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2008.08.27

派遣労働と厚労省

朝日新聞より「派遣の「常用型」化を努力義務化へ 厚労省方針

厚生労働省は26日、登録型派遣で1年以上働く労働者について、雇用期間の定めのない「常用型派遣」や正社員などに転換させることを、派遣元企業に努力義務として課す方針を固めた。秋の臨時国会に提出予定の労働者派遣法改正案に盛り込む方向で、28日開かれる審議会の部会で提示する。

厚労省は今回の法改正で、不安定雇用として批判の多い登録型派遣から、比較的雇用が安定している常用型派遣への移行を促す方向だ。ただ、罰則のない努力義務にとどまることから、労働者側からの反発も予想される。

26日明らかになった骨子案によると、派遣元は登録型派遣で働く人について、

  1. 常用型へ転換するか直接雇用する
  2. 常用型への転換を促すための教育訓練などを行う
  3. 派遣先に直接雇用される前提で一定期間働く「紹介予定派遣」に切り替える

のいずれかを実施することが求められる。

派遣労働には、派遣元が労働者と長期に雇用契約を結び、派遣先が見つからないときも給与を支払う「常用型」と、派遣元が仕事があるときだけ雇用契約を結んで派遣先に送る「登録型」がある。

登録型は3カ月程度の細切れ契約が多く、いつ契約を打ち切られるか分からない不安定雇用だとして、社民党や共産党、連合などが専門的な業務に限定すべきだと求めている。
厚労省の統計では、派遣労働者の7割の約230万人(06年度)が登録型だ。

一方の常用型は、雇用の安定度は比較的高いが、全体の6割弱が数カ月から3年の有期雇用というのが実態(04年)。このため厚労省は、特に「期間を定めない」常用型への移行を促すことで、雇用の安定を図りたい考えだ。(生田大介)

厚労省が意図的に示しているのだろうと思うのだけど、朝日新聞も署名記事でありながら問題が雇用の不安定にあると読める見解で良いのか?と思う。

派遣労働 → 不安定な雇用 → ・・・・・・ → 低賃金 → マイナス成長

これでは「風が吹けばおけ屋がもうかる」のような論理展開ではないのか?
問題が何で、問題を解決するために派遣労働をどうするべきか?という話になっているとは思えない。

実際に「派遣労働を禁止したらどうなるのか?」に対する答えとして、「長期間同じ職場に縛り付けられるのはイヤだという人がいる」、といった問答が必ず出てくる。

社会にとっての問題が、マイナス成長などだとするのであれば「低賃金労働」こそが問題だろう。
ところが日本経団連などは「低賃金であることが重要」と言っている。

(将来の)社会不安 ← マイナス成長 ← 低賃金 ← 派遣労働
であるのだとすれば、対策は簡単だ。

派遣労働=高賃金

にしてしまえばよい。正社員よりも短期雇用の派遣労働者の方が賃金コストが高いとなれば、企業は自然に正社員を増やして派遣労働を削減するだろう。

社会全体のマイナス成長が問題になっているが、個人で見れば生涯にわたって考えると、社会に出るまでの子どもから学生の期間は、受益者として勉強しているのだから、社会的にはマイナス成長でしょう。
それが社会に出ると一転して社会をプラス成長させる労働者になります。
その後、介護でも受けるような立場から亡くなるまでは、これは社会の世話になる、社会的にマイナス成長要素です。
では、ニート問題などはどう考えるのか?言うまでもなく親の世代の資産を食いつぶしているわけで、社会的にはプラス成長を促進しているとは言いがたい。

このニート状態を企業のあり方に置き換えると、派遣社員だから労賃が下がる、という経営論理の企業ではないのか?と以前から思っています。

労働コストを下げるとは、労賃と労働の質を比較して「労賃は大いに低いが、労働の質はさほど下がらない」といったところに価値があるのでしょう。

要するに「適当な質の労働をより安く買う」ということにほかならない。
では、その「適当な質の労働」を誰が作ったか?

その企業以外が作った「労働の質」だから、企業自身のコストにはならないわけです。
これはまるで親の資産を食いつぶしているニートではないのか?

大企業から青年までニート化しているのが日本の現代ということなのでしょうか?
厚労省の方針は政策ですらないですね。

8月 27, 2008 at 09:42 午前 国内の政治・行政・司法 |

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コメント

はじめまして
動画サイトで見つけたんですが
現役派遣労働者 叉葉 賢(またはけん)氏が派遣労働問題に一石を投じる歌を youtube で発表しています。

http://jp.youtube.com/watch?v=v0siyuT_0as

一聴の価値はあると思います。

投稿: ロックマン | 2008/10/16 10:11:19

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