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2009.03.15

給食費未払い問題

毎日新聞より「未納給食費:校長ら780万円「自腹」 鳥取市小中学校

鳥取市立の小中学校で05、06年度に未納になった給食費計約780万円が校長や教員の個人負担や、PTA会費などで立て替えられたままになっている。

市教委は「立て替えは今も全国的に行われているはずで、改善する」として、07年度以降の未納分を一般会計で補てんすることにしたが、05、06年度分は措置しない方針。

景気悪化で経済的に苦しい家庭が増える中、校長らが不況のツケを押し付けられた格好だ。

市教委によると、1人当たりの年間給食費は小学校が約5万円、中学校が約5万7000円。

文部科学省の全国調査(05年度)と市の06、07年度の調査によると、同市の未納額は

  • 05年度447万円(06年11月時点)
  • 06年度333万円(07年同)
  • 07年度198万円(08年10月時点)

07年度は小学校44校のうち12校で、中学校は18校のうち11校で未納があった。

市教委の担当者は「徴収のために家庭訪問すると、失業や離婚などによる経済的困窮を訴えられるケースが多い」と話す。
ある校長は「未納額が十数万円にもなり、大半を負担している校長もいる」という。

このため改善を求める声が上がり、市教委は07年度分以降について、督促に応じない未納者に対し簡裁に督促を申し立てたり、悪質なケースでは債権差し押さえ命令を地裁に申し立てるなど納付率アップに向け対応を厳しくした。

秋山光行・市教委体育課長は「全国でも学校側が負担している所はあるはず。鳥取市は解決に向けて一歩進んだ」と話す。
しかし、市教委は05、06年度分については「学校任せ」の方針だという。

文科省の全国調査では05年度の未納額は約22億3000万円に上るが、学校や教委の対応は把握していない。
鳥取県内の他の3市は、校長らの個人負担にならないよう不足分を市が賄うなどしている。

鳥取市中学校長会の木下法広会長は「最終的に管理職の校長が払わざるを得ない実態がある。経済的な困窮者を助けるのは行政の仕事ではないのか」と話している。【宇多川はるか】

給食費が5万円であるとすると、780万円とは156人となります。これが二年度分だから、年間で78人が未納。
では、鳥取市教育委員会が管轄する小中学校の数などはどうなのか?と調べました

鳥取市立の小学校は全部で44校、児童数は約10,800人です。
中学校は全部で18校、生徒数は約5,500人です。
詳しくは、下記をクリックしてください。

合計で、1万6300人。その内の156人だから、ほぼ1%ですね。

文科省のデータが、22億3000万円で、同じく年間5万円だと計算すると、4万5000人が未払いとなります。
文科省のデータでは生徒数は、小学校は712万人、中学校は360万人です。合計1072万人ですから、不払い者の割合は0.4%だとなります。
鳥取市教育委員会のデータは文科省のデータの倍の割合だとなりますが、これをどちらかのデータが信用できないのか、両方とも信用できるのか、つまり現実を反映しているのか?と考えますと、「校長らの自腹」で正しいデータが出てくるものでしょうか?

鳥取市のデータでは、07年度は小学校12校、中学校11校の総額が198万円だとなりますから、一校あたりでは8万6千円の未納となります。
これでは、ポケットマネーで何とかしてしまうこともあり得るでしょうし、PTA会費で穴埋めもできるでしょう。
むしろ問題は「ちゃんと情報が取れているのか?」になると思うのです。

3月 15, 2009 at 09:36 午前 教育問題各種 |

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コメント

こんばんは。
こちらには以前、別ハンドルでコメントしたことがありますが、県立高校の教員です。

 私の昔の職場でも、実は数年前の授業料の未納分を肩代わりしている校長がいました。
 校長も、その場にいた事務長も、詳しく教えてはくれなかったのですが、どうやらその高校の未納分の累計額が大きくなり、県から管理職が何か言われたようでした。
 そのため、卒業時に保護者が「分割で今後納入します」と念書を入れ、何とか卒業はしたのだけれど、その後未納のままになっている数人の分を肩代わりした様子でした。
 県には、校長が肩代わりした分は、保護者が納入した、と「報告されているはずです。

投稿: 憂鬱亭 | 2009/03/15 19:21:27

 憶測ですが、今回の色々な話は今までは教育委員会や学校の「裏金」でもみ消していたものが、それが使えなくなったので表面化しただけではないかと思ったりもします。

 古い情報が出てこないのはそれで説明可能ですね。

 丁度時期が合うような・・・。
 これも「ムラ社会」から法治社会への変化かもしれません。

投稿: 摂津国人 | 2009/03/17 8:06:08

私は、もともと一部の富裕な層にしか開かれていなかった教育への扉を何とかより多くの人々に広げようとして、先人たちが法や制度を整備し続け、現在の状況に至ったという認識を持っております。
その扉を狭めるような動きを法治主義の普及と同一視するようなご意見は、法の精神と著しく矛盾するものにしか見えません。

投稿: オキナタケ | 2009/03/17 22:36:27

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