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2009.09.08

日本航空は・・・・・・

サンケイ新聞より「日航、不採算路線を大幅廃止・減便へ 人員削減も

経営再建中の日本航空は7日、国際線を中心に不採算路線について大幅な廃止・減便に乗り出す方針を固めた。

それに伴う人員削減にも踏み切る構え。日航は日本の航空会社として最大の路線網を維持してきたが、事業規模をいったん縮小して再出発を図る。

日航は既に国内・国際の計26路線の廃止、減便を決めているが、大幅に上積みする。

具体的には関空-大連、関空-杭州など、関空発着の国際線を中心に縮小を検討しているもようだ。
国内線の一部についても整理を進める方針で、計数十路線が廃止・減便の対象となる見通しだ。

景気悪化の影響で、日航は採算ラインとされる搭乗率60%を割り込む路線を多数抱えている。
特に中国路線は搭乗率が40%台、国内も30~40%台に低迷している地方路線が多く、大規模な路線の見直しで運航コストの軽減を図る。

路線の縮小に伴い、余剰となる人員の削減も行う。

採用抑制などによる自然減や早期退職制度の活用により、約4万8000人のグループ社員のうち一部を削減したい考えだが、労働組合との協議が難航することが予想されるため、削減規模についてはさらに詰めの作業を行う。

日航は国土交通省の監督下で経営改善計画を策定中で、国交省は有識者懇談会を設けるなどして同社に抜本的なリストラを迫っている。

国交省は従来、国策として「航空路線網の維持」を日航に求めてきたが、同社の経営悪化を受けて方針を転換。
「企業の存続、再生が第一。路線網を縮小し、収益力が回復した後に再度ネットワークを構築してもらう」(幹部)と路線縮小を求めている。

日経新聞より「日航、国際線運航に出資要請へ 子会社株を旅行大手や商社に

経営再建中の日本航空は国際線の運航業務について、外部企業に出資を要請する検討に入った。

全額出資子会社でリゾート路線のジャルウェイズ(東京・品川)の株式売却や、ハワイなどの路線を分社化して株式を売却する案を検討しており、大手旅行会社や商社などに買い取りを要請する。

株売却で得た資金を航空機購入や借入金の返済に充てるほか、外部企業の協力で営業力などを強化し収益改善につなげる。

国際線運航への出資要請は路線縮小や企業年金の給付水準引き下げなどと並び、9月末をメドにまとめる経営改善計画の柱とする方針。具体的には

  1. 観光客中心の路線を本体からジャルウェイズに移管した上で同社の株式の一部を売却する
  2. ハワイやグアムなどの路線を本体やジャルウェイズから分社化して株式の一部を売却する

などの案を検討している。 (06:00)

国交省が、ようやく「国策としての路線維持から転換」というのには驚きましたが(ずっと以前に転換していて当然)日経新聞記事を読んでも「日本航空は特別」という意識がチラチラしているように見えて仕方ありません。

今やなのか、今だけなのか、ずっと以前からなのか、は別にして航空輸送はいまや消費者にとって会社を気にするものではなくなって来ています。
サービスが「空を飛ぶ」のだから本質的には差が付きません。まして、いまや機材もほとんど同じ。

このような、同じサービスで価格競争になってしまって、倒産企業がゾロゾロ出たのが、1980年代後半に起きた消費者金融倒産です。

確かに、上限金利の制限といった法改正があったのですが、なぜ倒産する消費者金融と存続する消費者金融があったのでしょうか?
金融業の本質が、安く仕入れた金を高く貸して、利ザヤを稼ぐのは、銀行も消費者金融も全部同じですから、この部分が金融業が倒産する理由にはなりません。

結局は、コスト倒れだったわけです。

消費者金融の利用者にとっては、どの会社からでも金を借りるのは同じですから、回収コストの差が消費者金融倒産に至る途への違いだったわけです。
では、なぜそれが見えなかったのでしょうか?

銀行も同じですが、貸し出しの総額で商売の優劣を競ってきました。
これは単純に量を見ているだけで、回収できるのか?という質を見ていなかったわけです。

今回の、日本航空の「再建策」を見てみますと、質的な改善を図ると言えるのでしょうか?
出資を募るといいますが、それは資本市場で競争するわけで、元もと競争力のない航空会社が低コストで資本調達が出来るものでしょうか?

ここにも「日本航空は特別だ」という所が見えると思います。
消費者金融の例からして、最優先するべきは、質の向上であって、今回の「改善計画」で質が向上する物なのでしょうか?
消費者金融倒産で明らかになったのは、与信管理であり大変な情報システムを構築していた会社が生き残りました。
強引な回収などではコストをまかなえなかったのです。当時、事前の与信管理システムがうまくいくのかなんてことは、分からなかったわけで、銀行はその後にリスク管理を消費者金融に頼るようになったのが、最近の消費者金融問題になっていくのですが、質的な向上とは「今までやっていないことをやる」しかないのでしょう。

規模を縮小しても質が変わらないことは明らかで、日本航空の将来には大いに疑問があります。

9月 8, 2009 at 09:16 午前 経済・経営 |

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