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2008.06.13

超電導自動車誕生

サンケイ新聞より「世界初 超電導電気自動車公開 住友電工、10年後実用化へ

住友電気工業は12日、超電導技術を応用したモーターを搭載した電気自動車を公開した。

超電導モーターで動く自動車は世界初といい、10年後をめどにバス、トラック、建設機械などへの実用化を目指す。19日から札幌市で開催される「北海道洞爺湖サミット記念 環境総合展2008」で展示される。

市販の乗用車に、同社が開発した世界最高レベルのビスマス系超電導材料を使ったモーターを搭載。液体窒素を利用した冷凍機で零下約200度の超低温状態を維持しながらバッテリーからの電力で動く仕組み。

デモンストレーションでは、ガソリンで動く自動車と変わらない加速性能で、静かでスムーズな走りが披露された。

電気抵抗がゼロで、大きな電流を流せるため強い回転力が得られ、銅線を使う通常のモーターと比べ、大幅な燃費向上が見込めるという。

これではあまりにあっさりした記事ですが、住友電工のプレーリリースに割と詳しく出ていました。
住友電工プレスリリース「世界初となる超電導電気自動車を試作

2008年6月12日
住友電気工業株式会社

住友電気工業株式会社は、このほど世界で初めて超電導モータにより駆動する超電導電気自動車を試作し、本年6月19日より北海道札幌市で開催される「北海道洞爺湖サミット記念 環境総合展2008」において一般公開いたします。

【超電導電気自動車の試作目的】

超電導は、電気抵抗がほとんどないためエネルギー損失が小さく、かつ電流密度が高いという特長により、省エネルギー技術としても期待されています。

当社は、世界最高レベルとなる臨界電流値(*)を有するビスマス系高温超電導線を開発するとともに、米国での高温超電導ケーブル実証実験への参画、産学グループ共同による船舶用超電導モータなど超電導応用製品の開発を進めており、様々な産業分野における高温超電導技術の実用化に向けての研究開発に取り組んでいます。

今般、こうした取り組みの一環として、高温超電導技術の新たな応用分野として考えられる電気自動車用モータへの適用検証を行うために、また実用化に一歩近づいた高温超電導技術を産業界はじめ広く社会にアピールするために、当社の高温超電導技術を結集し、世界初となる超電導モータで駆動する電気自動車を試作しました。

【超電導モータの特長】

通常の電気自動車用モータには銅線が使用されていますが、銅線は電気抵抗で発熱するために電流値を制限しており、この結果大きなトルク(回転力)が得にくくなります。一方、超電導線は電気抵抗がなく、大きな電流を損失無く流すことできます。そのため大きなトルクを連続して得ることができるとともに、バッテリーのエネルギーを効率よく使用できるため省エネルギーに寄与できます。

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【今後について】

当社は、高温超電導線の更なる性能向上を図るとともに、今回の試作車は乗用車をベースとしていますが、バス・トラック等大型車への超電導モータ応用についても検討を進めていきます。

以上

(*) 臨界電流値は、超電導状態で流すことができる最大の電流値であり、超電導線の最重要性能です。臨界電流値の向上により、電力用ケーブル、変圧器、モータ、発電機、電磁石等の応用製品において、電力品質やエネルギー効率の向上が可能になります。また、応用製品に必要な超電導線の使用量を削減できるため、製品のコスト低減と小型・軽量化を実現します。

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乗用車にそのまま搭載できるシステムにまとめたというのは高く評価できますね。
しかし、今のところ冷却がかなり大変ではないか?と感じるところです。液体窒素冷却なのだから、冷凍車にはそのまま使えそうな気もしますが、いくら配線のロスが少ないと言っても、動力の変動が大きい自動車に使うと、定常運転で使える鉄道などよりも効率が悪いのではないか?という気もします。

でも、それもやってみないと分からない事の一つでしょうから、実用テストまでは進んで欲しいものです。

6月 13, 2008 at 09:42 午後 もの作り | | コメント (9) | トラックバック (0)

続・ネット犯罪予告に対応可能なのか?

「ネット犯罪予告に対応可能なのか?」の続編です。

パソコン通信のNIFTY-Serveでは管理者(SYSOP)はニフティ社と契約していましたから、管理は契約上の義務でした。

その中には、発言削除から通報まであったわけですが、当初はそもそもネット対応の法律が無くて、ずいぶんと勉強したものです。

最初に考えたのは著作権法への対応でした。パソコン通信最後の方には、児童ポルノ児童売春禁止法とか、個人情報保護法なども出てきました。

今回問題になっているような、重大な刑事事件に発展するかもしれない情報をチェックして必要であれば警察に通報するというのは、NIFTY-Serve時代にも理論上はあり得ました。
しかし現実の事件にはならなかったようです。

今回の「殺人予告」とはまったく違いますが、インターネットを利用した殺人事件は、2001年1月にイスラエルで16歳の少年が射殺された事件で、当時ネット界で「とうとう殺人か」と話題になります。

それ以前にわたしが人に説明するときに「ネットワークは普通の実社会と同じで、犯罪もあります。詐欺などは多いが、今のところ殺人事件はない」と言っていましたが、この事件以後それは言えなくなりました。

しかし、ネットワークが日本で一般に公開されたのが1985年、16年経って世界初の殺人事件が起こり、さらに7年経ってネット予告の大量殺人事件となりました。
大量刺殺事件は歴史的にはかなり昔からありますから、ネット予告が初めてとなります。
ネットの歴史から見ると、凶悪犯罪にネットワークを使うのはかなり最近の事だと言えます。

パソコン通信のNIFTY-Serveの時代にも、裁判員裁判になりそうな事件はありました。
わたしが記憶しているのは、チャットの相手がネットオカマだと知って、アパートの部屋に灯油を撒いて放火した。という事件がありました。

つまりは、凶悪事件のタネになるような人と人の出会いもネットワークだから当然あるという事です。
しかし、管理者のサイドから見ると色々と段階を追って見るしかありません。

  1. まったく問題なし、非常に平和。
  2. いわゆる、荒らしなどにどう対応するか?
  3. 他人にを欺したりする、危険がないか?マルチ商法などが代表ですね。
  4. 度の過ぎたいたずらにならないか?浮気・不倫が代表かな?
  5. 本当に危険な情報ではないのか?自殺・誘拐・襲撃・・・・・
  6. ネットワーク活動自体が犯罪ではないか?著作権侵害、名誉毀損

この程度はすぐに思いつきます。
しかし、実務的には参加者の刑事にあらかじめ「本当に殺人を実行します。住所氏名」なんて書いてないわけですよ。
まして「あのヤロ~ぶっ殺す」と書く(発言)する事は珍しくない。

つまり、管理者にとって「危険な発言」が事実かどうかが先ず分からない。
これが「殺します。何月何日」とか見つければ、その段階で警察に通報できるでしょうが、そこまで問題のある掲示を放置しておくべきなのか?となります。
人間の心理として事件を予告するような場合「多くの人に見せたい」という気持ちが重要なのだそうです。

そこでパソコン通信時代のNIFTY-Serveのように管理者がマメに発言削除すると、そういう発言自体をしなくなります。
この「予防的な発言削除」については、当時から評判が悪くて多くの人が「自由に発言できて消されない」という事で2ちゃんねるに書き込みました。

延々と書いて何を言いたいのか?というと、ネット上で管理者が見ている範囲では殺人でも文字だけから、実行してしまうのまであるわけですから、その判断は極めて難しい。フィルタリングソフトなどはうまくいかないでしょう。

そこで、判断をするために必要があれば調査しないと削除することも通報する事も出来ない、という事になります。
管理者としての実態はこの場面になることが圧倒的に多いでしょう。
著作権法違反とか、名誉毀損といったことがらであれば、被害者が分かりますから被害者に連絡を取ってみれば、争いの内容が分かる事が多いです。

しかし、無差別殺人の計画なんてのは場所が特定されない限りは予防も出来ません。
今回、総務省と警察は「通報してくれ「となりましたが、じゃあ「明日、地下鉄で無差別に殺します」とか書き込まれても、警察だって対応できません。どの地下鉄なのか分からないのでは、あっちこっちの都会が警戒態勢を敷く事になります。

つまり「通報する」事だけでも、大変な手間が発生するものなのです。 まして、書き込み内容をマメにチェックしている掲示板や、読者がいない掲示板などには「見せたいのだから」書き込みはありません。大量に発言があって読者が多い、匿名で発言出来る、削除が少ない掲示板。となりますから、そういう掲示板で「発言をチェックする」には新たに人員を配置する必要があります。

その上で、上記のような「作業」が必要なのだから、わたしには実行不可能に近い話だろうと思われるのです。

6月 13, 2008 at 05:40 午後 ネットワーク一般論 | | コメント (9) | トラックバック (2)

小田原市長選挙で違反の疑い

読売新聞神奈川版より「小田原市長後援会がお礼文書 選管「公選法抵触の恐れ」

5月の小田原市長選で初当選した加藤憲一市長の後援会「おだわらを拓(ひら)く力」が、当選のお礼文書入りの後援会報を会員約5000人に郵送していたことがわかった。

選挙後の有権者へのあいさつは公職選挙法で禁じられており、同市選挙管理委員会は「法に抵触するおそれが高い」と指摘している。

加藤市長は12日、「明確にお礼の言葉があり、指摘は仕方がない。組織として認識とチェックが甘かった」などと釈明。
次回発行の会報でおわびするという。

問題の会報は6月1日付で、「御礼とお願いさらなるご支援を」として、代表(83)の名前で、「これひとえに皆様がたの格段のご尽力のたまものと心から御礼を申し上げる次第でございます。本当にありがとうございました」などと書かれている。

代表は「手弁当で選挙戦を手伝ってくれた人にお礼を言いたかった。私は法律や選挙の素人。指摘があれば、正しく受け止めたい」としている。

同法では、選挙後に当選や落選に関して選挙人にあいさつする目的で、戸別訪問や文書図画の頒布などを禁止しており、違反した場合、30万円以下の罰金と規定されている。

この記事だと、市長も代表もどういう意味なのか分かっていないような感じですね。

市長「次回発行の会報でおわびする」、代表「私は法律や選挙の素人」

選管は「法に抵触するおそれが高い」と言っているわけで、厳密にはこれだけで公選法違反です。
法律違反なのだから「お詫び」とか「素人だから」はまったく意味がないわけで、こんなコメントを出すところが問題だと思いますね。

まあ、選挙実務は難しいところがたくさんあると言えばそれまでなのですが、後援会報の中に当選御礼を書いたという事でしょうから、書き方の問題も含めて選挙事務担当者がチェックしていなかった可能性もあるのかもしれません。

もう少し詳しい状況が知りたいですね。

6月 13, 2008 at 10:05 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (2) | トラックバック (0)

給食費の残額を繰り越し?

埼玉新聞より「桶川市小中11校で給食費 残金翌年度に繰り越し

桶川市の小中学校十一校で二〇〇七年度の学校給食費の残金を翌年度に繰り越し、うち八校では一部を「食用油購入費」として処理していたことが十一日までに分かり、市教委は食材の納入業者から事情を聴くことを決めた。

繰り越しは過去五年にわたって行われていたらしい。

市教委教育部によると、食材費の支払いに関して学校と食材納入業者の間に入っている市施設管理公社の職員が、三月の食用油の請求伝票が 多いことを五月中ごろ市教 委に指摘。市教委と指示を 受けた各校の調査で、判明した。

〇七年度の各校の繰り越し金額は約五万円から約四十五万円。
最も額が多い中学校では一人当たりの金額は七百円程度に当たる。

食用油の購入は八校で行われており、各校の給食担当者と食材納入業者が相談し行ってきた形。
業者が請求伝票を作成し市施設管理公社に提出、学校から同公社を経て、「代金」が業者の手に渡っていた。

この額は〇八年度のアップルパイや冷凍みかんの購入費などに充てたとみられるが調査中。
〇七年度に食用油の請求伝票の偽造を行ったのは一業者で、八校の合計額は約百五十万円だった。

給食費の残金は本来は支払った保護者に返金すべきもの。同部は「基本的には単年度会計なので返金が望ましい」としており、今後、過去五年分の調査がまとまり次第、結果を議会に説明し、保護者にも公表する。

最初に記事のタイトルだけ見たときには「学校に給食費の残金がプールされるわけがないが?」と思って詳細を読んでみました。
読んでみるとどういうことなのかよく分からない。

給食費の流れは、学校 → 市役所 → 納入業者であり、購入の注文は、学校 → 納入業者なのでしょう。
そして、請求が、納入業者 → 施設公社 → 市役所なのかな?

それで、学校が給食費を使い切らなかったから、3月になって架空発注したということなのでしょうか?
問題にならなければ、納入業者に支払われたのでしょう。
その発注はその後どうなるのだろう?これは「翌年度繰り越し」という話なのかな?

6月 13, 2008 at 09:52 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

ネット犯罪予告に対応可能なのか?

読売新聞より「ネットの犯罪予告情報、警視庁に事件後100件超

東京・秋葉原の無差別殺傷事件以降、警察に「インターネット上に犯罪予告が書き込まれている」という情報が次々と寄せられている。

事件翌日の9日から12日までに警視庁に寄せられた情報は100件超で、事件前4日間の約10倍に上った。
同庁では掲示板に同様の犯行をほのめかす書き込みをした男を山形県警に通報、同県警は12日、同県天童市中里、団体職員(29)を威力業務妨害の容疑で逮捕した。

発表によると、団体職員は8日午後10時過ぎ、自宅のパソコンから掲示板サイト「2ちゃんねる」に、山形市内の楽器店の名前を挙げて「トラックで突っ込んでやる!」などと書き込み、同店の業務を妨害した疑い。
「秋葉原の事件のニュースを見て、まねをして書き込んだ」などと供述している。

警視庁によると、同庁のホームページにメールで届けられたり、110番通報されたりした「犯罪予告」情報は事件前は1日2~3件だったが、秋葉原大量殺傷事件で、携帯電話サイトに犯行予告をしていたことが明らかになった9日から急増。
「原宿で連続殺人をする」「13日に渋谷で人を殺す」などの繁華街を狙ったもののほか、「秋葉原で、より多い10人殺す」といった書き込みもあったという。

同庁幹部は「事件を模倣したいたずらが増えるとともに、事件の影響でネットの書き込みに敏感になって通報が増えた」と分析。摘発に向け、書き込みをした人物の特定を進める。

これには、同じく読売新聞より「ネット上の犯罪予告は110番通報を、業者に総務省要請

総務省は東京・秋葉原の無差別殺傷事件を受け、全国約1万4000のインターネット接続業者やサーバー管理会社などに対し、ネット上で殺人などの犯罪予告を確認した場合、速やかに110番通報するよう文書で要請を始めた。

13日中に通知を終える予定だ。

要請は、電気通信事業者として総務省に届け出たすべての業者が対象。

ネット上で犯行予告を見つけたり、利用者から情報を提供されたりした場合、速やかな通報を求めている。

なのだから、当然でもあるのだが、続けていくことが出来るのだろうか?
ネット上の刑事事件捜査は、広域捜査になってしまうことが多く、通報が警視庁にあって、山形県警が逮捕したという記事になっています。

これだけで、通報者、警視庁、山形県警が事件捜査に関わったことになります。
2ちゃんねるの書き込みで、これだけの手間が掛かるのですから大変だ。

100件の通報だそうですが、普通に考えても「タチの悪いいたずら」がほとんどでしょう。
この手の問題は、ネット利用者の増加に対しては加速度的に増えるもののように思います。
それを「悪化」というのかもしれませんが、だからと言って簡単に対策できるものではありません。
大変にコストが掛かるようになります。

警察が動くというのは限界が低いと思わざるを得ないのですが、他に有効な手立てもないですね。

6月 13, 2008 at 09:23 午前 ネットワーク一般論 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2008.06.12

陪審員がメモじゃなくてパズルを

落合洋司弁護士のブログ経由、AFP BB より「陪審員が裁判中に「数独」 オーストラリア

【6月12日 AFP】オーストラリアで3か月にわたって続いていた麻薬犯罪の裁判で、陪審員らが以前から退屈しのぎにパズルの「数独」をしていたことを認めたため、同裁判の裁判長は10日、裁判の中止を決めた。

シドニー地方裁判所のピーター・ザフラ裁判長は10日、女性の陪審員長を含む5人が、審問開始の2週目以降、裁判中に人気の数字パズルゲームをしていたことを認めたため、裁判の中止を決定した。

同裁判では、これまでに訴訟費用で100万豪ドル(約1億円)以上が費やされ、目撃者105人あまりが証言をしていたが、陪審員長は、「熱中していられるから」その間ずっとパズルをしていたという。

陪審員長は、「証言の中には退屈なものもあり、常に集中しているのは難しかった。(パズルは)訴訟の邪魔にはならなかった」と話した。

覚せい剤を販売用に大量に製造したとして終身刑に問われている被告人の1人が、裁判中に陪審員長がパズルを完成させているところを目撃した。

弁護士らは、陪審員たちがペンを動かしているのは、何かのメモをとっているのだろうと信じて疑わなかったという。

被告人の1人の弁護を担当するR弁護士は、オーストラリア放送協会(ABC)の取材に対し、「非常に熱心な陪審員たちだと思っていた」と話した。

「裁判長も、素晴らしい陪審員だと何度もほめていた。大量にメモをとっている様子などを評価していた。実際に何をしていたのか知った今となっては、非常に腹立たしい」(弁護士)

数独で遊んでいた陪審員らは処罰されないが、数週間以内に新たな陪審員と総入れ替えが行われる。(c)AFP

ありゃまあ~、というのが感想ですが、落合弁護士は次のようにコメントされています。

日本の裁判員制度でも、現在は、まだ制度がスタートする前で模擬裁判が行われている状態にあり、模擬裁判で裁判員役を務めている人々はそれなりに意識が高い人たちですから、「わかりにくい」「自信がない」等々の、まじめに取り組むことを前提にした問題点が噴出しています。
しかし、それ以上に怖いのは、この記事にあるような、やる気のない、ふまじめな裁判員の存在でしょう。
こういった人々も、評議の際には、有罪無罪、死刑に処すかどうか、といった重要な決定に関わることになり、それを考えると、やはり、かなり怖いものがあります。

実際に裁判を傍聴してみると、かなり興味がある法廷(知人が当事者)を傍聴しても、途中で寝てしまうことがありました。

少なくとも、今の裁判の進行では、素人が法曹人でかつ裁判慣れしている人たちと同等の緊張感や集中力を維持するのは不可能です。 (逆に、弁護士が法廷で集中していたために、次のスケジュールの時間をまったく間違えていて、傍聴人は全員知っていたという椿事もありました)

わたしは、基本的に裁判員制度賛成で、その理由は裁判に市民参加が良いだろうと思うからですが、それが裁判員裁判がよいのか?となると非常に根本的なところで、なぜ、陪審制ではなくて参審制にしたのか疑問を感じています。

ところで、このニュースの記事のように裁判員が公判中に不適格な行動をした場合の手続は決まっているのでしょうかね?
現時点では、裁判員が事故や病気だと交替だと思っているのですが、公判が丸々一日終わったところで「全然意味がない」とか分かったらどうするのだろう?

裁判を打ち切って、やり直しになるのでしょうか?

6月 12, 2008 at 09:35 午前 裁判員裁判 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2008.06.11

やっぱり出てきた。。地デジ受信機の配付問題

朝日新聞より「地デジ受信機支給へ 生活保護107万世帯に

総務省は、11年7月24日までにすべてデジタル化される地上波テレビ放送を視聴するための専用チューナーなどの受信機器を、経済的に購入が厳しい生活保護世帯に現物支給する方針を固めた。
全国で約107万世帯が対象で、1台5千円の簡易チューナーが開発された場合でも、支給額は50億円を上回る。(橋田正城)

地デジ対策を検討する総務省の委員会が10日、支援策についてほぼ合意に達した。

関係者によると、会合では生活保護の受給基準には当てはまらないが、経済的に厳しい世帯への普及対策も必要だとする意見が相次いだ。現物支給の対象はさらに広がる可能性がある。早ければ来年度にも実施する見通しだ。

対応テレビへの買い替えなど地デジは視聴者の自己負担が原則だが、経済的な事情で対応機器の購入がままならず、視聴できない世帯が生じる可能性がある。
テレビ放送は生活に必要な情報を提供しており、地デジへの完全移行までに必要な対策を講じなければ、日常生活に支障を来す恐れもあった。このため、総務省の委員会で金銭的な支援策を検討してきた。

委員会では(1)支援対象は、経済的な困窮度の高い人に限定する(2)アナログ放送を受信している人が11年度以降も地デジを視聴できるための措置に限る――ことを原則として議論してきた。 具体的には生活保護世帯や、NHK受信料の全額免除世帯(約140万件)、高齢者のみの世帯(約840万世帯)、障害者世帯(約600万世帯)を支援対象として検討。まず生活保護世帯に支援策を打ち出すことにした。

支給方法については、現金、現物、クーポン券の3種類を検討したが、現金配布は「過去に例がなく、本来の目的と違った用途に使われるおそれがある」との意見が大勢を占め、「最もシンプルで合理的な支援策」(委員)である現物支給でまとまった。アナログ放送用のテレビも専用チューナーを取り付ければ、地デジ放送が視聴できる。

総務省は5千円程度という低価格チューナーの開発を電機メーカーに求めている。現在、量販店で主流の2万円程度のチューナーが支給される場合は、支援総額は214億円となる。

地デジについての低所得者対策は、27日に開かれる情報通信審議会(総務相の諮問機関)で第5次中間答申として提出される。その後、総務省が8月末までに細部を詰めて、来年度予算の概算要求に盛り込む。

07年度末の地デジ受信機の世帯普及率は43.7%。増田総務相は今後3年間で、低所得者対策や高層ビルの陰で生じる難視聴施設の改修費など2千億円規模の対策が必要になるとしている。

我が家は、ケーブルテレビですから電波の上では地上デジタルもヘチマもないわけです。
東京タワー方面がすぐに山といった感じなので、もともとテレビが見がたい。

仮定の問題として、ケーブルテレビが地上波を放送していない場合(地上波は電波で受信しているとする)には、地上波受信の設備を付けただろうか?と考えると、今の時点ではやらないように思います。

わざわざ地上波を見るためにお金を掛ける値打ちは無いだろう、という感じですね。

実際には、ケーブルテレビを利用して地上波も地上デジタル放送も見ることが出来ますが、普通の地上波放送をほとんど見てません。
ハイビジョンは見ている、ケーブルテレビ専用の放送は見ている。なのです。

ハイビジョンに関してもテレビを替えてハイビジョンを見たということであって、必ずしも放送局の番組を見るためとは言いがたい。

テレビ放送は生活に必要な情報を提供しており、地デジへの完全移行までに必要な対策を講じなければ、日常生活に支障を来す恐れもあった。

なんだか「見ることを義務づける」といった感じがしますねぇ。
こんな事なら、インターネット設備を配付する方が、電子政府を目指すとも言っているのだから、妥当ではないでしょうか?

地上デジタル放送ってどういう意味があるのだろう?
電波の利用だけを考えれば、衛星デジタル放送の方がコスト総額は安くなるように思うのですがね。

6月 11, 2008 at 08:05 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2008.06.10

韓国の大規模政治集会

毎日新聞より「韓国:米産牛肉反対集会 最大規模の数十万人

【ソウル堀山明子】韓国の米国産牛肉輸入問題で、輸入に反対する市民団体などの抗議集会が10日夜、ソウル中心部をはじめ釜山市、光州市など全国約80カ所で行われた。警察推計で15万~20万人が参加し、先月初めから連日続く集会では最大規模になった。

一方、政府を支持する保守系団体の市民約5000人も同日午後からソウル市庁前広場で対抗集会を開いた。政権側は衝突を避けるため、青瓦台(大統領官邸)に向かう主要幹線道路を完全封鎖し、首都中心部の交通はマヒ状態となった。

輸入に反対する1700の市民団体でつくる国民対策会議は民主化運動記念日にあたる10日をヤマ場に設定し、100万人規模の集会を目指していた。

なぜ100万人集会と行ったことになるのかさっぱり分からないのですが、ものすごい写真が韓国・朝鮮日報に出ていました。
「緊張感に包まれた世宗路」

Up

100万人のキャンドル集会が予定されている10日午前、ソウル市庁から光化門方面に向かう路上に警察が大型コンテナを設置し、世宗路の交差点が大渋滞となっている。

CNN.co.jp より「韓国全閣僚、辞意表明 米国産牛肉輸入問題で

ソウル(CNN) 韓国の韓昇洙首相をはじめとする全閣僚は10日、米国産牛肉の輸入再開問題をめぐる国民の抗議活動を受け、李明博大統領に辞意を表明した。聯合ニュースが伝えた。

辞表は閣議終了後に韓首相がまとめて李大統領に提出した。辞表が受理されるかは不明。

聯合ニュースが大統領府関係筋の発言として伝えたところによると、李大統領が辞表を受理するのは鄭雲天農林水産食品相や姜万洙企画財政相、柳明桓外交通商相ら数人にとどまる見通し。

李大統領は7日にブッシュ米大統領と電話で協議し、BSE(牛海綿状脳症)の発生例が多い生後30カ月以上の牛肉を韓国に輸出しないよう求めた。ブッシュ大統領は口頭でこれを受け入れたという。

しかし韓国市民の反発は収まらず、強硬派の市民団体や野党各党は、李大統領が危険部位の完全輸入禁止に向けた米政府との再交渉に合意するまで、抗議活動を続ける意向を表明した。韓国各地では10日夜、過去最高となる100万人規模の抗議集会が予定されている。

この米国産牛肉輸入のどこに反対しているのか?というと、6月3日付けの毎日新聞の記事「韓国:米産牛解禁、また延期 世論の反発収まらず」より

【ソウル堀山明子】韓国政府は2日、米国産牛肉の輸入再開問題で、3日に予定していた輸入再開の官報告示を見送ることを決めた。世論の強い反発に加え、与党ハンナラ党も2日、告示延期を政府に要請していた。

今後の見通しは明らかになっていないが、聯合ニュースによると、農林水産食品省高官は2日、「米国と(輸入条件の)再交渉を検討する可能性もある」と述べた。

韓国は4月半ば、牛海綿状脳症(BSE)問題で中断していた米国産牛肉の輸入再開と規制撤廃で米と合意。当初は5月15日に告示する予定だったが、国民の反対で延期。
その後、仕切り直しして同29日に新たな告示日程を打ち出したが、再び延期に追い込まれた。

李明博(イミョンバク)大統領の就任100日を3日に控え、有力各紙が2日報じた大統領支持率は、中央日報が19・7%、朝鮮日報が21・2%だった。2月末の就任直後は50%を超えていたが、牛肉輸入再開の米韓合意以後、下落し続けている。盧武鉉(ノムヒョン)前政権末期でさえ支持率は30%前後あったが、政権初期の20%前後は異例だ。

韓国がアメリカに譲歩したような感じで米国産牛肉輸入規制の解除を急いだのはFTA(米韓自由貿易協定)交渉とセットにして進めたからでしょう。
それにしても、内閣総辞職とかゼネストといった展開になるとは想像できませんでした。
ただいま現在(2008/06/10 21:46)このサイトでデモのネット中継が行われています。

6月 10, 2008 at 09:52 午後 海外の話題 | | コメント (2) | トラックバック (3)

2008.06.09

秋葉原大量刺殺事件・事前にネットに予告?

サンケイ新聞より「【秋葉原通り魔事件】「秋葉原で殺す」 当日早朝、携帯サイトに書き込み

秋葉原の無差別殺傷事件当日の早朝から正午すぎにかけ、インターネットの携帯電話サイトの掲示板に犯行を予告するような書き込みがあることが9日、分かった。

書き込んだ人間は不明だが、内容は実際の事件とほぼ符合。警視庁万世橋署捜査本部は、殺人未遂の現行犯で逮捕した派遣社員が犯行を予告した可能性もあるとみて、関連を調べている。

書き込みは、8日午前5時21分の「秋葉原で人を殺します」との内容でスタート。「途中で捕まるのが一番しょぼいパターンかな」などと続き、6時31分には「時間だ 出かけよう」。

「神奈川入って休憩」(9時48分)、「秋葉原ついた」「今日は歩行者天国だよね?」(11時45分)などと書き込みは頻繁に続き、午後0時10分には「時間です」と記されている。

Up

どうもこの書き込みのようです。

最近では、放火予告などで逮捕者が出ていますが、この書き込みが実際に犯人が投稿した大量殺人の予告であった場合、ネット管理者などに何らかの対策を義務づけるといった展開になるでしょう。

しかし、中国ですら無理なのがネット情報の管理ですから、費用対効果の点からおそらくは効果がないでしょう。

今後どうなっていくのでしょうか?

6月 9, 2008 at 09:51 午前 事件と裁判 | | コメント (6) | トラックバック (0)

沖縄県議会選挙・与野党逆転ではあるが

朝日新聞より「沖縄県議選、自公過半数割れ 高齢者医療への反発響く

沖縄県議選(定数48)が8日投開票され、県政与党の自民、公明は公認、推薦を合わせても過半数に届かなかった。

後期高齢者医療制度などをめぐる有権者の反発が激しく、支持を広げられなかった。就任から1年半を迎える仲井真弘多知事は厳しい県政運営を強いられることになり、米軍普天間飛行場の名護市移設など基地問題にも影響が出るのは必至だ。

自民、公明両党の公認、推薦候補は各選挙区で苦戦。改選前は27議席を占めた与党系は、定数の半数(24議席)に達しなかった。一方、改選前20議席だった野党系は順調に票を伸ばし、初めて公認候補を擁立した民主も議席を獲得した。

政党別の獲得議席は自民16、民主4、公明3、共産5、社民5、地域政党の沖縄社会大衆2、そうぞう1、諸派3で、無所属が9。無所属のうち与党の推薦は3人、野党の推薦が6人。

投票率は57.82%で、前回の58.72%を下回り、過去最低だった。

今回の県議選で野党各党は告示前から党首クラスの幹部が繰り返し沖縄入り。後期高齢者医療制度を争点に据えた選挙戦を展開した。国会に同制度の廃止法案を提出し、県議会での与野党逆転が制度の廃止につながると訴えてきた。

仲井真知事は、県議選の争点を「県政に対する評価」と位置づけ、自ら街頭に立って与党系候補を応援したが、後期高齢者医療制度などをめぐる政府・与党への逆風をかわしきれなかった。

少数与党になる仲井真知事は今後、予算編成などで、野党側に一定の譲歩を迫られることになる。知事が推進の立場をとっている普天間飛行場の移設をめぐっては当面、県議会の同意や了承が必要となる局面は予定されていないものの、野党各党はそろって県内移設に反対しており、仲井真知事は難しいかじ取りを強いられそうだ。

沖縄県議会の過半数は25に対して、選挙前の与党系の議席は27でした。
それが野党系が26になった、ということのようです。

与党系・野党系の他に中立勢力がかなりの数でその勢力の動向で議会の決定が動いていくのは、今までと同じ事のようです。

何よりも、投票率が史上最低で無投票当選の選挙区もあったとのことですから、新聞が騒ぐほどの話題にはなっていなかったとも言えそうです。
後期高齢者医療問題が、政治的な課題であるのは確かですが、それがストレートに県議会選挙の結果に影響するとは言いがたいのではないでしょうか?

6月 9, 2008 at 09:18 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.06.08

脱北女性が朝鮮総連を提訴

読売新聞より「脱北女性、朝鮮総連を提訴へ…帰還事業で虚偽の説明

帰還事業で北朝鮮に渡り、強制収容所に入れられるなど肉体的・精神的苦痛を受けたのは事業を支援した在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に責任があるとして、日本に脱出した女性が近く朝鮮総連を相手取って慰謝料など約1100万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こすことがわかった。

このほか数人の脱北者も同様の訴えを起こす方向で検討している。国内には脱北者約170人が暮らすが、日本に住む脱北者が帰還事業を巡って訴訟を起こすのは初めて。

帰還事業を巡っては、2001年6月に、韓国に住む男性が朝鮮総連を相手取り、損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたが、脱北から約40年がすぎていたため「賠償請求権が消滅している」として請求を棄却(確定)されている。朝鮮総連は「帰還事業の主体は日本政府とその委託を受けた日本赤十字社」などと反論していた。

今回提訴するのは05年に脱北した大阪府内に住む40歳代の女性(現韓国籍)。

訴状などによると、女性は63年、在日朝鮮人の両親らと帰還事業で北朝鮮に渡ったが、衣食住にも困る生活を送った末、家族が強制収容所に入れられ、女性も00年に脱北を試みて失敗、収容所で拷問を受けた。

女性側は「朝鮮総連は北朝鮮の惨状について説明すべき義務があったのに、『地上の楽園』などと虚偽の説明をして送り出し、人生をめちゃくちゃにした」と主張している。

民法では、不法行為による損害賠償請求権は、損害及び加害者を知った時から3年間行使しないと時効によって消滅すると定めているが、原告側は「訴えることが不可能な北朝鮮から帰国して3年以内の提訴なので、時効にはあたらない」としている。

朝鮮総連は、法人格を持たない「権利能力なき社団」だが、訴訟の当事者となることはできる。

私が北朝鮮問題について具体的に知ったのは「凍土の共和国」を買ったときでした。
1984年に刊行されているで、購入したのもこの頃だろうと思います。

その後は入ってくる情報もどんどんと悪化してきます。
金日成主席が亡くなった頃には、平壌放送をよくラジオで聞いていました。

新聞記事にある「帰還事業」とは別名を「北送事業」と呼び、1959年から始まりました。
これに大きく影響したとされているのが「38度線の北」寺尾五郎著・新日本出版社刊だとされています。

提訴した女性は、63年に渡航したとのことですから、45年前のことですね。
「地上の楽園」とは「38度線の北」に出てきた言葉のようですが、寺尾五郎氏についてはウィキペディアに解説がありました。

これらの資料によると、1950~60年代初めの日本の北朝鮮への対応には日本共産党が大きく関わっていたようですが、日本共産党自身が1960年代後半には自主独立路線を確立し、その過程で左派を除名していきます。

こうした経過を経て、現在に至るわけで50年に渡る問題であると言えます。

6月 8, 2008 at 12:43 午後 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)