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2009.04.29

クライスラーとGM

クライスラーがフィアットとの資本提携で破産を逃れること出来るという報道と、GMが事実上の国有化になるという記事を集めました。

財務省による圧力の結果、26日には退職者向け医療保険をUAW運営の信託基金に移管する際の拠出額約100億ドルの一部削減で暫定合意。

この部分が一番大きいかと思いますが、クライスラーだから何とか合意したという面もあるでしょうね。
これがそのまま、GMにも適用されてUAWが全面譲歩となるのか?ということころが注目でしょう。

GMが債権の株式転換をしても、本質的には帳簿上の対策でしょうから、体質転換が出来るのか?という問題は残ります。
ブランドの縮小やディーラー網の縮小は「背に腹は替えられない」というところかと思いますが、必要なのは新時代向けの製品開発力の維持や向上のための投資であって、一方で縮小しつつ一方で拡大するというの極めて難しいことの一つですから、この情報だけでGM安泰とは言えないし、アメリカ政府がGMの発表をそのまま受け入れるかどうかも分からないですね。

さらには、クライスラーが合意したとされる、UAWとの交渉もGMにまとめる力があるのか?となりますから、こうなるとGMが大きいから対策が出来ないという構図とも見えます。

クライスラー破産回避へ 債権者と米財務省が合意 米紙報道

【ワシントン=渡辺浩生】
米紙ワシントン・ポスト(電子版)など米主要メディアは28日、経営危機に陥っている米自動車大手クライスラーの債務圧縮について、米財務省と債権者グループの交渉が合意に達したと報じた。

26日には退職者の医療費負担軽減で全米自動車労働組合(UAW)と暫定合意に達しており、公的支援継続の期限とする今月30日までに、イタリアの自動車大手フィアットとの資本提携が実現し、破綻(はたん)回避の見通しが高まったとみられる。

同紙などによると、債権者グループは、約69億ドル(約6600億円)の債務を20億ドルまで圧縮することで合意した。再建後のクライスラー株式の55%をUAWが保有し、フィアットは35%、政府と債権者が残り10%の株式を分け合うことになるとしている。ただ、破綻の可能性は依然残っているとの報道もある。

政府は支援継続の条件として、今月末までにフィアットとの資本提携合意、債権の大幅圧縮、人件費の大幅削減を要求。しかし交渉は難航し、連邦破産法適用を今週内に申請するとの観測も一時高まっていた。

しかし、米市場再進出を狙うフィアットのマルキオンネ最高経営責任者(CEO)の粘り強い交渉や、破綻を回避させたい財務省による圧力の結果、26日には退職者向け医療保険をUAW運営の信託基金に移管する際の拠出額約100億ドルの一部削減で暫定合意。最も強硬だった債権者も債権放棄の額を引き上げる歩み寄りの姿勢を見せていた。

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クライスラー債務削減合意 破綻回避の可能性強まる

【ニューヨーク28日共同】
経営危機に陥った米自動車大手クライスラーの債務圧縮をめぐる債権者団と財務省の交渉が合意に達した。米政府高官が28日、共同通信の取材に対し、合意を確認した。

クライスラーは今月末までにイタリア自動車大手フィアットとの資本提携交渉で最終合意できないと、破産法の適用申請を迫られる恐れがあった。債権者団との合意で経営破綻を回避できる可能性が強まり、フィアットと詰めの交渉を急ぐ。

高官は「非常に大きな成果だ。クライスラーの経営再建を成功させるため、すべての利害関係者が犠牲を払うという大統領の固い方針に沿っている」と合意を歓迎した。

米メディアによると、交渉はクライスラーに代わって財務省が主導、債権者団は69億ドル(約6600億円)の債務のうち約7割の削減に応じることになった。フィアット首脳は、30日にクライスラーとの交渉結果について発表する方針という。

政府はクライスラーへの支援継続の条件として、今月末までを期限にフィアットとの資本提携交渉の完了を示したが、大幅な債務削減を求められた債権者との交渉が難航していた。

26日に労務関連費をめぐる労働組合との交渉が暫定合意に達したほか、ドイツ大手ダイムラーも保有する約20%のクライスラー株の放出を決め、期限を間近にフィアットとの提携実現への環境が整いつつある。ただ破綻の可能性は依然残っているとの報道もある。

クライスラーとフィアットの資本提携が実現すると、2008年の世界新車販売台数で6位となり、大西洋を挟んだ大型自動車連合が誕生。政府は提携が完了すれば、クライスラーに最大60億ドルを追加支援する方針を示している。

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GMが追加リストラ策発表、人員削減やブランド廃止

(CNNMoney)
米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は27日、破綻回避に向けた追加リストラ策を発表した。人員削減や主要ブランド「ポンティアック」の廃止、440万ドルの債務削減策を盛り込んでいる。同社は米政府から追加融資を受ける条件として、2月に提出した再建計画の見直しを求められていた。

追加リストラ計画では、工場を閉鎖して2011年までに米国で2万3000人を削減。ディーラー網も2010年までに40%削減する。

債務圧縮に向け、債権者には債務の株式化に応じるよう求めた。米財務省にはこれまでに融資を受けた約100億ドル(約1兆円)を返済する代わりに、GM株の保有を提案。全米自動車労働組合(UAW)が運営するファンドにも株式保有を提案した。これにより、財務省とUAWで合わせてGMの89%を保有することになる。

フリッツ・ヘンダーソン最高経営責任者(CEO)は同日記者会見し、新計画に基づき早ければ2010年にも黒字化を目指すと表明。ただし5月31日の期限までに債権者が債務の株式化に応じない場合、破産法の適用申請に踏み切る公算は依然として大きいと強調した。

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米政府、GM筆頭株主に 新再建計画、ディーラー網半減

米自動車大手GM(ゼネラル・モーターズ)は、同社が27日に発表した再建案を計画通りに実施した場合、米政府が少なくとも半数の株式を保有することになる。

同社は27日、負債を440億ドル(約4兆2400億円)圧縮する計画の下で債務の株式への交換を債券保有者に提案、ディーラー網のほぼ半分の規模への縮小を含む再建計画を示した。米オバマ政権がこれを受け入れれば、米財務省は再編後のGM株の少なくとも半分を保有することになる。

センター・フォー・オートモーティブ・リサーチの労働アナリストでエコノミスト、ショーン・マカリンデン氏は「政治経済学は今や米経済の一部になった」として「米政府のGMの持ち分はドイツのニーダーザクセン州のフォルクスワーゲン持ち分や仏政府のルノー持ち分より大きくなる」と指摘した。

米政府がGMへの融資100億ドルの債権を株式に転換すれば、政府はGMの筆頭株主となる。政府の融資は担保付きのため、米政府はGMの無担保社債保有者に比べ優遇される。

オバマ政権が前任のリック・ワゴナー氏を更迭して就任させたヘンダーソンCEO(最高経営責任者)は、破産申請回避に向け負債圧縮と経費削減を図っている。政府が設定した期限は6月1日。政府は昨年12月のGM救済以来、1億ドルを超える同社の支出について拒否権を持ち、CEOに加え会長も指名している。

GMによれば、6億1050万株を持つ既存株主は再編後の同社株を実質ベースで約1%保有することになる。GMは債務再編案に基づき約600億株の新株を発行する。新株のうち10%は現在の社債保有者が持つことになる。

ヘンダーソンCEOによると、残り89%は米政府と全米自動車労組(UAW)が保有し、米政府の持ち分は少なくとも50%となる。

ギブズ大統領報道官は27日、「自動車会社の日々の経営に携わることは本政権の意図ではない」と述べた。GMが自立して政府支援なしに存続できるような計画の立案に、政府はかかわると説明した。

GMは既に受けた政府融資154億ドルに加え最大でさらに116億ドルの借り入れが必要だとしている。既存融資の保持と新規融資獲得のためには負債を圧縮する必要がある。米政府が検討中のGMの最新提案は、政府融資のうち100億ドルを再編後会社の株式に転換することで債務圧縮を図る内容。

ヘンダーソンCEOは27日のアナリストとの電話会議で、米政府の目的は政府融資が全額返済されるか、株式に転換した場合は十分な株主利益が上がることだとし、政府の立場はプライベートエクイティ(未公開株)投資会社と同様になると説明した。

4月 29, 2009 at 10:55 午前 国際経済など |

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