するのかよくわかりません。
JALがつぶれてもANAがある、ANAがないなら、外国資本の航空会社があるわけで、なんら問題ないでしょう。
松本空港から日航が撤退するというので地元が騒いでいますが、それだって、どうしても地元経済のために必要だというのなら、地元自治体が補助金を日航に支払って、存続させるべきでしょう。

投稿: Inoue | 2009/09/19 11:18:29

>一航空会社に、なぜこれほど政府が関与するのかよくわかりません。

わたしは、逆だと思っています。

一航空会社に厚化粧というか、虎の衣の重ね着をさせたのか、で国鉄と同様にしたい人たちが居る。

ということでしょう。
会社の実体とか全く関係なしの「フラッグキャリアー」とかいうものに「価値があることにしている」のでしょうね。

パンアメリカンとかBOAなんて「名門」がありましたねぇ。
いまだにそういう「幻想」を見ているのではないでしょうか?

投稿: 酔うぞ | 2009/09/19 11:26:31

コメントを書く