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2008.09.09

アメリカ経済・すごく深刻だと思う。

日刊工業新聞より「三菱重工、米で車用エアコン部品を5割減産

三菱重工業は米国で、自動車用エアコン部品を大幅減産していることを明らかにした。

冷媒を圧縮するコンプレッサーの生産を年初水準の年30万台から約半減しており、主要供給先の米ゼネラル・モーターズ(GM)の生産状況によって減産の追加策も検討する。
期間は明らかにしていないが、年内は続くと見られる。GMの米市場での低迷に出口が見えず、大幅な生産調整を迫られた形だ。

減産に入ったのは「ミツビシヘビーインダストリーズクライメートコントロール」(インディアナ州)。工場の操業日数などは減らさず、ライン稼働本数の調整や、人員の削減で対応している。

三菱重工のカーエアコン事業は、三菱自動車とGMへの供給が8割以上を占める。グループの三菱自への依存度を下げるためGM向け供給を大型車を中心に増やし、事業を拡大してきた。

アメリカの自動車販売台数は、2008年7月は年換算で1250万台と1993年3月以来の低い水準なのだそうです。年初の自動車販売台数は1450万台ぐらいのようですから、三菱重工製エアコン部品のシェアは、30万台/1450万台=2%だったとなります。

確かに、年初からの自動車販売台数が、1450万 → 1250万では、14%減でGMの販売はこれ以上に下がっているはずですから、結果として三菱重工のエアコン部品が半減したというのは、計算上は理解できます。

三菱重工アメリカ工場が供給するエアコンの8割以上が三菱自動車とGM向けというのでは、半減とはGMの自動車販売が半減した、ということに等しいでしょう。

8月23日ごろに「ビッグ3、米政府に低利融資要請へ 最大5兆円超 」(日経新聞)といった報道があったのですが、状況はより一層悪化していると想像します。

毎日新聞より「エコナビ2008:追い込まれた米ビッグ3 新車販売2~3割減、ローン焦げ付き急増

【ワシントン斉藤信宏】米自動車市場で米大手3社(ビッグ3)の不振が続いている。

3社の8月の米新車販売台数は前年同月比20~34%の大幅減で、低迷に歯止めがかからない。主因は米景気の減速とガソリン高騰に伴う大型車の販売不振。

ビッグ3は数年前から経営難に苦しんできたが、急激な販売の落ち込みで、より深刻な危機に直面している。低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題に絡む自動車ローンの焦げ付き急増もあり、「資金繰りに窮する」との指摘が現実味を帯び始めている。

最大手のゼネラル・モーターズ(GM)は8月下旬、新車販売促進の一環で異例の値引きに踏み切った。
期間限定で一般顧客に社員向け割引価格を適用するというもので、3000~4000ドル(約32万~43万円)の値下げになる。落ち着きを取り戻した原油価格を追い風に、大胆な値下げで新車販売をてこ入れする狙い。3日には値引き期間を9月末まで延長すると発表、株価も急伸した。
しかし、「効果は一時的なものにすぎない」(米自動車アナリスト)との見方が大勢だ。

GMは、08年4~6月期決算で、155億ドル(約1兆6800億円)の最終赤字を計上、4四半期連続の赤字に沈んだ。7月には株価が54年ぶりの水準まで下落。
「破綻(はたん)も、あり得ないことではない」(米メリルリンチ証券)との指摘すら出ている。

8月には、経営再建中の米自動車部品最大手デルファイの存続を危ぶむ報道が相次いだ。
同社はGMの部品子会社だったが、05年に米連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を申請した。
同社を支援するための出資が今年4月に撤回され、再編計画の見直しに追い込まれていた。
仮に清算されれば、GMの負担は数十億ドル増えると見られており、今後、大きな懸念材料になりそうだ。

フォード・モーターとクライスラーも苦しさはほぼ同じだ。
フォードは4~6月期に約87億ドルの赤字に転落。
クライスラーも含めた3社の格付けは「投資不適格」の水準まで落ちている。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は「3社ともこのまま自動車販売の不振が続けば資金の急速な減少につながる恐れがある」と警告している。

ビッグ3はそれぞれ、人員削減や大型車の製造工場閉鎖などリストラを進めるが、小型車生産で先行する日本勢を追うための資金力は、ほとんど残されていない。

今月中にも米政府に3社で総額500億ドルの低利融資を求める方針だが、事実上の公的資金で民間企業を救済することへの抵抗は強く、救済策が具体化すれば異論が噴出すると見られる。

◇「日本車たたき」再燃を懸念

日本メーカーにとっても米市場の冷え込みは厳しい。各社は生産体制の見直しを急ぐが、販売減に有効な手だてはない。米ビッグ3よりも販売減少幅は小さいだけに、シェアは上がっており、「日本車たたき」の再来にもおびえている。

トヨタ自動車の8月の米新車販売台数は前年同月比9.4%減。ガソリン高で燃費の悪い大型車の販売減に歯止めがかからず、ハイブリッド車「プリウス」などは在庫不足で売りたくても売れない状況が続くためだ。

小型車の品ぞろえが多く、この数カ月は比較的好調だったホンダも同7.3%減に落ち込んだ。小型車販売の伸びがやや鈍化したためで、「ガソリン高がやや落ち着いたことで、衝動的に小型車を買い求めていた顧客が様子を見るようになった」(広報)という。一方、日産自動車は同13.6%増と健闘したが、値引きを拡大したことが一因という。各社は現地工場の生産ラインの一時停止や人員削減に乗り出しているが、収益改善には時間がかかる。

8月の米国でのシェアはビッグ3が日本メーカー(8社)を上回ったが、7月は日本メーカーがビッグ3を追い抜いた。各社とも、現地生産を拡大し、摩擦は起きていないが、米大統領選を控えているだけに「ナショナリズムが台頭して日本車たたきがいつ起きてもおかしくない」(大手首脳)との警戒感もある。【宮島寛】

こういう状況の中で、エアコン部品とはいえ「半減」ですから、極めて深刻な事態であると言えるでしょう。
自動車の問題と言うよりも、石油高騰であり、サブプライムローン問題であるわけですね、サブプライムローン問題は、政府系住宅金融会社の連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)への公的資金投入問題に切り替わりつつあります。

政府系金融機関への公的資金投入では、昔の日本とそっくりと言うべきで、すぐにどうにかなるものでもないでしょう。
アメリカ経済の沈没の速度はまだ加速するのではないか?と感じるところです。

9月 9, 2008 at 09:45 午前 国際経済など |

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