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2008.04.05

もんじゅの誤警報問題の原因解明

サンケイ新聞より「もんじゅ 県、全検出器の点検要請 誤警報 施工ミスの可能性

高速増殖炉「もんじゅ」(敦賀市)で3月下旬に1次系配管でナトリウム漏れの誤警報が相次いだ問題で日本原子力研究開発機構は4日、接触式ナトリウム漏えい検出器の施工ミスの可能性が高いと発表、国や県、同市などに報告した。
県は、原子力機構に対しもんじゅの全検出器の健全性と整備体制の確認を要請した。また3月26日の誤警報の連絡が遅れたことについても教育や訓練を求め、原子力機構は応じる考えを示した。

◇原因を報告

原子力機構によると、問題の検出器は電極と電極の根本にあるさやが、ナトリウムなどの導電性物質に同時に接触することで警報を出す。

今回の検出器は平成2年2月の施工時に、留め具の設置ミスで予定より約1センチ深く入り、電極が配管内の開閉弁の一部(弁棒)に接触して曲がり、さやだけが接触した状態になったという。
その後、120回以上弁棒が動作する中でさやがこすれ、電極と同時に接触。3月26日と同28日に誤警報が出された。

原子力機構では「検出器としての機能は確保されていたが、施工時に、意図したとおり設置されていなかったことは、改善が必要だ」として、もんじゅに設置された検出器479台の内、今回と同じく1次系に斜めに取り付けてある22台について、6月中旬までに検査を実施する。

また、残りの検出器についても検査を検討しており、プラント確認試験の行程内で適切な時期を選んで実施する方針。もんじゅは10月の運転再開を目指しているが、行程が遅れる可能性があるとしている。

この日、早瀬佑一・敦賀本部長が県庁の旭信昭副知事を訪問。誤警報の原因が部品の製造ミスだったことを伝えた。また、県への連絡が誤警報から3時間後になったことについて所長らが通報を確認していなかったと説明。早期に1次系の検出器の点検、通報体制の確認や意識改革を行うと対策を説明した。

これに対し、旭副知事は昨年来2次系でも誤警報が発生したことを踏まえ、1、2次系すべての検出器の点検を求め、連絡体制のマニュアル整備や見直し、通報責任者の複数配置を行うよう文書で要請。また「漏れの確認手段については県原子力安全専門委員会での要請もあり、複数の方法を講じるようお願いする」と述べ、早瀬本部長は「重く受け止め、信頼回復に努める。委員会の要請も検討し、対策を取りたい」と答えた。

一方、敦賀市役所を訪れた原子力機構の伊藤和元理事は誤警報の原因を説明した後、地元自治体などへの連絡が遅れたことに触れ、「(通報遅れは)市民の皆さまの信頼を損なう重大な問題。一報を入れることより、事実確認を優先してしまった」と謝罪。河瀬一治市長は「電話一本いただければ済んだ話。今回の問題を教訓にしてほしい」と苦言を呈した。

検出器が誤警報を出したのに、「機能が確保されている」というのは無理でしょう。

原子炉の歴史ではナトリウム冷却炉は失敗の連続で成功した例はあるのですかね?

もんじゅがナトリウム漏れ事故を起こしたのは、1995年で以来止まったままです。
とは言っても、ナトリウムを暖め続けるために膨大な電力を消費しているのですから、原子炉として機能停止ではあっても、プラントは動き続けているとも言えるでしょう。

1995年の事故は、二次冷却配管(だから人が立ちいることが出来る部分)の温度計のサヤが破断してナトリウムが漏出して発火した、というものでした。

温度計のサヤが破断した原因は、設計不良による応力集中と管内のナトリウム流によって温度計のサヤが振動したことによるとされましたが、機械工学的にはかなり初歩的なトラブルでした。

今回の「工作ミス」も同じように「機械工学上の初歩的ミス」の印象を受けますが、それがかなりやっかいな事態に展開しているところが「ナトリウム炉は大変だ」と思うのです。

日本での高速増殖炉の計画は、実験炉・常陽、原型炉・もんじゅ、実証炉ということになっていますが、増殖炉・原子炉という以前にいわばボイラーとしてナトリウム冷却機構を使いこなせるのか?という問題のように見えます。
こんな段階でつまずいているようでは、高速増殖炉は本当に「夢の話」になってしまうように思えます。

それにしても、本当に10ミリも間違えて工作したのに、それがチェックできなかったのでしょうか?
そこまでいい加減な設計なのでしょうか?これほどの誤作を許してしまう設計自体が問題じゃないのでしょうか?

4月 5, 2008 at 10:13 午前 もの作り | | コメント (12) | トラックバック (1)

2008.04.03

ビーモン裁判・判決

サンケイ新聞より「次男せっかん死事件で格闘技講師夫婦に無罪

東京都品川区の自宅で平成6年(1994年)、次男=当時(4)=を木の棒などで殴って死亡させたとして、傷害致死罪に問われた米国人の格闘技講師、ビーモン・テリー・イ(52)と妻のカーチス・ジュエル(48)両被告の判決公判が3日、東京地裁で開かれた。

波床昌則裁判長は「死因となった暴行を両被告が行ったと判断するには合理的な疑いが残る」として両被告に無罪を言い渡した。

検察側はビーモン被告に懲役5年、カーチス被告に懲役4年を求刑していた。

波床裁判長は、死因を外傷性ショックによるものと認定したが、「被告の自宅に出入りしていた格闘技の生徒との練習で、次男が致命傷を負ったことも考えられる」などと、第三者による暴行の可能性を指摘。

また、「巨漢のビーモン被告が暴行を加えたとすれば、次男の骨に異常が見られないのは不自然。母親がわが子を鈍器でたたいたり、踏みつけることも想定し難い」と述べた。

両被告は6年10月、自宅で次男を木の棒で何度も殴るなどして死亡させたとして、12年7月に起訴された。公判で両被告は無罪を主張。
通訳が正確かどうかなどをめぐり裁判が長期化した。

また、昨年4月の公判では、ビーモン被告の支援者の男が警備員に殴りかかるなどした。

男は、引き続き開かれた男への制裁処分を決める裁判の最後に、裁判長に襲いかかって法服を破ったとして、公務執行妨害容疑で逮捕された。

渡辺恵一・東京地検次席検事の話「検察官の主張が受け入れられず、遺憾。判決内容を詳しく検討して適切に対応したい」

1994年に起きた事件を6年後に逮捕して、傷害致死罪で起訴した裁判の判決がようやく2008年3月にあったという極めて長期に渡った裁判でした。

記事の中に出てくる「裁判長に襲いかかって法服を破った事件」については日本裁判官ネットワークブログにも書かれています。

法廷で裁判官が襲われる

Weblog / 2007年05月08日

法廷で裁判官が襲われ,法服が破られる事件があったようです。開かれた裁判所と警備の問題は,緊張関係にありますね。こういう事件があると,警備に重心が係るような気がします。ただ,リスクがあっても開かれた裁判所の理念を進めていくためには,警備と両立させるべきかもしれません。外国の裁判所は,双方を共に追及しているような気がします。以下は,朝日新聞からです。(瑞祥)

法廷で裁判官の服破った男を刑事告発 東京地裁

 東京地裁で4月、刑事事件の公判後に法廷で暴れた傍聴人の男が、制裁処分を決める裁判で法壇に駆け上って裁判官に襲いかかり、法服を破るなどしていたことが分かった。同地裁は、男が法廷の秩序を乱したとして、身柄を20日間拘束する監置処分とした。同地裁は7日までに、公務執行妨害容疑で捜査当局に刑事告発した。

 騒ぎがあったのは、4月18日に開かれた、米国人の格闘技講師ビーモン・テリー・イ被告(51)と妻(47)の公判。

 関係者によると、同日、公判終了後に支援者の男が傍聴席から退廷せず、注意した警備員に殴りかかるなどした。同地裁が拘束を命じ、同日中に制裁処分を決める裁判が行われた。

 検察側は、ビーモン被告が自宅の空手道場で格闘技を教えながらカルトまがいの集団を主宰しているとみている。法廷で騒いだ男は、ビーモン被告を支持する趣旨の発言をしていたが、身元を明らかにしていないという。

 ビーモン被告ら2人は94年に当時4歳の次男を木の棒で殴るなどして死亡させたとして、00年に傷害致死罪で起訴された。ビーモン被告は無罪を主張し、通訳が正確かどうかなどを巡って公判は長期化している。

この記事にある事件が起きた背景がありました。
何回も開かれた公判の風景は普通の裁判とは雰囲気が違っていて、被告が主宰しているカルト的団体の構成員が、白の制服(海軍士官のようなもの)を着て裁判を傍聴する、異様な光景が毎回続いていました。
このため法廷は警備法廷(傍聴券配付+手荷物預け+所持品検査)で傍聴も大変な手間が掛かるものでした。

被告の子供が4歳で暴行によって殺害されているのは裁判所も認定していて、児童虐待で殺害してしまった、というのが普通の解釈でしょう。

この事件に詳しい知人が傍聴記事を書いてくれたので紹介します。

本日14:10頃から14:45まで、東京地裁4階の警備法廷で判決が言い渡されました。
通訳を入れて35分間ほどの判決文朗読ですから、それほど長い判決文ではないと思います。

「被告人両名を無罪とする」というのが主文です。

被害者(4歳の男児)の死亡原因が多発性外傷性ショックであったことは認められるが、被告人ら(テリー・ビーモンとジュエル・カーティス)が共謀して暴行し、被害者を死に至らしめたという点については合理的疑いが残る、とのことでした。

判決文から聞き取れた要点をまとめてみました。

【死亡原因】

  1. 被害幼児(当時4歳の男児)の死亡原因は、多発性外傷性ショックであった。
  2. 死亡時に、児童には右前腕部の骨折痕、咬傷(当時8歳と6歳の兄たちのものか)、左大腿部や臀部の挫創、裂傷痕、その他無数の創傷が全身にあった。
  3. 被害幼児は、致命傷を負ったとみられる当日までに、既にプレショック状態に陥っており、体調がかなり悪かったと推認される。
  4. その上に、致命傷となる重篤な創傷を4箇所に負った。
  5. この状態になったのは、死亡当日より、少なくとも数日前であった。
  6. 被告人らは、被害幼児を死亡当日まで病院に連れて行かなかった。
  7. しかし、そのことをもって、被告人らが被害者を暴行して死に至らしめたとすることはできない。

【凶器・誰が暴行したのか】

  1. 検察側は、消去法的立証をしたが、本来積極的立証をするべきであった。検察側の消去法では、他の具体的な可能性の全てを排斥しつくせない。
  2. 検察は起訴当時、2の本の棒が凶器だとしていたが、この2本棒と致命傷となった傷との因果関係は立証できない。(検察側は「立証をあきらめたようだが、念のため考察する」というくだりが、判決文にありました。どうも、力学的立証も試みたようだが、うまく行かなかったようです。)
  3. また、この2本の棒を被告人らが占有管理していたとは認められない。(台所の誰でも手の届くところに置いてあった。)
  4. 子供の腕を使って(?)殴ったという起訴事実が第72回の公判で追加されたが、子供の腕では致命傷になる傷を作るのは無理だと思われる。
  5. 子供の力では、たとえ武術で習った手刀であっても、致命傷となった4つの創傷は出来ないことは、実験で立証されている。
  6. ただし、子供であっても、鉄アレーなどがあれば可能と思われる。凶器になる鉄アレーは押収されていないが、当時の捜査官の証言で、現場のバルコニーに鉄アレー様のものがあった。
  7. 被告人が教えるウェイ・ウォー・スーという武術の訓練をしていた被告人以外の成人が練習中等に致命傷となる創傷をを負わせた可能性もある。
    (階下の住人の証言によると、事実上の道場であったこの家では武術の訓練が行われており、事件があった時期まで5年間ほども、夕方4時から午前3時頃まで「ドタドタ」床が抜けるかと思うほどの足音(?)や、金属の重量物が床に落ちるような「ドスンドスン」という酷い騒音に、同じマンションの住人は悩まされていた。)
  8. 被告人テリー・ビーモンの体格は巨漢であり、もし本気で殴っていたら致命傷となった創傷に骨の損傷が伴うはずだが、それがないのは不自然である。
  9. 被告人ジュエル・カーティスは被害幼児の母親であり、足で踏んだり蹴ったりするとは思えない。

以上が、法律の専門家ではない私が聞き取ることが出来た内容です。

児童虐待防止法 第十四条2 (親権の行使に関する配慮等)

児童の親権を行う者は、児童虐待に係る暴行罪、傷害罪その他の犯罪について、当該児童の親権を行う者であることを理由として、その責めを免れることはない。

とあります。
この事件では、被告人テリー・ビーモン夫妻は、子供を2本の棒を使ってせっかん(彼らは教育と言っていた)したことまでは認めています。
その上で、致命傷を受ける以前に当該の子供が「プレショック状態」(体温や血圧の低下などが起きている状態のようです)に至っていた、と今回の判決が認めていることを考えると、少なくとも傷害罪にはなってしかるべきではないかという気がします。

更に、当時はありませんでしたが、児童虐待防止法にも触れる行為だと思います。
(児童虐待防止法は平成12年(2000年)5月に成立、11月に施行)

第2条(児童虐待の定義)

この法律において、「児童虐待」とは、保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)がその監護する児童(十八歳に満たない者をいう。以下同じ。)について行う次に掲げる行為をいう。

  1. 児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。
  2. 児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。
  3. 児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。
  4. 児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

東京のど真ん中にあるアパートの一室で、4歳の少年が全身傷まみれで「多発性外傷性ショック」で死亡したという事実、そしてその死について、だれも責任を問われていないという事実に、やりきれない思いがします。

テリー・ビーモンのグループが問題の多いカルト的集団を形成していた中で、この事件は起きています。
法律の専門家でないのでよく分かりませんが、オウムの時のように、共謀共同正犯、あるいは保護責任者遺棄致死とか、何かの形で最も責任を負うべき二人の親=集団のリーダーに責任を負わせてほしいと思います。

私は、「not guilty(無罪)」という通訳の言葉を聞いてビーモンがとったガッツポーズに、本当にやりきれない気持ちで一杯になりました。

周囲の大人が(何人もの成人がこの集団にいた)、だれも4歳の少年の死を食い止められなかったことを、この集団に残るメンバーには、重く受け止めてもらいたいです。

この団体をめぐっては、カルト的行為、児童虐待、暴力沙汰、会員家族の心労(カルト被害者家族)といった問題が複合しています。2ちゃんねるにはこんな記事も。

「親はサタン」カルト集団のアメリカ人を虐待死で逮捕

「親はサタンだ」という宗教的な教えを説き、若い女性を集めて、集団生活していた東京品川区のアメリカ人夫婦が4歳の次男を折檻し、死亡させたとして警視庁に逮捕されました。
傷害致死の疑いで逮捕されたのは、品川区に住むアメリカ人の格闘技道場主、ビーモン・テリー容疑者(44歳)と妻のジュエル・カーティス容疑者(40歳)です。

調べによりますと、この夫婦は6年前の10月、品川区の自宅マンションで当時4歳の次男を、「うまい棒」と名づけた棒でたたき、せっかんを加え、死亡させた疑いが持たれています。
夫婦は「親はサタンだ」などと宗教的な教えを説いて、6年ほど前から同じマンションで10人近い若い女性らと集団生活を送り、格闘技を教え込んでいました。

しかし、親からは「娘がマインドコントロール されている」などと、保護を求める声が相次いでいました。

現場のマンションでは、去年8月にも格闘技の練習中に34歳のアメリカ人男性が死亡する事件も起きています。

4歳の子供が殺されたのは裁判所も事実としているわけですが、被告が犯人である証明が無いから無罪となったわけです。
状況的はかなり悪質で、その後「児童虐待防止法」が成立していることなど時代は進化しているのでしょうが、なおかつ「証明が不十分で無罪」というのは検察の立証の失敗ということでしょう。

4月 3, 2008 at 09:49 午後 事件と裁判 | | コメント (1) | トラックバック (0)

つくば市の問題風車が強風で破壊

サンケイ新聞地方版より「“回らぬ風車”が強風で落下 和解協議への影響必至 茨城

茨城県つくば市が早稲田大などを相手取り損害賠償を求めている「つくば風車裁判」で、境田の谷田部南小(樫村康司校長)の校庭に設置された発電用風車の羽根の一部が強風で落下していたことが2日、分かった。
けが人はなかった。

裁判で同市は、風車がほとんど発電しなかったことに対する損害賠償とともに、「安全性の確保」も求めている。
今回、“回らぬ風車”が風で落下したことで、現在進められている和解協議の行方にも大きな影響を与えそうだ。

(篠崎理)

1日午後1時ごろ、同小の教員が風車の異変に気づき市環境課に連絡。風車の羽根の部分は輪のような形をしており、3枚のアルミ製の羽根のうち1枚(直径約5メートル)ととその下にある円形風車が落下し校庭に飛ばされていた。落下しなかった金属製の羽1枚も大きくゆがんでいた。

同小には風車が3基設置されているが他の2基に異常はなかった。同日は春休みのため校内に児童はおらず職員にもけがはなかった。同課では31日夜から1日にかけての強風で羽根が飛ばされたとみて調べている。

風車は、同市が早大に基本設計を依頼し大阪の風車メーカーが製造。平成16年度に市内の小中学校に23設置した。しかし、風車はほとんど回らず、同市は18年4月、早大とメーカーを相手取り約3億円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴している。

市側は「説明不足や不具合が多く早大のミスが失敗の原因」などと主張。早大側は「発電量を試算した風車と設置した風車が異なることを市は知っていた」などと両者の主張は真っ向から対立。19年11月からは和解協議が行われている。

同じメーカーの発電用風車をめぐっては19年12月、三重県伊賀市で風車が落下する事故が発生。この事故を受け市原健一市長は「和解には金銭的な補償だけでなく、撤去も含めて安全性の確保も重要な条件だ」と繰り返し強調していた。

そうした矢先の出来事に同市環境課は「あってはならない恐れていた事故が起こってしまった」と憤る。

市幹部の1人は「市は風車に構造的欠陥があると主張してきた。和解交渉も含め、裁判には当然影響するだろう」としている。

以前から大騒動になっている風車ですが、こんな形をしています。

Up (こちらの記事から引用した写真です)

拡大してみるとよく分かりますが、「ダリウスサボニウス風車」と呼ばれるものです。
外側の羽根がダリウス型、内側の青い筒型のがサボニウス型と二種類の風車で構成されています。

つくば市の騒動は簡単に説明できるものではありませんが、計画発電量の1/600しか発電していないとか、計画数値の1/3サイズの機械を設置したといった情報もあります。

裁判沙汰になっている最中に、落下してしまったというのだから安全確保という点からは大至急点検する必要がありますし、取り外しも含めて対策するべきでしょう。

ネット上に流れている記事によると、契約の経緯からして結構怪しげなんですよね。
つくば市はコンサルタントとして入った早稲田大学を相手取って裁判を起こしたのですが、関わった助役が問題だと指摘する記事もありました。
真相が出てくると複雑怪奇なものなのかもしれません。

4月 3, 2008 at 10:15 午前 事件と裁判 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2008.04.02

傍聴予定

4月11日10:00~東京地裁527号法廷ホームオブハート被害者
5月19日10:30~東京地裁527号法廷ホームオブハート被害者
5月19日11:00~東京地裁607号法廷ホームオブハート被害者
5月19日13:00~東京地裁527号法廷日本テレビ ホームオブハート報道が名誉毀損
5月20日13:15~東京地裁611号法廷ホームオブハート被害者
5月21日13:15~神戸地裁204号法廷天羽先生 水商売裁判
7月22日13:15~東京地裁611号法廷ホームオブハート被害者

わたしの知人が関わっている裁判の日程表です。

東京地裁の裁判は傍聴を予定していますが、5月19日に3本、翌日の20日に一本と「おなか一杯」状態です。

中でも興味深いのは、5月19日13時からの「ホームオブハート vs 日テレ」でこれは、報道番組が名誉毀損だと訴えている裁判です。

現時点では証拠の整理の段階なので、弁論に入っていなくて何が名誉毀損なのかという主張も分かりません。
とは言え、片方で実際に裁判が進行中の事件について報道が名誉毀損であるという主張は非常に興味深いものがあります。

4月 2, 2008 at 07:33 午後 裁判傍聴 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.04.01

区立中学職員・二千万円横領

東京新聞より「中学の修学旅行費など2300万円 事務職員に横領容疑 板橋

東京都板橋区は三十一日、区立高島第三中学校の男性事務職員(47)が生徒の保護者から預かった修学旅行の積立金や教材費など計二千三百万円余りを着服していたと発表した。

業務上横領の疑いで警視庁高島平署に通報。この職員は沢川菊雄校長に付き添われて同署に出頭した。

区教委などによると、職員は着任した二〇〇二年四月から、修学旅行の積立金など複数の預金口座の管理を任されていたが、無断で引き出し、借金で穴埋めすることを繰り返していたという。「住宅ローンの返済などに充てた」と話しているという。
口座には十数万円しか残っていなかった。二十七日に校長に告白し発覚した。

区教委事務局の大迫俊一次長は「区民に深くおわびしたい。長年、通帳の確認を全くしていないのは、校長と副校長は管理職としての資質に欠け、誠に遺憾」と話した。

色々と考えるところがあるというか問題がある話かもしれません。

東京都の小中学校は「区立」になっていますし、学校の管理をする教育委員会は自治体単位ですから区の教育委員会が当たります。

神奈川県で考えますと、横浜市教委員会が横浜市立の小中学校を運営し、県立高校は神奈川県教育委員会が運営することになります。

横浜市の総人口は360万人、神奈川県は890万人ですから、神奈川県は横浜市と神奈川県に二分されているような規模ですから、横浜市教育委員会が市立の小中学校を管理運営すること問題はないでしょう。

しかし、東京23区の人口はずっと少なくて、板橋区の人口は50万人です。

このため、東京都の区立学校の教員人事は東京都教育委員会の管理下にあって、先生は都内ならどこへでも転任してしまいます。

今回の事件は、中学校職員の犯行なので本当に「区職員」であり、区教育委員会の管理下の職員なのかもしれませんが、区教育委員会が校長と副校長についてどこまで責任を追及することが出来るのでしょうか?となると人事権がないわけですから文句を言うぐらいが限界かと思います。

教育委員会は設置の理念は地域に密着し行政そのものとは距離を置いた中立的な機関であるべきだ、という発想なのでしょうが人事権や予算執行権を持つことで規模に不相応な業務を執行する立場になっていると感じます。

そういう谷間で、今回のように二千万円以上の横領がばれなかったのは、組織運営に大きな穴があると言わざるを得ないでしょう。

学校に頻繁に行くようになって感じるのは、1キロ四方ぐらいの狭い範囲に数百人から千人ぐらいの人が集まっている場所が一ヶ所はあるわけです。
こんな大きな集団は、学校以外には大企業しかないわけで、考え方を変えると地域で一番の大企業だと見ることも出来ます。

ところが実態は、学校は小中学校だとカギを掛けていて地域の住人も拒んでいる、地域も学校の中身を考えていません。
地域で最大の企業のようなものが、存在しないかのような扱いにすること自体が非常に無理があるわけで、今回の事件の遠因にはこういった面も大きく作用しているのだろうと思います。

4月 1, 2008 at 10:41 午前 教育問題各種 | | コメント (1) | トラックバック (0)

数百億円詐欺事件・本当ならすごい

サンケイ新聞より「リーマンだました手口明らかに 丸紅偽造文書問題

大手総合商社「丸紅」の偽造文書などが悪用され、400億円以上の資金が焦げ付いている問題で、投資を募った医療コンサルタント「アスクレピオス」(東京都中央区、破産手続き中)側が、出資したリーマン・ブラザーズ側に、投資額のうち約50億円を一度償還して信用させていたことが31日、関係者の話で分かった。通帳の振込人欄に「マルベニ」と表示されるよう偽装し、本物の丸紅本社から振り込まれたと思わせていた。
投資のプロ集団をだました手口の一端が明らかになった。

関係者の話によると、アスクレ社は主な業務を病院再生ビジネスと説明し、経営不振の病院に、備品や医療器材の仕入れ先を変更させ、丸紅が安い価格で資材を一括納入することで、経営を再生させるなどと、投資計画を提案していた。

リーマン側は昨年10~11月、5回にわたり総額約400億円を出資。
そのうち、初期に投資した1回分約50億円は約3カ月後に約束通り償還された。通帳には振込人として「マルベニ」とカタカナで表記され、丸紅本社から返済があったかのように装われていたという。
しかし、残り350億円は未償還となっている。

関係者によると、一連の出資交渉は昨年秋ごろから始まった。アスクレ社の前社長(46)や、親会社の医薬品研究開発「LTTバイオファーマ」(東京都港区)の前社長(34)、丸紅で医療関連事業を担当する「ライフケアビジネス部」の社員2人などが同席し、リーマン側担当者と協議。

丸紅本社のライフケアビジネス部があるフロアの会議室が使われたほか、港区の六本木ヒルズ内にあるリーマン・ブラザーズのオフィスでも会合がもたれた。

会合には、出資金を病院に配分する役割とされた建築設計コンサルタント会社社長(60)が同席したこともあり、「医療機器設置のために病室の改築が必要」などとプランを説明したという。

さらに、丸紅のライフケアビジネス部部長の名刺を持った「謎の人物」も複数回同席。
リーマン側はさらに慎重を期し、丸紅本社として決定したビジネスなのか確認するために、社内稟議書の閲覧を希望。本社決定であるかのような稟議書のコピーや、丸紅副社長の名前が入った文書を渡された。

今月上旬になってこれらの不正が発覚。リーマン側が丸紅に問い合わせたところ、この部長も稟議書もビジネスのスキーム自体も偽物と判明した。

この記事全体が「関係者の話」なので全部が信用できるものか考えてしまうところではありますが、真実だとすると史上まれに見る大がかりな詐欺事件ですね。
「考えられない」とか「あり得ない」といった表現になりそうです。

M資金詐欺などでは、ホテルを長期間使って信用させるといった手口が使われますが、今回の事件で注目するのは「丸紅本社のライフケアビジネス部があるフロアの会議室が使われた」ですね、実際の部署でまるで関係ない人間が会合を開いていて、会社側の誰もチェックしなかったというのはあり得ないように思うのですが・・・・。

いまだに「丸紅は被害者だ」との主張は説明不足であると思います。

4月 1, 2008 at 10:03 午前 事件と裁判 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2008.03.31

理科教育とゆとり教育

昨日(2008/03/30)深夜に放送された、NHK・BSの番組「新BSディベート どうなる科学技術立国ニッポン」を偶然見ました。

"科学技術立国ニッポン"の国際的な地位が、今危機に瀕しています。

日本政府は少子高齢化時代の中でも質の高い産業レベルを維持しなければならないとして、平成7年に科学技術基本法を制定。以来、「科学技術創造立国」を目指して様々な政策に取り組んできました。

しかし、経済成長が著しい中国やインドなどアジア諸国が急速な追い上げを見せているほか、日本国内でも大学生の"理工系離れ"や子供たちの理科や算数の学力低下が指摘されています。

日本と同じように科学技術立国を目指す中国は、研究開発に当てる予算を毎年20%ずつ増やし、2006年にはその額で日本を追い抜きました。またインドでは、IT部門の技術者数が160万人に達して世界No.1の座に君臨するようになりました。

一方、日本の将来を担う人材の育成という観点に目を向けると、2007年12月に発表されたOECD・経済協力開発機構の国際的な学習到達度調査(PISA)では日本の高校1年生の成績が順位を下げ、もはやトップレベルにはないことが明らかになりました。
今回の調査には世界57の国・地域から40万人が参加、日本からは6千人が調査の対象となりました。
2000年、2003年の調査結果と経年で比較すると、OECD加盟国中の順位で『科学的リテラシー』が2位→2位→6位、『数学的リテラシー』は1位→4位→6位というように、理数系の分野における落ち込みが目立っています。
さらに、同時に行われた「科学への興味、関心」というアンケート調査では、日本の子供たちは世界最低の水準を記録しました。
また大学生の"理工系離れ"も深刻です。工学部への志望者は減少を続けており、最盛期の半数近くにまで落ち込んでおり、工学部が廃止になる大学まで現れています。

こうした傾向が続けば、世界をリードしてきた科学技術大国・日本の地位はいずれ急降下し、将来を担う人材の育成・確保すらままならない危機的な状況に陥ると指摘する専門家も少なくありません。

"科学技術立国ニッポン"の構想はどうなってしまうのか。そしてこの危機的な状況から逃れるためにはどうすればいいのか。番組ではPISAの調査でトップを走るフィンランドなどとテレビ電話で結びながら徹底討論します。

出演者は

有馬朗人日本科学技術振興財団 会長
篠塚勝正OKI代表取締役社長
山根一眞ノンフィクション作家
戸瀬信之慶應義塾大学教授
石井 裕マサチューセッツ工科大学・メディアラボ教授

さらにフィンランドからもスピーカーが参加し、スタジオには各界の人々が高校生も含めて関しているというNHKの実力を示した番組でした。

実はこの記事を書くためにHPを見て初めて番組の名前と方向を知ったのですが、出演者がバリバリの理科系ばかりであったせいなのか、分かりにくかったと感じます。

わたしが見たあたりでは「ゆとり教育論」をやっていて、学習指導要領の改訂の話でした。 学習指導要領の改訂の骨子は、授業時間数の拡大で、そこでゆとり教育を減らすという方向に向いているわけですが、これに対して有馬朗人氏が猛然と反発して「ゆとり教育重視」を延々とぶっていました。

対して、戸瀬信之氏は「大学生の学力はゆとり教育世代から確実に落ちている」と現役大学教授としての見解を述べて、一見して意見の衝突でありました。

元が、PISA の結果として「学力が下がった」であり「理科離れ」ですから、その方向だけだと「ゆとり教育撤廃・理科授業の拡大」となるわけですが、理科授業を拡大しゆとり教育を拡充しろ、が結論となりました。

山根一眞氏が地元である杉並区で地域住民として学校教育に関わった経験で「いきなり学校医に行って手伝わせろとは言えない。地域が関わるルールを作る必要がある」と行ったところは非常に重要な指摘です。

フィンランドの教員養成の説明がありましたが、フィンランドでは20年ぐらい前に教員は修士課程修了者に限定したそうです。
さらに研究者としての実績も要求するそうで、考え方として自分で研究する人が子どもたちに主しいことを発見させることが出来る、という考え方のようです。
教員養成課程に5年間かかるそうで、それで競争率が10倍とのことでした。
日本で言えば、医師とか法曹人の養成といった感じですね。

もう一つ面白かったのは、日本の先生が忙しすぎるという事で、わたしも強く思っているのですが、実業界の人にとっては「それぞれの作業に専門家を動員するべき」として教員に事務処理などをさせるべきではない、との話がありました。
その中に「先生が部活の面倒をみる」ということについて、特にフィンランドから指摘があって「フィンランドで先生に部活の面倒をみさせたら、ストライキなります」という意見でした。

わたしが日ごろ考えていることとほとんど同じであったことにちょっと驚きましたが、同時にこれらが出来ていないことも確認できました。

3月 31, 2008 at 12:11 午後 教育問題各種 | | コメント (3) | トラックバック (0)

数百億円を詐取事件・やっぱり

サンケイ新聞より「破産直前に親会社株売却 アスクレ前社長 証券監視委が調査

大手総合商社「丸紅」の偽造書類を悪用した投資話で400億円以上が焦げ付いている問題で、投資の勧誘を主導したとされる医療コンサルタント「アスクレピオス」(東京都中央区)の前社長(46)が、自社の自己破産申請が発表される当日などに、個人で所有していた親会社の株式を大量に売却していたことが30日、分かった。
株価下落を予測したインサイダー取引の可能性があるとして、証券取引等監視委員会が調査を開始した。

アスクレ社は昨年9月、東証マザーズ上場の医薬品研究開発「LTTバイオファーマ」(港区)と、株式交換で100%子会社となるとともに、前社長がLTT社の株式の約26%を持つ大株主となっていた。

有価証券大量保有報告書などによると、前社長がLTT株を最初に売却したのは今月4日。6500株(4・93%)を2億7300万円で売却。

その直後、丸紅が投資資金の元本や分配金を保証するかのような偽造文書を使い、投資銀行などから400億円以上を集めていたことが発覚、7日にアスクレ社社長を解任されている。
ところが、10日から14日にかけても4000株(3・03%)が売却された。

この間、前社長の売却の動きを知ったLTT関係者が、「この不祥事は株価の動きを左右する重要事実にあたるのではないか。インサイダー取引になる可能性が高いので売却はやめてもらいたい」と、前社長に強く忠告したが、聞き入れられなかったという。

LTT社は19日夕、アスクレ社が5億5000万円の償還ができず、その背景として「不正な取引を行っていた可能性」などを理由に、同社の自己破産申請を発表。
アスクレ社の前社長はその数時間前にも、1000株(約1800万円)を売却していたことも判明した。この一連の売却で、前社長は計4億1000万円あまりの売却益を得ていた。

LTT株は2月28日時点で6万1700円だったが、今月28日には1万3020円まで下落している。

なんか予定通りといった感じですね。 落合洋司弁護士も「[不祥事]「丸紅幹部は替え玉」 出資企業が詐欺で告訴」で

「ハイエナ外資」をまんまと騙していて、詐欺としてはたいしたものだと思いますが、今後は、丸紅の責任が問題になりそうですね。

丸紅側は、純然たる被害者であり責任はない、と主張しているようですが、現役の社員が関わり「本社の会議室」まで詐欺の小道具として利用されていることから見て、何の過失もなく純然たる被害者で責任はゼロです、では、とても済まないように思います。

今後は、ハイエナ外資対老舗商社の、金を弁償しろ、いや、できない、という泥沼のような争いになりそうです。

と丸紅に全く責任が無いというのは無理だろうという見解です。
わたしはさらに踏み込んで、別に辣腕外資でなくても単に本社の会議室とかニセモノといった一回だけのことで全面的に信用するわけがない、複数の調査や複数のチャンネルの確認を取っているはずで丸紅が主張する「嘱託社員2名だけ」のはずがないと考えます。

事件はより拡大するでしょう。

3月 31, 2008 at 11:23 午前 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.03.30

数百億円を詐取事件・詐欺事件に

東京新聞より「丸紅幹部は替え玉 出資企業が詐欺で告訴

大手商社「丸紅」との共同事業を装った投資話への400億円を超す出資金が焦げ付いた問題で、約300億円を出資した米企業が東京都千代田区の丸紅本社で出資の協議をした際、「丸紅幹部」として引き合わされた人物が替え玉だったことが、関係者の話で分かった。

出資金が回収不能となった米企業は、協議に同席した元丸紅社員らを詐欺容疑で警視庁に告訴した。

告訴したのは米証券大手リーマン・ブラザーズ。出資金の焦げ付き問題は、大規模な詐欺事件に発展する可能性が強まった。

丸紅は、リーマンが協議の場で受け取ったとする丸紅との契約書などについても、元社員らが偽造したと主張している。

関係者によると、出資の協議は昨年秋に数回、丸紅本社の会議室で行われた。

この問題で今月10日に懲戒解雇された社員2人のほか、架空の投資話で出資を募った医療支援サービス業「アスクレピオス」(中央区)の親会社、医薬品研究開発「LTTバイオファーマ」(港区、東証マザーズ上場)の前社長(34)=今月7日辞任=が出席。さらに、丸紅で医療事業を担う「ライフケアビジネス部の部長」を名乗る人物も同席した。

協議の結果、リーマンが出資する投資事業組合と丸紅が、医療機関を再生させる共同事業の契約を結んだ。事業の成否にかかわらず、丸紅がリーマンの出資分の元本と分配金相当額を保証する内容だった。

ところが、償還が滞って今月6日に架空契約が発覚。リーマンが実際のライフケアビジネス部長に確認し、会議室で会った人物が替え玉だと判明した。

リーマンは解雇された丸紅元社員2人とともに、丸紅出身のLTT前社長も告訴の対象とした。

本紙の取材にリーマンの広報担当は「協議が丸紅本社で行われ、丸紅社員がかかわっていたことで丸紅側に返済の責任がある」と主張している。

これに対して丸紅広報部は「会議室は解雇した元社員2人が不正に使った。契約書や稟議(りんぎ)書なども偽造されたもので、当社は被害者」と話している。

ほぼ予想通りに詐欺事件になりつつありますが、ずいぶんな急展開です。
サンケイ新聞より「未償還は400億円、200億円超行方不明 「丸紅」文書偽造

大手総合商社「丸紅」の偽造書類が悪用され、投資銀行などから集められた多額の資金が焦げ付いている問題で、未償還の資金は総額400億円を超え、そのうち少なくとも200億円以上の行方が分からなくなっていることが29日、関係者の話で分かった。

資金は病院再生事業などを手がける「アスクレピオス」(東京都中央区、破産手続き中)の前社長(46)らが管理していたとみられる。同社の親会社の前社長(34)の関与なども浮上しており、警視庁も一連の経緯に関心を寄せているもようだ。

アスクレピオスは平成16年9月設立。昨年9月に東証マザーズ上場の医薬品研究開発「LTTバイオファーマ」(東京都港区)の100%子会社となった。

関係者によると、アスクレ社の前社長は、LTT社の前社長と一緒に丸紅の文書偽造に何らかの形で関与していた疑いが強いとされる。

LTT社の前社長は丸紅出身で、今月、健康上の問題を理由に社長を辞任、退社している。
丸紅を懲戒解雇されたライフケアビジネス部嘱託社員2人のうちの1人とは、かなり以前からの仕事仲間だったという。

アスクレ社は、丸紅が元本や分配金を保証するかのような文書を投資家らに示し、事業内容を信用させていた。
アスクレ社が事実上支配する投資事業組合で集めた資金は、アスクレ社と親密な関係にある千代田区の建築コンサルティング会社を通じて病院に投資されるというスキームだった。

もし投資を受けた病院側が返済できない場合は、丸紅が肩代わりする趣旨のものもあり、副社長名やライフケアビジネス部長名が記されたものもあった。

大手総合商社の信用力を利用した結果、リーマン・ブラザーズやフィンテックグローバル、大手外資証券会社などから総額400億円以上を集め、その大半が返済のめどが立たず、焦げ付いているもようだ。
一部は本来の病院再生事業に使われているが、未償還の資金のうち200億円以上の行方が分からなくなっているという。

アスクレ社の前社長は周辺に、使途不明になっている資金について「丸紅にプールされている」などとつじつまの合わない説明をしているという。

LTT社は今月19日、問題の表面化を受けてアスクレ社の破産手続き開始の申し立てを発表している。

一方、丸紅も29日、文書でコメントを出した。それによると、

  1. 書類はすべて偽造されたもの
  2. 書類は金額や金利などが非現実的で当社がかかわる取引でないのは一目瞭(りよう)然(ぜん)
  3. 懲戒解雇された社員の行為に会社として一切関与していない
などとしている。

1988年4月1日川崎市宮前区(聖マリアンナ医科大学内)に株式会社エルティーティー研究所を設立
2003年1月1日LTTバイオファーマ創業
2004年9月1日アスクレピオ設立
2004年11月1日LTTバイオファーマ東証マザーズへ上場
2007年9月1日LTTバイオファーマはアスクレピオを完全子会社化
2007年秋に数回丸紅本社の会議室でリーマン・ブラザーズは出資の協議に参加
2008年3月6日架空契約発覚
2008年3月7日LTTバイオファーマ代表取締役辞任
2008年3月10日丸紅は2名の社員を解雇
2008年3月19日アスクレピオス破産手続開始の申立

9月に子会社化してから、半年で破産では誰でも怪しいと思うわけですが、この間に今回問題になっている「大口出資」があったわけです。
全体としてかなり不審だし、株式市場では親会社のLTTバイオファーマへの疑問も出ていて単なる詐取事件では収まらないような気がします。

3月 30, 2008 at 11:41 午前 事件と裁判 | | コメント (1) | トラックバック (0)