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2008.02.16

学習指導要領改定案が発表された

朝日新聞より「40年ぶり小中授業増 理数09年から 指導要領改訂案

文部科学省は15日、小中学校で教える標準的内容を定めた学習指導要領の改訂案を発表した。

現行版から引き続き「生きる力の育成」を掲げ、知識の習得、活用する力、学習意欲を身につけさせるため、68~69年改訂以来40年ぶりに総授業時間と学習内容を増やした。教育基本法改正を受け、「公共の精神」の育成や伝統・文化の尊重も盛り込んだが、道徳の教科化は見送った。

「ゆとり教育」が批判を浴び、国際的な学力調査でも日本の成績低下が問題となる中、学力向上の姿勢を明確に打ち出した。

全面実施は小学校が11年春、中学校が12年春の予定だが、文科省は09年春から段階的に移行する計画だ。内容が特に増える算数・数学、理科はこの時点で授業を増やし、教材も文科省が配布する予定だ。

改訂案は、あらゆる学習の基盤となる「言語力」の育成に注目し、各教科で論述を重視。
このため国語、算数・数学、社会、理科、外国語で、体力低下防止の観点から体育・保健体育で、それぞれ授業を増やす。
一方、「総合的な学習の時間」(総合学習)は減らし、中学校の選択教科も原則なくす。

この結果、総授業時間は小学校で約5%、中学校で約4%増える。

中でも、算数・数学は約18%、理科は約23%増となる。
小学算数で「3.14」の円周率を場合によって「3」とする規定をなくし、中学理科ではイオンや元素周期表を入れるなど学習内容も充実させるが、授業増の割合と比べると抑え気味だ。

改訂案を一気に実施に移すと、基礎を学ばないまま上の学年で発展的な内容が出てくる場合があるため、09年春から前倒しで教え始める。
ただし、単純に授業を増やすと教員の手当てがつかないため、もともと減らす総合学習や選択教科の時間を使う可能性が高い。

道徳教育は「教科書検定で国が価値観を判断することは難しい」などの理由で教科化は見送る一方、各校に「道徳推進教師」を置き、学校全体で取り組む。

文科省は今後、教材の国庫補助を検討し、乳幼児期を含めた「子どもの発達と徳育」に関する有識者会議を立ち上げる。

学習指導要領

小学校から高校までの学校教育で、学年ごとに教える内容と時間を示した文書。
文部科学相が学校教育法に基づいて告示する。教科書も指導要領に沿って編集・検定されている。47年に試案が公表されてから今回が7回目の改訂となる。

ゆとり教育の発想には多分にバブル時代の「根拠なき楽観主義」があったのではないか?と思います。

ところで、学力調査で日本の成績が低下したこと、仕事をすぐに辞めてしまう若者、小学生並みの学力しかない高校卒業生、といった事実が「ゆとり教育の影響だ」と決めつけられている感じで、「学校の週5日制が良くない」といった意見も出ています。

しかし、詳細に見ると国際学力比較では、成績の低い層がより一層成績が下がり、成績の高い層は従来同じか上がった、という報告があります。

以前は考えられなかった「小学生並みの学力の高校卒業生」の存在を裏付ける形になったわけです。

つまり、同年代の子どもたちの間での学力格差が開いたということで、感覚的にも「お金があれば公立高校には進学しない」といった進学熱とも符合します。

一方、子どもたちを取り巻く環境は昔に比べると大きく変わりました。

一言でいえば、家庭から経済的な面も含めてゆとりがずっと減った。

一方で、テレビ・ゲーム・インターネットと情報を家庭や個人で得ることが非常に簡単になったから「人に聞く必要もなくなった」。

こんな事が、積み重なってあらゆるところが「専門化している」と思います。

子どもたちは、受験のための専門家として過ごしている。と考えれば分かりやすい。

学習指導要領の改訂だけで劇的に何かが良くなるとは、ちょっと思えないのです。

わたしやっている「ロボット授業」では18名ぐらいの生徒を、4人ぐらいで指導します。
ごく普通に考えても、ここまで手厚くやって成果が何も生まれないなんてことはことはあり得ないでしょう。

この事から分かるのは「40人学級制度が無理じゃないのか?」ですし、学校に入ってみると「先生の異様な忙しさ」に驚きます。

教師とは子どもたちと対面することの専門家のはずなのに、事務処理が今や半分を超えているのではないでしょうか?

実際にも、教育は情報産業一種ですから電子政府化ということで教育委員会からのネットワークなど、学校内のネットワーク使用は当然とされていますが、ネットワーク管理者が選任で居るところは公立高校では無いように思います。

何百人のデータを年中扱うネットワークが出来たのに、従前の人員でなんとかしようというのが無理、といったところに問題が出てきます。

学校の仕組み自体は、この数十年間ほとんど変わっていないわけで、世間はどんどん変わってしまった。

教育指導要領は、仕組みそのものを変えるのではなくて、いわば色を変えるぐらいの意味のものでしょう。
それで大きく変わってしまった社会に対応できるものなのでしょうか?

何年か後に「ゆとり教育見直しでも改善されなかった」となるような気がします。
問題を直視していない、ということではないのかな?

2月 16, 2008 at 11:18 午前 教育問題各種 | | コメント (2) | トラックバック (0)

杉並区立和田中学、入学予定の小学生向け塾を開講

毎日新聞より「入学前授業:DSで算数復習 東京・杉並区立和田中

進学塾講師による有料受験対策「夜スペシャル」で話題になった東京都杉並区立和田中(藤原和博校長)で、今度は小学6年生を対象にした入学前授業「ドテラ(土曜寺子屋)ジュニア」が始まった。
人気ゲーム機のニンテンドーDSと計算ソフトを使い、足し算から分数計算まで算数を復習する。
藤原校長は「小学校で計算ができなかった子は、中学でつまずく。スムーズに授業を受けるために必要だ」と話している。

授業は地域住民らがボランティアで学校を支援する和田中地域本部が主催し、今月9日~3月8日の毎週土曜日に計5回。
午後2~4時の2時間で、参加費はプリント代など事務経費2000円だ。自由参加だが、4月の入学予定者約100人のうち約50人が参加する。

教材は「遊び感覚で勉強してもらえる」とゲーム機を採用した。ソフトで小学校で習う計算問題を項目ごとに分類。
児童は足し算、掛け算、分数の割り算など不得意な分野を選び、専用のペンでゲーム機の画面に答えを書き込んでいく。項目ごとに認定試験があり、自らの学力を測ることができる。ゲーム機とソフトはソフト会社が無償貸与。家に持ち帰って勉強もできる。

ソフトを作成した教育研究家(58)と教員志望の学生が操作方法や分からない問題などを教える。参加した女児(12)は「算数は苦手だけど、DSなら楽しんでやれる。今後も続けられそう」。母親(39)も「子供の基礎学力を確認できるし、中学に早く慣れることができる」と期待している。

和田中では、中学1~3年生を対象とした「ドテラ(土曜寺子屋)」を03年秋から開催している。土曜の午前中、生徒は自分で宿題や英検、漢検の問題などを持ち込み自習する。教員を目指す学生や地域住民がボランティアとしてサポートし成績下位層の学力を引き上げるのが目的の一つ。年間5000円。

夜スペシャルは成績中上位層の中学2年生が対象で1月26日に始まった。大手進学塾講師が有料で高校受験対策をする。週3~4回で費用は月1万8000~2万4000円。【三木幸治】

う~む・・・・

画期的といえば画期的ですが、すごく特殊な状況ですね。5W1H的に整理すると。

  1. 杉並区立和田中学校を会場にして
  2. 地域のボランティアが
  3. 中学校に入学予定の小学6年生の内で半分を対象に
  4. 一人2000円を徴収して
  5. 合計五回の塾で
  6. 算数の計算問題をゲーム機を使って復習する

わたしは基本的に地域のボランティアが学校と密接に協力するようになることはよいと考えています。

しかしこのように考える理由は、実情として学校と地域が疎遠であると考えているからで、杉並区立和田中学校の取り組みが大々的にニュースなるの理由も「特別な活動だから」であることは確かでしょう。

今回の「塾」では小学生を対象にしているわけで、和田中学校とボランティアなど関係者が良しとするのは当然でしょうが、対象になる子どもたちが通っている小学校としては、「補習しなければダメだ」とされたようなものですし、同じ小学校でも和田中学に進学しない子どもも当然居るわけでしょうから誰が考えてもある程度の摩擦を生み出すだろうと、判断するでしょう。

わたしが学校に社会人こうしてとしていくようになって分かってきたことの一つに、先生方には強く「教育の平等」意識があることです。

社会人的には「人間はチャンスもピンチもある、決して平等ではない」という前提で考えますから「個性を発揮するべきだよ」と強調します。

しかし、これは学校の通常の授業ではないから、強調できるわけであって、通常の授業では、生徒の得意不得意によって内容を変えるのでは授業ではなくなってしまいます。

そういう観点からは、計算が不得意な子供を普通にするという意味でなら非常に結構と言えるのですが、それを中学校を会場にしてやるのはどうなのだろうか?

小学校とは摩擦が生じるように感じますし、計算の必要性ではなくてゲームに勝つこととして計算を面白く感じるようになるのは、知恵の発展性という観点からは、わたしは賛成できません。

教育の根本的なところに、興味の探求心を植え付けるというか「自分でもこんなこともできる」といった生徒一人ひとりの可能性を引き出すような方法を常に実行していく、といった面が不可欠であろうと思うのです。

受験勉強に代表される「点数で計る」の方法は割と低いところに限界があるのだ、と思っているのですが、今回のゲーム機でパズル感覚で練習することが、点数獲得競争に過度に興味を引き立てることになるのではないのか?と心配します。

2月 16, 2008 at 10:38 午前 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (0)

都立高専で入試問題が白紙で一律加点なのだそうだ

サンケイ新聞関東版より「都立高専入試問題で白紙ページ

都教育委員会は15日、同日行われた都立産業技術高等専門学校の入試で、英語のリスニングテストの問題用紙1人分に、白紙ページが見つかったと明らかにした。

試験開始から3、4分後に受験者が申し出た。都教委は、289人の受験者全員にリスニングテストの点数を一律満点にする措置を取った。

問題用紙に白紙のページがあったというのも情けないが、それで全員一律満点にする、というのはどういう理屈なのか理解できませんね。

東京都教育委員会の報道発表「平成20年度東京都立高等専門学校入学者選抜学力検査(英語)における事故について(2月15日)」がありました。

平成20年2月15日
教育庁

平成20年度東京都立高等専門学校入学者選抜学力検査(英語)における事故について

 

 本日実施しました東京都立産業技術高等専門学校入学者選抜学力検査において、英語学力検査 (第3時限・午前11時20分から午後0時10分まで)で、問題配布における事故がありましたのでお知らせします。
 なお、概要及び採点上の対応については、下記のとおりです。

 

1 概要

 受検生1名へ配布した英語検査問題に白紙のページ(リスニング問題)があった。リスニングテスト開始後に受検生からの指摘で新たに英語検査問題を配布し、検査を続行した。

2 採点上の対応

 リスニングテストについて、全員に一律16点を加点する。

3 受検状況

受検状況
検査実施校 募集人員 受検人員
産業技術高等専門学校 256 283 289

4 経緯

(1) 2月4日(月曜日)、産業技術高等専門学校において英語学力検査で用いるリスニングテスト用テープが1本ないことに気が付いた。

(2) 2月13日(水曜日)、校内で、リスニング問題を全問作り直した。

(3) 2月14日(木曜日)、校内で、該当ページを印刷して差替えた。

(4) 2月15日(金曜日)、印刷されていないページがある検査問題を配布した。

 


<問い合わせ先>
教育庁学務部高等学校教育課
 電話 03-5320-6745
都立産業技術高等専門学校
 電話 03-3471-6331

なるほど、要するにどたばたになったから白紙のページを配付してしまった、というわけですね。
しかもリスニングだから、その場で問題を差し替えるといったことも出来なかったのでしょう。
テストは実行したが、その後検討して一律加点で実質評価はしないことにした、という意味なのでしょうね。

新聞記事の省略された情報では、理解しがたいですな。
こういう事がすぐに分かるようになったのは、インターネットのメリットですね。

2月 16, 2008 at 10:00 午前 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.02.15

JUST Suite 購入

ごく最近発売になった JUST Suite が評判がよいので買ってきました。

IME はずーとATOKを使っているのですが、一太郎を買ってATOKを利用していました。
ごくたまに一太郎で渡すこともある、といったところでした。

半年ぐらい前かと思いますがATOKの連携ソフトである「角川類語新辞典」を入れました。
紙版の「角川類語新辞典」は出版されてすぐに買ったものですが、文章作成中に使えるというのは非常に便利で、徐々にこういう辞書類も増やそうかと思っているところです。

「自動変換だけで入力できるか?」なんてことをやっていると、当然辞書の頭の良さの問題になるわけで、そういう点でもATOK2008が全般に評判が良いので、今回は JUST Suite を買ってみました。

日本語ワープロソフト一太郎2008
日本語入力システムATOK 2008 for Windows
日本語表計算ソフト三四郎2008
プレゼンソフトAgree 2008
統合グラフィックソフト花子2008
インターネットメールソフトShuriken 2008
「JUST PDF [作成・編集]」

こんな構成になっていますから、互換性の問題を別にすれば立派にオフィスソフトになっています。
MS Office 2007 が互換性で問題がありそうということなので、Open Office も使っているのですが、試しというような意味合いで JUST Suite を初めて買いました。

メールソフトの Shuriken は Mozilla Thunderbird を使う以前は買っていたものです。ATOK、一太郎、Shuriken、使用実績がありますが、この3つの他は使ったことがありません。表計算ソフトはどうなのか?興味のあるところです。

ATOKについては「動作が軽くなった」という評判でしたが、これは確かにその通りで、極めて軽快になりました。
時間的なイメージとしては「IMEが動いている感じが皆無」といったところです。非常に自然な感じでよいですね。

この「自然な感じ」というのと頃はおそらくは変換の精度も向上しているのではないか?と思われます。
この文章も「自動変換だけで入力」でやっていますから、キー操作に対するレスポンスも上がっている感じで、日本語入力では常駐作動しているIME自体の動作が軽快になることは重要だ、ということなのでしょう。

全くの感覚的なものですが、ATOK2008 は非常によいできあがりのソフトであるように感じます。

三四郎は初めて動かすので、以前のバージョンがどんな感じだったのか知りませんが、起動だけで見ると表計算ソフトの中ではダントツの早い立ち上がりです。
ちょっと計算する、といった場面には大いに期待できます。

わたしが買ったのは「特別バージョンアップ版」だから1万5千円。お買い得感はありますね。

2月 15, 2008 at 11:36 午後 新商品やお買い物 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.02.14

セレブ妻裁判、自白調書を撤回

中日新聞より「夫バラバラ殺人、検察側が自白調書撤回 東京地裁 妻の被告は任意性否定

東京都渋谷区で夫の外資系会社社員=当時(30)=を殺害して遺体を切断、遺棄したとして殺人罪などに問われた妻の被告(33)の公判が12日、東京地裁(河本雅也裁判長)であった。

検察側は「犯罪事実は被告人質問で十分立証できた」として、証拠請求していた捜査段階の被告の自白調書などを撤回した。
検察側が被告の供述調書の請求を取り下げるのは極めて異例。裁判員制度を意識し、裁判の迅速化を図る目的とみられ、今後、同様のケースが続くとみられる。

一方、妻は被告人質問で「警察官や検察官の取り調べで、怒鳴られたり脅されたりして、不本意な調書を作られた」と述べ、供述が任意ではなかったと主張。

取り調べの際に検察官から「風俗で働いていた。犬畜生と同じだ。おまえの事件なんて、どうせ男とカネなんだろ」などとののしられたと述べた。検察官の作成した調書の内容を否定し続けると、以前中絶した時の胎児のエコー写真を机の上に並べられて「法廷でこの写真を出していいのかと脅された」と訴えた。

被害者の遺体は、横倒しにしたクロゼットに土を敷いて入れ、殺害の2日後に購入したのこぎりで2-3時間かけて切断したという。また「同僚には捜索願を出したと言ったが、会社が警察に問い合わせてうそがばれたので仕方なく捜索願を出した」などと、当時の状況を淡々と話した。

このニュースは、弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」さんの記事で知りました。

中日新聞の記事ということで東京新聞に出るのではないのか?と一日待ったのですが、東京新聞には出ませんね。
そういう意味でもちょっと不思議というか珍らしいことに感じます。

12日の裁判の様子はサンケイ新聞がMSN産経ニュース「法廷ライブ」で詳細に報道しました。

■セレブ妻バラバラ殺人 歌織被告公判全記録一覧
初公判(平成19年12月20日)
第2回公判(12月25日)
第3回公判(平成20年1月17日)
第4回公判(1月22日)
第5回公判(1月30日)
第6回公判(2月7日)
第7回公判(2月12日)
歌織被告、インド人と逃亡計画?
歌織被告に「愛人」 結婚前から継続
歌織被告、夫のDVでシェルターに入所
逃げようとする歌織被告をテープで縛った
夫“不倫”ボイスレコーダー解析

第7回公判の記事は全部で17本の記事で構成されています。

■第7回公判 法廷ライブ
(1)殺害直後にパン屋へ 親に「ノコギリ代」無心
(2)怒鳴って脅す検事は「まるで祐輔さんと同じ」
(3)「暴力の跡」を自ら写真撮影
(4)暴力、浮気、料理、家事…破綻の原因はどっち?
(5)「申し訳ない」遺族に初めて謝罪 祐輔さんに対しては…
(6)ワインボトルで何度も殴られた祐輔さんは「なんで…」 検察官登場
(7)「最初の処分は下半身」 検察側と食い違い
(8)「起きあがって向かってきたので、また殴った」
(9)「フット、ハンド、ボディー、バラバラ完了」ノートに記す…
(10)検察官「あなた、相手によって都合のいい話してない?」
(11)「お前みたいな女がろくでもない男と結婚するから…」と父
(12)「メールの相手はスポーツクラブのインストラクター?」「ありえません」
(13)「そうかも…」 あいまいな答えに検察側が怒声
(14)謝罪の気持ちは本物か…「傍聴席は見ないようにしている」
(15)「白いボールに包まれてフワフワ…」鑑定人に不可解供述
(16)凶器選んだ理由「ワインボトルだけ浮き上がった」
(17完)「どうして家を出なかった?」「…」 裁判長の疑問に明確な答えなく

(2)怒鳴って脅す検事は「まるで祐輔さんと同じ」にこんな記述があります。

被告「彼(祐輔さん)と事件直前に借りたDVDのことをしつこく聞かれ、『何かを模倣して完全犯罪を目論むつもりだろう』と言われた」
弁護側「調書で訂正を申し入れたことは?」
被告「何度もある」
弁護側「応じてくれたのか?」
被告「くれなかった」
弁護側「2月2日に私が接見したとき、取り調べについて何と言った?」
被告「『まったく話を聞いてくれない』と言った」
弁護側「それに対し、私は何と言った?」
被告「『話を聞いてくれないのなら、署名をしないように』と言われた」
弁護側「弁護士が選任されて以降の取り調べの様子は?」
被告「弁護士のことを調べていたらしく、『お前の弁護士は司法修習を終えたばかりの弁護士で、お前を利用して名前を売ろうとしている。こんな弁護士を付けられてお前もよくよく運がないな』と言われた。しかし、弁護士が付く前とは明らかに取り調べの態度が違って、弁護士を意識していることが分かった」
弁護側「それで私が付いて以降は調書に署名しなかったね?」
被告「はい」

この時には、弁護側の被告人質問であったわけですが、このように検察調書に署名しなかった事情が明らかにされました。

中日新聞の記事は裁判員制度との関係で裁判の迅速化を目的として、余分な証拠を取り下げることが増えるだろう、という観点から書かれていますが、元検事の落合弁護士は、次のようにおっしゃっています。

自白調書の任意性を争われ、その理由を具体的に述べられた後に、検察官が請求を撤回すれば、やはり任意性に問題がある自白調書だったから、という印象を裁判所に与える可能性が高いように思います。そういう意味で、公判立会検察官としては、あまりやりたくないこと、やるべきではないこと、というのが一般的な感覚だと思いますが、やはり、上記のような被告人質問の結果を見ていると、そうするしかない、といった判断が働いたのではないか、という印象を受けます。

それにしても、取り調べに当たった検察官が「弁護士が云々」と被疑者に言っても何の意味もないことは素人目にも明らかで、そのあげくに自白調書を撤回しては「何をやっていたのだ?」としかなりませんね。落合弁護士は続けてこのようにおっしゃっています。

弁護士の立場から、担当する事件の中で、問題のある取調べ、というものを、時々経験することがありますが、人間的に幅や深みがなく、言語能力、表現能力が劣っていて、被疑者との言葉のキャッチボールができなくて、自分の意に沿わない供述が出ると罵倒したり当り散らす、といった、低レベルの取調官が、徐々に増えているような印象を受けます。一言で言えば、「人間力が低い」という感じでしょうか。学校や司法試験、司法研修所でのお勉強がよくできるということと、こういった人間力が高いということは、別問題なので、良い取調官になろうと志す人は、そのための勉強、研鑽を地道に重ねる必要があるでしょう。

検察官の数を大幅に増やして優秀な検察官を育てる、といったことも必要であるように思います。「司法試験は右往左往か?その2」に書いたのですが、裁判官、検察官、弁護士の法曹三者は総数で2万7千人、その中で検察官は2473人、裁判官よりも少ないですね。

裁判官は民事事件への対応もありますから必ずしも検事より多いからといって問題にはならないのでしょうが、検事も捜査担当と公判担当で二種類の業務があることを考えると、2千5百人では手不足でないかと思います。

法律の適切な運用は国の安定のためには極めて重要なのはいうまでもないことで、レベルが落ちないように、と考えるよりもより程度を高めるべきでしょう。

こんな情報がどんどん出てきて、報道も司法も影響を受けることになる、インターネットの力の凄さには感心します。

2月 14, 2008 at 10:16 午前 事件と裁判 | | コメント (1) | トラックバック (1)

2008.02.12

法務省のすごいページ

奥村徹弁護士の見解さんに紹介されていた記事「[児童福祉法]成人の刑事事件は廃止へ」のリンク先を見にいって驚いた。

リンク先は法務省の「 (H20.2.12)法制審議会少年法(犯罪被害者関係)部会 第4回会議 議事録・資料」なのだけど内容がこうなってます。

Up

こんな事になっておりました。
拡大すると分かりますが、奥村弁護士が紹介したリンクは、議事録のTXT版でした。
その結果は、横に延々とスクロールしないと見えないものになっていた。

PDF版と対応するのは、html 版じゃないのですかねぇ?
そもそも横に延々とスクロールするテキストは html のソースでしょうが。

PDF版を印刷すればよいということでしょうが、スクリーン上で見るという観点からは「どうしてやろうか?」と考えてしまいますよ。

なにしろ、PDFで表示してみると23ページにもなる大作です。
TXT版の文字数は、3万字を超えています。テキストに改行を入力して読もうと思っても無理というものです。

一体このテキストをどう使えというのでしょうか?

何をやっているのだ?法務省。

2月 12, 2008 at 11:12 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (6) | トラックバック (0)

ロシア爆撃機登場の背景は

2月9日の7時頃にロシア空軍の戦略爆撃機 Tu-95 が日本の領空を侵犯しました。
このニュースは政府がロシアに抗議し、その後ロシアからは領空侵犯していないと回答がありましたが、その後入ってきたニュースがあります。

AFP BB より「ロシア爆撃機が米空母の上を低空飛行

【2月12日 AFP】米国防当局関係者は11日、ロシアの戦略爆撃機「ツポレフ95 ベア」2機が9日、西太平洋を巡回中の米海軍の原子力空母ニミッツの上空を高度2000フィート(約609メートル)の低空で通過したために、同空母のF-18戦闘機をスクランブル発進させたことを明らかにした。

同関係者によると、日本の南を飛行中だったロシアの同爆撃機は9日朝、「ニミッツに向かって針路を変えた。そして空母搭載の戦闘機が緊急発進した」。

F-18は、この爆撃機が同海域を離脱するまで、誘導を行った。

「F-18とロシア爆撃機との間では、会話のやり取りは一切無かった」と、同関係者は語っている。(c)AFP

日本で領空侵犯をしたのと同じ9日にニミッツ接近したというわけです。
「へ~ニミッツねぇ・・・」と思っていたのですが、ニミッツのニュースを思い出しました。

長崎新聞より「米原子力空母ニミッツが初の佐世保寄港

米海軍のニミッツ級原子力空母ニミッツ(九一、四八七トン、マイク・C・マナジール艦長ら約四千八百人乗り組み)が十一日、佐世保に初めて寄港した。

全長三百三十三メートルの甲板などに航空機約六十機を搭載したニミッツは、同日午前八時三十七分、港中央部にいかりを下ろした。海上保安庁の巡視船や米軍警備艇など約二十隻が警戒する中、佐世保地区労などの抗議船二十七隻が「“核空母”は出て行け」などとシュプレヒコールを上げ、ニミッツを周回した。市中心部でもデモ行進し「佐世保の“準母港化”反対」などと訴えた。

放射線測定結果に異常はなかった。

ニミッツを中心とする空母攻撃群のテリー・ブレイク司令官は艦内で会見し、寄港の目的を「乗組員の休養や物資補給」のほか「西太平洋地域の平和と安定のため」と強調。在沖縄海兵隊員が少女に暴行したとして強姦(ごうかん)容疑で逮捕された事件に関連し、上陸する乗組員への対応を聞かれたマナジール艦長は「乗組員は市民との交流や日本文化に触れるのを楽しみにしてきた。一人一人がアメリカの大使だ」と乗組員の自重に期待する姿勢を見せた。

ニミッツは十五日午前十一時ごろ出港予定。横須賀基地で定期修理に入る通常動力空母キティホークに代わり、西太平洋で警戒任務に就く。

今年は、佐世保に日本で初めて原子力空母が寄港した「エンタープライズ事件」(一九六八年一月)から四十年。原子力空母の佐世保寄港は昨年二月の同級のロナルド・レーガンに続き通算九隻目。

2月11日の朝に佐世保に入港しています。

2月9日朝日本領空侵犯事件。
ニミッツ上空進入事件。
2月11日朝ニミッツ佐世保に入港。

という展開だったのです。
何で今ごろ東京急行なのか?と不思議であったのですが、ニミッツ(原子力空母の横須賀母港化)問題に対してのロシアの意思表示だと受け取れば分かりますね。

2月 12, 2008 at 02:11 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (1) | トラックバック (0)

自動変換だけで入力できるか?

ここ数日のことなのだけど、変換キーを無効にして入力しています。
わたしはATOKを使っているので、キーの機能をかなり広範囲に変更できます。実はATOKを使い続けている理由の一つでもあります。

日本語入力をするようになったのは、OASYSの発表と同時ですから1980年からとなります。
OASYSが発表された当時から、ローマ字入力か親指シフトかという問題があったので、ショールームで試した結果、親指シフトのOASYSを選択しました。

当時のワープロの変換能力は、連文節変換が使い物にならず、文節変換で入力する方が変換は確実でした。

わたしは(変換)は(無変換)きょう(変換)から(無変換)とうきょう(変換)に(無変換)

といった要領で入力していました。この段階で
とうきょうに(変換)とやるとエラーするなんて感じですね。

このために修正がものすごく多くて、当然に入力し直しになり、キータッチの数を減らすためには、かな入力が圧倒的に良かったのです。

このため、わたしは変換キーと無変換キーを多用して、連文節変換から抜け出せませんでした。

辞書の学習効果が、短い文で変換していると、単に最後に変換したのが先に出るといったことになってしまい、ちっとも学習効果がないのです。

さらには送りがなを分けて入力すると間違えるとかが目立ってきたので「もっとATOKに依存しよう」と考えました。

ATOKには、連文節変換、複合語変換、自動変換と複数の変換方式があり、句読点変換もあります。

標準では連文節変換なのですが、自動変換にして2行ぐらいの文章を入力し続けると、勝手に先頭の方から変換していきます。

非常に長い文章を入力するときには全く句読点無しで入力が続くことになりますが、句読点を入力するとそこまでを一気に変換します。つまり自動変換には句読点変換機能が含まれています。

自動変換から連文節変換に切り替えて長々と入力を続けても当然変換しません。句読点変換を機能させていれば、変換しますが句読点変換には句点、読点、疑問符などどれで変換するのかを設定できるところが違います。

自動変換でも句読点変換でも変換だけはしますが確定はしていないので、一字後退すると入力状態のかな表示に戻ります。

ここでよく分からないのが、入力バッファーで再変換可能な状態が保持できるのはどのくらいの長さなのかです。
調べてみると100文字が入力の限界のようです。つまり100文字入力するまでに確定して入力バッファーを空にすることが必要になります。

自動変換機能を利用して入力していると確定操作がめんどうになります。自動変換機能ではある程度の確定を自動的にやるので、うまく操作すれば確定動作は不必要になるようですが、全く確定操作をしなくても良いのかは?現在のところ把握できていません。

入力に間違えや書き直しがなければ自動変換でドンドン進めていけばよいわけですが、自動的に変換してから入力を修正するとなると、アローキーで修正箇所に移動するのはとにかくとして再変換がいささかめんどうです。

最初に説明したようにわたしには変換キーを頻繁に使うクセが身についていたから辞書の学習機能を活かせないのだ。というところから出発した話なので、話の順序がひっくり返っています。

  1. 辞書が学習しない。
  2. 単語レベルで変換(文節変換)しているから。
  3. 変換キーの操作をしなければよい。
  4. 変換キーを入力中は使用できないようにする。
  5. 自動変換では句読点入力で変換する。
  6. 句読点がない入力では変換しない。
  7. このような場合入力中の変換操作は必要。
  8. 通常は自動変換で、特定の操作で変換できるように変換キーを機能させる必要がある。

普通は変換キーはそのまま機能させるのですが、上記の論理で変換キーの操作を見直してみました。

  1. 入力中に強制的に変換する。
  2. 変換結果を再変換する。

を分けて考えないといけないとなりました。
実際にATOKのキー設定を見てみると、変換機能に対して「未入力」「入力中」「変換中」「次候補表示中」などで変換キーの仕事を選べるようになっています。

変換中には次候補を出すためにも変換キーを使えた方が簡単ですが、入力中に変換キーを触ってしまっては自動変換にならないので入力中は変換操作は変換キーだけではできないように、別のキーを割り当てます。
ATOKではキー割り当ては、shiftとctrlを加えることができるので入力中の変換操作を shift+改行に設定しました。

ここ数日はこんな事ばかりやっていたのですが、自動変換を利用してなるべく長文を入れてから変換させるようにすると、変換結果がかなり妥当な言葉遣いになります。
また、全くの入力間違えはありますが変換結果で見る方が分かりやすい。

実のことをいえば、送りがなどを初めとする前後とのつながりで間違えた場合漢字の単語は正しかったりするので、間違えをしばしば見逃します。これを機械によってチェックしてもらおうというのが基本的な考え方なのですが、実際にやってみると言い方なども修正していて「意外と実用的だな」というのが印象です。

ただ全般的な操作性はよいとは言えず再変換などは全く直感的でないし、入力バッファーが100文字というのも自動変換向きとは言えないような気がします。

今使っているのは ATOK2006で、最近発売が始まったATOK2008の評判がよいので、この自動変換の実用性が向上しているのか試してみたくて楽しみにしています。

2月 12, 2008 at 09:17 午前 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.02.11

Office 2003 が店頭から引き上げ?

昨日(2008/02/10)はNPO仲間のPC更新を手伝ってきました。

わたしの属しているNPOはありがたいことにメールで連絡が付くというか活動の基本がネットワーク利用になっています。

このためにいつも「PCの更新が」といった話が飛び交っているわけで、何かにつけてお手伝いすることが多いのですが、このところ「Vista は使えない」という話が3人ほど出てきています。

そんな背景で、今回は女性会員が「PCを更新する」ということだったのですが、意外と大変で「どうしたものか?」という現状がはっきりしました。

この方のPCの使い方は「パワーポイント内蔵のPCを学校に持参したい」から始まりました。
今までは、パワーポイントのデータをUSBメモリに入れて学校のPCでプレゼンテーションを実行しています。

学校によっては「PCについては、よく分かりません」というところが増えてきて毎回のように何らかのトラブルが起きているので「PCもプロジェクタも持参したい」と言い出してました。
わたしが「プロジェクタはNPOのものを使いましょうよ」と押しとどめて、PCだけを更新することとなりました。

PCを更新するのは、 Windows 98からの更新という意味もあります。

こういう条件なので、 Windows Xp マシンで Office 2003 内蔵のノートPCがターゲットになりますが、これが簡単にいかなかった。

依頼されて、機種選定から始めたのですが、今では Windows Xp マシンはビジネス用の機種しかありません。そのために通販サイトで探したら「販売終了」とかになになっている。

ついでに Office 2003 の価格を調べようと思って驚いた。
品物がないのです。「あっ、無くなった」ということで、慌てて近所の PC DEPOT に駆け込んで「店頭在庫として Office2003 があるか」と探したけど、店頭からも引き上げられているようです。

もちろん、店頭にあるノートPCのほとんどは Vista マシンですから、機械はない、オフィスもない。ということなりました。

PC DEPOT はクセありの店ですから、店員に事情を話して相談していたところ、 Windows Xp マシンはあるが、内蔵している Office は2007という機種がありました。

NEC VersaPro Vista マシンでとまどっている人たちは、今までの Windows の操作体系から思い切り変更しすぎているところですから、 Windows Xp は外せないわけで「Office 2007は別途なんとかしよう」ということで機種を決定しました。

今回はパワーポイントを積極的に使うことが前提ですから、元々(内蔵 Office にはないから)パワーポイントは別途購入の必要があるわけで、これをOffice 2007として購入するのかどうか?と考えると「操作性も互換性も現時点では問題ありすぎ」で、結局 Open Office を入れました。

納品して説明した範囲では、ご理解いただけたようですが何でマイクロソフトの極端な変更をかわすようなことをユーザが考え出さなきゃいかんのかワケが分かりません。

Office 2003 が使えなくなってくると「どうしようか?」になりますね。
当面は Open Office の使用に切り替えていくことになりますかねぇ?

2月 11, 2008 at 11:58 午前 日記・コラム・つぶやき | | コメント (6) | トラックバック (0)