« 2008年1月13日 - 2008年1月19日 | トップページ | 2008年1月27日 - 2008年2月2日 »

2008.01.25

ドロボーを自作自演する詐欺

朝日新聞より「偽造カード被害、偽装 自作自演事件相次ぐ

偽造カードや盗難カードで預金を引き出された人を金融機関が補償する「預金者保護法」を悪用し、預金者本人が被害を自作自演して補償金をだまし取る事件が起きている。

北海道では先月までに4件の事件を起こした疑いで同一グループの10人が逮捕され、首都圏でも逮捕者が出た。預金者保護の裏をかく犯罪だが、防止策に決め手は無く、さらに広がるおそれもある。 道警札幌中央署などは先月3日、約3000万円をだまし取ったとして札幌市の男3人を詐欺容疑で逮捕した。

05年11月に札幌の郵便局に貯金した後、口座名義人の男は韓国へ。
残ったグループが、あえて作った偽造カードを使い、東京都内で金を引き出したという。
名義人の男は帰国後「旅行中に金が消えた」と申告。06年2月、全額が補償された。

グループはその後、メンバーを変えながら違う金融機関で3回詐欺を試みたが、短期間での多額の出入金を不審に思った銀行側が警察に相談して露見したという。

埼玉県でも06年10月、男3人が詐欺未遂容疑で逮捕された。
1人が「旅行中、空き巣にカードを盗まれ250万円を引き出された」と申告。別の1人が部屋に土足の足跡まで作って空き巣を「演出」していたという。

金融機関が被害の訴えを受けた場合、全国銀行協会のセンターに情報を登録するため、同じ人物が過去にも補償を求めていないか確認することはできる。だが、例えばグループで犯行のたびに口座名義人を変えれば、発覚しづらくなる。

金融庁によると、偽造、盗難のカード被害は06年度で7481件あった。預金者保護法の立法にかかわった喜多英博弁護士(横浜弁護士会)は「表面化してないだけで、自作自演の詐欺は多発している可能性がある。生体認証など、まずは犯罪を成立させない仕組みを金融機関が作ることが大事だ」と話す。

なんというか、言葉がないといったところですね。

1月 25, 2008 at 04:52 午後 事件と裁判 | | コメント (2) | トラックバック (0)

司法試験は右往左往か?その3

「司法試験は右往左往か?」にチラッと書いたのですが、一人の法曹人が法曹界を引退するまで35年間法曹人と活動するとして
さらに現在の法曹人口が年齢によるバラツキが無いという乱暴な仮定で考えると、
その年の法曹人口の1/35が法曹界から減ります。

法曹人増加計画ですから、この減る1/35を上回る法曹人を養成する必要があります。

一方、法曹人を無計画に増加させるのなら単に司法試験の合格率を上げればよいだけのことなので、もっと計画的に考えると「どのくらい期間で」「何人増やすか」を検討することになります。

当初の2002年に計画が2018年としていますから、15年計画だと仮定します。
その上で、計画定員を達成したら途端に充足数だけの採用に切り替えるというのでは、あまりに激変ですから、緩和曲線としてSINカーブを採用します。
徐々に養成者数が充足数に近づくカーブを描きます。

このような計算を「法曹人5万人」と「法曹人3万5千人」に15年で増加させる計画の表が下記になります。

年度5万人計画養成者数3万5千人計画養成者数
02500025000
1276133327260451760
2301983374270791778
3327253390280901785
4351683378290671780
5375003336300001763
6396953266308781735
7417283168316911696
8435793043324311646
9452252892330901585
10466512717336601516
11478392521341351437
12487762305345111350
13494542071347811257
14498631822349451157
15500001562350001053

現実の司法試験受験者にとっては法科大学院を経ると大学入学時に決断しても、8年がかりですから、15年間では緩和曲線を使ってもこのようにかなり厳しい変化があるのですから、大変です。

法曹人の養成は国家目標の一つであり、かつ単一の試験制度なのですからこの程度の精密な計画が欲しいところですが、そもそも法曹人口を何人にするのかが決まっているという話を聞いたことが無いのですよね。

1月 25, 2008 at 04:17 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

司法試験は右往左往か?その2

「司法試験は右往左往か?」の続きです。
後になってから、ちょっと調べたら平成17年度(2005年度)の法曹三者の総数が見つかりました。

裁判官3266
検察官2473
弁護士21185
総数26924

検察官は以前から少な過ぎると聞いてはいましたが、これほど少ないとは驚きました。

もちろん、裁判所は民事事件の方を扱うことの方が多いわけで、検察官が裁判官よりも多い方が良いとかではないのですが、検察が事件をよく調べて起訴して裁判に持ちこむのかどうかを決めるという観点からも、十分な人員を配置するべきでしょう。

そこで、裁判官を1.5倍、警察官を2倍、弁護を1割り増しとすると

裁判官4900
検察官4950
弁護士23310
総数33160

といった数字が出てきます。
これに対する、年間に必要な養成数は約千人ですね。
継続的に3千人を養成し続けるというのは無理があるでしょう。
そうなると、グランドビジョンといったものをもっと明瞭になるまで検討するべきです。

1月 25, 2008 at 02:35 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

司法試験は右往左往か?

朝日新聞より「司法試験「年3千人」見直し 法務省、合格者減も選択肢

法務省は、司法試験合格者を2010年までに年間3000人にし、その後も増やすことを検討するという政府の計画について、現状を検証したうえで内容を見直す方針を固めた。

合格者の急増による「質の低下」を懸念する声が相次いでいることに危機感を募らせたためで、「年間3000人は多すぎる」との持論を展開している鳩山法相の意向も受け、年度内にも省内で検討を始める。

同省が慎重路線にかじを切ることで、今後の検討内容によっては現在の「3000人計画」が変更され、合格者数を減少させる方向に転じる可能性も出てきた。

裁判官、検察官、弁護士を合わせた法曹人口は約2万9千人。

政府は司法制度改革審議会の報告をもとに02年3月、3000人計画を盛り込んだ司法制度改革推進計画を閣議決定。将来の法曹人口について、審議会は3000人計画の実施を前提に「18年ごろまでには実働法曹人口が5万人規模に達することが見込まれる」と予測していた。

しかし最近、一部の弁護士会が「就職難が起きている」「質が低下する」といった理由で計画への反対を表明。実際に、司法研修所の卒業試験の不合格者が増えたことなどから、法務省内にも「質の維持や需要動向が当初の予測通りでないなら、計画を変えるしかない」との考えが広がっている。

こうしたなか、政府が今春、閣議決定する予定の「規制改革3カ年計画」の改定では、法務省の働きかけにより、法曹人口の拡大について「社会的需要を踏まえた慎重な検討」を促す文言が初めて盛り込まれる見通しとなった。

法務省は「3カ年計画」の改定を受ける形で省内に検討組織を設け、本格的な見直しを始める予定だ。

  1. 司法試験の結果などから、質の低下を見てとれるのか
  2. 企業や自治体などが弁護士を雇用するという需要はどの程度あるのか
  3. 増員が、法律家がいない地域の解消につながるのか

といった項目を検証。
10年以降に合格者数を減少に転じさせることも選択肢に含めて検討を進める。

日本弁護士連合会や法科大学院を所管する文部科学省など、関係機関による検討の場をつくることも想定している。

ただ、計画が変更された場合、法科大学院の入学希望者にも大きな影響が生じることから、法曹志願者や法科大学院関係者からの強い批判も予想される。法務省幹部の一人は「実際に数を減らすのは先でも、結論は早めに出さなければいけない」と話している。

法科大学院が法曹人を送り出し始めたところで、これでは国の政策は信頼出来ませんと宣言しているようなものです。

弁護士が就職難になることが良くないとか、質が低下するといったあまり根拠の説明がない議論には賛成しませんが、3万人の法曹人口の現状に毎年3000人ずつ新人を増やすというのはいかにも乱暴ではないか?と思います。

旧司法試験時代にも法曹人口は少しずつは増えていたわけで、旧司法試験でのあまりに合格率が低く、また長期間受験する人があるということと、法曹人口の増大、アメリカからの「法科大学院制度にするべし」という圧力、などが渾然一体となってしゃにむに現状にしたと言って良いでしょう。

2002年に2018年に2万5千人の法曹人口を5万人にする必要がある

として計画したとすると、15年で2倍にする計算になります。

法曹人が35年間に渡って仕事をするとした場合、年代が一様であれば年間1500人が法曹を辞めるわけで、1500人の法曹人を養成する必要があると言えます。
旧司法試験時代の合格者数を考えてみると、言わば静止人口で法曹人口は増えも減りもしない状態であった、とは言えるでしょう。

一方、2万5千人では足りないとした場合、3万人ぐらいが適正だとすると、860人を養成すれば静止人口になります。

年度合格者数
20061558
20051464
20041483
20031170
20021183
2001990
2000994
19991000
1998812
1997746
1996734
1995738
1994740
1993712
1992630
1991605
1990499
1989506

こうしてみると、適正な法曹人口がどれくらいなのか?という問題と、何年間で適正な人口にするために毎年何人を養成するのか、という数字が必要なのは明らかです。

法曹人口の年齢分布が常に均等で35年で法曹を辞める仮定すると、その時々の法曹人口の1/35が毎年減ります。
3000人を毎年養成して、かつ法曹人口が静止するのは法曹人口が10万5千人の時です。

「毎年3000人」でないのは明らかで、どういう曲線で法曹人口を増やすのか?という話になりますね。

1月 25, 2008 at 11:35 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.01.24

後方警戒レーダ・マツダ車

NIKKEI NET より「マツダ、後側方障害物警報システムを新型「マツダアテンザ」に採用

マツダ株式会社(以下、マツダ)は、高速走行時に後方から接近してくる車両を検出するリアビークルモニタリングシステムを国内で初めて実用化し、今月末に発売予定である新型『マツダアテンザ』に採用する。

この警報システムは、高速走行時に左右の後側方車両を検知し、車線変更により衝突の危険性がある場合にはドライバーに警報を発して注意を喚起する自立型運転支援システムである。今回、検知範囲が広く悪天候の影響も少ない24GHzレーダーの採用により、高速走行時の後方接近車両が検出可能となった。

今回実用化されたリアビークルモニタリングシステムは、60km/h以上の高速走行時に、後方から接近する車両を左右のレーダーモジュールで検出、フロントAピラー部のLEDを点灯させてドライバーに報知する。この状態で方向指示器を操作した場合、LEDが点滅するとともに警告音を発してドライバーに速やかな車線変更の中断を促す。本システムは、後方約50mにわたる広い検知範囲を有しているとともに、悪天候に影響されにくい安定した検出性能を備えている。

ボルボなども提案しているサイドミラーの補助という考え方ですが、ミラーと併用で良いから、後方を見るテレビモニターを付けてくれないでしょうか?

ミラーを見るために、かなり視線を動かさなくてはならないので、もっと見やすいところにモニターを置いて、テレビカメラで見せるというのはレーシングカーのスーパーGTでは使われているんですよね。

レーダーまで行かなくてもだいぶ変わるし、第一トラックやバスなど視角の多い車で常時周囲を見ているカメラがあっても何の不思議も無いだろう。

テレビカメラ使用を制限する理由は「前から決まっているから」という以上のものは無いと思うんですけどね。

1月 24, 2008 at 11:34 午前 もの作り | | コメント (3) | トラックバック (0)

F2墜落事故の対策?

毎日新聞より「F2戦闘機墜落:三菱重工が陳謝 重く受け止め改善したい

三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所は23日夜記者会見し、山田陽二所長が「防衛省と近隣自治体、住民のみなさまにご迷惑をかけて申し訳ありません」と陳謝した。

同社は再発防止策として、昨年11月から工場にある戦闘機やヘリコプター16機について特別点検を行い、

  • 誤接続の有無を確認
  • 配線と接続部を色分けして判別できるようにする
  • 作業手順書の記載内容やイラストを分かりやすくする
  • 水平尾翼や方向蛇の作動確認

などを導入する。山田所長は「設計上の配慮や作業上の注意、システムに対する理解が不十分だった。重く受け止め改善したい」と述べた。【加藤潔】

これは対策とは言えないだろう。

何かを隠しているとしか思えないのだが・・・・・・

1月 24, 2008 at 10:05 午前 もの作り | | コメント (0) | トラックバック (0)

ガザ地区・国境の壁を爆破しエジプトに脱出その2

「ガザ地区・国境の壁を爆破しエジプトに脱出」をアップした途端に続報が入ってきています。

読売新聞ガザとエジプト境界の壁爆破、住民数万人が流入
毎日新聞パレスチナ:ガザ住民数万人がエジプトに越境 壁爆破
NHKガザの壁爆破 住民エジプトへ
CNN.co.jpガザ地区住民がエジプト流入、境界壁爆破が引き金
AP NEWSGazans knock down border,flee to Egypt
The New York TimesPalestinians Topple Gaza Wall and Cross to Egypt

ニューヨークタイムスはスライドショーで写真を掲載しています。

Up

Up1_2

なんともすごい光景ですが、他の写真を見ると「エジプトまで買い物」といった様相で、壁を爆破した以上の混乱は今のところ起きていないようです。

しかし、ハマスとイスラエルの争いから別の局面に展開したことに違いはなく、今後の収拾策も今までとは違う方向になるでしょう。

たまたま、ベルリンで開催されている「国連安全保障理事会常任理事国5カ国とドイツの外相会合」では対イラン制裁強化の新決議案で合意しました。

世界の状況は今までとはだいぶ違う方向で、かつ何となくきな臭くなっていくように思います。
かなり強力な武器が軍隊以外のところで使えるようになっていますから、おそらくは、アメリカや中国・ロシアなどといった軍事大国でも対処不可能な形でのダラダラと続く紛争のような形になっていくのではないでしょうか?

1月 24, 2008 at 02:11 午前 海外の政治・軍事 | | コメント (0) | トラックバック (1)

ガザ地区・国境の壁を爆破しエジプトに脱出

AFP BB より「国境の壁を爆破、数百人がガザ地区脱出

【1月23日 AFP】

イスラエルによる封鎖が続くパレスチナ自治区のガザ地区で23日、武装勢力がエジプトとの国境沿いに建設された壁の少なくとも5か所を爆破し、パレスチナ人数百人がエジプト領に脱出した。目撃者によると、エジプト治安部隊はまだ対応していない。

現地では前日22日、南部ラファのエジプト国境にある検問所で、イスラム原理主義組織ハマス主導のデモ隊が強行突破を図り、エジプト治安部隊との間で銃撃戦が発生。緊張した膠着状態が続く中で今回の脱出劇が起きた。デモ隊は、数か月におよぶイスラエルのガザ地区封鎖に抗議していた。

イスラエルは17日に封鎖措置を強化。物資の欠乏に苦しむガザ地区は一層の困難に陥った。22日になってようやく限定解除され、一定量の燃料搬入が許可されたばかりだった。(c)AFP

ガザ地区とイスラエル・エジプトはこんな位置関係です。

Up_3

今回の「エジプトとの国境沿いの壁」というのは、13キロに渡って作られている物で、子細に見ると、ラファの市街と飛行場が見えます

Up1

飛行場は、ご覧通りイスラエルの空襲によって破壊されています。

Up2

2008年1月17日にイスラエルはガザ地区を封鎖し、ガザ地区では燃料が無くなって発電所が停止してしまい、このために上下水道設備が動かなくなる事態にまでなりました。

イスラエル側の言い分は、ロケット攻撃などするハマスがガザ地区に本拠を置いているから、ということですが市民生活が成り立たなれば、今回の国境突破も当然の成り行きといえるでしょう。

現時点では、エジプトはまだ対応していないとのことですが、全くの難民として国境を突破してくるような事態になった場合、その原因が明らかにイスラエルにあるとなれば、イスラエルとエジプトの緊張を引き起こすかもしれません。

極めて難しい状況になっていますが、イスラエルが強攻策を緩和することで、この国境突破が元のように修復されるのかどうかが、とりあえずの緊張が回避できるのかどうか?の分かれ目になるような気がします。

1月 24, 2008 at 12:31 午前 海外の政治・軍事 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.01.23

南沙諸島の飛行場

朝日新聞より「台湾、南沙諸島に軍滑走路 対中関係に火種の恐れ

南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島の太平島に、台湾国防部が軍用滑走路を完成させたことが分かった。中国などが領有権を主張する同諸島での軍事的影響力の拡大を狙っているとみられる。3月の総統選を前に陳水扁(チェン・ショイピエン)総統が島を訪問するとの情報もあり、中台間の新たな火種になりそうだ。

同諸島最大の太平島は第2次世界大戦終結後、台湾が実効支配してきた。国防部は06年までに滑走路の建設に着手。野党国民党などの反対で中断したが、昨年夏に再開、完成させた。

同部報道官らによると、完成した滑走路は全長1000メートル余。21日、台湾南部の屏東基地を出発したC―130型輸送機が離着陸試験をした。

建設目的について、同部は「常駐職員への物資補給や海難事故に対応するため」と説明する。しかし昨年11月に島を訪れた李天羽部長は、立法院(議会)に「主権を主張するため、今のうちに滑走路を造っておかなければ必ず後悔する」と報告した。

一方、台湾紙「聯合報」は20日、陳総統が3月の総統選の前に島を訪れ、常駐職員を慰問する計画だと報じた。総統府は否定しているが、先の立法院選大敗で党主席を辞任した陳総統が、中台間の緊張を高めて有権者の危機意識に訴える手段に出るとの観測が出ている。

スプラトリー(南沙)諸島は台湾から1500キロ南西で、周辺の国が領有権を主張して色々な施設を作っています。

Up1

太平島はスプラトリー(南沙)諸島の中で最大の島ですが、Google Earth で測ってみると、長さ1.3キロ幅400メートルです。

Up_2

太平島にはかなりの施設があって、船着き場なども整備されています。
戦後、台湾が実効支配してきたことがよく分かります。
今回の滑走路騒動は、記事の通りだいぶ前から進んでいた工事が完成したということですが、1.3キロの島に1150メートルの滑走路というのですから「島中滑走路」になってしまいます。

さて、これが「紛争の火種」になるのか?と考えてみると、今さら紛争を拡大させるものとも思えないわけで、朝日新聞のタイトル付け方にはいささか疑問があります。

1月 23, 2008 at 11:43 午後 海外の話題 | | コメント (0) | トラックバック (0)

株安は現象のはずだ

毎日新聞より「世界同時株安:日本経済に赤信号 日銀総裁…金融情勢微妙

22日の世界的な株価暴落は、戦後最長の景気拡大を記録してきた日本経済が岐路に差し掛かったことを示している。
米低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題と米景気後退懸念で世界経済の変調リスクが高まり、米連邦準備制度理事会(FRB)は同日、0.75%の緊急利下げに踏み切った。
外需頼みの日本経済も正念場を迎えていると言え、日銀の福井俊彦総裁は同日の会見で「経済金融情勢は極めて微妙な局面だ」と厳しい認識を示した。【坂井隆之】

日銀はサブプライム問題が深刻化した昨夏以降も「米成長率が1%半ばまで低下するのは覚悟している」(幹部)と説明。
米景気が減速しても、中国など新興国への輸出増が日本の景気回復メカニズムを下支えするとしてきた。
金融市場の混乱にも「欧米金融機関の損失処理が進めば徐々に収まる」(同)とし、福井総裁は超低金利是正の必要性を強調してきた。

しかし、現実は米シティグループなどが兆円単位で損失処理しても打ち止め感は出ず、市場のリスクマネーの収縮の動きが加速。米年末商戦の不調と雇用不安台頭で米景気後退の可能性も高まっている。
FRBは緊急利下げに踏み切ったが、これで状況がどこまで改善に向かうかは依然不透明で、今後も「インフレ懸念に目をつむり、景気後退回避に必死」(米投資会社)の状況が続きそうだ。

福井総裁は「緩やかな景気拡大シナリオに変更はない」とするが、日本経済は外部環境の激変に耐えられるほど足腰が強くない。
改正建築基準法の影響による住宅投資低迷だけで、日銀が07年度の成長率予測を大幅に下方修正したことがそれを象徴している。年明け以降の急激な円高・ドル安が株安を増幅しているのも、輸出企業頼みのいびつな景気回復構造だからだ。

また、昨年の首都圏のマンション販売が14年ぶりの低水準となるなど住宅投資が予想以上に冷え込んだ背景には、雇用者所得が伸びないことがある。
国内外の景気変調に市場では日銀の利下げ観測も浮上しているが、福井総裁は「観測は承知しているが、政策に変更はない」と述べたにとどまり、声高な反論はしなかった。

この記事の範囲ではその通りだと思うが、表現としては「世界同時株安」で良いのか?と思う。

Up

この表は、2008年1月1日から1月22日までの、日本(日経225)とアメリカ(ダウ30種)の終値の前日比(騰落比)を%表示したものです。

22日に大きく下げているのが日本ですが、日本の方が騰落比が全然大きい。
アメリカがクシャミをすると日本が肺炎になる、といった様相です。

基本的には株式市場は将来の価値増大に賭けるものですから、日本の将来を市場はどう見ているのかが、下降局面で表れると考えるべきです。
一言で言えば、アメリカの将来と日本の将来の差が現れていると言うことでしょう。

そうなると、福井総裁も政府もさらにはマスコミも「世界同時」だから「日本も仕方ない」という言い方をするのは、ごまかしなのではないか?

株式市場を考えないでも日本の将来が良くなると思う人は居るのだろうか?

こういう話になると「小泉改革が悪い」のようなことにすぐになるが、じゃあ小泉改革の対案を提示したところはあったのか?

今になって考えてみると、市場主義の行きすぎのようなことになるかもしれないが、単一価値観に集約するといういわば思考放棄がこの20年かそれ以上に渡って日本を蝕んできたのではないのか?と思う。
「勝ち組・負け組」という表現はおかしい、と個人的には誰でも言うことだが「それではどういう表現なら良いのか?」と考えると議論は止まってしまう。
止まってしまって相変わらず考えないのが現実です。

とりあえず、手近なところから考えると、派遣労働の大々的な利用は、人材を資金に置き換えて考えると、資金調達を街金に依存していることになると思う。

企業が稼いで内部留保を投資に回すのが、企業内の人材養成と言えるだろう。
社員を採用するために、企業が競争するのは株の発行による資金地調達と言ったところか?
これらの資金確保では、内部留保を高めるためには確実に利益を上げ続けなければならないし、市場からの資金調達は金利が掛かる。
どちらも企業が評価されてから資金を獲得できるものだ。

街金は評価はしない。その代わりトータルのコストはかなり高くなる。
しかし、当座は金利を払うなり、少しずつ返済すれば良いから、審査が緩いことが資金調達だけを考えれば「簡単にできる」のは事実だ。

企業が「今使える人材だけあれば良い」というのは将来の顧客や将来の技術開発を無視していることで、後から大変なコスト増になる可能性は大きいだろう。
つまり、資金を街金に依存しているのと同じではないのか?

安易な資金調達が企業を中毒症状にして、死んでしまうのは良く見られる事で、人材についても同じように見るべきだろう。

将来が確実な日本にならないと、投資先としてどんどんと魅力が無くなるのは当然で、街金から借り入れが多額になる企業が信用されないのと同様に、人の持っている能力を集め育てるという手間を惜しむ企業が信用されないのは当然だ。

バブル時代は正確には「資金バブル」だったのだろう。そして今は「人材バブル」が崩壊しつつあるのかもしれない。

1月 23, 2008 at 10:23 午前 経済・経営 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.01.22

中国の対北朝鮮政策

読売新聞より「北朝鮮の体制崩壊危機なら軍派遣…中国の専門家ら議論

【北京=佐伯聡士】

北朝鮮の金正日体制が崩壊の危機にひんした場合、中国が、北朝鮮の一般難民だけでなく、軍や治安部隊などの一部が武装したまま難民化し、国境地帯の中国東北部に流入するのを強く警戒して、北朝鮮国内に軍を派遣し、治安回復や核管理などに乗り出す案が、中国人民解放軍の専門家らの間で議論されていることがわかった。

中朝関係に詳しい消息筋が21日、明らかにした。

中国は、北朝鮮情勢は当面安定していると見ているが、不測の事態に備えた緊急対応策の策定を急いでいるとみられる。

同筋によると、専門家らは、金正日総書記の急死やクーデターなどの北朝鮮有事で軍を派遣するかどうかは、国連安全保障理事会の承認が原則的には前提になるとしているが、難民流入が一刻の猶予も許さない場合は、中国が独自判断で派遣することも検討している。この案について、中国指導部はまだ最終決定しておらず、有事の際は対米関係などに配慮した上で慎重に判断することになるという。

中国では、2006年10月の北朝鮮の核実験以来、有事の際の核管理に対する懸念が強まっている。別の消息筋は「北朝鮮だけでなく、パキスタンなど政情不安を抱える核保有国が混乱に陥った際、いかに多国間で核兵器の管理を行うかについて、国連安保理で議論すべきだ」として、検討の必要性を訴えている。

米戦略国際問題研究所(CSIS)は先に、中国の専門家と昨年議論した結果として、北朝鮮有事の際の中国軍派遣構想に触れた報告書を発表した。報告書は軍派遣目的として、〈1〉(一般の)難民の支援など人道上の任務〈2〉平和維持〈3〉核兵器・核物質の安全確保――といった可能性を指摘した。ただ、中国外務省報道官は、この構想について存在を否定している。
(2008年1月22日03時11分 読売新聞)

こういう計算はあるだろうとは以前から考えてはいましたが、新聞の取材記事として登場したとは驚きです。

この「発表」がどのレベルのものかが良く分かりませんが、世界に向けてある種の事前通告の要素を持っていることは確かでしょう。
これにロシアがどう反応するのかが興味深いところですが、北朝鮮の政権が次世代に平穏に引き継がれるかとなると、かなりの疑問がありどういう形にしろ政権崩壊になる確率は低くは無いでしょう。

とりあえず、崩壊直後の混乱が中国に及ばないようにするために、と議論は出発するわけですが、その後をどうするのか?という問題は残っているわけで、とりあえずを乗り切ったとしても東北アジアの国際関係の緊張が強くなるのは避けられないと考えています。

1月 22, 2008 at 09:33 午前 海外の政治・軍事 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.01.21

サイバー VS 文科省その2

Matimulogさん(町村先生)に指摘されてしまいました。

しかし、この点では文科省の方が筋が通っているのではないか。

普通の通信制大学では、少なくとも年2回のスクーリングがあり、そこで日頃の勉強の成果が先生の前で試される建前がある。 これに対してサイバー大学は、上記記事によれば、一般の通信制大学のような「スクーリング(面接授業)」を一切しないことが特徴で、「一度も通学せずに大卒資格が取得できる」とPRしているとのことである。

それでテクノロジーを使い、テレビ会議システムを活用した遠隔対面授業をやるかと言えば、「大学側は、在校生のうち約200人は1回も対面やカメラで本人確認をしていなかった」というわけである。

言い方を悪くすると「目くそ鼻くそ」なのだと思うのであります。

元記事には「サイバー大学がうまく行くものかは疑問無しとはしない」と遠慮がちに書きましたが、一応は文科省とすり合わせをした上で開校の運びになったのだから、とりあえずサイバー大学を否定はしませんが、本音は従前の大学とは全くの別物にならざるを得ないのではないか?とも思うわけです。

その上で、今回問題にしたのが「ICカード」なのか「サイバー大学の仕組み」なのかが問題になるはずですが、文科省は認可した建前からも「ICカードだけを問題にした」のだと考えます。

しかし、町村先生の指摘の通り「そもそもサイバー大学で従前の大学と同質の教育が出来るものなのか?」という疑問はあるわけですが、わたしそれなら文科省は認可するべきではなかった、さらに実は文科省はサイバー大学のやり方を理解できないまま認可したのではないか?と疑っています。

町村先生は次のように指摘していますが

これでは、代返してくださいというものだし、大学の単位だけほしい人向けに、大学の授業を受講してレポートを書くという産業が育成されてしまうだろう。

その通りだと思います。わたしは、文科省はそういう仕組みを認可したのだと思うわけです。

そして、その担保として大学の言い分はパスワードを利用するといった主張などとして出てくるわけ。
わたしは大学がスクーリングが無しで成立するのものか?と思います。

つまり、全然「ICカードの問題じゃない」
インターネット利用のサイバー大学という仕組みがどうあるべきかを、文科省は考えていないのだろう、と思うのです。
結局は、文科省がインターネットで何が出来るのか、インターネットの教育はどうあるべきか、といったことについて腰が引けていて、何も考えていないのだろうと強く疑っています。
そういうインターネットについて「文科省として判断したくない」という姿勢がサイバー大学問題にも現れた、と考えています。

サイバー大学がICカードを使っていない事に対して、ICカードを使えば問題がないのか?と考えると、町村先生の指摘のようにもっと高度な保障を求めて、生体認証とかになっていく。
それでも問題は残るでしょう。

こうなると、文科省は「サイバー大学という仕組みについては、分かりません。考えてません」というの実情なのではないのか?
文科省が主導してサイバー大学が出来るとは思えないのであります。

とどのつまりは「分からない物だから、イチャモンを付けている」のとどこが違うのか?
と思うのであります。

1月 21, 2008 at 08:09 午後 教育問題各種 | | コメント (4) | トラックバック (0)

ロケのトラブルは実は多いのだ

朝日新聞より「NHK、一般の車に無断で小道具プレート 車消え陳謝

NHKは21日、千葉県でドラマの撮影中、駐車していた一般の車のナンバープレートに無断で小道具のプレートを張り付け、その後、車の行方を見失っていると発表した。同日昼の関東地方のローカルニュースで張り付けた紙製のナンバープレートの番号を紹介し、「心当たりの方はNHKか警察まで」と呼びかけた。ナンバープレートは軽自動車用の黄色ナンバーで「岡山550 ひ 6291」。夕方までに名乗り出た人はいない。

NHKによると、千葉県南房総市の富山中学で20日午後、ドラマ「バッテリー」のロケをしていた。ドラマの設定が岡山県になっていたため、画面に入りそうな車3台の前部に岡山県の架空のナンバープレートを張り付けた。約1時間半後、別のシーンを撮り終えてプレートを回収しようとしたところ、うち1台が既に移動してしまっていることに気づいた。

中学校には、ロケ中は敷地内の看板の学校名を張り替えることなどを事前に了承してもらっていた。が、当日は学校近辺で市民マラソン大会があり、学校関係者以外の車も多くとまっていたという。

NHKは「学校関係者の車と思い込んでしまったようだ。ただ一台一台、所有者に了解を得ないままプレートを張り付けたのは事実。そのまま公道を走らせてしまう事態を引き起こし、大変申し訳ありません」と話している。

この記事を一度読んだときには何が起きたのか理解できなかった。

NHKが持ちこんだ車を誰かが勝手に乗っていってしまったのか?と思ったが、それでは自動車盗難だから、と読み直すハメになった。

要するに、他人の車に勝手に手を入れたということでしょう。

普通そんなことするか?
どこまでいっても他人の車であり、持ち主などの意向で勝手に動くものだろう。
「学校関係者の車」なら問題ないのか?

「思いこみ」や「公道を走った」じゃなくて、他人の物に勝手に手を付けた、というのはどういうことだよ。

了解を取るなんてのは、取りかかる前に完了していて当然だろう。
繰り返すが「走ったこと」よりも「勝手にやった」方が問題だろう。
公道を走らなければ、了解を取らなくも良いというのか?

1月 21, 2008 at 07:12 午後 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

駐車中の車に追突死して駐車したドライバーに責任

毎日新聞より「自転車衝突死:違法駐車を「運転過失致死」で立件へ 千葉

千葉市美浜区美浜の市道で昨年7月、県立京葉工業高3年の自転車部の生徒2人(当時17歳と18歳)が違法駐車の乗用車に衝突して死亡した事故で、千葉県警交通捜査課と千葉西署は21日にも、男性運転手(31)を自動車運転過失致死と道路交通法違反(駐車禁止)容疑で書類送検する方針を固めた。事故時に乗車していなかった運転手を自動車運転過失致死容疑で立件するのは極めて異例。交通事故厳罰化の流れを考慮したとみられる。

県警はこのほか、生徒の監督責任を怠ったとして30代と40代の自転車部の男性顧問2人を業務上過失致死容疑で、死亡した生徒2人を道交法違反(安全運転義務違反)容疑で、それぞれ書類送検する。

調べでは、男性運転手は昨年7月19日午後1時50分ごろ、片側3車線の一番左の車線に乗用車を違法駐車し、路上走行練習中の生徒2人が衝突死する原因を作った疑い。当初は道交法違反容疑のみで書類送検する方針だったが、繰り返し取り締まりが行われていた同道に駐車していた点に重大な過失があると判断した。

2人の顧問については、いつも行っている乗用車による併走を事故当日はせず、安全確認を怠ったと判断した。【斎藤有香】

記事では「事故時に乗車していなかった運転手を自動車運転過失致死容疑で立件するのは極めて異例。」とありますが、たしか品川でコンテナートレーラを止めていたトラックにバイクが追突死亡した事故で、かなり長い時間が掛かりましたがトラック側に責任あり、となったと記憶しています。

ドライバーが乗っていても、事故にはなるでしょうから乗車している・いないは決定的では無いと思います。

競技用自転車が練習できるのだから、幕張メッセの駐車場のまわりの道だろうと思うのですが、あんなところに「駐車して車から離れる」とはどんな事情だったのでしょうか?
ここらへんも問題になっているのかもしれません。

もっとも、併走しなかったというのはもっと重大じゃないかな?
乗用車でもバイクでも良いけど、併走して安全確認するのは当然の責務だろう。

1月 21, 2008 at 10:16 午前 事故と社会 | | コメント (0) | トラックバック (0)

サイバー VS 文科省

読売新聞より「サイバー大学、本人確認せず単位…文科省が改善指導へ

すべての講義をインターネット上で実施している「サイバー大学」(昨年4月開校、吉村作治学長)が、在校生620人のうち約200人の本人確認をしていなかったとして、文部科学省は近く、改善指導に乗り出すことを決めた。

この中には、大卒資格の取得に必要になる単位を得ていた学生も多く、同省は、講義を履修した学生だけに単位を付与するよう定めた「大学設置基準」に違反する疑いが強いと判断した。4月までに学生全員の本人確認を完了しなければ、学校教育法に基づく改善勧告も検討する。

福岡市に本部を持つサイバー大は、パソコンを使えば、どこでもネット上の講義を受講できることや、一般の通信制大学のような「スクーリング(面接授業)」を一切しないことが特徴で、「一度も通学せずに大卒資格が取得できる」とPRしている。

文科相の諮問機関「大学設置・学校法人審議会」では一昨年秋、大学の設置を認可するにあたって、「学生本人が、ネット上の講義を受講していることをどう把握するのか」などという問題点を指摘。〈1〉入学時や受講時、単位の認定や卒業判定の際には、何らかの方法で学生が本人かどうか確認する〈2〉少なくとも入学時は学生本人と対面する――など11項目の「留意事項」を伝え、大学側は、学生に与えたICカードがなければ、ネット上で講義を閲覧できないシステムを取るなどと回答していた。

しかし、こうしたICカードのシステムはまだ実施されておらず、昨年4月から始まったネット上の講義は、学生に与えたIDとパスワードをパソコンの画面に打ち込めば閲覧可能で、大学側は2007年度前期の単位を、この閲覧履歴と、ネット上で実施する試験をもとに認定していた。

文科省は、受講者が学生本人かどうかを、パソコンに取り付けるカメラで確認する方式の対面も認めていたが、大学側は、在校生のうち約200人は1回も対面やカメラで本人確認をしていなかった。現状では、他人に講義や試験を受けさせて、大卒資格を得ることも可能なため、文科省は「大学設置基準を満たしていない疑いがある」として指導に乗り出すことを決めた。

サイバー大の渡辺開也・事務局長は「文科省の指摘があれば、真摯(しんし)に受け止める。本人確認については今年4月までに完了させたい」としている。

タイトルを読んだときに「どういうことだ?」と思ったのだが、なんでこんなことを開校後の今頃になって文科省は問題にしたのだろう?

「学生本人が、ネット上の講義を受講していることをどう把握するのか」などという問題点を指摘。
  1. 入学時や受講時、単位の認定や卒業判定の際には、何らかの方法で学生が本人かどうか確認する
  2. 少なくとも入学時は学生本人と対面する
など11項目の「留意事項」を伝え、大学側は、学生に与えたICカードがなければ、ネット上で講義を閲覧できないシステムを取るなどと回答していた。

しかし、こうしたICカードのシステムはまだ実施されておらず、昨年4月から始まったネット上の講義は、学生に与えたIDとパスワードをパソコンの画面に打ち込めば閲覧可能で、大学側は2007年度前期の単位を、この閲覧履歴と、ネット上で実施する試験をもとに認定していた。

ICカードの有無が問題になるのか?

それなら、インターネットバッキングなど全滅ではないか?
もちろん、クレジットカードの番号を携帯電話で送信するといったこともダメだ。

確かに、サイバー大学がうまく行くものかは疑問無しとはしないが、それがICカードの有無でないことは明らかだろう。

「大学設置・学校法人審議会」が仕組みを理解していなかったのではないか?
わたしもどういう仕組みで大学の授業を成り立たせるのか、詳しいことを知らないこともあって、今ひとつ理解できていない。

インターネットは「通信」であり、通信制の大学は沢山あるのであって、その点からも何が問題なのか理解できない。
以前から批判している、携帯電話の学校への持ち込みについて学校現場に丸投げで仕方ないから総務省がキャリアーと交渉するようなことになっても、いまだに何もしない文科省のネットワークに対する極度の無責任ぶりがここでも表れたと言うべきだろう。

今になって、双方向メディアであり大学・研究機関が引っ張ってきたインターネットについて「知らぬ存ぜぬ」で押し通そうとする文科省などいらない。

1月 21, 2008 at 09:52 午前 教育問題各種 | | コメント (3) | トラックバック (1)

2008.01.20

自費出版システムの破産

サンケイ新聞より「新風舎が破産手続き 未出版900人の前受け金は10億円

自費出版大手の新風舎(松崎義行社長)が東京地裁に民事再生法の適用を申請していた問題で、保全管理人を務める川島英明弁護士が19日、東京都港区の本社で会見。東京地裁の再生手続きの廃止を決め、保全管理命令を出したことを受け、破産手続きに入ることを明らかにした。

未出版の著者約900人が支払った前受け金が計約10億円にのぼることも判明。会見に同席した松崎社長は「著者や関係者に心配と迷惑をおかけして申し訳ない。私自身が支えることができないのは残念」と語った。

川島弁護士は「すでに自費出版契約を結んでいる約1000人の出版を継続することを一番に考えたい。事業の譲渡先や出版物の受け皿については、複数社から申し出を受けており、いい形になればと思う」と述べた。負債は約20億円。破産配当は見込めないという。

同社などによると民事再生手続きが廃止されたのは、再建支援を検討していた印刷会社が支援を断念、資金繰りが行き詰まったため。この印刷会社は「経営サイドとの姿勢に食い違いがあり、相いれない部分を埋めることができなかった」などとホームページで明かした。

新風舎は今月7日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。事業継続のための支援を模索して、約1000人の書籍の制作と、出版されている約1万5000点の書籍の流通確保に全力を挙げると説明していた。

負債総額が約20億円で、その中の半分が自費出版の前受金なのでしょうか?

基本的には、出版社は著者に対して原稿料か版権の形で支払うのが普通でそれを著者からお金をそれも前金として受け取っていて、経営的破綻したのでは立て直しは不可能でしょうから破産となるのでしょう。

疑問なのは、出来上がっている書籍を著者に返すという話がほとんど無いことで、仕掛かりも含めて900人とか1000人と言われる著者の原稿の内、どのくらいが書籍になったのか?が問題になるでしょう。

読売新聞にはこんな記事が出ています。「新風舎、未出版の著者1000人から前受け金10億円

民事再生を断念した自費出版大手、新風舎(本社・東京都)は19日、港区の本社で記者会見を開き、契約を交わしながら本が出来ていない未出版の著者は約1000人で、受け取った前受け金は計約10億円に上ることを明らかにした。

既に出版された本についても、約600万冊(著者約1万5000人)が流通経路に乗らずに在庫のままになっており、「全国の書店で販売される」などの宣伝文句とはかけ離れた実態が浮き彫りになった。

在庫の約600万冊を、著者1人あたりに換算すると約400冊。会見で同社側は「売れる見通しが全くなくなったので、定価の4割で著者に買い取りを要請している」と明かした。買い取りの期限は今月末に設定しているという。

未出版の約1000人については、松崎義行社長が「本を作りあげるよう努力したい」と述べ、事業譲渡先を探していく考えを示した。

松崎社長は「ご迷惑をおかけして申し訳ない」と陳謝し、近く自己破産を申請する意向を示す一方、「自費出版は人類にとって絶対に必要なこと」「表現者が夢を持ち続けられるよう支援してほしい」などと述べた。

新風舎に対しては昨年7月、出版契約を結んだ3人と1法人が契約が履行されなかったとして損害賠償請求訴訟を起こしており、原告の一人のアルバイト男性(31)は「未出版の1000人分の書籍を完成させたいというが、できるか疑わしい。著作権だけは返してほしい」と憤っていた。

自費出版を巡っては近年、トラブルが多発。退職者の「第二の人生」に関する情報を提供しているNPO法人「リタイアメント情報センター」(東京都港区)には、昨年1年間で、自費出版の被害相談が約200件寄せられた。「全国で売れる」などと持ちかけられたのに一部の書店にしか置かれていないなど、契約不履行の訴えが多いという

こうした状況を受け、中小の自費出版社でつくる「日本自費出版ネットワーク」が作成したトラブル防止のためのガイドライン案には、著者に対し、〈1〉収益は得にくいことを説明する〈2〉費用を明確に示す――などが盛り込まれた。

この記事に紹介されている

在庫の約600万冊を、著者1人あたりに換算すると約400冊。
会見で同社側は「売れる見通しが全くなくなったので、定価の4割で著者に買い取りを要請している」と明かした。買い取りの期限は今月末に設定しているという。

これはどういう意味なのだろう?
書籍の価格は、そうの極端に安いものではないから、本来なら出版社は著者・印刷業者などコストを負担した上で、自社のコストをまかなえるはずである。
もちろん、売れなければ赤字にはなるだろうが、トータルではバランスが取れて経営が成り立つから、多くの出版社が今もある。

著者からの前受金が1000人で10億円だとすると、一人あたり100万円になる。
仮に1000部を作るとして、100万円は一冊あたり1000円にもなる。
返本率の平均値は70%にもなるというから、仮に販売実数が40%で採算が合うとすると、400冊。
定価が2000円で400冊売れたとすると、80万円。これで採算が取れるはずだ。

しかし、前受金で100万円入っているのなら、一冊も売れなくても黒字だとなる。
一体、どういう計算になっているのだろうか?
明らかに、成り立たないのであれば会社ぐるみの詐欺事件になってしまうのではないか?

1月 20, 2008 at 02:32 午後 事件と裁判 | | コメント (3) | トラックバック (0)