« ウェブカメラ | トップページ | 新型インフルエンザと厚労省 »

2009.08.24

裁判員裁判とパワーポイント

奥村弁護士のブログより「法廷プレゼン研究チーム」

元記事は読売新聞の記事「法廷でPC 弁護士研究会検察「対抗」裁判員制度視野に

京都弁護士会所属の若手弁護士11人で作る「法廷プレゼン研究チーム」が、裁判員裁判の弁護に役立てようと、パワーポイントを使った弁護活動の研究を始めた。

地裁でのこれまでの模擬裁判では、検察側がパソコンを駆使し、裁判員役の市民から好評を得たことから、これに〈対抗〉することにした。

同チームは「わかりやすい立証で、被告の権利擁護という使命を全うしたい」と意気込んでいる。

中京区の京都弁護士会館で開かれた7月の研究会には弁護士約20人が参加し、同チームを支援するNPO法人「国際プレゼンテーション協会」(東京)の八幡紕芦史理事長が、タイトルの配置や色遣いなど、スクリーンに映すスライド資料の作成ポイントを解説。

続いて、弁護士3人が検事、弁護人役を務め、架空の傷害致死事件を題材にパワーポイントを使った冒頭陳述や最終弁論に挑戦した。

この後、参加者全員が意見を討論。この中では、弁護人がスクリーンを見ながら話したことについて、参加者から「自信がないような印象を裁判員に与えてしまう」との意見も出され、八幡理事長も「自分で作った資料を頭に入れ、逆に裁判員の反応を観察することが必要」と指摘した。

このほか参加者は、事件の経過表をどのタイミングでスクリーンに映すかや、機器が作動しなくなった際などの対策、スライド資料に合わせた手ぶり、身ぶりの使い方なども学んだ。

同チームはこうした研究会を定期的に開く予定で、10月には比叡山延暦寺(大津市)で東京の弁護士と合宿も実施。
リーダーの辻孝司弁護士は「検察庁は早期にパワーポイントを使いこなすようになった。弁護士も進化していかなければ」と話していた。

(2009年8月24日 読売新聞)

を取り上げているのですが、ちょっとどこに向いての意見なのかよく分かりません。
もうちょっと丁寧に説明しないと、誤解されてしまうように思います>奥村さん。

 罪を犯したからじゃなくて、弁護人のプレゼンが下手だと有罪になったり、重くなったりする感じですか?

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kyoto/news/20090823-OYT8T00900.htm

「法廷でPC」弁護士研究会検察「対抗」裁判員制度視野に

 京都弁護士会所属の若手弁護士11人で作る「法廷プレゼン研究チーム」が、裁判員裁判の弁護に役立てようと、パワーポイントを使った弁護活動の研究を始めた。地裁でのこれまでの模擬裁判では、検察側がパソコンを駆使し、裁判員役の市民から好評を得たことから、これに〈対抗〉することにした。同チームは「わかりやすい立証で、被告の権利擁護という使命を全うしたい」と意気込んでいる。

変わったなぁ

この「変わったなぁ」がどこに掛かっているのか?分かりにくい。

最初は、

  1. 罪を犯したからじゃなくて、弁護人のプレゼンが下手だと有罪になったり、重くなったりする感じですか?
  2. 変わったなぁ

と受け取ったのですが、それだと罪を犯したことについて、神の視点で明確であるのが普通だ、ということになってしまいます。
罪は明確なのに、プレゼンで判決が変わる、と受け取れるからです。

こんな意見を奥村さんが持っている、とはちょっと思えないので、新聞記事との関係を考えてみると、

この中では、弁護人がスクリーンを見ながら話したことについて、参加者から「自信がないような印象を裁判員に与えてしまう」との意見も出され、八幡理事長も「自分で作った資料を頭に入れ、逆に裁判員の反応を観察することが必要」と指摘した。

このほか参加者は、事件の経過表をどのタイミングでスクリーンに映すかや、機器が作動しなくなった際などの対策、スライド資料に合わせた手ぶり、身ぶりの使い方なども学んだ。

同チームはこうした研究会を定期的に開く予定で、10月には比叡山延暦寺(大津市)で東京の弁護士と合宿も実施。

リーダーの辻孝司弁護士は「検察庁は早期にパワーポイントを使いこなすようになった。弁護士も進化していかなければ」と話していた。

このあたりのことを奥村さんは問題にしたのではないだろうか?

確かに、ここまでパワーポイントごときに振り回されるようでは、問題でしょう。

というよりも、弁護活動においてパワーポイントなど使わないでも、証拠を出す順序や尋問する順序などで、法廷で印象を与える、つまりプレゼンテーション能力は必要であり、判決もそれによって変わる事があり、弁護士の上手下手として評価されています。

そこにパワーポイントが乗っただけの話であって、パワーポイントだけで判決の結果が左右するわけがないし、まして機器が故障したから負けました、正常に作動していれば勝ってました、なんてのは言い訳として成立するわけがない。

ところが、新聞記事では「パワーポイントで判決が決まる」のように読めるし、この弁護士の研究会がそのように考えているかもしれない、と取れるのだから、奥村さんならずとも「パワーポイントごときで、それほどの変化はないだろう」と突っ込みを入れたくなりますね。

8月 24, 2009 at 10:06 午前 裁判員裁判 |

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/2299/46014942

この記事へのトラックバック一覧です: 裁判員裁判とパワーポイント:

コメント

3000年前から弁論術のおかげで黒も白くなると言われてきましたが、
道具でそれが変わるなんて聞いたことがありません。

多少の差は有りますが、最後はその人の弁論術だと思います。
まず其処からして市民感覚が理解できてないんじゃ・・・

投稿: なる | 2009/08/26 0:21:07

コメントを書く