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2009.09.20

消費者庁の家賃問題

読売新聞より「消費者庁の賃料8億円ビル、近さ重視・値段無視

約8億円に上る年間賃料が「高すぎる」と批判されている消費者庁の入居ビルの選定過程が、明らかになった。

公募に応じた18物件の中には3億円近く安い物件もあったが、同庁は賃料よりも霞が関からの「近さ」を重視して選んでいた。

福島消費者相は19日、記者団に「8億円は正直言って高い。移転も含めて検討する」と述べたが、契約更新の意思表示をする期限は今月末となっており、早急な決断を迫られそうだ。

内閣府の外局として発足した消費者庁が入る「山王パークタワー」(東京・永田町)は、地上44階、地下4階の超高層ビルで、内閣府まで徒歩数分の場所にある。
外資系銀行などが入居し、消費者庁と同庁の監視機関である消費者委員会は、4~6階の計約6000平方メートルを使用している。

物件の選定は、今年3月、内閣府が入居先を公募し、内閣府の局長ら幹部9人だけで作る審査委員会が行った。〈1〉霞が関からの距離〈2〉賃料や広さ〈3〉耐震構造などビルの設備〈4〉警備態勢〈5〉フロアの使いやすさ――など六つの評価項目に基づいて、40点満点で採点した。

各評価項目の中には「最寄り駅まで10分以内か」「建物の周辺に飲食店はあるか」など詳細なチェック事項が例示されていた。

応募してきた18の民間ビルのうち、最も賃料が高かったのは、千代田区大手町のビルで、1平方メートル当たり月額1万2957円(年間賃料約9億3000万円)。
最も安かったのは文京区本郷の物件の7576円(同5億4000万円)で、年間で4億円近い差があった。

山王パークタワーは1平方メートル当たり月額1万1034円。賃料は7番目だったが、内閣府からの距離が約500メートルと2番目に近いことが高く評価され、32点の最高点を獲得。

内閣府から1・5キロ圏内で7623円だった港区芝公園の物件や、1キロ圏内で9529円だった港区虎ノ門の物件は、いずれも「面積がやや狭い」などの理由で選ばれなかったという。

ほとんどの物件は内閣府から2・5キロ以内で、車や電車で30分以内の距離だが、内田俊一長官は10日の記者会見で「重大事故が起これば参集する事態もあり、距離を優先した」と「近さ」にこだわったことを認めた。

一方、賃料については、当時、内閣府の関係機関が入居していたビルの中で最も高い「1万2220円」を超えなければ問題ないと判断したという。

同庁によると、ビル保有会社に対し、契約を更新するかどうかを今月末までに示さなければ、契約更新はできず、来年3月末までにフロアを明け渡さなければならなくなるという。
同庁職員は、「新大臣が移転を決断したら、また移転先探しや引っ越しなどを行わなければならない。そんなドタバタで本当に消費者行政が出来るのか」と話した。

消費者庁のビル賃料が八億円と聞いて、直感的には「高いなと」思いましたが、すぐに「面積がわからないから何とも言えない」と考え直しました。

今回、面積が約6000平方メートルだと分かって「やはり面積が広いからわずかな単価違いが大きく影響するな」とあらためて感じたところです。

多少でも、コストダウンを考えた場合、単価を下げるか、面積を減らすか、のどちらかになります。
次に、どれくらいの賃料であれば妥当なのか、を八億円から考えてみると、記事中にあるように五億円程度にするのであれば、62%に減らすのですから、面積を4000平方メートル以下にする。あるいは、面積単価を七千円以下にする事になります。

どちらの数字も実現不可能という事ではなくて、少しずつ妥協すれば何とかなるように思います。
つまりは、

賃料については、当時、内閣府の関係機関が入居していたビルの中で最も高い「1万2220円」を超えなければ問題ないと判断したという。

こそが一番の問題だっただろうと考えます。
六億円台に収めることは、さほど難しいことだとは思えませんから、結局は移転することになるような気がします。

9月 20, 2009 at 09:59 午前 国内の政治・行政・司法 |

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コメント

論点1

賃料は市場で決まってくるわけで、入居している民間企業は沢山あります。それらの企業は無駄な賃料を支払う放漫経営をしているわけではないでしょう。役所以上に経済性は考慮しているはずで、立地による利便性が賃料に見合うという判断があると思います。そうすると、立地が消費者庁の仕事に大きな影響があるのかということが問題になります。単に8億円という数字だけで判断できるものではないはずです。

論点2

財務省の方針として、官庁は昔から経済性の理由で事務所は自前整備が原則でした。例外は短期の利用などの場合だけでした。単純に考えても、貸しビル業者の利益分だけ出費が増えるのですから、自社ビルを持つことが可能ならその方が経済的です。民間企業の場合は、必要面積の規模の小ささ、必要面積にの変化が激しい、税制などの関係で貸しビル入居という選択もありうるわけです。500平米の自社ビルを都心の真ん中に建てるのは、敷地の価値から考えても明らかに不利ですから、規模効果のある大規模貸しビルの一角を借りるのが普通でしょう。しかし、官庁は合同庁舎という形で貸しビルと同じことをしているわけです。

それでも最近は、自前整備の原則はなくなり、賃貸も含めて検討する方針に変わってきています。ただし、検討した結果貸しビルが有利という場合はほとんどないと思います。消費者庁も急きょ床面積の必要性が発生したのであり、応急処置的、短期的な対応ではないかと思います。

単純な計算ですが、土地は国有地の余剰容積を利用すると考え、建設費のみを賃料と比較してみます。建設費を30万円/平米とすると、6000平米だと、20億円で建設可能です。年間8億円の賃料の3年分以下です。そうでなければ貸しビル業は成立しませんから、当然といえば当然です。民間企業では6000平米のためだけに専用の土地が必要になりますので、貸しビルが一般的でしょう。しかし、官庁では6000平米だけでなく、都心だけでも何10万平米とある他の官庁の床面積と総合的に対応できるのです。調整に時間は必要ですが、消費者庁が長く存続するものであれば考えるべきと思います。

投稿: zorori | 2009/09/20 13:34:54

連投、失礼します。

論点1に関して、別に役所が地価の高い都心にある必要はないというのはあり得ます。いわゆる首都機能移転みたいな考え方です。問題は民間企業が役所の近くが便利だと考えている場合が多いのでややこしいのです。

現実に昔から、役所は旧市街地から郊外に移転するということを繰り返しています。ところが、しばらくすると、民間企業が後追いでくっ付いて来て、市街地化し、地価が上がってきます。そうすると、そんなところに役所があるのは無駄遣いだとなって、土地を売ってまた移転するのです。

投稿: zorori | 2009/09/20 13:50:28

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