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2008.09.13

15万再生はダテじゃない・曽根崎心中

これはビックリ「曽根崎心中」

近松門左衛門の名作「曽根崎心中」をボーカロイドが歌っていた。

初音ミク+鏡音リンの百合ジナル曲4 曾根崎心中 -Full ver.-

もちろん、ニコニコ動画に公開されたのものですが、YouTube にあったのでリンクします。

「これはすごい」とは思ったのですが、ちょっと調べたらウィキペディアに

他ジャンルでの展開
  • 映画『曽根崎心中』(1978年、日本、監督:増村保造)
  • お初:梶芽衣子、徳兵衛:宇崎竜童、九平次:橋本功
  • ROCK+文楽『曽根崎心中 PART2』(1980年)
  • 作詞・構成:阿木燿子、作曲:宇崎竜童、演奏:ダウン・タウン・ファイティング・ブギウギ・バンド1980年、東京渋谷ジャンジャンにて初公演。のちに大阪、沖縄でも公演が行われた。
  • SUPER ROCK BUNRAKU 曽根崎心中(2002年)
  • 作詞・構成:阿木燿子、作曲:宇崎竜童、演奏:新☆竜童組2002年に赤坂草月ホールで初公演。2003年に文楽の地元・大阪国立文楽劇場、2005年には東京の国立劇場で再演。2006年には第13回読売演劇大賞を受賞した。
  • フラメンコ『FLAMENCO 曽根崎心中』
  • プロデュース・作詞:阿木燿子、作曲・音楽監修:宇崎竜童、振付:鍵田真由美・佐藤浩希 2001年に日本で初公演、文化庁芸術祭優秀賞を受賞。のち公演を重ね、2004年にはフラメンコの聖地ともいえるスペインでのフェスティバル・デ・ヘレスにも参加、高い評価を得た。FLAMENCO 曽根崎心中・公式サイト
  • 室内オペラ『曽根崎心中』(1979年、入野義朗作曲)
  • 舞台『曽根崎心中~久馬版~』(2006年)
  • 脚本:久馬歩、演出:鈴木つかさ、出演:ザ・プラン9、五十嵐サキ、伊賀研二 お初:五十嵐サキ、徳兵衛:ヤナギブソン、九平次:鈴木つかさ、お玉:なだぎ武、近松門左衛門:浅越ゴエ
  • 漫画『曾根崎心中!』(2008年、河下水希)
  • 設定・展開の改変、時代考証の意図的な無視など、あくまで「原作を元にしたラブコメ作品」として志向されている。

と出ていて、色々な現代作品になっているのですね。
その一つがボーカロイドというのは、21世紀だなあ~。

ニコニコ動画のコメントに名作は世代を継いで残るといったものがありましたが、江戸時代の文学いくつかは非常に素晴らしいものがありますね。こういう形でも引き継がれていくのは素晴らしい。

9月 13, 2008 at 10:52 午前 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.09.12

邦銀・生保にアメリカ財務省が公的資金導入で「説明」

日経新聞より「住宅公社救済、米財務省が異例の説明 債券保有の邦銀・生保に

米政府が決めた連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の再建策について、米財務省が日本の大手金融機関へ個別に説明を始めたことが11日明らかになった。

日本の金融機関は米国債に次ぐ信用力があるとされる2公社債券を主な運用対象に据えている。

再建策発表後も市場で債券売却の動きが続けば金利上昇などで市場が混乱し、金融不安をぬぐうことができないため、事実上の協力を求めたものとみられる。

複数の関係者によると、マコーミック米財務次官(国際金融担当)が11日、大手銀行と生命保険協会の幹部にそれぞれ直接電話を入れ、米政府が7日決めた2公社の再建策を説明した。
米当局高官が直接、日本の金融機関に働きかけるのは極めて珍しい。

こういうのは「明らかに」なってしまってはダメだろう。

また、売り手(アメリカ財務省)がわざわざ説明するという事態は、それだけで金利上昇要因になるし、逆に予想される金利よりも下がれば「密約説」などが出てくるだろう。

明らかにしたのが、どこかは興味深いところだが、それ以上に日経新聞が掲載したことの重大性を考えるべきなのかもしれない。
直接的には「貧すれば鈍する」という言葉を思い出すところであります。

9月 12, 2008 at 09:20 午前 国際経済など | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.09.11

株価暴落の原因がSEO?

ITmedia News より「UAL株価暴落はなぜ起きた――アルゴリズム検索も一因に

United Airlinesの株価暴落は、Google Newsのクローラーが古い破産記事を拾ってしまったことがきっかけだった。さらに自動的に株式を売買するシステムが、被害を大きくした。
2008年09月10日 17時07分 更新

ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)

GoogleとTribuneが、9月8日のUAL株価急落を引き起こした問題をめぐって互いを責め合う中、自動的にWebのニュース記事を収集したり、株式取引を実行するシステムにも非難が及んでいる。

この日、UALの2002年の破産申請に関する古い記事が、新しい記事であるかのようにGoogleのニュースサービスに現れた。UALの親会社 United Airlinesの株価はすぐさま約12.50ドルから3ドルに急落、NASDAQ市場は取引を一時停止し、UALは新たな破産申請はないとする声明文を発表した。

UAL株は9日の取引で、2.8%安の10.60ドルで引けた。8日の取引開始前の株価を約13%下回る価格だ。

NASDAQ、またTribuneとUALの弁護士はこの件を調査中だが、詳しいことはまだはっきりしていない。

Googleが調べたところ、問題の2002年の記事が同社の検索エンジンに拾われたのは6日の夜だった。午後10時36分(太平洋夏時間)に Googleのクローラー(Webページを見つける技術)が、Tribune傘下のSouth Florida Sun-Sentinel紙のWebサイトの「最も読まれている記事:ビジネス」セクションに新しいリンクを見つけた。その記事――日付は載っていないが、2002年12月にChicago Tribuneが掲載した記事だ――はGoogleのクローラーが前回アクセスしたとき(午後10時17分)にはそのセクションにはなかったと Googleは説明している。

この古い記事がどのような経緯で人気記事ランキングに躍り出たのかは依然不明だ。Tribuneによると、6日夕方からトラフィックが増え始めたという。一部のUAL投資家は、UALの財務状況への不安を広めるために、何者かがWebトラフィックを操作しようとしたのではないかと考えている。

だがもっと無難な説明もできるだろう。フロリダと西海岸が激しい嵐に見舞われていたことから、フライトの遅延についてのニュースを見ていたWeb サーファーが、偶然UALの破産申請の記事を見つけた可能性もある。少数のユーザーがアクセスしただけでも、この記事が人気記事のリストに入るのには十分だったのかもしれない。Tribuneの広報担当者は、問題の記事にどの程度のアクセスがあったのかを明らかにしていないが、不正行為の兆候はないとしている。

この記事は、ユーザーが「United Airlines」などのキーワードを検索した場合に、Google Newsを介してアクセスできるようになった。記事はGoogle Newsトップページの見出しには表示されなかったが、UALや関連する話題についてGoogle Newsアラートを受け取るよう設定していたユーザーには電子メールで届けられた。

8日の株式市場の開場時には、UALの株価は下がっていなかった。だが、調査会社Income Securities Advisorsの投稿で、問題の記事が広く出回り始めた。この投稿は、ウォール街関係者が注目しているBloombergのニュースサービスの利用者向けに提供されたものだった。午前10時45分ごろ、この記事の見出しがBloombergの画面に現れた直後、UALの株価は急落した。それから15分で株価は3ドルにまで下落し、NASDAQは取引を一時停止した。

誤報で株価が変動することは以前にもあったが、Google、Yahoo!などのニュースアグリゲーターへの依存度が高まっていることで、情報――正しいものでも、間違っていても――が世界中に広まるのが速くなっている。

ニュースアグリゲーションサイトには多くのタイプがあり、その数も種類も増え続けている。Google Newsのように、表示するニュースをアルゴリズムで決めているサイトもあれば、Digg.comのようにユーザーの評価に大きく依存しているところもある。多数の新興企業が新しいアプローチを試しており、ユーザーの友人が読んでいる記事を、ユーザーが関心を持ちそうなニュースとして提供するなどしている。

SlateやHuffington Postなどニュースや論説を掲載したオンラインのみのサイトは、印刷メディアや放送局よりもかなり懐疑的に見られていると、Pew Research Center for People & the Pressは最近の調査で報告している。だがGoogle NewsやYahoo!ニュースのように単に従来メディアからニュースを集めているだけのサイトは信頼度が比較的高く、ユーザーは日刊新聞と同じくらいこの種のサイトを信頼していると答えている。

検索エンジンはニュースサイトにとって依然、重要なトラフィック流入経路だ。調査会社Hitwiseによると、2008年8月に、検索エンジンはニュース・メディアサイトへのトラフィックの20%を占めていた。この割合は前年同月からほぼ横ばいだった。その中で最大の流入経路はGoogleで、ニュース・メディアサイトへのトラフィックに占める割合は、前年同月の13%から14%に上がった。

一部の人にとって、UALの一件は、従来の報道機関が、Googleなどの検索エンジンがニュースを取り上げる仕組みをまだ完全には理解していないことを指摘するものだ。検索エンジンの専門家は、Sun-Sentinel紙が元のTribuneの記事に掲載日を記していれば、このような混乱は避けられただろうとしている。そうしていれば、Googleのニュースクローラーが問題の記事を無関係のものとして避ける可能性はずっと高くなっていただろうとインターネットアナリストとGoogleは主張する。

この問題は、Sun-Sentinelの「SEO(検索エンジン最適化)がまずかった結果起きたようだ」と検索・ソーシャルメディアマーケティング企業Reprise Mediaのマネージングパートナー、ピーター・ハーシュブルク氏は語る。

人間の介入なしで自動的に株式を取引するプログラムの利用がウォール街で増えていることも、被害を大きくした。ニュースの見出しや業績データを基に株式を売買するアルゴリズム売買メカニズムによる取引は、8月最終週にはニューヨーク証券取引所の取引の約4分の1を占めていた。

投資家は、人間が簡単に確認するだけでUALの記事が古いことが分かっただろうが、コンピュータの取引システムはそうした判断はできないと指摘する。

「トレーダーは執行前に注文を取り消すことができるが、あまり高度でない取引システムにはそれはできない」とニューヨークの証券会社Cuttone & Co.の上級副社長バーニー・マクシェリー氏は語る。

全くの人にとっては誤解の余地がない情報でも、株価はすぐさま約12.50ドルから3ドルに急落・NASDAQ市場は取引を一時停止というほどの惨事になるのですねぇ。

トンデモ商法問題でしばしば出てくるのか「専門家はこんなことは認めていない」のようなもので、最後には詐欺事件だとなるのですが、いわば機械同士がニセ情報に従って動いた、と解釈するしかないですね。

元が新聞社の記事が人気ニュースとして古い記事をフレームアップしてしまった、というのだからこれ自体は人手ではよく行われていることで「だからネットの情報は信用できない」と指摘される大きな理由になっています。
それが、新聞社の「人気記事ランキング」のようなものだと「新聞社だから」 → 「人が監視しているはずだから」 → 「信用できる」という構造なのでしょう。

これは、Google がサイトランキングに採用した根本原理であって、考えてみると「Google が評価するサイトは、人手で作られているから。機械的な信用性が低い」 → 「だから、Google があらかじめ設定した信用度が高い、新聞社などの情報は優先度を高くしたランキングを作っている」ということなのでしょう。

もしこういう原理であれば、「世界は Google のみがランキングしている」でいわば公平性が保たれたのかもしれませんが、「人が見ていないサイトのランキング」であったとなると、Google の基礎原理である「信用できる人の社会」が反映していないのだから、けっこう重大な問題なのかもしれません。

9月 11, 2008 at 10:06 午前 ネットワーク一般論 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.09.10

原発のタービン問題・その後

朝日新聞より「中部電力、日立を提訴へ 原発タービン損傷で数百億円

中部電力は9日、06年に発電用タービンの損傷事故で停止した浜岡原発5号機(静岡県御前崎市)を巡る問題で、タービンを設計・製造した日立製作所を相手取り、原発停止中に割高な火力発電を代替運転することで生じた「逸失利益」の支払いを求める損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こす方針を固めた。電力会社が発電トラブルで重電メーカーに法的措置を取るのは初めて。

中部電の三田敏雄社長が10日、記者会見して正式に表明する。

請求額は数百億円規模となる見通し。
電力会社と重電メーカーは原発の技術開発や施設運営で密接な協力関係を築いてきただけに、中部電が訴訟に踏み切るのは異例の事態。

重電メーカーにとっては原発停止に伴う二次損失の補填(ほてん)まで求められるリスクを抱えていることを意味し、訴訟の行方次第では日立の経営に影響を与えそうだ。

浜岡原発5号機は06年6月にタービンの羽根が破損して緊急停止し、07年3月に営業運転を再開した。

中部電と日立の調査で事故原因は設計不良による金属疲労と特定され、同年10月には、日立がタービンの復旧にかかる直接的な費用(金額は非公表)を負担することで合意した。

しかし、停止期間中に火力発電を使用したことに伴う燃料代などの間接的な「逸失利益」を巡る交渉は決裂。中部電は「損失の規模があまりにも大きく、株主に対する説明責任が果たせない」(幹部)と判断し、提訴に踏み切ることにした。(宮崎健)

発電用のタービン翼が吹っ飛んだという驚くべき事件でした、中部電力浜岡発電所と北陸電力志賀発電所で同じタービンが同じように壊れるという、技術的には「何をやっているのか?」といった感じの事故でした。

「原子力発電所問題」に結構細かく説明記事を書きました。

原因は、設計不良というかテストしていないところが破損したとのことで、基本的には設計不良でしょう。
そのために、電力会社二社は日立製作所に賠償請求の交渉を行うとの報道があって「原発のタービン問題その5」に、

中部電力浜岡原発5号機のタービン損傷事故の補償問題で、同社の三田敏雄社長は26日の定例会見で、メーカーの日立製作所に賠償請求することを明らかにした。
今後、代替発電コストなどの「逸失利益」の負担も日立側に求めていくとみられる。

と報道されています。
これが、2006年12月ですから、1年半の交渉が決裂した、ということのようです。
どういう交渉をして、決裂したのかが分からないので何とも言いがたいのですが、日立は当初「設計変更したことが、事故の原因で、設計変更は電力会社の許可を得ているから、その通りに作っただけだ」といった感じの主張をしたようです。

需要家である、電力会社が逸失利益を問題にするのは、当然であるし、それに対して「部品を作っただけで、運転の結果については知らない」ではメーカーとして責任放棄だろう、とは思いますが、実際問題として金額交渉がまとまらなかった、ということではないかと思います。

どんなことになるのか、興味津々です。

9月 10, 2008 at 09:39 午前 もの作り | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.09.09

ネット利用教育・ニフティ社の例

わたしはNPOコアネットに所属していて、多くの学校を「もの作り教室」の指導などで訪問しています。
NPOコアネットは本拠地を品川区に置き、品川区とも連携しています。

先日、情報ネットワーク法学会の勉強会がありまして、ニフティ社の法務の方も出席されていて、久しぶりにお話ししたのですが、その中で以下のことをやっている、と聞きました。

INTERNET Watch の記事で、大変に長文ですが、ニフティ社はなかなかよくやっていると思います。
まぁ大変に長時間を掛けないと、小学生を対象にしても説明しきれないわけですが、そもそもその機会がない。
当然、説明する側も相当な準備が必要なので、実行するのは大変なことです。

ただ、わたしは今では小学生から始まって、大学では必須になるネット利用について何を教えるか?となると、ネット安全教育一回で全部がカバーできる、とは思えなくなってきています。

また、高校生に聞いて見ると、家にPCはあるけど、ネット利用をしている生徒は非常に少なくなります。
携帯電話利用が子どもたちのネット利用の主流になっています。
はっきり言えば、家や学校のPCは監視の目があるからそれを逃れて、自由にどこでも使えるから携帯でのネット利用に進んでいるのでしょう。

高校で今問題になっているのは、PCでのネット利用が上手にできないから、授業での調べ物などで成果が出てこない、なんてのがあります。
ネット利用の重要な側面である「調べる」が消えて「コミュニケーター」になっているわけです。
このような高校生には、あらためて「ネット利用での調べ物技術」といったところから教える必要があるでしょう。

このようなことを考えると、それこそ1年ごと学年に応じたネット利用教育といったことも考えるべきだと思うのです。
ついつい「フィルタリングすればOK」といったような考え方になりますが、このような考え方は、いわば大人の論理でかつ「静止的な考え方」だと思うようになりました、子どもたちが日々大きくなっていくのに合わせて「動的な指導」を必要としていると思います。

INTERNET Watch より「10代のネット利用を追う 小学校でネットの約束事の授業~ニフティの情報モラル教育

ニフティは2008年6月より社会貢献活動の一環として、東京都品川区立の小学校にて「情報モラル教育」の授業を始めた。この授業は、品川区独自の教科「市民科」の一環として実施された。

ニフティはなぜこのような活動を始めたのか。授業に込めた思いは何か。そして、受け入れた側の教育委員会や学校側の思いは?
品川区立台場小学校5年1組・2組合同で行われた授業を取材し、2回にわたってレポートする。まず今回は、授業の様子や子どもたちの反応などを紹介する。

● クラス全員が「ネットを使ったことがある」

品川区立台場小学校5年1組・2組合同で行われた、ニフティの「情報モラル教育」の授業 ニフティによる情報モラルの授業は、「インターネットを安全に使うために」というテーマで行われた。社員が講師となり、ニフティの社会貢献活動第1弾として実施されている。

授業の冒頭、講師の先生がした「インターネットを使ったことのある人は?」という質問に、児童たちは全員手を挙げた。“全員”とは、わかってはいるつもりだったが改めて驚く。
続いて「インターネットって何だと思う?」と質問されると、「メール」「検索」「携帯電話」「相手と通信をしたりする」と口々に回答。
ちなみに講師の先生の説明によると、小学生でネットを利用している割合は平均で65~69%くらいだという。

「便利で楽しいインターネットだけれど、悪い人も使っており、インターネットを使った犯罪は増えていて、危険も増している」という前置きがあり、いよいよ授業は本題に入っていった。

● 事例1:モデル募集偽サイトに潜む危険

「インターネット事件簿1」として、本当にあったことだという「N子さんのモデル応募」の事例が紹介された。子どもたちは、何がいけなかったのか、どうしたらよかったのかを考えながら話を聞いた。

――N子さんは将来の夢が歌手という小学校6年生。ある日、パソコンを使って検索をしていると、「モデル募集、スターへの第一歩!」とある。詳細を読むと、「顔写真を送ってください。お友達を紹介してくれたらプレゼントをあげます。写真審査に合格した人にはご連絡します」と書いてあった。サイトには合格した人の写真も載っていたため、本当だと判断したN子さんは、早速応募することにした。その際、同じ夢を持つ親友のY美さんの分も応募することにした。名前、住所、電話番号、メールアドレス、生年月日、友達の名前を記入して、友達と撮った顔写真を送った。

数日後メールが来た。「合格しました。お友達も合格しました。明日、駅前に来てください」という文面だ。喜んだN子さんは、Y美さんに一緒に行こうと誘い、「みんなには内緒にしてほしいの」と頼み込んだ。翌日、2人が会いに行くと、芸能プロダクションの女性がいた。喫茶店でケーキを食べながら撮影の説明を受け、車で移動することになった。不安になった2人は逃げようと店を出たが、そこにはワゴン車が止まっていた。男の人が2人降りてきて、彼女たちは車に連れ込まれさらわれてしまった――。

講師が「怖いなと思った人」と聞くと、児童全員が手を挙げた。何が悪かったのかについては、「親に相談しないで勝手に送ったこと」「自分と友達の個人情報を送ってしまった」「誰にも言わないで2人だけで行ったこと」などの意見が出た。どうすればよかったのかについては、「警察の人に言えばよかった」「お店の店員さんなど大人の人に助けを求めればよかった」「防犯ブザーを持っていればよかった」など、具体的な意見が多数出てきた。

● 事例2:ケータイ詐欺サイトに隠された罠

続いて2つめの事例が紹介された。この事例では、パソコンで実際に情報を入力できる、デモ用の携帯電話画面が用意されている。名前や学校名などは、代表となった児童が入力したものが使われたため、メールが非常にリアルに感じられた。

――ある日携帯電話を使っていると、メールを受信。「ハッピープレゼント」のメールで、ゲームでプレゼントを当てようというものだ。クリックしてゲームソフトを選び、名前、電話番号、小学校名を入力する。音楽が流れてスロットが回るが、結果は「残念」。2回目もトライするが、やはり結果はダメだった。

3日後、メールが来た。「○○小学校△△様へ。ハッピーゲーム利用料をお支払いください。ゲーム利用料は2回で1万円になります。1週間以内に振り込まない場合、学校や自宅に連絡します」とある。どうしようと思ったけれどそのままにしていると、電話が鳴った。電話に出ると、「早く金を払えよ。学校まで取りに行くぞ」という男性の声が響いてきた――。

男の声で電話がかかってくるところでは、実際に教室に大人の男性の声が流れたため、児童たちは震え上がっていた。

この事例で悪かったところについて、児童からは「個人情報を教えた」「知らない人からのメールを開いた」などが挙がった。どうすればよかったのかについては、「応募しなければよかった」「どういうサイトかを確かめてからゲームをすればよかった」「知らない人から来たメールは開かなければよかった」などの意見が出た。

講師の先生からは、「詐欺サイトは嘘の情報で個人情報を入力させて、お金を騙し取ります。『お金を振り込め』というメールや電話が来たら、払わないで親や先生など信頼できる大人に相談しましょう。1回払うと、“払う人”と思われて毎日電話がかかってくるので気を付けましょう」というアドバイスがあった。

● お茶を煎れる時にも、ネットにも必要な“フィルター”

このような事例を通じて、パソコンにも携帯電話にも危険があることがわかった児童たち。では、どうすればいいのだろうか?

「パソコンや携帯電話にフィルターをかけるといいです。フィルターは知ってますか。お茶を煎れる時には茶葉にお湯を入れて煎れますが、その時葉っぱが湯飲みに入らないようにするのがフィルターです。いい情報と悪い情報のうち、悪い情報をはじくものです。」

では、フィルターをかけたら安全なのだろうか。安全と思うかという講師の先生の質問に対しては、児童からは1人しか手が挙がらなかった。「フィルターをかけても入ってきてしまう悪い情報があります。見分けるのが難しいので、いいのか悪いのかを見極める力を付けないといけません」。

● インターネットを使うときの約束事

その後、「インターネットにある情報はすべて正しく安全とは限らない」という説明があり、インターネットを使うときの約束事が説明された。約束事とは、「自分や友達の個人情報、名前や住所、顔写真などは無闇に人に教えないこと」「困ったことがあったらすぐにおうちの人に相談すること」「インターネットを使う時間や使い方などについて、おうちの人と約束事を決めること」「フィルターをかけてインターネットを使うこと」というものだ。

授業の最後、「今日の授業でネットを使う自信ができた人」という質問に対しては、半数くらいの手が挙がった。手が挙がらなかった子たちに自信がない理由を聞くと、「いい情報と悪い情報の区別がわからないから」という。これについては、「大人の人に相談すること」というアドバイスがあった。

授業の終了後、数名の児童にインタビューしてみたところ、パソコンや携帯電話を持っている子はたくさんいたが、身近な友人間でネットでのトラブルは聞いたことはないそうだ。メールは友達とするという子がいた程度で、Webサイトは「Yahoo!きっず」程度であまり見ないということだった。小学生ではネットを利用してはいるものの、使いこなすまで至っている子どもは少ないというところか。

● 小学校でのネット活用状況、子どもには十分な技術的知識

ニフティによる授業を取り入れるかどうかは、学校側の判断に委ねられている。しかし、情報モラルのカリキュラムは用意されているため、ニフティの授業でなくとも同様の授業は必ず実施しているという。品川区では、情報モラルの授業は小学校5、6年と中学1年生で3、4時間ずつ行っている。

台場小学校の松本清介校長は、学校でのパソコンの活用状況についてこう説明する。「小学校では、多くの授業でネットを活用しており、主に調べ学習などで利用することが多い。例えば移動教室で行く場所を調べてみんなに紹介するなどの場面で使っています。子どもたちは、技術的な知識は低学年のころから授業の中で学んできており、使いたいという気持ちもあるし、十分に使える状態です。携帯電話はまだ授業の中では扱っていませんが、保護者への啓発活動はしていきたいと考えています」。ちなみに中学校では、技術家庭の時間に安全なネット利用法などを教えるという。

小学校ではネット絡みのトラブルはどのくらい起きているのだろうか。「多少はあるようです。ある小学校では、友達の携帯電話を借りて誹謗中傷したというトラブルがありました。小学校の段階では子どものネット利用は親が責任を持つべきです。最近の保護者は、仕事など自分のことで精一杯で子どものことが疎かになりがち。もっと子どもに関わって、どんな使い方をしているのかを見てほしいですね」。

子どもたちは、今回のニフティの授業も楽しみにしていたという。「ただ、今日の授業だけでは実際に行動に移せないし、実感して怖いとわかることこそが日常化につながると思います。ニフティの皆さんに疑似体験コンテンツを作っていただき、子どもたちが授業の中で実際にパソコンを使って操作をする時間を取る予定です」。

次回は、ニフティによる授業の導入を決めた品川区教育委員会と、提案したニフティの考えを聞く。

10代のネット利用を追う  “ネットの未来を守るために”ニフティが考えること

前回は、東京都品川区立の小学校で導入された、ニフティによる「情報モラル教育」の授業の様子をレポートした。なぜ、ニフティはこのような活動を始めたのか。そして、受け入れた側である教育現場の問題意識はどうなのか。

● 外部からの協力も積極的に活用する「市民科」の授業

そもそも、この授業が実施された「市民科」とはどんな科目なのだろうか。市民科は2006年から品川区独自に小学校と中学校で開設されている科目だ。週に3時間、年間で最低105時間行うことになっており、道徳や特別活動、総合科などの時間を使い、それらを網羅するような内容となっている。市民科の目的は、自己管理、人間関係形成、自治的活動、文化創造などと多岐にわたる。ちなみにインターネットを活用する活動は“自己管理”として位置付けられている。

「内容が多岐にわたるため、授業には専門的な知識や情報が必要になります。教師だけで実現するのはなかなか難しいため、外部から力を借りて実現するのは有意義なこと」と、品川区教育委員会指導主事の滝渕正史氏は語る。

今回の授業は、ニフティ側から話を持ちかけられ、教育委員会が導入を決めた。同様に品川区ではこれまでに、外部からの協力を得て、フジテレビのアナウンサーによる話し方教室、日本サッカー協会の協力でJリーグ選手による夢の授業などが実施されている。さらに裏千家によるお茶の授業をはじめ、経済教育団体ジュニアアチーブメントと共済により企業の協力を得て、空き教室に架空の街を作り、仕事の体験学習ができる授業なども行われている。

例えば夢の授業では、Jリーグの選手が挫折をどう乗り越えたか、どのようにして夢を実現したかを語った。「子どもの目の輝きが違いました。一芸に秀でている人の影響力はすごい」。

一方、市民科には当たり前のことを当たり前にできるようにするというしつけ的な面もある。「今までは気が付いたときに叱っているだけでしたが、カリキュラム化してきちんと教えていこうという考えです。傘のたたみ方や礼儀作法などは家庭でやるべきという思いはありますが、学校でやらざるを得ない状況になっているのです」。このような教育活動は、東京以外でも実施しているところはあるものの、品川区は教科書まで作り、全校で同じカリキュラムで実施しているところが一歩進んでいる。教科書は、教員がどうやって教えるか考える手引きになっているそうだ。

● 携帯電話所持率が高い一方で、保護者の危機意識はまだまだ低い

品川区の児童の携帯電話所持率は全国平均と比べるとかなり高く、東京都の平均くらいとなる。「2006年に調べたのですが、ネットを利用する際の約束事がある家庭は半分くらいしかありませんでした。親は、子どもの携帯電話やパソコンでのネット利用に無関心で、注意を受けたことがあるという子も半分くらい」。

滝渕氏によると、利用時のトラブルとしてはチェーンメールが一番多く、出会い系サイトやコミュニティサイトによるトラブルもある。掲示板などで誹謗中傷を書かれるトラブルも多い。

「保護者は料金についてはうるさく言うものの、最近はパケット通信料定額制になったため、ルールは何も決まっていないし、子どもは注意もされない状態です。しかし実態は、小学生でも自分の部屋で夜の11時、12時までメールを打っています。問題として表に出ていないだけで、いつ表に出てきてもおかしくない土壌はあるのです」。

● 今後、学校でも携帯電話などリテラシー教育が必要に

「まずは、子どもにネットをどんな目的でどう使わせるかということを、保護者に認識していただくことが必要だと考えています。携帯電話の使い方は、今後カリキュラム化していきたいですね。ニフティさんに実施していただいたような授業が必要となるでしょう。すぐにメールの返事をしなかっただけで人間関係が崩れるとか、返信をしないと寝られないなどの問題は、実際に起きてきています。携帯メールの使い方や情報リテラシーは、今後取り上げていく必要があるでしょう」。

ちなみに、これらの教育を学校の中で扱わねばならないと考える理由は、学校での人間関係に影響を与えるからだそうだ。「今回の授業のように、ネット企業の人がネットの危険性や正しい使い方を教えてくれるのは素晴らしいことです。今日の授業だけで全部理解できたかどうかはわかりませんが、今回の授業を受けたことは次の授業の深まりにつながるのは確かでしょう」。

● 子供たちが無防備にネットを利用しないよう、、情報モラルの授業を開始

教育委員会の考えはわかった。では、授業を実施したニフティの考えはどうなのだろうか。この取り組みを提案したコーポレート本部社会活動推進室社会貢献チームの大空真由美氏に理由を聞いてみた。

大空氏が所属する社会貢献チームが発足したのは、2007年10月のことだ。「私には小学校6年生の子どもがいるのですが、ネットを使っている時にいろいろと質問をしてきます。そこで、うちで起きることは他の家庭でも起きているのではないかと考えたのです。ネットの会社にいる私なら、子どもに聞かれても教えられます。けれど、親にも子にも知識がなければ、危険なサイトにアクセスしてしまいかねません。ネットは便利な楽しい情報ツールなのに、間違った使い方をしたせいでネットは怖いと思われると悲しい。ちゃんとした使い方を教えたいと思って提案したのです」。

その提案が通り、会社として取り組むこととなった。2008年4月には社会活動推進室もできた。ちなみに品川区で実施しているのは、まずはニフティがある地元で地域貢献をしたいと考えたためだ。このような取り組みは同社初のこととなる。ネットが広まるにつれて闇の部分が顕著になってきており、ネットビジネスを展開する立場として、ネットの被害に遭う子どもを1人でも多く救う責任があると考えての判断だ。

他の地域からも要望があれば、いずれは品川区だけでなく全国的に展開する可能性も視野に入れているが、まずは自分たちができるところから始めていくという。

● 情報モラルには心と知識の2つの分野、授業ではまず知識を

心理カウンセリングを個人的に学んでいるという大空氏は当初、授業でいじめの問題を取り上げたいと考えていた。しかし、倫理的な部分は1時間で教えられることではなく、毎日の積み重ねで伝えられるものだ。また、情報モラルの教育の内容は、知識と心の2つの分野に分けられているが、あれこれ詰め込むと子どもたちが混乱してしまう。そこで今回は、そのうちの知識を磨く分野に限定したという。

ちなみに、今回の授業の内容は、ニフティが学校や教育委員会にも見てもらいながら作り上げた。また、子どもたちに危険回避の知識を確実に身に付けさせるためには、違法・有害サイトを擬似的に体験できる「インターネット体験ドリル」をニフティのサイト上で9月から提供し、出前授業の次の単元で復習のために利用できるようにした。なお、このサイトは、品川区の小学校だけでなく、広く誰でもアクセスして学ぶことができる。

「トラブルの原因は、親子のコミュニケーション不足など、家庭での問題が大きく影響していると思います。けれど家庭の中には踏み込めないので、せめて子どもたちを通じて手紙などで保護者の方の意識を高めて、子どもたちの周りで起こっているいろいろな問題に気付いてもらいたいと考えています」。今回も、フィルタリングのかけ方などを保護者あてのプリントにして配布した。さらに、品川区立の小中学校の保護者向けの「情報モラル講座」もあわせて展開をはじめている。講座では、新聞の記事などから実際に起こった事件の事例などを抜粋して、具体例を交えながら危険性をアピールして啓発活動を行っている。

● 危険を知らない子どもたち、「ネットは便利」の前に教えるべきこと

授業を実施してみての子どもたちの反応や感想についても、大空氏に聞いた。「授業の後、子どもたちに感想を書いてもらっていますが、ネットは怖いと認識を新たにした子もいるし、フィルターをかけたいという感想もあります。危険を正しく認識させるのはいいことだと思いました。子どもたちは意外と、ネットを何も考えないで使っている印象を受けました。ネットには危険な情報や嘘もあるとは知らなかったようです。その意味でも小学校から始めるのが大事だと思います」。

ネット企業がネットの魅力を抜きに、怖さや危険だけを教えるというのはもったいない話のように思える。それについては、「正直、ネットの便利な部分も教えてあげたいですが、今はまず正しい知識を教える段階だろうと思っています。“便利さ”は、ネットとは何で、どんなことが起こるかを把握した上でもわかってくるものだと思うので。ネットはインフラ的に必要不可欠になってきているので、いずれ使うようになるでしょう」。

今後、企業もできるところからネットの正しい使い方の啓発活動に励む必要があるだろう。結局はそうすることが、ネットの未来を守ることにつながっていくのだ。

9月 9, 2008 at 11:19 午前 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (1)

アメリカ経済・すごく深刻だと思う。

日刊工業新聞より「三菱重工、米で車用エアコン部品を5割減産

三菱重工業は米国で、自動車用エアコン部品を大幅減産していることを明らかにした。

冷媒を圧縮するコンプレッサーの生産を年初水準の年30万台から約半減しており、主要供給先の米ゼネラル・モーターズ(GM)の生産状況によって減産の追加策も検討する。
期間は明らかにしていないが、年内は続くと見られる。GMの米市場での低迷に出口が見えず、大幅な生産調整を迫られた形だ。

減産に入ったのは「ミツビシヘビーインダストリーズクライメートコントロール」(インディアナ州)。工場の操業日数などは減らさず、ライン稼働本数の調整や、人員の削減で対応している。

三菱重工のカーエアコン事業は、三菱自動車とGMへの供給が8割以上を占める。グループの三菱自への依存度を下げるためGM向け供給を大型車を中心に増やし、事業を拡大してきた。

アメリカの自動車販売台数は、2008年7月は年換算で1250万台と1993年3月以来の低い水準なのだそうです。年初の自動車販売台数は1450万台ぐらいのようですから、三菱重工製エアコン部品のシェアは、30万台/1450万台=2%だったとなります。

確かに、年初からの自動車販売台数が、1450万 → 1250万では、14%減でGMの販売はこれ以上に下がっているはずですから、結果として三菱重工のエアコン部品が半減したというのは、計算上は理解できます。

三菱重工アメリカ工場が供給するエアコンの8割以上が三菱自動車とGM向けというのでは、半減とはGMの自動車販売が半減した、ということに等しいでしょう。

8月23日ごろに「ビッグ3、米政府に低利融資要請へ 最大5兆円超 」(日経新聞)といった報道があったのですが、状況はより一層悪化していると想像します。

毎日新聞より「エコナビ2008:追い込まれた米ビッグ3 新車販売2~3割減、ローン焦げ付き急増

【ワシントン斉藤信宏】米自動車市場で米大手3社(ビッグ3)の不振が続いている。

3社の8月の米新車販売台数は前年同月比20~34%の大幅減で、低迷に歯止めがかからない。主因は米景気の減速とガソリン高騰に伴う大型車の販売不振。

ビッグ3は数年前から経営難に苦しんできたが、急激な販売の落ち込みで、より深刻な危機に直面している。低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題に絡む自動車ローンの焦げ付き急増もあり、「資金繰りに窮する」との指摘が現実味を帯び始めている。

最大手のゼネラル・モーターズ(GM)は8月下旬、新車販売促進の一環で異例の値引きに踏み切った。
期間限定で一般顧客に社員向け割引価格を適用するというもので、3000~4000ドル(約32万~43万円)の値下げになる。落ち着きを取り戻した原油価格を追い風に、大胆な値下げで新車販売をてこ入れする狙い。3日には値引き期間を9月末まで延長すると発表、株価も急伸した。
しかし、「効果は一時的なものにすぎない」(米自動車アナリスト)との見方が大勢だ。

GMは、08年4~6月期決算で、155億ドル(約1兆6800億円)の最終赤字を計上、4四半期連続の赤字に沈んだ。7月には株価が54年ぶりの水準まで下落。
「破綻(はたん)も、あり得ないことではない」(米メリルリンチ証券)との指摘すら出ている。

8月には、経営再建中の米自動車部品最大手デルファイの存続を危ぶむ報道が相次いだ。
同社はGMの部品子会社だったが、05年に米連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を申請した。
同社を支援するための出資が今年4月に撤回され、再編計画の見直しに追い込まれていた。
仮に清算されれば、GMの負担は数十億ドル増えると見られており、今後、大きな懸念材料になりそうだ。

フォード・モーターとクライスラーも苦しさはほぼ同じだ。
フォードは4~6月期に約87億ドルの赤字に転落。
クライスラーも含めた3社の格付けは「投資不適格」の水準まで落ちている。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は「3社ともこのまま自動車販売の不振が続けば資金の急速な減少につながる恐れがある」と警告している。

ビッグ3はそれぞれ、人員削減や大型車の製造工場閉鎖などリストラを進めるが、小型車生産で先行する日本勢を追うための資金力は、ほとんど残されていない。

今月中にも米政府に3社で総額500億ドルの低利融資を求める方針だが、事実上の公的資金で民間企業を救済することへの抵抗は強く、救済策が具体化すれば異論が噴出すると見られる。

◇「日本車たたき」再燃を懸念

日本メーカーにとっても米市場の冷え込みは厳しい。各社は生産体制の見直しを急ぐが、販売減に有効な手だてはない。米ビッグ3よりも販売減少幅は小さいだけに、シェアは上がっており、「日本車たたき」の再来にもおびえている。

トヨタ自動車の8月の米新車販売台数は前年同月比9.4%減。ガソリン高で燃費の悪い大型車の販売減に歯止めがかからず、ハイブリッド車「プリウス」などは在庫不足で売りたくても売れない状況が続くためだ。

小型車の品ぞろえが多く、この数カ月は比較的好調だったホンダも同7.3%減に落ち込んだ。小型車販売の伸びがやや鈍化したためで、「ガソリン高がやや落ち着いたことで、衝動的に小型車を買い求めていた顧客が様子を見るようになった」(広報)という。一方、日産自動車は同13.6%増と健闘したが、値引きを拡大したことが一因という。各社は現地工場の生産ラインの一時停止や人員削減に乗り出しているが、収益改善には時間がかかる。

8月の米国でのシェアはビッグ3が日本メーカー(8社)を上回ったが、7月は日本メーカーがビッグ3を追い抜いた。各社とも、現地生産を拡大し、摩擦は起きていないが、米大統領選を控えているだけに「ナショナリズムが台頭して日本車たたきがいつ起きてもおかしくない」(大手首脳)との警戒感もある。【宮島寛】

こういう状況の中で、エアコン部品とはいえ「半減」ですから、極めて深刻な事態であると言えるでしょう。
自動車の問題と言うよりも、石油高騰であり、サブプライムローン問題であるわけですね、サブプライムローン問題は、政府系住宅金融会社の連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)への公的資金投入問題に切り替わりつつあります。

政府系金融機関への公的資金投入では、昔の日本とそっくりと言うべきで、すぐにどうにかなるものでもないでしょう。
アメリカ経済の沈没の速度はまだ加速するのではないか?と感じるところです。

9月 9, 2008 at 09:45 午前 国際経済など | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.09.07

国際協同制作の時代

ITmesia News より「日本人が優しすぎるから ――ニコ動で“育つ”香港の歌姫

歌は下手だと思ってた。ただ日本人の優しさに感動し、その気持ちを伝えたくて「ニコニコ動画」で歌い始めた。「私には歌うことしかできないから」――香港に住む18歳。歌で思いを届けようともがく。

そんな彼女が歌声を届け始めたのは、日本のニコニコ動画ユーザーの優しさに感動したから。透んだ声が今、「ニコ厨」たちの心に響く。

ハンドルネームは「ほんこーん」。香港に住む高校3年生・18歳の女の子だ。母語は中国語だが、日本語を話し、丁寧な日本語で歌う。

この夏5回目の来日を果たした。これまでのような家族旅行ではない。NHK BS2の番組「ザ☆ネットスター! 9月号」(9月5日午後12時~)で歌うために。

小学生からオタクなんです

日本語を学び始めたのも5年生の夏休み。ゲームマニアのおじさんの家で暇を持て余し、日本のゲームを手に取った。「セガサターン」の「サクラ大戦」だ。

日本語は分からなかったが、漢字から意味を推測してやってみたら面白くて、ハマった。グッズやポスターで部屋を埋め、アニメDVDやキャラクターソングの入ったCDを買って日本語を勉強した。中学2年生から日本語の塾に通い、本格的に学んだ。

香港では日本のポップカルチャーが流行しており、両親はアジア好き。日本の食べ物や音楽、ファッションには小さいころから親しんでいた。家族旅行で初めて来日したのは6歳のとき。前回の来日――16歳のときは夏コミにも足を運んだ。

「ニコ厨」に

中学生のころからネットが好きで、学校から帰るとすぐPCに向かう。1日8時間ほど、台湾や日本のサイトを見たり、友人とメッセンジャーでチャットする。

ニコニコ動画を知ったのは昨年5月。台湾のサイトで面白いMADが紹介されていたのを見て興味を持ち、アカウントを取った。毎日ランキングをチェックし、夏休みはずっと見ていた。「中毒になりました」

投稿したことはなかったし、しようとも思わなかったが、ある日出合った1つの動画に心打たれ、歌を歌って投稿しようと思い立った。

300円のマイクで「歌ってみた」

といっても機材もないし、録音法もよく分からない。日本円で300円ほどの簡易マイクをPCのマイク端子につなげ、歌を歌って吹き込んだ。自画像を描いたイラストに日本語の文字を添え、PhotoshopとWindows Movie Makerで動画を作った。ただ感動を伝えたかった。

歌い終えた後、こんなメッセージを吹き込んだ。「私だって日本のみなさまのことが大好きだから。サーセン」

日本語も歌も下手だと思っていたし、音も悪かった。1000人も聴いてくれれば十分だった。だが再生数はすぐ1万を超え、2万、4万を超えた。9月5日までに10万回近く再生されている。「本当に、びっくりしました」

「みんなに届けたいから、感情を込めて歌います」

「この子、練習したらすごくうまくなる」――ほんこーんさんの「ニコニコ組曲」を聴き、そう確信した日本人の男性がいた。NNT団の1人・あてっくすさん(31)だ。音楽大学で声楽を学び、卒業後はIT企業勤務。何人かのニコニコ動画の歌い手に、趣味で歌を教えている。

ネットで声をかけ、メッセンジャーを使って歌を基礎から教え始めた。ほんこーんさんには、音楽の知識はほとんどない。五線譜も読めないし、鍵盤を見ると「頭が痛くなる」というが、あてっくすさんはその成長の早さに舌を巻く。「普通の子が2~3年かかることを数カ月でマスターした。歌で一番難しいのは感情表現だが、彼女は高度な感情表現をさらっとやってのける」

最近、ニコニコ動画にはまっていて(^_^;)色々なものを見ていますが「これは文化の創造に立ち会っているのだろう」と感じております。

初音ミクが発売された時の騒動と同時に誰でも出来るものではない事が分かって「どうなっていくのかな」と思っていたのですが、ティッシュ姫の「メルト」にぶつかって「!!!」であったのです。

「ザ☆ネットスター! 9月号」の中で解説が出てきますが、最初に作った作品を寄ってたかって、改善しちゃうわけです。
「メルト」は初音ミクのオリジナル作品ですから、歌手は機械です。そこに、ベースの達人のティッシュ姫がベースを付けたわけですね。

さらに、バンドもネットワーク上で成立してしまう。「メルト-Band Edition~女性キーVer-

もちろん、ネットワークだから世界中に繋がっているわけで、国際展開もあるとは分かっていたし、「magibon」もいたけれど、「共同制作」のような展開になったというのは、ちょっと以上に驚いた。

「メルト」のオリジナル版は静止画なのです。
それをほんこーんは「【微修正】「メルト」PVを描いてみた(原曲Ver.)【ほんこーん・ステレオ】」で見入ってしまうような絵を付けてきた。
これが全部ネット上で出来上がっているところがすごいと思うのです。

すごい時代になってきたな、とつくづく思うところです。

9月 7, 2008 at 01:45 午後 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (0)